いつも陽気にズブロッカ
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実家は仙台の六郷というかなりの田舎にある。田舎と言えば、欠かせないのが「田んぼ」。家の周りにはものすごい数の田んぼがあるんだよ。もう、人より田んぼが多いくらい。田んぼが多いので、当たり前だけど、水路も沢山あるの。水路には、たくさん生き物がいて。鯉・フナ・ゲンゴロウとかさ。その中でもよく遊んだのは、やっぱり「ザリガニ」。やったことない人がいるかも知れないが、ザリガニ釣るのは結構スリルあるんだよ。モバゲーの釣りゲームなんて目じゃないね。スルメを掴んだザリガニを如何に釣り上げるか。ワクワクしたね。それで、そのザリガニ君なんだが、結構、死体を見かけるんだ。甲殻類は、「脱皮」するんだけど、失敗して死んでる。脱ぎ損ねた殻と一緒になって死んでるのね。身体に脱ぎ損ねた殻が絡まって動けなくなったの。子供心ながら、そいつらを見かけた時は、「せっかく大きくなろうとしたのに残念だね」って、とても可哀そうな気持ちになったよ。ザリガニを始めとした甲殻類は、成長するごとに自らの殻を脱ぎ捨てる。大きくなるごとに今まで自分を守った殻を捨てるのね。そして、もっと大きくなる。これって、人類にも言えることじゃないのかな。今までまとった「殻」を脱ぎ捨てて、より一層成長する機会が多数あるよね。例えば、進学した時、就職した時、異動した時、転職した時。いや、人と交わるとき、つまり、結婚した時や子供が生まれた時、親と同居する時なんかも自らの殻を捨てる時かもしれないね。また、考える癖、主義、常識、習慣、立場、地位、職業、会社、なんてのも「殻」に入ってくるだろうしね。人間も甲殻類と一緒で、まとった殻は、一定期間たったら、捨てなきゃ成長しないんだと、僕は思うんだよ。外せないものもあるけど、はずそうとしてみる努力も必要だと思う。裸の自分になって、新しい殻をまとってみることは大切だと思う。でも、殻を捨てるのってホント辛いし難しい、のね。だって、今まで自分を守ってきたガードだもの。捨てたら、裸に近い感覚になるんだから。裸で街歩けないのと同じだね。寒いし痛いし、何より攻撃されたら守れないから、とても怖い感じ。殻が無くなっちゃうと、とにかく不安で、恐怖ばかり抱くと思うんだ。でも、捨てなきゃ、大きくなれないんだよね。思いきって、勇気を持って、捨てなきゃいけない時もあるんだと思うんだよ。そうじゃないと、子供の時に見たザリガニのように、自分の殻にまみれて、死んでしまうんだ。殻を大事そうに抱いて、静かに死んでいく。人間だから、ザリガニみたいに本当に死ぬわけじゃない。でも、もうそれ以上成長もせず、濁りきった殻を抱きかかえて、表向き満足しているように小さい身体でずっと暮らすんだ。そんな人、沢山いるじゃない。街に溢れてるよ。俺はそうはなりたくない。俺はそうはなりたくない。そうはなりたくないんだよ。
2010.12.10
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