青空と木洩れ日

青空と木洩れ日

2019.04.14
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カテゴリ: 母
早めに家に帰ろうと
ぽかぽか春日に包まれながらの道すがら
アジアン雑貨のお店がいつものように
手染め風のスカーフや手織りのバッグ等を
お店の外に広げて売っているのを見て、
もう15年位前、母とどこかに出かけた帰り道か
それとも駅で待ち合わせして一緒に歩いてきた時か
このお店の前を通った時の事を思い出しました。

外に出ていた商品を母が興味をもったように

こういうの好きなのかな、意外だな、
と思いながら「見てみる?」と聞くと、
「ううん、いい。」と答えました。

母はいつでも遠慮する人だったので、
「何か気に入ったのがあれば見てみたら?」
と勧めると、
「欲しいものある?」と私に聞きます。
「私はないけど。」と言うと、
「だったら見ないでもいい。」と答えます。

母はいつもこうやって周囲ばかり優先するので
できるだけ母に楽しんでもらおうと

私なりに気をくばって
ちょっと押し気味に接していました。

それで、「何か気に入るものがあったら
せっかくだから見てみたら?」と
私から進んでお店に入ろうとしました。


沢山のカラフルな雑貨の中から
他の物には全く目をくれずに、
ちょっと和風な、手織りの
紺と白の帽子を遠慮がちに手に取りました。

母らしい帽子だな、と思いかぶってもらうと、
とても似合います。

「すごく似合うし、いいんじゃない?これにすれば?」
と言うと、少し迷ってから
「気に入ってくれたし、そうしようか。」と購入し
それ以来よくかぶっていました。

もともと母の好みにあった帽子だったと思いますが、
私が似合うと褒めて、仲良く一緒に買物したので
それも母にとっては嬉しくて、
お気に入りになったんだと思います。

それからも時々、そのお店の前を通ると
「あの帽子のお店だよ。見てみる?」と
母とちょっと眺めながら通りました。

母と一緒にお店を眺めながら仲良く歩いた、
それだけですが、私にとっては
明るくて優しい日差しに包まれた
陽だまりのような時間のように思えて、
懐かしくて幸せな気持ちで一杯になりました。

何のこともない、家までの帰り道、
一緒に歩いただけだけど、楽しかったし幸せだった。
かけがえのない時間を一緒に過ごせて
ありがたかったと母への感謝で一杯です。

母と一緒にいたことを思い出して
悲しみではなくて、
こんなに幸せな気持ちになるのは
もしかしたら初めてかもしれません。

こういう気持ちになる事が一歩進めたとか
立ち直れたとか乗り越えられたという事なのかも
しれません。

でもたぶん、またすぐに、悲しくて悲しくて
わんわん泣いているかもしれないし、
ものすごくつらい気持ちになるのかもしれません。

それを繰り返して、少しづつ
思い出になっていくのかな。
それも嫌ですね。母が遠くなるようで、
母を諦めてしまったようで。

つらくても悲しくても母を忘れたくない、
諦めたくない、遠くにいってほしくない、
そんな気持ちがまだ強いです。

そのお店は今でも通るたびに、
母が好きそうなものはあるかなと
見るのですが、和風の感じのものは
あれきりで、その後は
いかにもアジアン雑貨というものしかありません。

あの時母の気に入るものがあって
母が買物を楽しめて良かった。
似合うよって褒めてあげられて良かった、
一緒に仲良く歩けて良かった、幸せだったなと思います。

母が急に亡くなってから2年、初めて幸せをしみじみ感じ
優しい暖かい気持ちになりました。

ひとりぼっちでつらい中をがんばってきたけど、
母との思い出があるから幸せだなと思いました。

それを元気な時の
私がよく反発してケンカしたり、
文句を言っていた母に伝えて謝れなくて
申し訳ないけど、
母はきっとわかってくれていると思います。


帽子をプレゼントした時は
風に飛ばされないクリップもセットで。
高齢者に喜ばれます。

これは細かい事が少し苦手になった方でも
大き目のアジャスターで
簡単に長さ調節ができます。





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Last updated  2020.11.08 23:20:39
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