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ここのブログ止めます!↓に移ります。http://brynrab.blog10.fc2.com/知人が楽天のブログを使っていたので、使ってみたらまあ使い易かったし、知人の更新もすぐにわかるし、掲示板も付いていたしで、ここにしたんですが、先日各社の比較を見てビックリ。楽天ってキャパが最悪で、な、な、なんと、画像を保管するところがたったの50MBしかないんですよ。(楽天のテキストの容量は不明のようです。未発表?)で、移転先は、画像1GBで、テキストは無制限。ブックマークを付けてくださっていた皆さま、申し訳ありませんが、再登録をお願い致します。今後とも何卒よろしくお願い致します。m(_ _)m
2007/03/14
●Tim Renwick/「Same」 (1980年 英原盤LP CBS 84082) SIDE-A 1. Members of the hard school 2. Perfect strangers(2ndシングルA面 Noosha Foxとのデュエット、 泣けます、名曲!) 3. Alison's cold tonight 4. Stay young(ギャラガー&ライルのカバー) 5. Lip service(1stシングルB面) 6. Dark island(1stシングルA面) (Tradでインスト)SIDE-B 1. Two-way track(これも名曲) 2. When he rides away 3. Speak louder 4. Havana moon(Cベリーのカバー) 5. Nobody hereProducer:Glyn JohnsTim Renwick (guitar, vocals) Noosha Fox (vocals, from the band Fox) Mo Foster (bass) Charlie Harrison (bass) Dave Wintour (bass) Gary Brooker (keyboards, from Procol Harum) Tim Gorman (keyboards) Jennifer Jones (keyboards) Mick Burns (drums) Bruce Rowlands (drums)Tim Renwickは、1949年英国のCambridgeshire生まれ。彼はセッションギタリストとしてのほうが有名でしょう。Al Stewart、Paul Kent、Ian Matthews、Marc Ellington、Jonathan Kelly、Bridget St. John、Billy Lawrie等、SSW系のアルバムに多数参加。と言うか、SSW系だけではなく、多くの英国ロックのアルバムに参加しています。自身のバンドでは、Junior's Eyes(いい) 、Quiver(いい)と、Lazy Racer(ダメ)。 このアルバムは、自身初のソロアルバムで、それ以降は歌モノアルバムは出していないようです。本作と同時期のLazy Racer(英米混成バンド)では、米国ウケ狙いのAORといった内容でしたが、本作ではSUTHERLAND BROS & QUIVERの頃のようなPOPで土臭い英国ロックサウンドとなっており、スワンプファン、ルーツロックファン、SSWファンに安心してオススメできる内容です。 彼はヴォーカルでフロントに立ったことはないわけで、バンド内でのヴォーカリストとしては少し弱いのでしょう。ただ、SSWとして見たときは、誠実で優しい良い声をしてるし、歌も下手ではないし、僕的には大好きな声質。いなたいパブロック風あり、小粋な軽快な曲あり、泣けるSSW的佇まい風あり、優しい雰囲気のPOPな曲あり、ロックンロールあり、トラッドあり、カバーのセンスもいいしで、ホント素晴らしいアルバムだと思います。良い曲書いているし、コンポーザーとしてもなかなかですね。ビックリなのは1stシングルにトラッドでしかもインストのA- 6. Dark islandを選んだこと。この曲はスコットランドのフォークシンガーMoira Kerrの名唱でその筋のファンには有名ですが、なぜ彼はこの曲を選んだのか、本人に訊いてみたいです。レアなアルバムではないなので、もっと早く買っておけば良かったです。反省。6年前に1,260円で遭遇した時は、1980年の作品ということでパスしちゃったんですが、最近315円で購入しました。本当に好内容なので、安価で遭遇したら、是非救ってあげて下さい。
2007/03/11
8888縁起の良い数字ですね。 2007-03-10 20:30:49 *.infoweb.ne.jp ↑踏まれた方です。おめでとうございます。きっといいことがあると思います。次は、1万ですね。いつも見てくださる皆様、ありがとうございます。
2007/03/10
●Neil Harrison/「All Dressed Up And Nowhere To Go」 (1974年 英原盤LP Deram SML 1115 ) SIDE-A 1. Sad Eyes 2. Behind The Red Brick Wall 3. This Is London 4. Dear Love Of Mine 5. Melancholia 6. Crisis PointSIDE-B 1. This Is The Life For A Woman 2. Joanna 3. Here With You 4. I Need Friend Like You 5. Till I Get Back To You 6. The Followiing Breeze Keith Whiting Producer Neil Harrison Guitar, Main Performer, Vocals, Keyboards John Meydam Percussion, Drums Paul Nieman Trombone Graham Preskett Bass, Harmonica, Keyboards John Richardson Drums Pip Williams Guitar Robert Roderick Wright Guitar, Vocals B.J. Cole Guitar (Steel) Ade Cooke Synthesizer, Guitar Michael Freeman Bass Rik Kenton Keyboards Paul Keogh Guitar Juli Lando Vocals Chris Laurence Bass Jim Lawless Percussion これぞ英国POPの玉手箱!聴けば誰もがワクワク&ウキウキでハッピー。そして、胸キュンで、ちょっと甘酸っぱい青春の匂いも。切なくて哀愁たっぷりで、ちょっとノスタルジック。そんなPOPのマジックを実感できる英国POP系SWWの超傑作がこのアルバムなんです。Neil Harrisonは、1970年にDECCAからアルバム「DRIFTWOOD」をリリースしたポップな3人組バンドDRIFTWOODの中心メンバー。このアルバムですが、残念ながら未聴。買い逃したり、ヤフオクで負けたりと、いつも逃しています(泣)。どなたか譲って下さい!よろしくお願いします。m(_ _)mまずはA-1「Sad Eyes」。シングル(エディットVerとのこと)にもなった曲ですが、これがもう素晴らしいんです。もう英国POPの真髄ですね。同じような傾向の曲では、A-6「Crisis Point」、B-4「I Need Friend Like You」、B-5「Till I Get Back To You」も最高。ちょっともの悲しいスローな曲も素晴らしいし、本当に捨て曲なしの英国POPの博覧会状態。本当に彼のソングライティングはマジックですね。曲調的には、ポール・マッカトニー、バッドフィンガー、マジックあたりを引き合いに出せば分かり易いかな。そして、声質と唱法、アレンジも素晴らしいんです。すべてがPOPなんです!!所有しているプライスガイドでは15ポンド。ユニオンで1,200円程度で購入したという情報もありますので、未CD化の今なら安く買える可能性大。探す価値大の英国POPの逸品です。
2007/03/04
●Paul Travis/「Return Of The Native」 (1975年 英原盤LP A&M AMLS68290) SIDE-A 1. It's goona be alright 2. Reap what you sow 3. The joke's on me * 4. Steal way 5. I'll never get over youSIDE-B 1. Valentine 2. Bury me deep 3. All my goodbyes 4. I'll be gone * 5. Roll up 6. It only makes heart acheMark Warner(guitar), Terry Wilson(bass), John 'Rabbit' Bundrick(keyboards),Tony Braunagel(drums), Sandy Davis (vocals), Chris Mercer (sax) etcPaul Travisは英国のSSW。1973年にバンド名義のTravis/「Shine On Me」というニッチポップ的な傑作ロックアルバムを残している。これは結構レアで国内なら5桁級。2年後の1975年にソロ名義の本作を発表し、その後はLiarを結成して2枚のアルバムを残しています。本作は11曲中9曲が彼の作品(その内共作が4曲)(他人の作品は*印)。キャッチーでPOPなソングライティングは素晴らしいの一言。ソングライティングも、サウンドも、ヴォーカルも、もうホント英国POP系SSW作品の傑作なんです。英国POP系SSW好きなら、間違いなくお気に入りの1枚になることでしょう。Sandy Davis等が参加のコーラスも非常に効果的で、貢献度大です。白眉は、B-1「Valentine」。本作のハイライト。キャッチーで美しいメロディーの切なさ大爆発ラブソングです。哀愁度たっぷりで本当にこれは名曲です。その後もキャッチーでPOPな素敵なメロディの作品が2曲続き(もちろんこれも素晴らしい!)、B-5・6はロック的な作品。最後は叙情的なバラードで幕。B-1「Valentine」があまりにも素晴らしすぎるので、B面から入っちゃったので、A面に戻りましょう。A面では、'つかみはOK'のA-1が最高。これもB-1に負けず劣らずの作品。その後2曲はロック的。で、素晴らしいのはA-4「Steal way」でしょう。僕がいつもこういった作品を表現するときに使うのが「身を任せたいような曲」。まさにそんな感じの壮大なバラードで、A面のハイトラとはこの曲か。最後A-5は浮遊感のあるちょっとだけストレンジな雰囲気を醸し出しています。残念ながら未CD化ですが、原盤も3千円前後で入手できますので、是非探してみて下さい。ちなみに僕の持っているプライスガイドでは20ポンド、英国では意外とするもんなんですね。日本では知名度が低いので安いんでしょう。歌詞カード付なので購入時には注意が必要です。
2007/03/03
ジャケ買いなんて今はしません。限られた資金を効率良く使いたいから(笑)。僕が参考にしているのは、以下のサイトや音楽本。参考にさせてもらってるので、ここでその作品を採りあげて、僕の言葉で表現するのが、ある意味恩返しじゃないかなあと思ってます。だから選考基準はパクリなんです(苦笑)。音楽ライター藤崎登氏のサイト「霧の英国ロック」せみま~る氏編著「ラビリンス」和久井光司氏監修「英国ロックの深い森」 等々今日も大好きな一枚をアップする予定です。
2007/03/03
●Mick Softley/「Street Singer」 (1971年 英原盤LP CBS 64395) SIDE-A 1. Goin' Down the Road 2. Ragtime Mama 3. Water Sister, Water Brother 4. Just Flew in Out a Jet Plane 5. Shucks Blues 6. I Seen Good Times, I Seen Bad 7. People Talkin' 'Bout Hardtimes SIDE-B 1. Hope 2. Hey Mama 3. Gypsy 4. Gold Watch Blues 5. Went Down to the Sea 6. New Day, New Way Mick Softley: Guitar, Harmonium, Vocals Tony Cox(Prducer): KeyboardsDavid Horowitz: Piano Jerry Donahue: Guitar Lyn Dobson: Soprano, tenor saxesDudu Pukwana: Alto Sax Gerry Conway: Drums Frank Ricotti: Percussion Pat Donaldson: Bass Richard Thompson: Guitar Karl Jenkins: Baritone Sax Tony Carr: Percussion Steve Hayton: Guitar, Harmonica Mick Softleyは英国のSSW。1965年のデビューアルバム「Songs for Swingin' Survivors」はCD化されたけど、僕は未聴。資料によれば、ディランフォロアーといったプロテストソングを弾き語った内容のようです。で、本作は彼の3rdアルバム。フォザリンゲイやフェアポート一派が参加してるので、もっとルーツロック寄りのフォークロック作品なのかなとずっと思っていました。2005年にCD化されて初めて聴いた訳なんですが、予想とはちょっと違いましたね。本作はアシッド臭やブルーズの香りも漂うフォークロックなSSW作品。でも、よく聴くと変なんです。結構いっちゃってると思います。よく言えば、個性的でオリジナリティーを感じる作品と言えるでしょう。ちなみに1970年に出された復活作2nd「Sunrise」はアシッド臭が強いSSW作品でした。A-1は叙情的なフォークロックナンバー。つかみはOKでしょう。Richard Thompsonのギターが最高(多分彼だと思います(笑))!A-2もサックスをフューチャーしたスワンピーなロックンロールナンバー。ここまではルーツ寄りのSSWファンも納得でしょう。で、問題はA-3。フリーキーなジャズロック風の演奏とアシッド臭が入り混じったなんとも魅力的な作品。素直にカッコイイと思っちゃいます。この「SSW+ジャズロック路線」で、一枚のアルバムを作ってもらいたかったほどです。次のA-4はストリングスを導入したアシッドフォークで、A-5はブルーズ。この後もブルーズナンバーが入っています(A-7、B-4)。A-6はアシッド臭たっぷりで、幻想的なナンバーで素晴らしい出来。ここでの印象的なギターも多分Richard Thompsonでしょう。B面は割りと普通のフォークロック路線。B-5はしっとりとした叙情的なナンバー。で、ラストナンバーは、またまたアシッド臭の濃いフォークロックナンバー。ホント一筋縄ではいかない作品なんですよ。そこがまた魅力的なんでしょうね。一昨日、遂に原盤をゲット。原盤をゲットすると、更にその作品が好きになります。 って言うのは僕だけ?
