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墨雨云间 The Double 全40話最終話「蝋梅が咲く頃」沈玉容(シンギョクヨウ)の合図で弓兵が蕭蘅(ショウコウ)に狙いを定めた。「蕭蘅!お前は見捨てられたのだ!」しかしその時、馬にまたがった薛芳菲(セツホウヒ)が駆けて来た。「見捨てるものですか!」李家に監禁しているはずの薛芳菲が城門に現れた。驚いた沈玉容は慌てて弓兵を止めたが、薛芳菲は蕭蘅と共に大燕(ダイエン)に殉ずるという。「シェンユーロン!もう一度、私を殺すがいい!」「阿狸(アリ)、皇族どもは我らを虫けらのように潰す…どうせ忘れ去られる運命だ 蕭蘅を葬り、かつてのように2人で暮らそう!」「思い違いもはなはだしい、人々は決して忘れない!」薛芳菲は望(ボウ)城を守って戦死した100名の誇り高き兵士の名を挙げ始めた。すると龍武軍の将兵は北境で散った蕭将軍や彭(ホウ)副将、父や兄弟を思い出して目頭が熱くなり、次第に戦意を喪失してしまう。「大燕の臣、蕭蘅も忠義を貫く!」「…薛芳菲と共に!」薛芳菲と蕭蘅の絆を目の当たりにした沈玉容は愕然となった。その時、ちょうど城外に出ようとしていた司徒九月が精鋭を引き連れやって来る。沈玉容から応戦を命じられた龍武軍の総領将軍・楊青(ヨウセイ)は不本意ながらも部下を連れて城楼を降り、蕭蘅たちと対峙した。「父親が率いた龍武軍を殺せるのか?ぶははは~結局、お前は誰のことも守れぬ!」すると薛芳菲が弓を構え、城楼の沈玉容に矢を放った。弓矢は右腕をかすめ、沈玉容は衝撃で魚符を落としたが、運良く左でつかむ。「…楊青、軍命に反すれば死すのみ!」沈玉容は城楼で魚符を掲げた。その時、薛芳菲が2本目の矢を放ち、今度は見事、左手に命中させる。沈玉容は転倒、魚符が城楼から落下した。すると司徒九月が馬から飛び出し、魚符を確保して蕭蘅に投げ渡す。蕭蘅は父の龍武軍を取り戻し、司徒九月に城外の逆徒の始末を頼んだ。「阿狸…」「待っているわ」「龍武軍に命ず!北境の謀反軍を制す!」沈玉容は射抜かれた手をかばいながら呆然としゃがみ込んでいた。すると薛芳菲が城楼に上がってくる。「…殺してくれ、この命で償う、お前の手で死ねるのなら悔いはない」「あなたを殺せば私の手が汚れる、謀反人は国の法で裁かれるべきよ」「阿狸…私が状元に受からなければ今も平穏に暮らしていただろう 私たちは選ぶ道を誤った、私の誤ちは生涯であの一歩だけ… その一歩で後戻りできぬ道に足を踏み入れてしまった」「沈玉容、来世でその罪を償って、今度は冨貴な家に生まれて真の善人として生きてほしい」薛芳菲と入れ替わるように衛兵が城楼に駆け上がって来た。沈玉容は城楼の縁に上がると、眼下に見える薛芳菲の背中を見つめながら″芳菲散りて梨花白く″を吹く。しかし薛芳菲が立ち止まることはなかった。すると全てを失った沈玉容は身を投げてしまう。薛芳菲は背後で大きな音を聞いたが、結局、最後まで振り返ることはなかった。成王たちは国公府に逃げ込んだ皇帝を追い詰めていた。しかし思いがけず魚符を取り戻した蕭蘅が龍武軍を率いて駆けつけ、逆に包囲されてしまう。絶体絶命に陥った成王、そこで趙鄴の寵姫である麗(レイ)妃を人質にして逃げることにした。「趙鄴に伝えよ、来年こそ必ずその首を討ち取ってやるとな」←( ˙꒳˙ )え?wすると誇り高い麗妃は皇帝の足枷になるより自ら死を望んだ。「粛(シュク)国公、宮女のことはどうか陛下には内密に…私が墓場まで持って行く」麗妃は成王が突きつけていた剣で自ら首を切りつけ絶命、成王は突然の事に動揺してしまう。その隙をついて蕭蘅が成王に斬りかかり、止めを刺して父の敵を討った。激動の一夜が明け、大燕に平穏が戻った。しかし成王の死後、北境軍の残党が復讐を掲げ兵を起こし、朝廷は逆賊鎮圧を掲げて正式に出兵を決める。李仲南一家は投獄され死罪が確定。沈家は取りつぶしとなり、郷里に避難していた沈夫人と沈如雲(シンジョウン)も捕まった。また姜元興(キョウゲンコウ)と楊(ヨウ)氏は姜家から追放され、国公府では蕭大川(ショウダイセン)が姜梨(キョウリ)の救出を笠に着て孫を顎で使っていた。蕭蘅は出征を前に皇帝へ挨拶に向かった。すると洪孝(コウコウ)帝・趙鄴(チョウギョウ)は御書房に飾った麗妃の姿絵を眺めている。「麗妃は死に際に言葉を残したとか」「宮女の件を陛下には内密にと…」←いやバラすのかーいw皇帝はこの機に代国が侵攻してくると心配し、龍武軍だけでなく禁軍と城南軍も連れて行くよう勧めたが、都を守る兵が必要だと蕭蘅は断った。薛芳菲は海棠(カイドウ)から朗報を聞いた。司徒九月の見立て通り薛懐遠(セツカイエン)が記憶を取り戻したという。苦難を乗り越え、再び揃った薛一家。薛懐遠はいつ淮郷(ワイキョウ)へ帰るのか聞いたが、薛芳菲は姜家の二娘子という身分ゆえ帰る口実がないと説明した。しかし薛昭(セツショウ)に本音を見抜かれてしまう。「姐夫を置いて帰郷できないんです」「阿昭!」すると薛懐遠は蕭蘅の人柄を褒め、自分の心に従って進めと励ました。薛芳菲と蕭蘅は夫婦になると決めた。そこで2人で姜梨(キョウリ)と桐児(トウジ)の墓へ報告に向かう。姜梨が失ったものを全て取り戻し、自分の復讐も果たした薛芳菲。するとふいに風が吹いて梨の花が雪のように舞い散った。…姐姐?……梨R?……姐姐謝謝、私の汚名をすっかり晴らしてくれた…薛芳菲は母の形見の玉佩に値する男と出会い、床入りの儀で蕭蘅に狸の玉佩を贈った。2人は夫婦になった記念に蝋梅を植樹、しかし嫁いで早々、薛芳菲は城楼から姜元柏(キョウゲンハク)と一緒に出征する蕭蘅を見送ることになった。姜元柏は姜梨を連れて屋敷に戻った。この機に官職を辞した姜元柏は都を離れ、姜若瑶(キョウジャクヨウ)が待つ永(エイ)州へ越すという。「お前はどうする?粛国公が戻らなかったら?」「戻って来なければ一生、寡を守ります、でも必ず戻ると約束を… 父親、実は明かさねばならないことが…」「もしやお前が姜梨でないということか?お前は薛芳菲なのだろう? 私の娘、梨Rの最期は安らかだったろうか?」姜元柏はこらえ切れずに嗚咽を漏らした。「私と桐児が見守る中、静かに眠りにつきました 今頃は葉(ヨウ)氏とむつまじく過ごしているはずです」すると姜元柏は高齢の母に与える衝撃を心配し、この秘密を誰にも知られたくないと頼んだ。薛芳菲と葉世傑(ヨウセイケツ)は姜家の見送りに来た。姜景睿(キョウケイエイ)は想い人の柳絮(リュウジョ)と結ばれ、共に永州へ向かう。すると最後に姜元柏が薛芳菲の肩に手を置いた。「困ったことが起きたら永州の我々を頼りなさい…無事を祈っている」その時、薛芳菲は不思議と自分の中で生き続ける姜梨と姜元柏の父娘の絆を感じた。「父親…寒くなりますから風邪など召しませぬよう、暖かくしてください」姜元柏は娘の言葉にうっすら笑みを浮かべ、馬車に乗り込んだ。葉世傑は姜梨を国公府まで送って行くことにした。都にはまだ自分という身内がいると安心させ、何かの時には頼って欲しいという。「私を実の兄と思ってくれ」「…哥」薛芳菲は姜家だけではなく、葉家との縁も繋がっていることを実感し、笑顔を見せた。薛芳菲は蕭蘅の無事を祈りながら、夫婦で植えた蝋梅を世話していた。その頃、北境では成王の死を好機と見た代国軍が国境に侵攻、蕭蘅は龍武軍を率いて格闘するも、腹心の文紀(ブンキ)と陸璣(リクキ)は討ち死にしてしまう。戦は凄惨を極め、龍武軍は壊滅した。しかし蕭蘅は孤軍奮闘、敵将を仕留めたが、さらに敵軍が襲いかかる…↓これがやりたいがための最終話w早朝、薛芳菲はなぜか矢も盾もたまらず、国公府を飛び出して蝋梅の木を見に行った『蝋梅が咲く頃には無事に凱旋する』薛芳菲は蕭蘅の約束を思い出しながら、見事に開花した梅の花を眺めたその時、白馬にまたがった蕭蘅が蝋梅の木を目指して馬を掛けてくる…終わり( ๑≧ꇴ≦)終わったぁぁぁぁぁ!話数を短くするためなのか1話が長い長いw最終話も酷い酷いwww配信ではサクサク進んだ印象でしたが、そうそう、忘れていたわ〜早送りで見ていたことをwwwwwそれにしても正面カットの乱用は何なの?別々に撮影している弊害かしら?オカルトカップルのおかげで無事に完走できましたが、さすがに女主の作品はもう打ち止めかなさて配信当時、本国でも最後のあいまいなシーンのせいで解釈が分かれていました「これ夢なの?」「結局、蕭蘅はどうなったの?」しかし短い番外編が登場、論争は収まりました…めでたしめでたしってことで
2025.11.10
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许我耀眼 Love's Ambition 全32話第8話許妍(シューイェン)は祖母から習った揚げ団子を手土産に養老院の于淑芬(ユーシューフェン)を訪ねた。アルツハイマー病も末期とあって意思疎通を図るのは難しかったが、娘の好物だという揚げ団子を見ると于淑芬は笑顔を見せる。許妍は根気強く于淑芬と心を通わせ、祖母への埋め合わせのように献身的に介護した。そんなある日、于淑芬の娘婿である黄(ホァン)社長が面会にやって来た。院長の話ではこの1週間、許妍が義母の世話をしているという。許妍はちょうどいつものように于淑芬と中庭で体操していた。「今日はここまで、食事にしましょう」「そうね、シューイェン」「私の名前を覚えてるの?!」于淑芬は許妍のおかげで驚くほど症状が改善、その様子をながめていた黄社長は感激して涙ぐんだ。沈皓明(シェンハオミン)は思いがけず首科(ショウコー)不動産の黄社長からの誘いでゴルフに出かけた。聞けば許妍が黄社長の義母を介護し、お陰で義母の病状も落ち着いたという。「彼女に感謝を伝えてくれ、今日、君に会ったのは彼女へのお礼なんだ」黄社長はてっきり沈皓明の指示だと思ったが、沈皓明は何も知らなかった。しかしせっかく許妍が作ってくれた好機、沈皓明は178番の土地の開発についてある提案を持ちかけた。「首科が世峰(シーフォン)に加われば強力な提携となり、ライバルの明遠(ミンユエン)を倒せるかと 世峰の力を借りて組織を成長させれば必ずや将来、御社は頭角を現すでしょう」「詳しく聞きたい」一方、テレビ局内では結婚詐欺事件が話題になっていた。ある女が身分を偽って3人の男と結婚、結納金を騙し取ったという。するとネット記事の披露宴の写真を見た孫思唯(スンスーウェイ)はある男に目を留めた。「どこかで見たことがある…」実は女の披露宴に写っていた男は許妍の偽の父親だった。許妍の結婚に何か秘密があるとにらんだ孫思唯は、結婚式に出席した周(ジョウ)主任から披露宴の写真を見せてもらうことにした。友人が結婚するため、富豪の式を参考にしたいという。確かに周主任は写真を持っていたが、実は隠し撮りだった。当日は個人での撮影が沈家から厳しく制限されていたという。「この部屋でなら見せられる、持ち出すのは駄目だ」しかし孫思唯は周主任がお茶を入れている間にこっそり画像を自分の携帯に転送してしまう。孫思唯は事件の画像に写っていた男が許妍の父親だと確信した。そこで居所を突き止め、ちょうど買い物から戻って来た父親を追求する。しかし男は許姓ではないと否定、身分証を提示して高亮傑(ガオリァンジエ)だと名乗った。テレビ局の経済ニュースでキャスターに欠員が出た。そこで若手から選抜することになり、許妍も孫思唯もテストに応募する。すると孫思唯がわざわざ許妍を挑発にやって来た。「私は用意された原稿は読まない、自分が取材したニュースでデモ版を取るわ このご時世、いかにフェイクを取り除いて真実を伝えるかが最も重要なの 期待して、必ず真実を伝える内容にする、しかも衝撃的なの、一生忘れられないわよ?」「頑張って」許妍は適当にあしらったが、孫思唯の思わせぶりな言い方が引っかかった。許妍は長年の訓練が功を奏し、原稿読みでも専門知識でも圧倒的な強さを見せた。本人も満足してオフィスに戻ったが、そこへ周主任と孫思唯がやって来る。孫思唯はこれからデモ版の撮影に入るが、ゲストの到着が遅れているため代わりに許妍に出演して欲しいと頼んだ。「あ、まだこれから映像の確認が」アシスタントの欢欢(ホワンホワン)が助け舟を出したが、周主任から手伝うよう懇願され、許妍は断れなくなってしまう。孫思唯は家宴(カエン)のプロデューサーとの対談番組を口実に許妍をスタジオへ誘き出した。するとモニターに例の結婚詐欺事件の記事が映し出される。「ある女性が既婚を隠し、エキストラを雇って式を挙げ、結納金を騙し取りました」次にモニターが披露宴の画像に変わった。そこには許妍が父親役を頼んだ俳優が映っている。「今日は記事に登場するエキストラをゲストにお迎えしています」…最悪の状況だわ、窮地に立たされることになるなんて…スタジオに高亮傑が現れた。高亮傑は親しげに許妍に挨拶し、許妍は動揺を隠せない。すると孫思唯はモニターに事件の披露宴と許妍の挙式の画像を並べて映し出した。「記事の調査をしていた時、高先生があなたの父親にそっくりだと気づいたの キャスターとしては真実を追求する責任がある、高先生、許小姐とのご関係は?」 どちらの写真もあなたではありませんか?許妍の父親を装ったのですか?!」追い詰められた許妍、しかしその時、偽父が否定した。「違います、私ではありません」高亮傑は許妍の父親と自分はよく似ているが別人だと訴えた。そもそも許妍と知り合ったのは家宴の外部ゲストに応募した時だという。高亮傑に裏切られた孫思唯は慌てて撮影を中止、すると許妍が証拠を見せると言った。「欢欢、スマホを持って来て」許妍はスマホの画像をモニターに映し出した。高亮傑の首には生まれつき大きなあざがあった。当時、許妍は父親役を任せるにあたり、高亮傑に首のあざを隠すよう指示している。「高先生には首にあざがある、でも父にはないわ」確かにモニターに映った家族写真の許父の首にあざはなかった。「ワナワナワナ…あなたたちグルなんでしょう?!私をハメたわね!」しかしこれが決定的な証拠となり、スタジオにいたスタッフたちから孫思唯の捏造だと断定されてしまう。実は許妍は孫思唯に挑発されたあと、念のため高亮傑と接触、決して裏切らないと確約を取り付けていた。孫思唯は周主任から休職を命じられた。許妍への嫌がらせはもちろんのこと、何より主任の写真を悪用したことで怒りを買ってしまう。孫思唯は廊下に出て母に助けを求めた。しかし仕事のことは自分で解決しろと突き放されてしまう。そこへ許妍が現れた。許妍は孫思唯のなりふり構わないない対抗心は見苦しいと非難した。しかし孫思唯は許妍が嘘をついていると確信し、自分は騙されないと反発する。その時、ちょうどエレベーターを降りた沈皓明の姿が見えた。すると許妍は孫思唯に歩み寄り、わざと挑発する。「私にはあなたを底辺に突き落とすこともできるのよ?」カッとなった孫思唯は許妍を引っ叩いた。沈皓明は許妍の内助の功を知ってテレビ局に駆けつけた。そこで偶然、孫思唯が許妍を引っ叩くところを目撃、激怒する。「君が孫思唯か?」「そうだけど」すると沈皓明はその場で秘書に連絡した。「陳霖(チェンリン)、法務部に連絡してすぐ会議室に集合させろ 妻が暴力を受けたので責任を追求する…相手は孫思唯だ」今日からニュースキャスターに新しいメンバーが加わった。「経済ニュースです、キャスターの許妍がお伝えします」つづく( ˙꒳˙ )崖落ちの定番くらい呆気ない結末w
2026.05.21
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墨雨云间 The Double 全40話第32話「贖罪の行方」「前世も今生も思うままに生きろ、他人のために己を曲げて別人となるな」蕭蘅(ショウコウ)は阿狸(アリ)にそう助言して大昭(ダイショウ)国の見送りに出かけて行った。その様子を見ていた司徒九月(シトキュウゲツ)は蕭蘅の心に誰がいるのか確信し、これまで避けていた姜梨(キョウリ)の元へ向かう。「薬の処方を置いて行く、薛県令はそのうち全快するわ」「やっとお礼が言える…私が必要な時は全力で手助けすると約束するわ」「私を助けたいならそばにいる人を大切にして」蕭蘅が国公府の前で待っていると司徒九月がようやく出てきた。「あの鈴は?」「文紀(ブンキ)にやった、女子が身につける物だろう?」「信じられない!あげるんじゃなかった!」すると九月は怒って兄の馬車に乗り込んでしまう。実は九月が蕭蘅に贈った鈴は母の形見で、愛する人に渡せと言われていた。帰途に着いた国君は妹のため皇帝に蕭蘅との縁談を申し入れると言ったが、九月は必要ないという。「いくら求めても無駄だもの」沈玉容(シンギョクヨウ)は外交団の歓待に尽力した学士たちを招いて祝宴を開くことになった。沈夫人は朝から準備に追われていたが、来客名簿の中に姜梨の名前を見つけて憤慨、姜梨を呼ぶのは危険だと反対する。すると沈玉容はあっさり断ると答え、安心した母に薬入りの茶を飲ませて眠らせてしまう。妹には母が風邪気味で寝ていると嘘をつき、起こさぬよう釘を刺した。その晩、薛芳菲(セツホウヒ)はあのおぞましい事件が起こった沈宅に舞い戻った。一見、和やかに始まった宴、すると薛芳菲は皆が歓談している隙に席を立ち、独り奥殿に消えてしまう。薛芳菲は夫婦の閨房に向かった。しかし内戸には錠がかかっている。すると薛芳菲の思惑通り沈玉容が現れた。「初めて訪れた屋敷なのに詳しいのだな…入りたければ開けよう」「私がこの部屋を懐かしむとでも?」「…もう隠さぬのか?」沈玉容は芝居を続けるよう勧めたが、薛芳菲はその必要がなくなったという。薛芳菲は沈玉容が刺客から救ってくれようと、芳菲苑で愛を語ろうと、今や寒気がするだけだと言い捨てた。しかし少なくとも沈玉容が己を恥じている証しだと気づき、まだ引き返せると説得する。「唯一の贖罪の方法は御前であなたと婉寧(エンネイ)が薛家を陥れたと白状することよ」「急に正体を明かしたのは贖罪を求めるためか」沈玉容は確かに愛する妻に手をかけたことを悔やんでいたが、母と妹を巻き添えにすれば先祖に顔向けできず、たとえ自分の命は取られても沈家を守らねばならないという。その身勝手な言い分に薛芳菲は呆れ果てた。「もう何も望まない、罪を重ねればいいわ、私が報いを受けさせる!」「婉寧の後ろには成(セイ)王がいるんだぞ?!」すると沈玉容は感情的になった阿狸を引き止めようと思わず抱きしめてしまう。「離して!沈玉容!」その時、戻ってこない姜梨を心配して探していた葉世傑(ヨウセイケツ)が現れ、背後から沈玉容を殴った。薛芳菲は葉家まで巻き込まれることを恐れ、襲われてやむなく沈玉容を殴ったと罪を被ることにした。「表立って関わるのは得策じゃない、裏から力を貸して」「表からでも力になれる」実は葉世傑もすでに姜梨が薛芳菲だと気づいていた。「私は心から君を助けたいんだ」「ならここから出て行って、それが私のためなの…お願いよ」沈夫人が目を覚ました。息子に謀られたと気づいた沈夫人は慌てて沈玉容を探し始めたが、騒ぎに気づいた学士たちも後を追う。すると棒を持って立ちすくむ姜梨の横で沈玉容が倒れていた。「辱められそうになって…それで…」沈玉容は中書令の令嬢に無礼を働いた罪で連行された。姜家からの知らせで姜元柏(キョウゲンハク)は慌てて帰京、すでに噂は町の酒屋にまで広まっているという。姜元柏は今回こそ父親の務めを果たしたいと腹をくくり、訴状を書くことにした。翌朝、皇帝は婉寧を寝宮に呼んで禁足を解いた。そこで皇城司が司徒九月を襲った刺客をかくまっていたと明かし、大燕と大昭の友好を望まぬ者がいると牽制する。婉寧は作り笑顔で望まぬ者などいるはずないと否定したが、皇帝から姜梨と沈玉容の合奏の話を持ち出され、心中穏やかでない。「そう言えば皇姐は姜二娘子が沈玉容の亡き妻とうり二つと言ったな? 沈玉容は大理寺に連行された、姜二娘子への不行状の罪でな」婉寧はその足で大理寺に向かい、沈玉容の牢獄を訪ねた。すると沈玉容はすでに覚悟を決め、殺してくれと頼む。「殿下にはこれからも生き続けて欲しい、母と妹は見逃してください」沈玉容はむしろこれで自由になれると安堵したが、婉寧は沈玉容の生死を決めるのは朝廷ではなく自分だと言った。「あなたを助ける」その夜、薛芳菲が涼亭で棋譜を解いていると、蕭蘅が中庭に突然、飛び降りてきた。「茶…で次の布石は?」薛芳菲は蕭蘅に茶を出すと、沈玉容が引き返すのを拒んだと報告した。「ならば沈玉容を手駒として使い、長公主との汚れた関係を世に晒す」婉寧は必ず沈玉容を救おうとするはず、あの傲慢な婉寧のこと、必ず石を進めてくるだろう。「沈玉容を潰すため己の名誉を傷つけて、それで勝ったことになるか?」「沈玉容を殴ったのは私ではなく本当は葉世傑なの」蕭蘅はどちらにせよ一歩間違えれば牢にいたのは薛芳菲の方だったと一喝、約束を破ったと嘆く。「不本意だけど仕方がなかった」「阿狸…私はどうすればいい」「知ってる、あなたは国を支えながら私まで気にかけてくれる 私はあなたに身を投じると決めた、あなたの弱みではなく力になるために」すると人の気配に気づいた蕭蘅は姿を消してしまう。芳菲苑に趙珂(チョウカ)がやって来た。「文紀からです、こたびの件を知って主君は国境から早馬で駆け戻ったそうです」すると薛芳菲は思わず失笑した。「分かってる、出発した時と同じ衣だったから…」一方、李仲南(リチュウナン)は成王からの知らせを婉寧公主に報告した。失脚した沈玉容を自害に見せかけ始末しろという。しかし婉寧は朝廷のことを自分に任せて兄は強兵に励めばいいと突っぱねた。蕭蘅は皇帝に沈玉容をどうするつもりか聞いた。姜家は恐らく許さないはず、皇帝は望み通り事が運び、婉寧の出方が見ものだという。「姜ニ娘子は辣腕だな、男なら重用できたものを…」「これ以上、先に進めば姜梨が危険です」「蕭蘅…姜梨に惚れたのか?!」「はい」皇帝は憤慨、自分たちが大業を成し遂げるためには姜梨を犠牲にしなければならないという。すると蕭蘅は初めての朝議を覚えているか聞いた。…幼くして帝位についた趙鄴(チョウギョウ)庭園で巣から落ちた小鳥を助けた趙鄴は朝議より小鳥の方が大切だと訴えた『朕にはまだあやつらに立ち向かえる力がない、相応しい者がやればよい 父皇は朕のどこを見込んだのだ?』『恐らく陛下の誠実なお気持ちでしょう、世を慈しむお心です そのお心を忘れずに国事に臨めば必ず天の助けがあります』すると蕭蘅は自分がずっとそばにいると励ました…蕭蘅は常に形勢をうかがっている成王と婉寧に惑わされ、初心を忘れないよう諫言した。「何があろうと私がそばにいます 陛下が良き皇帝である限り、私と蕭一族は誓って忠義を尽くします」「…自分の手駒は自分で守るが良い」沈玉容の審理が迫っていた。葉世傑は姜梨が心配で様子を見に来たが、薛芳菲は自分の正体を知って怖くないのかと尋ねる。「怖くなどない、お前が誰であろうと私や葉家を助けてくれた その情義は本物だった、それにお前の過去を知ってから私は思い知ったよ お前への理解が浅過ぎた、だからお前は思う通りにすればいい」「何をするか聞かないの?」「ただこれだけは言っておく、お前が何をしようと私は味方だ」すると侍女の白雪(ハクセツ)がやって来た。「長公主府から招状が届きました」姜元柏は姜梨が長公主の誘いを受けると聞いて同行すると決めた。しかし招待したのは姜梨だけだと姜元柏は門前払いされてしまう。姜梨は仕方なく父に待つよう頼み、侍女の案内で婉寧のもとへ向かった。寝殿では婉寧が″芳菲散りて梨花白く″を弾いていた。すると姜梨がやって来る。「殿下の琴は横暴で冷酷無情、凄まじい遺恨さえ感じます 大燕の長公主とあがめられ、錦衣をまとい贅を尽くしているのに一体どんな恨みが?」「何も知らないくせに…極寒の代(タイ)国で人質となり、辛酸をなめたのは当然だと?」 「だから人を殺してもいいの?私は恨みを心の支えに蘇った でも己の勝手で人を殺めたり、一家を滅ぼしてなどいない」婉寧は生意気な薛芳菲の首をつかんだが、薛芳菲は怯むことなく腕をつかみ返してきた。そこで婉寧は沈玉容との出会いを語ることにする。「沈玉容のことは好きよ」…あの日、皇帝を訪ねた婉寧は偶然、その年の状元となった沈玉容を見かけた太監の話では翰林院に配属が決まり、典籍の編纂を任されたという婉寧は翰林院の中庭に手巾を落として隠れたすると沈玉容が現れ、誰が落としたかも知れない手巾を拾ってしまう『沈学士、私の手巾に触れるとは罰当たりね』その声は婉寧公主だった沈玉容は長公主に気づき、丁重に拝礼する…「あの頃、彼を面白い男だと思ったわ 誰もが私を避け、陰で侮辱していたけれど、彼だけは礼儀正しく接してくれた」…沈玉容は長公主に手巾を返そうとした『私の手巾を拾ったということは私たち縁があるのね?』『恐れながら私は妻帯しております』沈玉容は仕方なく侍女に手巾を返して行ってしまう…「沈玉容はひたむきで清廉だった、私とはあまりに違う、清らかだった それゆえ想像がついた、寄り添う女子もきっと清らかだろうとね」当時、婉寧は偶然、仲睦まじい沈玉容と妻の姿を見たことがあった。「代国に送られなければ私も同じようによい男に嫁いで幸せだったかも知れない どうして私は駄目だったの?私は幸せと無縁だったのに、なぜ幸せな者がいるの? 自分の運命を呪ったわ、だから沈玉容を泥沼に引きずり込んだの、私たちが一緒になるために」薛芳菲は妻殺しの沈玉容にかつての清らかさなどないと言い捨てた。そんな男に未練などなく、いずれ沈玉容と長公主は報いを受けると断言する。「どうせ沈玉容を助けられない」「救えるわ、沈玉容を助けるには1人の自供で十分、あなたよ」「はいはい、お望み通り証言いたします~」薛芳菲は長公主の負け惜しみを受け流して帰ることにしたが、婉寧はいきなり薛芳菲の手をつかんで引き止めた。「帰るのは早い、会わせたい人がいるの、お前がよく知る者よ?」つづく( ๑≧ꇴ≦)盛り上がってまいりましたー!
2025.10.30
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墨雨云间 The Double 全40話第34話「魚符の効力」麗(レイ)妃は姜元柏(キョウゲンハク)から文を受け取った。姉の件だと知った麗妃は姜家を訪ねたが、正気を失い少女に戻った季淑然(キシュクゼン)は妹も夫のことも覚えていない。哀れな姉の様子を見て涙する麗妃、すると姜元柏が姜梨(キョウリ)から話があると伝えた。薛芳菲(セツホウヒ)は婉寧(エンネイ)公主の手駒となった麗妃を懐柔した。「私と沈玉容(シンギョクヨウ)の縁談は麗妃娘娘の提案だとか、かつての私のように脅されたのでは? 娘娘、長公主は脅しを繰り返しますよ? もし私と組んでくださるならお悩みを解決いたしましょう、それで恨みは帳消しに」麗妃は姉に安らかな暮らしを与えてくれた姜家へのわだかまりは消えた。しかし一筋縄ではいかない姜梨をかえって警戒する。「たとえ姐の過ちだったとしても、姜梨にはつけを払わせなくては…」婉寧は麗妃の誕辰の宴を利用し、皇帝から姜梨と沈玉容の縁談を賜るよう画策した。そこで麗妃は贈り物より大昭(ダイショウ)外交団の歓迎の宴で好評だった姜梨と沈玉容の合奏を聞きたいと皇帝にねだる。「禁足で聴けなかった長公主も招待しましょう」一方、薛芳菲は趙珂(チョウカ)から司徒九月(シトキュウゲツ)の薬を受け取った。しかし薬を飲み始めたところで姜景睿(キョウケイエイ)と柳絮(リュウジョ)が飛び込んでくる。縁談を知って心配で駆けつけたが、葉世傑(ヨウセイケツ)は姜元柏に呼ばれて協議しているという。麗妃の説得に失敗した姜元柏は信頼できる葉世傑を姜梨の許婚に仕立てようと思いついた。しかしこれは姜梨のためではなく自分の私怨、薛芳菲は葉家を巻き込めないと反対する。姜梨の正体を知っていながら自ら望んで火中の栗を拾うという葉世傑。その時、思いがけず文紀(ブンキ)が現れた。「姜ニ娘子、主君がお待ちです、外でお話がしたいと」「父親、行ってきます!」蕭蘅は姜宅に葉世傑が呼ばれたと知り、姜元柏が思いついた窮余の策に気づいた。そこで急いで阿狸(アリ)を連れ出し、これから皇宮へ行くと教える。「陛下に婚姻を賜る」「・・・粛(シュク)国公?ふざけている時間はありませんよ?」すると蕭蘅は賢(ケン)妃の一件に関わった宮女の供述書を渡した。「私の暗衛は婉寧の手下とは違って有能でな」証人の宮女はすでに蕭蘅の手中にあり、婉寧には気づかれないよう宮女に似せた身代わりを配していた。「お前は麗妃に、私は陛下に会う」「陛下にどんな相談を?」「私たちの婚姻だ」後宮に突然、姜梨が現れた。麗妃は明らかに苛立っていたが、姜梨から例の宮女の供述書を見せられ驚きを隠せない。「お悩みは解決しましたので信じていただけますか? …長い間、策を練ってきました、あと一歩なのです、どうかお力添えを」「どうすればいい?」一方、御書房では皇帝と蕭蘅の言い争う声が門の外まで聞こえていた。控えていた内官や侍女たちは困惑していたが、どうやら粛国公が想いを寄せる姜家の令嬢の縁談を決めた皇帝に激怒しているらしい。「蕭蘅、諦めるがよい!」「帰るっ!」薛芳菲は蕭蘅に麗妃を味方につけたと報告した。何をするかは秘密だが、もし聖旨が下っても婚儀までのひと月の間に沈玉容から断らせるという。「それはならぬ」「形だけよ」「それでもならぬ!」一方、明日の麗妃の祝宴を前に婉寧はどこか不安に襲われていた。沈玉容は長公主との関係は永遠だとなだめたが、それでも婉寧は落ち着かないという。そこへ粛国公が訪ねてきたと知らせが来た。「珍客ね、確か粛国公って獄中の薛芳菲に会いに行ったのよね?…あなたは隠れていて」すると粛国公は姜梨の縁談を取り消して欲しいと頼み、その見返りとして驚いたことに魚符を差し出した。麗妃の誕辰当日。皇帝は寵姫の願いを叶え、婉寧を招いて姜梨と沈玉容の合奏を聴くことになった。「まずは食事をして演奏を…」すると麗妃はそれとなく姜梨に目配せした。薛芳菲と沈玉容は合奏の準備のため庭園で待つことになった。長公主のために縁談を強要する沈玉容を激しく嫌悪する薛芳菲。沈玉容は自分を信じてくれない薛芳菲に落胆し、高貴な蕭蘅に嫉妬した。「蕭蘅と同じ身分に生まれていたら、私とて龍武軍を差し出し妻を守れた!」薛芳菲は蕭蘅が婉寧に縁談を取り消す交換条件として龍武軍の魚符を差し出したと聞いた。『愚かな、これを渡せば国の主が変わるのよ?!』『天下など私にはどうでもよいこと、欲しいのは彼女のみ』沈玉容はすでに薛芳菲は安泰だと教えた。しかし皇帝が事実を知れば蕭蘅を潰すか、一族皆殺しになってもおかしくないという。姜梨と沈玉容は池に浮かぶ小舟に乗って合奏した。2人の息のあった演奏を聞いて焦燥感を募らせる婉寧、しかし蕭蘅を心配する薛芳菲がうっかり間違えてしまう。婉寧は沈玉容と薛芳菲がもはや知音ではないと知って安堵した。しかし姜梨が思いがけない理由で気が散ったと釈明、婉寧と沈玉容の顔色は一変する。「陛下、麗妃娘娘、申し訳ありませんでした 実は淮郷から連れてきた薛懐遠(セツカイエン)の息子・薛昭(セツショウ)が発見されたのです 発端は長公主のあのお言葉でした、薛芳菲は死んでおらず、私が彼女であると… ならば県令の息子も存命なのではないかと思い、粛国公に捜索をお願いしていたのです 本日、参内する前に発見されたと聞きました 薛昭が目を覚ましたら分かるはずです、沈学士の岳父と義弟が誰に害されたのか」すると皇帝は粛国公に調査を任せると命じた。「解決したらまたそなたの手柄だな」「お詫びに淮郷の小曲を合奏させてください」沈玉容は急に取り乱し、吹いたことがない曲だと偽って断った。薛芳菲は小舟で独り琴を弾いた。動揺を悟られまいと酒に手を伸ばす沈玉容、その様子を見た婉寧もやけになって酒をあおってしまう。すると麗妃は婉寧が杯を空けたことに気づき、ほくそ笑んだ。祝宴が終わると薛芳菲は国公府に蕭蘅を訪ねた。「大事な魚符を差し出すなんて…自分で解決できたのに!」「九月から届いたものでか?」「知っていながらどうして渡したの?!」「当てずっぽうだ、中身までは知らぬ」薛芳菲は右往左往しながら魚符を取り戻す方法を考え始めたが、蕭蘅はなぜか嬉しそうだった。「いつになく取り乱している…お前にとって私は重要なのだな」実は長公主に魚符を差し出したのは蕭蘅と皇帝の策だった。皇帝は帝位を狙う成(セイ)王を排除するまで安らげることはないだろう。しかし北方を守る成王の声望は今や皇帝をしのぎ、闇雲に排除すれば皇帝の嫉妬だと疑われてしまう。成王一派という喉に刺さった棘はそう簡単に抜くことができなかった。その隙に着々と勢力を拡大している成王、蕭蘅と皇帝は行き詰まったが、そんな時、姜梨という駒が現れ、ついに局面を打開してくれたという。姜梨は葉家を李家から守って金鉱を叩き潰し、淮郷でも李仲南(リチュウナン)の力を削ぐ結果になった。また薛芳菲自身も沈玉容に一矢報いることが叶う。ただし今回の婚姻では薛芳菲も窮地に追い込まれ、そこで次の一手に出ることにした…蕭蘅から龍武軍を婉寧に渡すと聞いた皇帝はさすがに反対したしかし蕭蘅は資金源を失った成王が国庫が枯れるまで兵糧を要求し、拒めば暴動を起こすはずだという『来月の祭祀は成王、陛下、双方にとって好機となります 龍武軍を渡して謀反の誘発を…成王は必ず攻めてきます』『龍武軍を渡したら他に手はあるのか?朕の安危は?!』←ミッキー小さいwすると蕭蘅は″大昭″があると言った『私を信じてください、最小限の犠牲で勝利を収めます』『朕は何をすれば良い?』『芝居です』そこで2人は外まで聞こえるように大声で喧嘩、蕭蘅が姜梨の縁談にいかに不服なのか広めておいた…薛芳菲は大昭が本当に援護してくれるのか心配だった。実は蕭蘅は数日中に大昭へ向かうことにしたという。「その前に芝居を見せてあげる、公主府を見張らせて」「私は手の内を明かしたのにまだ秘密か」「あなたの前ではもう何も隠せないわ」「お前の私への真心は知っている、だが私のお前への真心に気づいているか?」2人は自然と顔を近づけ…。↓∑(⊙∀⊙)ヒャーーー!と目を覆いそうになったら、ろうそくのアップになったw愛する人を守るため魚符を差し出した蕭蘅と生きるために妻を殺した沈玉容。どちらが本当の真心かは火を見るより明らかだったが、沈玉容は魚符を渡すなど裏があるに違いないと怪しんだ。「蕭蘅は薛芳菲のために死ねるのね…るねるねるね 怒っているの?縁談を壊されて不満?、どうしてあの女にそこまで執着するの?」「ふっ、私は妻を殺して厚顔無恥になった、そう仕向けておいて今さらどうしろと?」「はぐらかさないで!あなたの答弁、全然、信じられません!!!」「…殿下が私の答弁を信じられないとおっしゃるなら、もう質問なさらないでください」すると沈玉容は疲れたと言って帰ってしまう。(屮゚Д゚)屮 <沈玉容!家族が断頭台に送られてもいいの?!( ´ ▽ ` )ノ<お望みとあらばご自由に~!つづく( ๑≧ꇴ≦)ユーロン、ついに壊れる?!あ、早苗ちゃんの答弁ネタは分かる人だけでw
2025.10.31
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七时吉祥 Love You Seven Times(全38話)最終話初空(チュコン)の護神呪が祥雲(シャンユン)こと滄海(ソウカイ)の元神を守った。3万年前の婚姻の夜、決して離れず、生死を共にすると誓った2人。しかし初空は滄海を救うため身代わりとなり、もはや共に年を重ねることができなくなった。「あの時、君は言ったな、″私は死んだら雲になりたい″と… 私はもっと欲張りだ、死んだらこの世の山や川、そして風や月になろう これからは自由にどこへでも行ける…祥雲、今度こそ本当にお別れだ」初空は最後に一度だけ祥雲に触れようと手を伸ばしたが、そのまま力尽きてしまう。「初空?…初空nnnnnnnnn!」祥雲はなす術なく初空を抱きしめたまま泣き叫んだ。その時、最後の牽糸引(ケンシイン)が切れ、初空の魂と肉体は離散してしまう。…元気で、いつの日かまた会える、我が妻よ…天界を襲った強い邪気が消え、黒雲が晴れた。南天門では摩羅(マラ)族と天兵の争いが収まり、修茗(シゥミン)は天穹玉(テンキュウギョク)で滄海の無事を知る。そして天界に平穏が戻った。昊軒(コウケン)が無界に落ち、3万年に渡る天界と摩羅族の争いが終結した。しかし2度と戻って来ない者もいる。戦神・初空は長きに渡る兄の陰謀を全て打ち砕き、その身を犠牲にして共に滅んだ。祥雲は滄海の霊力を取り戻すも女帝に復帰せず、錦蓮(キンレン)錦蘿(キンラ)兄妹に摩羅族を託し、天界は修茗に任せてしまう。こうして修茗は事実上の帝君となったが、本人はあくまで滄海の代理だと断った。「私を″神君″と呼ばなくていい、これからは尊卑の別なく、世の皆と仲良くするように…」「英明です、殿下!」煩わしい政から身を引いた祥雲はしがない1日、晨星(シンセイ)台で酒を飲みながら星を見上げていた。…初空、あなたがいなくなってから、良く夢を見るの、知っているようで知らない夢、でもとても鮮明で現実のようでもある…滄海に戻った祥雲は歴劫の記憶を失っていたが、たびたび初空と共に経験した情劫を夢に見ていた。ある日、修茗は相変わらず独りで星を眺めている祥雲を訪ねた。「私がへまをする前に帝君に戻ったらどうだ?全てを投げ出したのは一晩中、星を眺めるためか? …戦星は流れた、初空は戻って来ない」「修茗、運命の相手に出会ったら必ず大切にしなさい 私たちのように何度も過ちを繰り返せば悔いが残る」その時、祥雲は一瞬、戦星が光るのを見た。「はっ!初空だわ、やっぱり生きてる!私を待っているのよ!行かなくては!」「ふっ…見つけたらすぐ戻って来いよ」「ありがとう」修茗は祥雲の背中を見送りながら、ようやく全てのわだかまりが解けた。自分たちの間にある情は男女のそれを超越したもの、何があろうと最も大切な家族であることに変わりない。…自分の幸せを追え、滄海…錦蓮と錦蘿が紫輝(シキ)を探して300年が過ぎた。2人は半ば諦めていたが、その日、ついに人間界のある街で転生した紫輝を発見する。しかし人間の紫輝にはすでに″錦蘿″という可愛い許嫁がいた。錦蓮は妹のため紫輝を捕まえて来ると言ったが、錦蘿は止める。「彼の望みは普通の人間になることだった、これでいいの」2人は幸せそうな紫輝と許嫁を見守った。すると実はその錦蘿は許嫁ではなく妹で、紫輝は妹の婚約準備の買い物に付き合っていただけだと分かる。(* ゚ェ゚)<哥、いつになったら嫂を探すの?まさかまだ夢の中の女子を待っているの?( ̄꒳ ̄)<探してみせる、見つかるまで探すさ!錦蘿はそれが自分のことだと分かり、喜んで紫輝を追いかけて行った。紅線翁(コウセンカク)と孫(ソン)天王は独り身の修茗を気にかけていた。そこで2人で一芝居打ち、どさくさ紛れに修茗の手首に運命の赤い糸を結ぶことに成功する。(´゚艸゚)<引っかかった@孫一方、人間界へ初空を探しに向かった祥雲は…。祥雲は夢に見る光景がかつて経験したことだと確信、歴劫で人間界に行くと決めた。…初空、私を信じて、過去でも未来でも、どこにいようとあなたを必ず見つける…祥雲が紅塵(コウジン)井へ飛び込むと、初空との6回に渡る情劫の波に飲み込まれた。ここは人間界の姻縁祠(シ)。祥雲は境内で参拝客に願掛けの札を売っていた。その日は白髪の老夫婦が祥雲から札を購入、2人仲良く手を合わせて祈っている。祥雲は露店でその様子を眺めながら、果たせなかった初空との誓いに想いを馳せた。やがて参拝客も途絶え、祥雲は店じまいしてから自分も願掛けすることにした。7度目の渡劫で願う″吉祥″の札には虎の人形がぶらさがっている。その時、ふいにつむじ風が吹いて満開の花びらが散り始めた。まるで雨のように降り注ぐ花びら、すると誰かが祥雲に傘を差し出してくれる。(* ̄0 ̄)θ~♪うぉ~だあ~いにーみんば~い祥雲が振り向くと傘を差した初空が立っていた。「…今度のあなたは誰なのかしら?」すると初空は小さく首を傾げて微笑む。実は祥雲が下げた札の横には猪の飾りがついた″如意″の札がぶら下がっていた。終わり(゚∀゚ノノ゙パチパチパチパチ~!楽しかった!ハマった!男主はラブコメが上手いけれど、これまで見た中で一番、良かった!彼のファンの方のコメントで「今回は女主との相性が抜群に良い」とあってなるほどと思いました楊超越は確かに演技が棒wなんだけれど、彼女が女主だった「重紫」も好きでした今になって思えば「重紫」も共演者の仲の良さが作品に出ていたのかもちなみに制作は蒼蘭訣チームと同じです同じように気に入ってくれる方がいると嬉しいな〜( ˶´꒳`˵ )
