November 13, 2025
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カテゴリ: 気になるTV番組
2025年NHK大河ドラマ
『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』 のあらすじ及び感想日記です。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

寛政5年(1793)、喜多川歌麿(染谷将太さん)は義兄・蔦屋
重三郎(横浜流星さん)の吉原への借金100両の返済代わり
として女郎の大首絵を50枚描くことになり、吉原で女郎たちの
絵を描いていました。

しかし吉原では、倹約令のために流行るのは安い女郎ばかりで、
高級な花魁たちには声がかからなくて景気が悪い、と親父衆は


また江戸市中では、錦絵に描かれた看板娘がいる店では割高な
料金を取って商売をしていましたが、奉行所からお叱りを受けて
元の値に戻していました。


一方、江戸城では老中首座の松平定信(井上祐貴さん)が将軍・
徳川家斉(城桧吏さん)にオロシャの来航に伴う海防について
報告をしていていました。

話の後で家斉は、そろそろ政を定信に頼らず自分で指図すべき、
と父・一橋治済(生田斗真さん)から話があったと言いました。
しかし家斉は、自分は難しいことはわからないし政に興もわかぬ
と言い、定信が将軍補佐を外れても政に指図するしくみを作って
欲しいとのことでした。


尾張の徳川宗睦(榎木孝明さん)に相談しました。
宗睦は、大老は「井伊」「酒井」「土井」「堀田」の四家から
しか出さぬしきたりがあるから無理だと答えました。

しかし定信は、家斉が自分を頼っているからなんとか後押しして
欲しい、と本気の覚悟を見せていました。

とは感じていました。


定信は、オロシャのラクスマンが漂流民を引き渡した後も日本に
留まって将軍への目通りを願っていて、開国を要求していると
目付の村上義礼(大迫一平さん)より報告を受けました。

老中の本多忠籌(矢島健一さん)らはオロシャの要求をのんだ
ほうがいいと考えましたが、定信は彼らを早く帰国させるため
にも信牌(鎖国中の日本での長崎の入港許可証)を持たせれば
よいと考え、幕府の公式の返書をしたためて目付に渡しました。

信牌を受け取ったラクスマンはエカテリーナ二世に見せるため、
すぐに日本を出てオロシャに戻っていきました。
この件を定信は将軍・家斉に報告し、その後で定信はある書状を
家斉に渡していました。


さて吉原では、歌麿が描いた女郎絵ができあがってきて親父衆
たちは喜んでいました。
親父衆は昔のにぎやかだった頃の昔話に花が咲き、次の企画は
何かないかと盛り上がっていました。

重三郎は歌麿が吉原を立て直すと皆に宣言し、親父衆もそれを
期待していました。
ただ当の歌麿は実は気乗りしていなくて、勝手に安請け合いを
する重三郎からますます心が離れていきました。

そんな話をしていたらふじ(飯島直子さん)たちが、重三郎の
身重の妻のてい(橋本愛さん)のために、赤子の着物やおもちゃ
などのおさがりをたくさん運んできました。

商売も(歌麿頼みで)上向きになりそうだし、まもなく赤子も
産まれてと、重三郎は楽しい未来を想像して笑っていました。
しかし大量の仕事を持ってこられるだけで重三郎にいいように
使われているようにしか思えない歌麿は、まったく笑う気にも
なれませんでした。


ある日、重三郎の店に鱗形屋孫兵衛の長男の長兵衛(三浦獠太
さん)が『金々先生』の大量の版木を譲るといって持ってきて
くれて、重三郎はありがたく譲り受けました。

話の流れで長兵衛は弟の万次郎(孫兵衛の次男で西村屋の養子;
中村莟玉さん)が歌麿はと組んで仕事ができると喜んでいたと
重三郎に伝えました。
そんなこと初耳だった重三郎は急ぎ歌麿のところに行きました。


歌麿は女たちの「恋心」の大首絵を描き終えて重三郎に渡すと、
重三郎は歌麿に好きな女がいるのかと喜びました。
やっぱり重三郎には人の微妙な気持ちはわからないなと歌麿は
自分の思いをわかってもらう気持ちも失せ、淡々と重三郎には
本心は言わない、重三郎とはもう仕事をしない、と伝えました。

そして歌麿は看板娘の絵を取り出して重三郎に見せ、これまで
重三郎が自分に対していかに軽んじてきたかを訴えました。
反省する重三郎ですが歌麿の心はもうすっかり離れていました。
歌麿は、西村屋の仕事が面白そうだからやりたい、吉原への恩
返しは自分なりにやる、と言いました。