2007/02/20
●Atomic Rooster/「Nice 'n' Greasy」 (1973年 英原盤LP Dawn DNLS 3049 ) SIDE-A1. All Across The Country2. Save Me3. Voodoo in You4. Goodbye Planet Earth SIDE-B1. Take One Toke2. Can't Find A Reason3. Ear in the Snow4. Satans Wheel Produced by Vinvent CraneChris Farlowe (vocals); Johnny Mandala (guitar); Vincent Crane (keyboards); Rick Parnell (drums)Chris Farloweがコロシアムの一員として来日中(行きたかったなあ)。 そんなことで、彼がヴォーカリストを務めたAtomic Roosterの本作を採りあげてみました。ジャケ違いのCDを格安で買って聴いていたんですが、先日ヤフオクで、原盤LPを格安の2,600円で落札しました(手元のプライスガイドでは30ポンド)。ジャケのデザインといい、音圧といい、やはり原盤は最高ですね。彼らは一応範疇的にはアングラなハードロックなんでしょうが、この5作目(Chris FarloweがVoになってからは2作目)は、R&Bテイストを強めた黒いハードロックといった内容です。ファンキーで、ブルージーで、ブルーズ好きの僕なんかには、2ndや3rdあたりより受け入れ易い内容です。と言うか、グッと胸の中に入ってくる、そんな感じです。そんな内容なんで、Chris Farloweの黒いヴォーカルも目立っています。A-4はピアノを中心としたクラシカルな響きもあるインスト曲。B-2はストリングスを導入した英国的な翳りのある壮大なバラード。あとの6曲は、ホント黒い黒いハードロック。カッコイイ!!楽曲も、演奏も、ヴォーカルもホント最高です。
2007/02/17
ジャズという音楽はちゃんと聴いたことがないんです。(^^; マイルスもコルトレーンも音源は持ってないし、きちんと聴いたこともありません。(^^;2回目(笑)そんな奴なんですが、最近は英国のジャズのCDを少し漁ってます。ジャズ・ロックは歌ものも多いし基本はロックなので、ハード・ロックよりは自分の体質にも合っているしで大好きなんですが、敷居がちょっと高いのはロック寄りの(と言って良いのかわかりませんが)英ジャズ。ご存知の通り、英ジャズメンは英国ロック勢との交流も多くて、ロックファンにも避けては通れない分野だと思いますが、やっと自分もその道を少し歩き始めたことになったんですね。随分遅いデビューですが(苦笑)。写真は最近買ったCD。この辺はオリジナルLPだともの凄く高いので、まずはCDでということで、安価で出会ったときに買っています。 Michael Garrick/Black Marigoldsの1曲目のメロディーや演奏にはホント感動しました。そんなことで彼のCDの比率が高くなっています。英ジャズのCDもすぐに廃盤になってしまうので、見かけたときに買わないといけません。廃盤のThe Mike Westbrook Concert Band/ Releaseに出会えたのはホント嬉しかったです。
2007/02/12
●Jackie Flavelle/「Admission Free」 (1972年 英原盤LP YORK FYK408)SIDE-A1. Spectrum:Wooden Horse参加2. Sam:Henry McCullough、Mick Weaver参加3. Belfast Town 4. It's Graceful Crowing Old:Mick Weaver参加 5. Lullaby To Noni SIDE-B1. Isle Of Rab:Henry McCullough、Mick Weaver参加 2. Admission Free:Mick Weaver参加 3. Spring Morning 4. Lady Turn Around 5. Backstage:Mick Weaver参加 またまたYORKレーベルから。これはWooden Horseがコーラスで参加していることで有名なレア盤。ラビリンスでは酷評されてますが、僕は結構好き。正直歌は下手ですが、優しく誠実な歌唱&声質は僕好み。B級ですが、なかなかの英国SSWものだと思います。それからゲストが豪華なんです。Henry McCullough(Guitar,Vocal Harmonies)、Mick Weaver(Piano)、Hugh Grundy(Drums ex-Zombies)、Barry De Souza(Drums)、Chris Barber(Trombone)等。 Belfast出身のJackie Flavelleは、Chris Barber Bandのベーシスト(from May 1967 to July 1977) で、本作はバンド在籍中の1972年に作ったソロアルバム。本作ではVocals,Guitar,Bassを担当し、作曲も全曲彼によるものです。内容ですが、ジャケから想像すると、暑苦しくてズブズブの男臭いスワンプアルバムかと錯覚してしまいますが、そうではありません。POPなナンバーとスワンプなナンバーが混在したSSWものです。A-1はストリングスとWooden Horseのコーラスが入ったキラキラなPOPナンバー。これはこれでなかなか良いんです。A-2は彼にはちょっと似合わないロックンロールナンバー。故郷を歌ったA-3はメロディーも美しい印象的なバラード。スワンピーなミディアムバラードのA-4もなかなかの味わい。弾き語りにストリングスが絡むA-5は何とも英国的なバラード。待ってました!!のB-1はHenry McCulloughのギターが素晴らしいスワンプチューン。これは素晴らしい。B-2はまたまたストリングスが入った感傷的なバラード。B-3はポップス調のフォークロック。B-4はエレキの伴奏だけで歌われるバラード。で、いよいよラストのB-5にはChris Barberらが参加し、ディキシーランドジャズ調のイントロで始まるが、一旦終わって歌へ。サビでまた彼らのホーンが絡むのですが、まさに友情出演ですね。これも出来の良い作品だと思います。傑作ではありませんが、英国SSWものが好きな方には気に入ってもらえる作品だと思います。久し振りに聴いたけど、思ったより良かったです(笑)。
2007/01/31
●Peter Ransome/「Same」 (1972年 英原盤LP YORK FYK402)「あっても安いけど、なかなか見かけない」っていうやっかいな奴ですね、このレコードは。e-bayで7ポンドで落札されたり、ネットで調べると15ユーロで載ってたりと、あれば安いんですよね。でも、無いんです(笑)。まあ、中には30ポンドとか80ユーロつけてるようなところもありましたがね。 彼のことについてはここに載ってるんですが、よくわかりません(苦笑)。でもちょっと頑張ってみましょう。少し読んでみると、Peter Ransomeという人名のほかに、Jack Winsley(本作をプロデュース)、Bob Saker(SAKER)(バックボーカル、パーカッション、マウスハープで本作に参加)という人名が出てきます。Bob Sakerはシングルを何枚か出していて、Saker名義の「Foggy Tuesday」はポップサイケのコンピCD『WE CAN FLY VOLUME 5』に収録されています。この曲とそのB面の「Ooh Nana Na」は、DADAで有名で、最近ソロ作品『PASSING STRANGER 』が紙ジャケCD化されたPaul Kordaと彼の共作となっています。さらに、なんとBob Sakerは、ヤマハが主催する第一回東京国際歌謡音楽祭(後に世界歌謡祭)に出演してるんですよ(Peter RansomeとJack Winsleyもいっしょに来日)。その時の歌はPeter Ransomeが作曲した「What A Beautiful World」という曲で、見事入賞。Peter Ransomeは良いソングライターだったと英文には書いてありますが、本作は何故か彼の作品は6曲(内1曲はSakerと共作)。残りの7曲の内、6曲はプロデューサーJack WinsleyとSakerの共作で、1曲がSakerの作品。どういう経緯でこうなったのかはわかりませんが、仲が良かったんですかね。前置きが長すぎました(苦笑)。なんと言っても、白眉はラビリンスでも触れられているB-4「San Diego Day」(WinsleyとSakerの共作)でしょう。こんな曲ばっかりだったら、英国SSWの幻の傑作となったんでしょうがね。ロジャー・モリスより上だったでしょうね。もっとSSW然とした内容で作ればよかったのに、土臭いパブロック風ロックンロールとSSW風の曲が混在しているといった感じです。内容的には、これも「イギリスのアメリカもの」なんでしょうね。その手の好きな方には、きっとお気に入りの一枚になるでしょう。でも、決して傑作ではありませんから、気をつけて下さいね(笑)。ただ、B-4を聴くために、探す価値は十分あると思いますし、B-2「Takin' Time」(Ransome作)もB-4に劣らぬ、SSWファン必涎ものの名曲だと思います。
2007/01/30
●Andy Roberts/「Andy Roberts and the Great Stampede」 (1973年 英原盤LP Elektra K42151)Side A 1 Speed Well (Roberts)2 Clowns on the Road (Roberts) 3 Lord of the Groves (Roberts) 4 Bottom of the Garden (Roberts) 5 Kid Jealously (Roberts)Side B 1 Great Stampede (Roberts)2 High Time (Roberts) 3 Home in the Sun (Roberts) 4 Spanish Town (Roberts)PRODUCED BY: Sandy Roberton MUSICIANS: Zoot Money, B J Cole, Gerry Conway, Pat Donaldson Sonny Francis, Ollie Halsall, Mick Kaminski, Ray Wehrstein こちらは彼の4thアルバム。レココレでのインタビューでも語ってましたが、録り溜めたものやデモをまとめた前作とは違い、こちらは、「初めて自分中心のバンドを結成し、アルバムとしての完成度を考慮しながら作った作品」だそうです。ただ、レーベル&配給関連のゴタゴタや、オイルショックによって、プレス枚数はたったの1500枚だったそうで、何とも残念な話ですね。しかもプロモーションも全くされず、もう嫌気が差してソロ活動をやめてしまったそうです。得てしてあることですよね、こういう素晴らしい作品が諸事情で埋もれてしまうということは。しかし、埋もれさせてしまうには本当にもったいない名作だと思います。全曲自作曲で固め、素晴らしい楽曲と演奏が詰まったこんな作品が... 返す返す残念です。参加ミュージシャンが超豪華。それでいてバンドとしての一体感があるので、内容も「SSW+豪華バック陣的な作品」と言うよりも、「英国流ルーツロック的なバンド作品」といった印象です。間奏等の演奏やコーラスにもそんな感じが表れてますね。こちらもそういうのを見かけますが、「カントリーロックテイスト」という言葉だけでは表すことが出来ないというか、カントリーロックテイストという一言だけでの表現だと、誤ったイメージを未聴の人たちに与えてしまうのでは?と思います。やはり、「英国流ルーツロック作品」といったほうがいいでしょうね。SSW的な作品が聴きたい時は前作「Urban Cowboy」で、ロック的なバンド作品を聴きたい時は本作「Andy Roberts and the Great Stampede」と聴くといった感じでしょういか。こちらも素晴らしい作品なので、前作同様、出会ったら迷わず即買い!です。
2007/01/21
●Andy Roberts/「Urban Cowboy」 (1973年 英原盤LP Elektra K42139)Side A 1 Charlie (Trad.arr.Roberts) 2 Big City Tension (Roberts) 3 New Karenski (Roberts) 4 Urban Cowboy (Roberts) 5 Elaine (Jim Hall)Side B 1 Home at Last (Roberts) 2 All Around My Grandmothers Floor (Evans,Roberts) 3 Richmond (Roberts) 4 Baby, Baby (Roberts) 5 Poison Apple Lady (Roberts) PRODUCED BY: Sandy Roberton MUSICIANS: Iain Matthews, Dave Richards, Timi Donald, Bob Ronga, B J Cole, Dick Parry, Richard Thompson, Neil Innes, Mike Kellie, John Megginson, Gillian Noel Martin Carthy,Karene Wallace, Paul Kent 彼の3rdアルバム。レココレでのインタビューで語ってましたが、71年から73年にかけて録音したマテリアルをまとめて発表したもの。付録の特大ポストカードにも、参加ミュージシャンと録音日がちゃんとクレジットされてます。よく「カントリーロックテイストのSSW作品」という表現を目にしますが、フォークロック的と言ったほうが合ってると思います。ロック、フォーク、トラッド、カントリー、ブルーズがブレンドされ、彼流の米国への憧憬を見事に表現している名作だと思います。所謂「イギリスのアメリカもの」ですね。「英国流スワンプ」と言ってもいいでしょう。イギリスのSMALL TOWNというレーベルからCD化されてますが、これはブートでしょう。本当に英国製かも疑わしいし、キース・クリスマスもこのレーベルからCD化された自身の1stアルバムのCDを、ブートと言っています。彼は、Iain Matthewsの1stソロアルバム「IF YOU SAW THRO' MY EYES (1971) 」に参加し彼と交流するようになり、Plainsongを結成するわけですが、彼から相当アメリカの音楽を聴かされたようです。この作品はそんな影響が色濃く出た内容となっています。ただ、そこはやはり英国人(祖父は米国人、カントリー趣味は祖父からの影響も大とのこと)、メロディーやアレンジや歌唱方法等々に英国的な翳りや湿っぽさが出てきていますし、適度にPOPなのもいいところですね。全曲素晴らしいので各論は割愛しますが、A面なら4や5、B面なら1、3、5が印象的。彼の人柄が滲み出た実に味わい深いSSW的な作品です。出会ったら迷わず即買い!