2024.08.31
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墨雨云间 The Double 全40話第33話「公主の切り札」沈玉容(シンギョクヨウ)を利用してついに黒幕の婉寧(エンネイ)公主を追い詰めた薛芳菲(セツホウヒ)。しかし婉寧にはまだ切り札が残っていた。「会わせたい人がいるの、お前がよく知る者よ?」永安(エイアン)閣と密道でつながっている謎の地下牢。実はそこに死んだと思っていた薛芳菲の弟・薛昭(セツショウ)が捕らわれていた。薛芳菲は拷問されてボロボロになった弟の姿に驚愕、長公主の要求を聞くしかない。「沈玉容と薛昭を交換よ、審問で証言を翻せば釈放する、お前に交渉の余地はない」「…約束は守って」薛芳菲は姜元柏(キョウゲンハク)に長公主とのわだかまりが解け、今回の件でも慰めてもらったと取り繕った。しかしその夜、薛芳菲は弟が酷くいたぶられる悪夢に襲われ飛び起きてしまう。そこで急いで墨を用意させ、文をしたためた。蕭蘅(ショウコウ)は文紀(ブンキ)から報告を聞いた。姜梨が趙珂(チョウカ)に頼んで司徒九月(シトキュウゲツ)に文を送ったという。何でも公主府から戻ってから様子がおかしいとか。蕭蘅は長公主の監視を強め、姜家の動向も報告するよう命じた。沈玉容の審理が終わり、薛芳菲は姜元柏と大理寺に呼ばれた。証拠と証人が揃い、あとは姜梨が署名すれば沈玉容の有罪が確定するという。しかし姜梨が突然、証言を翻した。「実は…私はずっと沈学士を敬愛していました、宴が好機と沈学士に想いを告げたのです ですが拒まれあんなことを…突然のことで気が動転し、お話しできませんでした 日が経つにつれ後悔が募りました、沈学士を罪に問うことはできません 今日は沈学士の潔白を証明しに来たのです、これは全て私ひとりの責任です」朝廷の官吏を誣告するのは重罪、姜梨は沈玉容と入れ替わりに投獄されてしまう。解放された沈玉容は牢獄を出る道すがら、薛芳菲と出くわした。「何がなんでも救ってくれる良い後ろ盾を見つけたわね 婉寧は弟を監禁し、日夜、責めさいなんでいた」「生きているのか?!」「あなたが知らないはずないでしょう? 沈玉容、私はあなたと弟の命を交換することにした 覚えておいて、あなたの一瞬、一瞬は薛家の苦痛 良心が残っているか機会を与えたけれど、あなたは婉寧を選んだ お二人の末長い幸せをお祈りするわ。」「選んだのは私ではない、母と妹を捨てられなかった」「そうね、だから私を捨て、父と弟を見捨てた…もうあなたに期待しない いつか必ずあなたたちの悪事を暴いてやる」「阿狸(アリ)…」「今後はその名で呼ばないで、吐き気がする」蕭蘅は文紀から報告を聞いて大理寺に駆けつけた。すると牢獄の門を入った所で釈放された沈玉容とすれ違う。沈玉容を一瞥して通り過ぎ、収監された阿狸の元へやって来た蕭蘅。「これがお前の言う″やむに止まれず″か?」「粛(シュク)国公にお願いがあります、あなたにしか頼めない、長公主府から弟を受け取って」「薛昭が生きていたと?弟を引き取ったらどうするつもりだ?」「司徒娘子の返事を待っている、できれば粛国公からも催促してほしい」思わず涙ぐむ薛芳菲。「泣いても可愛くはないぞ?」蕭蘅は憎まれ口をたたいたが、阿狸が自分を頼ってくれたことに内心よろこんでいた。蕭蘅は薛昭を引き取るため自ら公主府を訪ねた。しかし婉寧はすでに国公府へ届けたという。実はその頃、国公府の前を通りかかった馬車から薛昭が放り出されていた。「長公主は切り札を手放さぬと思っていたが…」「私は約束した事は必ず守る、それに芝居の幕はまだ上がったばかり、ふふ あの女に歩くこともできなくなった役立たずの弟の姿を見せるの、殺すよりもずっと残酷よ」「それは残念だ、阿狸は弟が生きていただけで満足なのだから」すると蕭蘅は帰ってしまう。沈玉容は屋敷に戻っても牢獄ですれ違った粛国公の顔が頭から離れなかった。…今後はその名で呼ばないで…薛芳菲の言葉の意味に気づいた沈玉容はある決意を固め、妹に鍵を渡して寝室の掃除をするよう頼む。「あの部屋に戻る」その夜、沈玉容は婉寧を訪ねた。姜家と蕭蘅が何としても姜梨を救い出すはず、その前に身柄を押さえて沈家に置きたいという。「陛下に彼女との婚姻を願い出ます、殿下からもお願いを…」「初めから元夫人と復縁するつもりだったの?!」「彼女は私の名誉を著しく傷つけた、その私に殿下が未来を与えてくれたのです 私は復縁を望むほど愚かではない」「では、どうやって私の駙馬に?」「私に嫁いだ後、彼女を下女に落とせば永遠に殿下のしもべです あの女が足元にひれ伏す姿を見たくありませんか?…今の私には殿下だけです」沈玉容は詩にちなんだ菊のかんざしを結納品として長公主の髪に挿した。「あなたから初めての贈り物ね…私に婚姻を認めさせる手段じゃないの?」しかし人並みの幸せを手に入れた婉寧は嬉しそうだった。「でも姜家の同意がなければ陛下も婚姻を無理強いできない、どうするつもり?」「麗(レイ)妃に口添えを頼みましょう」「…良い手駒があったわね」後宮で突然死が相次ぎ、怨霊の仕業だと噂が広まって太卜令が破邪の術を行ったことがあった。結果、ある妃に怨霊が取り憑いていると判明し、妃は皇帝から毒酒を賜っている。実は麗妃が邪魔になった賢(ケン)妃を殺めるために打った芝居だった。麗妃は関係者を全て里に帰していたが、暇を出した宮女を婉寧が探し出したと知る。すると婉寧は宮女と引き換えに沈玉容と姜梨の婚姻を陛下に願い出るよう迫った。姜元柏も蕭蘅も姜梨の救出に奔走していたが手立てはなかった。このまま手をこまねいてもられず蕭蘅は皇帝を頼ったが、皇帝は″自分の駒なら自分で守れ″と言ったはずだと冷たい。「のめり込むとしくじるぞ?」すると太監が麗妃から御花園へ誘いだと知らせた。麗妃は姪も同然の姜梨が気掛かりだと訴え、実は沈学士の話では全て誤解らしいと伝えた。そこで沈学士を呼んで釈明させてはどうかと進言する。皇帝は沈玉容の接見を認めたが、内心ではどんな芝居が始まるのか興味津々だった。沈玉容が御花園にやって来た。沈玉容は姜梨が動揺しただけで悪意はなかったと説明し、姜梨を追及せぬよう嘆願する。すると麗妃は姜梨の名声が損われてしまったため、騒ぎを静めるためにも沈玉容に嫁がせてはどうかと提案した。「それでは沈卿に申し訳なかろう」「姜ニ娘子の名声が保てるなら麗妃娘娘のお言葉に従います」「だが中書令の意見も聞かねば、ともかく罪を追求せぬのなら大理寺に伝えよう 一件落着したゆえ姜梨を釈放し、屋敷へ返すように」薛芳菲は突然、解放された。てっきり蕭蘅のおかげだと思ったが、牢門で思いがけず沈玉容の姿を見つける。「私が送ろう、私に嫁がぬか?実は陛下に婚姻を賜った 2人が思い合っている仲ならこの件は無罪となる、君を守るためだ」「私がそれを信じると?聞くだけで吐き気がする」沈玉容は足早に正門へ向かった薛芳菲を追いかけた。「何にせよ歩いては帰れぬだろう?」「人殺しの馬車など乗れないわ」薛芳菲は追いすがる沈玉容を拒んで門を出たが、その時、馬車を降りて待っている蕭蘅を見つけた。すると薛芳菲は嬉しそうに駆け出し、蕭蘅の馬車に乗って帰ってしまう。蕭蘅は馬車の中でも阿狸の手を離さなかった。「私の婚姻の件を聞いた?」「聞いている、麗妃が取り持つそうだ」「なぜ麗妃が?婉寧の一味なの?」「以前は違ったが…今、探らせている、密偵の報告を待とう」薛芳菲は弟と涙の再会を果たした。積もる話もあったが、まずはゆっくり静養させ、追い追い話すと決める。「それより阿昭、今の私は薛芳菲ではない、新しい身分を手に入れたの、中書令の娘・姜梨よ」薛昭は姉の壮絶な経緯を聞いて胸が痛んだ。実はあの日、薛昭は姉の一件を文で知ったという。父に心配をかけまいと深夜、単身で都へ、京兆尹にはこの件が怪しいと訴え出ていた。しかし山道で刺客に囲まれ、応戦するも倒れてしまう。やがて目覚めると長公主の牢獄に捕らわれ、黒幕が長公主だと知ることになった。薛芳菲は国公府に弟を預け、姜家に戻った。姜元柏は迎えに行ったが無駄足だったと嘆いたが、姜梨が粛国公を信頼しているのなら口を出さないという。「だが本当は長公主に迫られ、証言を翻したのでは? 過去のことでお前は私を信頼できないのだろう、だが親子なのだ、私を頼ってくれ」薛芳菲は叱られるのを覚悟していたが、意外にも姜元柏は寛容だった。「長公主との件は解決しました、それより大事なことが…」姜元柏は麗妃が姜梨と沈玉容の婚姻をまとめたと聞いた。しかしあまりに突然過ぎる縁談ゆえ何か裏があると疑う。そこで薛芳菲は季淑然(キシュクゼン)を麗妃に会わせるよう頼んだ。「姉の様子を見れば麗妃の情け心が動くと?」「試してみましょう」文紀は密偵から届いた報告を伝えた。実は婉寧と麗妃の会見で例の宮中の祟りの話題が出たという。「暇を出された宮女がいます」「婉寧が麗妃を訪ねたのはその女を押さえたからだな」蕭蘅は皇帝への報告は無用と伝え、続報を待つことした。「阿狸にも伝えておけ」つづく( ๑≧ꇴ≦)えーっ!意外に婉寧がチョロい実はミッキーが一番くせ者じゃないのw
2025.10.30
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许我耀眼 Love's Ambition 全32話第1話「こんにちは、新しい身分証を取りにきました」「元の身分証を出してください」…私が初めて人生を偽ったのは小学校の作文だった温かい家族と私を誰よりも愛する両親最初の虚構の自画像は″両親の宝物″しかし実際は貧しい家庭環境のせいで先天性の心臓病と分かった赤子を見捨てるような冷たい親だった祖母はそんな娘夫婦に愛想を尽かし、孫を引き取って育てることにする…「これが新しい身分証です、古い身分証は無効なので回収します」…人生で2度目の偽りはこの身分証私は18歳で姓を変え、喬妍(チァオイェン)から許妍(シューイェン)になった″許″は祖母の姓、私の願いは育ての親である祖母によい暮らしをさせることだけ…時は流れ2023年。結婚が決まった許妍は両家の顔合わせで婚約者の家を訪ねた。しかし許妍の両親は本物ではなく偽物。許妍は大企業グループの御曹司・沈皓明(シェンハオミン)と結婚するため、彼の家柄と釣り合う出自が必要だった。警戒心が強い皓明の母・于嵐(ユーラン)は何度も鎌をかけてきたが、許妍に隙はない。実は偽の父親の経歴は米国へ移住した同じ許姓を持つ同級生の父親のものだった。許妍は両親役の俳優を連れて友人の父親が研究員として勤める大学まで赴き、実際に現場を見せることで記憶に叩き込ませている。「シラキュース大学よね?私も去年、学会で行ったわ マーシャル街の中国料理店は北京ダックが絶品よ?食べたかしら?」「P.F.チャンズかしら?いつも夫と行っているわ でも四川料理店だから北京ダックはない、名物料理は麻婆豆腐よ?」こうして無事に会食を乗り切った許妍。しかし敵も甘くなかった。会食を終えて広大な庭でお茶を飲むことになった両家。于嵐はこの機会に許妍だけを連れ出した。「卵が嫌いでしょう?…本当のご両親?距離があるように見える 母親なのに娘の嫌いなものを知らないの?」実は于嵐は母が取り分けてくれた卵料理を残した許妍を見逃さなかった。「世の中には隠し通せないこともある、真実を教えて」窮地に追い込まれた許妍、しかし嘘の中に事実を混ぜることでかえって信憑性が高まった。「阿姨、ごめんなさい、嘘をつきました…私は幼い頃から祖母に育てられました 両親はキャリアのため私を置いて国外へ、親と顔を合わせたことはほとんどありません 父母の愛がどんなものか私には分からないんです、親子の情などない 今回だってハオミンと結婚するためでなければ連絡もしませんでした… 愛されて育った娘だと思われたかった、お二人とハオミンを安心させたかったのです」許妍の涙ながらの謝罪は于嵐の心に響いた。「ご両親も辛かったのよ、誰しも仕事と家庭を両立したいけれど難しい 私たちも息子を早くから留学させたから一緒にいた時間は短い 私も申し訳なく思っているわ」許妍は両家の顔合わせを乗り切り、偽の両親をホテルの部屋まで送り届けた。「許小姐、今日はうまく行ったな」「支払いは済ませておく、明日はキーを返すだけでいいわ 結婚式まで外出は控えて、式が済めば仕事は終わりよ その後はもう何も頼むことはないわ」…嘘で固めた人生を不動の城に築き上げてみせる、でも、砂の上にどう城を築けばいいのか…許妍はテレビ局の番組プロデューサー。司会者への転向を希望していたが、″家宴(カエン)″の司会を務める孫思唯(スンスーウェイ)が猛反対して却下されてしまう。今日も孫思唯は撮影に遅れて現れたかと思うと、裏方の許妍を散々、見下した。「この台本は何?だから私がアドリブで対処してるのよ? テーマも退屈で毎回、質が落ちる一方、それで司会者になれると? 御曹司に近づいて玉の輿に乗るそうね?身の程をわきまえたら? どうせすぐ捨てられる、それより私に取り入った方がいいんじゃないの?」確かに番組の視聴率は低迷していた。周(ジョウ)主任から責任を問われた許妍は身勝手な孫思唯に困っていると訴えたが、番組の制作には全員の協力が不可欠、大局を見て動くのがプロデューサーの仕事だと諭されてしまう。そこで許妍は次のゲストに私設美術館の設立者・三木(サンムー)先生を考えていると明かした。主任は期待したが、実はまだ承諾をもらえていないと知ってため息を漏らす。「いいか、来週の視聴率がまた下がったら上も君の去就を考える」その夜、沈皓明は許妍の部屋で過ごしていた。「まだ仕事が終わらないのかい?」「次回のゲストが未定だから予備の台本が必要なの」すると皓明が自分のスマホのメッセージを見せた。「ハッ!三木老師?ずっと連絡していたのよ?」実は三木先生は皓明のロンドン時代の友人で、許妍に連絡するよう頼んでおいたという。「私の仕事の状況を知っていたの?ふふ」「君の身辺には僕のスパイがいるんだ…」皓明は強引に仕事を終わらせ、許妍の頬に口づけした。「そうだ、聞きたかったの、ご両親の感想はどうだった?」「両親はともかく、私は大満足だ」「私を愛している?」「もちろん」…目の前にいる男は私が夫に求める条件を全てクリアしている愛され、選ばれる喜びをハオミンが初めて感じさせてくれたどれだけ障壁があろうと私はこの愛を決して手放さない…あれは半年前のこと。アシスタントの欢欢(ホワンホワン)は撮影を控えた園芸店の店長とコンタクトが取れず、許妍に助けを求めた。電話もメールも突撃訪問も全て拒否され、取材できないという。「分かった、何とかしてみる」許妍は早速、園芸店のHPを開いてみると、ちょうどスタッフを募集していた。許妍はエイミーという偽名でスタッフに応募、店長との面接にこぎ着けた。「リュウゼツランが得意だとか、女性しては珍しい」すると完璧な下準備が功を奏したのか、店長はエイミーの採用を決める。「だが君の仕事はどうするんだ?許小姐?」店長は許妍より1枚上手だった。「君は良い番組を作るが演技も一流だな 僕に近づくためリュウゼツランを自ら育て、多くの知識や育て方を学んだらしい 秘密工作もなかなかだ 君の服装や履歴書を見ても普通の人は正体を見抜けないだろう、惜しかったな」実は店長は欢欢がSNSにあげた許妍と一緒に撮った写真を見ていた。「答えは同じ、取材は全て断っている、お引き取りを」「こんな方法で近づいて申し訳ありませんでした せっかくなので贈り物だけでも、イーディン博士のハサミです」許妍は客を装って店を探っていた時、偶然、店長が著名な植物学者・イーディン博士の道具を愛用していると知った。「どうやら僕を入念にリサーチしたようだ、貴重な限定品を探すとは気遣いのほどがうかがえる 実は僕からも贈り物が…開けてみて」店長の贈り物は金木犀のジャムだった。「これは偶然?」「もちろん違う」「私の一挙一動は全て把握されていたのね… バレていないつもりが見逃されていただけだった、主導権を握るのが好きでしょう?」「君のSNSを見た ″祖母は目が悪かったが朝から金木犀を摘んだ 私は学校から帰ると窓から祖母を眺めていた 花を火であぶる時には祖母は老眼鏡をかけた 祖母はよく言った、摘む時期を逃すとジャムが甘くならないと…″ おばあさんがジャムを手作りしてくれたなら君は孤独な人ではないと思う 情感にあふれた文章だった、心を動かされたよ、君は金木犀のジャムが好きだろう?」結局、取材を断られた許妍。帰り道では雨に降られて風邪を引き、翌朝、薬を飲んで出勤すれば天敵の孫思唯から嫌味を言われ、踏んだり蹴ったりだった。しかし思いがけず園芸店店長からメッセージが届く。…今日なら取材を受けられる、金達(ジンダー)グループの受付に来て欲しい…許妍は風邪気味だったがオシャレな服に着替えて金達グループのビルへ駆けつけた。そこでようやく店長が頑なに取材を断っていた理由を知る。実は店長の正体は金達グループの副総裁で会長の長男・沈皓明だった。エレベーターで高層階へ上がり、広大な会議室へ案内された許妍。そこで見たのは園芸店とは全く印象が異なるスーツ姿の沈皓明だった。つづく
2026.04.24
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如懿传 Ruyi's Royal Love in the Palace第41話「疑心暗鬼」孝賢(コウケン)皇后・富察(フチャ)氏の葬儀が続いていた。中でも今日は棺が景(ケイ)山の観徳(カントク)殿に移される大事な日だ。観徳(カントク)殿では第5皇子・永琪(エイキ)ら幼い皇子たちがわんわん泣きじゃくる中、大皇子・永璜(エイコウ)と第3皇子・永璋(エイショウ)だけは全く泣いていなかった。乾隆帝(ケンリュウテイ)・弘暦(コウレキ)は愉妃(ユヒ)・珂里葉特(ケリエテ)海蘭(ハイラン)の一計で疑心暗鬼に陥っていた。そのせいか葬儀で泣いていない永璜と永璋を怪しみ、何か魂胆があると深読みしてしまう。父からなぜ嫡母の葬儀で泣かないのか聞かれた永璜は、父が悲しむ中、自分が葬儀を仕切らねばと気を張っているからだと説明した。すると永璋も兄を思いやる弟を演じ、自分も父を支えるため、泣かないよう堪えていると訴える。しかし弘暦は親不孝だと激怒、いきなり永璜と永璋を引っ叩いた。殿内は騒然、一同が平伏したが、中には思惑通りになったとほくそ笑む妃嬪の顔も…。その時、嫻貴妃(カンキヒ)・烏拉那拉(ウラナラ)如懿(ニョイ)が顔を上げ、2人は皇帝を案じただけだとかばったが、弘暦は親不孝でないなら謀反だと言い放った。「お見通しだぞ! 孝賢皇后が世を去れば皇子の中で最年長の自分が太子の座に就けると踏んでいるのだ!」「断じてそのようなことは…」弘暦は永璜が長子の立場に酔いしれいていると叱責し、足蹴りにした。何もできずおろおろする永璜の福晋・伊拉里(イラリ)氏、すると慌てた純(ジュン)貴妃・蘇緑筠(ソリョクイン)が永璜はそうだとしても永璋はまだ14歳で何も分からない子供だと皇帝にすがりつく。しかしそれが更なる怒りを買うことになった。弘暦は永璋も皇太子の座を狙っていると指摘し、母である純貴妃が仕向けたのだと叱責する。「純貴妃に言っておく!永璜にも永璋にも決して帝位は継がせぬ!」蘇緑筠は皇帝の言葉に愕然となり、その衝撃から卒倒した。蘇緑筠が目を覚ますと鍾粋(ショウスイ)宮にいた。すると侍女・可心(カシン)から永璜と永璋が養心殿でひざまずいていると聞く。このままおめおめと寝ているわけにもいかず、蘇緑筠は身支度も整えずに慈寧(ジネイ)宮へ駆けつけた。しかし皇太后は助け舟を出さず、侍女・福珈(フクカ)に伝言を託す。第6皇子と第4公主を守りたいならおとなしくするようにと…。「もうじき雨が降ります、大阿哥と3阿哥を連れ帰っては?」福珈の言葉を聞いた蘇緑筠はようやく自分の見苦しい態度に気づき、すぐ養心殿へ向かった。皇太后は純貴妃の失態に呆れていた。欲を出して自滅しておきながら、自分に救いを求めるなど御門違いもはなはだしい。それにしても大皇子と第3皇子が共に涙を見せなかったというのは妙な話だった。2人の間に何か密約でのあったのか。そこで皇太后は福珈に調査を任せた。紫禁城に冷たい雨が降り出した。蘇緑筠が傘を持って養心殿に駆けつけた時には、永璜と永璋はすでにびしょ濡れになっている。そこへ皇帝付きの侍女・毓瑚(イクコ)が現れた。皇帝は会ってくれないどころか、大皇子と第3皇子の師傅(シフ)と助手を処罰したという。「どうか純貴妃と寝殿へ戻り、謹慎してご反省ください」蘇緑筠は雨に濡れたせいで風邪を引いた。あれだけ次期皇后ともてはやされていたが、今や誰ひとり見舞いにも来ない。しかも皇帝は孝賢皇后が純貴妃を次期皇后にと推した言葉が外に漏れたことに憤慨し、純貴妃の周囲の者がわざと触れ回ったと決めつけ、鍾粋宮の侍女や太監まで追放していた。蘇緑筠は嫻貴妃が仕向けたのではと疑ったが、可心はむしろ侍医が来てくれたのは嫻貴妃の口添えだと教える。如懿の優しい気遣いに涙する蘇緑筠、しかし今さら後悔しても永璋は皇太子になれないだろう。「…私の罪ね、これが報いだわ、因果応報なのよ」身重の嘉妃(カヒ)・金玉妍(キンギョクケン)は葬儀の疲れか、不調だった。しかし第4皇子・永珹(エイセイ)が葬儀から戻って来るとにこやかに迎える。2人の兄が失脚し、今や永珹が皇子たちを率いて拝礼していた。すると永珹が皇帝から何かと褒められていると知り、金玉妍はようやく自分の息子に順番が回って来たと喜ぶ。嫡子は早逝、長子も疎まれ、次に最も尊いのは即位後初の皇子である永珹、金玉妍は我が子が必ず皇太子になれると目を輝かせた。如懿はあの一件以来、翊坤(ヨクコン)宮の門を閉めて誰にも会わなくなった。その日、海蘭はようやく中に入れてもらえたが、如懿が自分に怒っていると分かっている。「私を責めているのね…永璜を陥れたから」「皇上は太子の座を狙うことを嫌うわ」海蘭は確かに永璜と永璋に野心があると皇帝に思わせたことを認めた。ただし″国本の争い″の話、つまり万暦(バンレキ)帝の長子と第3子の立太子の争いの話を聞かせただけで、疑り深い皇帝が自分の息子を信じないせいだという。如懿は確かに永璜が考え違いをしていると呆れた。「だけどハイラン…永璜は叱責され、その後、病に倒れ、もうひと月あまり… 私たちが育てた子よ?」「姐姐、愛した人は他の女のためにあなたを捨てる、慈しんだ子は己のためにあなたを利用する …情に流されるのが姐姐の弱点よ?」「後宮で情は得がたいわ、情さえ手放せと言うなら何も残らない」すると如懿は話は終わったとばかりに背を向けてしまう。「…姐姐、私は許しは請わない、姐姐のためだった だから私のしたことを分かって欲しい」海蘭はそう言って出て行ったが、如懿は一度も振り返らなかった。侍女・惢心(ズイシン)は主人のためだという愉妃を責められないと諫言した。如懿は海蘭の気持ちを分かっていたが、永璜が自分を利用したとしても、自分の中ではまだ子供だという。「私を母様と呼んだ…はぁ~でもあの頃の永璜はもういない…それが何より悲しいの」思わず手で顔を覆い、あふれる涙を押さえる如懿…。惢心は主人の複雑な心中を察し、胸が痛んだ。蘇緑筠が失脚し、炩(レイ)貴人・衛嬿婉(エイエンエン)は次に嫻貴妃に取り入ろうとした。しかし如懿は誰に対しても門前払いしているという。侍女・春嬋(シュンセン)は次期皇后が第4皇子の母である嘉妃という噂もあることから、今のうち頭を下げてはどうかと提案した。「嫻貴妃や純貴妃が皇后なら私たちには関係ありませんが… 主儿を目の敵にしている嘉妃娘娘が皇后になると厄介です」嬿婉は春嬋の言う事ももっともだと納得し、啓祥(ケイショウ)宮へ向かうことにする。するとちょうど金玉妍が門の前で輿に乗っているところだった。金玉妍は嬿婉がどうせ嫻貴妃に体良く追い返されたのだと見抜き、急に自分の新しい履物に泥がついていると訴える。「これは桜児(オウジ)の仕事でしょう?…ぁ失礼、もう桜児じゃないわ~炩貴人よね」結局、嬿婉は屈辱に耐えながら嘉妃の靴の泥を拭き取った。そこへ養心殿の太監・李玉(リギョク)が迎えに現れ、嘉妃の輿は出発する。しかしちょうど李玉と一緒に来た御前自衛・凌雲徹(リョウウンテツ)に惨めな姿を見られていた。凌雲徹は思わずこれが望んだ道かと聞いたが、嬿婉は茨の道でも昔より険しいとは限らないと強がって行ってしまう。嬿婉は寝殿に戻るや否やすぐに手を洗った。「あんな女の靴、手が汚れるわ!」しかし苦労してここまで来たのだ、諦めるわけにはいかない。嬿婉はどうしても子供が必要だと分かっていたが、貴人になってから夜伽の機会が減り、もう幾月も声がかからなかった。追い詰められた嬿婉は…。翊坤宮に向かっていた李玉はちょうど門から出て来た侍医・江与彬(コウヨヒン)と惢心を見かけた。親しげに言葉を交わして別れる2人…。そこで李玉は寝宮に戻ろうとした惢心を呼び止め、街で買って来た玉のかんざしを贈った。しかし惢心は高価な品など分不相応だと断り、苦楽を分かち合った絆こそ自分たちの宝だという。李玉は思いがけない惢心の親密な言葉に心おどらせたが、すぐ現実に引き戻された。実は皇太后が如懿に懐妊した嘉妃娘娘の世話を任せたという。惢心は同じ女として自分も子宝に恵まれた嘉妃が羨ましいと話し、仕事へ戻って行った。李玉は惢心の本音を知り、大きなため息を漏らす。子を産み育てるなど宦官の自分には縁がない幸せだ。「夢を見るのはよそう…」如懿は養心殿を訪ねた。未だに怒りが収まらない弘暦だったが、如懿は永璜が病の床に就き、永璋も気落ちしたままだと同情する。しかし弘暦は皇太子の座を争うのはどうしても許せないと訴えた。康熙帝(コウキテイ)には子が多かったが、長子の允禔(インシ)が帝位争いを企み、幽閉されて死んだという悪しき前例がある。弘暦は警戒するのは当然だと譲らなかった。仕方なく如懿はみかんの皮を剥きながら弘暦の愚痴を聞くと、黙ってみかんを差し出す。( ー̀ωー́ )<いらぬ꒰⌯͒ತ_ತ)<ほ~ら( ̄◇ ̄;)<はむはむはむ…養心殿を出た如懿は惢心が嫁ぐ年頃になったと切り出し、江与彬との縁談を皇帝に賜ると言った。「良い人に嫁いで平穏に暮らして欲しいの」「感謝します、主儿」するとそこへ太監・三宝(サンポウ)が慌てて駆けつける。何でも慈寧宮からすぐ来るようにと知らせが来たという。皇太后は如懿が2人の皇子を陥れたと疑った。しかし如懿は否定し、2人の皇子が良からぬ野心を抱いたせいだと告げる。「もし私の企みなら、あまりに露骨過ぎて自滅してしまいます」すると如懿は永璜を育てた養母として、自分の導きが間違っていたせいだと謝罪した。皇太后はさすが烏拉那拉氏、言い分にそつがないと嫌味を言ったが…。つづく(  ̄꒳ ̄)ジョウシュン、上手いな~本当にちょっとしたことなんだけど、上手いよね如懿の気持ちが画面から迫って来る感じそれにしても皇帝のみかん、面白かった~龍袍も素敵♪
2019.10.14
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墨雨云间 The Double 全40話第35話「懐妊の誤算」国公府で静養していた薛昭(セツショウ)が回復。薛芳菲(セツホウヒ)は弟に肩を貸し、杖を使って歩く練習をさせていた。すると薛昭がつまずき、ちょうど中庭へ出てきた蕭蘅(ショウコウ)が慌てて駆けつけ手を貸してくれる。「謝謝、姐夫」薛昭から思いがけず″兄さん″と呼ばれ、目を丸くしながらも悪い気はしない蕭蘅。薛芳菲ははにかみながら、蕭蘅に何か用かと聞いた。「まずは私の小舅子を部屋まで送ってこよう」↓(*°ㅁ°)ジェフゥ?!一方、公主府では婉寧(エンネイ)が体調を崩して起きられずにいた。侍女は早速、太医を呼んで薬をもらうことにしたが、脈診した章(ショウ)太医は激しく動揺してしまう。「私では分からないので他の太医を…」「信用できるのはあなただけ、何の病か言いなさい」「…殿下、月の障りはありましたか?どうやらご懐妊かと」しかし代(タイ)国から戻った婉寧の診察をした時、懐妊する可能性はないと診断したのは章太医だった。「ゆえに驚いているのです、まさに天恩か奇跡です」「では堕胎してもまた懐妊できるの?」「そのような運が再び向くかは何とも…」蕭蘅は今夜、大昭(ダイショウ)国へ発つと伝えた。阿狸(アリ)に言われた通り公主府を見張らせていたが、懐妊が発覚し、診断した太医を殺したという。実は薛芳菲が司徒九月(シトキュウゲツ)から受け取った薬は懐妊を装う毒だった。薛芳菲はあらかじめ自分の体で確認し、懐柔した麗(レイ)妃に頼んで誕辰の宴席で婉寧の酒に入れてもらったという。蕭蘅は身体に障りがないと聞いて安堵したが、これからどうするつもりか聞いた。すると薛芳菲は沈玉容(シンギョクヨウ)と婉寧の悪行を白日の下に晒し、成(セイ)王の牙を抜くという。「私が不在の間に無謀なことはするな」「分かっています、粛国公」薛芳菲は改めて自分を都へ連れ帰り、最初から最後まで見捨てずにいてくれた蕭蘅に感謝した。「私の成功は近い、次は恩返しをする番ね」「まだそんなことを…お前には心のまま生きて欲しい」こうして蕭蘅は単身、大昭国に乗り込んだ。懐妊した婉寧の心は揺れていた。大燕のため代国に人質として送られた過去を持つ婉寧。しかし歓待どころか野蛮な国王に乱暴され、最も下等な側女と蔑まれて羊小屋に放り込まれてしまう。暴力を受けては羊小屋で死んだように眠る日々の中、懐妊すれば自ら冷たい湖に浸かって堕胎するしかなかった。このおぞましい経験により婉寧は子供を望めない体になってしまう。未婚の長公主が懐妊したとなれば一大事だと分かっていたが、婉寧はこれが最後の機会だと悟り、子を残すと決めた。「梅香(バイコウ)、今すぐ沈玉容を呼んできて」沈玉容は婉寧の懐妊に驚いた。すると婉寧は皇帝に沈玉容との婚姻を願い出るという。沈玉容は自分との密通が知られれば長公主の名声が傷つくと難色を示したが、婉寧は腹の子に正当な父親が欲しいと訴えた。「私は何も恐れない、ただ好いた男と添い遂げたいの!」「では私は何をすれば?」「私たち母子を快く沈家に迎え入れて」沈玉容の胸に顔を埋める婉寧、しかし沈玉容の目は死んでいた。薛芳菲は趙珂(チョウカ)から沈玉容が公主府を訪ねたと聞いた。「つがえた矢を放つ時が来たようね」一方、大昭へ侵入した蕭蘅は衛兵に追われ負傷したが、危ないところで司徒九月からもらった鈴を示して無事だった。蕭蘅が密かに会いに来てくれたと喜ぶ九月、しかし蕭蘅からあっさり国君に会いに来たと言われてしまう。蕭蘅は国君に大昭の軍隊を借りたいと頼んだ。実はひと足先に楚嵐(ソラン)も成王に与するよう説得に来たという。このまま洪孝(コウコウ)帝との結盟を守って油断させ、いざ成王が挙兵した際に寝返るという筋書きだ。蕭蘅は国君が成王を信じていないと推察、協力してくれるなら皇帝は必ず恩を返すと訴えた。すると国君は皇帝を信用できないが、蕭蘅のことは信じているという。一方、大燕では長公主懐妊の噂が都中に広まり、あっという間に宮中まで届いた。麗妃は早速、皇帝の耳に入れ、皇家の面目を潰さぬよう太医に確かめさせるべきだと進言する。「だが太医を送っても追い返されるだけであろう?」「私が同行して長公主に会ってきましょう」「そなたに頼む」麗妃が太医を連れて長公主懐妊の真相を確かめに来た。しかし婉寧は脈診を拒否、麗妃と2人だけで話したいと太医たちを下げてしまう。「賢(ケン)妃のことを忘れたの?」「人を脅す前に手中にある者をよく確かめるのね」婉寧はもはや切り札が使えなくなったと知り、姜梨(キョウリ)側に立つつもりかと迫る。すると麗妃はどちらの肩も持たないと言った。「あなたが先に私を追い詰めたのよ?私は人に脅されるのが大嫌い 陛下にはありのままを報告するわ」婉寧は焦燥感を募らせた。そこへ翰林院で広まる噂を耳にした沈玉容が駆けつける。婉寧はこれから謁見して沈玉容の子だと釈明すると訴えた。噂を調べに来た麗妃から脅され、すでに皇帝も懐妊を知っているという。しかし沈玉容は全てがあまりに早すぎると違和感を覚えた。長公主が懐妊した途端に噂が広まり宮中まで届き、早々に麗妃が太医を連れて乗り込んで来るとはおかしい。「誰かの仕業としか思えない、とにかく冷静に」沈玉容は恐らく自分たちに密通を認めさせ、薛家の案件に道を開くことが目的だと考えた。何より大事な局面で騒ぎを起こせば成王が足元をすくわれてしまう。「哥哥…」「成王が大業を成して即位すれば私たちを咎める者はいなくなる、次々と子宝に恵まれます」「沈玉容!この子がどれほど得がたいか…命に変えてもこの子を守る!」「では殿下、屈辱に耐えるお覚悟が?」すると沈玉容は家柄が釣り合う李瑾(リキン)の子だと嘘をついて守るのが唯一の方法だと言い放った。婉寧は呆然、やはり沈玉容は駙馬になるつもりなどなかったのだろう。沈玉容は否定しなかった。「この命を捧げます、どの道を選ぼうと私は殿下と一緒です」「残酷ね…何もかも知っているくせに…」婉寧はその場で泣き崩れたが、沈玉容は突き放すように黙って見ているだけだった。長公主との縁談は失脚した李仲南(リチュウナン)にとって成王に取り入る千載一遇の機会となった。李瑾はいきなり身重の長公主の駙馬になれと厳命され、気が遠くなってしまう。一方、薛芳菲は侍女から婉寧が李家に嫁ぐという噂だと聞いた。「李家?…沈玉容の仕業ね、思いのほか狡猾だわ」つづく( ๑≧ꇴ≦)李瑾wwwwwwwwもはやネタ要員
2025.11.01
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七时吉祥 Love You Seven Times(全38話)第1話…太古の昔、彩雲たなびく中、大地が誕生して六界ができたわ小仙が住んでいるのはその中で最も輝かしい場所五色の雲の上に浮かび、他の世界を牽引する比類なき至上の世界、そう天界よ!天界に集う大勢の神仙はその力も千差万別、それぞれの職を務めているの小仙が働くのは姻縁(インエン)閣、姻縁閣は六界の縁結びを担っているわ各地から届く縁結びの願いを祈願札にしてから書にしたため、その内容に従って世の全ての恋人たちのために唯一無二の赤い糸を結ぶの私?私は天界でも最も大事な位にある小仙子、皆のためにひたすら赤い糸を結んでいるわ!…祥雲(シャンユン)は姻縁閣の仙女。ある日、縁結びの神・紅線翁(コウセンオウ)が昊軒(コウケン)帝君から難題を命じられ泣いていた。聞けば7日のうちに初空(チュコン)仙君と女子の縁を結ばねばならず、失敗すれば姻縁閣を取り潰すという。しかしこれまで何度も初空の縁談を世話したが、1件も受け入れられたためしがなかった。初空仙君と言えば伝説の戦神。3万年前に妖魔・滄海(ソウカイ)を倒して世の安寧を守ったが、それ以来、姿を見た者はいなかった。「翁翁、私が何とかするわ!」祥雲は親代わりでもある紅線翁のため一肌脱ごうと決めたが、実はそれが紅線翁の手だった。٩(¨ )ว=͟͟͞͞ ピュー!<頼んだぞ~! …3万年前、摩羅(マラ)・麒麟(キリン)・帝休(テイキュウ)の三大神族が並び立っていた中でも摩羅族の帝君・滄海は六界を束ねていたが、″滄海が魔に落ちて世を滅ぼす″という神託が下る危機が迫る六界、しかし勇敢な若者が天から舞い降り、滄海に討ちかかった若者は己の元神(ゲンシン)の半分を犠牲にしてまで滄海を滅ぼし、安寧をもたらしたというその若者こそ麒麟族の戦神・初空だった…祥雲は初空の縁結びを利用して一儲けしようと思いついた。そこで仙女たちを集めて縁談を競売にかけたところ、価は500霊石まで上昇する。これで決まりかと思われたが、その時、破格の1万霊石を提示する強者が現れた。「女媧(ジョカ)石もつけるわ、どう?」祥雲は幻の女媧石にすっかり魅了され、初空仙君の相手を鶯時(オウシ)公主に決めた。天界に古の神器・女媧石が現れた。報告を聞いた摩羅族の護法・錦蓮(キンレン)はこれで滄海帝君を蘇らせることができると期待する。「この時を3万年も待っていた…」天界に摩羅族が襲来した。神仙たちが避難する中、祥雲は置き忘れた女媧石を取りに戻り、錦蓮に目をつけられてしまう。すると突然、初空が現れ、祥雲を助けた。「錦蓮、私がうたた寝している間にこうも天界を騒がすとはな」こうして初空と錦蓮の激しい戦いが始まった。初空は麒麟の力で摩羅族を退けたが、祥雲が落とした女媧石を奪われてしまう。神託が降った。…千年のうちに滄海が復活するだろう…大殿に集まった神仙たちに動揺が広がった。3万年前は初空戦神が滄海を倒してくれが、その時に元神の半分を失って記憶も失くしている。元神を癒すため長らく閉関していたが、今回、錦蓮と戦ったせいで回復が遅れることは必至だ。しかし初空が現れ、妖魔が復活しても倒せる自信があると断言した。「それなら安心だ、皆は下がれ」昊軒は弟の顔を立てたが、これまであらゆる修行を重ねても弟の元神は完全には戻らない。実は唯一、初空が試していない修行があった。「情劫だ、姻縁閣にお前と女子の縁を結ぶよう命じておいた これでお前の元神も回復するだろう」一方、祥雲はあの麒麟族の青年が本当に初空仙君なのか半信半疑だった。「上古の戦神でしょう?軽く5万歳はいってるはずよ?」しかしその凄まじい霊力のおかげで容貌を若々しく保っていられると知る。( ๑≧ꇴ≦)まじか!怖っ! ←とは言ってないwその夜、祥雲は姻縁閣の神木に隠してある神器をこっそり取り出した。(」゚ロ゚)」<こら! Σ(°∀°ノ)ノ<うわっ!祥雲の兄貴分である李(リ)天王は姻縁閣の宝を盗むつもりかと呆れたが、祥雲は古の戦神には古の神器が必要だという。「この牽糸引(ケンシイン)なら例え運命の相手でなくても決して切れない縁で結べるって聞いたの」すると李天王は祥雲から神器を取り上げ、どんなものか確認することにした。しかし箱を開けた瞬間、火花が散って熱くなり、思わず落としてしまう。そこで今度は祥雲が神器を開けてみたが、赤い糸に問題はなかった。(  ̄꒳ ̄)オイオイ… あれ?( ̄▽ ̄;)ここは天地の間で最も霊気の強い場所・晨星(シンセイ)台。祥雲は初空仙君が元神を癒している隙にこっそり牽糸引を結ぼうとしたが、思わず寝顔に見とれてしまう。すると初空がふいに目を覚まし、驚いた祥雲は慌ててひざまずいた。「私のそばに近寄ったな…何をするつもりだった?身分をわきまえよ」「お許しください!初空仙君のために必ず良縁を結びます! 手を伸ばしたのは…仙君と前にどこかで会ったような気がして懐かしくて…」「懐かしいだと?ふっ、立て…姻縁閣への命を下す、取り潰しだ」焦った祥雲は何としてでも任務を遂行して姻縁閣を守るしかないと決意した。そこで初空を追いかけ衣を引っ張ろうとしたが、瞬時に腕をつかまれてしまう。その時、隠し持っていた牽糸引が落下、中から赤い糸が現れ、祥雲と初空の手首に巻きついた。初空は牽糸引を切るため短剣を招喚した。祥雲は自分の腕ごと切り落とされると怯え、咄嗟に逃げ出してしまう。しかしすぐ初空が追いついた。「うわ~来ないで!来たら飛び込むから!私の行方がつかめなくなりますよ?!」「この紅塵(コウジン)井は故障中だ、どこへ飛ばされるか分からぬぞ?」その時、祥雲は足を滑らせ、本当に落ちてしまう。初空は手を下すまでもなかったとほくそ笑んだが、手首の赤い糸がするすると伸び、祥雲に引っ張られて一緒に転落した。祥雲が目を覚ますと小白虎に転生していた。「あら?猪がいる…」「お前か?」「え?初空仙君が猪?!…ぶははははは~!猪空(ヂュコン)仙…いや初空仙君! 誰にも言いません!猪に生まれ変わったなんて~ふふっ」「にっ!私の名声に傷をつけるわけにはいかぬ、こうなったら…」初空はヒヅメを祥雲の頭に乗せて消そうとしたが、無駄だった。「しまった…転生修行中の時は術が使えない(ブヒッ」祥雲は初空の報復に怯え、必死に機嫌を取った。しかしどんなに努力しても初空は冷たい。すると翌朝、森に入った猟師たちが仲良く寝ている猪と小白虎を見つけた。目を覚ました初空は人間に気づいた。「この身が死ねば天界に戻れる」そこで初空はあえて人間に向かって行ったが、祥雲に邪魔されてしまう。「行ってはダメ!英雄になろうなんて思わないで!」「邪魔だ!あっちに行け!」猪と小白虎が戦う姿を見た猟師はひとまず大きな岩を投げてみた。すると祥雲は忠義を示す機会が来たと初空をかばい、頭を打って死んでしまう。「ろくでもないことばかりして!天界に戻ったら仕返ししてやる!…って(グサッ!)」初空はいきなり猟師に斬られた。…(バッタリ)戦神としての面子丸潰れだ…つづく( ๑≧ꇴ≦)あはははは~!1回目の転生はディズニーか!