重三郎が土下座して「なんでもやるから考え直して欲しい」と
懇願すると、歌麿は「蔦屋の店を俺にくれ」と言いました。
さすがにそれは無理だと重三郎が断ると、歌麿は「結局はそう
だろ?俺の欲しいものはなに一つくれない。妻子を大事にして
やれ。」と言って家を出ていきました。


重三郎は、今まで気づかず歌麿に嫌な思いをさせてきたことを
詫び、これまでずっと自分についてきてくれたことに礼を言い、
歌麿は当代一の絵師だと改めて認め、体は大事にしろ、と文を
したためて歌麿の家に置いてきました。

店に戻った重三郎は皆に、歌麿はもう自分の仕事しないと伝え、
歌麿が描いた女絵を見せました。
それを見たていは歌麿の秘めた恋心に気づきました。
しかしこのとき急に産気づいてしまい、急いで産婆(榊原郁恵
さん)に来てもらい、重三郎もていと子の無事を必死に神棚に
祈りましたが、子は流れてしまいました。


さて松平定信ですが、将軍補佐と大老を辞する代わりに大老を
拝命する日をいよいよ迎えていました。
田安家として将軍を出す夢は叶わなかったが国の舵取りをする
役目になれた、と側近の水野為長(園田祥太さん)と共に喜び、
江戸城に入りました。

将軍・家斉は、定信の早く下城したいという願いについて今も
心変わりはないかと念押しし、定信も同意しました。
すると家斉は大老を命ずるどころか、ならばこのまま引退せよ、
政に関わることなくゆるりと休め、と言い渡しました。
一橋治済も、徳川のため、将軍(我が息子)のため、ご苦労で
あったと、早く下城を促すものでした。


定信が茫然自失となって退室したら、襖の向こうから廊下まで
皆が揃って高笑いする声が響いてきました。

家斉が自分を頼りにしてくれたあの様子も、老中の本多忠籌や
松平信明(福山翔大さん)が急に自分に服従するようになった
あの様子も、全ては自分を失脚させるためのことだったのか。

老中首座となってからは、人々から嫌われても煙たがられても、
自分が正しい・やるべきだと思ったことをやり通してきたのだ。

それなのに最後はこの有り様。
ぶざまでみじめで怒りしかなくて、定信は一人布団部屋であの
部屋の皆を呪いながら涙しました。


この出来事は、町の瓦版では定信が自ら引退を願い出たとして
触れ回られ、人々はこの失脚劇の大喜びでした。
そんな折、かつて大奥総取締だった高岳(冨永愛さん)が突然、
定信を訪ねてきました。   

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

前回とこの回で抱いた歌麿の思い。

相手が好きな人に限らず、仕事での会社の上司とか、家族間で
平気できょうだい差別をする親とか、思いつくまま好き勝手を
やってこっちにシワ寄せをかける配偶者や友人とか、etc...
何かにつけて自分が我慢をしてしまう・させられる人の場合、
歌麿の気持ちに自分も覚えがあると思った方は多かったのでは
ないでしょうか。

この人のために頑張ろう!と思うその相手は、悪い人ではない
けれど、独りよがりで、いつも自分に対して勝手な思いこみを
して、こちらの気持ちや事情なんかおかまいなしで、あれこれ
何かを頼んでくる。言いつけてくる。

物事が順調に動いて一人幸せに浮かれていて、こっちは報われ
ない思いを抱えながらも、気持ちに折り合いをつけながら一人
引き受けたことを淡々とこなしている。

面倒なことや苦労なことは当たり前のように自分に回してきて、
楽していい思いをするのはその人が大事に思う他の誰か。
私/俺って、便利で都合のいい人なだけ?

ずっと我慢を重ねてきたけど、ある日そう気がついたら、心が
ぶちっと切れるようにその人から心が離れ、その人が目の前で
何かやってても何も感じなくなるのですよね。
まあ重三郎の場合はここまで酷くはなくて悪気もなく、まさか
歌麿が自分に?という状況もあったでしょう。
それでも自分の思い描いたことの実現のために歌麿をさんざん
利用し、その分大切にすればまだよかったけど、ないがしろに
してきたことには変わりないですからね。


史実でも重三郎と歌麿は一時疎遠になったようですが、脚本の
森下佳子氏、こうきたか!と思いました。





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Last updated  November 14, 2025 01:37:08 PM


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