2007/01/21
●Alexis Korner/「Same」 (1971年 英原盤LP RAK SRAK 501)A1. Black Woman (The Wild Ox Moan) (Hall/Tartt)2. Frankie Diamond (D.Ward)3. Clay House Inn (D.Ward)4. Stump Blues (B.Broonzy)5. You Can Make It Like You Want It To Be (J.P.Salvatori/Ward)6. Gold (L.Power/J.P.Salvatori)B1. Saturday Sun (N.Drake)2. I Don't Know (A.Korner/P.Thorup)3. Am I My Brother's Keeper (A.Korner)4. Stop Playing Games (A.Korner)5. That's All (Trad.arr.A.Korner/J.P.Salvatori/Ward)Alexis Kornerの有名なサイトの中で、このアルバムに対するひとくちコメントがありますが、「ちょっとPOPすぎ。評論家にも『彼の経歴で最悪のアルバム』 と言われた」という内容です。でも僕はそんなに悪くないと思うんですが。と言うか、僕の大好きなアルバムです。ニック・ドレイクのSaturday Sunが採りあげられていてその印象が非常に強いし、実際SSW風味の曲もあるので、個人的には、彼の「SSW的アルバム」という印象が強いです。確かにブルーズ色が薄いので、ブルーズ色を求めると肩透かしなんですが、彼ってもともとブルーズだけでなく、ジャズやR&Bやフォークや、いろんな音楽をごちゃ混ぜにしてやってきたわけですから、こういった少しPOPでSSW的佇まいの内容も、アリだとは思うんですが。僕のようなSSWファンなら、間違いなくツボだと思います。しゃがれた渋~い声で歌われるSaturday Sunは、感動的な名カバーでしょう。アコースティックブルーズA-4や黒い自作曲B-2はかっこいいし、B-3,4の自作曲もなかなか聴かせてくれます。自作曲ではないのですが、A-3,5,6B-5のようなSSW的な雰囲気がホント魅力的だと思います。特にゴスペル風味のコーラスの入るスワンピーなバラードA-5なんてホント心に染みますよ。プライスガイドを見ると、彼の原盤レコードは英国では結構な値段がついていて、このアルバムも僕の持っている2年前のプライスガイド本では、なんと80ポンド!の値がついていました。まあ彼の功績やその存在感を考えれば英国での人気は当然のことなんでしょうね。
2007/01/13
●Tony Kelly/「Bring Me Back」 (1972年 英原盤LP Polydor 2383 123)ANot Knowing What's Going On(Tony Kelly)Makin' The Same Mistakes(Tony Kelly)The Way it Is(Tony Kelly)Blue Bird(Tony Kelly) BBring Me Back(Tony Kelly)The Elements(Tony Kelly)Blues Run The Game(J.C.Frank) One Love(Tony Kelly)Further Down The Road(Tony Kelly) Producer:Bruce RowlandTony Kelly :Vo,6&12String Acoustic Guitar Paul Millins :Keyboards Jack Mills :Electric Guitar Keith Evans :Bass Guitar Cody :Congas,Percussion,Harmonica Terry Stannard :Drums Claudia Lennear :Backing Vocals Kathi MacDonald :Backing Vocals Linda November :Backing Vocals Helen Miles :Backing VocalsHilda Harris :Backing Vocals Mike McNaught :String Arrangements Thanks:Henry McCullough、Bryn Haworth他 彼は英国の土臭い系SSWで、本作は多分1作目。ヒゲ面の風貌からは、ジョー・コッカーのようなハスキーでシャウト系の暑苦しいスワンプヴォーカルを想像してしまいますが、実際は渋めで優しいジェントルな声質で、シャウトや'がなり'はありません。2作目(未聴、欲しい!)は有名な英国のセッションミュージシャンが大勢参加してますが、本作のバック陣は地味。と言うかほとんど知らない人ばかり(DrumsのTerry Stannardは有名でしょう)。本作参加の有名なところでは、Henry McCullough、Bryn Haworthがギターでゲスト参加。あと 名を知られてるところでは、本作は一部アメリカでも録音してるので、米国のスワンプ嬢Kathi McDonaldやClaudia Lennearがバックヴォーカルで参加しています(他のBV陣も米国勢のようです)。タイトル曲で聴かれるスワンプ・ゴスペル風味のバックコーラスは彼女らのものでしょう。曲調とマッチして実に効果的。ジャケの背景が、「英国の秋」を思わせるんですが、内容もそのまんまで、哀愁たっぷり&土の香りたっぷりの英国スワンプ系SSWものといった感じです。地味で派手さはありませんが、実に味わい深い一枚。「米国への憧憬もの」なんでしょうが、哀愁たっぷりのメロディーや歌いまわし、そしてストリングスを使ったアレンジ等のサウンド(ピアノが印象的)は、何とも英国的。米国音楽の中に英国的な翳りや雰囲気が見え隠れするような、まさにそんな感じです。このあたりの音が好きな人って、結構多いですよね。ウォータールーレコーズさんも言われてますが、A-1、3、B-2、4なんかは、Tennent Morrisonを髣髴とさせます。Tennent MorrisonもインチキCDですがCD化されたので、その音を聴いた方も多いことでしょう。Tennent Morrisonが気に入った方には、本作はツボ盤だと思います。
2007/01/08
●Noel Janus/「Heroes Of The World」 (1977年 英原盤LP DJM DJF 20509)AI Am A GodWhat Happened ToWant Someone To Talk ToStoney BrokeBYearsHeroes Of The WorldI've Gotta Get OutEverybody Hears A Stranger To Remenber Noel Janus :VoJeff Rich:Drums Kirby:Guitar John Cook:Synthesizer, Keyboards Steve Emery:Bass 古くは「英国ロック集成」にも載っていて、藤崎登氏のサイトでも紹介されている英国SSWの作品。氏のサイトによると、以前はドラマーで、その後バンドでVoを担当し、その時にブライトンでフリートウッド・マックのマネージャーだったクリフォード・デイヴィスにスカウトされ、28歳でデビューしたそうです。このアルバムは、そのクリフォード・デイヴィスのプロデュース。8曲収録されてますが、全部彼の作曲(1曲のみ共作)。叙情的なものから、POPなものまで、なかなか良い曲を書いていると思います。彼のヴォーカルは、ダンディズムやロマンティシズムを感じさせるようなジェントルでちょっと低音、そしてクールな雰囲気が特徴。詩情豊かで、なかなか味わい深い声質です。バックの演奏は、英国の渋いロックバンド、ストレッチの面々。ストリングスが入る曲もありますが、そのような場合バックの演奏によっては「単なるポップス」になってしまう場合もあるでしょう。しかし、本作は彼らの演奏によって、引き締まったロック的SSW作品になっています。A-1、B-1、B-4のような叙情的な曲がハイライトでしょう。SSW的な佇まいのA-2も素敵な作品です。他のPOPな曲も、キャッチー、レゲエ、黒っぽさというようなキーワードが見え隠れして、なかなかの出来栄えだと思います。B-2のタイトル曲もいいですね。アルバム全体を包む英国然とした雰囲気が何とも魅力的な作品です。
2007/01/07
あけましておめでとうございます。今年も月に2~3枚を目標に更新していきたいと思っておりますので、お付き合いの程、よろしくお願い致します。
2007/01/01
【2006年アナログ収穫ベスト10】(すべて英オリジナルLP)1 Keith Christmas/「Stimulus」(ヤフオク)※1 Dear Mr. Time/「Grandfather」(海外通販)※3 Dando Shaft/「Kingdom」(ヤフオク)※4 Sweet Slag/「Tracking With Close-Ups」(中古屋店頭)5 Ricotti & Albuquerque/「FIRST WIND」(中古屋店頭)6 Keef Hartley Band/「Halfbreed」(ヤフオク)7 Paper Bubble/「Scenery」(国内通販)8 Mike D'Abo/「D'Abo」(国内通販) ※9 Walrus/「Same」(国内通販)※10 Chris Youlden/「Citychild」(国内通販)※以下次点Andrew Leigh/Magician(悲しきアメ盤からの買い替えのため選外)※DENNIS COULSON/SAME(悲しきアメ盤からの買い替えのため選外)※ Liverpool Scene/St Adrian Co. Broadway and 3rdNEIL INNES/Innes Book of RecordsThe Bonzo Dog Band/Keynsham PETER BARDENS/The answerColin Blunstone/One Year DRANSFIELD/THE FIDDLER'S DREAMPISCES/same※HEADSTONE/Bad Habits CASUALS/HOUR WORLD※DAVE CARLSEN/Pale Horse※IGUANA/SameAYNSLEY DUNBAR BLUE WAHLE/same 等々・・・・・・・・・・・(すべて英オリジナルLP) (※印のアルバムは、当ブログでアップしております)月に2、3枚しかアップできませんでしたが、いつもご覧くださった皆さんと、更にはコメントまでくださった方々には、大変感謝しております。ありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願い致します。m(_ _)mそれでは、よいお年をお迎えください!!
2006/12/31
●Andrew Leigh/「Magician」 (1970年 英国原盤LP Polydor 2343 034) AMagician Get Myself Together Goin' Out to the West Solitaire Windy Baker Street BTake Me Back Leaving Song Fresh Brown Eggs Up the U.S.A.Andrew Leighは、MATHEW'S SOUTHERN CONFORTとSOUTHERN CONFORTのベーシスト。このアルバムは、多分彼唯一のソロ作品。共同だがプロデュースも担当。あとは、ヴォーカル、ベース、リコーダー、アコギ、エレキギター、エレピ、メロトロン等々、ドラム以外の様々な楽器も担当。両バンドでは、カントリーロックといった内容の米国への憧憬ものを演ってましたが、この作品はもっとロック寄りのSSW作品。それもそのはず、参加メンバーが凄い。英国ロックマニアが唸るような面々ばかりなんです。Blossom ToesのKevin WestlakeとBrian Godding。The ActionのReg king。The T-Bonesやソロアルバムで有名なGarry Farr。あと、Gordon Jackson, Bryn Hayward, Mike Kellie, Gary Wright。アルバムの雰囲気的には、アングラ臭がするReg kingのソロアルバムや、Garry Farrの1stソロアルバムに似ていると思います。A-1からいきなりのアングラ臭を漂わせたヘヴィなロックサウンドで最高にカッコイイです。A-2はKevin Westlake作の美しいメロディーのバラードで、メロトロンが効果的。素晴らしい曲です。感動します。A-3と4はパブロック風。A-5はメロディーもサウンドも叙情性たっぷりのまさに英国的な曲で、これも最高。B-1はロック的な曲で、これまたカッコイイ曲。B-2はちょっと幻想的。B-3はご機嫌なフォーキーなカントリー・ロック。で、凄いのがラストのB-4。ニール・ヤングの「Down By The River」を髣髴とさせるナンバー。へヴィーな曲調といい、長尺ナンバーといい、それを連想させます。今まで悲しきアメ盤で愛聴してきましたが、ちょっと状態はよくありませんでしたが、本日やっと英原盤をゲットしました。ヤッタア!!大大大好きなアルバムなんです。
2006/12/25
●PISCES/「SAME」 (1971年 英国原盤LP Trailer LER2025) メンバー:Richard Digance , John O'Connor , Tim Greenwood 内容ですが、男性3人のハーモニーを生かした気品あるアコースティックな英国フォーク・ロック作品といった感じで、陰翳や湿っぽさといった感触が強いけど、どこか温かさや人懐っこさも感じてしまう、そんな感じがする作品です。英国フォークの魅力を存分に伝えてくれます。全9曲中、以下が作曲の割合です。解散後のソロシンガーでの活躍を見てもわかるとおり、Richard Diganceが一番の才能の持ち主だったんでしょう。Richard Digance:6曲、O'Connorとの共作1曲John O'Connor:1曲、Diganceとの共作1曲Tim Greenwood:1曲 だけど白眉は、John O'Connorが作り、彼がリードヴォーカルをとっているA-1でしょう。この曲を聴くためにだけにCDを買ってもいいでしょう。これぞまさに英国フォーク・ロックといった感じで、翳りのあるメロディー、ヴォーカル、そしてサウンドが最高です。あと、Tim Greenwoodが作り、彼がリードヴォーカルをとっているA-4も名曲。他の作品とはちょっと感触が違って、少しアシッド臭を醸し出していて、そこがなんとも魅力的なんです。B面はRichard Diganceワールド全開で(全曲彼の作品と共作)、後のソロ活動に通じるような内容です。Digance作のB-5は感動的なバラードで、これも大好きな曲。
2006/12/16
●DANDO SHAFT/「KINGDOM」 (1977年 英国原盤LP Rubber Records RUB 034) メンバー:Martin Jenkins, Dave Cooper, Kevin Dempsey, Ted Kay, Polly Boltonゲスト:Danny Thompson, John Stevens, Rod ClementsDANDO SHAFTと言ったらNeonレーベルから1971年に発売されたジャケが印象的な「Same」が一番有名なんでしょうが、僕は1977年に再結成されて作られたこのアルバム(4thアルバム)が一番好き(特にA面が素晴らしい)。今まで音が最高にショボいイタリア製のCD(多分正規盤)で我慢してきましたが、最近やっとヤフオクで原盤LPをゲットすることが出来ました。1977年ものなのでもっと見かけてもいいと思うのですが、今までお店で見かけたことはありませんでした。きっと売れなくて、ブツ自体が少ないのでしょうね。内容は、基本的にはフォーク・ロックなんですが、参加ゲストからもわかるように、ジャズ・ロック、プログレ、フュージョン、こんなキーワードが浮かんでくるような曲もあり、そこが何とも魅力的なんです。時代も時代なんで、全体的にちょっと洗練されている雰囲気もあります。サックスが入っている曲もあるし。もちろん、まさに英国フォーク!という曲もあって、素晴らしいメロディーやヴァイオリンやフルートが聴こえてくると、貴方を英国の森に誘ってくれます。A-1でビックリして、A-2のフォーク作品で安心するといった感じでしょうか(笑)。A-1同様A-5も革新的なフォーク・ロック作品で、英国でしか生まれ得ない音でしょうね。Polly Boltonはコーラスのみで、全11曲中6曲に参加。リードボーカルは全て男性陣。彼女のヴォーカル目当ての方は、買わないほうがいいでしょう(笑)。あと、土臭い系好きの方(彼らの1stが合うことでしょう)も要注意。
2006/12/16
●Archie Fisher/「Orfeo」 (1970年 英国原盤LP Decca SKL5057) 1 Orfeo (trad arr Fisher)2 To Joan Eardley (Morgan/Fisher)3 Silver Tassie (Burns/Fisher)4 The Mountain Rain (Fisher)5 Just In Passing (Fisher)6 From a City Balcony (Morgan/Fisher)7 The Norway Maid (Trad arr Fisher)8 Tak the Road (Trad arr Fisher)9 Sadness Salesman (Fisher)10 The Last Time I Saw Esau Shaw (Fisher/Noakes)11 Whatever Happened to Me? (Fisher) Archie Fisher (vocals, lead guitar), Rab Noakes (backing vocals, rhythm guitar), Daryl Runswick (bass), Bill Kemp (drums) Barbara Dickson (backing vocals) 60年代からフィッシャーファミリーやバーバラ・ディクソンとのコラボ、そしてソロアルバムを出してきた彼が1970年にDeccaに残した2ndソロアルバム。1stソロ「Archie Fisher」や誰もが認める傑作「Will ye Gang, Love」が有名だが、この2作はトラッドベースの内容である。しかし、本作「Orfeo」は、トラッドが3曲のみで、自作曲が大半を占めるというSSW的な作品。ラブ・ノークスの1stアルバムもDeccaからの発表で、レコード番号も「Orfeo」とは近い。この2作品はストリングスを採用したり、その雰囲気やテイストは結構似ていると思います。彼らは、10歳くらい歳は違うはずだが(Archieが年上)、60年代から彼らは親交があり、Archieはラブからポピュラーやロック的なものを、逆にラブはArchieからトラッド的なものを学んだのではないかと思う。さて内容ですが、深くて温かくてジェントルなArchieのボーカルは味があって素晴らしい。そして彼の自作曲がまた素晴らしいんです。彼のSSW的な佇まいも魅力的ですね。3、4、5、6、9、11あたりをを聴くと惚れ惚れしてしまう。白眉は4だと僕は思う。その証拠にウィズ・ジョーンズが「Lucky The Man」(2001年)で採りあげています。切ないメロディーの5もいいですねえ。ラブ・ノークスとの共作の10では、バーバラ・ディクソンとラブ・ノークスが参加。このロック的な作品もなかなかのものだと思うし、プログレッシブ・トラッドと呼びたくなるような意欲作1は、なんと8分を越える大作で、その解釈やアレンジは凄いと思います。もちろん、7、8のトラッドも良い出来。 彼のアルバムの中ではほとんど話題に上らないアルバムだし、多分純粋なトラッドファンには評判が良くないんでしょうが、僕はこれが一番好きなんです。英国SSWファンは必聴。
