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おかげさまで、もくろみ通り一週間で完全に回復しました♪今日から元どおり本の感想を書いていきます。十八年間音信不通だった姉が、意識不明で救急病院に搬送された。重傷の火傷、頭部の銃創。それは婚姻届を出した翌日の出来事だった。しかも、姉が選んだ最愛の夫は、かつて人を殺めた男だという……。姉の不審な預金通帳、噛み合わない事実。逃げる男と追う男。「姉さん、あなたはいったい何をしていたんだ……」慟哭の恋愛長編。 (出版社より)長い間音信不通だった姉が銃で撃たれて意識不明の重態。医師である弟は、事情があったとはいえ全く連絡を取らなかったことを多少後ろめたく思いながら、少ない手がかりから姉がどんな生き方をしていたのか、空白の18年間をさぐろうとします。姉のエキセントリックなまでの行動や、結婚したばかりのはずなのに夫が姿を見せないこと、しつこくつきまとう刑事の姿など謎も多くて、前半はぐんぐん引っ張られるように読みました。そして明らかになった事実は大変衝撃的でした。ただただ可哀相だとしか思えなかったのは、ほとんど感情移入できなかったからでしょうか。色々な人が語る姉のエピソードから浮かび上がってくる姉の姿や性格は、すさまじく突っ張って生きているイメージです。引いてしまうくらいに。弟の思いもなかなこちらには伝わってきませんでした。だから慟哭はできませんでした。最後の行為も認められません。彼らの一途な思いは身にしみます。つらいと思います。だからこそ怒りさえ湧いてきました。どんな状況でも、愛とはもっと人を強くするものであってほしいのです。でも、これも一つの愛の形。私が受け入れられなかったというだけのことかもしれません。 最愛 : 真保裕一
2007年07月30日
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テニスひじは、極力右手を使わないようにしたのが良かったようで、順調な回復をしています。優しいことばをかけてくださった皆様、気にかけていただいた皆様、有難うございました。日頃からなかなか病院に行きたがらない私ですが、朝食を食べようとして、激痛の余りお箸を口まで持っていくことができなかったので、さすがにこれはいけないと思い受診したのでした。もっと早く行っていれば……。今はもうひどい痛みはありません。急に動かしたり、重いものを持とうとしたら痛むくらいで、日常生活もほぼ不便なく暮らせるようになりました。右手が使えないので、必然的に左手の出番となるのですが、どうしても左手で使えないとわかったのが、はさみでした。お急須の取っ手も左手では持ちにくかったです。左利きの人の苦労が少しだけわかりました。調子に乗りやすい私の性格を知っている家族は、痛みが和らいできた今が危ないと釘を刺します。お風呂のカビ取りや草取りが危ないのです。気になりだすととことんやってしまうので、「調子に乗らない、調子に乗らない」と自分に言い聞かせ、公然と楽をしています。完全回復まであと少し、まもなく復帰します。
2007年07月26日
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2~3日前から何となく痛かった右ひじが、今日朝には動かすだけで激痛が走るようになったので、病院に行ってきました。診断は「テニスひじ」。テニスなどやっていないけれど。1週間前に何かありませんでしたか、と先生に問われ、思い当たったのが、友人が来るために頑張った掃除。そうです。普段やらない事をやったからです。情けない。手首から先を全く動かさなければすぐ治るけれど、どうしても動かしてしまうだろうから2~3週間かかるとのこと。治療法は、なるべく動かさないよう心がけることと、湿布と電気。根性で1週間で治したいと思いますので、その間日記はお休みします。左手だけで打っているとストレスがたまりそうですから。新刊は少しずつ更新したいと思いますので、よろしくお願いします♪
2007年07月21日