2024.05.01
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花间令 In Blossom最終話賈荃(ジアチュェン)の大司馬任命式に続々と役人たちが駆けつけた。すると哀れなことに停職となった潘瑾(パンジン)が会場で給仕をしている。賈荃は息子が罪を犯したとは言え潘瑾が有能な朝官であることに変わりないとかばい、皇后の前で忠誠を示す機会を与えたと寛大さを示した。すでに皇后も駙馬のため太尉府に来臨、しかし劉莞(リウワン)はなぜか心が落ち着かずにいる。一方、楊采薇(ヤンツァイウェイ)と潘樾(パンユエ)は太尉府の正門を眺めながら来るはずのない卓瀾江(ジュオランジアン)を待っていた。「式が始まる…」「阿江はまだかしら?」その頃、陳(チェン)掌院は恩人の息子の遺言に従い、白小笙(バイシャオション)の長屋を訪ねた。「そなたが白小笙か?」「ええ」すると陳掌院は中庭に亡骸を運び込ませ、少笙に伝言を伝えて帰って行った。「あの者に頼まれた、″俺が帰りたい場所はひとつ、かつての親友の元だ″と…」白少笙は恐る恐る亡骸を覆っている白い布に手をかけた。しかし現実を受け入れる勇気がなく、結局、顔を見ることができない。その時、傷だらけの右手だけが飛び出していることに気づいた。少笙が固く握られた拳の指を開いてみると、中からつぶれた飴が出てくる。『辛い時には甘いものを食べろ…甘い味を思い出せば辛さが消える』@18話すると少笙はやはり亡骸が卓瀾江だと確信し、そのまま泣き崩れてしまう。太尉府で大司馬任命式が始まった。甲冑姿の賈荃は皇帝から勅命を賜り、ついに全軍を動かせる金印紫綬(キンインシジュ)と虎符を手にする時がくる。その時、とんだ邪魔が入った。「そこまでだ!」潘樾が郡主の位牌を抱えた楊采薇と一緒に太尉府に乗り込んできた。実は郡主の死に敵国の間者が絡んでいるため、弁解の機会が欲しいという。賈荃は逃亡犯を捕えろと命じたが、回廊に控えていた潘瑾が慌てて御前に飛び出した。「皇后!事が敵国の間者に絡むなら軽視してはなりません! 私の命を懸けてお願い申し上げます、どうか息子に弁解の機会を!」「…前に来て話を」潘樾は郡主が奸臣を暴くため名誉をなげうち、自分と婚約を偽装したと白状した。郡主の死は痴情のもつれではなく自害を強要されたせいで、奸臣によって入念に練られた陰謀だという。「″栖霞嶺(セイカレイ)は枕辺の人のせい″、郡主が残した言葉です 夫人の命を盾に郡主を脅して自害を強いたのはご両親を殺した人物…賈荃です」楊采薇はこれまでの経緯を明かし、全ては賈荃が兵剣を奪って姜(ジアン)族に便宜を図るためだと暴露した。するとすかさず孫熙明(スンシーミン)が賈荃を援護、潘樾たちが証拠もなしに重臣を中傷したと糾弾する。しかし潘樾は不敵な笑みを浮かべた。「なぜ証拠がないと?…皇后、証人を召喚しても?」実はあの燃え盛る馬車の中に雲裳はいなかった。証人として雲裳が現れた。雲裳は10年前、妓楼で偶然、賈荃が敵と通じていると知ったと証言、証拠の文を献上する。…私が朝廷で権力を得れば中原は姜族のもの…皇后は顔を曇らせたが、賈荃は潘樾たちが自分に汚名を着せるため文を偽造したと訴えた。しかし文には偽装できない指紋が残されている。潘樾はこの場で指紋を照合するよう迫ったが、賈荃は無礼だと一蹴した。すると賈荃が拒んだせいで朝官たちがざわつき始める。その時、皇后が賈荃に手套(シュトウ)を外すよう命じた。「皇后?!」「やるのよ」賈荃は仕方なく手套を外した。すると驚いたことに指が擦りむけて真っ赤になっている。「先日、皇上のお供で移動中、小太子が危うく事故に巻き込まれそうになった でも太尉が身を挺して守ってくれた、その時に傷を負ったのよ」皇后は皇太子の恩人である賈荃を信じると表明、証拠がないのなら潘樾たちを誣告罪に処すと言った。しかしその時、門衛が駆けつけ、重要参考人が来ていると報告する。皇后は召喚を認めたが、潘樾と楊采薇はその証拠を見て呆然となった。新たな証拠を持って来たのは白小笙だった。少笙は荷車に乗せた卓瀾江の亡骸を運び込むと、楊采薇の元へ歩み寄り、卓瀾江の遺言を伝える。「″かつての親友の元へ帰りたい″と…何かの暗示かも」「きっとそうだわ」潘樾は帳簿のことだと気づいたが、少笙の話では懐には何もなかったという。そこで采薇は皇后にこの場で検視したいと嘆願した。当然、朝官たちは反対したが、意外にも楊済安(ヤンジーアン)の同僚だった国老が味方になってくれる。「彼は非常に実直な人間でした… それなのに謎の死を遂げ、ずっと私の心のしこりだったのです こうして今、過去の事案が再び提起された 皇后娘娘、どうか老臣の声をお聞き入れ、この者たちにもう一度だけ機会を!」「国老がそこまで言うなら仕方がない」楊采薇は悲しみをこらえながら親友の検視を始めた。すると卓瀾江の胸に拷問の傷とは異なる3つの規則的な傷がある。実は卓瀾江は牢屋の柱に打ちつけてあった釘を抜き、自ら胸に刺して手がかりを残していた。「上の傷は玉堂の経穴、下は建里の経穴、左の期門にも傷が…でも右のは無傷…」「肝経で最も重要な経穴か、″黄帝内経(コウテイダイケイ)″に記載がある ″東方は青色で肝に通じ、性質は草木に似る″か…これが残した傷の意味?」「帳簿を探して捕まったのよ?″東方″…″草木の青″…隠し場所を指しているのでは?」どうやら密輸塩の帳簿は太尉府の東側の部屋にあるらしい。そこで潘樾は皇后に屋敷を捜索したいと嘆願した。「皇后!」賈荃は慌てて上奏しようとしたが、思わぬ伏兵に邪魔されてしまう。「娘娘、本件は国の大義に関わること、夫君が潔白なら皆の前で証明して欲しい」皇后は劉莞の心情をおもんばかり、捜索を認めた。「ただし線香が燃え尽きる前に見つからなければ即刻、斬首よ」潘樾は東の書房に入った。しかし″草木の青″が何を指すのか分からず手間取ってしまう。楊采薇はなかなか戻らない潘樾を案じていた。やがて禁軍が拘束した潘樾を連行、高(ガオ)宦官は皇后に何も見つからなかったと報告する。すると皇后は賈荃に屈辱を味わわせてしまったと労い、潘樾の処遇を一任した。賈荃は潘樾をこの場で極刑に処すと宣言した。勝利を確信し、潘樾に歩み寄る賈荃。「ふっ、勝てば官軍だ」「だが勝者はどちらかな?」潘樾はいきなり賈荃を蹴り飛ばすと、禁軍の帯剣を奪って突きつけた。「その通り、勝てば官軍、勝負はついたな」すると皇后が皇帝の恩を裏切ったのは賈荃だと糾弾した。実は潘樾は″草木の青″が鳥の置物だと気づき、からくりを見つけて帳簿を手に入れていた。しかし時間を稼ぐため高宦官に協力を頼み、口上では見つからなかったと伝えながら密かに書き付けを渡してもらう。…証拠を発見、賈荃には内密に…賈荃は潘樾にまんまと謀られたと気づいた。「だがこのままで終わると思うか?!」すると賈荃の配下が中庭になだれ込み、朝官たちを包囲してしまう。「どのみち死ぬのだ、貴人を道連れにできるなら本望!」その時、突然、屋根から射手隊が現れ、一斉に叛徒たちを始末した。潘樾は帳簿を見つけたあと援護を呼んでいた。禁軍は謀反を制圧、皇后は賈荃を投獄して裁きを待たせるよう命じる。しかし劉莞が咄嗟に叛徒が落とした弩(ド)を拾って夫に矢を放ち、自ら妹の敵を討った。潘樾は別れを告げるため父を訪ねた。「皇上に禾陽県令への帰任をお願いしました」「そうか、行ってこい、賈荃の残党は私に任せろ」潘瑾は息子の背中を見送ったが、声をかけずにはいられなかった。「樾児…」すると潘樾は立ち止まり、ふと振り返った。「爹(ディェ)、保重(バオジョン)!」潘瑾は潘樾が再び自分を父と呼んでくれたことに感激、思わず涙ぐんだ。その頃、楊采薇も荷物をまとめて疏雨院(ソウウイン)を出発するところだった。すると都へ戻った上官蘭(シャングワンラン)が現れる。上官蘭は愛しい妹の顔に手を伸ばしたが、結局、触れることはできなかった。「そなたを責めはせぬ…この世にもう1人の上官芷(シャングワンジー)が生きていると思うことにする それだけで私は満足だ」楊采薇は卓瀾江との約束通り皆で禾陽に戻った。そして卓瀾江の亡骸を父・卓山巨(ジュオシャンシュー)の隣に埋葬、しばし3人で友との別れを惜しむ。采薇は白小笙を心配したが、少笙は気丈だった。「私なら平気、阿江と話したいから先に行って…」すると独りになった小笙は縁結びの木に祈った願い事を思い出した。…阿江がいばらの道を突き進もうとずっとそばにいられますように…しかしもう叶わない。「でもいいの、心の中ではあんたに何度も嫁いだから…」楊采薇と潘樾は矢倉に続く橋の上に登り、久しぶりに禾陽の街を眺めた。かつて悪名高い街だった禾陽も今は誰もが平安に暮らしている。確かに冤罪の多いこの町から無辜の墓がなくなるよう願っていた采薇、しかしこれほど代償が大きとは思わなかったと肩を落とした。「阿江や郡主、そしてそなたも私も同じ、あるいは誰もが縛られて生きているのやも」「信念を貫いてこそ、この命に意義があるのね」すると潘樾が采薇の手を握りしめた。「そなたがいるからこの人生に意義がある」一方、京城では廷尉に復帰した潘瑾が謀反の後始末に追われていた。すると賈荃の令牌が見つかる。しかし令牌を確認した潘瑾は数字を見て呆然となった。「2番だと?本当に賈荃のものか?」「間違いありません」「すぐに保管庫へ、誰も近づけるな」保管庫に8つの令牌が揃った。すると誰かが最後に大きな1番の令牌をはめ込み、羊角雲紋を完成させる。終わり( ๑≧ꇴ≦)32話なのに長かった~!で全然、解決しないまま終わったwwwww羊教と9人の義兄弟1 ?2 賈荃3 卓山巨4 顧雍5 ?6 上官芷を殺した刺客7 ?8 ?9 ?本当の黒幕が①の令牌をはめてヒツジーが完成つまりパパが黒幕?まさか潘樾の実父から奪ったとか?いやいや、最後に令牌を届けた兵士が実は…ヒイィィィ!!(゚ロ゚ノ)ノあ~何だか完走したのに損した気分___w※″東方は青色で肝に通じ、性質は草木に似る″黄帝内経とは中国最古の医書五臓が四方と季節、五行に対応しているとされる期門は肝経でも重要なツボで、肝に対応するのは東方=青色、五行では木
2025.05.17
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墨雨云间 The Double 全40話第36話「老将軍の思惑」久しぶりに晴れやかな朝を迎えた沈玉容(シンギョクヨウ)。実はその頃、婉寧(エンネイ)公主は腹の子を守るため李瑾(リキン)に嫁いでいた。李瑾は殊勝な様子で拝礼の儀に挑む長公主に戸惑いながらも床入りの儀へ、すると婉寧の態度が一変、夫婦の杯をわざとこぼして李瑾を追い出してしまう。「疲れたわ…駙馬、聞こえなかった?」婉寧は納得のいかない婚姻に苛立ちを隠せず、独りになると沈玉容からもらった菊のかんざしを眺めて涙に暮れた。一方、薛芳菲(セツホウヒ)は今日も弟の世話を焼いていた。すると薛昭(セツショウ)が全て片付いたら淮郷(ワイキョウ)に帰り、瓊枝(ケイシ)に会いたいという。薛芳菲は瓊枝が非業の死を遂げたと言えず、薛昭が死んだと聞いて悲しんでいたが、良い相手が見つかって遠方へ嫁いで行ったと嘘をついた。「そうか…彼女が幸せならいいんだ」その頃、大昭(ダイショウ)では蕭蘅(ショウコウ)が司徒九月(シトキュウゲツ)の毒蜘蛛探しに付き合わされていた。九月は蕭蘅と2人だけの時間が嬉しかったが、蕭蘅は相変わらずつれない。「まだか?!暑くて敵わん!」九月は仕方なく切り上げ、兄との交渉が上手くいったか聞いた。すると蕭蘅は九月の駙馬になることが条件だったと明かし、九月から断って欲しいと頼む。「率直に言おう、兵を借りられねば困るが婚姻はできぬ」「今日、付き合ってくれたのは下心があったからね?!」「駄目なら帰国して死を待つのみ」九月は呆れたが、助けるのはこれが最後だと言った。薛芳菲は蕭蘅が帰ってくると知って肉を焼いて待っていた。宴の準備を手伝っていた薛昭と海棠(カイドウ)は2人の邪魔にならないよう退散、その時、帰ってきたと知らせが来る。薛芳菲は喜んで迎えに出たが、現れたのは蕭蘅の祖父・蕭大川(ショウダイセン)だった。すると慌てて文紀(ブンキ)が駆けつけ、蕭蘅が戻ったら連絡するという。「どうせ私に会いたくないのだろう?…仕込んだ酒が余った、飲め、帰る!」「先帝と山河を平定した誉れ高き蕭老将軍ですね!」姜梨(キョウリ)の言葉を聞いた蕭大川は機嫌良く出て行ったが、門前でちょうど屋敷に到着した孫と出くわす。しかし蕭蘅は挨拶どころか祖父に一瞥もくれず通り過ぎた。蕭蘅が屋敷へ入ると、ちょうど薛芳菲が老将軍の届けた酒甕を持ち上げようと苦戦しているところだった。「良いところに…この酒を」「分かっている、毎年届き、毎年捨てている」蕭蘅はせっかくの再会が祖父のせいで台無しになったと落胆したが、阿狸(アリ)が帰国の宴に肉を焼いてくれたと聞いて笑顔を見せた。蕭蘅は兵を借りる条件が駙馬になることだったと話した。しかし薛芳菲は蕭蘅が承諾しないと分かっていながらわざとつれなくする。「そうなの…だったら行けば?早馬を準備する?」「私が承諾したらお前が許さない…私には分かる」薛芳菲は失笑し、実は婉寧が李瑾に嫁いだと教えた。計画とは違ったが、思いがけぬ収穫もあったという。李瑾は気位が高いため婉寧といては心穏やかでないはず、表面上は静かに見えても実は激しく波打っているはずだ。「薬効が消えたら大騒ぎになる」一方、沈玉容は婉寧の懐妊を訝しみ、草薬の書を調べ始めていた。粛清された皇城司の残りの将たちは辺境へ異動となった。しかし武器庫担当者が命乞いのため自供、三月前に申請数を超える武器を受領したが、超過分は入庫しなかったという。恐らく皇城司と武庫署が通じて成(セイ)王に武器を横流ししていたのだろう。蕭蘅は早速、皇珹司の武器支給を審査した武庫署の曹斌(ソウヒン)を訪ねたが一足遅く、曹斌は汚職を認める遺書を残して自害していた。すると武庫署の署令・黄賢松(オウケンショウ)が駆けつける。蕭蘅は曹斌が武器を横流ししていたと弾劾したが、黄署令は何も知らなかったと訴えた。「では曹斌が担当していたのは皇城司の他にどこだ?」「確か…侍衛親軍司(ジエイシングンシ)です」黄署令の話では曹斌が見直したいので侍衛親軍司と皇城司の文書を持ち帰ったという。確かに書斎には紙の燃えかすがあった。そんなある日、突然、沈家に婉寧がやって来た。婉寧は李家での生活にへき易していたが、沈玉容は自分たちの子供ためだと言い聞かせる。「私のように接する人は他にいません お坊ちゃんの李瑾は辛抱を知らない、あまり追い詰めませんように 今は静かに時を過ごすことが重要なのです」「はいはい、分かったわ」沈玉容が婉寧の肩を抱き寄せると、婉寧は子の名前を考えようと提案した。「安寧で穏やかに暮らせるよう殿下の寧と、雪のように純潔であれと願って…」「沈・寧・雪…?では呼び名は小雪にする」婉寧は母となる幸せをかみしめながら沈玉容の肩にもたれていたが、沈玉容の氷のように冷たい表情には気づかなかった。蕭蘅は侍衛親軍司を訪ねた。都指揮使(トシキシ)・張巍(チョウギ)は蕭大川の元部下、蕭蘅から武器の横流しの件を聞いて武器担当の冑曹(チュウソウ)参軍・徐直(ジョチョク)を呼んでくれる。「我々の武器を調べたいそうだ、協力してやれ」しかし張巍と徐直の対応は完璧すぎてむしろ不自然だった。武庫署の記録と照合するため書類を借りて侍衛親軍司を後にした蕭蘅と陸璣(リクキ)。すると武器署を調べていた文紀が駆けつけた。「武器生産量が出庫量を上回っています 曹斌は侍衛親軍司とも通じて余分な武器を出庫していました!」「監視せよ、徐直は捕らえる」一方、張巍は早速、蕭大川を牽制した。実は皇城司が武庫署と組んで武器を横領していたことが発覚、粛国公が侍衛親軍司にも疑いをかけているという。「捜査は構いません、しかし証拠もなく部下を捕まえ拷問したなら…黙っておれません」李瑾は長公主が沈玉容に会いに行ったと知っていた。追跡されたと知った婉寧は逆上するところだったが、ふと沈玉容の言葉を思い出して落ち着きを取り戻す。「これも一種の協力関係よ、助けてくれれば十分な褒美をあげる」「お守りしたいだけです、あなたのお子を… 結局、沈玉容のことが漏れたら皆が困ることになる、ふっ」婉寧は子のためにこらえたが、増長した李瑾へ怒りを募らせた。国公府に捕らわれた徐直は超過分など知らないと否定したが、文紀は一晩、責めれば白状すると踏んだ。しかし蕭蘅は明日まで待てないという。その時、門衛が慌てて駆けつけた。「侍衛親軍が国公府を包囲しました!」張巍は徐直を無断で連れ去ったと激怒、半刻以内に解放しろと要求した。国公府の前で睨み合う蕭蘅の暗衛と張巍率いる侍衛親軍、すると慌てて蕭大川がやって来る。「張巍、私の顔を立ててここは退いてくれ、今日中に部下を送り届ける」すると張巍は剣を納め、撤退した。蕭大川は武器の横流しの案件なら徐直を三衙で審理させるよう提案した。しかし蕭蘅は皇帝に従うと拒否、かつて父の変死を調べず、今さら部下の肩を持つのかと非難する。「ともかく徐直を解放しろ、家で話そう」「私に家などない」すると蕭蘅は屋敷へ入り、門を閉めてしまう。皇帝のもとに横暴な蕭蘅を弾劾する奏状が山のように届いた。皇帝はさすがにやり過ぎだと激怒、自分でもかばい切れないという。「限度を知れ!2日間の禁足を命じる!」つづく( ๑≧ꇴ≦)ゆーろーん!ゾクゾクする壊れっぷりですw
2025.11.04
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墨雨云间 The Double 全40話第39話「最後の戦いへ」姜元柏(キョウゲンハク)の弟・姜元興(キョウゲンコウ)が妻を人質にされ婉寧(エンネイ)公主に加担。姜梨(キョウリ)を偽物の趙珂(チョウカ)に引き渡した。「姜梨、許してくれ」一方、薛芳菲(セツホウヒ)を閉じ込めた婉寧は上機嫌で地下牢を出た。すると永安(エイアン)閣の前に兄の姿がある。趙晟(チョウセイ)は謀反の準備に万全を期していながら、未だ蕭蘅(ショウコウ)を恐れていた。「蕭蘅を誘き出す″餌″だ、間違いがあってはならぬ」「安心して、蕭蘅が来たら公主府から生きて帰さないから」その頃、蕭蘅も今夜の反乱に備え、策を巡らせていた。すると姜元興の目を盗んで脱出した趙珂が駆けつけ、姜梨が行方不明だと報告する。「恐らく長公主が…」蕭蘅は罠だと気づいて単身で乗り込むことにしたが、思いがけず軍装した蕭大川(ショウダイセン)が現れた。「大戦を前に大将が離れてはならん!嫁は私が助けに行く!」( ๑≧ꇴ≦)おじーちゃーん!w婉寧の侍女・梅香(バイコウ)は沈玉容(シンギョクヨウ)から届いた差し入れを運んだ。まさか裏で自分の知らない計画が進んでいるなど露も思わず、婉寧は嬉しそうに羹(アツモノ)を飲んでしまう。その頃、沈玉容は阿狸(アリ)を救うため地下牢に駆けつけていた。全ての過ちは長公主に強いられたせいだと責任転嫁する沈玉容、しかし薛芳菲は死を恐れて自分で選んだ道に過ぎないと指摘する。すると沈玉容は阿狸に薬を嗅がせ、気を失わせて運び出した。沈玉容が薛芳菲を抱えて永安閣を出ると、激しい雨の中、びしょ濡れになった婉寧が立ちすくんでいた。そこで沈玉容は一旦、薛芳菲を下ろし、婉寧と相対する。婉寧は羹を食べて喀血、沈玉容に毒を盛られたと気づいていた。「その女を救うために私を殺すのね? 私はその女を殺させたけれど、最後にはやっぱりその女を選ぶの? あなたに尽くしたのに、その私に毒を盛るなんて…哥哥が許さないから!」「殿下も承知の上だ、成王の挙兵には大義名分が必要だからな」「沈玉容…私を愛していた?」しかし沈玉容は何も言ってくれない。兄と情夫の裏切りを知った婉寧は絶望した。「あなたからもらったかんざし…今、返すわ」すると婉寧は沈玉容の手に菊のかんざしを握らせ、その手をつかんで自分の胸を突き刺してしまう。「沈玉容…これであなたが公主殺しの罪人になる…先に地獄で待っているわ」その様子をちょうど意識が戻った薛芳菲が見ていた。沈玉容は薛芳菲を連れ、婉寧の亡骸を届けに李(リ)家に向かった。痺れ薬で体が動かない薛芳菲は揺れる馬車の中、沈玉容の恐ろしい計画を知る。実は沈玉容は軍営で成王に謁見した際、兵馬が入城できた暁には魚符が欲しいと頼んでいた。『蕭蘅をこの手で殺したいのです』沈玉容は薛芳菲の心を奪った蕭蘅を骨の髄まで恨んでいた。太極殿で成王の凱旋を祝う宴が始まった。城楼から宮中を警戒する陸璣(リクキ)、城外では楚嵐(ソラン)が臨戦態勢で合図を待っている。一方、侍衛親軍司(ジエイシングンシ)でも衛兵が集結していた。すると徐直(ジョチョク)が駆けつけ、都指揮使(トシキシ)・張巍(チョウギ)の逮捕令を示す。「北境と通じ武器を密輸、謀反の意図あり、縄に就け!」しかし誰も従わず、逆に徐直が捕まってしまう。実は張巍は徐直が蕭大川の密偵だと知っていた。「だから泳がせていたのだ、自分たちが優位だと思わせるためにな」( ๑≧ꇴ≦)おじーちゃーん!w沈玉容は李瑾(リキン)に婉寧の亡骸を届け、本当に死んだと明かした。「長公主は私に毒を盛られたと誤解し、悲憤の中で自害した だが成王殿下の大計どおり進めれば良い、事が成った後、私が自ら罪を請う」李瑾は長公主の亡骸に付き添い、急逝を嘆きながら李宅を出発した。その様子を眺めながらほくそ笑む沈玉容。すると入れ違いに薛芳菲が連行されて来る。「もう後戻りできないわよ?」「…ここで待っていろ」沈玉容は兵士に薛芳菲を見張るよう命じ、馬で出かけて行った。薛芳菲が屋敷に引きずり込まれそうになっていると蕭大川が乗り込んで来た。「老将軍!蕭蘅を助けに行って!沈玉容が魚符を持っている!」「まずはそなたを助けてからだ!」しかし李家の侍衛たちが駆けつけ多勢に無勢、蕭大川に勝ち目はない。その時、驚いたことに闇市の頼彪(ライヒョウ)たちが雪崩れ込んで来た。実は蕭蘅が大昭(ダイショウ)へ出かけていた時、陸璣が密かに闇市へやって来たという。『主君から伝言です、″時は来れり″と…』文紀(ブンキ)は回廊で控えている蘇(ソ)内官に反乱が始まると報告、皇帝を脱出させるよう頼んだ。蘇内官から耳打ちされた洪孝(コウコウ)帝・趙鄴(チョウギョウ)は麗(レイ)妃を連れて中座しようとしたが、成王に邪魔されてしまう。「雪隠へ参る、すぐ戻る」「この曲が終わったら私も付き合おう」「ふふ、成王殿下、私がいるのに陛下が戻らないはずありません」麗妃は皇帝を逃がすため宴に残ると決意、一献したいと言って成王の席へ向かった。後ろ髪を引かれる思いで太極殿を出た皇帝は蕭蘅と合流した。しかし蕭蘅は追っ手を阻むため、皇帝の警護を陸璣に任せるという。「明日、生きて必ず会おう」「御意」その頃、宴席に婉寧公主の亡骸を抱いた李瑾が現れた。「殿下!殿下!長公主が殺されました!皇帝の仕業です! 皇帝は殿下の功を妬み、都から生きて出さぬと… 暗衛に長公主の捕縛を命じ、騒ぎの中で長公主が命を落としたのです」成王は妹が本当に死んだと知り驚愕したが、大義名分を得て挙兵、麗妃を共犯者として拘束してしまう。朝臣たちは突然の政変に動揺した。中には明らかに謀反だと弾劾する大臣がいたが、その場で呆気なく殺されてしまう。すると李仲南(リチュウナン)が成王に忠誠を誓い、長公主の仇を討つと賛同した。朝臣たちは成王を恐れ、やむなく追従するしかない。こうして成王が皇帝誅殺を掲げ、ついに謀反の火の手が上がった。城内から合図の照明弾が上がった。楚嵐は軍営を出発、宮中では張巍率いる侍衛親軍を文紀たちが阻む。「謀反人、張巍を捕えろ!」一方、皇帝を追いかける成王ら北境軍の前には蕭蘅と国公府の暗衛が立ちはだかった。楚嵐たち北境軍は城門で足止めされていた。すると城楼に沈玉容が現れ、魚符を示して城門を開けるよう命じる。軍令は絶対、龍武軍の総領将軍・楊青(ヨウセイ)は好む好まざるに関係なく、従うしかなかった。文紀たちは張巍を殺害、侍衛親軍を平定した。しかしそこへ楚嵐率いる北境軍が雪崩れ込み、形勢は逆転する。「やはり大昭の加勢は役に立たなかったか…」「何を言う!早見優!」すると司徒九月(シトキュウゲツ)が代昭軍を率いて駆けつけた。「外はおとりよ!精鋭は隠しておいたの」「よし、ここであの時の決着をつけよう!」一方、陸璣は暗衛たちをおとりにしながら皇帝を誘導していた。しかし李仲南率いる反乱軍に見つかってしまう。「陛下、お迎えに上がりました、協力して頂けるなら成王に命乞いしましょう」その時、城楼に現れた伏兵が一斉に矢を放ち、反乱軍は壊滅する。「遅くなりました!」禁軍を率いて現れたのは姜元柏(キョウゲンハク)だった。李仲南は一緒に趙鄴を捕らえてくれるなら成王に口添えすると懐柔したが、激怒した姜元柏に蹴り飛ばされてしまう。「捕らえよ!」文紀は司徒九月の助太刀で楚嵐を生け捕りにした。すると九月は精鋭たちと城外の支援に向かう。一方、蕭蘅は亡き父の宝剣を抜いて成王と死闘を繰り広げていた。決着がつかないまま対峙する蕭蘅と成王、その時、北境軍の兵士が思わず″龍武軍はまだか″とぼやいてしまう。皇帝を案じた蕭蘅は暗衛に門を死守するよう号令、屋根に飛び上がって消えた。姜元柏は先帝との誓いを守り皇帝を救った。そこで急いで城門へ向かうことにしたが、突然、蕭蘅が駆けつける。「姜相国、陛下を国公府へ」「分かった」しかし龍武軍がこちらに向かってくると知らせが届く。蕭蘅は自分が止めると言ったが、その時、蕭大川が薛芳菲を連れて戻って来た。蕭蘅は愛しい薛芳菲を馬から降ろし、2人はしばし抱き合った。しかし別れを惜しむ時はなく、蕭蘅は陸璣たちに皇帝を必ず守るよう頼んで馬で駆けて行ってしまう。「蕭蘅はどこへ?」「陛下、粛国公は龍武軍を引きつけ、城外に出るつもりです」すると薛芳菲は老将軍に弓を貸して欲しいと頼んだ。疾走する蕭蘅の前に龍武軍を手中に収めた沈玉容が現れた。「蕭蘅!探していたぞ!自らやって来るとな!…放箭(ファンジィェン)!」蕭蘅は父の宝剣で弓矢を弾き飛ばし、城外を目指した。しかしあと一歩のところで城門を閉められてしまう。馬を捨て孤軍奮闘する蕭蘅。すると城楼へ上がった沈玉容は龍武軍を下げた。「蕭蘅!…お前を殺す気はなかったが、阿狸が惚れたようだ お前のせいで私の顔も見たくないと…」「沈学士!阿狸が愚か者だと蔑んでいたが、本当だな」(# ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾ <お前が阿狸と呼ぶなぁぁぁぁぁぁ!蕭蘅はふと背後を気にした。しかし愛する人への未練を断ち切り、城楼を見上げる。「これは決死の戦い!もとより生還は望まぬ!」つづく( ˙꒳˙ )ユーロンは仮死薬じゃなくて本当に毒を入れたんだろうね
2025.11.10
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许我耀眼 Love's Ambition 全32話第7話両親の説得にも応じず、京(ケイ)州で新たな生活を始めた喬琳(チァオリン)。再び美容部員として働き始めたが、そんな彼女を困らせているのが同居人の罐罐(グァングァン)だった。罐罐は毎日のように化粧品売り場に現れ、試供品で化粧を済ませては何も買わずに帰ってしまう。実は罐罐は生活を切り詰めて故郷の母に送金していた。事情を知った喬琳は罐罐に試供品をプレゼント、これをきっかけに2人は親しくなる。そんなある日、喬琳は品出しの際に誤って腕を強打し、病院へ向かった。喬琳を担当してくれた整形外科医は偶然にも高校時代の憧れの人・于一鳴(ユーイーミン)だった。当時の淡い恋心がよみがえり、夢見心地になる喬琳。しかし彼が許妍(シューイェン)に告白してこっぴどく振られる姿を目撃したことを思い出し、ふと我に返る。すると于一鳴は左腕が使えない間、家族に世話を頼むよう勧めた。姉から連絡をもらった許妍は京州悦康(ユエカン)病院に駆けつけた。喬琳の怪我を口実に許妍との再会を心待ちにしていた于一鳴。しかし許妍がすでに結婚したと聞いて落胆してしまう。「妹妹がついていればもう安心だ、じゃあ僕はこれで」この時、許妍は于一鳴の背中を目で追う姉の様子に気づき、彼女の気持ちを察した。喬琳をアパートまで送った許妍は、部屋の有り様を見て眉をひそめた。住まいも仕事も見つけて京州に腰をすえるつもりなら、自分に迷惑がかかっては困る。「すぐ引っ越して、部屋は狭いしトイレも共有、家具も足りない…部屋なら探してあげる」喬琳は横暴な妹に憤慨して拒否したが、週末、妹が引越し業者を連れて現れた。「子供の頃に助けてもらったから恩返しよ…借りは返す主義なの」「必要ないから!」「本当にいいの?…そう、せっかく于一鳴の隣の部屋なのに…大哥、作業中止よ!」「待ったーっ!」実は許妍は于一鳴に姉の面倒を見て欲しいと頼んでいた。一方、喬琳から婚約を破棄された林涛(リンタオ)は両親から結納金を取り戻すよう迫られていた。林母が聞いた話では喬家が自分たちの結納金を頭金にして商店街に美容院を買っていたという。「うちは騙されたのよ!喬琳は計算高い娘ね!」驚いた林涛はすぐ喬琳に電話をかけたが、すでにブロックされて連絡が取れなくなっていた。林涛は取るものも取りあえず京州へ出かけた。そこで妹から喬琳の居場所を聞き出そうとテレビ局を訪ねたが、警備が厳しく門前払いされてしまう。しかし運良く、近くのカフェにいる許妍を見つけた。許妍はちょうど于一鳴と一緒に職場近くのカフェにいた。「君だって本当は彼女が心配なんだろう?率直に話せば分かり合えるのに…」「今のままでいい、適度な距離を保って干渉しないのが一番よ 姐は婚約破棄して京州で独り、あなたの隣なら私も安心だわ、姐のことを頼むわね」すると突然、2人の席に林涛が怒鳴り込んできた。「喬妍っ!喬琳を頼むって何だ?!なぜ隣に住む必要が?! はっ!婚約破棄はお前のせいだな?!京州まで呼び寄せて男を紹介したのか?!」林涛は興奮して喬妍につかみかかり、驚いた于一鳴が林涛を引き離した。カフェは騒然、しかも運悪く孫思唯(スンスーウェイ)がやって来る。焦った許妍は姉の居場所を教えるとなだめ、慌てて林涛を連れてカフェを出た。孫思唯は取り残された于一鳴に事情を聞いたが、于一鳴は何も知らないと断って帰ってしまう。許妍は場所を移して冷静に話し合おうとした。しかしどんなに説明しても林涛は耳を貸さず、喬琳に会わせろと譲らない。「あの男と無関係だと本人から聞くまで信じられない できないのか?バレるのが怖いんだろう?お前は嘘つきだ」林涛は喬琳からの一方的な破談だったと訴え、結納金も払ったと口を滑らせた。そこで許妍は自分が結納金を返すと約束したが、林涛は引き下がらない。「本当に居場所を知らないの」「そういうことか、ならお前の職場にも婚家にもお前の悪行を暴露してやる!」すると許妍の目つきが変わった。「…ご勝手に」許妍は差し入れを持って姉のマンションを訪ねた。話を聞いた喬琳は憤慨、やはり林涛と直接、会って決着をつけると奮起する。すると許妍は時間の無駄だと言った。「別れたのならすっぱり切った方がいい、私に任せて、お金さえ返せば済む話よ 今すぐ渡さないと職場や沈(シェン)家にも知れ渡るから…」「なんだ、私の心配かと思ったら自分の秘密を守ためだったのね」「小さい頃から自分を守る必要があったの、もう迷惑はごめんよ」許妍はつい憎まれ口を叩き、姉と口論になってしまう。「じゃあお金は借りる!家賃と一緒に分割で返すわ!」「返す?喬琳!まだ強がるの?!その腕を見なさいよ!」喬琳は返す言葉もなかったが、その時、許妍の腕にできた赤いあざに気づいた。しかし原因を聞く前に許妍は慌てて帰ってしまう。その頃、沈皓明(シェンハオミン)は許妍が従姉の婚約者・林涛という男につきまとわれていると報告を聞いていた。喬家から結納金が戻り、林父母は息子に戻ってくるよう連絡した。林涛は喬琳が浮気をしていないか確認するまで帰らないと拒んだが、思いがけず職場の上司から呼び出されてしまう。仕方なく有給を返上して地元の銀行へ戻った林涛。主任の話では頭取から直々に林涛を呼び戻すよう連絡が来たという。「優秀な人材だから仕事を増やせとさ、本当のところ頭取にどんなコネが? 将来有望だな!今後も休暇は控えろよ?」…林涛の性格なら私につきまとうと思っていた、でも彼はなぜか急に姿を消した…休日の沈家。中庭へお茶を運んでいた許妍は偶然、沈皓明と母の話を立ち聞きした。実は沈皓明は新区178番地の土地への入札を考えていたが、首科(ショウコー)不動産の黄(ホァン)社長は沈皓明の資金や発言力の不足を見透かして相手にしてくれないという。すると于嵐(ユーラン)は父親に相談するようなだめ、屋敷に戻った。「何の話だったの?」「いいんだ、細かい仕事の話だ」沈皓明は許妍の前では笑顔を絶やさず、決して弱い面を見せなかった。夕食後、許妍は沈皓明をプールサイドにある石垣へ連れて行った。石垣の一角には小熊のミニチュアハウスがある。「ああ、僕が小学生の頃、石垣の穴を埋めようとしていた時に止めたんだ これが作りたくて…」「子供の頃から器用だったのね」許妍は窓の外を眺めながら隠れている小熊が、まるで心の中の嫌な感情を全て隠しているようだという。「だから彼のために灯りをつけたの」すると小熊の部屋がふいに明るくなった。「あなたはもう独りじゃない、私にネガティブな感情を隠す必要はないのよ? 重圧も分け合いたいの、あなたが幸せなら私も嬉しい」妻の言葉は意外だったが、沈皓明は許妍を抱きしめ感謝した。許妍は孫美玲(スンメイリン)とエステに出かけ、黄社長の情報を探った。聞けば黄社長は気難しく偏屈、しかし変わったのは妻を病で亡くし、絶望してからだという。「じゃあ他に家族は?」「子供はいないはず、老婆の母親に尽くしていたけれど、もう施設に入ったみたい」許妍は寄付を口実に黄母が入居した養老院を訪問、院長に于淑芬(ユーシューフェン)との面会を頼んだ。すると黄母がすでにアルツハイマー病の末期だと知る。許妍は院長と一緒に玄関先で様子を見た。確かに于淑芬は泥団子を揚げ団子だと思い込み、大事そうに数えている。しかし自分で口に入れることはなく、娘に食べさせると話していた。許妍は祖母が揚げ団子を作ってくれたことを覚えていた。そこでマンションに戻ると祖母とTV電話をつなぎ、作り方を教えてもらう。つづく((((;゚Д゚))))))) 林涛が本当、苦手
2026.05.17