2006/12/09
●JOHN JONES/「COLLAGE」 (1971年 独原盤LP BASF 20 29065-4)これはJonesyの中心人物でギタリストJohn Jonesのファーストソロアルバム。録音はイギリスですが、Jonesy結成前の1971年(彼が22歳)にドイツのみで発売されたもの。全曲彼のペンによるオリジナル曲で、バックの演奏陣のクレジットはありません。以前やっていた「英国ナイト」というDJイベントで、知人の音楽ライター藤崎登氏に紹介され、知ったアルバム。その時にどの曲を聴いたのかは、もう記憶にないのですが、それはなんとも儚く美しい曲で、ものすごく印象に残りました(今考えるとA-1だったんじゃないかなあ・・・)。 翌日どうしてもこのアルバムが欲しくてなってしまい、ネット検索で海外通販サイトで探し出し、即オーダー。英語が理解できないので、歌詞の内容はわかりません。よって、感覚的な話になってしまいますが、22歳の若者の描く世界は、どこまでも儚くて美しいものとなっています。A-1「Oh,What A Pity」とB-1「Anthem」は、このアルバムの白眉でしょう。美しすぎます。B-1「Anthem」は、CD化されたJonesyのお蔵入りとなった4thアルバムに再録されている曲と同じもの。アコギの弾き語りによるA-4「Man Of 21」は、とにかくメロディーが美しい絶品。ピアノが印象的な愛らしい曲B-3「Smiling Eyes」は、ちょっとPOPで印象的。B面のラスト曲「Live In 2」は混沌とした雰囲気のアングラ臭漂うロックで、異彩を放ってます。A面のラストもロック的な曲。このあたりがJonesyに繋がっていくんでしょうか。夢心地で、とっても美しい世界。一生もののアルバムです。出会ったら即ゲットして下さい。
2006/11/14
●DEAR MR.TIME/「GRANDFATHER」 (1970年 UK原盤LP SQUARE SQA101)これは激レアなアルバム(正規盤かどうかわからないが、遂に最近CD化されました)。激レア盤の中には、中身が伴なわないものも結構あるけど、これは違います。素晴らしい作品!!英国の男性5人組のバンドで、本作は彼ら唯一の作品。内容は、1人の男の人生をテーマにしたトータルコンセプト作品だそうだ。「フォーク風味のプログレの傑作」or「プログレ風味のフォークロックの傑作」。どちらかと言えば、プログレファンや英国ロックファンにピンとくる内容なんですかね?ハードな部分があったり、アコギ中心の牧歌的なフォーク風の曲があったり、サックスやフルートといった管楽器が絡むジャズロック的な部分があったり、SEやストリングス、キーボード等が入り多彩なアレンジで聴かせるプログレ的な演奏があったりで、英国ロックの美味しいところがすべて凝縮されているような名作。1970年でこの内容というのは、非常に先進的だったとも言えるでしょう。まさにプログレッシブです。叙情的で哀愁度も高く、美しいメロディーの曲も多く、ヴォーカルパートも大切にしているので、英国的な感触を好む方なら、フォークロックファンでも間違いなくストライクゾーンでしょう。今日相互にリンクを貼らせていただいた「ウォータールーレコーズ」さんで、原盤が販売されています。ちょっと値は張りますが、絶対価格に負けない内容なので、資金に余裕がある方は是非原盤でご賞味ください。
2006/11/12
●Dennis Coulson/「Same」 (1973年 UK原盤LP Elektra K42148 ) 彼はアーシーでポップなフォークロックバンド McGuinness Flintのボーカル&キーボード奏者だった人。この作品は、同バンド脱退後、同バンドのメンバーGraham Lyle, Benny Gallagher, Hughie Flintの全面的なサポートを受けて制作されたもの。Gallagher&Lyleは、楽曲も全11曲中5曲提供しています(残りの6曲はCoulsonが中心で書いたもの)。少年のような少し甲高い声質は、それだけで個性的。時にはアーシーで力強く、時にはノスタルジックで切なさを醸し出すような、そんな声質がなんとも魅力的。A-1「Yesterday's Dream」の、まさに'音の塊'といった音圧にはTKO。McGuiness Flint風の土臭いフォークロックや渋い英国ロック風の曲もいいけど、心が締め付けられるような感触を味わえる哀愁たっぷりのバラードA-2「Job On The Tyne」とB-1「What Went Wrong」が特に素晴らしく、感動的な名曲。この切ない2曲は彼が中心となって書いた曲だ。Henry Lowther、Kenny Wheeler、Paul Rutherford等の英国ジャズメンの参加が、本作の英国的な雰囲気を更に高めている。見開き&テクスチャード仕様のジャケットは魅力的なので、是非アナログで持っていたい英国SSWものの傑作。ヴィニールジャパンからCD化されているので、まずは音だけでも是非聴いていただきたいと思います。ちなみに英国盤LPとアメ盤LPを所有しているので、ちょっと聴き較べました。英国盤は中域の音が厚く感じ、アメ盤は高音が伸びているように感じました。やっぱり音質的にも英国盤をオススメします。
2006/11/11
Nic Jones(ニック・ジョーンズ) 写真は左上から時計回りに 1.「Ballads and Songs (1970)」 2.「Nic Jones (1971)」 3.「The Noah's Ark Trap (1977)」 4.「From the Devil to a Stranger (1978)」 5.「Penguin Eggs(1980)」(真ん中のCD)The Halliard、Bandoggs('The Rose of Allandale'この曲が素晴らしい!)、あと、CDで「In Search Of Nic Jones」、「Unearthed」、最近発売された「Game Set Match」(僕は未聴)なんていうのもあるけど、まずはこの写真のオリジナルアルバムからというのが妥当なところでしょう。 1と2はCD化されてるけど、粗悪なCD-Rなので、やっぱりアナログを探すのがいいと思います。特に1は粗悪な音質で、本人を激怒させたという話は有名。5は写真の通りきちんとしたCDが簡単に入手できます。以前は男性トラッドシンガー(トラッドもやるけどバート・ヤンシュやウィズ・ジョーンズは別の範疇ね)も漁ったけど(好みがロックフィールドに戻ったので、もう漁ることもないでしょう)、最終的には、1番好きになったのがニック・ジョーンズ、2番がマーティン・カーシーというのが僕の好みでした。ギターはコード弾きしかできない僕のような素人でも、彼のパーカッシブなギターテクニックはもの凄いと感じるし、ギター以上に素晴らしいのは彼のヴォーカル。張り詰めていて芯が通っているんだけど、まろやかで、美しくて、暖かくて、艶があって、味があってと、こんな感じでしょうか、ホント彼の声はイングランドの至宝ですね。彼のヴォーカルとギターのみの1と2は、自然とスピーカーの前に背筋を伸ばして座って聴いてしまうような純度が高い名盤(個人的には1が一番好き)。彼のヴォーカルとギターが思う存分堪能できます。他の楽器が少し入りプロデュースといった観点では格段に完成度が増した3こそが彼の最高傑作という人も結構います。4はそのリラックスした雰囲気が彼の別の魅力を引き出してますし、5の出来も素晴らしく、ひとつの到達点といった感じもします。こうやってアナログを並べると、5もアナログが欲しくなってきました(笑)。
2006/10/29
●Keith Christmas / 「Stimulus」 (1969年 英国原盤LP RCA Victor SF 8059)Side 1 1 Travelling Down 2 Bedsit Two-Step 3 Roundabout 4 Ice Man Side 2 1 I Know You Can't Lose 2 Metropolis 3 Trial & Judgement Producer Sandy Roberton Engineer Vic Gamm Vocals, Guitar:Keith Christmas Bass:Mike Evans Drums:Roger Powell Electric Guitar:Martin Stone Piano:Ian Whitman Steel Guitar:Gordon Huntley Keith Christmasは1946年英国Essex州生まれのSSW。デビュー前は、イアンAアンダーソンやアル・ジョーンズらも出演するフォーククラブで歌っていたそうです。で、これは彼の1stアルバム。16時間で全部録音したということで、荒削りな部分もありますが、相当な傑作だと僕は思います。彼の翳りにある湿ったボーカルが最高に素晴らしい!!バックはマイティ・ベイビーの面々。あと、Steel Guitarで後にマシューズ・サザン・コンフォーとに参加するGordon Huntley が素晴らしいプレイを聴かせてくれます。Steel Guitarが入っているからカントリーロック?と思われるかもしれないけど、カントリーロックという雰囲気はほんとんどなく、なぜか英国的な陰翳や湿り気、そしてアシッド臭が感じられます。これらの特徴は、A-1、B-2・3に顕著で、彼の書いたメロディーも叙情的で素晴らしい出来です。声質も叙情的だよなあ。大好きなタイプの声質です。アシッド臭を漂わせたA-4とB-3も抜群の出来で、見逃せません。このアングラ・ロックな雰囲気は、バックも貢献しているでしょうし、彼の書いた楽曲の素晴らしさもそういう雰囲気を醸し出しているんでしょう。A-3は彼のギターワークが素晴らしいアコギによるインスト曲。彼はアコギの腕前も凄いようです(B-3の後半でも腕前を披露)。A-2は英国のキャバレーで鳴ってそうな、この中ではちょっと異色な感じがする曲です。彼は現在でも活躍中。日本でライブをやってくれないかなあ。彼の公式サイト
2006/10/14
下でRab Noakesの全仕事(と思われる)を紹介しましたが、じゃあ、僕はどれが好きなのかをちょっと書いてみます。しかし、70年代に出たアルバムが全て未CD化というのが非常に残念。CD化されれば、もっともっと評価され、話題にもなり、来日公演なんてことにもなるかも知れないのに。1位 Restless2位 Do You See The Lights?3位 Rab Noakes(A&M)4位 Red Pump Special5位 Never Too Late2位のDo You See The Lights?は、評論家の小西勝氏が書いてますが、1位Restlessと3位Rab Noakes(A&M)と4位Red Pump Specialは、僕がレビューを担当。こんな素晴らしい日本一の英国ロックサイトで紹介させてもらったのは、ホント光栄でした。
2006/10/07
きちんと調べたことがないので、シングルのB面とかにアルバム未収録曲があるかも知れませんが、Rab Noakesの全仕事はとりあえずこんなところでしょう。来日公演、実現するといいのですが・・・1.Do You See The Lights?1970, The Decca Record Company Limited, 22 St Peter’s Square, London W6 9NW SKL 5061Do You See The Lights?Song For A Pretty PainterOn My Own I Built A BridgeWithout Me, Just With YouSomewhere To Stay Together ForeverOne More, One LessEast Neuk MisfortuneA Question Of TravellingToo Old To DieA Love StorySomebody Counts On Me(All songs written by Noakes)2.Rab Noakes1972, A & M Records Ltd, 136-144 New Kings Road, London SW6 4LZAMLS 68119Drunk AgainJugglersThe Way You KnowWait A MinuteThe Goodnight Loving TrailOne Bed, One PurseJust AwayHalf A Mile From NowherePatter MerchantEverywhere You LookHard On YouTravel Sickness(All songs written by Noakes, except ‘The Goodnight Loving Trail’ by Bruce Philips)3.Red Pump Special1973, Warner Bros. Records/WEA Records, The Warner Building, 28 Kensington Church Street, London W8 4EPK46284Pass The TimeAs Big As His SizeTomorrow Is Another DayThe Sketcher And The Last TrainDiamond RingBranchWrong Joke AgainSittin’ In A Corner BluesClear DayFrisco Depot(All songs written by Noakes, except ‘Clear Day’ written by Gerry Rafferty, Joe Egan and Rab Noakes; and ‘Frisco Depot’ written by Mickey Newbury)4.Never Too Late1975, Warner Bros. Records/WEA Records Ltd., The Warner Building, 28 Kensington Church Street, London W8 4EPK56114Stepping StoneLong Time No SeeMemoriesThe Boy Surely KnewEarly Morning FriendsTurn A Deaf EarSlobNever Too LateLove LettersNovember AfternoonI’ll Be With You(All songs written by Noakes, except ‘Love Letters’ written by Heyman and Young)5.Restless1978, Ring O’Records/Polydor, 1 Sussex Place, London W6 9XT2339 201She’s All I SeeRestlessDon’t Stop NowI Won’t Let You Down Waiting Here For YouFallen OnesSomebody Counts On MeLonely Boy TonightLong Dark NightGet Away from Here(All songs written by Noakes)6.Rab Noakes1980, MCA Records, Inc., 139 Picadilly, London W1V 0AXMCF 3083I Can’t Get Enough Of YouDon’t Let Your Heart Break DownFeeling Your WayCall It A DayMoment To MomentCome Back HomeLiberty’s LedgeMemoriesShine A LightSee Me Again(All songs written by Noakes)7.Under The Rain1984, Black Crow Records/Celtic Music, 24 Mercer Row, Louth, Lincolnshire LN11 9JJCRO 207Eden’s FlowTake This LetterDon’t Keep Passing Me ByStay AwakeI Feel I’m FallingHow It StartedDublin Take MeSilver Hammer (in a Golden Bell)The Old RoutineHow Can I Believe You NowWhat Kind Of Life Is This(All songs written by Noakes)●With Rod Clements, Dick Gaughan, Ray Jackson, Bert Jansch, Rory McLeodWoody Lives!1987, Black Crow Records/Celtic Music, 24 Mercer Row, Louth, Lincolnshire LN11 9JJCRO 217Rabs contrbutions are:Pretty Boy Floyd- vocals & guitarPhiladelphia Lawyer- vocals & guitarTom Joad- guitarsWill You Miss Me- vocals(All songs written by Guthrie)8.Standing Up1994, Moidart Music Ltd., 73 High Street, Ardersier, IV2 7RPMDMCD 003I’ve Hardly Started YetI Wish I Was In EnglandWhat Do You Want The Girl To Do? (Toussaint)Solid Gone (Carter)Love Is A GambleThe Downtown Lights (Buchanan)Gently Does ItBlue Dream (Bryant)Psycho Killer (Byrne, Frantz, Weymouth)Deep Water (Rose)Open All NightNiel