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騒々しかった休戦記念日の晩、ピーター卿はベローナ・クラブを訪れた。戦死した友人を悼む晩餐会に出席するためだったが、なんとクラブの古参会員、フェンティマン将軍が、椅子に坐ったまま死んでいる場に出くわしてしまう。しかもことは、由々しき問題に発展した。故人には縁の切れた妹がいた。資産家となった彼女は、兄が自分より長生きしたならば遺産の大部分を兄に遺し、逆の場合には被後見人の娘に大半を渡すという主旨の遺言を作っていたのだが、その彼女が、偶然同じ朝に亡くなっていたのである…。謎が転調に転調を繰り返す長編第四弾。 (「BOOK」データベースより)休戦記念日の夜、退役軍人が集うベローナ・クラブを訪れたピーター卿は、フェンティマン将軍が炉辺の椅子で眠るように死んでいるところに居合わせます。同じ日に彼の妹も亡くなっていたことがわかります。高齢とはいえ、兄と妹が同じ頃に亡くなるという偶然が起きるとは。ところが妹の遺言によると、どちらが先に亡くなるかで遺産の行く先がまったく違うのです。そんな罪作りな事、と思いますが、これにはこの家族の昔々の確執がからんでいたのです。となると、同じ頃ではすまされません。そこでピーター卿は死亡時刻をを正確に調べることを依頼されます。調査をするうちに不審な点が浮かんできて、話は二転三転。本当に真相がどこへ行くのかわかりません。そしてついに刑事事件の疑いも出てきて、友人のパーカー警部も出番となります。この作品にはさまざまな女性が登場します。親の干渉を避けて結婚のために家を出た女性、老人の世話をしながら絵を描いている女性、夫はいい顔をしないれど家計を助けるために仕事をする女性など、個性的でしっかりした女性達が印象に残ります今回は結婚には悲観的なピーター卿ですが、次の作品では結婚相手が登場するらしいです。その原型となる姿がこの女性達の中にあるとも言われています。戦争のため心に傷跡を残す友人に心を痛め、不美人と見られていた女性から魅力を引き出すピーター卿の優しさにほっとしました。この作品の原題は『The Unpleasantness at The Bellona Club』です。このunpleasantnessというのは、イギリスの大衆文学においては、単に日本語の「不愉快」というだけの意味ではないようです。愉しからざることは内に秘め、それを上品に語るべし、という考え方があるようですが、詳しいことは調べ切れませんでした。これは期限のない宿題ということで……wベローナ・クラブの不愉快な事件 : ドロシー・L・セイヤーズ
2007年07月18日
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道尾秀介さんのデビュー作をやっと読みました。「レエ、オグロアラダ、ロゴ…」ホラー作家の道尾が、旅先の白峠村の河原で耳にした無気味な声。その言葉の真の意味に気づいた道尾は東京に逃げ戻り、「霊現象探求所」を構える友人・真備のもとを訪れた。そこで見たのは、被写体の背中に二つの眼が写る4枚の心霊写真だった。しかも、すべてが白峠村周辺で撮影され、後に彼らは全員が自殺しているという。道尾は真相を求めて、真備と助手の北見とともに再び白峠村に向かうが…。未解決の児童連続失踪事件。自殺者の背中に現れた眼。白峠村に伝わる「天狗伝説」。血塗られた過去に根差した、悲愴な事件の真実とは?第5回ホラーサスペンス大賞特別賞受賞作。 (「BOOK」データベースより)道尾が河原で耳にした声、「レエ オグロアラダ ロゴ…」。その意味がわかったときには、夜だったこともあって、本当にゾッとしました。背中に眼が写り込んだ人の写真というだけで不気味ですが、その後写真に写っていた人たちはその後皆、自殺しているなんて、相当恐ろしい。ところが、「霊現象探求所」の真備庄介が登場してからは、大学時代の友人である二人の会話からも、どことなくほのぼのとした雰囲気が漂います。私は初め、道尾のイメージは、頭の中で西島秀俊さんを思い浮かべて読んでいました。ところが真備庄介が登場したら、彼の顔も西島秀俊さんになっていました。どれだけ想像力が乏しいんでしょう。ホラー苦手の私でも、そんなどうでもいいことを考えるくらいのゆとりはありました。真備庄介は心霊現象探求家であって、決して心霊現象を肯定しているわけではないところが珍しいのですが、何故そういう立ち位置にいるのかは後でわかります。