ラムについて 0
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【ラムエクスプローラー タイ】シャトー ド ブルイユ・ラムエクスプローラー タイタイのラムです。シャトー ド ブルイユは、前回の「オーストラリア」で見事な樽さばきを感じました。そのラムエクスプローラーブランドに新しいラインナップが増えていたので、今回はその一つである「タイ」を飲んでみます。 タイのラムは以前に「プラヤ」というのを一度飲んだことがありますがそれ以来です。なかなか美味しかったのですが、タイのラムはほかにあまり売ってないので、どうしようもなく遠ざかっていました。まあラムの産地としてタイは全然メジャーじゃないし、ヨーロッパのボトラーがチョイスすることは考えにくいので、仕方ないことだと思います。ところが! 今回フランスのカルヴァドスメーカー・シャトー ド ブルイユがチョイスしたということで、驚きと共に、あのピラヤの杏仁豆腐&カスタードクリーム感を思い出したので買ってみました。さて、どんな感じなのでしょうか。熟成年数は5年、度数は42%。色はやや薄め。香りは一発でプラヤを思い出す、丸いカスタードと杏仁豆腐の感じ。プラヤの蒸留所と同じかどうかわかりませんが、ほぼ共通のように感じられます。飲んでもプラヤ的で、カスタードと杏仁豆腐が優勢のあの風味。生キャラメルとバニラ、乳脂肪分低めのクリーム、家具の木、若干のスパイスが感じられます。味わい的にはプラヤよりややあっさりしていて、その代わりに淡く透明感のあるフルーティーさが加わっている、という気がします。そこはかとなく熟成年数の短さが感じられますが、アルコール刺激があるということではなくて、濃縮感が控えめであるような印象。あっさりめの味わい、というキャラクター設定によるものかもしれません。そういう感じで、同ブランドの「オーストラリア」と同じく、熟成年数短めなのに端麗で飲みやすい、という一貫した意図的な方向性が感じられます。このラムエクスプローラーブランドのラムは、あまり身構えずに(ラムを飲むのに身構えたりしませんが・・)普段気楽に飲むのにイイと思いました。【僕の評価】5段階中4.5シャトー ド ブルイユ タイ (蒸留所非公開) ラム エクスプローラー 42度 700ml価格:6160円(税込、送料別) (2023/3/12時点)
2023.04.15
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【ナインリーヴス エンジェルスハーフ】ナインリーブス・エンジェルズハーフ日本のラムです。ナインリーブスは2013年から滋賀県大津市で作られています。日本には他にもラム蒸留所がありますが、現状最も評価が高いようです。日本製であるということ以外にも、ナインリーブスには特徴が多々あります。多くのラムは糖蜜から作られていて、一部はシュガーケーンハニーと呼ばれる煮詰めたサトウキビジュースから、それにごく少数がサトウキビジュースから作られていますが、このナインリーブスはそのどれにも当てはまらず、黒糖から作られているそうです。酵母は具体的にはわかりませんが、他のお酒ではあまり使われていないものだそうです。そして滋賀県の長石鉱山からの超軟水が使われていること。それに熟成に使われる樽はバージンアメリカンオーク。過去にはフレンチオークバージョンもあったようですが、現在はアメリカンオークカスクだけになっているようです。熟成年数は不明ですが、ブレンドではないシングルカスクだそうです。アルコール度数は50%。さて、どんな感じなのでしょうか。香りにはカリブ海やその他のエリアのラムとは歴然とした違いを感じます。例えば、外国人と話していると、全く違う文化の中で全く違う教育を受けた人だなあ、という印象を受けることが多々ありますが、それと同じような感じ。原料の違いもあるのかもしれませんが、僕的には香りや風味の内臓部分(素人なので違ってるとは思いますが)である、発酵に際しての酵母が全く違うのではないかと思いました。とてもふくよかで、酒粕まんじゅう的な柔らかさが感じられます。飲んでみると、日本の滋賀県産という先入観があるからかもしれませんが、「和」を強く感じます。香りで感じた酒粕まんじゅう的な風味があり、でもバーボン的なオーク由来のバニラとキャラメルの感じもあり、さらに黒糖を使った洋菓子風和菓子、或いは黒糖を使った和菓子風洋菓子のような風味が感じられます。味そのものは濃く、酒質的には満足感のある飲みごたえ、重量感があります。高度数ということもあるかと思いますが、単式蒸留の効果と思われます。ラムとしては変わり種といえば変わり種なのですが、普遍的なラムとの同質性と共に、確信的なオリジナリティーが感じられ、単なる異端的存在ではない説得力が伝わってきます。また、ラムといえば圧倒的大多数の人がカクテルのベースくらいにしか思っていない状況下で、ホワイトラム(ナインリーブス・クリアがあります)だけでなく、手間とコストのかかるこの樽熟成ラムを作っているという姿勢からも「ちゃんとしたラムを作る」という気合が読み取れます。日本の伝統的な蒸留酒である焼酎の原材料違いという従来路線延長線上の蒸留酒ではなく、ナインリーブスは紛れもなく「ラム」を作っている、と感じました。今回のエンジェルスハーフは、ラインナップのベーシックモデル的な位置付けで(ホワイトラムのクリアもありますが)、これまでには数量限定で各種ワインカスクを使ったブレンドのバージョンもあった(現在は品切れ)ようで、そちらにも興味が出てきました。ベースがこの風味なら、ワインカスクブレンドはとても面白い風味であろうことが予想されます。その限定品が出たときに買っとけばよかった。【僕の評価】5段階中の4.9【包装不可】 ナインリーヴズ(ナインリーブズ) エンジェルズハーフ アメリカン オークカスク 50度 700ml価格:6596円(税込、送料別) (2022/3/15時点)
