佐倉ごるふの「原理原則 2012」

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2011年02月01日
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エステルハージ博士の事件簿



■ アヴラム・デイヴィッドスン (著), 池 央耿 (翻訳) 、河出書房新社




<<日本でいうところの明治大正の時代の独特の雰囲気ってあるよね>>

合理性では説明できないけれども、小説の面白さをたっぷりと
含んだ、不思議な小説集。ボルヘ・ルイス・ボルケスと似た感覚を
覚えます。伝奇小説・・というわけでもない。

いつの時代というでもないけれども、でも19世紀末のようでもある。
どこの国ということもないけれども、バルカン半島中央部とある。
社会システムは、社会主義国家的でもあるけれども、王制のようでもある。


たっぷりな、短編集。ノスタルジックな雰囲気が、妙になつかしい。

そんな情景の中、希代の大博士エンゲルベルト・エステルハージがさまざまな怪事件、
というか、さまざまな摩訶不思議な事件、イベント、登場人物に遭遇、招聘され、
解決していく。

しかし、それは事件でも事故でもない。

日本でいうと、明治や大正など、文明の黎明期をほうふつとさせる、芳醇な時間をゆったりと過ごせ、読書という行為のだいご味を味わうことができます。

なんといっても、ベテランの手になる、奥の深い翻訳の文章がすばらしいです。







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最終更新日  2011年02月01日 23時28分17秒
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