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墨雨云间 The Double 全40話第37話「死の真相」国公府に捕らわれた冑曹(チュウソウ)参軍・徐直(ジョチョク)は釈放、侍衛親軍司(ジエイシングンシ)に復帰した。都指揮使(トシキシ)・張巍(チョウギ)は徐直を労い、これを乗り切れば名誉と冨貴を手にできると鼓舞する。一方、何も知らずに国公府を訪ねた薛芳菲(セツホウヒ)は薛昭(セツショウ)から昨日の騒ぎを聞いた。蕭蘅(ショウコウ)は皇帝に禁足を命じられ、面会も許されないという。そこで薛芳菲は粛(シュク)国公への差し入れを口実に衛兵から許しをもらって奥殿へ入った。あの風流な蕭蘅が身なりも整えず、のんきに短剣を研いでいた。薛芳菲はこれも策略だと気づき、今度は″君臣の離反劇″かとからかう。さすがに禁足が2日では短過ぎると指摘したが、蕭蘅はやり過ぎはかえって疑われると言った。「老将軍との諍いも?」「祖父の話はするな」すると薛芳菲は何を思いついたのかさっさと帰ってしまう。「差し入れは?!」「これは阿昭のよー」奥殿を出た薛芳菲は回廊で暇そうに控えている陸璣(リクキ)と文紀(ブンキ)を見つけた。皇帝が禁軍を派遣したため、禁足が解けるまで蕭蘅と接触できないという。「蕭蘅と老将軍が衆目の中で揉めたとか、どうして祖父と孫が反発を?」陸璣は口が堅かったが、文紀は姜梨(キョウリ)なら仲裁できるかも知れないと期待した。…蕭蘅にとって父・蕭暝寒(ショウメイカン)の死は大きなしこりだったあれは龍武軍の生き残りである副将・彭広(ホウコウ)が蕭大川を訪ねてきた時のこと小蕭蘅は回廊でこっそり2人の会話を盗み聞きしてしまう『奴らが見捨てなければ蕭将軍は生き延びられたのです 奴らは援軍を出そうとせず、唯一の退路を封じた』成王・趙晟(チョウセイ)は葬儀で蕭暝寒を師と仰ぎながら涙を流した彭広は老将軍が必ず成王の陰謀を明かしてくれると信じていたが、思いがけず蕭大川は龍武軍の再建のため復帰を決めてしまう諦め切れない彭広は自分で真相を洗い出すことにしたしかし逆に誣告され、汚職の罪を着せられ斬首されてしまう真相を知る唯一の人物が亡くなり、打ちひしがられる小蕭蘅正義を求めて長安門の登聞鼓(トウブンコ)を叩くも、祖父に連れ戻され、国公府に閉じ込められてしまう龍武軍と言えば禁軍の選り抜きで編成する精鋭部隊だった小蕭蘅は隠居していた祖父が突如、軍事の要職に就いたことを訝しみ、息子より名声を得たと非難、この日を境に祖父と決裂してしまう…蕭蘅は国公府に5年も閉じ込められた。父の死の真相を調べることもできず、植物を育て、戯曲を楽しむだけの生活だったという。「気性も変わってしまったそうです」「そうだったの…私、老将軍に会ってくるわ」薛芳菲は蕭大川の屋敷を訪ねた。老将軍の部屋には息子夫婦や孫の思い出の品が並び、いかに家族を愛していたのかが分かる。「老将軍、過去の話をお聞きしたいのです」「そなたにどんな関係が?」すると薛芳菲は蕭蘅と想い合っていると伝えた。そんな率直な姜梨を気に入った蕭大川は昔話を伝える代わりに、ある人物を紹介するという。「だが内密にな、蕭蘅に言ってはならぬ、悲しませる」「知るかどうかは蕭蘅本人が決めることでは?」一方、婉寧(エンネイ)公主は自分が下手に出た途端、つけ上がった李瑾(リキン)に怒りを募らせていた。「やはり調教しなくては…」そこで李瑾を呼びつけてはあごで使い、自分に従わせようとした。しかし自尊心の高い李瑾はついに堪忍袋の緒が切れてしまう。婉寧は李瑾に食事の給仕をさせ、わざと海老を落として拾って食べろと迫った。すると李瑾は自棄になって海老を口に放り込みながら不敵な笑みを浮かべる。「ふっ…私は沈玉容のような犬に成り下がるつもりはない!」「無礼者!」婉寧は逆上、李瑾を引っ叩いたが、李瑾は沈玉容のもとへ行けと冷たく突き放し、出て行ってしまう。蕭大川が姜梨に紹介したのは蕭蘅の乳母だった王(オウ)氏だった。薛芳菲は衛兵に賂を渡して王氏と一緒に蕭蘅に面会、蕭蘅はひと目見ただけで幼い時の乳母だと気づく。「王媽媽じゃないか!両親亡きあと世話をしてくれたが、突然、姿を消したな」「それは…小公子、高熱を出して苦しんだことを覚えていらっしゃいますか? 実は私が毒を盛ったのです」「何だって?!」当時、王氏は成王に我が子を人質にされ脅されていた。医者の手当てで蕭蘅は事なきを得たが、老将軍に毒を盛ったと見破られてしまう。しかし事情を聞いた蕭大川は追及するどころか、路銀を持たせて都から逃がしてくれた。「老将軍に蕭将軍の死の真相を明かす際に証言すると約束しました まさか老将軍との再会より先に小公子に会うことになるとは… 老将軍はこれまでずっと援助してくださいました」話を聞いた薛芳菲は成王が老将軍への警告の意味で蕭蘅に毒を盛ったのだと気づき、禁足が解けたら一緒に老将軍を訪ねようと提案した。祖父の屋敷は今も家族の思い出の品であふれていた。蕭蘅は驚きを隠せなかったが、ならばなぜ大切な家族を害されながら成王と結託したのかと嘆く。「我が子を殺した敵と結託するものか!」すると蕭大川はようやく重い口を開いた…息子を祖父のもとへ帰し、南疆の軍営から北疆の望(ボウ)城へ出征した蕭暝寒しかし成王は死を恐れ、援軍を待たず民を見捨てて撤退すると決める蕭暝寒は猛反発するも成王は決定を下すのは総帥である自分だと譲らなかった軍命は絶対、蕭暝寒はやむなく龍武軍も撤退させ、親衛兵200名足らずで望城に残るやがて敵軍が30里に迫った蕭暝寒は援軍が間に合わないと分かり、親衛兵100名を民と共に逃すよう命じる蕭暝寒は民たちを避難させる時間を稼ぐため、山あいの間道で敵軍を迎え撃つことにしたわずか100名で挑んだ大軍との戦いは死闘を極めたが、その時、避難を終えた彭副将が駆けつける『将軍!我々も撤退しましょう!』しかしすでに敵の後方部隊が目前に迫っていた逃げ道をふさがれた親衛兵たちは望城へ戻ろうと提案したが、彭副将の話では成王の命で城門が閉じられたという蕭暝寒は成王を誅するべきだったと後悔したが遅かった『将士們!生還の希望を捨てよ!』すると蕭暝寒は彭副将に100人の名を覚えて必ず帰還し、自分たちが大燕のため散ったと報告するよう命じた彭広は自分も残ると拒んだが、強引に連れ出されてしまう『将軍nnnnnnnnnn!』…蕭蘅は成王が望城の民を犠牲にしたと露見するのを恐れ、父の退路を断ったと知った。祖父は成王が王氏に近づいて孫を殺めようとしたと気づき、蕭蘅と蕭家を守るため息子の戦死を認めて龍武軍に復帰したという。「幼いお前が理解できないのも無理はない、だが大人になっても頑迷だとは」蕭大川は浅はかな孫に呆れた。実は徐直は蕭大川が侍衛親軍司に送り込んだ間者だという。徐直は張巍と成王の繋がり突き止め、すでに1年も張巍を監視していた。彭広が殺されたあと蕭蘅を国公府に閉じ込めたのは、真相に迫って幼くして汚い大人の世界を知るのが忍びなかったという。「説明すれば済むことなのに!…それで100人の将兵の名を覚えているのか?」「もちろん1人残らず」「名誉を取り戻す、姜梨は父の冤罪を晴らした、私にできぬはずがない…帰るぞ」祖父への誤解が解けた蕭蘅は祖父を国公府へ引き取ることにした。「成王が祭祀で帰京する、骸を引き取るのはごめんだからな」その頃、珍しい草薬を調べていた沈玉容は書の中で見つけたある薬材を入手した。家職の話では大昭(ダイショウ)が採取地で、かつて寒証の治療に用いられていたという。しかし過剰に摂取するとつわりのような膨満感や吐き気が見られ、脈にまで懐妊の相が現れて誤解を招くことになった。そのため利よりも害が多い薬とみなされ、次第に使われなくなったという。「薬効が切れるのは一月後です」一方、李瑾と口論になった婉寧は激しい腹痛で倒れ、流産した。これで名門の李家も終わりだと涙に暮れる李仲南(リチュウナン)。李瑾はせめて父だけでも守ろうと自分の首を差し出す覚悟で長公主を訪ねたが、慌てて李仲南が駆けつけた。「殿下、次男は出家し、残された子は1人だけ、どうかご容赦ください」すると婉寧は衛兵の帯剣を抜いて李仲南に突きつけた。「息子が可愛いのね、ならば私の子は?!親子共々首を落としてやる!」婉寧は剣を振り上げたが、李仲南と李瑾は病み上がりでふらふらの長公主をあっさり退けた。「殿下、ご乱心ですか?たとえ成王に知られようと息子を殺めることは許さぬ!」激情に駆られた李仲南は私兵を呼んで長公主を包囲、その時、沈玉容が現れた。沈玉容は人払いしてから婉寧の懐妊が偽装だったと明かした。にわかに信じられない婉寧だったが、確かに麗(レイ)妃の宴で毒味させずに酒を飲んでしまったことを思い出す。この薬材が採取できるのは大昭のみ、恐らく司徒九月(シトキュウゲツ)と麗妃が蕭蘅と姜梨に加担したのだ。「我ら全員、謀られたのですな…」李仲南は咄嗟に不敬を詫びたが、婉寧に消えろと追い出されてしまう。「梅香(バイコウ)、成王に文を…挙兵を促して」すると婉寧はその場で崩れ落ちた。「天からの贈り物だと思ったのに…子は消えた、いなくなった…」沈玉容はまた授かれると励ましたが、婉寧はその日が来ないことを知っていた。成王は婉寧が蕭蘅に魚符を出させたと知って上機嫌だった。思えば蕭暝寒の龍武軍さえいなければ何年も北の辺境で苦労せずに済んだだろう。当時、趙晟は自分が父皇のために戦っている隙に幼い趙鄴(チョウギョウ)が即位したと知って激怒、暗殺を試みた。しかし蕭暝寒に計画を阻止され、煮え湯を飲まされる。「ようやくこの日を迎えられた…祭祀の機に奇襲をかける」楚嵐(ソラン)は祭祀に大軍を率いて向かうことは無理だと思ったが、成王には切れ者の参謀がいた。文紀の報告により薛芳菲の策が見破られたと分かった。薛芳菲は蕭蘅の役に立てなかったと落胆したが、蕭蘅はむしろ戦わずに済む方が稀だという。「安心しろ、こたびは私がお前の駒となる、お前は高みの見物でいい」「死なないでね」「嵐が来る、姜家にこもれ、父親と弟のことは私に任せろ、お前さえ無事なら私は大丈夫だ」すると薛芳菲は蕭蘅に抱きついた。つづく_| ̄|○ ガクッ!って婉寧ー!婉寧がオカルトじゃないとこっちがガッカリなのよ ←違う方向へ行ってるw
2025.11.06
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梦华录 A Dream of Splendor最終話「それぞれの願い」顧千帆(コチェンファン)は皇后・劉婉(リュウエン)と接触し、忠誠を誓う代わりに趙盼児(チョウパンアール)を見逃して欲しいと訴えた。しかし皇后から欧陽旭(オウヨウキョク)への訴えを取り下げさせるよう迫られ拒否、交渉は決裂する。「…悪いけど力にはなれないわ」顧千帆は咄嗟に皇后に短剣を突きつけ、パンRが助かるなら命も売り渡す覚悟だと脅した。「私は裁きへの干渉を求めているのではない、同じ女子であるパンRに機会を与えてやって欲しい その後は勝とうが負けようが恨み言は申しません」「いいでしょう」すると顧千帆は去り際、真実を明かした。「陛下の手元にある夜宴図は真作です、パンRが贋作だと示唆したゆえ、あなたは難を逃れた」何も知らなかった劉婉は驚愕した。聞けばパンRは賎民のままならぬ辛さなら自分も良く分かると共感し、皇后を助けたという。顧千帆はパンRが欧陽旭を訴えたのも、皇后が斉牧(サイボク)からの侮辱に耐えられなくなったことと同じだと話した。パンRはなかなか意識が戻らず、皆を心配させた。しかしパンRの気概に感銘を受けた高鵠(コウコク)が太宗から下賜された妙薬を届けてくれる。顧千帆は高観察を信じ、薬を砕いてからパンRに口移しで飲ませた。するとついにパンRが目を覚ます。一方、劉婉は皇帝や顧千帆の話を噛みしめながら、ようやく自分の過ちに気づいていた。「陛下に謁見したいと伝えて」皇后はパンRに再び機会を与えた。そこで皇帝は公平を期すべく長官を交代させ、審理を公開とする。パンRは重い身体をひきずりながら再び登聞鼓院(トウブンコイン)へ出廷し、早速、杖刑(ジョウケイ)の続きを受けることになった。しかしそこへ伝令官として崔(サイ)内侍が駆けつけ、聖旨を伝える。「皇后の誕辰を祝い、本日より女子に対する杖刑以下の罰は銭で免除できるものとする…ちんつー」顧千帆たちは急いで門で見守っている葛招娣(カツショウテイ)と陳廉(チンレン)に銭を集めろと指示した。「30貫だ!」すると集まっていた民衆がパンRのために寄付してくれる。その中には開封府の前でパンRを蔑んだ男たちもいた。パンRは30貫と引き換えに残りの杖刑を免れた。欧陽旭は皇后が助けてくれると信じて出廷し、依然として婚約破棄を否認する。証書はとうに破棄し、結納品もなく、婚約を証明する物などないはずだ。パンR側の証人・孫三娘(ソンサンニャン)は身内も同然、また杜長風(トチョウフウ)も今や孫氏の許嫁のため、2人の証言は信頼性に欠ける。「確かに酒によって婚姻をほのめかしたことがありました、過ちは認めます なれど男側からの婚約破棄は容赦されるかと…」欧陽旭は誠意を示してパンRに謝罪したが、パンRは偽りの謝罪など必要ないと冷ややかだった。「欧陽旭、訴状をしっかり読んだ?婚約破棄は訴えの一部、問題は私を中傷したことよ?」三娘は婚約祝いに家宝の硯(スズリ)を欧陽旭に贈ったと証言した。返還を求めたがすげなく追い返され、用心棒に都から追い出されそうになったという。しかし欧陽旭が離京前にすべての身代を質入れしたため、硯を見つけることができた。池蟠(チハン)は質札と硯を証拠として提出、硯には確かに三娘が説明した通り表に文言、裏には″孫″と表記があり、質札の契約人は欧陽旭となっている。パンRは婚約する前から欧陽旭が自分から再三、銭を借りながら返済を拒んだと訴えた。「だまし取りは窃盗と同罪のはず、5貫以上は斬首となります」その時、つい立ての裏で審理を聞いていた皇帝は、激怒してうっかり椅子を叩いてしまう。長官は咳払いして慌てて誤魔化したが、顧千帆は皇帝の存在に薄々、勘付いた。皇帝は皇后と一緒に審理を見守っていた。「…皇上、先日は私が悪うございました」「長年、連れ添った夫婦ではないか、幸いにもまだ取り返しがつく」「でも斉牧を許すことはできません」「私が群臣の反対を押し切ってそなたを立后したのは、野心あふれる有能な女子だったからだ(コソッ)知っての通り私は決して知慮に富む賢君ではない… そなたを好いたのは己にないものを持っていたからだ よいな?これからは天下の民の噂話に耐え得るような手立てを取れ この大宋はそなたの家でもあるのだ」欧陽旭は思わぬ証拠に動揺し、硯の件は失念しただけだと釈明した。「これは趙盼児の報復行為だ!君はなぜこんな下劣なことを…」「あの日の発言に感謝するわ」開封府で訴えを差し戻された後、パンRは帰り際、自分の訴えを受け止める勇気もないのかと欧陽旭を非難した。すると欧陽旭は勝ち誇ったように刑法と慣習は全く別物だと言ったという。「それを聞いて悟ったわ、婚約破棄では断罪できないとね… 欧陽旭、私はあなたを地獄へ送る、あなたが私の首を締めたようにね」「何の話だ?…首など締めていないぞ!そんな証拠はあるはずない!」焦った欧陽旭は従者に助けを求めようとしたが、すでに従者は姿を消していた。その時、証拠集めに奔走していた宋引章(ソウインショウ)が駆けつける。「証拠ならありまーす!」欧陽旭の侍従・淑徳(シュクトク)と書生・子明(シメイ)は賊に殺されたことになっていた。実は子明の屍(シカバネ)から″歩虚韵(ホキョイン)″という楽譜が見つかっていたが、確認した引章は楽譜の奇妙な点に気づいたという。「これは道家の祭事で演奏される音曲で、書生は道教の修行者でした しかし歩虚詞と工尺譜(コウシャクフ)が一致していないのです そこで奇妙な箇所だけを横に読んでみると、ある文章が現れました、″欧陽旭が私を殺した″と…」驚いた皇帝はまた椅子を叩きそうになったが、すんでのところでこらえた。楽譜の裏には″紫陽観(シヨウカン)″という文字もあった。そこで引章は欧陽宅の近くに建つ紫陽観を捜索、すると座蒲(ザフ)の下から書生の遺書を発見する。「欧陽旭は侍従を死に至らしめ、大金で刺客を雇い、趙氏を殺そうとしたと… それを目の当たりにした書生は口封じに殺されると思い、楽譜に暗号を記したのです 欧陽旭は音律を知らぬため、気づかれません」酒楼組合へ向かっていたパンRたちを襲った黒幕は欧陽旭だった。欧陽旭は激しく取り乱し、捕らわれまいと暴れ出した。するとついに皇帝と皇后が姿を現す。欧陽旭は全て聞かれていたと知り呆然、その場にへたり込んだ。「欧陽旭の官職を全て剥奪し、詔獄(ショウゴク)へ…いいや、皇城司の獄へ収監せよ! 顧千帆、朕に代わりしっかり取り調べてくれ」皇帝は趙氏、孫氏、宋氏の功績を認め、何でも望みを叶えることにした。「孫氏、言ってみよ」「わっ!私ですか?!…私は永安楼の新作料理を召し上がって頂ければ十分です 願わくば誥命(コウメイ)夫人の衣を賜りたく、栄に浴することができましたら、この上ない幸せです」「許そう」今や立派に自立した引章は、これを機に登聞鼓院が常に開かれ、杖刑が減ることを望むと嘆願した。皇帝はさすが″風骨″の文字を授かっただけのことはあると感心し、許可するという。皇帝は最後にパンRの望みを聞くことにした。するとパンRはいきなり3度ほど叩頭し、政に口を出す無礼を謝罪する。「私は父の罪により楽妓となりました…父は民を救ったがゆえに死んだのです 宋氏は官妓の家の出ですが、世塵(セジン)にまみれることなく、琵琶に邁進しています そんな私たちは欧陽旭より卑しいでしょうか?」パンRは賎民が決して卑しくないと証明するため欧陽旭を訴えたと説明した。男女を問わず一度、賎民になれば容易に抜け出すことはできず、一生、世間から見下されてしまう。パンRは楽師や職人、奴婢の家に生まれた者を賎民である苦しみから解き放って欲しいと涙ながらに嘆願した。良賎制は秦漢(シンカン)期に始まった。皇帝も改めたいと思っていたが、天下の大業ゆえ、代々の帝王が徐々に進める必要があるという。「では今日はまず1つだけ定めるとしよう… 今後、教坊司の優秀な楽師や職人に内侍省翰林院の職を授けるものとする つまり官吏だ、当然ながら賎民ではなくなる また国に貢献し、善行を積んできた官奴婢と私奴婢に対しては上奏を許可する 朝廷が適切に取り計らおう」そして皇帝もこの日をきっかけに堂々と劉婉を伴って朝議に向かった。永安楼では宋引章の琵琶を聞こうと多くの客が集まった。その様子を池蟠は上階から幸せそうに眺めている。一方、三娘は夢を叶え、杜長風との婚儀で鳳凰冠をかぶり、礼服を着た。傅子方(フシホウ)は母の新たな門出を喜び、仲睦まじい陳廉と招娣も2人を祝福する。こうして紆余曲折を経て幸せをつかんだパンR。顧千帆は愛するパンRが嫁いでくれる日を待ちながら、今日もパンRに付き添っていた。終わり無事に完走しました!中国ドラマにハマるきっかけがパンR演じるリウイーフェイが出演した武侠ドラマ金庸の女神と言われたイーフェイが久しぶりにドラマ復帰した作品でしたが、期待が大きすぎたせいか、ちょっとこれじゃない感が…ともあれ私の愚痴を聞きながら最後までお付き合いくださった皆様、ありがとうございましたw
2023.06.14
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花顔劫 Fate of Beauty 全24話…真相というのはあなたが見たい事実難局というのはあなたが行き詰まる難題私があなたをよく理解し、あなたが信じる事実で難局を作り出したらあなたは抜け出せる?…第9話「掌握」その夜、肖曄霆(シャオイエティン)は蘭香(ランコウ)閣のあずま屋で目を覚ました。飲み過ぎたせいで頭はぼんやりしていたが、ふいに舞姫と肌を重ねたことを思い出して我に返る。すると立ちあがろうとして手をついた時、肖曄霆は異物を感じた。そこで敷物をめくってみると、半夢(バンモン)がいつも小指につけている飾りが見つかる。…半夢?…翌日、肖曄霆は半夢の工房を訪ねた。「確か半夢姑娘の爪につけていた飾りは瑪瑙の玉だな?」「そうです」「あれは特別な形だが、どこで買った?」「古い友からの贈り物です、本人に聞くしかないけれど、残念ながらその人は死にました」すると肖曄霆が飾りを見せた。「あら?いつ落としたのかしら、気づかなかったわ、どこで拾ったのですか?」「…回廊だ」「おかしいわね、ここ数日、通っていないのに…」肖曄霆はしらじらしい嘘をつく半夢に苛立ち、思わず腕を強くつかんだ。「昨夜のことを忘れたのか?」「何の話かさっぱり分かりません」「古い友とは誰だ?」しかし半夢に見つめられると肖曄霆は黙ってしまう。…なぜいつも憎しみと軽蔑の目で私を見る?!なぜこの眼差しに不思議と心が痛むのか?…肖曄霆は理由も分からないまま後ろめたさを感じ、居たたまれなくなって帰ってしまう。その夜、半夢は夏安(シャアン)府の令牌を眺めながら復讐を誓った。…爹、娘、必ず2人の敵を討ち、夏安家の冤罪を晴らしてみせるわ…実は昨夜、肖曄霆と共寝したのは半夢の身代わりだった。『その身を犠牲にしてくれたこと、生涯、忘れない』『将兵たちの冤罪を晴らすためなら何でもやるわ』半夢は頃合いを見て同じ衣装で面紗で顔を隠した舞姫と入れ替わっていた。…肌を重ねた相手が私だと肖曄霆に信じ込ませて、これは次の計画にとって極めて重要なの…半夢が爪につけていた瑪瑙の玉は幼い頃、肖曄霆が楽児(ルーアール)に贈ったかんざしから垂れ下がっていた飾りとそっくりだった。そんなある朝、半夢は海棠(ハイタン)から明日、肖将軍が帰って来ると聞いた。「私が書いた文は?」「すべて手配済みです」海棠は文だけで肖曄霆と父親の仲を引き裂けるとは思えなかったが、実は肖将軍の側近である軍師も半夢の仲間だという。「布石も打ってある」半夢は昨夜、肖曄霆の書斎に忍び込み、わざと荒らしておいた。「肖将軍は疑り深い性格で、2人の儿子を信じていない、特に肖曄霆をね」「でも肖府はずっと大公子が掌握してきました」「それはうわべだけよ、肖将軍は肖曄霆に爵位を奪われることを警戒している」「爵位は兄弟で争うものなのに、父子の間でそんなことが?」その頃、書斎を見た肖曄霆は愕然としていた。「誰かが房間に忍び込んだ…爹が帰って来る」半夢は雄の獅子が我が子さえ殺すことがあると例えて海棠に説明した。「雄の獅子が群れの中の幼い子を殺す理由は2つ 将来、王座を奪う競争相手を減らすためか、子が群れの足を引っ張り、害を及ぼさないため そしてその2つは肖曄霆に当てはまる 今回、肖曄霆が何をしても肖将軍が見逃すことはないわ」「でも肖曄霆が文を読んでも何もしなかったら?」「肖曄霆は肖将軍の考えを最も気にしている 今は嫡男でなくなったから、危険を犯してでもその座を取り戻そうとするわ」…幼い頃、父から褒められた肖曄霆は嬉しそうに夏安楽児(シャアンルーアール)へ報告した『見てくれ、爹にもらった皇室の矢だ! 今日は慕然(ムーレン)と勝負して、爹に私の腕前を披露できた! 爹の問いにも答えたぞ?″列子″の紀昌(キショウ)が弓術を学ぶ物語の本質は何か?と ″小を視(ミ)ること大のごとく″、紀昌は髪の毛で虱(シラミ)を吊るし、毎日見つめた そして最後は虱が丘ほどの大きさに見えて、その心の臓を射抜いた 爹に言ったよ、私も紀昌のように稽古に励み、矢尻が目に刺さっても瞬きはしないと』すると肖曄霆は嬉しそうに笑った…半夢は肖曄霆と肖将軍の性格が似ていることから、小石を投じるだけで十分、波風を立てることができると知っていた。実はあの物語にはその先がある。…紀昌は天下一の名人となり、互角なのは師匠の飛衛(ヒエイ)だけになった、そこで真の天下一となるべく飛衛を殺そうとする…当時、肖将軍が求めていた答えは紀昌が努力した話ではなく別のものだったのだろう。利己的な者は自覚しにくい、権力を奪おうとする者は物語の本質を見抜けない。『肖曄霆、あなたの大切なものをひとつひとつ奪ってやるわ』その夜、半夢のために新しい玉の飾りを手に入れた肖曄霆はいそいそと屋敷へ戻った。するとちょうど中庭を歩いている半夢と海棠の話を聞いてしまう。「この茉莉花の菓子はなかなか手に入りませんよ? 郊外の職人に花を保存する技があり、その店だけが今の季節にこの菓子を売れるとか」「二公子は大変な目に遭い、慰められるのはこの菓子だけよ」「前夫人の他界後、夫人は茉莉花を植えさせず、菓子まで禁じたとか」「静かに、人に聞かれるわ」肖曄霆は半夢の弟への気遣いに激しく嫉妬し、思わず玉を握りしめた。つづく
2026.04.16
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梦回 dreaming back to the qing dynasty第39話「さよなら、胤祥」寝所で茗薇(メイビ)が急に飛び起きた。隣で寝ていた十三皇子はふと目を覚まし、悪夢でも見たのかとなだめる。「夢の中で茗蕙(メイケイ)が私に死ねと言うの…」「すべては終わった、茗蕙は罰される、もう案ずるな」十三皇子は皇兄の政務の補佐で忙しく、茗薇を放っておいたことを反省した。茗薇に無理がたたっているのも宮中の生活が原因だろう。十三皇子は新帝の朝政が落ち着いたら都を離れるつもりだと言ったが、茗薇は茗蕙との恩讐がまだ終わっていない気がしていた。翌日、茗薇は茗蕙に面会し、自分への憎悪の理由を聞いた。すると茗蕙は長女でも庶出である自分と正室の子である茗薇とでは扱いに雲泥の差があったという。嫡子というだけでお姫様のように誰からも愛され、大切にされて育った茗薇、一方で茗蕙はまるで存在しないように差別されていた。「あなたがこの世にいる限り、私は何者でもない…」しかし茗薇は何の落ち度もなく殺された人がいると追求する。茗蕙は元青(ゲンセイ)のことだと気づき、駆け落ちを土壇場で断った薄情な男など死ぬべきだと言い放った。「あなたの阿娘は我が子ばかり大事にして、私は雑草以下の卑しい存在だった! あの人が憎くて仕方がなかったの!」「私と親しい人たちも陥れたわ!」「私が陥れた?笑わせないで…皆あなたのせいでとばっちりを受けたのよ 十三爺、趙鳳初(チョウホウショ)、七香(シチキョウ)、四福晋(フジン)もそうよ あなたを助ける者は死ねば良い!元凶はあなたよっ!」茗薇は勝手な言い分にカッとなり、思わず茗蕙の首に手をかけてかんざしを抜いてしまう。すると茗蕙は自分を殺せと迫り、茗薇の腕をつかんでかんざしを自分に刺そうとした。急に恐ろしくなった茗薇は慌てて手を離すと、茗蕙が急にえずき始める。茗薇は茗蕙が身ごもっていると気づき、このまま十四皇子にも知らせず、子供まで道連れにするつもりかと驚愕した。しかし茗蕙は自分を裏切った十四皇子とは無関係だと開き直り、子供に自分と同じ悲劇的な人生を歩ませたくないという。「だから私とこの子を一緒に殺して!…憐れみはいらない!」親となっても憎しみを手放せない茗蕙、茗薇はさすがに愛想を尽かし、そこで帰ることにした。その時、茗蕙が悔し紛れに暴言を浴びせる。「あなたは命を狙われている、どうせ私が死んでも命の危険は続くわ!」茗薇がしょんぼり御花園を歩いていると、偶然、納蘭(ノーラン)蓉月(ヨウゲツ)と出くわした。そこで蓉月は茗薇をお茶に誘う。実は先帝の崩御で子のない妃嬪たちは本来、尼寺に送られるが、皇太后の厚情により叔母と一緒に残れることになったという。「良かったわね」「私、前はあなたに意地悪したのに…」「でも私を助けてくれた、あなたが幸せなら嬉しいわ」すると茗薇は茗蕙と面会したと話した。「悪人だけど可哀想な人なの、復讐にとらわれ、情に目もくれず、恨みで自分を縛っていた」蓉月はお人好し過ぎると痛い目に遭うと警告したが、茗薇は後宮では誰もが茗蕙と同じように自分を見失ってしまうと指摘する。耳が痛い蓉月だったが、ふと思い出して叔母からもらった茶を勧めた。「安神(アンシン)茶よ、飲むと落ち着くの…」茗薇は蓉月と別れ、皇太后へ挨拶にやって来た。すると皇太后は全て茗蕙の仕業だとも知らず、茗薇を非難して来たと過ちを認める。しかし茗薇は皇太后も先帝と同じように兄弟の反目を恐れていたと察し、君主と国母が親である前に天下や民を思うのは当然だと理解を示した。皇太后は道理をわきまえた茗薇に安堵し、自ら香炉に小さな袋を入れる。「白檀よ、皇上がお嫌いゆえ、哀家(アイジィァ)もずっと使っていなかったの…」茗薇はふと宮女だった頃、四皇子が白檀の香りで咳き込んだことを思い出した。「魚寧(ユーニン)…哀家を恨まないでね」慈寧(ジネイ)宮をあとにした徐薔薇(ジョショウビ)は、道すがら自分がなぜ紫禁城を好きなのか気づいた。現代にいた頃は建築が理由だと思っていたが、今なら分かる。それはここで生きた人たちだ。四皇子は茗薇を殺そうとしたこともあったが、十三弟のために茗薇を諦めて礼節を守った。無情に見えても本当は天下と兄弟を思う情け深い皇帝…。そして十三皇子は帝王の資質と風格を持ち合わせながら、四兄を支える道を選んだ。きっとその方が自由に生きられるからだろう。十四皇子は尊大で四兄や十三兄と張り合う実力があったが、他人の物は欲しくないという理由で御膳立てされた皇位をつかまなかった。薔薇は自分のこの目で見て来た彼らこそ、数百年語り継がれて来た紫禁城の伝説であり、魂なのだと実感する。…私はその中に身を置き、歴史を変えず、1人の観客として見て来た…彼らの生き様を感じ、歴史の匂いを嗅いだわ…ここにも生があり死があり、涙と笑いがあった、そして悲劇と夢も…それこそが時代や王朝が変わっても、変わらぬ人の情なのね茗蕙の処刑の日となった。すると刑場に皇帝ではなく十四皇子が現れる。茗蕙は皇位を譲っただけでなく、妻殺しの汚名まで着るのかと驚き、皇帝が十四皇子を破滅させるつもりだと憤った。そこで十四皇子は皇帝が執行を任せた意図は別にあると教えたが、茗蕙は皇帝の見事な計略だと冷笑する。十四皇子は茗蕙の頭の中にあるのは結局、蔑まれた日々への恨みつらみしかないと確信し、執行の札を握りしめた。実は雍正(ヨウセイ)帝は十四皇子を呼び、茗蕙を救う機会を与えていた。同腹の兄弟ながら馬が合わなかった十四弟、しかし謀反の日に争っていたら、今ここに座っているのは十四弟だったろう。『十四弟、茗蕙を愛し始めていたのだろう?茗蕙もお前に尽くしていた、死罪だが酌量の余地はある あの者を殺すべきかどうか、お前に決定を委ねよう』十四皇子は皇帝の情けを無下にした茗蕙を見限り、ついに執行の札を投げた。無常にも転がり落ちる札に茗蕙は覚悟を決める。しかし処刑人が刀を振り上げたまさにその時、突然、皇帝が十三皇子と茗薇を連れて現れた。茗薇は茗蕙が身ごもっていると教え、助命を嘆願した。しかし茗蕙は否定し、茗薇からの同情に耐えられず死を望む。寝耳に水だった十四皇子は本当かと聞いたが、茗蕙は黙ったままだった。「少しは私に情があると思ったが、どうやら…」「あるわ、あるけど… 私が先帝を殺したと思っているんでしょう?だったら私の子など要らないのよね?!」「聞きもしないで、なぜ要らぬと分かるんだ?!」すると皇帝は茗蕙に陥れられた茗薇が命乞いするのも何とも不思議な話だと漏らした。茗薇は憎しみにとらわれた人間は目が曇って苦痛と怒りから抜け出せなくなると話し、茗蕙を許すことで自分も解放されるという。そこで皇帝は十四皇子に再度、茗蕙を生かすか殺すか決めるよう命じたが、十四皇子は判断に迷った。茗薇は子供のために過去を捨て真っ当に生きてほしいと願ったが、その言葉はかえって茗蕙を惨めにし、頑なにしてしまう。「なぜ来たのっ?!そう、私をあざ笑うためよね?!茗薇…全部あなたのせいよ! 全てがあなたのせいなのよーっ!私の一生がお笑い種だと言いたいのーっ?!」茗薇に八つ当たりして泣きじゃくる茗蕙、その時、茗薇が突然、倒れてしまう。徳妃は太貴妃の尼寺行きを見逃す代わりにある条件を出していた。そこで太貴妃は茗薇との関係が良好な蓉月に安神茶を渡し、悩みの絶えない十三福晋に差し入れるよう勧める。蓉月は何も知らず茗薇と一緒に安神茶を飲んだが、なぜか無事だった。茗薇はすぐ帥府園(スイフエン)に運ばれ、太医の診察を受けた。太医によると十三福晋は猛毒に犯されており、すでに手の施しようがないという。実は安神茶だけなら毒性はなかったが、徳妃が焚いた白檀の香と合わせることで猛毒になるよう仕組まれていた。皇帝は茗蕙の仕業だと思い込み激怒、即刻、死罪だと息巻いたが、茗薇が止める。「皇上…どうか茗蕙を殺さないでください…因縁が残ってしまう… 茗蕙を許してこそ…この恩讐が終わるのです…それが正しい決断です」すると茗薇は疲れたと言って十三皇子の胸の中で眠り始めた。その夜、胤祥(インショウ)は茗薇を腕に抱き、最後の時間を思い出の杏の木の下で過ごした。「今生だけじゃない、君と私は来世でも来来世でも永遠に一緒なんだ」「…私に会いに来てね」すると茗薇の死期を悟ったように、書斎に飾った灯籠が自然と灯って回り始めた。「小薇…行かないでくれ」茗薇は胤祥の涙をぬぐい、泣いてはだめだという。「泣き顔は見たくない… 全力で頑張るあなたの姿が一番、好きよ…だから約束して…しっかり生きていくと…」「分かったよ、約束する、必ず君の望み通りにする…」そこで茗薇は胤祥の口元を抑え、笑顔を作った。「クスッ、その笑顔でいて…安心して…だって私は…私は家に帰るだけだもの… でも信じてる…あなたは必ず私を見つけてくれるって…待ってる、会えるまでずっと…」「会いに行くよ、必ず君を見つける」「胤祥…あなたが植えた杏の花…いい香りがする…」それが茗薇の最後の言葉となった。薔薇はふと目を覚ました。…ここはどこ?(はっ)私の部屋だわ…驚いた薔薇はベッドを飛び出し、ロフトから駆け降りたが、あの灯籠は消えていた。「胤祥!胤祥?!」愛する胤祥と過ごした日々は夢だったのか。胤祥の顔も声もすぐそばに感じていたのに、気がつけば愛する人の姿はどこにもなかった。薔薇は久しぶりに紫禁城へ出かけた。史実は何も変わっておらず、愛新覚羅(アイシンギョロ)胤祥は十三皇子で和碩怡(ワセキイ)王、正福晋は兆佳(ジョーギャ)氏で尚書・馬爾漢(マルハン)の娘となっている。しかし茗薇はまるで存在していなかったかのように痕跡が残っていなかった。…でもこれが一番いい結果のはずね…一方、茗薇を失った十三皇子は宮中を去ることに決めた。順児(ジュンジ)は新帝の即位後すぐに旅に出るのはどうかと心配したが、十三皇子は自分がいなくても皇帝は大丈夫だという。「小薇が待ってる…」薔薇は紫禁城の広場を懐かしそうに歩いた。…胤祥、そっちで元気にしている?…2人は時空を越え、ちょうど同じ石畳ですれ違う…。つづく( ;∀;)うわっ、片尾曲ってこの場面を歌っていたのねまさかここにきてホロリと来ちゃうなんて…でも茗薇がじぇじぇを許しても、じぇじぇの怨讐は解けてないよね?wいや〜ここに来てこんな深い話?( ̄▽ ̄;)
2021.04.12