2022.04.01
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【オールドモンク12年 ゴールドリザーブ】オールドモンク12年インドのラムです。モハン・メッケン社という大手企業の製品で、以前飲んだオールドモンク7年の上位版です。ラベルキャラクターのお坊さんも健在です。インドは人口が多いし、サトウキビ生産量も多いこともあって、ラムの大量消費国なのだそうです。その中でもこのオールドモンクブランドはとてもメジャーな存在らしく、インド旅行に行った際に飲んだという方も多いようです。正直言ってオールドモンク7年は、あまり僕の好みに合いませんでしたが、12年があることを知ったので買ってみることにしました。12年以上オークカスクで熟成したものをブレンドしてあるのだそうです。7年で気になったゴム的な香りはあまり無く、カラメルとバニラの香りが濃厚です。飲んでみると、7年よりも明らかに各要素が馴染んだ感じで、落ち着いたマイルドさが感じられます。濃いカラメルとバニラ、それにカカオ的な風味がバランスよく溶け合っている印象です。それ以外の要素としては若干のナッツやスパイスも感じられますが、それらはかなり奥にひっそりとあり、メインのカラメル・バニラ・カカオの3要素が突出している感じです。全体的としては、複雑な味わいというわけではありませんが、7年よりもかなりリッチになっていると思いました。口当たりも良く、飲みやすいラムだと思います。僕としてはオールドモンクは断然この12年の方が美味しいと思います。しかし、どこかいつものカリブ海周辺のラムとは風味に大きな違いがあるように思えます。どこが違うのか、それが何によるものなのかはっきりとは分かりません。カラメルやバニラ、カカオなどの各要素は共通ですが、それらの風味、カラメルの風味が違うのか、それは原料のサトウキビの違いなのか、酵母なのか、樽なのか・・・まあ、美味しいから探らなくてもいいでしょう。【僕の評価】5段階中の4.5オールドモンク 12年 ゴールド リザーヴ ラム 42.8度700ml_[リカーズベスト]_[全品ヤマト宅急便配送]【キャッシュレス・消費者還元事業対象店舗(5%還元事業者)】価格:3278円(税込、送料別) (2020/3/15時点)
2020.06.26
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【ピラヤ】ピラヤタイのラムです。アジア系ラムは久しぶりです。タイで「サンソム(SangSom)」というラムが生産されているのは知っていました。でも、サンソムはハーブやスパイス入りの、いわゆるスパイストラムだという記述を見かけたことがあり、僕は今のところスパイストラムが苦手なので手を出していませんでした。サンソムと同じタイベバレッジという会社から、普通のラムがリリースされているということを知って、今回そのピラヤを買ってみました。7~12年熟成物とのことです。凝ったゴールドの装飾が施されたボトルはとてもゴージャスです。タイの伝統的な文様のようです。グラスに注いでみて、先ずその香りに驚きました。リッチなラムに共通するオイリーなベールが明確に感じられます。ツンとしたカドが無く、バニラやカスタードプリンを思わせる優しい香りです。 そして飲んだらもっとびっくりの美味しさ。とても複雑な味わいで、カスタードとバニラ、カラメルや杏仁などの豊かな風味がバターのようなコクに柔らかく包まれていて、丸く適度な甘さとそれによく調和したコシのミディアムボディ。後味は比較的長く続き、そこでの風味はまるでアイスクリームのようです。エキゾチックなスパイス風味とか、そういう誇張アジア感はほぼ無く、正統的に美味しいラムだと思います。僕の中では、今のところネパールのククリと共にアジアナンバー1を競うラムです。【僕の評価】5段階中5
2020.02.25
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【イエラム サンタマリア ゴールド】イエラム・ゴールド。沖縄の伊江島で作っているそうです。僕は沖縄には仕事でも遊びでも何度も行っていて友人も多いのですが、あっちで飲むのはやはり泡盛ばかりで、ラムは飲んだことがありませんでした。イエラムにはクリスタル(ホワイト)とゴールドの2種類があり、両方とも糖蜜でからではなく、サトウキビを絞ったジュースから作るアグリコール製法なのだそうです。クリスタルの方はステンレスタンクで、今回のゴールドはオーク樽で、それぞれ熟成させている、とのことです。今回、300ml入りという小さいボトルがあったので買ってみました。香りは普段僕が飲んでいるラムとは全然違い、味もまた同様です。いつものはダークラムで、これはゴールドラムだから、という差ではなく、根本的な方向性の違い、どこか別の地点を目指して作られているラムだろうと感じました。我が国においてのラムは、製菓用とカクテルベースとしての消費がメインのようなので、このイエラムゴールドも、ストレートでそのまま飲むのではなく、カクテルのベースとしてのラムなのかもしれません。ということで、今回は評価できません。なぜなら僕はカクテルを全く飲まないからです。カクテルが好きな人が美味しいカクテルに使えば、きっとおいしいのだと思います。
