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2006/08/22
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『CRONOUS』~眠らない大陸の物語~


エピソード:1『白狐』

「夕食の材料は揃ったですね…お!この干し肉…安いです♪」

そう言って財布の中身を確認して男の子は買い物カゴに干し肉を入れる
その後も…店内を回りお買い得な物を物色してレジに向かう

「ありがとうございました♪」

男の子はそう店員にそう言ってレジを後にする
この男の子の名前は『白狐』

『白狐』は兄のような大陸を又にかける『クエスター』を目指してはいる…が、まだまだ駆け出しのため兄の仕事を手伝いながら家事全般をこなしている
ちょっと前まではとてもキレイな姉も一緒に住んでいたのだが…数年前、他の大陸に『花嫁修業』に出て行った

「安かったけどちょっと買いすぎたです^^;」

白狐はそうつぶやきながら家に向かう
その途中…自分の家のある方向から一筋の煙が登っているのが見える

「おぉ?火事だ…もしかしてうちだったりして^^;」

そんな事を言いつつ少し急いで家に向かう
しかし近づけば近づくほど自分の家の方向と煙の登る方向が一致する
そして、自分の家が見える路地の角を曲がった時…

「えぇ!ホントにうちが燃えてるです!」

白狐はそう言って呆然となる


「白狐…俺だ」

白狐を物陰に引き込んだ男はそう白狐に言う

「ふぉうふぃぃひゃん?」(蒼兄ちゃん?)

白狐は口を押さえられてるためにモゴモゴとそう言う
男は辺りを見回して安全を確認して白狐を押さえていた手を離す



蒼は中腰になり白狐と目線を合わせてそう笑顔で言った

「蒼兄ちゃん…何があったの?家が…火を噴いて…とにかく大変なの」

白狐は半分パニックでそう言う

「わかってるきっと奴等の仕業さ…お前の姿が周囲に見えないんで中に居るんじゃないかと心配してたんだがな…ホント良かったよ」

蒼は白狐の頭を撫でながら笑顔でそう言った

「奴等って誰なの?何でうちが火事なの?」

白狐は状況が理解できずそう聞く

「今回請けた仕事…思ったよりもかなりヤバい仕事のようだな」

蒼は物陰から依然燃え続ける自分の家をチラッと見てそう言う

「危ない仕事なの?やめようよ…」

白狐は目に涙を溜めてそう言う

「いいか白狐!お前もクエスターを目指すなら覚えておけ!受けた仕事は何があってもケツをまくらずに意地でもやり抜く!それが一流のクエスターさ!」

蒼は白狐の目をまっすぐ見てそう言う

「うん…わかってるよ…わかってるけど…」

白狐は今にも泣きそうにそう言う

「ちょっと今回ばかりはお前を連れて動けないからな…姉ちゃんのとこに行け!これが大陸を越える許可証と向こうで使えるお金だ…今の仕事が終わったら必ず迎えに行く…わかったな?」

蒼は白狐に許可証とお金の入った皮袋を渡しそう言う
白狐は蒼が一度言い出したら聞かない事がわかっているので仕方なくうなずく

「よし…それでこそ俺の弟だ!向こうの大陸には俺の友達で藁人形ってのが居る。まずはそこに行け…じゃあな」

蒼は白狐の頭を撫でてその場から走り去って行った
白狐はしばらく呆然と蒼の走り去った方向を見つめていたが
キュっと口元を結ぶと目に溜まった涙を拭いて大陸管理政府のある街に向かった


エピソード:2『トムチャ』

「マユミちゃん…ちょっと事務所に」

店の営業が終わり休憩室で同僚と話をしていた女の子にスーツを着た男がそう言った
『マユミ』と呼ばれた女の子は首をかしげながら事務所に向かう

「支配人…なんでしょうか?」

マユミは事務所に入り自分を呼びつけたスーツの男にそう聞く

「ああ…ちょっとね特別な仕事を頼みたくてね」

支配人はマユミにそう言った

「特別な…仕事…?^^;」

マユミは苦笑いを浮かべてそう聞く

「これさ!」

そう言って支配人は『ブラックリスト』と書かれたファイルを机に投げ置く

「ぶ、ブラックリスト?^^;」

マユミは机に出されたファイルを手に取りそう言う

「そこにリストアップされているのが…現在ツケが未納になってるお客だ…」

支配人はタバコに火を付けながらそう言う

「ツケが未納…^^;」

マユミはリストをパラパラとめくりながらそうつぶやく

(「あはは…写真まで貼ってあるよこの人マメだね^^;」)