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梦华录 A Dream of Splendor第37話「募る憎しみ」東京(トウケイ)に来た当初はしおらしくしていた傅子方(フシホウ)。しかし次第にわがままになり、孫三娘(ソンサンニャン)は手を焼いていた。今朝は書院に行かないと駄々をこねる息子を送り届けたが、三娘は仕事にかこつけて息子の相手をしない自分を責めてしまう。すると杜長風(トチョウフウ)が現れ、子方ももう14歳、母親とべったりでは笑われるとなだめた。「君の息子は私の息子も同然だ、私が育て上げる」三娘はしみじみ杜長風との出会に感謝し、都へ来たことは人生で最も正しい選択だったと言った。趙盼児(チョウパンアール)と顧千帆(コチェンファン)は復縁し、幸せな時間を過ごした。しかしパンRは軌道に乗った永安(エイアン)楼の仕事が忙しく、今は婚礼どころではない。パンRとの結婚生活を夢見る顧千帆だったが、それでも無理強いはしなかった。「私に嫁ぐのはいつだっていい、ずっと嫁がなくても私は待っているよ 君は恨みを捨てられる人だが、わだかまりはあるはずだ 君に付き添い、心の傷をゆっくり癒して行きたい」パンRは顧千帆の真心に感激し、思わず涙ぐんでしまう。すると顧千帆は夜宴図(ヤエンズ)の件も解決したと安心させた。「欧陽旭(オウヨウキョク)は新(シン)州の通判に…」「横滑りで降格ではない、欧陽こそ諸悪の根源なのに…」欧陽旭は辺地に飛ばされると知って絶望した。皇帝の怒りはすでに静まっていたはず、恐らく斉牧(サイボク)と顧千帆にそそのかされたのだろう。そこで赴任するまでの十数日の間に活路を見いだすべく、銭をかき集めることにした。「西京(セイケイ)での苦労を2度と味わいたくない、ここに留まれるなら命を売り渡してもよい」叔徳(シュクトク)は欧陽家の最後の身代である屋敷の売却に反対したが、欧陽旭は子明(シメイ)に証文を渡してしまう。欧陽旭はパンRに謝罪するため永安楼を訪ねた。驚いた宋引章(ソウインショウ)は咄嗟にパンRなら留守だと追い返し、謝罪文をパンRに届ける。…この情、追憶となるを待ち、惘然(ボウゼン)とする…パンRは欧陽旭が自分たちの追い打ちを恐れて旧縁にすがっているだけだと分かった。皇帝の欧陽旭への処分は確かに甘すぎだが、欧陽旭にとって前途を断たれるのは何よりの罰だろう。そんな折、池蟠(チハン)当てに酒楼組合から招請状が届いた。パンRに香料を買い占められたと知り、来年の醸造権の入札について相談したいという。「女子が正店を営むことを組合は禁じて来た、君が会合に行けば鼻を明かせるぞ?」パンRは明日の休みに顧千帆と出かける予定だったが、池蟠の言葉で心が動いた。欧陽旭は子明が400貫しか持って帰らなかったことに激怒、折檻した。実は淑徳から売らずに質入れしろと指示されたという。そこへ慌てて淑徳が現れた。淑徳は質入れなら請け出すことができると訴えたが、欧陽旭は質札を出すよう迫る。「私は先代に欧陽家を託された身、たとえ死んでも渡せません!」激情に駆られた欧陽旭はいきなり淑徳を殴打、そのまま撲殺してしまう。「欧陽家の主はお前か?!私だ!くたばれっ!」子明は常軌を逸した主の様子に呆然、腰が抜けて動けなくなった。顧千帆はパンRとの生活のため、調度品を買い揃えた。するとパンRは改めて蔵の鍵を要求、このままでは破産してしまうという。そこへ陳廉(チンレン)が子犬を連れてやって来た。「ご命令どおり賢い犬です!」顧千帆とパンRは幸せに包まれ、これからは顧宅で楽しい毎日が待っていると信じて疑わなかった。池蟠は酒楼組合へ出かけるため馬車でパンRを迎えにやって来た。しかしパンRを心配した顧千帆が一緒について来る。狭い車の中でにらみ合いを続ける顧千帆と池蟠。痺れを切らしたパンRは2人をなだめ、今回は入札を打診されても断ろうと提案した。「今、手を広げ過ぎてもうまく回せない 杜氏もいないし、人選びに失敗すれば名折れになるわ 商いも戦と同じ、攻めてばかりではいけない」その時、馬車が急停止した。露店と馬車が接触、道がふさがっている。するとパンRは組合ならもう近いので歩こうと言った。パンRたちが組合への道を歩いていると、突然、工事中の陸橋から材木が落ちて来た。池蟠は運良く免れたが、パンRをかばった顧千帆は材木の下敷きになってしまう。その時、顧千帆は陸橋の上から自分たちの様子を確認する男と目が合った。顧千帆は男が自分たちを狙ったと気づいて暗器を放ち始末したが、そのまま意識を失ってしまう。顧千帆は大事に至らず、足を負傷したパンRは顧宅で静養することになった。知らせを聞いた杜長風は慌てて桂花巷(ケイカコウ)へ駆けつけたが、子方は師範の姿を見て動揺する。「母さんに用ですか?僕は何もしていませんよね?」陳廉は咄嗟に自分が呼んだと取り繕い、一緒に昼餉を食べようと誘った。三娘は杜長風の優しさに感激しながらも、まだ息子に婚姻の件を伝えることができなかった。杜長風はこそこそ付き合いたくないと漏らしたが、三娘の気持ちを汲んで待つことにする。一方、陳廉は引章に永安楼の主を託したいとパンRから事付かっていた。パンRは軽傷だが事情が複雑なため、顧千帆がそばに置いておきたいという。現場に先に駆けつけたのが開封府のため皇城司は手を出せなかった。引章は了承したが、刺客の狙いが誰だったのか気になる。もしや酒楼組合だったのか。しかしパンRたちを狙ったのは酒楼組合ではなかった。王楼(オウロウ)店主はパンRの事件に酒楼組合が関わっていないと確認して安堵した。するとこの機に店主が宋氏に代わると分かり、思わぬ好機だと喜ぶ。そんなある晩、永安楼に急報が舞い込んだ。可四(カシ)が長楽(チョウラク)郡主府へ料理を届けたが、蟹醸橙(カイジョウトウ)の蟹が腐っていると騒ぎになっているという。引章と三娘が長楽郡主府に駆けつけると、可四が門前に縛り付けられていた。すると誰が煽ったのか、騒ぎを聞きつけて人だかりが出来ている。その時、腐った蟹を持って家職が現れた。見たところ確かに蟹は腐っていたが、引章は同行した医官に調べさせ、蟹みそが朱色だと分かる。三娘は群衆にわざわざ蟹みそを見せて回り、これが永安楼の料理ではないという証拠だと訴えた。「赤いみそは雌蟹特有のもので、雄蟹のみそは黄色です、召し上がった方ならお分かりでしょう 水産組合も証言してくれます、雌蟹を永安楼に卸したことは一度もないと…」実は東京で貴重な江南産の蟹を提供しているのは永安楼だけだった。他店が出している沢蟹とは身の肉が全く異なり、医官はひと目で判別したのだという。潔白を証明した三娘は可四を解放した。すると可四は陰謀だと訴え、群衆を焚き付けたのが王楼の店主だと暴露する。引章は訴状の到着を待つよう告げたが、焦った家職は結託を否定し、自分も騙されたと謝罪した。しかし翌日、今度は李家に酒を買いに行った葛招娣(カツショウテイ)が断られて帰って来る。何でも欲しいなら鬱金(ウッコン)と蘇合(ソゴウ)を全部差し出せと脅して来たとか。「ここは池蟠の出番ね」あの事件以来、池蟠は寝殿に引きこもっていた。引章は寝所へ乗り込み、このまま永安楼が潰れたら笑いものになるという。ようやく永安楼が嫌がらせを受けていると知った池蟠は一念発起、地方で酒を買って来ると出かけて行った。その夜、杜長風は三娘を抱きしめ慰めていた。しかし運悪く厨房へ来た子方に見られてしまう。2人の関係を知った子方は屋敷を飛び出したが、追いかけて来た三娘たちに橋で挟み撃ちにされた。「来るな!飛び込むぞ?!こんな破廉恥な女、母親じゃない!よその男と通じるなんて!」すると激怒した引章は子方を橋から落としてしまう。「溺れやしないわ」確かに子方は浅い水路であっさり立ち上がった。「俺は悪くないぞ!」「いいえ、銭塘(セントウ)で必死に育ててもらった恩にどう報いたの?! 東京では最上の衣食を与えられ、書院にも通ってる、あなたに孝行心はないの?!」「とにかく下種と通じるなんて間違ってる!」これにはさすがの杜長風も言い返した。「私は進士で下種などではない、君の母君は表裏のない清らかな人だ 君子と淑女が愛し合うのは喜ばしきこと、恥でも何でもない」「でも…おれは許さないぞ!」 つづく( ๑≧ꇴ≦)引章、覚醒!意外にも最後は一番カッコよくなりそうw
2023.06.11
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长相思 lost you forever第19話第一王姫の明瑟(メイシツ)殿に薬房ができた。小夭(ショウヨウ)は王姫という身分を利用して貴重な薬材を集め、久しぶりに新しい毒を完成させる。霊力が弱くなってからは母譲りの医術で自分の身を守って来たが、今となっては清水(セイスイ)鎮で相柳(ソウリュウ)のために毒を作っていた頃が懐かしい。「でももう玟小六(ビンショウリク)はいない、相柳は私に会っても気づかないわね」すると小夭はふと思い出して猩猩(ショウジョウ)の鏡に相柳の顔を映した。そこへちょうど皓翎(コウレイ)王が現れ、思い出し笑いしている姿を見られてしまう。小夭は慌てて鏡を消したが手遅れだった。「その人は…ただの知り合いよ」皓翎王は娘の想い人が塗山璟(トザンケイ)だと思っていただけに、銀髪の男を見て困惑しているようだった。「許嫁がいる人を想っても辛くなるだけ 心配しないで、ずっと男だった私には乙女心のかけらもないから」五神(ゴシン)山に″第一王姫お披露目の儀″に招かれた氏族が集まった。西炎瑲玹(セイエンソウゲン)は⾚⽔豊隆(セキスイホウリュウ)たちから到着の知らせを受け、挨拶がてら本当の身分を明かすことにする。「私は西炎国の西炎瑲玹、軹邑(シユウ)城で動くには都合が悪く嘘をついていた、すまない」しかし辰栄馨悦(シンエイケイエツ)は見初めた知音の身分が王族だと知り、内心、飛び上がりたいほど嬉しかった。蓐収(ジョクシュウ)は第一王姫のため準備した礼服を皓翎王に見せた。天下一の機織り職人が作った衣は完璧だったが、真紅の布地が赤宸(セキシン)を思い起こさせ、皓翎王は理由も告げず作り直せと命じる。その頃、瑲玹は明瑟殿にいた。小夭は赤水豊隆が従兄の本当の身分を知っても受け入れてくれたと知って安堵したが、瑲玹はどこか浮かない顔をしている。「何があったの?」「塗山璟(トザンケイ)も一緒だった…小夭? もし私と塗山璟どちらか1人しか選べないと言われたら誰を選ぶ?」すると小夭は自分たちの関係は切っても切れないもの、熱しやすく冷めやすい男女の情とは違うと笑った。「心配せずにやりたいようにやって、塗山氏があなたの敵になるなら私にとっても敵だわ」お披露目の朝、小夭の新しい礼服が墨をかけられ、台無しになっていた。仕方なく小夭は父が気に入らなかった最初の礼服をまとい式場に登場、その美しさに誰もが魅了される。塗山璟はもちろん、赤水豊隆は一目で小夭に心を奪われた。礼服を汚した張本人の阿念(アネン)は何事もなく現れた小夭の姿に動揺を隠せなかったが、隣にいた母にたしなめられてしまう。こうして皓翎の第一王姫・玖瑤(キュウヨウ)としての第一歩を踏み出した小夭。まさかその場に相柳が紛れ込んでいることなど知る由もなかった。↓まさに( ゚Д゚)゚Д゚)゚Д゚)ジェットストリームポカーン儀式が終わり、堅苦しい礼服から解放された小夭。しかし父王はなぜ自分が急遽、あの礼服を着たのか理由を知っていた。「阿念が新しい礼服を駄目にしたのだろう?」実は皓翎王は小夭をひいきしていると思われないよう阿念が何をしても黙っていたという。思えばこの人生、心残りはあれど後悔はないが、娘たちのことだけが心配だった。「2人が心から互いを受け入れ、支え合うことができれば安心できる」「努力するわ」その頃、阿念は独り海岸でふて腐れていた。すると思いがけず海から相柳が現れる。相柳は阿念の小夭への嫉妬に気づき、自分が手を貸すので懲らしめようと提案した。「殺しはしない、どうだ?」阿念はなぜ自分に協力してくれるのか分からなかったが、相柳はいずれ辰栄軍のために手を貸してくれれば良いという。「でもどうやって懲らしめるの?」大役を無事に果たした小夭は寝宮で羽を伸ばしていた。すると漪清(イセイ)園の宴に出席しているはずの瑲玹が現れ、塗山璟から″龍骨獄で待つ″と言づかったという。小夭は断ったが、ふと塗山璟に15年だけ待つと約束したことを思い出した。「やっぱり会うわ」小夭は女子として初めて塗山璟と会うことになった。すると寝宮から侍女たちと一緒に衣を選ぶ嬉しそうな小夭の声が漏れ聞こえる。回廊に出た瑲玹は小夭を止めたい気持ちを押し殺し、結局、華音(カイン)殿に帰って独りやけ酒をあおった。小夭が龍骨獄へ向かっていると、林の中から急に阿念が現れ、切り立つ崖へ誘った。父と約束した手前、仕方なく誘いに乗った小夭だったが、阿念に突き飛ばされて海へ落ちてしまう。その頃、塗山璟は海岸でひたすら小夭が来るのを待っていた。小夭は崖から海に落ちても不安はなかった。…私は泳げるのよ?…しかし海上へ上がろうとした矢先、相柳に脚をつかまれ、引きずり込まれてしまう。息が続かずもがき苦しむ小夭。相柳は自分の口から息を吸うよう合図したが、小夭は拒んだ。相柳は小夭を連れて岸に上がった。「ゲホゲホゲホォォォッ!どうして私が小六だと分かったの?他人のふりをするつもりだったのに…」「私には蠱虫(コチュウ)がいる、忘れたか?…私を騙したな?」相柳は身分を隠して西炎王の孫をかばったと責め、全ての嘘を白状しろと迫った。しかし小夭は嘘をついたことはないと断言する。「今までの話は全て本当よ」小夭は相柳の機嫌を直そうと靴の中に入れていた薬瓶を取り出した。「新しい毒薬を作ったの、飲んでみて、あなたのために作ったのよ?」「…俺のために?(グビ)まだまだだな」(,,Ծ‸Ծ,,)<チッ!あきらめないんだからね(ボソッ相柳は小夭の小六らしい一面を垣間見ると、なぜかほっとした。相柳は小夭の美し顔をまじまじと見つめながら、なぜ海中で自分からの息を拒んだのか尋ねた。何とか誤魔化そうとした小夭だったが、相柳に嘘は通じない。「怖かったから、あなたが怖い」相柳は小夭の思わぬ本音に困惑した。「口づけが死よりも怖いか?」「私の哥哥が…瑲玹が言ったの、″お前は夢見る乙女だ″って あり得ないと思うけど…でもやっぱり怖い、あなたにうっかり夢に入られることが あなたは夢見ていい人じゃないのよ?それは死よりも怖いことなの」相柳は意外な理由を聞いて失笑、小夭を冷たく突き放し、独りで海へ戻ってしまう。一方、塗山璟は満ち潮で腰まで水に浸かりながら、まだ小夭が来るのを待っていた。小夭は塗山璟との約束を守るため、夜通し海を泳いだ。しかし波に飲まれて息が苦しくなり、ついに力尽きて沈んでしまう。その時、塗山璟が現れ、小夭を抱き止めた。相柳は小夭が無事に戻れるか密かに見守っていた。すると塗山璟が小夭を抱きかかえて陸に上がる姿が見える。相柳は親密な2人の様子に激しく動揺し、無理に埋め込んだ蠱虫が身体を蝕んでしまう。霊力で何とか痛みを抑え、後ろ髪を引かれる思いで海に消えた相柳。一方、塗山璟は龍骨獄で小夭との再会を喜んだ。「私は防風意映(ボウフウイエイ)を娶らない、むしろ防風意映は私を毛嫌いしている」翌朝、老桑(ロウソウ)は珍しく二日酔いの瑲玹に酔い覚ましを差し入れた。そこへ侍女の珊瑚(サンゴ)が慌てて駆けつける。「殿下、第一王姫がゆうべから戻りません」瑲玹は慌てて立ち上がったが、小夭の体面を考え、あえて冷静に振る舞った。「第一王姫は遊びに夢中で時を忘れたようだ、迎えに行く、他言無用だ」しかし小夭が塗山璟と一夜を明かしたと思うと瑲玹の心は激しく揺れた。つづく( ๑≧ꇴ≦)どうするかな~いやこれどう? ←誰に聞いているのかw
2024.09.04
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偷偷藏不住 Hidden Love第8話桑稚(サンジー)の失踪騒動は無事に解決。両親は娘の思わぬ行動に動揺し、食事をしながら言い聞かせることにした。しかし桑延(サンイエン)は妹の片思いでフラれてしまったと明かす。「あいつも反省しているし、俺も説教したから十分だよ あいつはプライドが高いから諦めると決めたら諦めるさ」桑栄(サンロン)は確かに思春期に反抗するのも普通だと納得し、黎萍(リーピン)もこれまで通りに振る舞うと決めた。「でも身分証とスマホは預かりましょう」部屋に戻った桑稚は真っ先に段嘉許(ドワンジアシュー)との思い出を片付け始めた。するとふと思い出して牛乳瓶から願い事の短冊をひとつ取り出し、星形を解く。…✩°。私の夢✩°。その1宜荷(イーホー)大学✩°。その2段嘉許✩°。…桑稚は″その2″の夢だけペンで消すと、最後にいつも一緒に寝ていた狐のぬいぐるみを箱に押し込んでふたをした。11月5日土曜日 嘉許哥、再見了(白熊のぬいぐるみを持って笑顔で見送る段嘉許の絵)あれから2年。桑稚は夢が叶い宜荷大学に合格、学生寮で新しい生活を始めていた。ルームメイト3人は個性がばらばらながら、姉妹のように仲良く暮らしている。派手好きで賑やかな寧薇(ニンウェイ)、スケボーやゲームが好きな虞心(ユーシン)、メガネっ子で真面目な汪汪(ワンワン)。そんなある日、何冊も本を抱えて歩いていた汪汪は誰かとぶつかり、本をぶちまけた。すると運動場にいた男子学生が駆けつけ、一緒に拾ってくれる。「随分たくさんあるね、どこまで運ぶの?」「デジタルメディア科よ」ランチタイム、汪汪は遅れてルームメイトと合流した。社交的な寧薇は汪汪と一緒にいる男子学生に興味津々。「こちらは…」「あ、初めまして、体育学部で長距離走チームやらせてもらってます江銘(ジャン・ミン)です」「私たちはデジタルメディア科でルームメイトなの せっかくだからSNSを交換しない?明日の誕生日、体育学部の人たちにも祝って欲しい!」「いいよ、後で場所を送って」汪汪は優しい江銘に好感を持ったが、江銘の目に留まったのは桑稚だった。翌日の寧薇の誕生日。桑稚たちはカラオケ店のロビーで江銘が来るのを待っていた。すると江銘が体育学部の友だちだけでなく後輩やサークル仲間まで連れて来てくれる。思いがけず大勢から誕生日を祝われ大喜びの寧薇。実はその店には偶然にも同僚たちと一緒に遊びに来た段嘉許がいた。〓第八篇 ~巡り合わせ~ 再会の前にさようならを〓誕生日パーティーは予想以上の人数で大盛り上がり。江銘はお目当ての桑稚と親しくなりたかったが、なかなかきっかけがつかめなかった。すると桑稚は外の空気を吸いたくなり、自分の上着を持って部屋を出てしまう。店の外に出た桑稚がポケットからスマホを取り出すと、一緒に入っていたタバコが落ちた。タバコを拾おうと手を伸ばした桑稚、その時、懐かしい声を耳にする。「サンジー?」顔を上げた桑稚は段嘉許の姿を見て呆然、そのまま固まった。( ꒪ω꒪)・・・段嘉許は桑稚が落としたタバコを没収した。焦った桑稚は友だちが間違えて自分の服に入れただけだと釈明したが、今度は酒を飲んだかと問い詰められてしまう。「久々に会ったのに挨拶もなしか?ん?」「ジアシュー哥…」「なぜ連休に連絡しない?」「授業があった、いやその~バイトが」段嘉許はしどろもどろになる桑稚に呆れた。「この恩知らずめ、小朋友は薄情だな…俺が何か悪いことをしたか?」「何を言い出すの?…ともかく私はもう大人よ、″小朋友″呼びはどうかな?」「だってまだ小朋友だろう?ふふ」「そうね、まだ小孩儿よね…でもあれから2年よ?嘉許哥だって年を取った、世の中も変わるの」すると憤慨した段嘉許は桑稚にスマホを出して見てみろと迫った。「何度も連絡したのになぜ返信しない?…外界と隔離か?」「もちろん、隔離しなくちゃ大学に受かっていない」そう言われると段嘉許も何も言い返せなくなってしまう。「もう9時を過ぎた、寮まで送る」「大丈夫、友だちと一緒に帰るから」桑稚は予定外の再会に動揺し、逃げるように店内に戻ってしまう。桑稚は母から電話が来る前に寮に戻らねばならず、先に切り上げた。…私はもう子供じゃないのに…「ちっ、老東西(クソジジイ)」独りで部屋を出た桑稚は歩きながら悪態をついたが、運悪くロビーで待っていた段嘉許に聞かれてしまう。「俺の悪口か?…ふん、行こう、オヤジが送ってやる」彡(-_-;)彡段嘉許の車で寮に向かった桑稚だったが、何ともばつが悪かった。一方、段嘉許はなぜ桑稚が自分との連絡を断ったのか分からず、答えを探そうとする。「俺に何か文句があるように見えるんだが…ん?」「子供扱いするから」「小朋友、俺は君より5歳も上だ、ご両親にとって君がいつまでも子供なのと同z…」「じゃあ父親?ぁ…ともかく大人になったのに子供扱いは気まずい」「分かったよ」すると段嘉許は急に黙り込んでしまう。そこで桑稚はどんな仕事をしているのか聞いた。実は段嘉許も夢を叶え、ゲームプログラマーとして働いているという。段嘉許は桑稚が宜荷大学を選んだ理由が例の彼氏かと探りを入れた。そんな設定などすっかり忘れていた桑稚は慌てて否定し、あくまでデジタルメディア科が国内一だからだという。「桑延(サンイエン)が宜荷大学を選んだことを怒っていたからてっきり…」「彼とは…とっくに連絡を取っていない 哥哥が怒っていたのは私が何も相談せず勝手に決めたからよ でも何も尋ねられなかったから…それにもう大人だもの、自分のことは自分で決める」「そうだな、サンジーはもう大人だ」「(でも今も子供としか見てくれないのね)」段嘉許は学生寮まで桑稚を送り届けた。「何かあったら俺に連絡するんだ、いいな?」桑稚は黙って頷いたが、どこかよそよそしい。「さっきのは冗談だ、薄情だなんて思っていないよ でもさっきの″老東西″っていうのは…小姑娘なんだから言葉に気をつけろ」「ごめんなさい、もう言わない」すると段嘉許は近いうち一緒に食事でもしようと誘った。「…うん」「哥哥は宜荷で独りで暮らしている、だから君が宜荷大学に来ると聞いて嬉しかったよ 早く入って」「じゃあ行くね、嘉許哥、再見」「おやすみ」桑稚は寮の部屋に戻った。…実家があるのになぜ1人暮らし?例の彼女とはどうなったのかな?…そんな事を考えていると段嘉許からメッセージが届いた。💬帰りが遅くなる時は誰かと一緒に帰るように分かった💬2年ぶりに段嘉許とのチャットを開いた桑稚、すると未読のメッセージがずらりと表示された。翌朝、桑稚は段嘉許から知らせを受けた桑延から叱られていた。「いや少し飲んだだけで…そんな怒鳴らなくても…(ガチャ!」桑延から一方的に電話を切られてしまう桑稚、するとなぜか寧薇が意味ありげに見ている。「昨日、江銘がずっとあなたの心配していた、彼から連絡があった?」「まだ見ていない」そこで桑稚は江銘のチャットを開いてみた。💬今後、遅くなったら一緒に帰るから桑稚は段嘉許から誰かと帰れと言われた事を思い出し、何とも複雑な気分になってしまう。「彼はなんて?見せてよ!」焦った桑稚は咄嗟にアプリを閉じたが、寧薇は教えてくれと食い下がる。そこで桑稚は″友だち″の話としてルームメイトたちに相談を持ちかけた。「友だちが子供の時に哥哥の朋友を好きになったの その後、彼に彼女ができたと知って諦めたわ、でも最近、再会したからどうしたらいいかと… 彼は24歳でゲームプログラマーなの」その時、ゲームと聞いた虞心が目を輝かせ、どんなゲームを開発しているか聞いた。「″一夢の江湖″って知ってる?」「知ってるも何も今年一番のヒット作よ!私も今、やってる!」↓桑桑と寧薇寧薇たちはその友だちの話が桑稚のことだと分かっていた。すると桑稚は本題に入り、彼が友だちのことを妹としか見ていないことが問題だと明かす。虞心は思わず彼が当時の桑稚を好きだったらそれこそ大問題だと笑ったが、慌てて寧薇が話を遮った。「茶々を入れないで!…で彼はどんな人?」「カッコいい、成績も優秀、話も性格も面白い、それから…魅力的なの」「知り合ったきっかけは?」「哥哥の親友で、いつも家に来ていて…」「そんな素敵な人なら恋人がいる!間違いない」「一件落着ね」「そんな~」桑稚の初恋はルームメイトたちに一刀両断されてしまう。つづく( ๑≧ꇴ≦)タジタジのおやじ嘉許哥wwwwww
2024.12.23
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惜花芷 Blossoms in Adversity第2話七宿(シチシュク)司使・斉如海(サイジョカイ)が告発したのは凌(リョウ)王世子・顧晏惜(コアンセキ)だった。まさか本人が聞いているとは知らず、北地の軍営を率いて軍事力を掌握した顧晏惜が太子の座を狙っているという。「ここに顧晏惜と逆賊が交わした密書がございます」しかし証拠を見た皇帝は激怒、斉如海は夜が明けるまで打たれ続け、絶命してしまう。実は皇帝は顧晏惜の育ての親でもあり、その筆跡を誰より把握していた。一方、花(カ)家では老夫人・林婉(リンエン)が宮中から戻らない夫・花平宇(カヘイウ)たちを心配しながら、勝手に外出した花芷(カシ)を厳しく叱責していた。「老爺が幼いお前を巡察に同行させたせいで教育が行き届かなかった それが官吏の令嬢らしい振る舞いなの?算術や商売には熱心だけれど…」しかし花芷が急に叩頭、祖母の話を遮って自ら罰を請う。何も言えなくなった林婉は癇癪を起こし、思わず声を荒らげた。「″女誡(ジョカイ)″の筆写1000回!祠堂で反省なさい!」四夫人・呉玉娘(ゴギョクジョウ)は花芷を心配して祠堂にやって来た。すると花芷は退屈そうにしているだけで、さほど苦にしていない。「どうせ祖母は怒ったこともすぐ忘れる、それに婚儀は年内だし、叱られるのもあと少しよ」「明日は結納なのに不安じゃないの?」「どうして?嫁に行っても私は私、人生が続くだけ」呉玉娘はあっけらかんとしている花芷に困惑したが、そこへ唯一仕官していない四叔父・花平陽(カヘイヨウ)が差し入れを届けにやって来た。まだ若く新婚のように仲睦まじい四房。しかし花芷にはまだ夫婦の情など理解できなかった。朝廷が散会し、全てを見ていた顧晏惜が御前にやって来た。成長して君臣の別を知った甥に寂しさを感じる皇帝。これも長年、苦寒の地で苦労したからだろう。「今日の災いがなぜ起きたか分かるか?」「いいえ」皇帝は2人の皇子が顧晏惜に及ばないことを承知していた。しかも先帝が3歳だった顧晏惜を腕に抱いたことを朝廷で知らぬ者はいない。「斉如海はそちへの疑念を抱かせようとしたのだ」驚いた顧晏惜は容貌に傷のある者が君主になれないことから、下賜品の匕首で自ら頬を切ってしまう。「忠義をもって育ての恩に報います」「イエンシー!そこまでする必要が?!」すると顧晏惜は落ちていた仮面を拾い、皇帝直属の諜報機関・七宿司で皇帝に仕えたいと嘆願した。「やはり朕の目に狂いはなかった… 北営で兵を統率し昭国から守るも良し、七宿司で皇都を掌握するも良し 朕が信じるのはそなた1人だ、今日からすぐ任務に就くといい、頼んだぞ」そこへ皇太后の使いがやって来た。「官家聖安~♪太后娘娘から鳳翔(ホウショウ)宮で対局のお誘いです」「まことに早耳だな」皇帝は花家の件がすでに皇太后の耳に入ったと分かった。( ˶´꒳`˵ )ふふ仮面の司使となった顧晏惜の最初の仕事はあの花家の捜索だった。花家は上を下への大騒ぎ、使用人たちは我先に目につく金目の物を盗んで逃げ出そうとする。そんな中、林婉は堂々と仮面の司使の前に立ちふさがった。「花家にどんな罪が?」すると副司使・袁七(エンシチ)が花公の罪は一族に及び、家財を全て没収すると通告する。ただし皇太后の慈悲により婦女子は特赦となった。花芷は騒ぎに気づいて祠堂から飛び出した。「祖父の身に何かあったんだわ」一方、顧晏惜は部下の捜査を静観していた。しかし副司使が使用人を始末しようとするところに出くわし、咄嗟に阻止する。「目的は捜査だ、殺しではない」新しい司使のやり方に不満げな様子の袁七。「ぁ司使、これしきの捜査なら私たちだけで十分かと…」陳情(チンセイ)は新しい司使の機嫌を取ったが、かえって睨まれてしまう。仮面の下からでも分かる司使の眼光、まさか自分が大街で投獄しようとしたあの男だとは知る由もない。…ん?どこかで会った?…顧晏惜は蔵書楼に乗り込み、陳情たちに1階の書斎を調べさせた。その間に先に階段を登ったが、偶然にも大事な製図や銅器を箱に入れている花芷を見つける。…あの時の…しかし花芷は仮面の司使を見ても泣くわけでもなく、逃げもしない。すると花芷は仮面から滴り落ちる血に気づいて手巾を渡した。「私の物を汚さないで」「君の部屋か?」「いいえ、算術や星を見に来るだけ」「星の観察で不幸は予知できなかったのか?」「星と比べたら人の一生なんて海に流れ入る塵と同じ 花家に無慈悲な陛下がいつか没落して国が滅亡したとしても天象は普遍だわ」「ではそのまま運命を受け入れるのか?」「いいえ、天道があるなら祖父は潔白、陛下を欺くことなどありえない 本当は無罪だと気づいているのでは?」そこへ書斎の捜査を完了した陳情たちがやって来た。顧晏惜は花芷を連行するよう命じたが、気高い花芷は率先して階段を降りて行ってしまう。中院に全員が集められ、婦女子は拘束された男たちと引き離された。「10歳以上は大理寺に収監し、本人性を確認のうえ審議する…まだ何人かいるぞ?」副司使は母親が連れている男子を調べるよう指示、花芷は咄嗟に弟をかばった。「柏林(ハクリン)は9歳だから免除のはずよ!」こうして柏林は免れ、ニ房の長男・柏礼(ハクレイ)は見るからに小さく無事だった。しかし三房の長男・柏瑜(ハクユ)が目をつけられてしまう。 三夫人・夏金娥(カキンガ)は息子も9歳だとごまかしたが、すでに家職が先月10歳になったと証言していた。柏瑜は母親と引き離され、大人たちと一緒に連行された。悲しみに暮れる花家、すると仮面の司使が帰り際、屋敷を閉鎖するため1刻の間に必要なものをまとめて去るよう命じる。実は花家には皇太后から下賜された別荘が城外から5里の所にあった。顧晏惜は情けをかけて2頭の馬と台車を与えることにしたが、袁七は全財産没収のはずだと反対する。「勅命を受けたのはお前か?」「いいえ…」袁七は仕方なく指示通り馬を置いて行くことにしたが、新しい司使のやり方に憤った。老夫人vs大魔神?w林婉は家族たちを集め、大事なものだけ持って出るよう命じた。誰もが慌てて荷物をまとめる中、大夫人・朱盈貞(シュエイテイ)は将来を悲観し、閨房に閉じこもってしまう。一方、花芷は蔵書楼で祖父の大事な書物をまとめていた。かつて祖父がなぜ精魂こめて執筆するのか分からなかったが、ある時、花平宇の言葉を聞いて腑に落ちる。…本は書いた人が塵になっても後世に残る…花芷は侍女たちと合流、4人とも花芷と離れないと訴えた。「今までもこれからもずっと一緒よ」そこで4人に選別した書物を運び出すよう頼み、花芷はひとまず母の様子を見に行った。しかし閨房の前で母の侍女・蝉露(センロ)が締め出されて困惑している。驚いた花芷が扉を蹴飛ばすと、首を吊り損ねた母が泣き崩れていた。「夫君が連れて行かれた…生き恥をさらすより死んだ方がましよぉぉぉ~」花芷はそんな情けない母の姿に苛立ちを隠せず、これまでの鬱憤を爆発させてしまう。「爹(ディエ)はどれくらい家にいた?あなたとどれくらい一緒に過ごしたの? 私が小さい頃はあなたと婶子だけ、彼を見かけるのはまれだった この広い内宅で女たちはみんな独りで生きている 娘(ニャン)、爹に真心があったらあなたを蚊帳の外に置いて無知なままでいさせる? 白綾さえまともに結べないじゃない! あなたに誠実なら姨娘は?なぜ妾がいるの?なぜ蓉(ヨウ)R妹妹が生まれたの?! あなたは爹が清廉さを装うためのただのお飾りなのよ!」娘に畳み掛けられ呆然となる朱盈貞。すると花芷は母のぽかんとした顔を見て言い過ぎたと気づいた。「…蝉露、あとを頼んだわ」中院に荷物を持って家族が集まった。二夫人・斉蕙蘭(サイケイラン)は朱盈貞の首に赤いあざがあることに気づき、全てを察する。「大嫂、馬鹿なことはやめて、子供たちのことを考えないと… 私は地位が高い実家から花家に嫁いできた、夫の性格上、石や木に嫁いだも同然だったわ それでも長年苦しみに耐えたのは何のためだと? 柏礼が生まれてやっと希望を持てたの、もう私は多くを望まない 大嫂、私よりも恵まれているじゃない?こんな事はやめて」「私が馬鹿だったわ…」二夫人と大夫人その時、荷物を積み込んだ夏金娥が戻って来た。「もう1つの台車はどこ?」すると花芷が現れ、祖父の書物を積み込んでいるという。夏金娥は紙くずより自分たちの荷物だと呆れたが、花芷は子供たちに学問を続けさせたいと訴えた。これには誰も文句を言えず、老夫人の一声で出発となる。しかし一夜にして没落した花家は好奇の目にさらされ、辛い旅立ちとなった。その頃、屋敷に戻った太府寺卿・沈中行(シンチュウコウ)は慌てて結納品の処分を命じ、花家との婚約書を燃やした。沈淇(シンキ)は事情を知って屋敷を飛び出したが、都を追われた花家の一行を黙って見送るしかない。やがて花家一行は紫葟(シコウ)居に到着した。町を出た時には七宿司の2人がついて来たが、もう姿は見えない。しかし林婉はまだどこかで見張っていると分かっていた。紫葟居はかつて老夫人が皇太后から下賜された別荘だった。若い頃は避暑に来ていたが、しばらく使っていないため部屋の中は埃だらけ、寝台はおろか布団すらない。すると夏金娥の手の甲に虫が落ちて来た。( ๑≧ꇴ≦)ギャアー!驚いた夏金娥は侍女を呼んだが、駆けつけたのは側仕えの綉児(シュウジ)と銀珠(ギンシュ)だけだった。「夫人、みんな逃げてしまったようで私たちだけです」まあ@三夫人つづく(  ̄꒳ ̄)かなり端折ってこの長文…そうだ、明蘭のあらすじで挫折したことを思い出したわw
2025.06.20
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漠风吟 Love In The Desert 全26話第3話解毒薬を拒み、媚薬による高熱で苦しみ始めた皇北霜(コウホクソウ)。彼女を救うためにはもはや情を交わすしかない。霍擎雲(カクケイウン)はついに皇北霜を押し倒したが、皇北霜はふと我に返って制止した。すると皇北霜は熱った体を冷ますため、上掛けを脱いで湖へ入ってしまう。霍擎雲は背を向けていたが、気がついた時には皇北霜の姿は消えていた。一方、死風区(シフウク)でも媚薬を飲まされた若問(ジャクモン)が体内にこもった熱に苦しめられていた。奴婢から抜け出したい皇北霜の侍女・果児(カジ)はこの機に若問に取り入ろうとしたが相手にされない。結局、若問は格心微(カクシンビ)を今夜の相手に選んだ。すると自由を愛する格心微は荒くれ者の若問に惹かれ、反発しながらも若問と枕をともにしてしまう。翌朝、皇北霜が目を覚ますと霍擎雲の腕の中にいた。霍擎雲の話では皇北霜が意識を失って湖に沈んでしまったという。「また助けられたわね…」「岸まで運んだだけさ」すると皇北霜はようやく名を教え、必ずこの恩を返すと約束した。初めて見せる皇北霜の柔らかな笑顔、しかし皇北霜はここでお別れだという。「仲間を見放せない」そこで霍擎雲は死風区で取り戻した大漠奇巻(タイバクキカン)を皇北霜へ返し、取り引きを持ちかけた。「手伝うからこの書を譲ってくれないか?」「はお」一方、若問と情を交わした格心微もまたようやく自分の名を教えていた。「覚えておいて、あなたがこの格心微の男になったのよ」しかし若問は砂漠一の美女に執着し、名残惜しそうに皇北霜から奪ったかんざしを眺めている。格心微は身分を入れ替えた皇北霜が無事に逃げたと気づき、恐らく仲間を助けに戻ってくると踏んだ。…うまく事が運ぶよう若問を引き離さなくては…そこで格心微は自分が麻随(マズイ)の九公主だと明かし、送り届けてくれるなら城主の陵墓に案内すると懐柔した。「財宝がたくさんあるわよ?」霍擎雲は皇北霜を連れて弱小の盗賊の根城にやって来た。頭目の侗巴赫(トウハカク)は女だけ残して男を殺せと命じたが、霍擎雲に剣を突きつけられてしまう。その時、侗老は男の腰に莽流(モウリュウ)の令牌があることに気づき、急にしおらしくなった。盗賊での生活に限界を感じていた若問はさらなる高みを目指し、麻随へ出かけることにした。しかし娜袖(ナシュウ)が仲間を助けに来るかもしれないと警戒。格心微の期待に反して若問は配下を全て残し、ひとりで同行すると決めた。侗老たちの協力を取りつけ死風区に向かった霍擎雲と皇北霜。探ってみたところ運良く若問が留守だと分かる。霍擎雲は付近に爆薬を仕掛け、念のため皇北霜に護身用の短剣を渡した。死風区に顔馴染みの侗老たちがやって来た。すると盗賊に扮装した霍擎雲は侗老が病で口が利けなくなり、自分が後継者になったと報告する。「黄天狂(コウテンキョウ)は砂漠でも屈指の存在、だから仲間を連れて身を寄せたい」霍擎雲は投降の手土産として皇北霜を差し出した。霍擎雲たちは黄天狂に迎え入れられ、宴会が始まった。一方、皇北霜は牢で仲間たちと再会したが、残っているのはわずか。「私が必ず助けるわ」皇北霜は霍擎雲が若問の腹心・蛮狐(バンコ)から密かに盗んだ鍵を受け取っていた。皇北霜は脱出の機会をうかがっていた。しかし給仕していた果児が霍擎雲の正体に気づき、娜袖の仲間だと暴いてしまう。和やかだった宴は一転、戦場と化し、霍擎雲は合図の照明弾を放って火薬を爆発させた。皇北霜たちも急いで牢を脱出、馬に乗ったが、爆発のせいで追撃できなくなった蛮狐が矢を放つよう命じ、朶再(ダサイ)の背中に命中してしまう。その頃、格心微は知らない土地のせいで道に迷ったとごまかし、時間を稼いでいた。…助けられたかしら…ようやく逃げ切った皇北霜たち。しかし生き残れたのは護衛・廉幻(レンゲン)と侍女・夜佩(ヨハイ)だけだった。霍擎雲は虫の息となった朶再を抱きしめ涙に暮れる皇北霜を見守っていたが、その時、朶再が″九公主″と呼ぶのを聞いてしまう。「…何事にも終わりがあります、これだけは覚えていてください、 知恵で全てを取り戻し、決して欲望にのまれないと…最後に呼ばせてください…小九公主 もうおそばにいられません、夫人を探しに参ります…そして一緒に故郷へ… 家に帰りたい…私のためにあの曲を吹いてくれませんか…厄娜泣(ヤクナキ)の歌を…」すると皇北霜の笛の音を聞いた朶再はついに事切れてしまう。皇北霜はこの機に廉幻と夜佩を自由にすると決めた。しかし2人は娜袖に忠誠を近い、雲沛(ウンハイ)へ同行するという。約束を果たした霍擎雲は大漠奇巻を手に入れ、最後に侗巴赫から頂戴した衣装を渡して出発しようとしたが、皇北霜は雲沛まで護衛して欲しいと頼んだ。「まだ取り引きできる物があるのか?」「もう価値のあるものは残っていない」「あとで返すと約束してくれ」霍擎雲は承諾したが、その時、皇北霜が立ちくらみを起こしてしまう。まだ毒が抜けたばかり、そのうえ緊張状態が続いて限界が来たのだろう。そこで霍擎雲は廉幻と夜佩を先に行かせ、通牒を渡して手続きを済ませておくよう頼んだ。「私たちは翌日、到着する」霍擎雲は皇北霜を乗せた馬を引いて砂漠を進んだ。皇北霜の正体が九公主と気づいた霍擎雲はそれとなく探りを入れてみる。「なぜ遠く旅してまで運に頼るんだ?雲沛の他にも城はある」「他の2つは駄目なの、麻随は心がすさみ落ちぶれた、自身の立場も危ういのに庇護する力はない 天都(テント)なんて願い下げよ」「なぜ天都は駄目なんだ?」すると皇北霜は先を急ぐため馬に乗るよう告げ、そこで話を終わらせてしまう。黄天狂が2人を追って来た。皇北霜は近くの樹林へ行こうと提案、そこで馬を降りると霍擎雲が穴蔵へと誘う。「なぜ樹林のことを?」「昔、河床があった地形だもの、河沿いに進めば植生する場所がある あなたこそ、なぜ穴蔵があると分かったの?」「ただの感さ、大規模な隊商は天幕を張るが、個人の行商人は樹林の穴蔵で野獣を避ける」その時、樹林に追っ手が現れた。霍擎雲は皇北霜をかばうように引き寄せたが、ふいに抱きしめられた皇北霜は緊張してしまう。つづく( ˶´꒳`˵ )ハニーちゃんイイ!
