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「八ツ場ダム」の工事再開については、専門家の方らしい反対意見が、水利面、治水面、発電計画についても発表されている。
小生などは、素人なのでよく分からないが、デメリットも多そうである。
当初は、首都圏の水瓶としての重要性、洪水対策を鑑みてダム建設が計画されたと聞く。
しかるに、工業化および人口集中から生じる水の需要が、計画策定後に起こった、不況や、工場の地方および海外への移転などによって、それほどの大きさでないことが判明している。
首都圏の人口も、高齢化、少子化などで伸び悩んでおり、汚かった東京の水も水質汚濁の公害対策や、浄化機能の向上もあって随分と綺麗になっているので飲料用の水も以前ほどの需要の増加が見込めない。
従って、「当初の首都圏の水瓶としての必要性」は、真夏の渇水期でも、よほどの気候変動が無い場合は、「八ツ場ダム」がなくとも「なんとかなりそう」である。
あくまで、「なんとか」であって、それほど余裕があるような話ではないと思われる。
洪水については、時々、江戸川の下流の松戸・市川あたりでは河川ゴルフ場が水に浸かって、時々、所々で、壊れているが、堤防が危ないような水準までには至っていないようだ。
危なくないようだとは言っても、もともとの江戸城は海が迫っていた所であり、中川などが流れる埼玉県八潮、葛飾区、江戸川区などは、川底よりも低位な地区(0メートルやマイナス・メートル地区)が点在し、少しの洪水でも注意は必要である。
タイの洪水被害が一挙に拡大発生したのは、違法な森林伐採で水が地下で保水されずに直ぐに流出する上に、上流で例年よりも異常な降水があり、丁度ダムでは、渇水期を控えて大量の水を貯水していたので、降水を貯水できずに、逆に、放流したために、「森林の保水能力の消滅(人災)」+「異常降水(天災)」+「放流水(人災)」が下流の大陸都市を襲ったものである。
この事例を見ても判るように、「貯水機能」を異常気象の中でタイミング良く活用するには、「かなりの余裕をもたねばならない。」
「ぎりぎりでの調整」では、異常気象時には対処できないのである。
東北大震災で、地震により須賀川市の貯水ダムが決壊して下流地域が水害にあったことをみても、ダムは堅固なものを建設しておく必要があり、この際に全国のダムの耐震性を見直しておくべきである。
東北大震災に重なり、大津波が発生、「原子力発電所」が崩壊して、放射能が日本列島の空や陸、さらに海へと拡散したと同時に、「電力供給」が大幅に失われた。
放射能対策も必要だが、当面の電力供給と、将来の脱原発の中で、電力を安定供給することが急務となっている。
電力は工業生産のバロメーターであるように、電力が不足しては、経済的観点だけでなく、物理的観点からも、日本に「工業」、「産業」が存立できなくなってしまう。
いまや、「八ツ場ダム」の建設が、発電面でも「希望」と、「無駄」の両面で取りざたされる所以である。
反対意見に立つと、「八ツ場ダム」を建設すると、下流の発電所が水不足となり、発電能力が全体として大幅に減少するという。
しかし、タイのダムが貯水能力の余裕がないままに操業していたために、国全体を巻き込むような洪水事故を起こした事件に、まさに、「人災+天災+人災」であったことに、批判者は気がつかないのだろうか。
「八ツ場ダム」を建設して、水が溜まるのを待ってから、治水面や、水利面、発電面の実際の操業を始めるくらいの「余裕」があってしかるべきではないか。
江戸川下流の水量を見ていると、大量に流れる時期が必ずあるはずであり、そのような時期を捉えて「八ツ場ダム」の水を貯めればよい。
いっぺんに、効用を図るような政策では、たしかに無駄はなくなるだろうが、天災、地変のようなものは、「想定外」として、「外生変数」や「ダミー」という安易な扱いでしか、考慮されない。
内閣・政府が、「そのようなことは、政策(マニュフェスト)には唱えていなかったので選挙民の意ではない」、「再度、考慮するのは、反対した自分の気持ちと異なるので、おもしろくない」、と、「自分のメンツを大事にして、国民みんなの幸福を、考慮しない」ようでは、「みんなの代表者として、政権を担う資格は失われている」。
マニュフェスト作成段階には、「東北大震災・放射能漏れ」はなかったのであり、「賛成」、「反対」を改めて議題にするべきであろう。
呆け老人でも判ることであるので、日本の賢人達は政府・内閣をもうすこし、利口になるように指導して欲しいものである。
呆けついでに言うと、都市近辺で集積した「放射能を少し含んだガレキ、灰」を東北被災地区が受入を拒否しており、都市近辺では困っている。
しかし、「放射能を少し含んだガレキ、灰」は、工業的な処理として、例えば、コンクリートなどに加工して、自分たちの都市防潮堤の基礎などに奥深く埋め立てることで有効利用することを考えようではないか。
被災地には、とても他の地域の放射能まで考えが及ばないほど、放射能被害の実情・風評で痛めつけられているのだから。
賢人達がたくさんいる都心であり、内閣・政府はノーベル賞ものの貴重な意見を広く求めることが出来よう。
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