2026
2025
2024
2023
2022
2021
2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
2012
2011
2010
2009
2008
2007
2006
2005
2004
2003
2002
2001
2000
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
全1件 (1件中 1-1件目)
1
『走りながら』 「○○生」という言葉で括られることが、何よりも不快だった。学校の冠を外したら一体自分は何者なのか。僕の高校生活は、その解を求めることに終始したと言って過言ではない。 部活動に燃焼した。自己満足な趣味にも没頭した。紙面には書けないことにも、首を突っ込んだ。そして、後ろ指を差されないために、勉強した。 3年間を数字の大きいクラスに在籍した僕は(註:これは理系国立大志望クラスを意味する)、物理と数学が好きだった。考えても考えても答の出ることのない「自分」という存在が赦せなかった頃、必ず解の導かれる問の数々はあまりにも魅惑的で、それを麻薬のように欲した。問題集が進むにつれ、自分自身の解にも近づいているような、それを錯覚と知りつつも、僅かな時間その快楽に溺れた。 今思い返せば、僕は我知らず闇雲に走っていた。「その日」が来なければ出口が姿を現すことのないのを百も承知で、それでも、窓のない城壁の外側を垣間見ることのできる亀裂が、どこかにあるのではないかと。そして走るそばから、「その亀裂を見つけたとして、だから俺はどうしようと言うのだ」という自問が途絶えることも、決してなかった。 解は今もって見つからない。走りながら考えた日々は、遠く彼方へと過ぎ去った。しかし、考えつづけた3年間の記憶と、そして一緒に走った大切な友が、今もそばにいる。 だから、僕は生きている。30オトコの財布事情掲示板
2001年01月27日