2025.11.02
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花顔劫 Fate of Beauty 全24話第22話「婚約」…当時、君が死んで私は君を失ったでも本当の喪失とは、目の前に私がいるのに君には見えないことだ…肖曄霆(シャオイエティン)は太平山道観に追いやられた母を訪ねた。「娘、迎えに来ました」「あなたの身に起きたことは聞いたわ」肖曄霆は母の前でひざまずき、親不孝を詫びた。「将軍夫人の肩書を守れず、自分の前途も台無しにしてあなたを失望させてしまった 申し訳ありません」「いいえ、私が悪かったの、身分や地位、そして前途も全て私が欲しがったもの それらがお前を幸せにすると信じていた、でもやっと分かった、お前が本当に望むものは何か」母は肖曄霆を抱きしめ涙した。「可哀想な我が子よ、辛かったでしょう?」すると母は道観に残ると伝え、これからは気兼ねせず、好きなことをして欲しいと言った。肖曄霆が姿を消して1ヶ月、再び満月の夜を迎えた。しかし半夢(バンモン)こと夏安楽児(シャアンルーアール)はもう胸の痛みを感じないという。「つまり体内の蠱毒(コドク)はもう命を脅かすことはないの?」肖慕然(シャオムーレン)は喜んだが、半夢は痛みがなくても蠱虫がいることに変わりはないという。「夏安将軍の冤罪の証しをすでに集めた 太子を倒すことはできなくても陛下を説得して再調査ができるはずだ だが蠱虫がいなくなるまで危険は冒せない…半夢、私たち婚礼を挙げよう」全てを解決するためには肖曄霆という駒がどうしても必要だった。(そして第1話の冒頭に戻る)肖慕然と半夢の婚礼の夜、新婦が支度部屋からこつ然と姿を消した。「庭をくまなく探せ!必ず見つけるんだ!」その頃、2人が結婚すると知った肖曄霆は将軍府に乗り込み、半夢を連れて中庭の涼亭にいた。…楽児、正体は分かっている、お前を2度と手放さない…「またお前に会えるとは思わなかった、辛かっただろう?肖慕然に嫁ぐな あいつには何でも与えるがお前だけは駄目だ、お前は私のもの、最初からずっとそうだった」「私が望むものは何でもくれる?」「もちろんだ」すると半夢は幸せそうに肖曄霆に顔を近づけた。肖曄霆は楽児が口づけしてくれると思ったが、その瞬間、半夢は顔を傾けて耳元で囁く。「あなたを孤立させ、地位も名誉も何もかも失わせる」実は肖慕然と半夢の婚礼は肖曄霆を誘き出す策だった。半夢は肖曄霆を突き飛ばし、不敵な笑みを浮かべた。そこへ新婦を探していた肖慕然たちが現れる。「慕然!」すると半夢は逃げるように肖慕然の元へ駆けていった。「肖曄霆!何のつもりだ!弟妹に手を出すとは何と恥知らずな!」肖曄霆は呆然と立ちすくんだ。かつての栄光はもはや地に落ち、使用人たちの容赦ない軽蔑の視線が突き刺さる。その時、肖曄霆はようやく自分の人生を破滅させた黒幕が楽児だと気づいた。「これがお前の望みなら叶えてやる」すると肖曄霆は隠し持っていた短刀を取り出した。つづく(´⊙ω⊙`)お?何だかんだ言いながら哥哥とやり直すのかと思いきや…
2026.05.09
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三生三世十里桃花 Eternal Love第26話「墜ちていった愛」夜華(ヤカ)と素素(ソソ)の婚儀が近づいていた。素錦(ソキン)は居ても立ってもいられず、侍女・辛奴(シンド)を伴い洗梧(センゴ)宮を訪ねる。しかし夜華の私兵である門衛は数日で慶事のため、皇太子の命により寝宮の者以外は何人たりとも出入りできないと門前払いした。怒り心頭の素錦だったが相手は面識のない皇太子の親衛、面目を保つためにはおとなしく引き下がるしかなかった。「いいのよ、いずれ私が洗梧宮に入れば顔も覚えられるわ…」一方、九重天をあとにした折顔(セツガン)は若水河畔に立ち寄り、東皇鐘(トウオウショウ)の様子を見ていた。しかし天宮で出会った皇太子の人間のことが頭から離れず、あの桃の花の香りは自分の桃林のものだと確信する。…あの娘はきっと小五と何か関係があるそこで折顔は天宮に引き返すことにした。祝賀のため絢爛豪華に飾り付けられた一鸞芳華(イチランホウカ)、しかし素素にとってはいつもと何ら変わりない寝殿だった。…阿離(アリ)、母は行くわね素素は慣れた足取りで衝立まで歩いていくと、控えていた仙娥が入って来た。「娘娘?奈奈(ダイダイ)は小殿下を連れて楽胥(ラクショ)娘娘に会いに行きました」「分かったわ」「娘娘、どちらへ?」「部屋で待つのは退屈なの、すこし歩いて来る…」仙娥たちは自分たちがお供すると申し出たが、素素は必要ないと断った。素素は寝殿を出ると、やがて洗梧宮の門の敷居につまずいた。すると門衛が声をかけてくる。「娘娘?(ペコリ)娘娘、また蓮の池にお出掛けですか?」「(うんうん)」素素はいつもの通り左へ曲がり、ゆっくりと宮道を歩いて行った。そしてしばらくすると蓮の池に到着する。欄干を頼りに水廊を渡って向こう側へ抜ければ、その先が誅仙台(チュウセンダイ)だ。今も思い出されるのは夜華との幸せな記憶…。しかしもはや絶望した素素を天宮に引き止めておく理由は何もなかった。その頃、夜華は母を訪ねていた。楽胥はどうしてもあの人間を娶ると言い張る息子に頭を抱えている。すると奈奈がぐずり出した阿離を連れてやって来た。「娘娘!娘娘!小殿下がずっと泣き止みません!どんなに機嫌を取ってもダメで…」「どうしたの?今までご機嫌だったのに…お腹が空いたのかしら?」「ここに来る前に飲ませて来たばかりです 小殿下は普段、とても聞き分けがいいのに、今日はどうしたんでしょうか?」奈奈の言葉を聞いた夜華はふと胸騒ぎを覚え、急に顔色を変えて出て行った。一方、素素は長い階段を上り、ついに誅仙台の頂上へ到着していた。そうとは知らない夜華は一鸞芳華に駆けつけ、素素の姿を探す。「素素!素素!…素素、どこだ?!」素素がいないと知った夜華はすぐ寝殿を出たが、そこで銅鏡から素素の声が聞こえて来た。「イェファ?」驚いた夜華は袂から銅鏡を取り出し、慌てて話しかける。「素素っ!」「私、行くわね…探さないで、私は1人でも大丈夫、阿離の面倒をよろしくね ずっと夢みてたわ…あの子と手をつないでお月様やお星様、雲海を見ることをね でも、今となっては全て無理なのね…」「!!!?」「あの子には言わないで、母親がただの人間で、天上の神仙たちに好かれていなかったこと…」「素素…教えてくれ、君はどこにいるんだ?探しに行くよ」「…誅仙台よ」夜華の顔から血の気が引いた。「素錦が教えてくれたの、ここから飛び降りれば自分の帰りたい場所に戻れるって…」夜華は驚愕し、一目散に飛び出した。「夜華…私を自由にして、私もあなたを手放すわ…私たち、これでもう貸し借りなしね…」素素はそう言うと銅鏡を捨て、誅仙台から飛び降りた。その時、ちょうど夜華が到着する。飛び出した夜華は力の限り腕を伸ばして素素を引き止めようとしたが、虚しくも素素の薄衣の袖は夜華の手をスルリと抜けて行った。しかし夜華は無我夢中で素素の後を追い、一緒に飛び降りてしまう。その様子を後を追ってきた央錯(ヨウサク)や楽胥たちが目撃していた。「イェーファーーーッッ!」…生まれ変わっても私を裏切らないでね…もし裏切ったら、今日の誓いは全部、反故にしてあなたを捨てる(第14話より)身投げした素素は人間としての生を終え、擎蒼の封印が解けた。すると額に出来た赤い印が消滅し、記憶が戻った白浅(ハクセン)は十里桃林に落下する…。|ω・`)アーリー…にゃんぞうら…で、すでに号泣w擎蒼(ケイソウ)は司音(シイン)の封印が解けたと気づき激高、その邪気のせいで若水河は激しくうねった。東華帝君(トウカテイクン)は司命(シメイ)星君と一緒に若水河畔に駆けつけ、法術で擎蒼を何とか鎮める。この異変は恐らく擎蒼を封じた者と関わりがあるはずだ。司命星君はそれより白鳳九(ハクホウキュウ)を救うため仙力の半分を失ったばかりの帝君が心配で仕方ない。すると帝君は確かに閉関して休養したいと話し、人間界に行くつもりだと言った。「私の運命で紅鸞星(コウランセイ)が動くことはない、ゆえに運命簿に姻縁を作って欲しいのだ 天宮でずっと私のそばにいたあの娘の願いを叶えてやりたいと思う 天君にはこう言えばよい、本帝君は人生の六苦を味わいたいのだと…」夜華は誅仙台から引き上げられたものの、重傷を負って生死をさまよっていた。天君は溺愛する孫を救うため、掟を無視して自分の仙力を分け与えてしまう。央錯は神芝草(シンシバソウ)で仙気を清めなければ2人とも魔道に落ちると警告したが、天君は頑に治療を続けた。そこで連宗(レンソウ)はやむなく天君を点穴し、眠らせてしまう。央錯と楽胥は連宗の無謀な行動に唖然となったが、連宗は早く神芝草を採りに行こうと兄を急かした。天宮に戻った折顔は素素に会うため洗梧宮へ向った。しかし紫宸殿から慌ただしく仙娥たちが出て来る。折顔は何事かと驚いていると、天枢(テンスウ)と伽昀(カイン)が出迎えた。実は夜華が重傷を負い、天君が中で神芝草の到着を待っているという。すると知らせを受けた薬王と素錦がちょうど同時に駆けつけた。薬王は四海八荒で最も優れた医術を持つ折顔がいたことから、一緒に皇太子を診てもらうことにする。伽昀は了承して薬王と折顔を殿内に案内したが、素錦だけは天枢に止められた。央錯と連宗から自分たちが戻るまで薬王以外は何人たりとも入れてはならないと命令されたという。「ならせめて教えて…夜華は…?」「ご存命です」楽胥は薬王の勧めで折顔に夜華の治療を託した。世俗を離れる際、折顔は神器を封印してしまったが、優れた医術は衰えていないという。折顔は楽胥たちが外へ出ると、見事な医術で夜華の傷を修復した。「そなたと墨淵(ボクエン)にどんな関係があるのか知らないが、元神までそっくりだ もしそなたが墨淵なら生き続けよ、崑崙虚(コンロンキョ)が7万年もお前を待っている そなたが墨淵でないとしても必ず生き抜きなさい 墨淵のようにそなたが天下の蒼生(ソウセイ)と四海の精霊を守るのだ」すると折顔は天君の点穴を解いて目覚めさせた。楽胥たちが殿前で気を揉んで待っていると、央錯と連宗が傷だらけで戻って来た。しかし父神が残した4頭の獣に阻まれ、結局、神芝草は手に入らなかったという。(←ちょwww楽胥は巡り合わせに感謝し、実は折顔が来たので必ず夜華は助かると教えた。するとようやく扉が開き、折顔と天君が現れる。折顔は夜華の命は無事だと報告したが、ただ目を覚ますかどうかは夜華本人の運次第だと言った。「問題は生きる意欲です、殿下が大事にしている者に世話をさせれば目覚めるきっかけになるやも」「…夜華が心を寄せるのはあの人間だけ(うっ) でもあの人間は誅仙台から飛び降りて消散してしまったわ…」「人間?あの目が見えないお嬢さんですか?」「(ウンウン)」驚いた折顔はすぐ帰ることにした。天君は改めて心から感謝し、いつか必ず折顔の恩に報いると誓う。しかし折顔はすでに俗事に興味はなく、何の欲もないと断った。「どんな報いも必要ありません、恐らく太子殿下とご縁があったのでしょう…ではこれで」十里桃林に戻った折顔はふと白浅の仙気を感じた。そこで林の中を探してみると、やがて傷だらけで気を失っている白浅を見つける。折顔はすぐ白浅を治療して目を治し、白浅の身体を起こしてやった。すると白浅は眩しそうに辺りを見回し、ようやく自分の情況に気づく。「お酒はある?」「あ?はっ!酒だったらあるが、まずは何があったか先に教えてくれないか 擎蒼を封印した後、お前の父と母、兄さんたちが血眼になって探したんだぞ? 私さえ何日も良く眠れなかった その両目、身体の傷、一体どうしたんだ?」白浅はまるで長い眠りから覚めたようにぼんやりしていたが、やがて重い口を開いた。「擎蒼は封印できたけど、私もひどい目に遭ったわ 私は擎蒼に記憶と仙力を封印され、俊疾(シュンシツ)山に落とされたの…そこで劫(ゴウ)を経験したわ 折顔?あなた、あの薬を持っていたわよね?忘れたい記憶を消す薬…そうよね?」「…つらかったんだな、忘れようと忘れまいと全てお前の問題だ だが警告しておく、この薬は何の解決法にもならないぞ? いったん飲んだら悩み事だけじゃなく過去にあった何もかも記憶から消えてしまう」すると白浅は立ち上がり、ゆっくり歩き始めた。「よく母上が言うの、お前は幸運だって 神仙の子として生まれたから神女になる修行も必要ないのよって でも四海八荒ではそんなの便利なおまけってだけ 天からの試練を経験せずに上神に飛昇できるわけがないわ ふっ…この数年の試練は私が天から受けた劫だったのよ すでに劫が過ぎたなら、もう覚えている必要などないでしょう?」夜華の意識は戻らなかった。楽胥は折顔の助言に従い、素素の忘れ形見である阿離を抱いている。「夜華、目を開けて見てご覧なさい、あなたの息子よ? 母を失ったばかりなのに父まで亡くしたら、あまりに可哀相でしょう? 目を覚まして、ねえ?」すると若水河畔から戻った東華帝君が騒ぎを聞いて駆けつけた。昏睡する夜華の姿を前に愕然となる帝君、しかし天君は合わせる顔がなく、黙ってうつむいてしまう。楽胥は仕方なく夜華が自害を図ったと伝えた。毎日、雷霆(ライテイ)を受け、太子授印のため36道の荒火と9道の天雷にも耐えたというのに…。「初めからあの人間を娶らせていれば… せいぜい洗梧宮に一人側妃が増えただけのこと、命を捨てるまでにならなかったでしょうに…」夜華はこのまま二度と目覚めないのだろうか。誰もが落胆していたその時、帝君がまだ手立てがあると気づいた。「天族の聖物、結魄灯(ケッパクトウ)です」これは上古に父神が所造したもので、仙者の離散した元神を灯火に集めることができるという。天君は初耳だと驚いたが、それもそのはず、この聖物を持っているのは素錦族だった。素錦は確かに母が守っていた結魄灯のことを覚えていた。しかし一族が滅亡した時、無妄海(ブボウカイ)へ埋葬される母の副葬品にしてしまったという。天君はさすがに7万年も経った素錦の母の水晶棺を開ける勇気はなかった。そこで他人より娘である素錦が棺を開ければ母も許すはずと考え、天枢を連れて結魄灯を取りに行くよう命じる。こうして素錦は無事に母の棺から結魄灯を取り出した。…母上、感謝します、私にもう一度、機会をくれて…この機会を絶対に無駄にはしないわ、絶対に思いがけず再び好機が巡って来た。素錦は結魄灯を献上する代わりに自分の願いを叶えて欲しいと嘆願する。しかし天君は夜華に執着せず、嫁ぎたいなら良い縁談を与えてやると言った。それでも素錦は譲らず、平伏して懇願する。「いいだろう、もし夜華を本当に救えたら、本君が必ずそなたを洗梧宮へ輿入れさせる」「感謝します、天君」連宗は天君の指示で結魄灯を受け取ったが、素錦を見る目は冷ややかだった。つづくここでseason2の復習です
2019.12.25
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苍兰诀 Love Between Fairy and Devil第21話今夜は謝惋卿(シャワンケイ)が運命の相手と巡り合う大事な日。容昊(ヨウコウ)は手負いの身体ながら雲夢澤(ウンムタク)に駆けつけ、師匠のために簫を吹いていた。謝惋卿は初めて聴く音色になぜか懐かしさを覚え、欄干にもたれながらしばし耳を傾ける。一方、東方青蒼(ドンファンチンツァン)は姿を消した小蘭花(シャオランファ)を追っていた。やがて觴闕(ショウケツ)と結黎(ジエリー)に合流、霊力を使えないため手分けして探すしかない。実は小蘭花は東方青蒼が謝惋卿の歴劫を邪魔しに来たと誤解し、急いで飛仙(ヒセン)閣に向かっていた。東方青蒼は高楼の屋根に登って小蘭花を探すことにした。すると偶然にも飛仙閣の露台に立つ謝惋卿の姿を見つける。「刻限か…」その頃、蝶衣(チョウイ)は主の元へ駆けつけ、東方青蒼が鹿城(ロクジョウ)に現れたと報告していた。しかし東方青蒼の目的は師匠の元神、容昊は歴劫を終える花朝の婚礼の晩までは手を出さないと分かっている。「3万年あまり師父の歴劫を見守ってきた… ついに息山神女(ショクサンシンニョ)が見つかり、師父の歴劫も終わる 何事もなくこの生涯が終われば、師父は私と共に帰れるのだ」謝惋卿の運命簿には″元宵節の夜、自害を試みるも蕭郎が止める″とあった。しかし肝心の蕭郎が未だ姿を表さず、東方青蒼は気が気でない。一方、賭場を逃げ出した長珩(チャンハン)の転生・蕭潤(ショウジュン)は飛仙閣まであと少しというところで用心棒に見つかった。小蘭花はちょうど逃げて行く蕭潤の姿を見かけ、咄嗟に追いかける。すると蕭潤は裏道で用心棒たちに追い詰められていた。「玉を出せ!」「…これは渡せない、生まれた時に握っていた物なんだ、銭は返すから!」「やめなさい!」小蘭花は止めに入り、花粉をまいて用心棒たちを眠らせ、蕭潤を救った。謝惋卿は人生に絶望し毒酒を飲もうとした。しかし止めるはずの蕭郎が現れず、東方青蒼はやむなく自ら駆けつけ阻止する。謝惋卿は突然、高楼に現れた男に不思議な縁を感じたが、ふいにうなじの業火(ギョウカ)のあざがうずいた。「前世で会ったことが?あなたは誰?!」驚いた東方青蒼は咄嗟に方術で謝惋卿を眠らせた。その頃、蕭潤は自分を助けてくれた小蘭花に一目惚れしていた。「君とどこかで会ったかな?」「いいえ、人違いでは?」小蘭花は顔を隠しながら逃げ出し、物陰に身を潜めてやり過ごす。しかし蕭潤は小蘭花が夢に出てくるあの仙女だと確信し、飛仙閣へ行かず恩人を追った。東方青蒼は露店の後ろに隠れている小蘭花を見つけた。「お前を案じて探し回っていたが、まさか長珩と密会していたとは…」実は東方青蒼はすでに飛仙閣の宴で長珩に気づいていた。しかし小蘭花が自分の骨蘭を宝物だと言ってくれたため、小蘭花を信じて知らないふりをしたという。小蘭花は確かに東方青蒼を騙したと認めたが、お互い様だと開き直った。「ならあなたはどう?先の戦神の元神を奪いに来たくせに!」「なぜそれを?!結黎か?」「違う、命格(メイカク)詩を読めばだいたい見当はつくわ」すると東方青蒼は小蘭花が自分に付き添うためではなく、初めから長珩に会うために来たのだと誤解してしまう。「ならば人間のうちにあいつを始末してやる!」「ダメよ!長珩仙君は蕭郎よ!」「何だって?!」東方青蒼は蕭郎が蕭潤だと知り、小蘭花と出会ったせいで飛仙閣に現れなかったと分かった。「私が止めなければ謝惋卿は死んでいたんだぞ?!」「何ですって?あなたが謝惋卿の自害を止めたの?!関わったら運命が変わるわ! オワタオワタ___詩の通りにならないと歴劫は失敗、元神が灰になてしまう!」東方青蒼は蕭家に忍び込んだ。するとちょうど曲水(キョクスイ)がやって来る。「誰だ?!」「そなた…確か丹音(タンイン)と言ったな?」曲水は慌てて助けを呼んだが、東方青蒼が指を鳴らすと卒倒してしまう。そこへ悲鳴を聞いた蕭潤が駆けつけた。「私もお前も共に鹿城に来るとは縁があるな…」「はあ?」東方青蒼は蕭潤も眠らせ、小蘭花と出会った記憶を引っ張り出して消しておいた。東方青蒼が屋敷に戻ってきた。無事に蕭潤から記憶を消すことができたと聞いた小蘭花は安堵したが、根本的な解決にはならない。歴劫では2人が婚姻し、謝惋卿は蕭郎に殺される運命だった。そのためにはまずすれ違った謝惋卿と蕭潤を引き合わせなくてはならない。すると結黎が人間の出会いは自然なもので、無理に会わせるのは駄目だと言った。「月尊と觴闕は蕭潤に、私と小蘭花は謝惋卿に近づくの」「…じゃあそうしましょう」觴闕はまだ分からないことがあって質問しようとした。しかし結黎は月尊と小蘭花を2人だけにするため、強引に連れて行ってしまう。東方青蒼は気まずくなって席を立ったが、小蘭花は話があると止めた。翌朝、謝惋卿が目を覚ますと寝台にいた。確かに昨夜、誰かと会った気がするが、侍女は酔って夢を見たのだという。「そうだ、試玉(シギョク)軒の崔(サイ)様から招き状です、10日後に探春の宴を開くと…」謝惋卿は断るよう頼んだが、急に気が変わった。「鹿城一の庭師を呼んで」一方、蕭潤と曲水もようやく中庭で目を覚ました。すでに朝だと気づいた蕭潤は大慌て、曲水を急かして学問所へ行く準備に戻る。すると書斎の机の上に美しい仙女の絵があった。「これは?」「昨夜、自分で描いたでしょう?!」謝惋卿は金陵で花の仙女にも劣らないと評判の小蘭花を招いた。するとこれまでどんな庭師でも花を咲かせることができなかった牡丹の王様・烏金耀輝(ウキンヨウキ)が小蘭花の手入れでついにつぼみを付ける。謝惋卿は小蘭花を絶賛、探春の宴に招待した。一方、東方青蒼は蕭潤に近づくため学問所に編入、学友になった。蕭潤は夜渓(ヤケイ)楼を1箱の金子で買った噂の金陵の富豪だと大喜び、隣の席に座った東方青蒼に馴れ馴れしく話しかける。すると先生が激怒、教室の外で2人とも立たされてしまう。蕭潤は従者の曲水と觴闕を残し、東方青蒼と2人で学問所を抜け出すことにした。「東方兄、西の広場で蹴鞠があるんだ、見に行かないか?」「講義中ゆえ門は閉まっている」「私に妙案がある!」すると蕭潤は犬の通り道になっている壁の穴から脱出、東方青蒼を急かして腕をつかみ、引っ張り出した。( ꒪ͧ⌓꒪ͧ)<何ということだ…長珩に手を引かれ、犬の抜け穴を通ってしまった…しかし運悪くそこへ別の先生がやって来た。蕭潤は咄嗟に東方青蒼は自分を止めようとしたとかばったが、思いがけず東方青蒼がこの状況を打破してくれる。「いや、私が無理に誘ったのだ」そこで東方青蒼はいきなり先生にめくらましを放ち、蕭潤を連れて逃げ出した。↓( ゚ロ゚)」東方兄!早く早く!東方青蒼と蕭潤は蹴鞠に参加、見事に赤組を勝利に導いた。「まさか東方兄がこんなに上手いとは!」「…蹴鞠の技は幼い頃、父から教わった」「へえ〜うちの親父は″遊ばず、学び、名を上げろ″と言うばかりだよ」「私は名を上げることに興味はない、蹴鞠はこの世で最高のものだ」「その通り!」蕭潤は東方青蒼が不倶戴天の敵だとも知らず、すっかり心酔した。その時、東方青蒼はあの夜の小蘭花の話を思い出す。…あなたに話があるの、友だちになったらしかめっ面はだめよ?…何と答えるか分からない時は笑って…巽風(ソンホウ)と仲直りする時、教えたでしょう?すると東方青蒼は口角を上げて蕭潤に笑顔を見せた。つづく( ๑≧ꇴ≦)長珩www腹痛いわwwwww
2023.06.18
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※2024秋アジドラで放送が決定しました!詳しい放送予定はHPでご確認ください偷偷藏不住 Hidden Love(全25話)現代劇はあまり見ることはありませんが、ルースーのドラマにハズレなしということで視聴してみました最初は子役が出て来るゴリゴリのティーンドラマさすがに恋に恋する物語にはピンと来ませんでしたが、何しろルースーが上手い!さて物語は女主・サンジー(桑稚)が14歳の時、思いがけず兄の友人と出会うことから始まります大学生の兄が帰省したと知り、友だちがいるとも知らず部屋に飛び込んだサンジー「お兄ちゃん?整形したの?!」しかしそれは大学生の兄の親友・ダァンジィアシュ(段嘉許)でした中学時代はルースーではなく子役が出てきます子役さんも上手でしたが、少女時代の話がこのまま続くのかと思うとややうんざりしたところでルースー登場!いくら童顔とはいえやはりちょっと厳しいか…でも挫折せずに済んだのは5歳年上の兄・サンヤン(桑延)の存在が大きかったと思います兄妹の掛け合いが面白おかしく、兄妹喧嘩も微笑ましかった↓兄役の馬伯騫親友の妹を可愛がり、何かと面倒を見てくれるジィアシュ哥やがて年頃になったサンジーは自然とジィアシュ哥に淡い恋心を抱きます優しくてカッコいいジィアシュ哥、確かにこれじゃ好きになっちゃうわなルースー演じるサンジーのドキドキ感がこちらまで伝わってきて、何だか自分までジィアシュ哥が好きなのか?という錯覚に陥ってしまいますwしかしそんなサンジーの初恋は思わぬ誤解から7話で終わることに…いや~胸が痛みました( ; ; )ルースー上手い! ←こればっかりw↓妹を慰める兄と「そうじゃないのよ〜」@視聴者8話ではサンジーが念願の大学に合格し、実家を離れて寮へカラオケ店で偶然にもゲーム制作会社で働くジィアシュ哥と再会しますそこからジィアシュ哥とサンジーの距離がぐっと近づくわけですが、ジィアシュ哥のバックグラウンドが思いのほかヘビーでちょっと凹みました( ̄▽ ̄;)ジィアシュ哥はお金の工面に苦労したり、ストーカーに悩まされたりしていますが、その裏に悲惨な事件が…でもそれを知ったサンジーが誰より強くてしっかりしていてカッコいい!あ、ドラマですからねw17~18話とラブラブな時間が流れ、ちょっと早すぎやしないかと老婆心wそしてついにお兄ちゃんに2人の交際が知られるところとなりますさらに実家帰省中に両親にも知られることに…ジィアシュ哥は確かに良い人なんです、でも親からすると心配なのは分かりますね~そこでジィアシュ哥は両親を安心させるためある決断を下し、時間をかけて説得することになります話の展開は24話まで、最終話はまとめと言ったところでしょうかドラマはサンジーの大学卒業で終わります管理人はてっきり大人になったサンジーで終わると思っていたため、ちょっと肩透かしでした↓サンジーの卒業写真とジィアシュ哥の卒業写真これは視聴する年代で評価が分かれそうですドラマなので現実離れしている点は仕方がありませんが、本国ではどうなんでしょう?でも最後にオチがあり、そこは上手いな~と思いました何しろルースーの演技が逸材サンジーがジィアシュ哥の胸に顔を埋めると、まるでジィアシュ哥の体温まで伝わって来るようです陳哲遠ももちろん素敵でしたが、BTSでルースーが彼に演技指導している場面を見ると、やはりかなり彼女の影響が大きかったのでは?ただ時々、ルースーが上手すぎてかえって年相応に見えちゃうこともありましたwこればっかりは仕方がありませんが、若さだけはどうしてもね…ネー(*´・ω・)(・ω・`*)ネー↓女主:趙露思と男主:陳哲遠ちょっと( ತ _ತ)メンドクセーと思いますが、まあ若い子向けのドラマのため注意勧告ということで…「偷偷藏不住」の原作は同名小説小説の設定はサンジー13歳にジィアシュ哥20歳、ドラマでは14歳と19歳に変わっています何でも配信後に一部で少女と成人男性の出会いが犯罪を助長していると叩かれたようで、しかも子役が当時11歳だったというのも問題になったとかでもジィアシュ哥の過去が分かって初めて色々と腑に落ちるストーリーなんですね、これ大人への階段を上りながらジィアシュ哥への思いを成熟させていくサンジー一方、心に深い闇を抱えた青年がサンジーという少女と心を通わせながら自分を取り戻していくイチャイチャを削ってこのあたりをもう少ししっかり描いてくれたら良かったかも?まあそもそもドラマなんで、んなワケあるか!なのは仕方がないかな…( ̄▽ ̄;)海外ではすでにNetflixで配信が始まっています日本でもいずれ視聴できると思いますので詳細は省きました少し時間が経って辛口になりましたが、配信当時は久しぶりにハマって楽しかった!これからも2人のご活躍をお祈りしています
2023.07.18
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爱的二八定律 She and Her Perfect Husband第26話「私にできること」丁方方(ディンファンファン)の婚約者・曹以任(ツァオイーレン)は起業で大成功を収めた青年実業家に見えたが、会社の内情は自転車操業だった。陶俊輝(タオジュンフイ)は事業の弱点を指摘、曹以任は丁氏という後ろ盾を得るため方方と結婚するつもりだと見抜かれてしまう。「僕たちは同類だと思っていたのに…」「思い込みですよ、午後に事務所で婚前協議書にサインを…」陶俊輝は環境モニタリングの調査を検査局にいる友人に協力してもらったが、実際に調べたのは食器棚だけだった。「やるわね~成長したじゃない」秦施(チンシー)はあの堅物の陶俊輝が曹以任に鎌をかけたと知って感心、するとそこへ裁判所から戻った呉菲(ウーフェイ)がやって来る。「話があるの…」呉菲は強張った表情で笑顔がなかった。…陶俊輝と秦施の写真は事務所の防犯カメラのものだった『ひどすぎます!父の依頼で動いていたのね!』呉菲は唐伊慧(タンイーフイ)のオフィスに乗り込むなり写真を突き返し、激しく抗議したしかし唐伊慧は悪びれる様子もなく、そもそも陶俊輝も防犯カメラの場所を知っているはずだという『初恋は忘れられないものなの、うちの夫も隣席の女子学生のことを今でも良く覚えてる 過去にとらわれないで、今はあなたが婚約者なのよ?』『でも…彼、私にはあんな目を向けたことがない』『嫉妬した方が負け、自信のある人間は人を妬まない、幸せな結婚の秘訣を知りたい? …それは親が与えてくれた以上の愛を期待しないこと、幸せは自分で作るものよ』すると唐伊慧は陶俊輝の真心を試したいなら方法があると言った…呉菲は陶俊輝に唐伊慧から受け取った婚前協議書を渡した。陶俊輝はこれが不機嫌な理由だと誤解し、内容も確認せずサインしようとする。すると驚いた呉菲が止めた。「どうして?中身も見ないで…問題だらけなのよ?私たちの愛に対する侮辱よ! なぜ怒らないの?!こんなもの破り捨てるべきでしょう?!」呉菲は興奮して泣きじゃくりながら、なぜ自らサインしようとするのかと嘆いた。しかし陶俊輝は人生は思うようにならないことばかりだという。「他人に誤解されて腹を立てても何も変わらない、大事なのは君だけだ」「…俊輝、すぐ結婚したい」「はお」↓( ;∀;)菲菲、上手いわ一方、陽華(ヤンホワ)は方宇(ファンユー)金融の商品が危険だとして販売を止め、上役の不興を買ってクビを言い渡された。仕方なく身分証を返して帰宅したが、偶然にも仕事を抜けて戻っていた秦施とはち合わせになる。すると料理に失敗したのか、キッチンが大惨事になっていた。「…あなたに手作りの料理を届けようと思ったの、まさか帰って来るなんて」「突然、どうしたの?」「突然じゃない、あなたのために何かしたいとずっと思ってた 今まであなたに世話をかけてばかりだったし、あなたのおかげで困難を乗り越えられたんだもの 私もあなたのために何かしてあげたくて…」「苦手なことをする必要はないよ」陽華は秦施の思いやりが嬉しかった。しかし秦施は家庭を陽華の足枷にしたくないという。「どちらも犠牲にせず、2人で成長して行きたいの…」「じゃあもし僕が失業したらどうする?」「私が養う、あなたが何をしようと私は応援するわ」「ありがとう」「わたしこそ、そばにいてくれて感謝してる」その日の午後、曹以任の代理人・李黛(リーダイ)が協議書を届けた。秦施は李黛を受付まで見送ったが、そこで曹以任がサインする前に丁氏と会っていたと知る。実は曹以任はこの日をずっと待っていた。婚約協議書の案件は決着がついた。しかし秦施は曹以任の弱点をつかむために利用されたと勘ぐり、唐伊慧のオフィスを訪ねる。「曹以任は老丁に取引を持ちかけたのかも? 結局、老丁も曹以任も商売人、投資で儲けが出るなら手を組んでも不思議じゃない 何だか案件の裏で別の誰かが動いている気がする…姐、私を罠にはめたでしょう? …姐が私をあんな席に追いやったのは反省させるためね?」「まったく、孫悟空みたいに輪をはめてやりたいわ 今後は勝手なことをしないで、事務所の利益に関わる情報は隠さないでね」「分かった、これからは何でも言う通りにする!」秦施は唐伊慧に命じられ、街の公共法律相談を担当した。するとあれほど秦施を怖がっていた補佐の海涛(ハイタオ)たちが家庭部に戻って欲しいという。「みんな秦律師を待ってます」「成長するために企業部へ行ったのよ?弁護士の勉強は一生続くの」秦施は奉仕を終え、陽華を迎えに行くことにした。しかし陽華が銀行をクビになったと知る。「それで解雇されたの?!…ひどい奴らね」一方、銀行は邱建祥(チウジエンシャン)から代理販売の案件を取り消され、新エネルギーシティの責任者を紹介する話もご破算になった。蔡亮(ツァイリャン)は老賈(ジア)から陽華を雇った責任を追及されたが、陽華は22歳で米国金融機関のアナリストとなった逸材で、その分析に間違いはないと反発する。そこへ部下が現れた。「あの…陽華が戻ってきました」秦施と陽華が待っていると、蔡亮と賈経理が駆けつけた。陽華が妻を連れて来たと知って賈経理は失笑、最近の若者は職場で問題が起きると女房を呼ぶのかと呆れる。「夫を解雇しましたね?理由を教えてください」すると秦施は労働基準法で認められている解雇の条件を6つ教えた。「…2?(※雇用先の規則に違反した場合)」「よく考えてください、陽華は金融機関から委託された商品に合理的な疑問を抱いただけ では改めて、陽華はどの条件に該当しましたか?」秦施は賈経理がどんな難癖をつけても論破し、逆に理由なく解雇すれば法律違反だと畳み掛けた。「仲裁機関かメディア、どちらでもお付き合いしますよ?」「きっ、君は一体、何者だ?!」「誠(チョン)&慧(フイ)法律事務所のシニア弁護士・秦施です 私の身内を虐げるなら、まず私の同意を得てください…行きましょう」( ๑≧ꇴ≦)風www秦施はサプライズで料理を届けることはできなかったが、確かに得意なことで挽回した。しかし事務所から出た陽華は偶然、銀行を訪ねた邱建祥と鉢合わせになってしまう。邱建祥は陽華に気づいて自分の会社へ来ないかと誘ったが、陽華は無視して秦施と帰って行った。その夜、秦施は陽華と蔡亮の3人で飲みに出かけた。鼻持ちならない老賈が秦施にやり込められ上機嫌の蔡亮、酔った勢いで今も陽華に頭が上がらない理由を話し始める。実は大学時代、2人は模擬トレーディング大会のチーム戦に参加した。大会期間は1ヶ月、収益率で勝敗が決まる。2人は2週間で収益率17.32%、断トツの1位だった。しかし陽華はそこで売買をストップ、次第に2位以下が追い上げてくる。蔡亮はこのままでは抜かれると焦り勝手に株を購入、結局、この株で損失を出し、2位のチームに追い抜かれた。チームの差はわずか0.2%だったという。「俺は自分が株に向いていないと悟った、だから銀行に就職したんだよ こいつには永遠に大きな借りができた」すると陽華が初めて自分の過去を語り始めた。「この大会の後、僕に電話が来たんだ」邱建祥は陽華の才能を見抜き、自分の仲間にならないかと誘った。卒業後、陽華はカナダへ渡り邱建祥のもとで2年間、学んだという。「その後、ファンドマネージャーに…」つづく( ゚ェ゚)ん?もしや唐姐、陶俊輝を試すために秦施を11階へ呼んだのか?ってかそもそも唐姐が夫の元カノへの嫉妬で金の亡者になったんじゃ…w
2023.12.07
