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Jun 11, 2026
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カテゴリ: カテゴリ未分類
私は学生時代、夏は北アルプスで岸壁登攀、冬は普通の高山登山に没頭してました。

それで冬はエッチラオッチラ登山を選択してたのですね。
まぁピッケルやアイゼンは持ってましたが、あくまで登攀用の先鋭的なものでなく、普通の稜線歩き用です。
それでも冬の北アルプス登山はどれも厳しかったです。


近年、富士山登山がいろいろと問題でてますね。
富士山は9月中旬~翌年6月下旬までの閉山期間中は、山小屋も営業しておらず孤立峰なので気象条件が極めて過酷なのに、それを無視して閉山中の無謀な登山をおこない遭難が急増してる。
それも軽装や不十分な装備で登ろうとする登山者が多いらしい。
つまり充分な登山知識と経験もないまま、たかが3,776m くらいと甘く見てる登山者が増加してる。

とりわけ近年はオーバーツーリズムが富士山にまで及び、登山者によるポイ捨てなどのゴミ問題や山頂付近が激しく混雑し、落石の誘発などの問題を引き起こしています。
落石は山を登る者が絶対引き起こしてはいけないことで事故に直結します。
富士山に訪れる外国人の中には登山経験の無い人も多く、山の恐さを認識してないんですね。
特に富士登山の中国人問題は深刻ですね。
閉山期間中に登山計画書を提出せず、適切な装備もなしに立ち入る行為が多発してるのです。
昨年閉山中の4月には、富士山に登りにいった中国人が滑り止めのアイゼンを紛失して身動きが取れなくなり、標高3,000m 付近からヘリコプターで救助されました。
ところがこの男、山に残してきたスマホを捜しに再び入山。
今度は高山病を発症して動けなくなり、また救助隊のお世話に。
もう言語道断ですね。
中国のSNSで富士登山がブームになっており、雪山登山経験がないまま「映え」やステータス目的で無謀な挑戦をする輩が増えているのです。
こんなバカでも遭難すれば地元救助隊は過酷な環境下での救助をせねばならず、隊員の命を危険にさらすうえ、高額なヘリコプター費用などの公的負担も問題になってます。

救急車による陸路搬送だけだと数十万円~ですが、ヘリコプターによる救助・搬送は数十万円~数百万円、捜索・治療費など総額がケースによっては1,000万円を優に超えることもあります。
なので山に登る前に必ず山岳保険や救援者費用特約に加入してるのですね。
日本みたいに山のある県が外部の人のために県税をつぎ込むなんて無いです。
富士山の場合は登山シーズン中の登りやすさが却ってネックになってますね。
なにしろ標高2,000m ~2,400m の5合目まで車で行けて、本格的な山登りは1,700m 足らずですから。

夏場の穂高連峰縦走の方がよっぽど難易度が高いのです。
昔の冬富士なんて、1960年代後半に真冬のアイガー、マッターホルン、グランド・ジョラスのアルプス3大北壁登攀を達成した「山岳同志会」のトレーニングに使ってたほど登攀のエキスパートの場だったのですから。
これとスケールは違うけど、世界最高峰エベレストでもおこってるのですね。
エベレストの累計登頂者数はこれまで7,000人以上に上ります。
近年は商業化が進んでおり、毎年約800人が挑戦し、単一のシーズンだけで過去最多の1,000人超が登頂に成功した記録も報告されてます。
さらに1日の最多登頂では274人が山頂に到達した記録があります。

その背景にはガイドやシェルパがテント設営や酸素ボンベの運搬、ロープの設置などルート工作全てを代行してくれる商業公募隊が一般的になったのと、気象予報の技術向上により、強風が収まる「天候の窓」をピンポイントで予測できるようになったことがあげられます。
つまり個人の小規模隊が自分たちでルート開拓や荷揚げをして、一瞬の天候の隙間を狙ってのアタックは過去のものになってしまったのです。
一時議論された酸素使用もいまは誰しもアタリマエに考えてるし、充分な登山技量がなくてもお金さえ払えば登れる山になってしまったのですね。
最後はシェルパがひっぱり上げてくれます。
逆に世界第2位の高峰、標高8,611m のK2登頂者はこれまで世界で約400~500人程度です。
K2はエベレストをはるかに凌ぐ急勾配、頻発する雪崩や落石、過酷な気象条件により技術的にも非常に困難な山で8,000m 峰の中で最も危険な山の一つとされてます。
登頂者に対する死亡率は約20~25%前後と云うことは4人に1人が命を落とす計算。
つまり富士山と同じで、山ってのは世界規模でも単に高さだけが問題では無いのですね。
その典型的な例をご紹介しましょう。
パキスタン北部のギルギット・バルティスタン地域にある岩窟塔の群「トランゴ・タワーズ」です。
この岩窟塔でイチバン高い地点で6,286m 。
アルプスの最高峰モンブランで4,810m ですから、もう酸素が極めて希薄でこれが登山をより困難にしていますが、エベレストの8,848m に比べたらはるかに低い山々です。
が、その出で立ちがハンパない。
トランゴ・タワーズ岩窟塔群のひとつ「ネームレス・タワー」をご覧になってください。
ネームレス・タワーなんて「その他」みたいな名前ですが、とんでもない壁です。


画像で見ると岩の裂け目がハッキリしてて登りやすそうですが、高度6,000m 級の山でしかも5m 以下の練習用壁を登るのと同じ道具に頼らないフリークライミングでやってのけるってハンパないです。
こうした本物の登攀者と冬富士の迷惑登山者を比べるべくもありませんが、高低差に関わらず山を登るのはそれだけの訓練を積んで、そしてルールはひとつあくまででやらないと。
登れなくなったら救助隊を呼べばいいやと云う考え方はスマホが普及してから突然増加してしまいましたね。





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Last updated  Jun 11, 2026 05:24:57 AM
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