学校で教えて欲しかった、こんな英文法!

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2013年09月30日
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カテゴリ: 準動詞
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東日本大震災で被災された皆様が一日も早く通常の生活に戻れますよう
被災地域の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。

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本日の問題


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次の現在完了形の本当の意味は?


Have you ever been to any of these meetings?





















答:Do you know anything about these meetings?


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現在完了形に関する問題を連載中ですが、今回は現在完了形の問題はお休みして、最近、講義中に取り上げた不定詞に関する問題を紹介します。


次は「その件に関してのコメントを断った」という意味の文ですが、空所に入るのはどっち?


He refused (     ) on the case.


1) to comment    2) commenting





















答:1) to comment





さて、ここからが今回の本当の問題です。


どうして動詞 refuse to不定詞 をとるのでしょうか?


学校英語で refuse は to不定詞をとると理屈抜きに覚えたから。。。という答が聞こえてきそうですが、もちろん、正しく運用できれば、理屈抜きの丸暗記でもまったく問題ありません。


しかし、受験英語に真っ向から対立する私のメソッドには、 理屈抜きの丸暗記という文法はない のです。   

英文法にはすべて理屈がある のです。


今回取り上げた文法は学校英語でお馴染みの「to不定詞/動名詞」というやつです。


「to不定詞」と「動名詞」はどちらも「〜すること」と同じように訳されることから、両者は100%同意と思い込まされている学習者も少なくないと思います。そのため、動詞の後に「to不定詞」が続くのか、「動名詞」が続くのかを区別することができないので、結局、理屈抜きの丸暗記というメソッドになってしまうのです。


しかし、 表現形式が違う以上両者は完全な同意にはなりません


日本語では「〜すること」と同じように訳されるますが「to不定詞」と「動名詞」では本質(基本イメージ)が違うということです。


今回は to不定詞の本質(基本イメージ)について考えてみましょう。


「to不定詞」の to は起源的には「方向+到達」を示す前置詞「to」です。つまり、to do とは動作(do)に「方向+到達」のニュアンスを加味したもの。


このイメージから to do 未来に到達する動作・行為・状態 を示します。


この「未来に到達する動作・行為・状態」が to不定詞の本質(基本イメージ)です。


例: I want to buy a new car. (新車を買いたい) 


want という動詞は「新車を買う」という行為に「到達」したいという積極性を含んでいます。つまり「新車を買うという行為に到達したい」という意味なのです。


このように want, decide, prepare など to不定詞をとる動詞群は「行為・状態に到達する」という積極性を持ち合わせているのが特徴です。だから、to不定詞の文は行為・状態に到達するイメージで考えるのです。


I decided to buy a new car.
(新車を買うという行為に到達することを決めた)

I prepared to buy a new car.
(新車を買うという行為に到達する準備をした)

I agreed to buy a new car.
(新車を買うという行為に到達することに同意した)


上記の日本語訳は不格好ですが、あえて日本語訳でイメージするなら、こんな感じです。


どうですか、これが to不定詞の基本イメージです。
未来に行為・状態が到達するというイメージが掴めましたか?



今回取り上げた「〜することを断る」という意味の refuse decline も「to不定詞」をとる動詞群の中にあります。


He refused to comment on the case.
(その件についてコメントすることを断った)


refuse は「コメントする」という行為に「到達」したくない、つまり「コメントするという行為に到達することを断る」という意味ですよね。


これは、一見すると、前述の「to不定詞」の基本イメージとは正反対の「未来に行為・状態が到達しない」という特徴を持ち合わせているようにも思えませんか。


それなのに、どうして refuse が to不定詞をとる動詞なのでしょうか。


ここからは 逆転の発想で頭を柔らかくして考えてみましょう。


例えば、 I refused to comment. (コメントすることを断った) とあなたが言ったなら、断るわけだから、実際に「コメントする」という行為には到達しません。