真備と助手の北見と道尾の3人は、真相を求めて白峠村に向かいます。天狗の伝説、連続児童失踪事件、霊が見える男の子、白い服の女性、東海道53次、エピソードも満載ですが、提示された謎にはきれいに答えがつけられていきます。ホラーサスペンス大賞特別賞受賞作ですが、しっかりミステリでした。タイトルになった「背の眼」の解釈には感心しましたが、やはり謎のまま残る部分もありました。その点ではやはりホラーだったとも言えますね。怖いというより悲しみが残った作品でしたが、後味は悪くなかったです。追いかけて次の「骸の爪」を読もうと思います。 背の眼:道尾秀介文庫版は楽天では売り切れです。
2007年07月16日
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未来にあるのは、青空なのか、荒野なのか。世の中の流れに立ち向かおうとした、兄弟の物語。政治家の映るテレビ画面の前で目を充血させ、必死に念を送る兄山の中で一日中、呼吸だけを感じながら鳥の出現を待つ弟。人々の心をわし掴みにする若き政治家が、日本に選択を迫る時、長い考察の果てに、兄は答えを導き出し、弟の直観と呼応する。ひたひたと忍び寄る不穏と、青空を見上げる清々しさが共存する、圧倒的エンターテインメント!(出版社より) 「魔王」と「呼吸」という二本の短編は、それぞれ兄・安藤と弟・潤也の物語です。兄は簡単に流されない。冒険野郎マクガイバーの影響で、常に「考えろ考えろ」と自分に言い聞かせています。カリスマ性を持つ未来党の党首・犬養。宮沢賢治の詩を引用して大衆をひきつける彼に、兄は危機感を募らせていきます。そして、偶然発見した特殊な能力で対決しようとする。魔王とは誰なのか。大胆な意見や印象的な言葉で人を導いて、同じ方向を向かせるカリスマ党首か。それとも何も考えずにただ流されていく者たちのことか。大丈夫なのか兄。魔王を止めることが出来たとしたら、今度は自分が魔王になってしまうということはないのか?(これは私の考え)考えろ考えろ、マクガイバー。色んなことを鵜呑みにすることが危険だということはわかっています。新聞やテレビが正しいと思い込まないように、心がけています。それでも、自分の考えに自信がない→迷う→流される。そんな構図を思い浮かべて、相当不安になりました。自分を信じることも大切だけど、自分が正しいと全く疑わないのも怖い。同じ作品を読んでも、人によって感じることが違うのが当たり前。自分がいいと思った本が、巷では酷評されていたりすることもあって当然。でも、これからは簡単におすすめ、と言わないでおこうと思いました。そして「呼吸」5年後、弟・潤也と結婚した詩織が語り手です。潤也は1日7時間空を見続けます。鳥の生態を観察する仕事をしているのです。潤也にもある能力がありました。その能力を使って何をしようとしているのか?最近、国民投票法が成立しました。だからこの作品はごくごく近い話になりました。とにかく考えなければ、という気持ちになっています。考えて何ができるのかはわかりませんが、せめてムッソリーニの恋人のスカートを直そうとする人間でありたいと思いました。伊坂さんは「重いことを明るく書く」と言っておられましたね。(すいません、表現は違っているかもしれません。)能力にも有効な範囲があることを確認する場面にはユーモアを感じましたし、他の作品に出てくるあの人が登場したのには喜んでしまいました。オオタカが高く高く飛んで空に溶ける瞬間、遠く離れた兄と弟が見つめ合う瞬間に涙が出そうになりました。読み終えたあとに残るのは、そのときの明るい青空のイメージでした。 魔王 : 伊坂幸太郎
2007年07月13日
