Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2009/01/16
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カテゴリ: 今宵も、BARへ…
その2: 「いいBAR」と、どうやって出会うか



 ご安心あれ。BAR通い30年余のうらんかんろですら、100%確実な「いいBAR選びの方法」など持ち合わせていない。雑誌や口コミなどで店の情報を得て、いざ訪れてみたらがっかり、ということは今なおある。しかし、「いいBAR」と出会う確率を8割程度にまで高める術(すべ)は、ある。例えば以下のように--。

(1)BARに通い慣れた人に教えてもらう
 情報が信頼できる人であれば、BARが好きで、あちこちの店に通い慣れている人の口コミ情報は、ある意味一番確かである。ただし、その人と貴方との「店を選ぶ際の趣味の違い」「価値観の違い」もあることを、十分承知しておかなければならない。

(2)信頼できる雑誌や本でお店の客観的な情報をつかむ
 BARを特集する雑誌やBARをテーマにした本はいろいろあるが、一般的に言って、「お店をよいしょ」する提灯持ち記事が多い。取材でお世話になった分、悪いことはまず書かないから、情報は鵜呑みにできない。そういう中でも、雑誌だとミーツやThe Whisky World、BRIO、エスクワイアー、男の隠れ家、などのBAR特集はまぁまぁ信頼できる(ただし、すべてを信用するなかれ)。

 単行本だと、切り絵作家の成田一徹氏の本「to the Bar」(朝日文庫)や達磨信氏の本「日本のグッドBAR」(新潮文庫)で紹介されているBARは、(一部に例外もあるが)ほぼすべてが「いいBAR」だと言えるかもしれない。At the Bar

(3)信頼できるホームページやサイトから情報を得る
 サントリーやニッカが自社のHPでやっているBARガイドや、サントリーが出版している「ウイスキー・ボイス」「サントリー・クォータリー」での情報は、ある程度は信頼できる。しかし、店の営業支援=お酒の販売促進を狙って紹介していることも事実で、登場しているすべてが「いいBAR」とは限らない。



(4)一度行ったお店のマスターやバーテンダーから、別の店を紹介してもらう
 この方法も、紹介してくれるマスターやバーテンダーと、紹介された店との個人的関係の濃淡もあって、当たり外れはある。貴方がどういうBARを好むのかをはっきり伝えて、教えてもらうことが大事だ。

 うらんかんろも、地方都市へ出張する際にはよく事前に、馴染みのBARのマスターやバーテンダーに「**県で知ってるBARはありますか?」と尋ねる。彼らは僕の店の好みをほぼ知っているから、かなり的確な情報をくれる(あるマスターは最近だと、「僕はこの店のマスターとは懇意にしているけど、店の雰囲気は、***さんの好みではないかもしれません」とはっきり言ってくれる)。

 ただ一般論として、BARのマスターやバーテンダーは同業者の店の悪口は言わない。悪口とまでいかなくても、マイナス面にはまず触れない。特定の店の名前を挙げて、「ここはいいBARですか?」という聞き方をしても、そのマスターはまず当たり障りのないことしか言わないので、割り引いて聞くことも肝心だ。

(5)サイトの口コミやブログでの訪店情報を参考にする
 最近はお店を評価するグルメサイト(「食べログ」「アスクユー」「グルメGyaO」など)も増えてきた。そこには、訪店した一般人の生々しい感想が記されていることが珍しくない。ただしマイナス情報の場合は、その人と店側とのちょっとした感情のもつれなどが原因ということもあり、100%信用すべきかは迷うところ。が、そういう部分も承知のうえで読めば参考にはなる(逆に、ベタ誉めなどは「やらせ」じゃないかと疑うことも必要)。

 また、うらんかんろのように、個人でブログをやっている人が、訪店の感想を率直に記していることもあり、これもとても役立つ。グルメサイト、ブログ、いずれの場合も、調べる入り口はうらんかんろの場合、「グーグル」か「ヤフー」だ。気になる店の名前を打ち込み、検索すれば、思わぬ情報に出会える。インターネットを活用しない手はない。

(6)雑誌等で会計(値段)が明朗なBARを選ぶ
 雑誌などのBAR特集などでは、「2杯飲んだ時の目安」などと値段を明示している場合がある。値段(目安)をはっきりうたっている店には、(例外もあるが)会計が不明朗な店は少ない。すなわち、会計明朗なBARには「いいBAR」も多いのも事実だ。ただし雑誌で紹介されている値段はあくまで「目安」であり、貴方が何を飲むかによっても出費は大きく変わる。値段の張るシングルモルトを飲めば、当然支払いは「目安」よりは多くなる。At the Bar4

 加えて言えば、チャージの有無や値段、サービス料の有無(10%とか)を、(会計の前・後を問わず)明示している店を選ぼう。そういう店にはいい加減なところは少ない。なお、チャージを取りながらサービス料も取るというBARもある。これは「チャージの二重取りではないか」だという批判もあるが、この問題については別項で論じたい。

(7)業界団体(NBA、HBA、PBOなど)の雑誌やガイドブック、HPを参考にする


 NBAやPBO加盟のBARには、オーセンティックBARが多い。接客やサービスの水準も高い店が目立つ。また、各団体は独自にガイドブックを発行しており、参考にはなる。ただし、業界団体に入っている=「いいBAR」とは限らないのも事実で、これも要注意。業界団体に所属してなくとも「いいBAR」はたくさんある。従って業界情報は、あくまで参考という程度と考える方がいい。

(8)とりあえず店に入ってみるのも
 街を、とくに盛り場を歩いていると、外観や看板などで気になるBARに出合うことがある。そういう時には、リスクはあるが、とりあえず入ってみるのも一案だ。そして、店に入ってとりあえず1杯頼んでみる。メニューもなく、何を頼んでいいか分からない時は、ブレンディド・ウイスキーの水割りかソーダ割り(ハイボール)かビールを頼むのが一番無難だ(これらを頼めば、ボラれることはほとんどないはず)。

 そして、カウンターに座ったら、勇気を出して、できる範囲でマスターやバーテンダーとの会話も楽しんでみよう。そして1~2杯飲んでお勘定を頼んで、店を後にする。1~2杯だとその店での滞在時間は20~45分くらいかもしれないが、店の評価や相性は、「BARに通い慣れてくると、最初の30分くらいの印象でほぼ分かるようになる」という人もいる。全面的には賛成しないが、ある程度は同感だ。

(9)経験こそ宝=財産だ


【その3へ続く】

【おとこわり】 写真は本文内容とは直接関係ありません。

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Last updated  2010/08/23 10:53:03 PM
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Comments

kopn0822 @ 1929年当時のカポネの年収 (1929年当時) 1ドル=2.5円 10ドル=25円 10…
汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

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▼Bar UKでも愛用のBIRDYのグラスタオル。二度拭き不要でピカピカになる優れものです。値段は少々高めですが、値段に見合う価値有りです(Lサイズもありますが、ご家庭ではこのMサイズが使いやすいでしょう)。 ▼切り絵作家・成田一徹氏にとって「バー空間」と並び終生のテーマだったのは「故郷・神戸」。これはその集大成と言える本です(続編「新・神戸の残り香」もぜひ!)。
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