2019.02.06
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【オールドモンク7年】オールドモンク。インドのラムだそうです。ククリのネパール同様、インドにラムのイメージは全然ありませんでした。インドには昔何度も行ったことがあるのですが、その時はまだ僕の中にラムの時代は来ていなかったので、このオールドモンクの存在には気づきませんでした。ラベルには扇情的なレッドをバックに、あまり威厳の感じられない能天気そうなお坊さんが描かれていて、オールドパーそのままのボトルデザインと共に、なんとなくインドの雰囲気を感じます。幾つかバリエーションがあるようですが、今回のオールドモンクは7年物で、一番ポピュラーなやつのようです。注ぎ口にはドバっと出るの防止用プラスチックパーツ付き。そういえばこれってリサイクルに出す時外せるんでしょうか。香りは割と普通っぽい黒糖系ですが、アプルトンエステートでも感じるゴム系の要素があるように感じました。飲んでみると、7年物にしては重量感があって、中くらいの甘み、奥に少しスパイス風味があり、後味は黒糖の甘さの後すぐに苦みが来る、といった感じで、ちょっとイギリス・ジャマイカ系に似ている気がしました。インドのラムと聞くと、なにか世界中が驚くような物凄い特徴があるような気がしていましたが、そんなことはなく、逆に特徴が見い出せないほどちゃんとした普通のラムでした。だから評判がいいんでしょうね。【僕の総合評価】5段階中の3*後日追記徐々にゴム臭は気にならなくなりましたが、残り1/3ほどで進行停止しています。黒糖カラメル風味の質が僕の好みから外れてきました。ラムレーズン行きになりましたが、1リットル入りだったので、まだ残ってます。オールドモンク ゴールド リザーヴ ラム 並行品 42.8度 1000ml ■インド産のラム価格:2880円(税込、送料別) (2019/1/19時点)
2019.01.28
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【ドン パパ】ドン パパ。珍しいフィリピンのラムです。ククリのネパール同様に、あまりラムの感じが無かったフィリピンですが、フィリピンの気候ならいかにもサトウキビがすくすく育ちそうですね。このドンパパは7年熟成の物です。お値段は5,000円台でやや高めですが、まだ上位の10年物もあるようです。香りも味も、これは他のラムとは一線を画す、独特なラムだと思います。フルーツオーレ乳酸菌発酵熟成フレイバーという感じのオリジナリティー溢れる風味が全開で、いつものラムでお馴染みの黒糖の感じは遥か遠くにあるかないか・・・というように感じました。香りと味は見事に一致しています。サトウキビを絞って発酵させ、それを蒸留して樽で熟成させる、という通常のラム製造方法で、この風味を作り出すことが可能なのだろうか?という驚きを感じます。黒糖風味じゃないからダメというわけではなく、基本的にこのドンパパは熟成感が豊富で、ツンとする刺激がほぼ無い、甘口の飲みやすいラムだと思います。自宅のラム棚ラインナップに加えると、一気にバリエーションが広がるでしょう。好きな人は好きなラムだと思います。【僕の評価】5段階中の2 *後日追記残念ながら、僕はどうしても1本飲み切ることができず、友人宅でのパーティーの際に置いてきました。その後、どうなったかはわかりません。ドンパパ ラム 700ml (73-9) (73722)
2019.01.06
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「ククリ ラム」ククリ。ネパールのラム。ネパールといえばヒマラヤなので、そんな標高の高いところでサトウキビが育つの?と思ったけど、ネパールの南部は亜熱帯らしく、サトウキビ栽培も盛んなようだ。「ククリ」というのは、ネパールの兵士・グルカ兵が携帯する、ブレードが湾曲した伝統的な大型ナイフのことらしい。これは僕が初めて飲んだラムで、僕がラムを好きになったきっかけになった特別な一品だ。近年は日本各地にあるインドカレー屋さんの多く(ネパールの方が経営されていることが多いとのこと)でも飲むことができる。香りはとにかく素晴らしい。他の多くのラムを飲むようになった今でも、このククリの香りには陶然としてしまう。甘い香りの中に、スパイシーさがセンスのいいバランスで一体化されている、といった感じだ。味はというと、さっぱりしていてかなり飲みやすい。香りからすると甘そうだけど、スペイン系ラムの多くのように明確かつ強靭に甘いわけではなく、奇をてらったようなスパイシーさも感じられないので、ウイスキーなどの愛好者にもとっつきやすいのではないかと思う。僕はこのラムが好きなので、買い置きが無くなってしまう前に買っておくようにしている。2,000円台で購入可能。【僕の評価】5段階中の5ククリ XXX ラム (ネパール産) 42.8度 750ml価格:2580円(税込、送料別) (2019/1/7時点)
2019.01.01
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