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ミステリランドの1冊。これは乙一さんの作品の中で一番好きでした、と言っても私は『夏と花火と私の死体』と『Zoo』の一部と絵本『くつしたをかくせ!』しか読んでいませんが。意気地のないことに、『ZOO』には『殺人鬼の放課後』というアンソロジーで私が震え上がった「SEVEN ROOMS」があったので、途中で逃げ出してしまいました。忘れようとしても忘れられないインパクトのある恐ろしさでした。ミステリランドは「かつて子どもだったあなたと少年少女のための」を合言葉に、主に新本格で活躍している作家さんが書き下ろしています。中には、子供に読ませるかどうか迷いそうなブラックな話もありましたが、これは大丈夫。少年リンツの住む国で富豪の家から金貨や宝石が盗まれる事件が多発。現場に残されているカードに書かれていた“GODIVA”の文字は泥棒の名前として国民に定着した。その怪盗ゴディバに挑戦する探偵ロイズは子どもたちのヒーローだ。ある日リンツは、父の形見の聖書の中から古びた手書きの地図を見つける。その後、新聞記者見習いマルコリーニから、「“GODIVA”カードの裏には風車小屋の絵がえがかれている。」という極秘情報を教えてもらったリンツは、自分が持っている地図が怪盗ゴディバ事件の鍵をにぎるものだと確信する。地図の裏にも風車小屋が描かれていたのだ。リンツは「怪盗の情報に懸賞金!」を出すという探偵ロイズに知らせるべく手紙を出したが…。 (「BOOK」データベースより)世間を騒がす怪盗ゴディバを追う名探偵ロイズ、彼は国民のヒーローです。少年リンツはゴディバの宝が隠された地図を発見し、名探偵の手助けをすることに……となるとドキドキワクワクする少年の冒険物語かと思いますね。確かにハラハラするけれど、リンツは移民の子としての差別を受け、大人にはだまされ、楽しいことばかりではありません。しかも、いい人だと思っていた人がそうではなかったり、逆に嫌な奴だと思っていた人から助けられたりと、ここに登場する人たちは誰もが完全な善人でもなければ、完全な悪人でもない。重い時代の空気の中で、誰もが闇をかかえています。レトロで妙に怖い平田秀一さんの挿絵が物語の雰囲気にぴったりあっていました。最後には隠されていた謎が次々とあきらかになり、ミステリとしての驚きも喜びもしっかり味わうことができます。勧善懲悪には終わらないストーリーですが、世の中ってそんなに甘いもんじゃないよ、と突き放される、そんな子供向けの話があってもいい、と思います。ところがちゃんと救いも用意されていますから、完璧。「かつて子どもだったあなたと少年少女」におすすめです。 銃とチョコレート:乙一[登場人物の名前について] リンツ……リンツ&シュプルングリー社、スイスのチョコレート会社 デメル……ウィーンの老舗菓子店、(ザッハトルテ 世界で最も有名なチョコレートケーキ) メリー……高級チョコレート、キャンディ、マロングラッセ、などを製造販売する日本の会社 ロイズ……ロイズコンフェクト、生チョコレートが有名な北海道の会社 ゴディバ……ベルギー王室御用達、世界最高峰のチョコレートブランド ドゥバイヨル…… ベルギー・ブリュッセルの高級パティスリー(胡椒やミントを使った粒チョコレート) マルコリーニ……ピエールマルコリーニ、ベルギー生まれのパティシエが日本で開いている洋菓子店の名前 モロゾフ……モロゾフ株式会社、神戸市に本社がある洋菓子メーカー ジャンポール……ジャン=ポール・エヴァン、パリのトップショコラティストの店。 ディーン、デルーカ……DEAN & DELUCA、ニューヨークに本店を構える、高級デリ&グルメスーパー。スイーツも充実。 ブラウニー……ナッツを使った濃厚なチョコレートケーキ ゴンチャロフ……神戸のチョコレート会社 ガナッシュ……チョコレートに生クリームなどを加えたやわらかいチョコレート ヘフティ……ヘフティチョコレート、スイスのチョコレート会社。(セピアの黄金と称されるチョコレート) オリジンーヌ……オリジンーヌ・カカオ、ショコラティエ川口行彦氏のチョコレートショップ(言いにくいけどオリジンーヌなのです。) ミュゼ……ミュゼ・ドゥ・ショコラ・テオブロマ、ショコラティエ土屋公ニ氏のチョコレートショップ リシャール……フランス・リヨンのショコラメーカー明日友人が遊びに来るので、気合を入れて家の片づけをしなくてはいけないのに、名前とチョコレートの関係を調べ始めたらやめられなくなり、時間を使ってしまいました。おまけに、とてもとてもチョコレートが食べたくなっています。こんな時間に、困ったことです。
2007年07月11日
