2025
2024
2023
2022
2021
2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
2012
全4件 (4件中 1-4件目)
1
先日の日記に書いたお客さんにその後も2回ほど会った。最初に会った時は奥さんに会えなかったが、2回めは会えると思っていた。なのに妻は忙しくてまた彼ひとりだと言う。ちぇ。でも今度はどんな面白い事をしてくれるのか、期待感でわくわくした。その日はお引っ越しと契約書のサイン。それからアパートの中のインスペクション。オフィスで待ち合わせた彼は、顔を斜めに傾けニヒルに笑い、ものすごい力でブンブン握手をして来た。痛いんだよ。(涙)朝っぱらからオフィスのお姉さん達に、気障なジョークをばらまいて、和やかな場を作っていた彼は、タダだと思ってコーヒーを何回もお代わりしていた。相変わらずポーズはキメキメだ。しかも引っ越しなのに白いテーラージャケット。テニスの王子様もまっさおだ。その格好で別のアパートから積んで来た、徳用サイズの洗剤やスーパーの袋に入った缶詰などをせっせと運んでいる。相変わらず楽しいなあ。そして、今日、やっと念願の奥様に!!!!いったいどんなオンナがこーいうオトコと結婚しようと思ったのか。とっても興味があった。彼女は細面のこぎれいな、ちょっとケバイ化粧のイタリア人。(あ、ちなみに彼はイギリス人でした)電話でも感じたんだけど、低音のハスキーボイス。素性を知らなければオカマかとも思えるほど。でも彼に比べたらずっと普通のヒトだ。今日は社会保障事務所に連れて行ったのだが、待合室の椅子に3人ならんで座った途端、彼が無言で彼女の尻をチョロッとさわったのを私は見逃さなかった。新婚だから仕方がないが、社会保障事務所でやる事じゃないぞ。彼女と私は初対面だったのでいろいろお話をした。彼は朝のコーヒーを飲んでいないので、ほとんど死人同然。それでも妻の尻をさわる元気はあるんだな。彼女が私のステイタスを聞き、グリーンカードや二重国籍の話になり、そんな事から私が結婚して離婚した話になった。「ねえねえ、私も再婚よ。しかも3回め」知ってるよ。(とは言わなかったけど)「あなたはもう再婚したの?それともこれから?」「再婚?予定もないし、多分しないと思う。」すると彼女は愕然とした顔で「正気なの?んまあ、あなたって強いのね。すごいわ。本当に強いんだわ。私はダメなのよ。ひとりじゃいられないの。」それでコイツと結婚したのか???なんだかとても微笑ましい夫婦に見えて来た。社会保障番号の手続きを終えて出て来ると、妻が夫に言った。「あら、あなた。目元に何か赤いものができているわよ。」「ええ???本当かい」あまりにも大げさな反応に私も彼女も驚いた。「大丈夫よ、たいしたことないわよ。ほんの小さいの」たしかに言われなければわからないほど小さい。引っ掻き傷か虫さされか。「本当か。医者に行く必要はあるかな」私と彼女は思わず笑ってしまった。「そんなんで行ったら医者が驚くわよ」車に入ってからもミラーを覗いて気にしている。本当に不安そうだ。「大丈夫かな、医者に行かなくて」「ああ、もう。行ってらっしゃい。あなたは医者へ。私は仕事に行くから」とばっさり切り捨てられてしまった。ちょっとシュンとしている気障男。やはり妻が主導権を握っていると見た。今日でいちおう彼等との仕事も終わり。何だかつまんないなあ。もうちょっと見ていたかったのに。(笑)さて次に会う人はどんな人だろうか。
2007.06.26
コメント(10)