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覆流年 Lost Track of Time第30話穆澤(ムーヅー)は陸安然(ルーアンラン)の心を手に入れられず、せめて身体だけでも我が物にしようと寝台に押し倒した。しかし安然の空虚な目を見ると、なぜか無性に後ろめたさに苛まれる。「輿入れの日もそんな心のない目をしていたな」「失うものが何もないから…あなたに嫁ぐ時、子が産めなくなる薬を飲んだの」穆澤はなぜ安然がそこまで自分を嫌うのか分からず、激情に駆られて首を絞めた。「私が口にした脅し文句も睦言も全て本心だったのに…そなたは嘘ばかりだ!」すると安然は卒倒してしまう。一方、穆川(ムーチュアン)は二兄を刺激しないよう営造坊(エイゾウボウ)に戻って軍に指示を出していた。そこへ衫越(サンエツ)が駆けつけ、うさぎの燭台を届ける。「小姐が万が一の時にこれだけは守るようにと…」安然は大晦日に皇宮へ向かう前、衫越に穆川への伝言を託していた。「″決して自分を曲げないで、私は死んでも信念を貫く、同じ過ちを繰り返さないように″と…」すると衫越は安然を探しに行くと言って帰って行った。安然はまだ意識が戻らなかった。穆澤は自分の運命を受け入れる覚悟を決めたが、まだ1つだけ自分で選べる事があると気づく。…この生涯にいかに幕を下ろすかだ…安然、ゆっくり眠れ、そなたが目覚める頃には、全て終わっている穆澤は安然を独り残して外へ出た。南星(ナンセイ)はそろそろ移動した方が良いと進言したが、穆澤は逆賊の名を背負って隠れて生きるより、潔く散りたいという。そこでこれまで戦場で生死を共にしてきた兄弟たちを解放することにした。「我が命は今日で尽きる、そなたたちには家族がいるだろう、ここで去るが良い」しかし南星は最後まで慶(ケイ)王のそばにいたいと嘆願、慶王軍も一斉にひざまずき、忠誠を誓った。( ๑≧ꇴ≦)ノ<将士們! ←言いたかっただけw安然の決意を知った穆川は矢も盾もたまらず、自ら軍を率いて二兄の捜索へ向かった。やがて山中で灯りがついた小屋を発見、穆川は寝台に取り残された安然を見つける。「安然?!安然!大丈夫か?」「穆川…どうしてここに?」「町へ向かう蹄の音が聞こえた」「まずいわ…穆澤は皇宮を攻める気よ…」驚いた穆川は慌てて引き返したが、すでに慶王軍は全滅、穆澤は胸に矢を受けていた。将軍は謀反を起こした慶王に止めを刺すべく弓を引いた。その時、穆川が駆けつけ、二兄をかばう。すると皇帝の馬車が現れた。「穆澤…言い残したいことはあるか?」「あなたは万民の上に立つ皇帝、一度も父親だったことはない! 私に与えられるのは評価だけ、愛情などなかった! この命は父皇より賜ったもの、ここに謹んでお返しする!」皇帝は穆澤の言葉に胸が痛み、穆川に任せることにした。「行かせてやれ」穆澤は穆川に支えられながら、母が投げ捨てられた井戸までたどり着いた。「娘(ニャン)…許してください、娘を救えなかった… 九弟、頼みがある…私が死んだら娘の墓の隣に埋葬してくれ」すると穆澤は九弟に短剣を渡し、一思いに殺すよう促した。穆川は二兄を刺すことなどできなかったが、その時、穆澤は最後の力を振り絞って起き上がり、自ら胸を突き刺してしまう。「二哥ァァァァァァァァァァァァァァ!うわあぁぁぁぁぁ!」子供のように泣きじゃくる穆川、その時、ばったり倒れた穆澤の目にちょうど結末を見届けにきた安然の姿が映っていた。朝臣たちは謀反人である穆澤をさらし首にすべきと上奏した。すると皇帝はならば大晦日の騒ぎの時、即座に慶王にひれ伏した者たちも同罪かと牽制する。驚いた朝臣たちはそれ以上、追及できず、皇帝は罪を犯しても自分の息子であると恩情を与えた。皇帝は斉王を皇太子に決めた。冬青(ドンチン)はこれで安然も陸家も安泰だと言ったが、安然は素直に喜べない。「それは穆川が望んだことかしら?」すると安然は慶王府に別れを告げるため、独りで出かけて行った。安然はゆっくり王府を眺めながら書斎へ入った。その時、ふいに穆澤の声が聞こえる。…陸安然、激しくも有意義な人生だった、お別れだ…安然は窓際に立つ穆澤の姿を見たような気がしたが、すぐに消えてしまう。一方、穆川は約束通り二兄を墨(ボク)氏の墓の隣に埋葬した。しかし墓石には何も彫られていない。「二哥、どうか安らかに…また会いに来るよ」穆澤は安然に離縁状と文を残していた。…あの夜、昏睡中だったそなたがうわ言である物語を聞かせてくれたその残酷な悪夢が私を憎む理由なら、夢の中の私になってそなたに謝りたいだがそれほどまでに深く愛された私を羨ましく思う…すると安然は文を燃やしてしまう。「この世は荘周(ソウシュウ)が見る胡蝶(コチョウ)の夢か、胡蝶が見る荘周の夢か…」瀚京(カンケイ)は雨になった。皇太子に封じられた穆川はお忍びで街に出かけ、安然と茶屋で落ち合う。「蘇城へ帰るわ」「決めたんだな」「瀚京は私にとって悪夢の都…ここにいたら悲劇を思い出してしまう 人生をやり直すには離れるしかない」「分かるよ、その傷を癒すには時間が必要だ」「あなたも苦しんだ、でも勇敢だったわ」「安然…君の幸せを祈っている、どんな日もどんな時も笑っていて欲しい」「過去に縛られず、未来を恐れず、今を大事に生きるわ」「会いに来てくれ、待っている」安然は穆川と別れの杯を交わすと、未練を断ち切るように先に席を立った。「行くわ」「元気で」『この世は荘周が見る胡蝶の夢か、胡蝶が見る荘周の夢か』…穆川、昨日の夜、夢を見たわそこは陽光に照らされ、まばゆく輝く世界あなたが微笑み、私も笑っていた…終わり※胡蝶の夢:″荘子斉物論″より、蝶となって百年も遊んだという夢を見た荘周、目覚めてみると自分が夢で蝶となったのか,今の自分が蝶の見ている夢なのか分からなくなったという故事、この世の生のはかない例え( ๑≧ꇴ≦)BS放送も終了しました!やっぱり面白かった!実は番外編があり、5年後に再会する話だったと思います(まだ見られるかどうか不明)管理人は最後が安易なまとめに走らない点も胡蝶の夢でまとめてくるあたりも、パラレルワールド全開でお気に入りです皆さんはいかがだったでしょうか
2024.02.21
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惜花芷 Blossoms in Adversity第24話花芷(カシ)に北地行きを伝えるため、久しぶりに花宅に戻った顧晏惜(コアンセキ)。急に顔を見せなくなり、またしばらく留守にすると聞けば機嫌を損ねるかと思ったが、実は花芷も北地へ行くと分かった。「銭が貯まったから祖父たちに会いに行って来る…なぜ笑っているの?」「取り越し苦労だった、私も北地の軍営に行くんだ」すると花芷は芍薬(シャクヤク)から一緒に行きたいとせがまれていたと明かした。「でも哥哥の許可がないとね、ふふ」「連れて行ってやってくれ」顧晏惜は皇帝に出発の挨拶をするため参内した。皇帝は顧晏惜と庭園を散策しながら涼亭で一休み、そこへちょうど顧晏惜のために作らせた毛皮つきの外套が届く。「そちがいないと寂しくなる…イエンシーに着せてみろ」その時、顧晏惜は物音に気づいて怒号を響かせた。「何者だ?!出てこい!」しかし御前に引っ張り出されたのはまだ幼い六皇子だった。皇帝は怯えて平伏したまま挨拶もしない息子に憤怒、明日までそこにいろと命じて引き上げてしまう。皇帝の命で長青(チョウセイ)は凌王世子を宮門まで送ることにした。すると道すがら、顧晏惜はまだ涼亭の前で平伏している六皇子を見つける。「長青、六皇子はどの側室の子だ?」「…亡くなった鳳翔(ホウショウ)宮の宮女の子です」六皇子は大凶の刻に生まれ、母親も間もなく死去。夜泣きがひどく皇帝に疎まれ、冷宮で育ったという。「噂では5歳の頃、うっかり集萃(シュウスイ)宮に迷い込んだとか」「大皇子が拘禁された?」「はっ!世子、大皇子の話は禁忌です」「知っている、憲(ケン)王と惠(ケイ)王ですら話題にしたことがない」六皇子は大皇子の常軌を逸した姿に驚き、冷宮での厳しい暮らしも相まってか、こんな性格になってしまったという。顧晏惜は六皇子に手を差し伸べた。「私は長い間、宮中を離れていたため会ったことはない」しかし六皇子はまるで敵を見るような目つきで後ろへ下がってしまう。「会ったことがある…あなたは血の匂いがする」「今日は血に触れていない」「父皇は怖い、あの方を恐れないあなたも怖い」顧晏惜は無理強いせず、その場を立ち去った。「長青、頼めるか」「心得ております、後ほど送らせます」↓( ๑≧ꇴ≦)もふもふ!もふもふ!今やすっかり芍薬の良き友となった沈煥(シンカン)。沈煥は花宅に芍薬を訪ね、芍薬が手に入らないと嘆いていた薬材の蟇蛙(ヒキガエル)を渡した。「あーっ!これっ!灰にすると傷を治せるの!どこで売っていたの?!」「こんな変わった薬材あるものか、河辺の泥から見つけて乾燥させた」「次は私も連れて行って!あ…実は明日から遠くへ行くの」「帰って来るんだろう?!」「でも長い旅になるみたい、帰ったら一緒に取りに行こう!」その時、流星が流れた。芍薬は急いで手を合わせ、せめて沈煥と同じくらいは賢くなりたいと願う。「え?知っていたのか?周りが君のことをどう思っているか」「私は馬鹿じゃない、皆の接し方を見れば分かるわ」北地へ出発する日の朝。顧晏惜は同行する陳情(チンセイ)と李猴(リコウ)に自分の正体を決してばらさないよう釘を刺した。「お前たちは花家の動きを監視すると言え」「そんな事を言ったら道中ずっと冷遇されます…ブツブツ」抱夏(ホウカ)が気になる陳情は思わず不満をもらしたが、司使は先に行ってしまう。こうして花芷たちの一行に紛れて北地を目指すことになった顧晏惜。それにしても花家が準備した荷物の多さに目を丸くした。護衛を雇ったとは言え何が起こるか分からない長旅、大金を無事に届けるのは容易でないという。しかし花芷は商隊を装うと明かし、銭なら金塊にして馬車の床板に隠したと教えた。すると遅れて陳情と李猴が気まずそうにやって来る。七宿(シチシュク)衛の登場に家族たちは緊張したが、顧晏惜の正体を知る花芷が機転をきかせてくれた。「七宿司もついて来るのね?楊(ヨウ)家では助かったわ、でも干渉しないでね」花芷は先頭で一行を率いていたが、山道で急に馬で飛び出した。馬車を引いていた鐘(ショウ)叔は大慌て、しかし顧晏惜がすぐ追いかけてくれる。「イエンシー、乗馬を教えてくれてありがとう… もっと速く駆けたくなったの、こんな気持ち初めて、自由になった気分よ!」顧晏惜は花芷の笑顔を見ると自分まで嬉しくなった。…人は心で通じ合えるのだな…しかし北地への長い道のりには七宿司を探す刺客たちの姿があった。その夜、花芷は眠れず夜空を眺めていた。すると顧晏惜が現れ、花芷に外套をかけてやる。「1年前、帰京した時もここを通った あの時は独りで、帰ったあと死ぬか生きるかも分からず不安だった 町ですぐ君に会えたのはうれしい誤算だ」花芷はふと四叔母の話を思い出した。…″情″とはそういうもの、目を閉じて橋を渡るように、1歩先に苦難があると知っていても、その1歩を踏み出さないと一生、後悔すると思える…「イエンシー、あなたと出会ってから本当に楽しい これがいつまで続くか分からないけれど、少なくともこの道は一緒に進める」「はお」顧晏惜は思わず花芷の肩を抱きしめた。↓新婚旅行気分かと思いきや意外に冷静なファジー↓ファジーと愛犬の思い出作り花芷たちは長い行程、力を合わせて進んだ。時には動けなくなった馬車を押し、深い森では炎で狼を牽制しながら慎重に行く。そしてようやく雪深い山に入った。流刑地の三白城までもう少し、しかし山間の谷に入った時、顧晏惜が懸念した通り山賊が現れる。そこで顧晏惜は両手を挙げて降参したように見せかけ、近づいてきた頭目を捕まえ人質にした。すると馬車から花芷が降りて来る。「主人の私が話を聞くわ」顧晏惜は頭目を解放した。頭目の名は牛横(ギュウコウ)、すると花芷は酒代と予備の荷物を渡して見逃してもらうことにする。気を良くした牛横は北地で商売などできないと教えてやったが、実は積荷が売り物ではなく、流刑地にいる家族に渡す手作りの綿入れだと知った。「何と、苦労人同士だったか…俺たちも好きで非道な行いをしているわけじゃないんだ」その時、芍薬が顔に凍傷がある盗賊に気づき、蟇蛙で作った薬を渡した。すると花芷たちの優しさにほだされた牛横が旗をくれる。「これを馬車に結んでおけば誰も手を出さない、娘子、山賊でなければ義兄妹になるところだ」「なら真っ当な仕事をする気はない?帰りもここを通るから考えてみて 良かったら一緒に仕事をしましょう」喜んだ牛横はここで待っていると約束したが…。琨(コン)山を越えること500里、顧晏惜は無事に花芷たちを辺境まで送り届けた。「役所に用があるゆえ、ここから別の道を行く、迎えに来るよ」花芷は正直なところ祖父に顧晏惜を会わせる勇気がまだなかった。「ごめんなさい」すると花芷はお詫びの代わりだと顧晏惜の頬に口づけする。顧晏惜は花芷の手を取ったが、その荒れた手が旅の過酷さを物語っていた。「どこへ行くにもこれからは別れたくない」↓学び過ぎているファジー抱夏は馬車に揺られながら晏先生がいないことに気づいた。芍薬の話では兄なら友人に会うため数日、離れるという。「七宿司もいない…あなたの哥を捕まえに行ったのかな?」「彼の方が強いもん」花芷たちはついに極寒の地である三白城へ到着した。三白城では滅多にない来客を皆が歓迎してくれる。すると採石場にいた花平陽(カヘイヨウ)が役人たちの噂話を耳にし、仕事をほったらかして町へ戻ってしまう。花芷は四叔の声に気づいて馬を止めた。「芷R!芷R!」すると人混みをかき分け、四叔が現れる。花芷は再会の感動より、みすぼらしい四叔の姿に胸が痛んだが、花平陽は明るく振る舞った。「抱夏も一緒か!…ん?そちらの姑娘は?」「私も花家の一員よ!」芍薬の元気な返事に思わず笑みがこぼれる花平陽。そこで花芷は早速、四叔に呉玉娘(ゴギョクジョウ)の姿絵を渡した。巻物を開き始めた花平陽は妻の変わらぬ美しさに目を細めたが、さらに広げてみると妻の腕に赤子が抱かれている。「これは…まさか…」「四婶とあなたの娘よ、四婶は心配かけまいと黙っていたの、名前をつけてくれるのを待ってる」一方、居所にいた花屹正(カキツセイ)と花平宇(カヘイウ)も花家が家族を訪ねてきたという噂を耳にした。驚いた花屹正は清潔な衣に着替えたいと訴えたが、花平宇は真に受けるなとなだめる。「こんな極寒の時期に来るはずありませんよ」「芷Rが来たのだ!早く着替えなくては!」つづく( ߹꒳ ߹ )ゥッ…三白城ついたわ… ←誰?w
2025.07.22
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墨雨云间 The Double 全40話第27話「忌まわしき過去」頭を殴られ昏迷していた周彦邦(シュウゲンホウ)は目を覚ましたが、廃人のようだった。悲観した姜元興(キョウゲンコウ)と楊(ヨウ)氏は娘を連れ戻そうとしたが、姜玉娥(キョウギョクガ)は夫の世話を続けたいと拒む。一方、姜(キョウ)宅では姜若瑶(キョウジャクヨウ)との縁談が決まった斉(セイ)夫人が息子を連れて挨拶に来ていた。しかし若瑶は勝手に縁談を断ってしまう。晩鳳堂から姜元柏(キョウゲンハク)の怒号が響き渡った。「嫌なら早く言えば良かったのだ!なぜわざわざ斉家の体面を傷つける?!」季淑然(キシュクゼン)は老夫人の手前、何とか冷静さを保とうとしたが、初めて娘に反抗されて憤懣やる方がない。すると姜若瑶は娘の気持ちを考えない母に不満だったと明かし、これからは自分の心に従って生きたいと訴えた。「婚姻に口を出さないで欲しい… 今になって分かったの、周彦邦に夢中になったのは愛していたからじゃない 早く姜家を出て母親(ムーチン)から逃げたかっただけ、そのための婚姻だった! 私が無知だったのは母親のせいよ!」姜元柏と淑然は娘の暴言に驚きを隠せなかったが、老夫人は理解を示した。孫の中で最も自分の意思がないと持っていた若瑶がこうして変わったことを喜び、本人の好きにさせてやれという。季淑然は怒りが収まらず、姜若瑶の部屋へ押しかけた。「この家で私だけがあなたを心配してきたのに…姜梨(キョウリ)にそそのかされたのね? あなたを惑わし潰す気なのよ!」「違う、姜梨は私と周彦邦の駆け落ちをばらそうとしなかった 彼女を悪者と思わせたのは母親よ!」若瑶は母が姜梨を潰すことに執心で、姜梨を敵だと自分に教え込んだと非難した。すると淑然は思わず娘を叩いてしまう。「私の苦労も知らないくせに…」「苦労って?私のために姜梨と姜月(キョウゲツ)を片付けたこと? もうたくさんよ、私は人を踏みつけにしてまで高みに登りたくない」季淑然は後宮に妹・麗(レイ)妃を訪ね、愚痴をこぼした。麗妃は姜梨が姜若瑶にまで手を伸ばしたことに驚きを隠せなかったが、それ以上に姉が婉寧(エンネイ)公主と手を組むと聞いて困惑する。「彼女に利用されてはだめ」「敵の敵は味方と言うわ…今度こそ根こそぎ始末する」その夜、薛芳菲(セツホウヒ)は海棠(カイドウ)の情報を実家に聞いてくれた棗花(ソウカ)村出身の侍女・白雪(ハクセツ)から文を受け取った。海棠の実家は米店で、確かに官員の家に雇われ実家を出たという。「実は最近、村に来たある女子の顔には肉もえぐれるほどひどい刀傷があるとか… 同じ人でしょうか?」薛芳菲は独りになるとすぐ手紙を焼き捨てた。沈(シン)家で姦通の罪を着せられたとき、監禁された主を救い出そうとした海棠。あの時、薛芳菲は弟の薛昭(セツショウ)を呼ぶよう頼んだが、それが海棠を見た最後になった。まさか顔に傷がある女子が海棠だとしたら…。薛芳菲はふと蕭蘅(ショウコウ)から呼び笛をもらったことを思い出し、窓際で吹いてみた。するとどこからともなく男が飛び降りてくる。「ご用でしょうか」薛芳菲は男が以前、芳菲苑の中庭にも来ていた庭師だと気づいた。「趙珂(チョウカ)です」「何年ここにいるの?」「7年です」薛芳菲はどうりで蕭蘅が自分の一挙一動を知っているのか納得、そこで趙珂に季淑然の動きを見張って欲しいと頼み、ある人を都へ連れてくるよう命じた。↓New!一方、姜梨を排除するため腹を括った季淑然は実家へ出かけた。季彦霖(キゲンリン)は自分がお膳立てした斉家との縁談を壊したと憤慨、かつて淑然が貧乏絵師と駆け落ちした話を蒸し返す。当時、柳文才との仲を引き裂かれた淑然は父が選んだうつけ者に嫁がされそうになった。『しばらく我慢しろ、子さえなせば侯爵家は手中に収まる それが嫌ならさらに上位の相手を見つけろ』そんな時、姜元柏の正室・雪珍珍(セツチンチン)が病に倒れた。顔見知りだった淑然は毎日、見舞いに通っていたが、季彦霖は淑然に病を利用して姜家へ嫁げと煽る。『お前の手で悪化させれば姜家に嫁げる うつけ者の貴公子に嫁ぐか、手段を講じて相国夫人になるかどちらかだ!』季淑然は父の残忍さを受け継ぎ、今や周りは敵だらけだと言った。「残忍だと?お前はまだ甘い、側女も殺せと言ったのに従わず、姜梨も追放だけに止めた」「その通り、私は甘かった、だからもっと残忍になる…父親、そろそろ眠くなってきたのでは?」季彦霖はようやく淑然が差し入れた銘茶に薬が入っていたと気づいた。実はあの柳文才が太卜令(タイボクレイ)として戻ってきたという。柳文才は姜梨を排除する条件として過去に自分を打ち殺そうとした季彦霖への報復を要求していた。当時、画筆を持てないよう右手の指を潰された仕返しに季彦霖の右腕を切り落とし、謝罪させろという。すると淑然は短刀を取り出し、次第に動けなくなってきた父親に迫った。妻を亡くしても後添えを迎えず2人の娘を守ってきたと淑然に泣きすがる季彦霖。結局、淑然はそこまで残酷にはなれなかった。一方、薛芳菲は姜家家廟で墓守として暮らしている胡(コ)氏を訪ねた。そこで桐児(トウジ)に頼んで侍女を追い出し、2人きりになったところで本音を聞き出すことにする。「ここへ来るのはこれが最初で最後、芝居はやめて…月姐姐の死の真相が知りたいの」薛芳菲は胡氏が正気を失ったふりをしていると見抜いていた。しかし胡氏は口が重く、何も話したがらない。薛芳菲は仕方なく姜梨の辛い身の上を話した。「私は無実の罪で家族に捨てられた… 清呈(セイテイ)山で10年間、誰にも顧みられず、人の冷たさを深く思い知った それでも私は運命に逆らって生きようと決めたの 私は山を下りて都へ戻り、この世と対峙した、だけどあなたは気病みのふりをして逃げてる 恨みを抱いているなら立ち上がって欲しい、今の私なら手を貸せる力がある」すると薛芳菲に鼓舞され、胡氏はついに真実を明かした。「月Rは事故じゃない、殺されたの」実は当時、姜月の侍女が全ての経緯を目撃していた。柳文才が待っていると太卜署に季淑然が独りで現れた。淑然は父親の代わりに償うと申し出たが、柳文才は淑然の命1つでは償い切れないという…あの時、大火傷を負った柳文才は道士に助けられた道士は柳文才の天命が陰に属するため修行すれば大成するとそそのかし、破邪の術を教えて服従させるそれが次なる苦痛の始まりだった道士は柳文才なら火傷の苦痛に耐えうると考えたそこで取り憑かれた者の体から邪を払うより、地獄を見た柳文才の体を通すことで邪が完全に消えると説いては柳文才の体に焼き印を入れる客たちは柳文才が血にまみれるほど道士を信じ、道士の名声が高まったやがて道士の破邪は口伝えにより長公主の耳にも届く婉寧は捨て身の施術が気に入り、道士たちを公主府へ招いたちょうど太卜令に空きがあるが推挙できるのは1人だけ、2人で話し合えという『私はより残忍な者を好む…』すると道士が柳文才に襲いかかったしかし生への執着が強い柳文才が死に物狂いで反撃、道士を亡き者にする…こうして生き残った柳文才は長公主の庇護のもと太卜令となった。「利子を含めお前に償わせたい」「…姜梨を潰したい理由を知りたい?」一方、薛芳菲は胡氏から当時の話を聞いていた。姜月は池に落ちて死んだのではなく、季淑然に殺されたという…季淑然は一見、穏やかそうで姜月にも優しかったしかしそれが仮面のように思えた胡氏は娘を季淑然から遠ざけるようになるそんなある日、ちょうど庭園で遊んでいた姜月のもとへ姜若瑶がやってきた若瑶はでんでん太鼓を貸して欲しいと訴えたが、姜月に断られ泣き出してしまうすると季淑然が現れ、姜月からでんでん太鼓を奪い取ろうとしたその時、淑然に突き飛ばされて姜月が転倒、庭石に頭をぶつけてしまう孫(ソン)媽媽(マーマー)は姜月の息がないと気づき、急いで姜月とでんでん太鼓を池に放り込んだしかし厨房から菓子を持って戻ってきた侍女がその一部始終を見てしまう…胡氏は侍女から全てを聞いた。しかし証人の侍女は姜月が亡くなるとすぐ暇を出され、それきり姿を消したという。胡氏は身を守るため気が触れた振りをするしかなかった。墓守りとなったおかげでこうして生き延びることができたという。「悪には報いがある、月姐姐の恨みはこの私が必ず晴らす」姜梨が胡氏を訪ねたことはすぐ季淑然の耳に入った。胡氏はいたってまともで、2人は長らく話し込んでいたという。「胡氏は長年、気を病んだ芝居をしていたの?ご苦労なことね」孫媽媽は先に胡氏を始末するか聞いたが、淑然は姜梨のこと護衛がすでについているという。「あの2人が結託したところで損をするだけよ」その夜、孫媽媽は姜若瑶に安神湯を差し入れた。何も知らず薬湯を飲み干した若瑶、しかし孫媽媽の様子がおかしいことに気づいて毒を盛られたと知る。「あなたのためなんです、目が覚めたら憂いは消えていますから」「何をしたの?!」逆上した若瑶は孫媽媽の首を締め上げたが、やがて意識を失い倒れてしまう。翌朝、姜元柏は姜若瑶が豹変して孫媽媽に襲い掛かり、卒倒したと聞いた。季淑然の話では若瑶が昏迷しているにも関わらず、医者から悪いところはないと言われたという。すると孫媽媽が故郷で見た邪気に取り憑かれた者の症状に似ていると訴えた。「誰かに破邪の術を試させては?」姜元柏は半信半疑だったが、結局、母の了承を得て太卜令に文を送ることにした。姜景睿は芳菲苑に駆けつけ、姜若瑶の件で屋敷に太卜令が来ると知らせた。両親たちの話によると後宮で突然死が相次ぎ、怨霊の仕業だと噂が広まったという。そこで太卜令が破邪の術を行ったところ、ある妃に取り憑いていると判明。妃は皇帝から毒酒を賜っていた。しかし姜梨は太卜令が呼ばれた目的が破邪ではないと気づく。恐らく若瑶はまた利用され、眠らされているだけだろう。つづく(  ̄꒳ ̄)引っ張るね~
2025.10.22
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相思令 Everlasting Longing第10話「隠し寨(トリデ)の謎」君綺羅(クンキラ)と邵祈民(ショウキミン)を探しに密林へ向かった玄烈(ゲンレツ)と玄青蔲(ゲンセイコウ)。すると待ち伏せしていた黒衣の刺客が現れた。ちょうどその時、前から刺客に追われた綺羅と祈民が逃げて来る。4人は思いがけず合流したが、玄烈と祈民が綺羅をかばって負傷し、玄青蔻も刺客と応戦しているうち獣用の罠に足を挟まれてしまう。すると祈民が怪我を押して駆けつけ、罠を広げて玄青蔻を救った。刺客は指示通り夜までに4人を密林を追い込むことに成功、引き上げた。一方、王城へ戻った賀機遥(ガキヨウ)は北泫(ホクゲン)王に報告へ向かったが、ちょうど玄武殿の前にいた羅奇(ラキ)と羅執舟(ラシュウシュウ)に出くわす。すると羅執舟は北泫王なら疲れて休んでいると伝え、報告を阻んだ。「私が探しに行く、2人は玄府で待て、遊猟会が近いのに玄羽軍が動けば騒ぎになる」その頃、炎南(エンナン)では綺羅の父・君成柳(クンセイリュウ)が二房の企みにより銭(セン)州へ出かけていた。すると都から急ぎ文が届く。…君非凡(クンヒボン)、長姐を助けたくば三不管へ来い…すっかり日も暮れた頃、密林をさまよっていた玄烈たちは小さな山寨にたどり着いた。綺羅は盗賊に襲われた商人だと偽って泊めて欲しいと交渉、その時、玄烈は男たちの首筋に例の文様があると気づく。そこへ知らせを聞いた寨主が現れた。「商人だという証拠は?」「ありません、でもこのかんざしをどうぞ…当店専売のかんざしです、街で聞けば分かります」寨主は女子が店主と聞いて隣の男を訝しんだ。すると玄烈は咄嗟に自分たちが夫婦で、商才のある妻が店主だと取り繕う。玄青蔻は玄烈を真似て青鳴(セイメイ)と手を繋ぐと、玄烈は2人を弟夫婦だと言った。寨主は一晩だけ泊まることを許し、夫婦のため2棟を用意して薬まで分けてくれた。実は玄烈は例の紋様の謎を探る予定だったと明かし、怪我の功名だと笑う。しかし突然、現れた黒衣の刺客は何者なのか。玄烈は恐らく奚長昆(ケイチョウコン)の手下だと言ったが、綺羅は否定した。今回の黒幕は祈民の部屋に″綺羅が危険″との文を届けて誘き出している。「君を助けに行ったわけか」面白くない玄烈だったが、その時、綺羅がかんざしを手放したことを思い出し、自分で作ったかんざしを贈って寝台に移動した。「一緒に寝よう、夫婦のふりをしないとな」玄烈は荒ら屋での仕返しをしたが、綺羅は寝台を怪我人に譲って今度は自分が番をするという。一方、玄青蔻は綺羅を気にかけてばかりの青鳴に苛立ちを隠せずにいた。「君綺羅を殺す!目障りよ!」翌朝、羅執舟は北泫王に玄烈と公主が密林へ迷い込んだと報告した。そこへ一報を聞いた王太后が李梵音(リボンイン)と一緒に駆けつける。北泫王はすでに捜索が始まったと母后をなだめて帰したが、まさかこれが自分の側妃と羅執舟の計略だと知る由もなかった。密偵の報告では確かに玄烈は密林に滞在しているという。羅執舟は玄烈を見張り、遊猟会が始まるまで密林から出すなと命じた。翌朝、寨主が薬材の調達がてら綺羅たちを街まで送ると言った。綺羅は咄嗟に夫にはまだ静養が必要だと訴え、その代わり薬草なら買わなくても山で採れると説得する。「夫君が薬草に詳しいの」玄青蔻は薬を煎じていた綺羅を見つけ、わざと土瓶を倒して嫌がらせした。「君綺羅!私はあなたが嫌い!」「私も公主が嫌いです、でも我慢しないと…」綺羅はあと数日、滞在すると明かし、公主が騒いで正体がばれたら玄烈と祈民が死ぬことになると警告する。一方、奚長昆も息子の奚漠(ケイバク)から玄烈が密林に入ったきり戻っていないと聞いた。「どうやら我ら以外にも玄烈が邪魔な者がいるらしい…この機に玄烈と炎南の小娘を始末するぞ」薬材を買わずに済んだ寨主は客人たちに感謝し、酒席でもてなした。実は玄部が兵権の統一を狙っているため、数日後に三不管へ出発することになったという。聞けば寨主たちは十数年前、正規軍の兵士だった。「あることをして命の危険が迫り逃げてきたのだ…誤解するな、人は殺していない 当時、我々は上官のためある任務を果たしたが、仲間の多くが口封じに殺された 私は配下と三日三晩、戦ったのち生き残った者とここへ逃げてきた」すると玄烈はつい復讐を考えたことがあるか聞いてしまう。寨主はあると言ったが、結局、強い者が勝つのが戦だと諦めていた。確かに流れ者たちが集まり人数だけは増えたが、今や戦えない者の方が多いという。狼主が兵権を手にすれば密林も統治されるのは必至、寨主はもはや移り住むしかないと嘆いた。玄青蔻は痺れを切らして王城へ勝手に帰ろうとした。しかし青鳴に見咎められ、反発する。「君綺羅を連れて帰るなんて無理よ?だって玄鉄晶石は手に入らない」実は北泫王は玄鉄晶石の鉱脈を奚部に賜っていた。恐らく玄烈は綺羅を引き止めるため隠しているという。そうとは知らず山寨の者の前では玄烈の健気な妻を演じて見せる綺羅。玄烈は夫に対する本当の気遣いのようだと意味ありげに笑ったが、綺羅は言葉に詰まってしまう。すると玄烈はゆっくり綺羅に顔を近づけた。緊張して動けない綺羅、その時、足元に兎が現れ、綺羅は驚いて顔を背けてしまう。綺羅は急に恥ずかしくなって歩き出したが、その様子を偶然、祈民が見ていた。( ๑≧ꇴ≦)ウエイローン!危なーい!wその夜、祈民は綺羅を呼び出し、玄烈が君非凡を見つけるため綺羅を利用していると吹き込んだ。「逃げるなら今しかありません、南へ行ってください、私は晶石を取ってきます 今なら総会に間に合う」「総会に出るには行商証が要る…取り戻したら向かうわ」玄烈が心配していると綺羅が戻ってきた。しかし様子がおかしい。すると綺羅は玄烈の短剣を差し出し、契約の反故を求めた。「将軍は私と契約を結び利用する一方で奚部に鉱脈が渡るのを許した」「王兄が下賜した以上、簡単には取り戻せない、その方法を考えていただけだ」「見込みがないのなら行商証を返して、これからは別々の道を行く」「私と縁を切ると?…私たちの間に築かれた信頼は契約より軽いのか?」「商人は契約しか信じない、契約を破った将軍が情に訴えるなんて…臍で茶を沸かすわ!」その時、業を煮やした祈民が現れ、背後から玄烈に剣を突きつけた。「さっさと行商証を渡せ」玄烈は祈民が綺羅をそそのかしたと気づき、突然、祈民の剣に自ら体を突き刺した。「これで商隊の復讐は果たしたな、今後、綺羅の心を惑わしたらお前を許さぬ」「小姐、信じては駄目です」「…祈民、お願い、もうやめて」祈民は綺羅に懇願され、仕方なく剣を抜いた。玄烈を手当てして付き添っていた綺羅はいつの間にか眠っていた。すると翌朝、意識が戻った玄烈が綺羅の乱れた前髪を直し、そのせいで綺羅がふと目を覚ます。「教えてくれ、晶石が欲しいのは本当に商売のためだけか?」「私を信じないの?」「信じている、だから私を信じてくれ」玄烈は鉱脈を取り戻す方法を思いついたと言ったが、その代わり条件があるという。( ๑≧ꇴ≦)<また条件かいっ@綺羅「奚長昆が武器を転売した証拠を一緒に探してくれ 君は晶石を手に入れ、私は謎を解明できる」「交渉成立ね」その頃、玄青蔻と祈民は山寨の者たちに囲まれ、いい加減に出ていけと責められていた。「もう十分、泊めてやった、俺たちの路銀くらい置いていけ!」すると慌てて綺羅が駆けつけ、ひとまず玄烈からもらった首飾りを差し出した。「これでどうかしら?」しかし玄烈が現れ、首飾りを取り戻す。「三不管へ行ったら暮らしは苦しくなるぞ?もし私に協力してくれるなら生活を保証する」協力?>ʕ•̫͡•ʕ*̫͡*ʕ•͓͡•ʔ-̫͡-ʕ•̫͡•ʔ*̫͡*ʔ-̫͡-ʔ<いやお前誰だよ?!(←ごもっともな意見w)そこで玄烈は玄部の令牌を掲げ、十数年前の事案を調べたいと言った。( ゚Д゚)゚Д゚)゚Д゚)<玄 烈 将 軍 ?!玄烈は寨主と差しで交渉することにした。実は父親の死の真相を探りたかったが、当時はまだ奚長昆の権勢が強く断念。しかし現王は自分が狼主になれば再調査を認めてくれるという。「だが我々は蒼(ソウ)州に荷を運んだだけ、中身が何かも知りません」「運送には役所の通関文牒が必要だったはずだ」「紙一枚で奚長昆の罪が暴けるならこんな所にはいません」「だが私ならその紙を生かせる、一生の安泰と交換しないか?」玄烈は先に令牌を渡した。「これで安全に移住できる」すると寨主は令牌を受け取り、引き換えに当時の通関文牒を差し出した。つづく(  ̄꒳ ̄)堂々巡りなのよ…ずっとw
2025.12.15
