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2021/10/16
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カテゴリ: ITTETSU GALLERY
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 成田一徹・バー切り絵作品集
『NARITA ITTETSU to the BAR』
完全改訂増補版 発刊記念!
 ITTETSU Gallery:もう一つの成田一徹(368)




  ポンペとボードイン  1991年
 ※前日に続き、フリーライター・木村克彦氏の連載「赤ひげ異人伝」(医師向けの季刊誌「ドクターズ・シエスタ」誌上)に添えられた作品から。きょうは第2回目の主人公である2人、ポンペ・ファン・メールデルフォルト、アントニウス・フランシスク・ボードイン(いずれもオランダ人軍医)の肖像画である。
 1854年(安政元年)、江戸幕府は長き鎖国を解き、欧米諸国に対して開国する。そして、ポンペは幕府招へいのオランダ教師団の一員として、1857年に来日。長崎奉行所医学伝習所と養生所(付属病院)の教官となった。来日時はまだ28歳の若さだった。
 約5年間の滞在中、約60名余の医学生を教え、約1万5千人の患者の治療にもあたった。とくに、当時日本で大流行したコレラの治療に尽力した。養生所は現在の長崎大学医学部の前身となり、同大学にはポンペが授業で使った人体模型が今も保存されているという。

 一方、ボードインはポンペの推薦で後任として1862年(文久2年)に来日した。この時42歳。長崎での医学教育と治療の任にあたると同時に、オランダ政府からは「(オランダが)開国後の日本の医学教育でイニシアチブをとれるよう幕府と交渉すべし」との命も与えられていた。ボードインの努力もあって、1867年(慶応3年)5月、幕府と約定書(契約書)を交わすに至る。
 ところが、その5カ月後、弱体化した幕府は大政奉還を決め、江戸幕府は終焉を迎えることになった。約定書は明治の新政府にも引き継がれると思っていたボードインだったが、新政府は西洋医学教育の導入にあたっては、当初は英国式、のちにはドイツ式を選び、お雇い外国人教師はドイツから招へいした。
 しかし新政府はボードインを解雇せず、前回紹介した大阪・大福寺での「公的病院」での仕事を紹介。1869年(明治2年)、失意のうちに大阪へ赴任する。その後、東京の大学東校(現・東京大学医学部の前身)でも教鞭をとり、1870年に帰国した。
 余談だが、ボードイン最大の功績は「上野公園を守ったこと」という。新政府は東京の大学病院を当初、上野の森を壊して建築すべしと動いていた。しかしその計画を聞いたボードインは「この豊かな自然環境を壊すことには絶対反対である」と強く再考を申し入れ、政府は建設地を本郷に変更した。ボードインの進言がなければ現在の上野公園はなかったかもしれない。

(以上、Wikipediaなどを参考に記しました。※作品画像の質感が違うのは、ポンペ<左>はスキャニングされた雑誌掲載の絵で、ボードイン<右>は原画であるためです)



◆故・成田一徹氏の切り絵など作品の著作権は、「Office Ittetsu」が所有しております。許可のない転載・複製や二次利用は著作権法違反であり、固くお断りいたします (著作権侵害に対する刑罰は、10年以下の懲役又は1000万円以下の罰金という結構重いものです)。

※「ITTETSU GALLERY:もうひとつの成田一徹」過去分は、 こちらへ

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うらんかんろ

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Comments

汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

Free Space

▼Bar UKでも愛用のBIRDYのグラスタオル。二度拭き不要でピカピカになる優れものです。値段は少々高めですが、値段に見合う価値有りです(Lサイズもありますが、ご家庭ではこのMサイズが使いやすいでしょう)。 ▼切り絵作家・成田一徹氏にとって「バー空間」と並び終生のテーマだったのは「故郷・神戸」。これはその集大成と言える本です(続編「新・神戸の残り香」もぜひ!)。
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