あまりここに仕事で出会った人の事を書いてはいけないと思うけど、ま、日本語を理解する人もほとんどいないし、あまりにも面白かったので書いてしまおう。彼は、私のお客さんの配偶者だった。私のお客さんは女性で、ある会社のシニアマネージャー。その彼女がアメリカの部署に配属になり、彼は無職状態で彼女について来たのだけど、一応こちらで仕事をするつもりらしい。最近こういう妻の駐在に一緒について来る男性も多い。妻はとても忙しいので、家探しなどは彼と私がすることになった。彼は背が高く、とてもハンサムで、適度に日に焼け、鍛えたボディが服の上から見て取れた。一般的にはかなりカッコいい方なのだろう。本人もそれを意識しているような感じがミエミエだ。どうも仕草がいちいちポーズを決めているようで気になる。なんだか動作も話し方も気障ったらしいのだ。あんまりいちいちポーズを取るのでだんだん笑えて来た。コメディ映画を見ているようだ。しかも・・・もしかすると・・・あまり賢くないような。助手席に座って、いちいち地図をガサガサ広げる。地図の見方がよくわからないらしく、顔をななめに傾けたり、地図をくるくる回している。いろんな契約のプロセスなどをいくら説明してもなかなか一度では理解してくれない。話も眉唾関係大風呂敷モード全開。どうもお国ではテロリスト専門のパトロールをしていたそうだ。(笑)そしてこの国である犯罪組織の追跡法を思いついたらしく、FBIに話しにいかなくちゃ、などとうそぶいていた。その前に、ちゃんと労働許可証もらってこいよ。(笑)そんな大物の彼なのに、「その日一番大切な仕事」は奥さんが床に脱ぎ散らかしていったドレスをかたづけるため、ウォルマートでハンガーを買う事だと大真面目な顔でいうのだ。ムキムキ系にありがちな「プロテイン信仰」派でもある。いきなり「Jamba Juice」を探してくれ、というので連れて行ったら、思い切りプロテイン系のジュースをズルズルすすっていた。テニスの腕もプロ並らしい。素敵だわ。本当に何から何まで笑えるヤツだ。途中からすぐ気がついたんだけど、そんなに若くないな、と思った。カラダも引き締まっているし、顔は浅黒く日焼けして、髪の毛もちゃんとあるけど、すこし後退気味。それに尻がひらべったい。(爆)40歳くらいかな、と思ったらやっぱり40歳だった。最近私の観察眼はかなり鋭いのだ。でも若く見える事に自信があるらしく「いくつだと思う?」と聞かれた。「うーん、30歳くらい?」と思い切りお世辞を言ってみたらば「はーっはっは、実は40歳なんだ」と超ご機嫌。私は一応接客業なので「まあ!!!冗談でしょう」と叫んで青空高ーく成層圏まで持ち上げてやった。ちなみに私は本来のお客である奥様の方にはお目にかかっていない。実は新婚ほやほやで(って事は40まで独身だったのかよ・・・汗)妻の方はこれが3度目の結婚。とても美しく気が強く、気に入らないことを言うと「思い切りビンタではたかれる」のだそうだ。無敵のテロリストハンターも妻にはかなわないらしい。(笑)いやいやいや、本当にたまにこんな楽しい客がいるから、こういう仕事もなかなかやめられないのである。
2007.06.22
コメント(14)
今日は父の日なので、「父」について考えてみたいと思う。男尊女卑信仰を持った男子は、きっと爆ギレするかもしれない内容だから、血圧を正常に保つためにも是非お帰りになっていただきたいと思う。ところで自然界を見回しても一般的にオス(オトコ)というのはかなり情けない生き物なのではないかと思う。いつの間にかウチの子になってしまった「まんご」(ギニアピッグ・オス・1歳半)を先日友人のミミちゃん(ギニアピッグ・メス・1歳半)のところに預けた。去年も疑似恋愛を楽しんだ「まんご」とミミちゃんだが、今回もさっそく「まんご」からの必死のアプローチが始まったようだ。フェロモンを小出しにして「まんご」を惑わすミミちゃんと柵越しにずっとハアハアしている「まんご」を見ながら、ミミちゃんのお父さん(人間・オス・40歳)は「ほらみろ、これだから女っていうのは嫌なんだ。