なぜならば、それは「コメントしたくない」というのが 本当の願望 だからですよね。


つまり「断る」ということは、もともとの願望に「到達する」ということでもあるのです。


「断る」⇒「コメントする」という行為に到達しない。


でも、裏を返せば「断る」ことで「コメントしたくない」という本当の願望に「到達する」ということでもあるのです。



もう一度、 want refuse の後に続く「行為が到達」するという共通点を確認してみましょう。


want to buy ⇒「買う」という行為に「到達」する

refuse to comment ⇒「コメントしない」という行為に「到達」する


このように一見すると to不定詞の基本イメージとは正反対の「未来に行為・状態が到達しない」と思える refuse decline も、実は「未来に行為・状態が到達」するという to不定詞の基本イメージに当てはまるのです。


*「to不定詞」と「動名詞」の本質的な違いについては「ザ・英文法」DL版 P-157,161 にイラスト付で解説してあります。


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最終更新日  2013年09月30日 14時44分34秒
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Re:refuse はどうして to不定詞をとるの?  
マイケルは冗談 さん
本文に、I prepared to buy a new car.
(新車を買うという行為に到達する準備をした)
とありますが、2012/02/13の『prepare vs. prepare for』のブログを参考に、I prepared for buying a new car.と『方向』のみのforを使って表すと、例えば、新車が欲しくてそれを買うだけのお金は貯めたものの、実際買うとなるとどうしようか決めかねているような状態を表す意味合いになるのですか? (2013年10月02日 03時04分25秒)

マイケルは冗談さん  
samito07  さん
動名詞を使わなければ、発想は間違ってません。

I want for buying a new car. (×) が言えないのと同じで、prepareも動名詞を取ることができません。 したがって、I prepare for buying a new car. (×) とは言えないのです。なぜならば、動名詞-ing形 の本質は「人が行為に到達しない」という発想から「ある行為に向かわない」とか「人が行為に到達するかどうかわからない」つまり、行為の実現に消極的な含みを持つ動詞と結びつくからです。「準備する、用意する」するという意味のprepareは「行為に到達する」「行為に向かう」という積極的な含みを持つ動詞だから動名詞とは結び付かないのです。
参考:http://plaza.rakuten.co.jp/samito07/diary/201105090000/

ご指摘の2012/02/13の『prepare vs. prepare for』のブログですが、ここではprepareが直接目的語を取る他動詞の場合と、取らない自動詞との区別をご説明しています。

(1) She prepared for the examination.
(2) He prepared the examination.

1はthe examination試験を受ける目的で準備をした。つまり、試験勉強をしたという意味でしたよね。2は直接目的語が試験ですから、試験を準備する。つまり、試験を作成したという意味でしたよね。

この1の発想で、今回の問題を考えるなら、I prepared for a new car. 新車が目的で準備をした。つまり、新車を購入する準備をしたという広い意味になります。ただ実際に購入したかどうかまでは言及していない点が前置詞forの意味でしたね。
(2013年10月02日 04時44分33秒)

Re:refuse はどうして to不定詞をとるの?  
マイケルは冗談 さん
前置詞の後には名詞が続くから単純に動名詞も何でもOKなのかと思っていましたが、それは違うようですね。 (2013年10月02日 21時03分22秒)

Re:refuse はどうして to不定詞をとるの?(09/30)  
Haggi さん
この説明で「感情の原因」(I'm glad to see you.)「難易度など」(This computer is easy to use.)を上手く説明しきれないと思いますが、いかがでしょうか。

特に前者 (2018年03月17日 22時40分20秒)

Re:refuse はどうして to不定詞をとるの?(09/30)  
Haggi さん
また、本ページでご説明されているレベルは一般的な高校生用学習参考書でもしっかりと解説されています。

恐らくあまり学校英語にお詳しくないものとお見受けします。 (2018年03月18日 01時48分51秒)

Haggi さんへ  
samito07  さん
はじめまして。私はこのブログの作者でアイアクセス・バンクーバーの小栗と申します。この度はご質問、ならびに、ご指摘ありがとうございます。できる限りわかりやすいようにお答いたします。

