Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2009/01/18
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カテゴリ: 今宵も、BARへ…
その4:注文の仕方(1)

◆できればメニューに頼らずに
 オーセンティックBARでは、基本的に飲み物のメニューがないところが多い。「ある」方が少数派である。ただし、用意はしていても、カウンターの上には出していないという店もある。どうしてもメニューを参考に見たければ、あるかどうか聞いてみるのがいい。

 もしメニューはあった場合でも、店によってそのスタイルはさまざまだ。「ビール¥600~ ウイスキー¥800~ カクテル¥900~」というような簡単に記したものから、そのBARが出せるほとんどすべての飲み物を、値段とともに詳しく紹介しているところもある。店によっては、壁に掛けた黒板などに「本日のおすすめ」として、いくつかのウイスキーやカクテルを書き出しているところもある。At the Bar2

 しかしうらんかんろは、BARではたとえ初めてであっても、「メニューに頼らないで注文する」ことをお勧めする。自分が飲みたいものを店の方に伝えて、探していく時間は、マスターやバーテンダーさんとの会話のきっかけにもつながる。言葉のキャッチボールを通じて、自分がどういうものが飲みたいのかをできるだけ具体的に伝えていけば、バーテンダーはきっと貴方に一番合う飲み物を探し出してくれる。

 なお「フード・メニュー」も、ほとんどのBARで用意しているはずだし、店内のどこかに黒板などで掲示していることも多い。ただしオーセンティックBARでは残念ながら、かわきもの程度か、簡単なフード(パスタかサンドイッチ等)しかできないところが多い。BARはあくまで酒が主役であり、本格的な料理を店に求めるのは酷というものだ。料理をメインに楽しみたいなら、ダイニングBARやパブに行くがよし。

◆知らないことは聞こう
 初めてのBAR。貴方は、何を頼んでいいのかよく分からない。お酒と言っても、これまでビールやワイン、焼酎(酎ハイ)くらいしか飲んだことがない。ウイスキーやカクテルと言っても、イメージがよくわかない。でも、知らないことは恥ずかしいことではない。教えられることで新たな知識も増えし、発見もある。

 分からないことは何でもマスターやバーテンダーに聞こう。「少し甘くて、さっぱりしたカクテルを」「炭酸のはいった爽やかな感じのを」とか、「しっかりした味わいのウイスキーを」とか、ある程度、希望のイメージを伝えると、お店の方はより助かる。逆に、「彼女の雰囲気に合ったものを」などという曖昧な言い方はバーテンダーを困らせる。

 可能であれば、簡単なカクテルブックを事前に1冊購入して眺めてみて、飲んでみたそうなカクテルがあればその名前を伝えてみるのもいい。お酒やカクテルに関してマスターやバーテンダーと話をするのも、BARの楽しさであり、たまらない醍醐味だ。



◆値段の「目安」もいちおう頭に
 初めてのBAR。メニューがない場合、いったい1杯の値段はいくらなんだろうと貴方は心配かもしれない。当然だ。貴方の懐(予算)だって限りはある。ただ、普通のブレンディド・ウイスキーやカクテルなら、だいたいの「目安」はある。前者は安い店なら1杯500円くらいでも飲める。まぁ、普通は1杯700~800円くらいからと考えておいた方がいい。後者は1杯800円くらいから。でも銀座や北新地では1000円が最低ライン、1400~1500円とる店だって少なくない。この「目安」を頭の片隅に覚えておこう。At the Bar17

 しかし、銘柄や熟成年数で大きく値段の変わるモルト・ウイスキーやワインなどの場合は、うらんかんろですら確かなことは言えないから、初心者の貴方はもっと不安だろう。実際、値段は店によってかなり違う。同じ銘柄の、同じ熟成年数のモルトでも、ある店では800円、別の店では1500円なんてことも珍しくない。また「オールド・ボトル」という古い時代(1950~80年代)のものなら、値段は時価ということになる。

 蒸留所自らが販売しているいわゆる「オフィシャル・ボトル」のモルト・ウイスキーなら、一応値段の目安はある。しかし「ボトラーズ」と呼ばれる独立系販売業者のボトルの場合は、基準があってないようなものだ。一般的には、熟成年数が多いほど値段が高くなる。同じ銘柄の10年物が1杯(40ml)1000~1500円だったなら、20年物は1500円~2500円、30年物なら3500~5000円というのが一つの目安かとも思う。

◆1杯の値段を聞くのはマナー違反か
 モルト・ウイスキーを飲み慣れているうらんかんろだって、値段が分からず飲むのはとても不安である。だから、BARで飲む時は「これ、1ショットでおいくらですか?」とマスターに尋ねることが結構多い。値段を聞くことはマナー違反、恥ずかしい行為と思う人もいるかもしれないが、まったくそうではない(勘定を払うのは貴方である)。

 実際、これまで何人ものマスターやバーテンダーさんに、「(BARで)飲んでみたいモルトやワインなどの1杯の値段を聞くのは失礼な行為なのか」を尋ねたことがあるが、ほぼ例外なく、「1杯の値段が分からなければ遠慮なく聞いてください。全然恥ずかしいことでも、マナー違反でもありませんよ」という答えだった。

 だから、高価なモルトやワイン等の場合は、貴方も安心して値段を尋ねたらいい。そして、お酒の味わい=値打ちと値段の釣り合いを学んでいってほしい。もし、尋ねて答えをはぐらかすマスターがいるようなBARなら、もう見限った方がいい。なお、普通のスタンダードなウイスキーやカクテルの場合は、値段を聞くのはあまり格好いい行為ではない。いっぱしの大人としてBARで飲む貴方は、それはやめよう。

【その5へ続く】

【おことわり】 写真は本文内容とは直接関係ありません。

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Last updated  2010/08/21 07:59:24 PM
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うらんかんろ

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Comments

kopn0822 @ 1929年当時のカポネの年収 (1929年当時) 1ドル=2.5円 10ドル=25円 10…
汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

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▼Bar UKでも愛用のBIRDYのグラスタオル。二度拭き不要でピカピカになる優れものです。値段は少々高めですが、値段に見合う価値有りです(Lサイズもありますが、ご家庭ではこのMサイズが使いやすいでしょう)。 ▼切り絵作家・成田一徹氏にとって「バー空間」と並び終生のテーマだったのは「故郷・神戸」。これはその集大成と言える本です(続編「新・神戸の残り香」もぜひ!)。
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