気ばっかりもたせやがって、なあ。」と憤慨していたそうだ。ある宗教(あえて名前は言わないが)では父親がその宗派でも母親がそうでなければ、子供は自動的にその宗派には所属しないそうだ。逆に、父親がそうでなくても母親が信者なら、生まれた子供は自動的にその宗教のメンバーの資格を持つ。何故ならば「子供の父親を本当に知っているのは母親のみ」だからだそうだ。メスというのは何処の世界でも一般的に狡猾である。工夫して「できちゃった婚」に持っていった例を私はたくさん知っている。(皆がそうだとはいいません、念のため)そういう時に「ちくしょう、騙された」と地団駄を踏んでいたオスも。(笑)「お気の毒さま」としかいいようがない。一瞬の快楽と引き換えに、人生を棒に振ってしまったとしても、それはオノレが悪いのだ。わはは。だいたい、男性はこの一瞬の昇天で簡単に父親になってしまうから不思議だ。女性というものはそのタマゴを10ヶ月近くも体内で育てて少しずつ母親になっていくのを実感せざるを得ないし、しかも、あんな何時間もの苦痛と引き換えに母親になるのに対し。男性はほんの数秒、「うっ」とか言ってるうちに父ちゃんになってしまうのだから、やっぱり何だか情けない。男の子を育てていてもよくわかる。とても単純だ。ばか、と言い切ってもいい。生物学的にも染色体が1本足りないんだから仕方ない。女の子があーでもないこーでもないと複雑な思考を持って複雑な人間関係を作り上げていくのに対し、男の子の場合、ほとんどその場限り。ぶったー、蹴ったー、取ったー、泣いたー、ごめんなさーいで終わる。女の子の世界はそこへ行くと複雑怪奇、ドロドロ人間模様の片鱗を幼いうちから匂わせる。なかなかの策略家でもあるのだ。「女の人はやさしい」と信じているのはかまわないからあえて言うまいが「それはね、ただのファンタジーだよ」って。できるだけ長く夢を見せてあげたい気もするし。(笑)そうそう、この間ネットで読んだ川柳にこんなのがあった。「妻の声 昔トキメキ 今動悸」大傑作だなあと思った。このように女性というものは母になり大きく変わるのだ。で、話はそれまくりだけど、そうそう父の日だ。私の父は飲んべえだった。でもいい父だと思っていた。ずっと。その父が「ああ、弱い人だったんだなあ」とわかったのは、私自身が親になってからだ。今、私は亡くなった父親の年齢を越えてしまった。こんなに若くして(笑)逝ってしまった父親。三人の子供を残していくのはどういう心境だったのだろう。本当に本当に責任感があったのならお酒はやめられたはず。やはり弱い人だったんだろうと思う。それでも私たち子供にはとても優しい人だったので、決して悪い思いを持っているわけではない。男は泣いてはいけない。男は強くなければいけない。男は家族を養わなければいけない。男は頑張らないといけない。さぞやプレッシャーだろうなあと思う。ま、そのプレッシャーに最初からつぶされて酒ばくち女に逃げる輩も山ほどいるので何ともいえないが、世間一般のフツーのお父さんの重圧というのはすごいだろうと思う。そのお父さんに働くだけ働かせて、ランチだお茶だお買い物だ、と好きなだけ遊んでいる奥様方もいる。やはり女性はたくましいのだ。だからせめて父の日くらい、好きなものを作ってもらって、肩でももんでもらって、「クサイ」だの「邪魔だ」の言われずに、幸せに過ごしてもらいたいもんだなあと思う。だってどうしたって、普通は女の人より早く死んじゃうわけで。ああ、なんか、可哀相で涙が出て来る私であった。やっぱり男に生まれて来なくて良かったなあ。ということで、よくわからないけど、全国のお父さん、父の日おめでとう。
2007.06.17
コメント(15)