Gow’s Apprentice (Marra)Goodbye To All ThatLenny Bruce (Dylan)When This Bloody War Is Over (P.D.)Remember My NameAbsolutely Sweet Marie (Dylan)(Songs written by Noakes unless otherwise stated)9.The Varaflames- Throwing Shapes2000, Neon Records, Studio 1, 19 Marine Crescent, Kinning Park, Glasgow, G51 1HDneoncd001If These Shoes Could TalkBranchLearning the Game (Holly)Donegal DiamondTime To Let It GoBlues Around Me NowWhen I GoSomebody Counts On MeRestlessNo One Answered (co-written by S. Pordage)Lonely Boy TonightSpinSecret Love (Webster/ Fain)Supposed To Be(all songs written by Noakes unless otherwise stated)10.Rab Noakes with Fraser Speirs- Lights Back On2000, Neon Records, Studio 1, 19 Marine Crescent, Kinning Park, Glasgow, G51 1HDneoncd002Kill Or Cure (co-written by S. Pordage)A Love Like Yours (Holland/ Dozier/ Holland)Devil’s Haircut (Hansen)Round And Bound (co-written by S. Pordage)Billy (Dylan)Wedding SongLights (Williams)Spanish Harlem (Leiber/ Stoller/ Spector)Walking The Dog (Thomas)Turn A Deaf Ear All Gone WrongClear Day (co-written by Egan/ Rafferty)Fallen OnesBring It On Home (Cooke)Long Dark Night(all songs written by Noakes unless otherwise stated)●Rab Noakes- Various Artists- People On The Highway- a Bert Jansch Encomium2000, Market Square Music Ltd. Buckingham MK18 3AFMSMCD106Dreams of love (Jansch)11.The Varaflames- Stuffhouse EP2001, Neon Records, Studio 1, 19 Marine Crescent, Kinning Park, Glasgow, G51 1HDneoncd003Wait A MinuteLiving In The PastHardly Started YetOpen All NightFrom A Jack To A King (Miller)Over And Out(all songs written by Noakes unless otherwise stated)12.Demos & Rarities volume one1. It could be you2. Somewhere to stay3. Too old to die4. November Afternoon (the doodle)5. November Afternoon (final version)6. Debts pile high7. I see light8. A question of travelling9. Taking the long way home10. Long way round11. Without me just with you12. Turn a deaf ear ( first attempt)13/ Into the sun14. Long time no see15. Call on Me (with Barbara Dickson) 13.The River SessionsRiver Records2004 compilation for the popular Scottish folk-rock singer/songwriter features 11 tracks recorded in 1982 at three different venues, Radio Clyde Studio 9/07/82, Kelvingrove Festival 5/22/82, & Aberdeen Music Hall 7/18/82.1.The Old Routine2.Don't Keep Passing Me By3.Take This Letter4.I Had A Girlfriend5.Restless6.Call It A Day7.Memories8.Togehter Forever9.How Can I Believe You Now10.One More Night Downtown11.Diamond Ring
2006/10/01
アルバム紹介ですが、多くのことを書こうとしたり、詳しく書こうとすると、なかなか書けないんですよね。いろいろ調べないといけないし、なんか構えちゃうんです。今度から、好きなアルバムをもっともっと気軽に紹介しようかなあ?みなさん!どう思います?って、また誰も反応してくれないでしょうね。「レス欲しいなら、もっとメジャーなものについて書きなさい!」って声が聞こえてきそう(苦笑)。
2006/09/28
●Rab Noakes/「Restless」 (1978年 英国原盤LP Ring O'Records 2339 201)SIDE-A1. She's All I See 2. Restless 3. Don't Stop Now4. I Won't Let You Down5. Waiting Here For You SIDE-B1. Fallen Ones2. Somebody Counts On Me3. Lonely Boy Tonight4. Long Dark Night 5. Get Away From HereProduced by Terry Melcher and Rab NoakesRab Noakes - vocals and guitarRichy Fataar & Jeff Allen - drums & percussion John Perry - bass Richard Brunton - guitars Ally Bain - fiddle Terry Melcher - keyboards Mel Collins - horns Tommy McCarthy - UilleanPete Zorn - bass on I Won't Let You Down Suzanne Lynch - vocals on Don't Stop Now Backing vocals: Gerry Rafferty, Barbara Dickson, Charlie Dore, Suzanne Lynch, Barry St John, Roger Brown, John Perry, Terry Melcher, Rab Noakes.このアルバムは彼の5作目で、1978年の作品。レーベルは、リンゴ・スターのRing O'Records。「しっとり」「濡れている」「叙情的」「哀愁たっぷり」というのがこのアルバムのキーワード。ホント英国的な内容です。1978年という時代のため、音の質感はAOR的(シティ風)で洗練されているんですが、逆にそれが新たな魅力を引き出す結果となりました。曲も粒揃いで、全曲彼のペンによるもの。前々作の「Red Pump Special」はアメリカ録音で、内容もまさに「アメリカへの憧憬もの」でしたが、前作「Never Too Late」ではちょっとAOR風味が加味され、本アルバムではそれが更に加速し、とっても英国的な洗練されたサウンドになったのです。最初に聴いたA-1「SHE'S ALL I SEE」のしっとり感はホント衝撃的でした。Mel Collinsのサックスは雰囲気抜群だし、メロディーは哀愁たっぷりだしで、もう曲全体が濡れてるんです(笑)。個人的にはこの曲が一番好き。A-2「Restless」も名曲です。フィドルが絡む哀愁たっぷりのメロディが素晴らしいカントリーチューン。シングルカットされたA-5「Waiting Here For You」も好きだなあ。B面では、B-2「SOMEBODY COUNTS ON ME」~B-3「LONELY BOY TONIGHT」~B-4「LONG DARK NIGHT」の流れが特に素晴らしいと思います。哀愁たっぷりの切ないメロディ、アレンジ、ヴォーカル、ここでもしっとりと濡れた感触や雰囲気が存分に味わえます。B-2「SOMEBODY COUNTS ON ME」は再演。初演は1stアルバム「Do You See The Lights?」で、盟友Barbara Dicksonもカバーしている名曲。2000年に出たアンプラグドアルバム「LIGHTS BACK ON」で再演されたB-4「LONG DARK NIGHT」も名曲。英国スワンプの名盤として有名な「Red Pump Special」を彼に求める人にとっては、このアルバムはちょっと?だと感じることでしょう。でも、これはこれで傑作だと思うんです。僕にとっての無人島アルバム!!僕はアルバムを2枚所有、もうそれくらい好きなんです。熱くなると嫌われますので、この辺で。もう手遅れかな?(苦笑)残念ながら未CD化。リンゴのレーベルということで、権利関係が複雑なんでしょうか?ボートラ(弾き語りのデモなんていいなあ)付きで早くCDになって欲しいです。
2006/09/13
●Barbara Dickson / Do Right Woman + From The Beggar's Mantle (輸入CD:CDSML 8425)「Do Right Woman」1. Easy To Be Hard 2. Turn A Deaf Ear3. Something's Wrong4. Garton Mother's Lullaby5. Dainty Davie6. Returning7. Do Right Woman8. Long And Lonely Winter9. Lover's Ghost10. Blacksmith11. Gloomy Sunday12. And I Will Sing「From The Beggar's Mantle」1. Witch Of The Westmoorlands2. If I Never Ever Saw You Again3. Recruited Collier4. The Morning Lies Heavy On Me5. Fine Flowers In The Valley6. Lord Thomas Of Winesberry And The King's Daughter7. Climb8. Orange And The Blue9. Winter's Song彼女は、スコットランド出身のシンガー。可愛らしさも感じさせるその美声はなんとも魅力的。70年前後はフォーク色の濃い作品でしたが、70年代後半から80年代はポップス系の作品で人気があったようです。まあ、いわゆる’ボーカルもの’ですね。歌謡曲かな(笑)。で、近年はまたフォークのほうへ回帰しているようです。このCD(今年発売の廉価盤CD、超お買い得)は、1970年「Do Right Woman」と1972年「From The Beggar's Mantle」の2枚の傑作アルバムを収録している2on1CDです。両方とも当時はDECCAから発売され、原盤は結構レアで、いい値段で売られています。「Do Right Woman」は、バンド形式の演奏で、ストリングスも入るといったポップ・フォーク。盟友(恋人?)Archie FisherとRab Noaks!!が参加。 トラッドもやるし、コンテンポラリーなものをやるというのが、彼女の特徴。このアルバムでも、トラッドを4曲採り上げてます(出来は最高に素晴らしい)。Do Right Womanは、もちろんあの曲。Archie Fisher作の曲も素晴らしいが、Rab Noaks作の「Turn A Deaf Ear」が最高!!(この曲はリンディスファーンも1stアルバムでやってます)。「From The Beggar's Mantle」は名盤として知られてます。1stの雰囲気も捨て難く、僕は好きなんですが、一番の傑作は間違いなくこのアルバムでしょう。こちらは演奏が極めてフォーク的。バックにNic Jones !!(フィドル、ギター)、Archie Fisher (ギター、コンサーティナ) を始め、Darryl Runswick (ピアノ、ベース)、Bill DeMont (チェロ) らが参加。Archie Fisher、Alan Taylor、Alan Hullらの曲を取り上げていますが、そのすべてが素晴らしい出来です。特にAlan Taylor作の4. The Morning Lies Heavy On Meは、本人バージョンと肩を並べるほどの素晴らしさです。ピアノをバックに歌い上げるAlan Hull作の9. Winter's Songも聴く価値十分。あと、トラッドはこのアルバムでも4曲採り上げていますが、それらすべてが素晴らしい出来ですので、こちらも是非聴いていただきたいです。彼女のポップスとフォークの溝を埋めてしまうという才能は、もっと評価をされてもいいと思うのですが、いかがでしょうか?
2006/08/11
●Mick Greenwood/「Living Game」 (1971年 輸入CD VOICE PRINT/VP222CD)1. Taxi 2. Friend Of Mind 3. Living Game4. My Life5. To The Sea 6. After The First World War 7. To The Farside 8. Thruth Seeker 9. Situation Number Four 10. Keep Coming Back 11. Sight Mick Greenwood (vocals, guitar) Jerry Donahue (guitar) Pat Donaldson (bass) Gerry Conway (drums) Tony Cox (keyboards)Additional musicians : Dave Pegg (bass on two tracks), Lyn Dobson (flute, tenor sax and sitar), Andy Smith (banjo on 1 song), Ned Balen (tabla, from Amory Kane), Christine Quaile (backing vocals), and a brass section by Dudu Pukwana (sax), Karl Jenkins (sax), Bud Parkes (trumpet) and Derek Wadsworth (trombone). 彼は英国生まれの米国育ちだそうです。米国で活動中、コロンビアレコードのJohn Hammondに発掘され、デビュー。でも、このデビューアルバム(MCA label)は英国録音で、バック陣も英国勢(Jerry Donahue は確か米国人)。Fotheringayの3人に、プロデューサーのTony Coxのキーボードが加わった形で、ジャズ方面からLyn DobsonやKarl Jenkinsも参加。もともと英国人だし、演奏や曲調、雰囲気も英国的なので、英国のSSWものと言っていいでしょう。このアルバムは、僕が知っている限りでは、英米日で発売されました。人気がないのでしょう、レコードの価格もすごく安いです。ラビリンスでの悪い評判も関係してるのかな?もちろん流通枚数も多いのでしょう。アメ盤なら3桁、英原盤でも2,000から3,000円くらいかな。でも、僕はそんなに悪い内容だとは思いません。ジャケの雰囲気もいいしね。全曲彼が作っているわけですが、特別素晴らしいソングライターだとは思いませんが、それなりにいい曲を書いてます。ただ、彼の少し甲高い声質も好き嫌いがわかれるところで、そこもちょっと微妙なのかな?次作ではバンドサウンドのロック的な作品が目立つようになりますが、この1stではまだSSWテイストの作品がほとんどを占めています。バラードもいいし、ほんの少しだけど浮遊感のあるような曲もいいし、結構いいと思うんですがねえ... 僕は特にタイトル曲がお気に入り。ストリングスも入った壮大な感動的なバラード。1曲目の「Taxi 」は、ちょっと軽快な曲でトップに相応しいフォーク・ロックの佳曲。ラビリンスでも褒められている曲で、Lyn Dobsonのフルートが活躍してます。あと、ラストの「Sight」 は異色。sitarとtablaが入ったラーガ・フォーク・ロックサウンド。アシッドテストも感じられ、心地いい浮遊感が楽しめます。必聴!なんてことは言いませんが、安いアメ盤に出会ったら、救ってあげて下さい。http://www.mickgreenwood.com/:彼の公式サイト
2006/07/29