「そこで…マユミちゃんにはそのリストを元に」

(「この人暇なのかな?^^;」)

「全員の集金をしてきて欲しいんだよねぇ」

(「うは…私のお客けっこう居るな^^;」)

「マユミちゃん…聞いてる?」

支配人がマユミにそう聞いた

「はい?…はい…集金するんですね…って、えぇぇぇえ!」

マユミは返事をしてからそう叫ぶ

「まぁ…大変だとは思うけど…お願い出来ないかなぁ?」

支配人はタバコの煙を吐きながらそう言う

「む、無理ですよ…だってけっこうたくさん居ますよ^^;」

マユミはそう答える

「そう…じゃあ他の子に頼んでも良いんだけど…実は近々ここの2号店を出すんだけど…やってくれたらその店を任せてもイイんだけどねぇ」

支配人はそう言ってニヤッと笑う

「や、やります!…やらせて下さい!」

マユミは2号店の店の話を聞いたとたんそう言って身を乗り出す

「やってくれる?そうかそうか♪」

支配人はそう言ってマユミの手を取って握手する
マユミも支配人の手を強く握り返す

「それじゃあ…これが大陸間を移動する許可証ね…そしてこれがカード…各大陸のお金が少しくらいは貯蓄されてるから自由に使ってくれていい」

そう言って机の上に許可証とカードを置く
マユミはそれを受け取る

「まぁ…どこから回収してくれてもいい…ちなみにリストの順番はアルファベット順…やりやすいように並べていいから♪じゃあ頼んだよ♪」

支配人はそう言った
マユミは支配人に頭を下げて事務所を出た
そしてリストをもう一度開く

「アルファベット順か…一番最初は…うはwアルさんね…現在住はクロノス大陸…悩む前に行動♪まずはここから行きますか^^」

マユミはそうつぶやいて最初のターゲットを決めた
そしてマユミはさっそく大陸管理政府に赴いて手続きを始める

「マユミは源氏名だしな…う~ん…花の名前にしようかな…ガーベラ、アネモネ、プルメリア…ローズマリーなんてのも色っぽいかも…(〃▽〃) 」

名前を書く欄で独り悶えながらもの凄く悩んでいた
それを政府役人が苦笑いで見つめる

「ま、まぁ…だいたいが本名か…それにちなんだニックネーム等が多いですね」

あまりにも時間がかかるので役人は苦笑いでそうアドバイスする

「本名かニックネーム…トモ…トム…トムチャン…トモやん…トムヤンクン…トムクルーズ…トースト…ならフレンチよりシンプルなバタートーストの方が好きかなぁ…」

アドバイスを受けてまたさらに悩み始める

(「逆効果だったか…^^;」)