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週末は、夫と一緒に義母のお友達の刺繍展へ行きました。九州の義母から託されたおみやげを携え、まるで子供のお使いです。ギャラリーに入ると、都心とは思えない静けさ。品のいい着物を召された先生にご挨拶しながら、今日くらいはヒラヒラのスカートでくればよかったと少し後悔。それでも自然の色の糸で描き出された野の草花を見ながら、いつか日常を忘れて落ち着いた時間を過ごすことができました。午後からは、今年こそ行ってみようと決めていた、入谷のあさがお市に行きました。江戸の情緒が残る石畳の参道を想像していたのですが、予想を超える規模の大きさでした。舗装道路をせき止めて、片側に夜店が並び、もう片側がずらーっと朝顔市です。あさがおが並べられた棚がずっと続いている写真を撮りたかったのですが、あまりに人が多くて、上手くいきませんでした。すぐに通行人のアップになってしまうので……。 今年はうすいブルーが人気とか。中心は入谷鬼子母神(真源寺)ですが、お参りするには境内の外まで長い長い列ができていたので断念。威勢のいい女の子がいる店であさがおを買ってすぐに帰りました。夜には明かりが点って、人出ももっと増えるようでした。でも、あさがおを買うには早朝行くのがいいようです。6時ころならゆったり見て回ることができるし、あさがおもちゃんと咲いています。私は午後に行ったのでしぼみかけていました。そして思ったこと。あさがお市に似合う服装はゆかたです。久しくゆかたなど着ていませんが、地下鉄の中で素敵な人を見かけました。今風なのでしょうか、渋い藍色に一部グレーの模様があるゆかたに、赤系統の帯。赤い鼻緒の下駄で足には赤いペディキュアが塗られ、ひかえめなラインストーンがキラリ。そして、アップにした髪にきりっと刺されたいぶし銀のかんざし。和風の小さな籠を前に持ち、背すじをすっと伸ばして座った姿は美しく、見とれてしまいました。さて、今朝見てみたら、紫、ピンク、薄いピンク、と朝顔の花は3つ咲いていました。花柄を摘んで、水をやって、秋まで咲かせ続けられたら、と思います。
2007年07月09日
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恩田さんは『六番目の小夜子』、『球形の季節』と続いた高校三部作の完結編といわれるこの作品で、第2回本屋大賞、吉川英治文学新人賞を受賞しました。そして映画化もされ話題になった作品です。リンクしていただいている方たちのブログでも評判が良く、読みたいと思っていました。『図書室の海』にはこの作品の予告編ともいうべき「ピクニックの準備」という短編がありますが、微妙に違うので、あくまで別の短編として読んでいただければ、と恩田さんは仰っています。ネタバレがあるので後で読んだ方がいいかもしれないとのこと。高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。甲田貴子は密かな誓いを胸に抱いて歩行祭にのぞんだ。三年間、誰にも言えなかった秘密を清算するために―。学校生活の思い出や卒業後の夢などを語らいつつ、親友たちと歩きながらも、貴子だけは、小さな賭けに胸を焦がしていた。本屋大賞を受賞した永遠の青春小説。 (「BOOK」データベースより)歩行祭とともに始まり、歩行祭とともに終わる物語でした。これは恩田さんの母校である、茨木の県立高校で実際に行われる名物行事がモデルになっています。休憩や仮眠はあるものの、丸一日ただひたすら歩くだけの行事。つらくないわけがありません。でも、読み進めるうちに、いつの間にか一緒に歩いているような気持ちになります。そして読み終えたあとには、自分の学校にもこんな行事があったら良かったのに、と感じていました。甲田貴子は小さな賭けをすることを心に誓って歩行祭に参加しています。それでも、自分がはその賭けに勝ちたいのか、負けたいのか、まだ自分でもよく分からないまま歩き続けます。いつもは一緒にいない夜の空気の中で友人と並んで歩いていること、普段見ることの無い景色を一緒に見ること。それだけでも特別なことだというのが感じられるし、よくわかります。彼らが歩きながら語る事はほとんどがたわいのない事だけれど、きっと一生忘れないのでしょう。大事件が起こるわけではないし、ミステリでもないけれど、素直にいい話でした。恩田さんにも、主人公達のように寝転んで満天の星を友人と眺めた思い出があるそうです。うらやましいと思いました。今では毎日が充実していようがいまいが、時間はあっという間にすぎていきます。この作品は「今を生きる」ことを大切に思う、忘れられない一瞬が自分にもあったことを思い出させてくれました。これはおすすめです。 夜のピクニック:恩田陸