●Mike d'Abo/「d'Abo」(1970年 UK原盤 UNLS114)produced by : Mike Leander and Mike d'Abo recorded at Advision, Olympic, Chappells SIDE-A01.Let It Roar02.Walk a Million Miles03.As Long as I Have Loving04.Mary, Warm My Bed05.Call My Heart Your Home, Girl06.Ladder (When the Sun Comes Shining Through)SIDE-B01.Maria Maria02.Woman in My Life03.Clancy04.Californian Line05.Oh! What a Day06.Handbags and Gladrags※All songs are written by Mike d'Abo, except for "Woman In My Life", which was written by Tony Macaulay/d'Abo.musicians Guitar : Albert Lee, Chris SpeddingBass guitar : Pat Donaldson, Roy BabbingtonDrums : Gerry Conway, John MarshallHarmonica : MatthewPiano : Mike d'AboBacking vocals : Sue, Sunny, Doris and NanetteHugh, John, Neil and Tony本アルバムは、CD:「Mike D'abo Collection Vol.1 1964-1970」に全曲収録されてます。手っ取り早いので、まずはCDでご賞味下さい。UK原盤LPは探し辛いと思いますので。後期マンフレッド・マンのリードボーカリストであったMike d'Aboの1970年リリースのRAREな1stソロアルバムです。参加メンバーも豪華。A面は黒っぽい曲が並び、B面はSSWテイストな曲が並ぶといった構成で、どちらの面も素晴らしい出来です。傑作でしょう。彼の見事なボーカルとソングライティングが思う存分楽しめる内容です。彼の特徴は、なんと言ってもこれぞまさに英国POPといった佇まいというか、雰囲気でしょう。聴いていると、ワクワクしてくるような、そんな輝きがあります。あとは、なんと言っても彼の黒いボーカルですね。そんじょそこらのボーカリストには絶対に真似の出来ない素晴らしい声なんです。レイ・チャールズを気取った「As Long as I Have Loving」。「Mary, Warm My Bed」は、コリン・ブランストーンが採りあげた曲で、ダボバージョンはアップテンポで黒っぽい雰囲気に仕上がってます。ソウル・バラードの「Call My Heart Your Home, Girl」、泣けます。B面に行くと、POPで英国的SSWテイストな美しい曲が並んでいます。まさに全曲捨て曲無し。個人的には「Clancy」と「Oh! What a Day」がベスト・トラックかな。ロッド・スチュアートで有名な「Handbags and Gladrags」も収録されてます。大推薦盤!内容は保証します。
2006/07/07
●Gay & Terry Woods/「RENOWNED」 (Polydor 2383 406 1976年)1.BACKWOODS(1975) 2.THE TIME IS RIGHT(1976) 3.RENOWNED(1976) 4.TENDERHOOKS(1978) 5.In Concert (1995)6.Lake Song from Red Waters: The Best of Gay & Terry Woods(2003)1の前に、スティーライ・スパンの1stアルバムへの参加、その後にトラッド色の濃いThe Woods Band/「Same」がありますが、上記が’Gay & Terry Woods’名義のDiscography。Gay & Terry Woods時代は基本的にはオリジナル曲勝負のコンテンポラリー・フォーク・ロック。5・6は年代的にもちろんCDで、5はBBCライブもの、6は1・2・3から編集されたベストCD。オリジナルアルバムではレア盤の1が一番の人気でしょう。最近の店頭価格やヤフオクでは2万円超え。1万円台後半で出たネット通販屋では即Sold Out。ジャケも内容も一級品ですからね。僕のは、ヒューゴモンテスから出たインチキCDですが...(^^; でも、ベストCD6で10曲中7曲聴けます。レコード一枚に2万円以上も出すのなら、ベストCDを買うほうが健康的でしょう(笑)。あと、通の方は2を好むようです。こちらの原盤は4桁で入手可能。アメ盤も出ていたので、千円台でゲットできますし、こちらはベストCD6で10曲中8曲聴けます。で、今日採り上げるのは、A1「Love Is Like a Burden」とA4「Solace」の二大名曲の入った3.RENOWNED(1976)。原盤の相場は、1万円台前半から半ばくらいでしょうか。上記2曲は哀愁たっぷりのメロディーと妻Gayの翳りのある美しい歌唱という、まさにキラー曲。そして、Bryn Haworth!!のまさにむせび泣くようスライド・ギターが、その哀愁度を更にアップさせてます。この2曲だけでも聴く価値は十分あります。大丈夫です、ちゃんとベストCD6にも収録されてます(笑)。他の彼女のリード・ボーカル担当曲は、米国への憧憬調の明るめの曲もあるけれど、そちらも素晴らしい出来で、新たな彼女の魅力を引き出してると思います。夫Terryがリードボーカルの曲は3曲で、軽快な歌、いなたい歌、渋い歌の3種類が味わえます。夫婦でデュエットするA5「Save the Last Dance for Me 」のカバーもほのぼのとしていて、いい雰囲気。バックは、デイブ・マタックスとデイブ・ペグというフェアポート組やルーモアのリズム隊が参加。アコースティック・スライド・ギターでは、かのテネント&モリソンのデイヴィッド・モリソンが参加。プロデュースはサンディ・ロバートン。1・2と同様に評価され、愛されて欲しい英国フォーク・ロックの名盤。彼らはアイルランド人ですが。
2006/07/02
●Keith Christmas/「Fable of the Wings」 (B&C CAS1015:1970年) Produced by Sandy RobertonA Waiting For The Wind To Rise The Fawn Lorri B Kent Lullaby Hamlin Fable of The Wings Bednotch ・Keith Christmas - guitar,vocals・Shelagh McDonald - vocals・Ian Whiteman - electric piano, organ,piano, mellotron・Bob Stewart - autoharp ・Keith Tippett - piano・Gerry Conway - drums ・Roger Powell - drums・Pat Donaldson - bass ・Mike Evans - bassこれは、1969年RCAからアルバム「Stimulus」(これも傑作!)でデビューした英国のSWW Keith Christmasの2ndアルバム。個人的には、彼の最高傑作だと思います。「Stimulus」は、Mighty BabyのメンバーとSteel GuitarのGordon Huntley(後にMatthews' Southern Comfortに参加)がバックを務めたフォーク・ロック的なSSW作品だったが、この2ndは、前作にも少し感じられたアシッド臭がより濃くなった作品で、もっとロック寄りの内容。長尺ナンバー(A-1・2、B-2)での演奏部分が充実しているので、このアルバムはプログレファンにも人気があります。OrganとMellotronの導入、Keith Tippettのpianoというのもポイントなんでしょう。あとは、叙情性もキーワードなんでしょうね。プログレッシブ・フォーク・ロックと呼びたくなるような雰囲気があります。逆にA-2やB-1は、普通のSSWファンも間違いなく気に入るであろうSSW的なナンバーで、もちろんこっちも素晴らしい出来。B-3は弾き語りで、達者なアコギのテクニックを披露しています。彼の書くメロディーは、とても美しく、叙情的。そして、ほのかな浮遊感も感じられます。そんな楽曲を哀愁たっぷりの美声で歌うわけですから、ホント魅力的なんですよ。バック陣は、前作に引き続きMighty Babyのメンバーが参加。KEITH TIPPETTのピアノも素晴らしいし、SHELAGH MCDONALDとの官能的なデュエットまで聴かせてくれます(A-2)。リズム隊では、Gerry ConwayやPat Donaldsonも参加。Timeless and Strange Selected Tracks 1969-1971というベストアルバム的なCDで、一曲(B-4)を除けば全部聴けます。まずはこのCDで是非聴いてみて下さい。でも、聴けないその一曲が、これまたいいんですよねえ(笑)。
2006/06/07
● ジョン・キルグリュー/「キルグリュー」 (AIRAC-1213 帯付日本盤紙ジャケCD:1971年or1973年) 1. JUST A LINE2. BRAND NEW WORLD3. NOTHING’S IMPOSSIBLE4. HOLD ON BABY5. YESTERDAY AND YOU6. ROVERMAN7. JOHN DUPREE8. GOT YOUR NUMBER9. YOU DON’T KNOW WHAT YOU’VE GOT10. HEY MOCKING BIRD11. DO I LOVE YOU12. JUST THE WAY YOU ARE ※帯では1973年発売、ライナーでは1971年発売。一体どっちが合ってるんでしょうか?判定:「買いです!!!」ジョン・キルグリューは、元ハニーバスのピート・デロに見い出された無名の英国(バーミンガム)シンガー・ソングライターで、ミュージシャンが本業ではなく、別の仕事を持っていたそうです(ライナーより)。エアー・メイル・レコーディングスの紙ジャケCD『LARRY PAGE COLLECTION VOL.4(全6枚)』の中からの1枚なんですが、英国SSW大好き人間として、今回はこのCDのみを購入(他は財政上の問題からパス)。恥ずかしながら、このレコードの存在自体を知りませんでした。(^^; ピート・デロに見出され、彼がプロデュースを務めただけあって、内容はPOPな英国的SSWもの。オーケストレーションは採用されているけど、ピート・デロのソロ作に比べると、夢見心地度はちょっと抑えられているかな?でも、もちろんそういう雰囲気もあります。宣伝文句にもあるように、英国の裏通りというか、もっと庶民的な雰囲気がしていて、声質とも相俟って、とっても親しみやすいです。シングルにもなった1. JUST A LINEですが、叙情的な曲調とクラシカルなオーケストラによる英国的雰囲気がホント素晴らしいと思います。1曲目から、まさに’つかみはOK’。2. BRAND NEW WORLDはコリン・ヘア的なカントリー・ロック調。3. NOTHING’S IMPOSSIBLEはシングルのB面になった曲で、1. JUST A LINEと雰囲気が似ています。コーラスが何とも効果的。これも素晴らしい。4. HOLD ON BABYはパブ・ロックファンが喜びそうなブリンズリーのような曲。こんな庶民的な雰囲気も彼の持ち味なんでしょうね。美しいバラード5. YESTERDAY AND YOUとも素晴らしいし、ハニーバスのようなキャッチーでPOPな8. GOT YOUR NUMBERは、ハイライト曲のひとつでしょうね、最高です。9. YOU DON’T KNOW WHAT YOU’VE GOTも感動的な名曲でしょう。各論はこのくらいで終わりますが、アーニー・グレアムのような渋い系SSWしか好まない人には向いてないかもしれませんが、ピート・デロやコリン・ヘアのソロ作が好きな人には、きっとツボでしょう。メロディーがいいので、どんどんどんどん曲が心の中に入ってきて、とても印象に残ります。ライナーでも想像してましたが、ピート・デロやコリン・ヘアも参加しているのではないでしょうか?彼らと思われるコーラスが、POP度や夢見るような感じ度をさらに上げています。
2006/05/27
●KEEF HARTLEY BAND / 「LITTLE BIG BAND」 (DL30 帯無日本盤LP::1971年) A 1. You Can"t Take It With You (7.48) 2. Me And My Woman (4.56) 3. Not Foolish, Not Wise (5.06)B 1. Leg Overture (Medley) (21.26): I :Leavin" Trunk II :The Halfbreed III:Just To Cry IV: Sinnin" For You(drums) :Keef Hartley(Vo,g) :Miller Anderson(b) :Gary Thain(Kbd): Derek Austin +(Percussion): Pete York +(Trombone): Derek Wadsworth(Sax,Flt): Lyn Dobson(Sax): Barbara Thompson(Trumpet): Harry Beckett他 総勢11名KEEF HARTLEY BAND、本国の英国ではそれなりに高い評価を受けているんだろうか?日本では残念ながら評価は低いと思います。それなりにレコードが市場に出回っているということもあるんでしょうが、レコードの価格が安いですからねえ。人気があれば、供給がちょっとくらい多くても、それなりの価格になる訳ですし。これは彼ら初のライブアルバムで、1971年6月13・14日ロンドンはマーキー・クラブでの録音。ジャズ・ロック、ブルーズ・ロック、ブラスロックといった表現が合うと思いますが、とにかく熱い熱い演奏です。アグレッシブで躍動感溢れる演奏に、Miller Andersonのヴォーカルなんですから、悪い訳ないんです。ホント素晴らしいですよ。Keef Hartleyのドタバタドラム、Miller Andersonのギターと、総勢11名のビッグバンドとの相性は抜群だと思います。Miller Andersonのヴォーカルもワイルドでソウルフルで、最高。A-1のアレンジは、Derek Wadsworthで、残りは演奏には参加してませんが、以前メンバーだったHenry Lowther。僕のは日本盤LPなので、音が若干篭もっています。UK原盤は、もっと抜けがいい音質なんだろうか?できれば、リマスター拡大版CDが出て欲しいなあ。無理かなあ・・・・・・あと、この本を読めば、貴方も絶対にKEEF HARTLEY BANDが聴きたくなります。
2006/05/14
●ANDWELLA (アンドウェラ) / WORLD'S END(世紀末) (紙ジャケ日本盤CD:UICY93049)01. ホールド・オン・トゥ・ユア・マインド 02. レイディ・ラヴ 03. マイケル・フィッツヘンリー 04. アイム・ジャスト・ハッピー・トゥ・シー・ユー・ゲット・ハー 05. ジャスト・ハウ・ロング 06. ワールズ・エンド07. ワールズ・エンド 08. バック・オン・ザ・ロード 09. アイ・ガット・ア・ウーマン 10. リーズン・フォー・リヴィング 11. シャドウ・オブ・ザ・ナイト北アイルランド出身のデイヴ・ルイスが結成したアンドウェラズ・ドリームが4人編成となり、バンド名もアンドウェラと改め、1970年に発表した2ndアルバム(アンドウェラとしては1st)が、この「WORLD'S END(世紀末)」。前作「Love And Poetry 」(1969年)はブリティッシュ・サイケの佳作だし、次作「People' S People」(1971年)はブリティッシュ・スワンプの傑作としてあまりにも有名ということで、もとネタがわかってしまう(01はストーンズの「悪魔を憐れむ歌」、09はマックの「ブラック・マジック・ウーマン」)ような曲も入っている本作は、結構軽視されがちの作品。だけど僕的には結構好きなアルバムで、悲しきアメ盤LPでよく聴きました。ホーンやオーケストラを使ったアレンジは、ルイスのボーカルやソングライティングに感じられる陰翳や叙情性をいっそう際立たせ、非常に効果的。全体的な印象としては、まさに’霧のかかった英国’といった風情。英国ポップ・センス、ドラマティック性、叙情美等々を兼ね備えた、まさに’ブリティッシュ・ロック’といった感触や雰囲気は、もっともっと評価されていいのではないかと思います。ロックする05や08は最高にかっこいいし、02、04、08のようなミディアム、スローな曲でのルイスのボーカルは英国の至宝と言っても過言ではないでしょう。素晴らしすぎ!08あたりは、次作の布石になるナンバーかな。スワンプの香りがします。03、06のようなインストナンバーや11のインスト部分も、まさに英国的といった雰囲気。「People' S People」よりはSold Outにはならないでしょうが、5000枚限定のCDですので、あるうちに買っておきましょう!「People' S People」だけを聴いて、本作を聴かないというのは非常にもったいないと思いますよ。2004年の初来日公演では、現役バリバリのところを見せてくれました。是非また来日して欲しいものです。デイブ・ルイス、最高のアーティストです。
2006/05/05
●DAVE CARLSEN / PALE HORSE 1973年(輸入CD:MOUSECD006)1. Death On A Pale Horse (Out Take) 2. Long Lonely Night (Out Take) 3. Silver Wings4. College Girl 5. It' Not Begun 6. Take This Song 7. Stay By My Side 8. Death On A Pale Horse 9. Sooner Or Later 10. There Goes The Night 11. Sad Eyed Lady 12. Big Jake(Geere) 13. Take Me Back 14. It Takes A Lot To Laugh And A Train To Cry(Dylan)15. Trying To Get A Message To You (Demo)16. Happiness Is Going Out Of Style (Demo)ここで知って、これすごく聴きたかったんです。探してました。以前、原盤に8千円台で遭遇したんですが、いきなり買うには結構な価格だったので、パス。本CDは既に廃盤なので、中古屋で出会えることをずっと待ってましたが、一昨日1,050円という良心的な価格で出会えました!で、これがなかなかいいんです。これはSpencer Davis、Henry McCullough、Keith Moon、Noel Redding等が参加している英国SSW:DAVE CARLSENのソロアルバム。3~14までがアルバム収録曲で、残りはCDのボートラ。SSWと言っても、米国風のルーツロック系の音ではなく、参加メンバーから窺える通り、もっと英国ロック的なサウンド&曲調。1曲目からかっこいいへヴィーなロックサウンドでガンガン攻めてきます。もちろん曲によっては所謂SSWの雰囲気やスワンプ的なところもありますがね。ちょっとヘヴィーで、ちょっとアングラな感触は、その手のSSWものが好きな人なら、間違いなく気に入ることでしょう。ちょっと霧がかかったような英国独特な雰囲気は、なかなかのものだと思います。彼のヴォーカルは、ちょっとソウルフルでギャリー・ファーあたりに似ているかなあと思います。また多くの英国SSW同様、彼はディランからも影響を受けているのでしょう、ディランのカバーもやってます。でも、それ以上に自作曲が魅力的。 ここを見て下さい!ヤフオクに2,800円で出品されてます。まあこの価格じゃ売れないでしょうが、そんなことはどうでもいいんです。商品の説明を読んでください。「・・・後のノエル・レディング・バンドのメンバーのソロ。・・・」ノエル・レディング・バンドにDAVE CARLSENというメンバーはいたかなあ?とCDのライナーを見ると、DAVID CLARKEというのがありました。2人とも、作曲して、歌って、ピアノを弾く。声を聴き比べると何となく似ているし、写真を見比べると、ノエル・レディング・バンド/1stの真ん中の白い服を着ている人と、DAVE CARLSENのCDの裏ジャケに載っている人の顔が、似ているじゃありませんかあ!!!(スティーヴ・ウィンウッドにちょっと似ている)ネットで調べても詳細はわからずで、確証はありませんが、DAVE CARLSEN=DAVID CLARKEで多分間違いないでしょう。しかし、この出品者の知識はすごいなあ、ビックリです。まあ、普通のロックファンにはどうでもいいことなんですが、僕的にはトリビアもんでした(笑)。
