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September 1, 2018
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カテゴリ: 教授の読書日記
さて、8月末〆切の原稿も提出してしまったことだし、今日から9月25日〆切の原稿に取り掛かるべき・・・なんですけど、そこはそれ、私のことですから、勝手に休養日を入れちゃうわけですよ。土曜日だしね。

 で、まずランチを外食しようということになり、家内と向かったのは、長久手というところにあるインドネシア料理(っていうか、西ジャワ料理)のお店「サウンスンダHiroko」。お店は繁華街とは縁遠いところにあり、飲食店としてはとっても条件の悪い立地ですけど、中に入ってみるとほぼ満席。飲食店ってのは、味とサービスがものを言うんでしょうなあ。

これこれ!
 ↓
サウンスンダHiroko

 で、インドネシアの家庭料理なるものを多分初めて食べましたけれども、タイ料理をもう少し素朴にし、ベトナム料理よりももっと油っぽくない感じの、しかしそこそこ辛い料理で、日本人には合う味でしたね。店を切り盛りしていた二人の女性もとっても感じがよく、またいつかエスニックなものが食べたくなった時に来ようかなと。

 で、たまたま同じ頃にここで食事をしていたカップルが、お店で使っている家具に興味を持ったらしく、「どこで買えるのですか?」と店の人に聞いていたのですが、店の人曰く、大半はネットで買うけれども、志段味の方にエスニック系の家具を売る店があって、面白いですよ、と。で、それを側聞した我らも家具には興味がある方なので、食後、ちょっと志段味まで足を延ばして、そのお店に行ってみました。

これこれ!

パサール

 実際に行ってみると、倉庫を改造したお店で、言われた通り確かにそっち系の家具を売っている。

 で、値段を見ると、割と安いんだよね。で、ふんふん、面白いなと思ったのですが、よく考えてみると、現状、我が家で新たな家具を買うほど、そんなスペースの余裕はないと。ということで、今日は家具を眺めるだけにして、いつの日か、セカンドハウスでも買うことになったら、また来ようかなと。


 というわけで、エスニック系の料理と家具を楽しんで帰宅した我ら。

 しかし、本日のエスニックはそれだけでは終わらなかったのでありまーす。

 帰宅してから、青山南さんの書かれた『60歳からの外国語修業 メキシコに学ぶ』という本を読んだのですけど、これがまた結構面白かったのよ。

 青山南さんと言えば、私の同業というか、アメリカ文学の翻訳家。青山さんは若い頃からフリーランスで翻訳をやられていたのですが、54歳にして早稲田大学の教授になられ、教鞭を執られるようになったんですな。それで60歳の時にサバティカル(一年間の休暇)を大学から与えられたのを機に、単身、メキシコに渡り、そこで10カ月ほど語学学校に通ってスペイン語の習得に努められた。本書は、その10カ月のメキシコでの体験を綴られた本ということになります。

 アメリカ文学の先生がなぜ、還暦を越えてスペイン語なのかと言いますと、翻訳家としてアメリカ文学を翻訳していると、今、アメリカ文学の世界にスペイン語がどんどん入り込んでいるのを痛感する、と言うのですな。以前はアメリカ最大のマイノリティーは黒人だったのですが、今はそれを抜いてメキシコ系が最大マイノリティーを構成している。そしてその勢いが文学の中にも反映していて、特にアメリカ南西部出身の作家の作品なんかだと、スペイン語が当たり前のように使われることが増えてきた。つまり、英語とスペイン語のハイブリッドみたいな作品がどんどん出てきている。

 そういう状況を、翻訳家として肌身に感じてきた青山さんが、ならば翻訳する側としても少しはスペイン語の何たるかを知っておいた方がいいのではないかと思うようになり、大学から与えられた一年間の休暇を、それに用いようと思いつかれたと。

 で、青山さんは60歳にしてメキシコに語学留学をされたわけですけれども、今50代半ばのワタクシとしては、60歳なんて目と鼻の先。そこから、新しい言語の習得のために留学するって、どういう感じだろう? という興味で読むので、メキシコに到着してからの青山さんの奮闘ぶりに興味津々。



 そもそもスペイン語というのは、南米諸国をはじめ、本国スペイン以外でもそれを国語として使っているところが多いわけですな。使用人口としては、中国語・英語の次くらい。あるいは英語よりスペイン語人口の方が多いかも知れない。だから、メキシコって語学学校がすごく多いらしいんです。

 で、それも授業を受ける人の都合に合わせてどうにでも運営してくれるようで、例えば1週間だけ通う、とか、そういうのもOKらしい。だから、バイカーなんかがメキシコに入って、とりあえず1週間だけ語学学校に通って、サバイバルのためのスペイン語を習って、また旅立っていくとか、そういうのもあるらしいんですな。また、外国人にスペイン語を教えるシステムも、また教師の質も、相当に高いらしい。で、青山さんもそういう環境の中で、フーフー言いながらも必死でスペイン語の勉強をしていく。

 また青山さんが下宿されたところが、75歳と70歳のオールドミス姉妹の家で、そういう大家さんとの付き合いの描写もなかなか面白いんです。

 その他、10カ月を過されたグアダラハラの街の様子、食べ物、住む人達の描写など、ああ、メキシコってそんな感じかあ・・・ってのが何となく伝わってくる。それを読んでいると、今までメキシコってヤバいところなんだろうなと、相当な偏見をもって見ていましたけれども、実際に住んでみると、結構、住みやすいところなのかな、なんて思えてくる。

 あと、本の随所にスペイン語の基礎的な情報も盛られているので、本書自体がちょっとしたスペイン語入門書になっているようなところもある。もちろん、そういう本を目指しているわけではないので、それを目的にすると物足りないでしょうけれど、漠然と読んでいる限りは、そういう部分もちょっと面白いです。



 私も、定年になったら、外国にしばらく移住、なんてのも面白いかもね。現地でその土地の言葉を習いながら、柔術の道場を開く、とかね。

 ってなわけで、色々な意味で興味の尽きない本でありました。教授のおすすめ!です。



60歳からの外国語修行 メキシコに学ぶ (岩波新書) [ 青山南 ]


 それにしても今日は、インドネシアから始まってメキシコに終るという、名古屋に居ながら世界旅行の一日となったのでした。





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Last updated  September 1, 2018 10:44:32 PM
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釈迦楽@ Re[1]:スペイン優勝、そして早くもW杯ロス(07/20) ゆりんいたりあさんへ  いやあ、メッシ…
ゆりんいたりあ @ Re:スペイン優勝、そして早くもW杯ロス(07/20) 釈迦楽さん、 ご無沙汰しております。 お…
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