2007年07月06日
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雪に閉ざされたニューヨーク州スパータの町は、殺人鬼HOGの凶行に震え上がった。彼は被害者を選ばない。手口も選ばない。不可能としか思えない状況でも、確実に獲物をとらえる。そして巧妙に事故や自殺に見せかけたうえで、声明文を送りつけるのだ。署名はHOG―このおそるべき連続殺人事件解決のため、天才犯罪研究家ニッコロウ・ベネデッティ教授が乗り出した!アメリカ探偵作家クラブ賞に輝く本格推理の傑作。 (「BOOK」データベースより)ウィリアム・L.デアンドリアはアメリカの作家。エラリイ・クイーンに憧れてミステリ作家を目指しました。大学卒業後、工場やミステリ専門書店勤務を経て、1978年に『視聴率の殺人』で作家デビュー。これがMWA賞最優秀新人賞を受賞、翌年発表の『ホッグ連続殺人』も同最優秀ペイパーバック賞受賞と、2年連続の栄誉に輝きました。昨年、米澤穂信さんの講演会に行くことができましたが、そこで米澤さんが好きな海外ミステリ3冊は、という質問に答えられた中の1冊がこの作品でした。講演会についての日記は→こちらある日、高速道路を走っている車に、陸橋から吊り下げられた標示版が落下して直撃し、乗っていた若い女性が二人死亡するという事件が起こります。警察が表示板の金具を調べたところ、あきらかにボルト・カッターで切リ取った跡がありました。2日後、HOGと名乗る人物から犯行声明が届きます。どうやって犯人は目当ての車がきたときにに表示板を落とすことが出来たのでしょうか?以後も不可能としか思えない殺人が続き、困惑した当局は世界的な犯罪研究家ニッコロウ・ベネデッティ教授に調査を依頼します。教授はまず自分からお金を出そうとしないし、急に部屋にこもって絵を書き始めたりします。なかなか個性的ですが、優秀な頭脳を持っています。彼は元助手だった探偵と、精神科医の女性と共に、真相をさぐります。巧みな言葉遊びもたっぷり楽しめて、最後の一行に向かってぐんぐんサスペンスが高まっていく作品です。ところが、米澤さんは「もしかしたら、スレた読者がいま読むと、一発でしかけを見抜かれてしまう」かもしれないと言われていました。その通りでした。残念なことに、早い段階で私にはすっかりわかってしまいました。この作品を読むのなら、スレた読者になる前に読んで、ぜひ一級のサプライズを体験してほしいと思います。 ホッグ連続殺人:ウィリアム・L. デアンドリア
2007年07月04日
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特集を更新しました。テーマを「船」にするか、「飛行機」にするか、「リゾート」にするか、色々迷いましたが、そろそろ暑くなってきたことだし、涼しそうなイメージがある、水に浮かぶ船を選びました。船のミステリにはどんな物があるか考えましたが、最初のうちは海外の作品しか思いつかなくて困りました。それでも少しずつ見つかって、何とかページが成り立つくらいは揃いました。船の上で事件が起きても、国内ならすぐに目的地に着いてしまうので、犯人探しの時間はほとんどないかも知れないですね。豪華客船やヨットならば何日も航海しますが、日本人にはあまりなじみがないから、意外に少なかったのかな、と思いました。作者一人に一作しか紹介していませんが、『終戦のローレライ』福井敏晴、『二島縁起』多島斗志之もあります。楽天ブックスでは品切れだったのは、『船上にて』若竹七海、『海賊丸漂着異聞』満坂太郎でした。
2007年07月02日
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