2006/04/16
●JOHN & WAYNE /「NEARLY KILLED KEITH」 (輸入CD:JWCD001)01. Trippin Up Inclines02. Mental In General 03. The Sign To Coventry04. Nearly Killed Keith05. Blackling Fields06. Under My Bed07. 30 Blue08. AM Radio09. Mile End Road元IT BITESのFrancis Dunneryの弟John Dunneryと、元ZODIAC MINDWARP & TEH LOVE REACTION/THE CULTのWayne Wilkinsonによるデュオ。Johnがリードヴォーカルとギター担当で、Wayneがベースとバックヴォーカルを担当。プロデュースは兄のFrancis Dunneryで、彼は演奏でもドラムスとハモンド・オルガンで参加。作曲も全曲3人のクレジットとなっているので、3人のユニットと言ってもいいかも。また、女性がバックヴォーカルとパーカッションで参加してるんですが、このバックヴォーカルがとても印象的です。2002年の作品のようですが(CDにはそうクレジット)、僕が知ったのは最近ユニオンでなんです。今年になってから流通しだしたのかなあ?そのあたりの真相はわかりません。歌心たっぷりで、内省的な雰囲気のするSSW路線の作品。バックは簡素なフォーク・ロック・サウンドで、ヴォーカルのミックスは大きく、思う存分'歌'や'メロディー'を楽しめます。そのメロディーは英国らしい憂いや翳りのあるもので、美しく印象的なものが多く、ホント素晴らしいと思います。ネオアコファンが歓びそうな曲(03)、カントリータッチな曲(08)、ハモンドがいい味を出している曲(09)なんかもあり、SSW的な曲一辺倒ではないので、普通のロックファンも飽きることはないでしょう。リアルタイムのアーティストでも、こんな素晴らしい音楽を作り出しているアーティストもいるんですね。普段古いものしか聴いてないので、そろそろ温故知新の‘知新’のほうも始めないと、もったいないですかね(笑)。
2006/04/02
●DOUGIE MACLEAN / REAL ESTATE 1988年(原盤:DUN008、輸入CD:DUNCD008)1 Solid Ground 2 Restless Fool 3 Buffalo Jump 4 Garden Valley 5 The Emigrant 6 Green Grow the Rashes 7 Homeland 8 The Mhairi Bhan 9 Are Ye Sleepin' Maggie? 10 She Loves Me (when I try)原のジャイアンツ愛より、DOUGIE MACLEANのスコットランド愛だ、絶対に!僕のDOUGIE MACLEAN初体験は、このアルバム。ほとんどが弾き語りと簡素なバックがつく程度で、ホント地味で素朴なんだけど、味わいは格別。今現在、10タイトルくらいの音源を所有していますが(既に20タイトル以上の作品を発表してます)、僕はこの「REAL ESTATE」(LP、CD両方所有)と「CRAIGHIE DHU」が特にお気に入りなんです。彼は1954年生まれ、スコットランド出身のトラッドをルーツとするSSW。トラッドも歌うけど、基本的には自作品を歌うSSW。トラッドより自作の歌を歌いたいなんていうのは、リチャード・トンプソンやサンディー・デニーにも通じるところでしょう。楽器の腕も相当達者で、ギターやフィドル、キーボードやパーカッションも自分で演奏し、録音場所も彼のスタジオ、プロデュースも自身で(奥さんと共同、奥さんはジャケの絵も書いてます)という、手作りが基本のSSWなんです。このアルバムには、お父さんもバグパイプとナレーションで参加。ちょっと鼻にかかった、そしてちょっと舌足らずな優しく美しい声、まずこれが僕のツボにはまるんです。彼が作るメロディーは、穏やかで、時には厳しく、そして寒いスコットランドの自然(写真でしか知らないけど)が想起されるような、そんな感じなんです。まさに聴いている者をスコットランドに誘ってくれます。彼はスコットランドを本当に愛しているんですね。そして、人間的にもとても暖かくて、とてもいい人なんでしょう。real estateは、’不動産’という意味だけど、ここでは、’真の財産’’真の土地’といった感じで、多分スコットランドのことを歌ってるんだと思います。英語力があって、歌詞の内容がわかれば、もっともっと彼の音楽を理解できると思うのですが、残念ながらその英語力が・・・(苦笑)彼はインスト曲も得意で、アルバムまるまる一枚がインストなんていうのもあります。このアルバムにもインストが1曲(5.THE EMIGRANT)入っていて、切ないメロディーを奏でる彼の弾くフィドルは感動的。いい曲満載、捨て曲なしなので、好きな曲を挙げるとキリがありません。ホント全曲素晴らしいんです。なので、3曲だけ、1.SOLID GROUND、2.RESTLESS FOOL、6.GREEN GROW THE RASHES(これはトラッド、美しすぎます)。このブログを読んで彼に興味を持った方は、是非ここで買ってみて下さい。彼のサイトでも買えます。
2006/03/26
●MICHAEL GIBBS / MICHAEL GIBBS + TANGLEWOOD63 1970年・1971年(輸入2CD:CDLK4253)内容はロック的な部分もあるんですが、ジャズ・ロックと言うよりは、UKジャズと言ったほうがいいのでしょうかね?まあ、僕がこれらのアルバムをレビューすること自体、相当無理があるんですが(苦笑)・・・ 彼は、作曲家、指揮者、アレンジャー。これらはビッグバンドを率いた自己名義のソロアルバムです。ここを見てもらえばわかるけど、多くのロック系のアルバムにも、アレンジャーとして参加しています。何故かDiscographyからは抜けてるけど、このブログでもレビューを書いたPaul Brett /「Same」にもアレンジャーとして参加しています。 一番下が参加者ですが、Chris Speddingが参加している曲なんかは非常にロック的で、文句なしにかっこいいです。インストものが苦手な僕でも、この2枚のアルバムならいけます。ちょっと難しいところもあるけどね(笑)。「MICHAEL GIBBS」のロック的なFamily Joy, Oh Boy! やSome Echoes, Some Shadows、そして、「TANGLEWOOD 63」ならコロシアムにカバーされた表題曲やFive For England 、 やはりChris Speddingのギターが活躍するロック的な曲に、個人的には一番惹かれます。もうあまり語ることもできないので、こんへんで終わりにしておきます(苦笑)。本2CDは、HMVで安く買えますので、是非ご賞味下さい。「MICHAEL GIBBS」:John Wilbraham (pic tp); Derek Watkins, Kenny Wheeler, Henry Lowther, Nigel Carter, Ian Hamer, Maurice Miller (tp, flgh); Alan Civil, Valerie Smith, Nicolas Busch, Jim Buck Jnr. (frh); Cliff Hardie, Chris Pyne, Bobby Lambe, David Horler (tb); Ray Premru, Ken Goldy, Maurice Gee (btb); John Surman, Alan Skidmore, Ray Warleigh, Tony Roberts, Mike Osborne, Duncan Lamont, Barbara Thompson (reeds); Dick Hart, Martin Fry (tuba); Chris Spedding (ac b, el b); Ray Russell (g); Jack Bruce, Brian Odges (el b); John Marshall, Tony Oxley(d); Frank Ricotti (perc); Fred Alexander, Alan Ford (cello); Mick Pyne, Bob Cornford (p, org, celeste)「TANGLEWOOD 63」:Kenny Wheeler, Henry Lowther, Harry Becket, Nigel Carter (tp, flgh); Chris Pyne, David Horler, Malcolm Griffiths (tb); Dick Hart, Alfie Reece (tuba); Tony Roberts, John Surman, Alan Skidmore, Stan Sulzmann, Brian Smith (saxes, woodwind); John Marshall, Clive Thacker (d, perc); Frank Ricotti (vib, perc); Chris Spedding (g); Roy Babbington (el b, ac b); Jeff Clyne (ac b); Mick Pyne, John Taylor, Gordon Beck (keys); Tony Gilbert, Michael Rennie, Hugh Bean, George French, Bill Armon, Raymond Moseley, Geoff Wakefield (violins); Fred Alexander, Allen Ford (cello)
2006/03/21
●Roger Bunn/「Piece Of Mind」 1971年 (輸入CD Roller Coaster - RCCD3055)結論から言えば、「素晴らしい!」「待ってました!」のCD化です。サイケポップという人もいるでしょうし、アシッド系のSSWという人もいるでしょう。僕はSSW好きだし、SSWの佇まいも感じられるので、僕的には後者かなあ。まあどっちでもいいのですが、サイケポップというにはドロドロサイケ感やストレンジな感触が強いような気がするし、まあ簡単に言えば、アングラ臭がプンプンするような音ですよ(笑)。‘ストレンジ系アングラSSW’が一番いいかな。まあ、音はジャケの'まんま'という説明が一番いいかもしれません(笑)。確かにあっちの世界にいっちゃってるような感じなんですが、アシッドと言っても、Sフィンのような‘怨念系(笑)’ではなく、もっとドリーミーでもあり、もっとトローンとした感じでもあり、まさにトリップできるような感じです。不思議な快感が味わえ、サイケ、ラーガ、エキゾチック、ジャジー、いろんなキーワードが頭に浮かんできます。管やブラス、ストリングスも入っているし、演奏も楽曲もそれなりにPOPなんですが、‘一筋縄ではいかない’という表現がピッタリなんですよね。まさにストレンジな怪作&快作。このストレンジで、ドリーミーな感触がたまらないですね、こういう系が好きな人間には。昨年発売されたCDには、分厚いブックレットが付いていて、本人協力の下に作られたようで、膨大なボートラが収録されています。CDの収録時間は76分強。オリジナルは、Major Minorレーベルからの発売で、製作されたのはオランダ。多分、1969年に製作され、発表が1971年だと思われます。ロビン・スコット同様、いやそれ以上に素晴らしいアルバムに出会えました。これも必聴でしょう。ネット上から拝借した↓を読むと、詳しいことが書いてあります。A great 'lost' album from the 1960s - we've heard that claim before - but this time it really was an essential and groundbreaking album that got 'lost'. Through replacing the Beatles at the Star Club, Hamburg and after a request to Paul McCartney, Roger Bunn recorded some demos at the Beatles office in London in 1968 and somehow the tapes were sent to Philips Records in Amsterdam. Dutch producer Frans Peters teamed Roger up with arranger Ruud Bos and some fine classical and jazz musicians to record in Holland. All the album songs - including music and lyrics by Roger and John Mackie - were very original and far ahead of anything that was happening in the UK and USA at the time. Remember that in those prehistoric pre-Euromusic days there was little co-operation between countries for projects of this sort. This LP was one of a kind and that's probably the reason the album got lost. Deals were struck for it to be released in Germany and the UK - but both were on labels that gave Piece of Mind minimal or no promotion. We have added seven demos and studio recordings to the set, among them Roger's predictive vision of "In The Future" and the cynical "You and I" which tell of a world of never ending wars and home computers. And "Life Is A Circus", a classic song of its time - recorded - but never released - by David Bowie. Roger tells his own story in the 36-page booklet which includes tales of the musicians he worked with and for in his struggles against the machinations of the powerful big labels and reward organisations of the record industry - both then and now. Piece of Mind is a difficult album to put in a musical bag, with its fusions of jazz, blues and rock - and it is easily seen why Roger's music influences others rather than allows itself to be influenced by anyone. But if you liked the 'Top Gear' sounds of the late 60s and had thoughts of travelling East to Afghanistan along with Roger on the Hippy Trail, you'll like it. And as you take the Coltrane/McCoy Tyneresque "Road To The Sun" you'll wonder why this album never got to be one of John Peel's fave raves.... TRACK LISTING: Road To The Sun; Jac Mool; Fantasy In Fiction; Jac Mool (slight return); Crystal Tunnel, Three White Horses; Catatonia; Suffering Wheel; Guido The Magician; Powis Square Child; Old Maid Prudence; Humble Chortle; Jason's Ennui; 110º East + 107º North; Previously unreleased: A Weekend In Mandraxia; Life is a Circus; Falling Ships; In the Future; Lin-da’s Jukebox; You and I; In love with you babe; Up for Grabs........................................................ A couple of days after approving the final cut of his album and editing the note above, Roger Bunn died, on 28th July 2005......................................................... "Life Is A Circus..... When you're not there..... At the fair...."