>この説明で「感情の原因」(I'm glad to see you.)「難易度など」(This computer is easy to use.)を上手く説明しきれないと思いますが、いかがでしょうか。

to不定詞の説明が「未来に到達する動作・行為を」示すというイメージだと「感情の原因」「難易度」などが上手く説明できないのでは というご質問だと思うのですが、確かに、少し頭を柔らかくしないとイメージし難いと思います。しかし、やはり、これも不定詞の基本イメージの応用で説明できると思います。

未来に到達するという表現に執着するとわかり難いですが、to不定詞のイメージは前置詞toのイメージだから基本イメージは「到達」なのです。

きっと学校英語にお詳しい方だとお見受けしますので、ご存知だと思いますが、「to」には「到達」から「結果」へ、そして「所属」というイメージに拡張していきます。

感情の原因のグループはこの「到達」と「結果」のイメージで説明できると思いますよ。

I'm glad to see you.

この文は「あなたに会うことに到達し、その結果、私は嬉しい」という意味です。確かに、未来というイメージはありませんが、言語というものは色々な応用が必要です。しかし、必ず根底にはその基本イメージが流れています。したがって、この感情の原因も「to」の基本イメージ「到達」と「結果」で説明できるでしょう。

次に、「難易度」ですが、これもやはり「to」の基本イメージ「到達」で説明できます。

This computer is easy to use. という文は It is easy (for you) to use this computer. と同様の文です。

この It is構文で考えるとわかりやすいと思います。この It is構文の本質は このコンピュータを使うことに到達すれば、あなたはそれが簡単であるとわかるでしょう。こんなイメージなのです。

したがって、やはり「to」の基本イメージ「到達」で説明できると思いますよ。

もちろん、私の説明が絶対に正しいと言っているわけではありません。私の説明は英語の文法書CGELなどを参考に私が解釈した説明です。私自身、こういう解釈で理解することが容易になりました。同じように感じるのであれば私の解釈を用いればよいというだけです。私の解釈を押し付ける気持ちは毛頭ありません。英文法の学習法は様々です。色々と自分で調べ、一番自分にとってわかりやすい、使いやすいという方法論を参考にすればよいのです。だから、丸暗記が一番いいという学習者であればそれが一番でしょう。


>また、本ページでご説明されているレベルは一般的な高校生用学習参考書でもしっかりと解説されています。恐らくあまり学校英語にお詳しくないものとお見受けします。

それは失礼しました。色々な参考書を見てきましたが、to不定詞を未来志向と説明している参考書はありますが、どうして refuse に to不定詞が続くのか、その本質的な理由を説明している参考書を見たことがないので。

きっと学校英語にお詳しい方だとお見受けいたしましたが、きっと私と同じ教える立場の方のような気もしますが、よければ、どの参考書にしっかりと説明しているのか教えて頂ければ幸いです。

また、ご自身の身分もきちんと知らせて頂ければ、より建設的な議論ができると思います。

(2018年03月20日 12時36分41秒)

Re:refuse はどうして to不定詞をとるの?(09/30)  
さんぺい さん
小栗先生

先生のおかげで、to不定詞とing形の発想の違いが大変よくわかりました。ありがとうございます。

2点教えて下さい。

1、reluctant は形容詞ですが、後にto doの形をとります。
例えば、
She seemed reluctant to join in the discussion .(ジーニアス英和辞典)
を見ますと、一見、到達しない方向なので、何故to不定詞が続くのか不思議ですが、発想は本ブログのrefuseと同じでしょうか。すなわち、参加しないという方向に心が向かっている、ということでしょうか。

2、それと、有名な
used to do (よく〜したものだ[過去の習慣])ですが、これは明らかに既に到達していると思うのですが、なぜto不定詞をとるのでしょうか。

よろしくお願い申し上げます。 (2021年05月09日 12時21分13秒)

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