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2006/04/26
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テーマ: Jazz(2024)
カテゴリ: 音楽
 この人をジャズ・ピアニストと呼んでいいのかどうか迷う。ジャズだけにとどまらず、ロック、ブルース、ヒップホップ、R&B、ファンク…。デビュー以来、半世紀近く経ってもなお、さまざまな分野との垣根を超えた演奏活動を精力的に続ける。Takin' Off

 ハービー・ハンコック(Herbie Hancock)。米イリノイ州シカゴ出身。1940年4月12日生まれだから、先日ちょうど64歳になったばかり。同じピアニストでは、チック・コリアとほぼ同世代で、キース・ジャレットよりは少し年上にあたる。

 ハービーは小さいころから天才と言われた。7歳でピアノを始め、11歳で地元の交響楽団と共演するなど注目されてきた。その後、10代で音楽と電子工学で修士号を取得したという彼は、10代後半からジャズ・クラブなどで演奏を始め、1963年、21歳のとき、いまも名盤の誉れ高い「Takin’ off」( 写真左 )で名門ブルーノート・レーベルからデビューした。Maiden Voyage

 このデビュー・アルバムに収められた「ウォーターメロン・マン」は大ヒットして、ハービーの名前は一躍全米で知られるようになり、マイルス・デイビスのバンドにも抜擢される(余談だけれど、「ウォーターメロン・マン」は、後年サントリーのウイスキーのテレビCMでも使われ、注目を浴びた。ハービー本人も確か出演していたと記憶している)。

 ハービーは、その後も「処女航海(Maiden Voyage)」(65年)= 写真右 、「スピーク・ライク・ア・チャイルド(Speak like a child)」(68年)= 写真左 =などの名盤を生み出す。Speak like a child

 前者は、海をテーマに、壮大かつ神秘的な音づくりに挑んだコンセプト・アルバム。奥行きがあって、クールなジャズは、時代を先取りしていた。後者は、ピアノ・トリオに加えて、ホーン・セクションを配し、子どものピュアな世界を表現した名盤。ロマンチックなジャケット写真の素晴らしさは、ジャズの名盤の中でも群を抜く。

写真右 )を発表する。Future Shock

 モダンジャズの枠から大きく飛び出したハービー。そんな姿に失望したファンは離れていったかもしれないが、ハービーはそんなことにはお構いなしで、以降も、ジャズとそれ以外の分野の音楽との間を行ったり来たりする。行き来するというより、「異分野の融合」に、休みなく挑み続けたと言った方がいいかもしれない。

 それでも、ハービーがスタンダード・ジャズを忘れたわけではない。95年には、スタンダードやイーグルス、サイモン&ガーファンクルの名曲を取り上げたアルバム「ニュー・スタンダード(New Standards)」New Standards 写真左 )を、98年にはジョージ・ガーシュインの名曲ばかりを集めた「ガーシュインズ・ワールド」を立て続けに発表。それまでハービーをあまり知らなかった新たなファンを開拓した。

 ちなみに、僕がたまにピアノで挑戦するハービーの曲は「カンタロープ・アイランド」(「エンピリアン・アイルズ」というアルバムに収録のノリのいい名曲。)、そして、「処女航海」「ウォーターメロン・マン」くらい。ただしどれも難しくて、まだ未完成。そのうちに、どれか1曲くらいは完璧なものに仕上げたいのだけれど…。Possibilities

 60歳を過ぎても、ハービーの「進化」は止まらない。昨年発表した「ポシビリティーズ(Possibilities)」( 写真右 )は、スティングやポール・サイモン、クリスティーナ・アギレラら豪華なヴォーカリストたちと共演した、贅沢なコラボレーション・アルバム(ハービーを知らない人にもオススメです)。

 どの曲でも、ハービーは実に伸び伸びと楽しそうに伴奏していて、一言で言えば「聴いていてとても気持ちのいい」アルバム。タイトル通り、ハービーの新たな「可能性」を実現した傑作と言っていいだろう。還暦を過ぎてもなお、新しい音づくりを追求し、変わり続けるハービーには目が離せない。

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Last updated  2006/04/26 09:37:39 PM
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ハービーの曲って  
カピタン さん
確かにややこしいのが多いですよね。聴くだけでも分かります。

でもキース・ジャレットとかのややこしさとはまた違うんですよね。

どちらも耳に心地よいのですが、弾くとなると一筋縄ではいかんでしょう。 (2006/04/28 01:13:06 AM)

素晴らしいアーティスト!  
B・G(^ ^) さん
近年は、東京ジャズでも素晴らしいプロデュースを遂げている多彩なアーティストですよね。 20年も前になりましたが、確か”マウント富士ジャズフェスティバル”でも大盛況!! 特に、チックコリアとのDuoは素晴らしかったです。 あの頃のビデオってDVDとかでないのでしょうかね~? (2006/04/28 04:40:42 AM)

カピタンさんへ  
 カピタンさん、こんばんはー。

>ハービーの曲って、確かにややこしいのが多いですよね。聴くだけでも分かります。でもキース・ジャレットとかのややこしさとはまた違うんですよね。どちらも耳に心地よいのですが、弾くとなると一筋縄ではいかんでしょう。

 確かに、一筋縄ではいかない音づくりがハービーの特徴かもしれませんね。
キースの方がまだ音はクリアで、聴きやすいかも(あの鼻歌は苦手ですが…(笑))。
僕がハービーが好きなのは、他のジャンルと精力的に共演する柔軟さがとても大きいと思います。

(2006/04/28 08:29:13 AM)

B・G(^^)さんへ  
 B・G(^ ^)さん、こんばんはー。

>近年は、東京ジャズでも素晴らしいプロデュースを遂げている多彩なアーティストですよね。20年も前になりましたが、確か”マウント富士ジャズフェスティバル”でも大盛況!! 特に、チックコリアとのDuoは素晴らしかったです。 あの頃のビデオってDVDとかでないのでしょうかね~?

 そうですね。「東京ジャズ」では毎年のようにプロデューサーをつとめていますね。
気さくな人柄も大好きです。相当な親日家なんでしょうね。
ハービーのライブは実に躍動的で、ノリが良くて、とても熱い演奏ですよね。
テレビやビデオでは何度も観てるんですが、生ではまだ一度も観てないのが残念です。
いつか一度は、と思っているんですが…。 (2006/04/28 08:35:55 AM)

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