2006/03/16
●ROBIN SCOTT / 「WOMAN FROM THE WARM GRASS」 1969年(SUNBEAM/CD) ・Never previously available on CD ・Mastered from original tapes ロンドンの南、Croydon出身のROBIN SCOTT (後の1979年、Mと名乗りエレポップなノー天気ソング「Pop Muzik 」をヒットさせた)が、1969年にHEADレーベルから発表したアシッド・フォークの超レア盤がCD化されました。もうユニオンの店頭でも売ってますし、HMVやアマゾンでも入手可能です。プロデュースは、SANDY ROBERTON。Mighty baby のメンバーをバックにした曲と弾き語り(とそれに近い)のアシッド・フォークの曲が並んでいます。美しい瞬間があったり、英国的な陰翳やドリーミーな感触、時にはどこまでも沈んでいくような感覚やダルな雰囲気だったりと、まさに英国アシッド・フォークといったアンダーグラウンドな内容です。この手の英国SSWものが好きな人には、一生もののアルバムになること間違いなしです。7. I Am Your Suitcase Lover は、ライナーを見ると、ジョニー・キャッシュやナッシュビル・スカイライン(とライナーに書いてあるが、ディランのアルバムでしょう)が頭にあったようですが、この曲はカントリー・ロックしていて、Mighty babyの2ndにも影響を与えたであろうといった雰囲気で、なかなか興味深いトラックです。 10. The Purple Cadger もディランの世界ですね。あと、1. The Sailorなんかもアーシーなフォーク・ロックで、結構聴き易いと思いますし、素晴らしい曲です(シングルで出されたようです)。でも、これを期待して聴き続けていくと、キツイかも。サイモン・フィンのようなドロドロのアシッドの世界も展開されるので、その手が嫌いな人は要注意です(笑)。どちらにしろ、このCD化は快挙です。いやー久し振りにすごいアルバムに出会えました。こうなると原盤が欲しくなってくるんですが(笑)、一体相場はいくらなんでしょうか?このCD化で更に高騰することでしょうね(泣)。最後を締めくくるボートラの11. Tattooed Lady、とっても美しい曲です。1. The Sailor (Robin Scott) 2. Song of the Sun (Robin Scott / John West) 3. The Sound of Rain (Robin Scott) 4. Penelope (Robin Scott) 5. The Day Begins (Robin Scott) 6. Woman From The Warm Grass (Robin Scott) 7. I Am Your Suitcase Lover (Robin Scott) 8. Mara’s Supper (Robin Scott - Ian Carruthers) 9. Point Of Leaving (Robin Scott) 10. The Purple Cadger (Robin Scott - Ian Carruthers) Bonus Track 11. Tattooed Lady (Robin Scott - Ian Carruthers)
2006/03/12
●Paul Brett /「Same」 1972年(Bradley)Velvet Opera(「Ride a Hustlers Dream」)~ Paul Brett Sage( 「Paul Brett Sage」 「Jubilation Foundry」 「Schizophrenia」) を経て、1972年に発表した初のソロアルバム。FAB4「Here Comes The Sun」のカバー以外は全部自作曲で、内容はフォーキーなSSWテイストといった感じ。名ギタリストらしく、ギターインスト曲も2曲収録(他ににもインスト曲が1曲有り)。本人以外に表裏両方のジャケに写っているのは、バイオリン担当のMike Piggott(violinist/guitarist)。個人名義のアルバムのジャケに載るくらいなので、彼のバイオリンは相当本作に貢献しています。本作のカラーを決めてる要素のひとつですね。あと、2曲のオーケストラアレンジは、なんとMike Gbbsが担当。こんなところもホント英国的ですね。Paul Brett の作る曲もなかなか叙情的だし、演奏にはバイオリンやフルートも出てくるしで、英国臭が結構強いと思います。さっきフォーキーなSSWテイストと言ったけど、アメものとは全然雰囲気が違いますので、そっち系統が好きな方はご注意ください(笑)。バイオリンとフルートが大活躍の英国的フォーキーな感じにアレンジをされた、まんまのカバーじゃない「Here Comes The Sun」も聴きどころのひつ。シングルカットされたフォークロックの「Mr.Custer」もいい曲です。この後、同レーベルに「Clocks」、自主レーベルに「Phoenix Future」 という素晴らしい2枚のSSWテイストアルバムを残し、残念ながらギタリストという道に進んでしまい、現在は歌ってはいないようです。実はこのアルバム、2枚持っているんです(笑)。それくらい僕は大好きなアルバムなんです。残念ながら未CD化。1970 GASS Mike Piggott(gtr/vln), Bobby Tench (voc/gtr), Derek Austen, (kbds/flute), DeLisle Harper (bass), Godfrey Maclean (dms/perc). Special guest ; Peter Green (gtr)1972 PAUL BRETT ; PAUL BRETT1973 BRADLEYS ROADSHOW ; Paul Brett ; live at the Marquee Club1973 EASY ; Ralph McTell1974 CLOCKS ; Paul Brett1975 STREETS ; Ralph McTell1975 INDISCREET ; Sparks1976 DO IT ; Jo Ann Kelly1977 A RARE CONUNDRUM ; Bert Jansch1977 KING OF BONGO BONG ; Duck Baker1978 LORD COLWYN’S 3B BAND1978 HARD PRESSED ; Bob Kerr’s Whoopee Band1979 SLIDE AWAY THE SCREEN ; Ralph McTell1980 JAPANESE TEARS/Say You Don’t Mind/Go Now ; Denny Laine Band1981 TOO RISKY ; Jim Davidson ; Live1983 OPEN THE DOOR ; Pentangle1983 ALPHABET ZOO ; Ralph McTell1984 FULL MOON ; Cliff Aungier1985 IN THE ROUND ; Pentangle1988 RADIO NIGHTS ; The Moonlight Serenaders (Keith Nichols/Claus Jacobi)1988 RUSTY TAYLOR’S JAZZ REVIEW ; Rusty Taylor/Keith Nichols1989 KEEPING UP WITH THE SPIKE JONES’S ; Bob Kerr’s Whoopee Band1990 STEALIN’ BACK ; Ralph McTell1991 I LIKE TO DO THINGS FOR YOU ; Janice Day/ Keith Nichols /Guy Barker & The Cotton Club Gang1992 SYNCOPATED JAMBOREE ; Keith Nichols and the Cotton Club Orchestra1993 HEP TO THE BEAT ; The Blue Caps & Friends1993 ONE MORE ROAD ; Pentangle1994 HAPPY DAZE ; Bob Kerr’s Whoopee Band1995 ABOUT THYME ; Jacqui McShee/Gerry Conway/Spencer Cozens1995 WHEN THE CIRCUS COMES TO TOWN ; Bert Jansch1995 THE MILL IS GONE ; King Earl Boogie Band1995 HOUDINI’S MOON ; Paul King1997 POPPIES ; THE ULTIMATE PEACE ALBUM ; Various Artists1998 GRAVELANDS ; The King1998 BLUES FOR STUFF & STEPH ; Mike Piggott Quartet. MP vln, Brian Dee pno, John Rees-Jones bs, Dave Trigwell dms 1999 LONELY STREET ; Bap Kennedy1999 DE RIGEUR ; Ultraswing2000 RED SKY ; Ralph McTell2001 WOMAN'S VOICE ; Jaqui McShee2003 STROHLIN' AND STUMBLIN' ; With Piers Clark - guitar2004 I'M OLD FASHIONED ; Heather SimmonsPlus miscellaneous session work GASS、欲しいっす!!!!!
2006/03/11
●LIVERPOOL EXPRESS/「Tracks」 1976年(WARNER)Merseybeats(その後、THE MERSEYS 、ROCKIN' HORSE 、ソロ)のBilly Kinsleyが1975年に結成したバンド、それが LIVERPOOL EXPRESS 。これは彼らの1stアルバム。恥ずかしながら、Merseybeats、THE MERSEYS 、ソロは、未聴。1975年に出た1stシングルは、このアルバムのTOPにも収録された「Smile」。軽快でキャッチーなPOPチューンで、僕が一番好きな曲。ホント素敵な曲なんですが、何故かチャートには入らず(信じられません)。翌1976年に出た2ndシングルは、ちょっとセンチで切ないバラードの「You Are My Love」。これは見事にヒットし、11位。続く3rdシングル「Hold Tight」は、1stシングルの路線に戻り、キャッチーな曲で46位。これで少し有名になって、1976年の11月と12月はロッド・スチュアートとヨーロッパにツアーに出たそうです。で、12月に出た4thシングル「Every Man Must Have a Dream」は17位と小ヒット。これは壮大なバラードでまたまた素晴らしい出来。で、同じ頃このアルバムも発売されたようです。シングルが4曲も入っていて、他の曲も素敵なPOPな曲ばかり。キャッチーで胸キュンの甘酸っぱいメロディー。そして、アレンジや(コーラスを含む)ボーカルも、すべてがPOPで、ホント素晴らしい内容だと思います。バッド・フィンガーやパイロットやベイ・シティ・ローラーズ好きなら、間違いなく気に入ると思います。と言うか、必聴でしょう。聴かないと損ですよ(笑)。このアルバムの後は、数枚のシングルと2枚のアルバム(南アフリカ原盤)を残したようです。深い森の下巻には、原盤が「ブラジル」と「unknown」となってますが、どうやらこれは間違いのようですね。2003年には新録アルバムを出しました。手っ取り早く聴くには、このアルバムから6曲(シングルの4曲を含む)が収録されたこのベストCDが便利です。
2006/03/10
●WALRUS/same 1970年 (Deram SML1072)先日、大阪の中古レコード屋さんから通販で買ったLP。なんと価格は税込4,900円!でもそれには理由があるんです。ジャケは裏側ですがテープ補修が結構目立つし、全体的にもくたびれていてVGだったのです。ただ、盤もVGという表示だったのですが、こっちはEXにしてもいいくらいでした。実際鳴らしてもガッツのある音で、目だったノイズもなかったし、満足でした。。これはCDを持ってるんですが、原盤なのにあまりにも安いし、ついつい買っちゃいました(笑)。ちなみに某通販では、29,800円でも、SoldOutでしたし、ebayだと£100前後します。内容はへヴィーなブラスロック。まあ、ジャズロックでもあるんでしょうね。ロックって、やっぱかっこよくなくちゃダメだと思うんですよ。そういう意味ではホントロックだし、かっこいいと思います。基本的には歌ものなんですが、演奏も魅力的なんです。野太いベースと力強いドラム、そこにギターやフルートやブラスが絡むという、もう英国ロックファンにはたまらない内容です。オリジナルの楽曲も魅力的だし、トラフィックのカバー「カラードレイン」なんかもやってます。 ヴォーカルの声質が結構ダミ声で、僕の好みではないのですが、これだけサウンドがへヴィーでワイルドだと、こういう声質のほうが逆に合っていて、かっこいいですね。A面には10分を超える曲もあるので、プログレファンも納得の内容では?(笑)
2006/03/08
●THE CASUALS/「HOUR WORLD」 1969年(Decca)『Jesamine』(1968年全英2位)のヒットで知られる英国のPOPバンド。音楽ライター小松崎健郎氏のブリティッシュビート本に紹介されていて、「大枚はたいてでも買いなさい」って書いてあったんですよ。僕は海外通販で買ったので安かったんですが、国内の通販屋の価格を見たら、ホント凄いんですね。2万円に近いような金額が出てきました。藤崎さんのサイトでも紹介されてますが、そこにも書いてあるように、初めて聴いた時、『ワールド・オブ・オズ』に似ていると思いました。ただこっちのほうが、ポップスというか、ショウビズの匂いが強いかなって感じがします、カバーがほとんどだし。PウイリアムスのSomeday Manをやってるとは、ちょっとビックリ。まあ内容的には、ポップサイケという分野なんでしょうが、人によってはソフトロックという人もいるんじゃないかなあ?どっちにしろ、聴いていると、ワクワク楽しくなってくるようなまさに英国的なPOPサウンドで、素晴らしい内容のアルバムだと思います。廉価版のベストCDも出ていますが、このジャケじゃ買う気になりませんよね(アマゾンで見られます)。LPのジャケが素晴らしすぎるので、余計そう感じます。でも、手っ取り早いので、買って聴いてみて下さい。
2006/03/07
ブログですが、数箇所に開設したんですがどれも使い勝手がイマイチで、一番よかったのはヤフーだったんですが(容量も無制限)、重くて重くて使えませんでした。ブログの楽しさがイマイチわからなくて(トラックバックの意味もわかりません(^^;)、Mixiのほうが楽しいのですが、一応ブログもやりたいので、ここでやってみようかと思ってます。どうぞよろしくお願いします。タイトル通り英国ロック(英国ロックの深い森・上巻に載っているもの)が大好きで、もちろん音楽自体が一番好きなんだけど、アナログの原盤も大好きです。コレクターの気持ちもわかる音楽ファンって感じかな。で、一番好きなアーティストはRab Noakes。彼はスコットランド出身のSSW。自分のホームページでも、彼のほとんどのアルバムを紹介しているし、知人の藤崎登氏のサイトでもレビューを書かさせていただいたしね。で、一回目の日記は彼の1stアルバムを紹介します。●Rab Noakes/「Do You See the Light?」 1970年(Decca)Do You See The Lights?Song For A Pretty PainterOn My Own I Built A BridgeWithout Me, Just With YouSomewhere To Stay Together ForeverOne More, One LessEast Neuk MisfortuneA Question Of TravellingToo Old To DieA Love StorySomebody Counts On Me(All songs written by Noakes)彼の青春時代を真空パックしたようなこのアルバム、とにかく「青い」んです。タイトル曲A-1を聴いただけで、即KOされました。瑞々しいSSW的な佇まいが素晴らしいと思います。基本的にはフォーキーな内容なんだけど、オーケストラの音がたくさん使われているので(オーボエの響きが美しい)、米南部音楽に接近した「Red Pump Special」のような音が好みな人には向かないと思いますが、僕がいつも言うのは「フォークmeetsスゥインギンロンドン」「フォークmeetsサイケポップ」。70年発売ということで、60年代後半の英国の香りや雰囲気がするような内容だと思います。リンディスファーンが彼の作った曲を採りあげていることからもわかるとおり、彼には作曲の才能があり、彼の書くキャッチーで哀愁たっぷりのメロディーは僕好み。ボーカルは、若いということもあり、まだまだ青いんだけど、そこがまたたまらなく魅力的なんです。バーズの「どこへも行かない」に影響されて作った「Together Forever」は、リンディスファーンが2ndアルバムで採りあげたし、「Somebody Counts On Me」は、バーバラ・ディクソンが採りあげ、自身も後に「Restless(Ring O)」で再演。CD化されていないのが非常に残念。インチキレーベルからでもいいから(笑)、1日でも早くCD化され、多くの皆さんに聴いてもらいたいです。尚、裏Do You See the Light?と言うべき1969年のデモ録音「Demos & Rarities volume one」というCDが2002年に発売されています。
2006/03/05
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