何だか長かった今年の息子達の学校生活ももう終わり。3ヶ月の夏休みがはじまった。(ため息)朝ゆっくりできるのはいいけれど、ダラダラしてしまうようにならないよう気をつけよう。昨日の終業式に先駆けて、長男の担任の先生とのお別れ会があった。息子達の学校では8年間の間、同じ教師が担任する事になっているが、やはり色々な事情があるもので、やはり途中で変ってしまう事は珍しくない。この先生は2人めで、一生懸命やってくれたのだけど、なんかその辺が空回りしてしまって、一部の子供達や親とうまくいかず、嫌な雰囲気でやめることになってしまったのだ。あと1ヶ月を残すところで学校に来ない事になってしまったのだ。これにはかなりの親が反発したけれど、一部の親の強硬手段でどうする事もできない状態になってしまった。それでもお別れを言いたいという人たちもたくさんいたので、おとといの午後、公園でポットラックをかねたお別れ会を企画した。「子供も親も本当にお別れを言いたい人だけ集まって」と声をかけた。義理で来てもらっても雰囲気が悪くなるだけだ。ひょっとしたらあまり集まらないかもなあと思っていたら、結局クラスの2/3の家族が集まってくれたのだ。(安堵)子供達は車から、それこそ鉄砲玉のように飛び出し、公園の芝生からスプリンクラーがでて、ほとんど水浴び状態で走り回っていた。そのあとびしょぬれのまま先生とサッカーをやっていた。そしてポットラックの夕食を皆で食べ、演奏会の時間になった。もともと音楽の先生だったので、楽器などが得意だ。だから皆になんでもいいから楽器を持参するように頼んでおいた。そして先生がギターやウクレレを弾き、子供達が笛やバイオリン、お父さんのひとりが太鼓を叩き、あおぞらコンサートがはじまった。来ている人達や先生の顔を見渡し、その穏やかな顔を見ているうちに何だかちょっと情けない気持になった。たとえどんなわだかまりがあろうとも、どうしてこんな時にさよならの一つも言えないんだろうなあ。普段はコミュニティだの何だの言っている人たちが、こういう時にねじれた人間関係をリリースできないのは何だか悲しいなあと思った。それでもその先生を大嫌い、と言っていた子供が、「お別れだけは言いたい」とたった10分だけ顔を出してくれたり、娘の卒業式がこれからあるというのに、ギリギリの時間まで過ごしてくれた家族がいたり、その卒業式のお手伝いをしなければならないのに合間を見て駆けつけてくれた家族がいたり。結局ほとんどの家族が温かい気持で来てくれたんだと思うと、暗かった気持も明るくなった。実際にひとりのお母さんも「私はずっと先生が辞める事を悲しく思っていたけど、今日のこの送別会で本当に気持が癒されたわ」と言っていた。まあいろんな事情で来れない家族もいたけれど、何の意思表示もくれなかったのはほんの数家族。何となくクラスの中がちょっと分裂してしまった感じだったけど、こういう温かい気持を持った人たちがたくさんいるとわかってほっとした。なにしろこれからまだまだ4年もあるのだ。先は長い。最後に皆で先生を輪の中に置き、円になってさよならの歌を歌った。アイルランドの歌だそうだ。門出を祝う、とてもきれいな歌だった。いろいろあったけど、子供達もこんなふうに最後の時間が持てて、とても良かったと思う。和やかで温かい送別会だった。「一期一会」という言葉はよく言われるけれど、出会いも別れも本当にそのつど大切にしなければ。今日は日本語学校の終業式。そのあとはポットラックのランチがあって、それが終わってからは、長男のクラスメートのお別れバースディパーティ。(涙)その後は去年やめてしまった子のバースディパーティ。目の回るような一日だけど、こうしていろんな人の出会いや別れや再会があるということを、子供達も学んでいくんだろうなあ。
2007.06.09
コメント(13)
全4件 (4件中 1-4件目)
1