「よし!決めた…トムチャにしよう♪」

そう言って書類に書き込み提出する
そしてクロノス大陸に旅立って行った


エピソード:3『出会い』

白狐は街のゲートに立っていた

「うわぁ…ここがクロノス大陸ですか」

そうつぶやきながら辺りを見回す
その時…後ろから誰かに突き飛ばされる

「このガキ!こんなとこに突っ立ってんなよ!」

転んでいる白狐を助ける事無くその男達は去って行った
周りに居る人たちも誰一人手を差し伸べるどころか見向きもしない

「僕は平気です♪」

白狐はそう言ってひざの土を払いながら立ち上がる

「すいません…人を探してるんですが…」

そう言って近くに立っている人に声をかける

「あぁ?…なんだこのガキ」

その人はそう言ってその場を去る
白狐は何度も何度も行きかう人に声をかける
しかし誰一人白狐の相手をしてくれる人は居なかった

「この街の人は…みんな冷たいです」

白狐はずっと我慢していたが、やがて涙が溢れてくる
そしてついに街の片隅で涙をこぼしながら座り込んでしまった

「あらあら…どうしたのかな?」

そんな白狐にそう言って女の人が声をかける
白狐はその声を聞いて顔を上げる
そこにはクールな表情の髪で片目が隠れた女の人が立っていた

(「あらけっこう美少年じゃない…私好み♪」)
「美少ね…じゃなくて…男の子が泣くもんじゃないわよ♪」

そう言って女の人は白狐の顔を覗き込み指で涙をぬぐった

「お姉ちゃんを探しに来たんだけど…みんな冷たくて…」

白狐はそう話してまた涙をこぼす

「う~ん…今ねこの大陸は落ち着いてはきたけどまだ混乱のさなかでね…自分達の利にならない事には関心持たない人が増えてるからね…そうだ!ちょっと私の家に来ない?」

女はそう白狐に言う
白狐にとってはまさに助け舟…うなずいてその女の人に付いて行く
そして女の人は白狐をイスに座らせ紅茶を出す

「私はカイラ…この街で合成屋をしているの♪」

カイラは優しく笑い白狐にそう言う

「合成屋?」

白狐は紅茶を飲みながらそう聞く

「まぁ今風に言うと錬金術師ね♪…そうだ!私のとこで修行しない?この大陸の冒険者はここに集まるし…お姉ちゃんの情報も集まると思うよ♪」
(「良く見ても美少年♪…久しぶりの、じょ・う・だ・ま…うふ♪」)

カイラはそう言って白狐に背を向けて妖しく笑う

「ありがとうございます♪…でも、僕はクエスターを目指してるです…だから…その…」

白狐はそうカイラに言う

「クエスターか…その歳でこの大陸の冒険者は辛いわよ…」

カイラはそうつぶやく

「さっきも相手にしてもらえなかったです」

白狐がそう言ってうつむく
その時…カイラの頭の中でイワシがはねる

「そうだ!女の子になってみない?同じ年齢でも女の子だと扱いは違うし…何かあればいつでも私が力になるから…ねぇ♪」

カイラはそう言ってまたも白狐に背を向けて妖しく笑い口元を指でぬぐう
カイラの意外な提案に白狐は呆然となる
しかしカイラの行動は手早く…女の子の服をタンスから出してくると、あっという間に白狐を脱がし、着せ替えを始める

「うん、かわいい~♪」
(「あぁたまらない…久しぶりに血が騒ぎます事よ♪」)

カイラはそう言って白狐を鏡の前に立たせる
白狐も鏡に映る自分の姿にビックリする

「これならさっきみたいに冷たくされないわよ♪着替えもいっぱいあるから遊びがてらいつでもおいでね♪」

カイラはそう白狐の耳元でささやく
そしてカイラに送り出され白狐は街中に出る

「あの…人を探してるんですが…」

白狐はしばらく歩き…最初に行き会った集団にそう声をかける

「うん?おぉぉ!」

男の一人がそう声を漏らす
そして男達はなにやらヒソヒソと話し始める

「あぁ…スマンね…で、誰を探してるって?」

男がそう言って白狐に顔を近づける

「わ、藁人形さんという方を…」

白狐は思わず数歩下がりながらそう言う

「あぁ…藁人形さんねぇ…よ~く知ってるよ案内してやるからついて来な♪」

男達はそう言って手招きをする
白狐はホッと胸をなでおろして男達について行く

その頃…トムチャは街の片隅で男達に囲まれていた

「あの~アルテミスさんはどこですか?」

トムチャは男達にそう聞いた

「残念でした…ここにはいないんだな~♪君はここで俺達に犯られて売られちゃうの♪」

男達はそう言ってイヤらしい笑みを浮かべる
トムチャはそう言われ…初めて自分が騙された事に気が付く

「お!そっちもいい女だな…こっちはマニア好みのお嬢ちゃんさ♪」

新たに男達がそう言いながらやってくる
そしてトムチャのところに白狐が突き飛ばされてくる
どうやら白狐が声をかけた男達も同じ仲間だったようだ

こうして2人はクロノス大陸で出合った…

…『To Be Continued♪』





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Last updated  2006/08/22 02:23:45 PM
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