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昔、旅行で訪れて楽しんだ、アユタヤの遺跡が水害に遭っているとのことで驚いた。
地平線も見えないような、だだっ広い平野が水浸しであるとは、どこに逃げればいいのだろう。
北部のチェンマイあたりを上流とするチャオプラヤ川が、バンコックの直ぐ上流のアヤタヤ辺りで氾濫し、日系工業団地の多くが水浸しになり、操業停止状態が続いている。
聞けば、上流にはダムがいくつかあるのだが、豪雨で満杯になっており、ダムを解放しているという。
ダムは雨期に水を貯めて、渇水期には水を放流して灌漑に役立てるのであるが、予想もしないような豪雨が降って満杯になり、放流しないとダムが危険であるという。
ダムの管理として、なぜ、もっと前に放流しておかなかったのだろう。
または、ダムが少なくて、管理にも不十分だったのだろうか。
タイの水事情を説明しているWEBからの説明をみると、水稲が主体のこの国として、下流域は灌漑用施設が進んでいるのだが、水源部の上流での森林荒廃が著しいという。
国土に占める森林の面積は、1955年に6割あったが、1976年には4割となり、1988年にはわずかに3割弱となっている。
不法開墾による森林面積の減少が年率4%ずつ続いている。
他方で、上流からの水量が減った分だけ、下流域では塩分を含む海水の遡上(勾配が緩いので100kmも遡上するらしい)が見られており、農業に深刻な打撃を与えていたのである。
1980年代から、急激な経済発展に伴う工業用水の需要増大に加えて、年間降雨量の減少が続いたため、今までは、「水不足の深刻な悩み」を抱えていたのである。
そこに、この度の集中豪雨である。
一気に逆の現象が発生した。
上流の森林は豪雨を貯水できず、泥水はすぐさま流れ出すので、ダムは即座に満杯になる。
水不足は一時的に解決されたが、激流は下流を洪水となって襲い、灌漑するよりも作物まで流し去り、道路や住宅や工業団地などすべてを浸してしまう事となったのである。
我が国はどのような援助ができるだろうか。
上流のダムの建設を助力すればいいのだろうか。
いや、上流は森林破壊で水を貯水する能力を失いつつある。
広大な平野はあるのだが、乾燥した乾期には水は大半が蒸発し、下流までに辿り着く水は少ないという。
長い時間がかかるが、まずは、植林事業から始めなければならない。
タイ国の水資源保護政策が軌道に乗らなければ、ダム建設などの土木工事・資金援助だけでは無駄になろう。
水資源保護政策・教育については先進国の日本が協力できるのではないか。
東北大震災ではタイは援助してくれた恩人でもあり、山田長政以来の友人でもある。
また、聞けば、広大な平野を浚渫して、運河を造っているようなので、多様な水の利用・排水方法や遊水池・人工池建設もありそうである。
もっと有効な植林事業や、ダム建設や運河の設計・建設で日本企業がたくさん参加できる雰囲気ができたらいいとおもう。
タイの復興と、日系企業の操業の早期復帰を祈るばかりである。
素人で、呆け状態の小生などよりも、日本には賢人がたくさんいるのだから。
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