2014.07.21
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 予想どおり一回では終わらなかったデッド・オア・アライヴ語りの後半を勝手に続けます。
 前回の記事に興味がある方はこちらをどうぞ。



 こちらが『Mad, Bad, and Dangerous to Know(ブランド・ニュー・ラヴァー)』発表後、日本公演に合わせて発表されたコンピレーションアルバム『リップ・イット・アップ』。

RipItUp_表

『YOUTHQUAKE(ユースクエイク)』と『Mad, Bad, and Dangerous to Know(ブランド・ニュー・ラヴァー)』からヒット曲をかき集めてリミックスしただけのアルバムですので、ファンでもなければ買う必要は全くありません。

 ただ、こちらのアルバムは先にも述べたとおり、1987 年の日本公演直前に発売されたもので、ファンのためのライブ予習用アルバムとしての役割もありました。

 付属のブックレットには 1987年10月3日(土)大阪城ホール、1987年10月4日(日)名古屋市総合体育館、1987年10月8日(木) 日本武道館 の公演日と問い合わせ先がバッチリ印字されており、「観に来い、観に来~い」とファンを誘っております。
 また、ご覧のように、CD 付属のブックレットにしては写真多めのファンサービス盛りだくさん仕様となっております。

 こちらが中表紙。それにしてもこのバックルじゃなくてもよかろうに……。

RipItUp_ブックレット1



 ボーイ・ジョージと一緒にするなと言っていた割には、左上の写真の構図はそのまんまボーイ・ジョージですね。

RipItUp_ブックレット2


 二ページ見開きショット。
 ピート・バーンズはこの頃が最も写真映えしていましたね。
 ちなみに、下部の三人衆は、左からベース担当マイク・パーシー、パーカッション兼愛人担当スティーヴ・コイ、キーボード兼サックス担当ティム・レヴァーとなっております。

RipItUp_ブックレット3


 ナルシシストぶり炸裂ショット。
 今考えてみると、自分が人から美しいと言われることよりも、芸術モチーフとの完全同化を目指していたのかと思えてきます。

RipItUp_ブックレット4

 確かこの時期にファンクラブに加入すると、デッド・オア・アライブの限定コミックが送られてくるという触れ込みでしたね。
 日本ならではの会員特典でしたが、ファンクラブに入るのは何か違うと思ったため、スルーしてしまいましたが、あのコミックがどこにも出回ってないところを見ると、貴重な機会を逃してしまったのかもしれません。

 例の来日公演も観に行こうと誘われていたのですが、私はもうメタル三昧の日々に突入しており、ちょうどその時期にハードロックグループの『ハリケーン』の来日が近かったこともあって、結局そっちを観に行ってしまいました。


 後でデッド・オア・アライヴの来日公演を観に行った友人からこう言われました。



 それでピンときましたね。

 デッド・オア・アライヴが来日した際に、日本公演のプロモーションのために『夜のヒットパレード』という音楽番組に出演したのですが、その時のダンスは今でもファンの間で伝説として語り継がれております。

 曲はアルバムから、『ブランド・ニュー・ラヴァー』、『サムシング・イン・マイ・ハウス』、『オール・マイキッシズ』のメドレーになっていました。
 最初の二曲は新人ダンサーに少々の違和感を覚えながらも、何ら特徴もない踊りを披露していたのですが、三曲目に入るとダンサーが上半身裸になり、中盤に入るとゆっくりとジーンズのベルトを抜き始めました。

 そのベルト踊りというやつが、革のベルトを股間に挟んで前後に擦るというやつでして……。

(そりゃダンスじゃなくて、ゲイバーのお色気おまけタイムだろ)

 そのうち、ピート・バーンズまでベルトを股間に挟み、三人で縦に並んでノリノリで前後にベルトでズッコンズッコン股間を擦ってる姿をカメラの前で大胆披露。

 あの衝撃の光景を親子で見させられた瞬間、デッド・オア・アライヴの踊りの振り付けセンスには全く期待できないと確信しましたね。

 実は、『オール・マイ・キッシズ』のプロモーション・ビデオも来日に先行して発売されており、そちらですでにベルト踊りを確認していたのですが、生放送であれをやるとは、当時のテレビスタッフもまさか予想だにしていなかったことでしょう(リハーサルしなかったのか?)。

 ですから、ライブでも、あのムキムキダンサーたちと一緒になってベルト踊りを披露して、すっかり調子に乗りまくったピート・バーンズが尻まで丸出しにしてファンサービスをしようとしたのが容易に想像できたのです。

 これは行かなくてよかったな……。


 その後、デッド・オア・アライブは、ディスコ→クラブ系ミュージックの流れに乗って次第にテクノ系に毒されるようになり、ますます曲調が軽くなってしまったため、次のアルバム『ヌード』が出た頃は、私の好きな音楽とはかなり違ってしまいましたね。
 もちろん視聴はしましたが、このアルバムは購入しませんでした。

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 バブル経済が崩壊してからは、ディスコやクラブのお立ち台で夜を踊り明かす風潮が終焉を迎えるとともに、デッド・オア・アライブの話題も聞かれなくなっていきました。

 そのころ、会社帰りにレコード屋でたまたまデッド・オア・アライヴのコーナーを見ていたときに見つけたのがこちらの『Nukleopatra』です。

Nukleopatra_表

 期待しちゃったんですよね。
 またあの昔の様な華々しいダンスミュージックを聴かせてもらえるのではないかと。

 ブックレット背面がこちら。

Nukleopatra2_裏


 しかし、私が知っている彼らの音楽はもうどこにも見つかりませんでした。
 バブル絶頂期にさんざん聴き古したシンセサイザー使い、ひねりのない曲運び、しかもピート・バーンズ本人からあまりやる気が伝わってこないのです。

デッド・オア・アライヴ終わったな。

 本気でそう思いました。


 その数年後、友人からのメールでピート・バーンズの顔がとんでもないことになっていると聞かされました。
 整形失敗で顔が化け物のように腫れあがったピート・バーンズには、もうかつての面影はありません。

 彼はアルバムを出すたびに顔が変わるほどの整形中毒だったのですが、落ち目になり、衰え行く美貌が彼の整形中毒を加速させてしまったのでしょう。

 生活に困窮しても整形手術のために家財や曲の著作権を売り、25年連れ添った妻リン・コーレットと愛人のスティーブ・コイにも愛想を尽かされ、一人身になってしまったのですが、Celebrity Big Brother という英国のリアリティショーに起用されたことで彼の毒舌が最大限に活かされ、ショービジネス界に返り咲くことになります。

 番組では毒舌オネエという位置づけだったので、音楽をやりたい彼としてはそれは不本意だったかもしれません。
 しかし、雑草オネエの生きざまみたいなところがお茶の間に受けまくり、彼の過去の栄光も少しずつ若年層にも認知されるようになりましたね。

 2007年に、彼はマイケル・シンプソンという年下のウェイターと同性婚しましたが、マイケルの度重なる浮気が原因ですぐに離婚してしまいました。

 ちなみに、前妻リン・コーレットはピート・バーンズと友達付き合いが続いており、スティーヴ・コイは女性のパートナーを見つけて幸せに暮らしているそうです。

 これこそまさに性別を超えた人間愛の形というやつなのかもしれませんね。

 その後、彼について浮いた話を聞いたことはありませんが、過去のファンのひとりとして、彼にはまたいつか幸せになっていただきたいと思う次第です。



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最終更新日  2014.07.21 19:21:38


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