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三生三世十里桃花 Eternal Love第34話「少辛の願い事」白浅(ハクセン)は夜華(ヤカ)が青丘を離れても食事にありつける良い方法を思い付いた。青丘の小仙から選抜した者を夜華に弟子入りさせ、料理を覚えさせればいい。そこで早速、迷谷(メイコク)に告示を出すよう命じた。天君から罰を受けた元貞(ゲンテイ)は人間界へ堕ちた。少辛(ショウシン)は居ても立ってもいられず、青丘へ白浅を訪ねることにする。しかし歴劫(リャッコウ)は青丘白浅でももちろん、折顔(セツガン)上神でさえ手助けはできないだろう。桑籍(ソウセキ)は妻の白浅に対する過剰なまでの信頼を心配した。すると少辛は信頼の問題ではなく、天族が自分たち夫婦の件で青丘に借りがあるからだと説明する。「心配しないで、姑姑は私に破雲扇(ハウンセン)を返し、ひとつだけ願いを許してくれた 彼女は有言実行よ、私を決して拒絶しないはず…」青丘の池のほとりに小仙たちの長い列が出来た。迷谷と阿離(アリ)は弟子志願者の受付を担当し、白浅はそばで優雅にお茶を飲みながら見守っている。そこへ夜華がやって来た。「迷谷に聞いたよ、君が私の弟子を選ぶことにしたって?」「し-あ(是啊)」「皆を解散させてくれないか?誰にも才能がなさそうだ…私から見れば君の方が向いている だが本当に学ぶ必要はない、私たち2人のうち1人が出来ればいいことだからね」仕方なく白浅は迷谷を呼び、夜華が気に入らないので皆を帰すよう頼んだ。すると夜華は少し散歩に付き合って欲しいという。夜華と白浅は池のほとりを歩き始めた。「そなたはものぐさだが、池で自生自滅する花はそれがかえって天然の美しい造形を培っている 天宮の瑶池(ヨウチ)と比べても遜色ないな、まことに珍しい」「なーり(哪里)、ここは湖にある野池(ノイケ)だもの、瑶池とは比較できないわ そちらの瑶池はこの数万年で仙人や人間が数千首も詩に詠むほどよ、皆が賞賛しているわ」「浅浅、見てみたくないか?」「何を?」「九重天の瑶池」「ぁぁ~機会があれば…@社交辞令」「浅浅、君の言い回しだと、これまで天宮に関心がなかったようだね?」「…この四海八荒には行ったことがない場所がまだたくさんあるわ その全てに関心をもったら疲れないかしら?」「(ふふ)」「あの有名な崑崙虚(コンロンキョ)にも行ったことないのに…」「ォゥ、崑崙には憧れているようだね?」「(ふぁぃら[坏了]、なんで崑崙虚のことなんか)ぁは…💧」その時、不意に池から物音が聞こえた。白浅が振り返ると舟には迷谷の姿がなく、阿離が一人で遊んでいる。「迷谷は…(あ〜)迷谷が洞口に敷いてる仙碍(センガイ)に誰かがぶつかったんだわ…」すると2人のもとへ迷谷が破雲扇を持って戻って来た。「…どうやら願い事を思いついたのね、彼女を入れて構わないわ」迷谷は谷の入口まで少辛を迎えに戻った。確かに姑姑は少辛を召したが、文句のひとつも言わねば気が済まない。「少辛?もし俺がお前だったら、姑姑に合わせる顔なんでないけどね(フン)」「これが最後です、少辛、今後は2度と青丘に足を踏み入れることはありません」白浅が涼亭で待っていると少辛がやって来た。迷谷は再び阿離を連れて遊びに行ったが、少辛は息子の一件を知る皇太子の姿に困惑する。「夜華の君は部外者じゃないわ、どうぞ話して」「姑姑…私の息子・元貞をお助け頂くことはできませんか?」少辛は皇太子の手前、言いにくそうだったが事情を説明した。天君の誕生日で桑籍が賀礼に元貞を連れて行ったが、なぜか元貞が洗梧宮(センゴキュウ)に迷い込み、危うく素錦(ソキン)に乱暴するところだったという。「素錦にいたずらを?(うっそーん)」驚いた白浅は思わず夜華の表情をうかがったが、夜華はひとり涼しい顔で茶を飲んでいた。∬*ತ _ತ)oO(太子がいくら変わり者とは言え、緑帽子をかぶらされても平気なんてね〜)白浅は元貞が天君から罰として人間界での歴劫60年を命じられたと知った。しかし少辛は元貞が蟻さえ踏み殺すことができない善良な子供だと訴え、助けて欲しいと懇願する。「でもね~彼がいたずらしたのが夜華の君の側妃じゃ…(チラッ)」「…私への義理なら無用だ、私もいささか重い判決だと感じている…」「(イヤイヤイヤ…)だって彼がいたずらしたのはあなたの側妃なのよ?」「(フッ)私に側妃などない…グビッ@お茶」少辛はそれが皇太子からの許しだと判断し、思わず笑みがこぼれた。しかし白浅はどうも合点がいかない。劫を経験すれば元貞は60年後に仙班に復帰できるのに、一体、何を助けろと言うのか。すると少辛は聞いたところによると元貞が18歳で大きな試練に遭うと分かったという。「この劫で息子は一生、苦しみます 少辛、あの子がこんなひどい苦しみを受けるなど耐えられません ですから姑姑に切にお願いします あの子の劫数を変える手助けを、そうすればあの子は一生、平穏に過ごせます」「つまり~あなたは子供の渡劫を助けて欲しくて私に会いに来たと?」「はい、少辛は間違っても自分の罪を免じてもらおうなどとお願いするつもりはありません ただ姑姑に元貞を陰ながら手助けして頂きたいのです」確かに少辛は賢い。白浅が元貞の気運を変えたのであれば、天君も見逃すと考えたのだろう。「いいでしょう、約束するわ、あなたのためにやりましょう 但し事を成した後、お前と私の主従関係は尽きたとみなすわ 以後、お前と青丘白浅は何の関係もなくなる」「…少辛(うっ)お聞き入れくださったこと、感謝いたします」…かつて少辛は青丘でよく小仙たちにいじめられていた『みんな小巴蛇(ハダ)って笑うんです、狐狸洞の青丘女君にお仕えするにはふさわしくないって』『そこまで落ち込むこと?私が幼い頃にいじめられた時なんて殴っちゃたけどな~』そこで白浅は破雲扇を授けた少辛はそんな貴重な物を受け取れないと断ったが、白浅は側仕えの少辛にどんな法器を送ろうが自分の自由だという『その団扇はとても強力なの また誰かにいじめられたら、その団扇で青丘から吹き飛ばしちゃいなさい』少辛はすっかり元気になって嬉しそうに微笑んだ…そんな少辛の無邪気な姿を見ることはもうないだろう。白浅は遠くから少辛の背中を見送っていたが、少辛は決して振り返らなかった。白浅が狐狸洞に戻ると、迷谷が不満そうにやって来た。池での話を盗み聞きしていた迷谷は、白浅が少辛を賢いと褒めたことが不思議でならない。少辛は主従の情誼(ジョウギ)も顧みず、何より四海で白浅が嘲笑されることになった原因だ。「九重天ではね、神仙が人間の気運の物語を改ざんできるの でも天族には掟があって、物語を見直したくても禁止されてるわ 天族は我ら白家に1籠分も借りがあるけど、少しも返してない 私が少しくらい首を突っ込んだところで、天君は見て見ぬ振りをするだけよ こんな小さな事だもの、つまり首を突っ込むなら私が一番の適任者ってわけ」「あの小巴蛇、ホント、策士っスね」「彼女はね~聡明なのが長所、だから北海でもいじめられることはないでしょうね 大したことじゃない、これが終われば彼女ともきれいさっぱり切れるわ~♪」白浅は夜華の部屋を訪ね、東華帝君(トウカテイクン)に仕える司命星君(シメイセイクン)に会いに行くと伝えた。「元貞が18歳でどんな劫を経験するのか知りたいの 一体、いつ、どこで、どんな事が彼の身に起こるのかしら?」「司命星君は変わり者だ、天君さえ彼が握っているこの気運簿を見せてもらえない そなたが下手したら面倒になるぞ」「(はぁ~)じゃあどうしましょう?」「…幸いなことに東華帝君のことで司命星君は私に借りがある もし必要なら私が代わりに行って来よう、その方が都合がいい」「本当?!助けてくれるの?」「ただし1つだけ約束してくれ」「何かしら?」「人間界では仙力を封印してくれ、気運の改ざんは天に逆らう行為だ 君が多少でも仙力を用いて気運を改めれば、君の身体が反噬(ハンゼイ/害悪)を受ける」「(フムフム)」「浅浅、君は上神かもしれないが、それでも何度も反噬を受ければ由々しい もし我らが天君と天后の位を引き継ぐ時、どう影響がでるか…」「天后を引き継ぐ?」「忘れたのか?君は遅かれ早かれいつか洗梧宮に嫁ぐ 天君と天后の位を引き継ぐには81道の猛火と9道の天雷を受ける必要があるんだ もし仙力を消耗してしまったら、君の命にかかわる」「ぉぅ…そう、じゃあ約束するわ、ァ…でもあなたと私はまだ結婚していない もしあなたが近いうち天君を引き継ぐことになったら、私はあなたに嫁ぐことができないわね 81道の猛火と9道の天雷は無理だから…」すると夜華が白浅に急接近した。「Σ(°∀°ノ)ノ な、何?私、何かおかしなこと言ったかしら?」「浅浅、君は私を責めているのかい?一日も早く縁談を申し込みに来なかったから… もし300年前に君を娶っていたら、こんな心配も不要だった」「ァァ…深い意味はないの(汗)ん~早くしないと夜が明けちゃう 夜華の君もすぐ手伝いに行ってくれるわよね?私も元貞の渡劫を変えに行かなくちゃ~」夜華は天宮へ戻り、司命星君に事情を説明して元貞の運簿を見せてもらった。「ォャ~姑姑は誠に心が広い方ですな?あの小巴蛇のことを気にもしないとは~ 300年前に許嫁の二殿下を盗まれたって言うのに~(あっ)」うっかり口を滑らせた司命は咄嗟に話題を変え、人間界へ堕ちた元貞の話を聞かせた。人間界の元貞は帝王家に託生(タクショウ)し、姓は宋(ソウ)、宋元貞と呼ばれているという。12歳で皇太子に封じられ、間もなく18歳、劫数は目前だった。元貞の人間界での母親は貴妃だが、元貞を産んだ後に息子を連れて道観へ出家、そして16歳の時に師父と一緒に宮中へ帰っている。実はこの師父が我が子を案じる北海水君・桑籍が密かに送った侍女だった。そこで司命星君は白浅が気運をかく乱しないよう、この師父と入れ替わってはどうかと提案する。夜華は納得し、拝礼して感謝した。しかし司命星君は結魄灯(ケッパクトウ)の件で白鳳九(ハクホウキュウ)を見逃してもらった恩があり、これで東華帝君に代わって借りを返せるという。するとやはり司命星君も白浅に人間界では仙力を使わないようにと助言した。夜華と司命星君の話を盗み聞きしていた繆清(ビュウシン)は素錦(ソキン)に報告した。白浅が元貞を助けるため人間界へ降りることになり、しかもその間は仙力を封印するという。すると素錦はまた悪巧みを思い付き、繆清に一度、人間界へ行ってもらえないかと頼んだ。(^ノꇴ^)<じぇじぇは側妃って肩書上、冒険はできないの~その点、めいめいは身軽でしょう?(* ゚ェ゚)?<私は何をすればいいんですか?夜華は運簿を持って狐狸洞へ戻り、白浅に渡した。白浅はまさか原物を見られるとは思わなかったと感心すると、夜華が早速、冊子を広げる。「(ほらここ)司命の作った気運、良く書けているだろ?」「司命星君、芝居の台本でも書かないともったいないわね~」司命が書いた物語はこうだ。…6月1日、皇帝が漱玉川(ソウギョクセン)へ出遊、皇太子・元貞も同行する…すると大鵬(タイホウ/伝説の大鳥)が現れ、驚いた美人が落水してしまう…元貞は美人を助けるために飛び込み、2人は水の中で互いを見初める「しかし残念ながらその女子は皇帝にも見初められ、宮中で寵幸されるんだ」「この皇帝は気が多いわね(ふふ」「で、元貞は生涯の愛を失って悔やむ」…そしてある夜、酔っぱらった元貞は美人と曲画通幽へ、やがて美人は皇子を生む「つまり元貞は人間界の父親に緑帽子をかぶせちゃうのね」「その通り」…当初、元貞は皇子が自分の子だと知らない…しかし十数年後、皇帝は病膏肓(コウコウ)に入る…これを機に皇子と元貞が太子の位を争い、皇子は元貞の剣で命を落とす…知らせを聞いた美人は絶望し、遺書を残して首を吊って自害、元貞が真実を知るところとなる…悲嘆に暮れる元貞は首を斬ろうとしたが、当時、皇朝にいる男子は自分1人…結局、泣く泣く龍座に就き、60歳で寿命を全うするまで惨じめな一生を送る「何とも波乱万丈な運命ね、元貞の一生って本当に戯曲みたい この通りだとすれば18歳で落水した美人と出会うのが運命の分かれ目ってことね? 彼がその美人を助けなければ、一生、平穏ってこと?」「その通り」「どうやら人間界に半年は住む必要があるわね 6月1日を待って、彼がその美人を助けるのを阻止するわ」「すでに手配はしておいた 君は人間界に到着したら元貞の道姑師父が入宮に推薦してくれる、君が元貞の新しい師父だ」「道姑にならなきゃダメなの?」「(ふっ)そうだ」こうして白浅は人間界へ降り、元貞の新しい師匠となった。元貞はこれまで自分の側にいてくれた師匠との別れを惜しんだが、生母の貴妃に諭される。そこで白浅は皇太子が九重天の仙班に属する神仙で、過ちを犯し人間界で歴劫していると教えた。皇太子が一心に修行すれば仙班へ復帰するのも難しくはないという。すると貴妃も元貞もすっかり新しい師匠を気に入った。その頃、翼君・離鏡(リケイ)は崑崙山の山門にいた。崑崙を守る子闌(シラン)は激怒して剣を突き付けたが、離鏡はなぜか司音(シイン)に会いたいという。実は離鏡は数日前、東海の北岸で司音に会っていた。すると子闌は自分たちが司音の行方を探すと伝え、離鏡を無下に追い返してしまう。離鏡は聞くだけ無駄だったとぼやいた。思えば司音は師兄たちにも身分を偽っていたのだから…。その時、離鏡はふと思いついた。「火麒麟(カキリン)!大紫明宮へ帰る!」( ఠ‿ఠ )アイラインがね…夜華は再び天宮へ戻り、紫宸殿で疊風(チョウホウ)と一緒に天枢(テンスウ)の報告を聞いていた。例の刺客を追跡調査していたところ、翼界から多くの者が各地へ散り、司音上仙を探していることが分かったという。彼らはみな司音の肖像画を持っており、いずれも翼君が描いた写しだった。疊風は確かに16師弟から知らせが来たと驚き、翼君が司音に会ったと言って崑崙山へ探しに来たという。しかし7万年も消息がないことから、疊風は離鏡の嘘だと思っていた。司音の肖像画を見た夜華は動揺を隠し、念のため疊風に見せて確認する。するとその絵姿は紛れもなく司音だと認めた。しかも離鏡が司音に会ったのが東海北岸だと知り、夜華は合点が行く。…やはり東海か…崑崙虚の17番弟子・司音が墨淵(ボクエン)の仙体と一緒に失踪して7万年…これは天族にとって最大の懸案だった…何ということか、浅浅、君が司音上仙だったとは夜華は思わぬ事実を突き止め、ひとまず皆を下げた。白浅はなぜ墨淵の仙体を連れて逃げたのか、門弟たち全員まで避けて…。…浅浅、もし私がこの件を尋ねたら、君はありのまま打ち明けてくれるだろうか離鏡は急いで大紫明宮へ帰った。玄女(ゲンジョ)は300年経っても未だに病児を手放せずにあやしている。応児(オウジ)が目覚めれば自分が元気な子を産める証しになると言うのだ。離鏡はいい加減にあきらめろと言い聞かせたが、なぜか急に司音の正体を問いただす。すると玄女はそれまでの笑顔が消え、眉をひそめた。「7万年も経ったのに、まだあんな男のことを考えているの?!」「君は本当に知らないのか?彼女が君と同じ狐族の女人だと」「狐族の女?ぶくかぁのん(不可能)! 崑崙虚で彼が着替える所を見たけど、彼は天族の男よ! 君上もかつて彼と一緒にいたことがあったでしょう?なぜ彼が天族の男だと分からないの?」「俺は早くから女だと知っていた、ただ彼女は狐族だとは言ってくれなかった」驚いた玄女は当てはまる狐族がいるか考えを巡らせ、ふとある女人にたどり着く。しかし離鏡の思い違いだとはぐらかし、再び子供をあやし始めた。離鏡はあきらめて出て行ったが、玄女は思わず乾いた笑いが漏れる。「浅浅…あなただったの?まさか思いもしなかったわ、司音があなたなんて… 私の最愛の男はまだずっとあなたを気にかけているわ 墨淵はあなたの所にいるんでしょう?どうして離鏡まで奪い取る必要があるの?!(はっ)墨淵?その手があったわ…」玄女は白浅になりすまし青丘へやって来た。すると何と幸運なことか、市場で白浅が人間界に行ったと知る。しかも驚いたことに狐狸洞には白浅を母と呼ぶ幼子がいた。出迎えた迷谷は白浅の様子が少し変だと気づいたようだが、確信はないらしい。そこで玄女は迷谷に墨淵を連れて来るよう頼んだ。しかし迷谷は皇太子にバレないよう炎華洞(エンカドウ)へ隠して姑姑が封印したはずだと首をかしげる。こうして玄女は墨淵の居場所を知り、狐狸洞を出た。玄女は炎華洞の結界を解けなかったが、2度目に放った仙術で入口が現れた。するとついに墨淵の仙体を発見する。しかし師匠に拝礼もしない白浅を見た迷谷は偽物だと気づいた。「お前は姑姑じゃない!玄女だな!この叛徒(ハント)め!よくも青丘に来られたもんだ!」迷谷は偽物を捕らえようと襲いかかったが、玄女の幻術にかかってしまう。「姑姑…ご用はありますか?」「(ふっ)小殿下ももらって行くから連れて来てちょうだい」その頃、人間界の白浅は元貞の劫数をどう回避するか考えていた。「美人が落水した時、私が助けに行けばいいかしら? だめだめ!万一、美人が私を気に入ったら、余計に面倒になっちゃうわ~ふう~」すると突然、夜華が現れる。「浅浅、数日、顔を合せてないと君が恋しくておかしくなりそうだ、そなたはどうだい?」「( ತ _ತ)…」「(冗談冗談)ここへ来たのは君に大事なことを伝えるためだ 知っているだろうか、元貞の今生の父親が誰の託生か?」つづく※緑帽子=″緑の帽子をかぶる″→妻を寝取られているという俗語※曲径通幽=薄暗い静かな場所に通じる小道のこと|ω・`)…またしても打ち当たる壁…なぜ離鏡は青丘に行かないのかと小一時間w
2020.02.26
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寂寞空庭春欲晚 Chronicle Of Love第19話「翠雋の愛」その夜、なかなか寝付けない康熙(コウキ)帝は小徳子(ショウトクシ)を呼んだ。すると夜番を交代した琳琅(リンロウ)が現れ、世話を始める。どこかぎこちない琳琅と康熙帝、その時、小徳子が慌てた様子で現れた。「皇上!大変です!慎刑司(シンケイシ)から納蘭(ナラン)大人が女官と私通していると報告が!」驚いた康熙帝は外衣も羽織らず飛び出して行った。康熙帝たちは侍衛所の容若(ヨウジャク)の部屋に乗り込んだ。すると寝台に酔い潰れた容若とあられもない姿の翠雋(スイシュン)が横たわっている。2人はすぐ引っ立てられると、その隙に長慶(チョウケイ)は薬を入れた酒を回収しておいた。康熙帝は自ら容若を審問した。「琳琅が嫁入りを拒んだのはこれが原因か?」「皇上…私がそんな男だと?」容若は誰かに薬を盛られたと訴えたが、相手の女官がなぜ部屋に来たのかは分からないという。一方、恵(ケイ)妃も納蘭逸(ナランイツ)から一報を聞いた。しかし相手の女官が琳琅ではないと知り、誰かにはめられたと気づく。その頃、端(タン)嬪はしくじった長慶に激高していた。「この役立たず!どこに目をつけているの?!」長慶はまだ策があると訴えたが、追い返されてしまう。容若と翠雋は収監された。侍衛と女官の私通は死罪、琳琅は皇帝に冤罪を訴えたが、かえって機嫌を損ねてしまう。仕方なく下がった琳琅は、ちょうど皇帝に嘆願に来た恵妃と出くわした。すると恵妃はいきなり琳琅を引っ叩き、結婚を断られて酒で憂さを晴らすようになった容若をさらに追い詰めたと激怒する。「容若に何かあったら、絶対に許しません!」しかし恵妃が弟の濡れ衣を晴らして欲しいと懇願しても、康熙帝は首を縦に振らなかった。長慶はしくじった長禄(チョウロク)を思い切り叩いた。「お前のせいで台無しだ!」「琳琅の部屋から出て来たのでてっきり本人だとばかり…ゥッ」長慶は長禄を慎刑司に突き出すことにしたが、必死にすがる長禄を見捨てることができなかった。「顔は見られたか?」「いいえ、用心していましたから…」容若が薬を盛られたと訴えたことから、翠雋に嫌疑がかかった。翠雋は潔白を訴え、太監から″納蘭大人が呼んでいる″と伝言を聞いたと訴える。しかし肝心の太監の顔が暗くてよく見えず、誰なのか分からなかった。すると翠雋の居所で容若の書が見つかり、証人として辛者庫の姑姑が現れる。「辛者庫では有名な話です、この娘はずっと納蘭大人に片想いしていました」琳琅は獄吏に賄賂を渡し、翠雋と面会した。拷問で傷だらけの翠雋は誰も自分の話を信じてくれないと涙し、納蘭大人とは何もなかったと訴える。実は容若は翠雋を琳琅だと思い込んで寝台に押し倒したが、翠雋に引っ叩かれ、我に返っていた。そこで容若は咄嗟に翠雋に枕を渡し、これで自分を殴れと頼む。翠雋は思い切って頭を叩くと、そこで容若は気を失って倒れた。『だーれん!大丈夫ですか?!』ちょうどその時、皇帝や琳琅たちが部屋に入って来たという。琳琅は公平な皇帝のこと、必ず2人の潔白を証明してくれると安心させた。恵妃は弟を助ける方法を考えあぐねていた。すると納蘭逸の調べで相手の女官が容若を慕っていたと知る。そこで恵妃は牢に翠雋を訪ね、容若を助けられるのは翠雋だけだと説得した。「お前が薬を入れたと証言し、誘惑したことにすれば容若は助かる 弟のために罪を着てくれたら、納蘭一族はその恩を決して忘れません」一方、端妃は長慶を呼び出し、自首するよう迫っていた。皇帝が詳細を調査し、このままでは恵妃も黙っていないだろう。しかし長慶は自分に失うものなどないと開き直り、むしろ困るのは端妃の方だと脅した。長慶が自分を道連れにするつもりだと焦る端妃、そこへ侍女・暁児(ギョウジ)が現れる。実は翠雋が罪を認めたというのだ。端妃は恵妃が女官に言わせたと分かったが好都合、これで長慶も命拾いした。容若は釈放された。康熙帝は奸計による被害だったとして情状酌量し、飲酒ゆえの過失として棒叩き30回および三等侍衛に降格処分とする。驚いた琳琅は翠雋の無実を訴え再調査を嘆願したが、康熙帝は認めなかった。その頃、芸初(ウンショ)は長慶に翠雋が死罪になってしまうと泣きついていた。すると芸初ははたと気づき、翠雋を陥れた者に絶対、復讐するという。「翠雋姐姐を陥れた奴を見つけて殺してやるわ!」芸初は目の前にその敵がいるとも知らず、包丁を握った。琳琅は嘆願を続けた。すると康熙帝が琳琅と翠雋の友情に免じて最期の面会を認めてくれる。琳琅は急いで牢へ駆けつけると、翠雋はちょうど割れた茶碗の欠片で手首を切ろうとしていた。「翠雋!だめよ!絶対に助けるから!…思い詰めてはだめ、私に時間をちょうだい」琳琅は翠雋を救いたい一心で康熙帝に我が身を差し出すことにした。しかし康熙帝は急に服を脱ぎ始めた琳琅に激怒、書物を投げつける。「衛琳琅!何の真似だ!そこまで朕が嫌いか!朕を侮辱しおって!」「お願いです、私が命を差し出します、翠雋をお助けください」「…服を整えろ、出ていけ」万策尽きた琳琅は乾清(ケンセイ)宮の前で嘆願を続けることにした。やがて外は激しい雷雨となる。容若は心配して様子を見に来たが、琳琅は頑として動こうとしなかった。一方、画珠(ガジュ)と芸初は差し入れを持って翠雋と面会していた。「琳琅はなぜ来ないの?」「ずっと乾清宮の前でひざまずいているの」「…ばかね、身体が弱いのに…連れて来て、最期にひと目、会いたい」号泣する3人、実はその時、びしょ濡れになった琳琅がついに倒れていた。琳琅を見守っていた容若は慌てて駆け寄り、このままでは死んでしまうと説得する。「私に構わないで!」すると容若は嫌がる琳琅を抱き上げ、回廊まで運んだ。「君の大切な友なら私が助けよう」容若は皇帝に謁見した。翠雋は確かに薬を使って自分を罠にはめたが、実は自分も翠雋に惹かれているという。「私めに翠雋を賜りたくお願い申し上げます」つづく(O_O)琳琅、何かと引っ叩かれて辛いわ…
2021.09.19
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偷偷藏不住 Hidden Love第1話「小さな泥棒さん?」その日、桑稚(サンジー)は数年ぶりにある人と再会した。…人生には忘れられない″時″があるもっと正確に言うと、止まったままのシーンがあるこれほど近くで彼を見たのは今回が2回目時間は魔法使いだ私たちの身長差と距離をあっという間に縮めてしまうなんて…あれは桑稚が中学2年生の時だった。思春期の少女はなかなか授業に身が入らず、窓の外をぼうっと眺めたり、退屈でノートにいたずら書きをしているうち、教師に叱られてしまう。「明日、親御さんを呼んできなさい!」実は親の呼び出しはこの半月で2度目のことだった。桑稚は大学生の兄・桑延(サンイエン)に親の代理を頼むことを思いついた。そこで早速、学校帰りにメッセージを送信したが、あっさり断られてしまう。…哥哥、明日、久しぶりに帰って来ない?会いたいな…No(,,Ծ‸Ծ,,)<薄情者!大傻狗!しかし家に到着してみるとママから兄が戻っていると聞いた。「え?!帰って来たの?!」桑稚は喜んで3階まで駆け上がり、兄の部屋に入った。すると久しぶりに会った兄がすっかりイケメンになっている。「哥!…整形したの?」「整形後の顔はカッコいいかい?」桑稚が見惚れていると、背後から桑延が入ってきた。桑稚が整形した兄だと勘違いしたのは桑延のルームメイト・段嘉許(ドワンジアシュー)だった。「俺たち似ているかな?整形したかって聞かれた」「何だって?!小鬼(シャオグイ)、お前の頭はどうなっているんだ?」すると桑延はいつもの調子で妹をからかい泣かせてしまう。娘の喚き声を聞いて仕方なくキッチンから駆けつけたママ。兄を廊下へ連れ出し、幼い妹をいじめるなと叱っている。段嘉許は呆気に取られていたが、兄妹喧嘩の光景は微笑ましかった。兄に親代わりを頼むはずが喧嘩になってしまった桑稚。しかし目の前にちょうどカッコいい兄の親友がいた。「哥哥、明日は暇?」「明日?…忙しいと言ったら?」「ダメ!絶対に暇を作ってくれなくちゃ だって整形の話をしなければ喧嘩にならずに頼み事ができたのに」桑稚は兄のふりをして担任と面談して欲しいと懇願した。しかし段嘉許は了承できず、バイトがあるため帰るという。桑稚は玄関で段嘉許を引き留めていたが無駄だった。すると桑延が現れ、子供を相手にするなと妹をからかいながら先を急ぐ。「子供じゃない!もう中学2年よ!」「…中学2年生?じゃあ14歳か」「背が低いからそう見えないんでしょう?ふん」しかし段嘉許は桑稚の年齢を知ると、ふいにどこの学校の何組かを確認した。「また今度、″今度″がいつかは分かるだろう?じゃあな!」…今度っていつ?結局、来てくれるの?はっきり言ってよね…〓第一篇 ~待つ~ 言えない秘密〓桑稚が学校の支度をして1階に降りると兄がいた。1ヶ月ぶりに実家に戻った桑延だったが、年頃になった桑稚はもはや兄に見向きもしない。無視されるとそれはそれで寂しい桑延。実は桑延はメインキャンパスの学生寮に引っ越すことになり、父の車を借りに来ていた。母はメインキャンパスが娘の高校に近いと思い出し、放課後に迎えに行くよう頼んだが、桑延は子供の世話など嫌だとからかう。「もう高2だもん、必要ないわ」しかし桑延がルームメイトの荷物も一緒に運ぶと聞いて桑稚の態度が一変した。「手伝いに行ってもいい?!放課後に行く! ママ~パパ~、哥哥ったら全然、帰ってこないでしょう?すごく会いたかった! 私も成長したし、役に立ちたいわ~」( ꒪ͧ⌓꒪ͧ)お前ってやつは…兄の大学にやって来た桑稚。するとハッチバックを開けたまま停まっている父の車を見つけた。桑稚は車に積まれたぬいぐるみを抱き上げたが、その下にある本に挟まった付箋に目を止める。…段…「小さな泥棒さん?」驚いた桑稚が振り返ると、段嘉許が立っていた。「桑稚?数年ぶりで分からなかったよ、なぜ俺の荷物を?」「あなたのぬいぐるみなの?あ、ごめんなさい、知っていたら触らなかった」「なぜ俺のだと触らないんだ?冷たいな~昔、俺が助けたこと忘れたの? 冗談だ、気に入ったのならあげるよ」桑稚は段嘉許と一緒に学生寮へ荷物を運んだ。5階にある兄の部屋は4人部屋。嘉許哥の他にも2人の同級生・銭飛(チェンフェイ)と陳駿文(チェンジュンウェン)がいる。段嘉許は自分の机を簡単に片付け、桑稚に椅子を勧めた。「小妹妹(シャオメイメイ)、ここに座って」「…小さくないもん(ボソッ」「ふっ、そうだな、妹妹」桑稚は憧れの段嘉許の机を興味深げに見まわした。すると書類の間からのぞく段嘉許の学生証がある。…修士課程 推薦 コンピューター学科…しかし大した話もできないまま、段嘉許は急いでアルバイトに出かけてしまう。桑稚は段嘉許がくれたぬいぐるみが彼女からのプレゼントではないかと心配した。すると銭飛が失笑、段嘉許に恋する暇などなく、ぬいぐるみは何かの懸賞で当たったものだという。安堵した桑稚はかばんの中身を開けて大事なぬいぐるみを入れ、教材は手で抱えて帰ることにした。桑稚は段嘉許の机に忘れ物をした。その夜、バイトから戻った段嘉許は桑延の携帯を借りて桑稚に連絡、明日の朝にでも桑延に届けさせるという。「まだ書いてないの…きっと作文は間に合わない」「正直に先生に謝るんだ」「・・・」「ふっ、何時に登校するんだ?…分かった、バス停で待ってる、作文を書くのを手伝うよ」翌朝、早起きした桑稚は時間通りバスに乗って6時40分に到着した。しかしバス停に段嘉許の姿はない。…なんでまだ来ていないの?本当に来る?…桑稚は段嘉許を待ちながら、かつて兄の代役を頼んんだ時も同じようにやきもきしていたことを思い出した。あの日、桑稚は段嘉許が学校に来てくれるのか確信を持てないまま授業を終えた。「桑稚、親御さんと職員室に来なさい」…マズい、どうしよう…つづく( ๑≧ꇴ≦)ジアシュガー!
2024.11.10
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长相思 第二季 lost you forever S2第21話戦のため住民が避難し、かつての賑わいを失った清水(セイスイ)鎮。鎮で1番の豪邸を宿舎にしたと聞いた西炎瑲玹(セイエンソウゲン)は兪(ユ)府だと気づいたが、小夭(ショウヨウ)は構わないと言った。しかし屋敷の中庭を見ると当時の塗山璟(トザンケイ)の姿を思い出し、涙があふれてしまう。すると胸の蠱虫(コチュウ)が激しく痛んだ。赤水豊隆(セキスイホウリュウ)は宿舎に到着した西炎王と出くわし、自分の短慮で大敗したことを謝罪した。盟友への信頼が揺らぐことはなかったが、瑲玹はなぜ無謀な追撃をしたのかが気になる。豊隆は思わず口をつぐむと、寛大な瑲玹は話せる時で構わないと笑った。しかし瑲玹が話を切り上げて門を出た時、突然、鷲の甲高い鳴き声と共に相柳(ソウリュウ)が現れる。瑲玹は咄嗟に強力な陣で防御したが、驚いたことに相柳の放った弓矢は陣を突き抜けた。その時、豊隆が飛び出し、瑲玹の盾となって矢を受けてしまう。西炎王の暗殺に失敗した相柳は次の矢をつがえたが、駆けつけた兵士が西炎王を囲って狙いが定まらず、断念して引き返した。相柳は小夭を呼んで豊隆の治療を任せた。運良く矢は急所を外れて出血もすぐ止まったが、安心したのも束の間、みるみる身体中の軽脈が赤く浮き上がってくる。小夭は相柳が瑲玹を仕留めるつもりで臨んできたと気づき、激しく動揺した。「毒矢だったの、毒は相柳の血、毒薬で修練する相柳を倒せる毒は天下にないわ 私にも解けない…ごめんなさい」居たたまれなくなった小夭は寝台を離れ、肩を震わせた。瑲玹は自分の身代わりとなった豊隆に最後の望みを聞いた。すると豊隆は妹のことだけが心残りだという。実は塗山璟と小夭の命を狙ったのは王后・辰栄馨悦(シンエイケイエツ)だった。「私情から隠していました…愚かな娘をどうか許してください」瑲玹は小夭の反応を心配していたが、馨悦の安泰を保証し、王后として誰からも敬わせると誓った。「どん底の私を信じてくれたのは2人だけ、小夭とお前だ 私は常にお前を友と思ってきた、お前は知己と呼ぶべき存在だ」しかし瑲玹は豊隆から思いがけない告白を聞く。「陛下…″西炎山を捨てて辰栄山を取れ″との策は私ではなく璟の考えでした 陛下の才覚を見抜いた璟が私に進言させ、中原の氏族を従わせたのです すみません、陛下…すまない、璟」西炎軍の総帥・赤水豊隆がこの世を去った。しかし悲しみに浸る間もなく、劣勢の前線から援軍要請が来る。瑲玹は弔い合戦に自ら出征すると決意し、軍営を禺彊(グウキョウ)に任せることにした。すると小夭が現れる。「ここは私に任せて禺彊をお連れください」「…禺彊!共に出征せよ!」小夭は蠱虫のせいで相柳に瑲玹の動向を知られたと気づき、その夜、独りで西河のほとりに出かけた。「相柳!どこにいるの?!出てきなさい!」すると相柳が現れた。「瑲玹の死は無数の民の命を奪うことになるのよ?!」「だから何だ?」小夭は弓矢を召喚、再び戦乱の世になることを危惧して相柳に矢を放ったが、どうしても急所を狙えなかった。「今度、瑲玹の命を狙ったら私が洪江(コウコウ)を殺す 私の毒はあなたには効かないけれど洪江なら造作もなく殺せるわ」宣戦布告した小夭は帰ることにしたが、相柳に引き止められた。「お前は私に少なからぬ恩を受けた、だが返したと言えるか?」「何が欲しいの?」「お前の血だ」相柳は器を召喚して小夭に渡した。すると小夭は弓の弦で自分の手首を続け様に切り裂き、血を流す。「誰もが九命相柳は冷酷で無情だと言うわ、違うと思ってたのに、今では私もそう思う」「ふ、私は血も涙も無い妖怪だ、お前が馬鹿なのだ」「そうね、私が馬鹿だった」ついに敵同士となった小夭と相柳。「受けた恩には血をもって報いた、これでもう他人よ、今生で2度と会うことはない」しかし小夭は貧血を起こして倒れてしまう。その時、瞬時に駆けつけた相柳が小夭を抱き止めた。愛しい小夭の頬を伝う涙…。相柳は自分のせいで切りつけた生々しい手首の傷跡を霊術で治すと、しばし気を失った小夭を抱きしめて泣いた。↓ェ…ちょっとキ…ゲフンゲフン!w小夭が目を覚ますと阿念(アネン)と馬車に乗っていた。蓐収(ジョクシュウ)と覃芒(タンボウ)が清水鎮に呼ばれ、瑲玹が蓐収を総帥にして戦を続けるという。一方、蓐収のおかげで西炎軍が安定した瑲玹は赤水豊隆の棺と共に辰栄山に戻った。そこで小月頂を訪ね、祖父に小夭を西炎山に帰したと報告する。辰栄馨悦の所業を知った小夭を辰栄山に連れ戻すのは危険だと判断、ちょうど阿念も清水鎮に駆けつけたため、小夭が昏睡している間に行かせたという。しかしこっそり抜け出した小夭に何があったのか誰も知らなかった。「争った形跡はなかった、恐らく相柳に関係しているのかと…」すると太尊は赤水豊隆の死を無駄にしないよう助言した。瑲玹は赤水豊隆との約束通り辰栄馨悦の処遇を改め、王后として復権させた。しかし馨悦は兄との引き換えに手に入れた権勢がいかに無意味なものか思い知り、かつて兄からもらった赤水紅蓮の簫を叩き壊してしまう。「私のことなど眼中にない男のために私は誇りを捨て、自由を失った 人に疎まれる狭量な女子になり、哥哥を死なせてしまったのよ」馨悦は今さらながら誰より自分を愛し、心配してくれたのが兄だったと嘆いた。「もう愚かな真似はしない、哥哥が命と引き換えに取り戻してくれた王后の実権 これからは立派な王后になる、でも西炎瑲玹の王后ではない 辰栄氏と赤水氏の王后よ!(キリッ!」一方、瑲玹は独りやけ酒をあおっていた。まさか自分を王座につけてくれた陰の立役者が塗山璟だったとは。思えばいつも瑲玹の危機を救ってくれたのは塗山璟だった。瑲玹は小夭を奪った塗山璟へのわだかまりが消えたわけではなかったが、恩には恩で報いなければならない。それが亡き母からの教えだった。「必ずこれに報いる、心に恥じぬようにな…借りは作らぬ」阿念は薬で小夭を眠らせ、相柳との約束通り玉(ギョク)山に連れてきた。すると相柳は小夭を預かり、貝殻の船で瑤池(ヨウチ)に出てしまう。相柳はふと思い出して小夭の猩猩(ショウジョウ)の鏡をのぞくと、清水鎮での2人の思い出が記録されていた。当時はしがらみもなく楽しかった相柳と小夭。相柳は思わず失笑し、鏡を返した。「馬鹿め、運命を共にする情蠱(ジョウコ)を気軽に使うとは…情蠱を解く術はない 瑲玹の蠱虫が解けたのは当時、瑲玹の心にお前がいなくて根付かなかったからだ だが私はお前の蠱虫を心から受け入れた」 つづくo(`ω´ )o キィーッ!<辰栄氏と赤水氏の王后よ!って馨悦…やっぱり民のためじゃないんだw
2025.02.18
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长相思 第二季 lost you forever S2最終話西炎(セイエン)軍と辰栄(シンエイ)残党軍の決戦。洪江(コウコウ)に成り済ました相柳(ソウリュウ)は敵兵を死陣に誘き寄せたが、あと一歩のところで敵将・蓐収(ジョクシュウ)に正体を見抜かれ、兵士が後退してしまう。秘策は失敗、すると相柳は一矢を報いるため、7つ全ての命を使って霊力を解放した。先鋒隊は逃げ出したが巻き込まれ、驚いた蓐収は慌てて号令をかける。「ファンジィェン(放箭)!」無数の矢が相柳の全身に突き刺さった。そしてついに6つ頭が力尽きて離散し、相柳は静かにうなだれる。兵士たちは最後に相柳の骸を切り刻んで同志の敵を討とうと叫んだが、蓐収が止めた。「どんな恨みがあろうと敵ながら尊敬に値する人物だ」すると蓐収は深々と頭を下げて敬意を表し、立ったまま動かなくなった相柳を残して撤退した。相柳の毒が弓矢を溶かしながら流れ出し、付近の物すべてを黒く変えた。その時、小夭(ショウヨウ)の涙の珠が現れ、暗闇を照らす月のように輝く。相柳は珠を見てうっすら笑みを浮かべたが、そのまま後ろにばったり倒れた。すると珠は相柳の瞳の中へ落下し、涙となってこぼれ落ちる…私が教えた弓術で身を守れるな?もう危険な時に身を挺したりするな望む男を得て、頼れる者もできた、もう返事もせぬ影に話す必要はない私の血を与えたことで海中でも自由自在だもう帰る場所がある、人に追われて逃げる必要もない小夭、これからは守ってやれぬ、己の身は己で守れこれから先は幸多かれと願う…小夭は相柳との最後が喧嘩別れだったことを後悔した。「あれほど血をあげたのに足りなかったの?」小夭は久しぶりに猩猩(ショウジョウ)の鏡を出して相柳との思い出を懐かしもうとしたが、すでに記憶は消されていた。「あなたはとっくに忘れたと思っていた…まさか鏡の記憶を消し去っていたなんて 相柳、そこまで私を嫌っていたの?ささやかな思い出すら残さないなんて…」太尊の宿願だった真の天下統一が実現した。これも全て瑲玹(ソウゲン)のおかげだと感謝したが、やはり洪江と相柳が惜しまれてならない。すると瑲玹はふと相柳が小夭を救う代わりに辰栄山の峰のひとつを要求されたことを思い出した@32話S1。…その峰を禁制の地とし、兵たちの遺骨を故国の地に眠らせて欲しい…話を聞いた太尊は約束を果たすよう言ったが、その時、西炎山の太上から文が届いた。「私と爺爺に来て欲しいと…」何でも塗⼭璟(トザンケイ)から話があるという。塗山璟は小夭との婚姻の許しをもらうため朝雲(チョウウン)堂を訪ねた。太尊は孫の幸せを願って賛成し、小夭の父である太上も苦難を乗り越えてきた2人の縁談を喜んでくれる。すると瑲玹が玉座を離れ、塗山璟の前までやって来た。「豊隆(ホウリュウ)が臨終に明かした、中原を手にいれる策はお前の考えだったと… 小夭を得るために私を支持したのか?」「いいえ、民の暮らしは君主に左右される 私が五王や七王を支持しなかったのは小夭のためであり民のため 陛下の才覚なら間違いないと確信したからです」瑲玹は本当の知己が塗山璟だったと気づき、ついに小夭との婚姻を認めた。瑲玹と小夭は懐かしい鳳凰林を散策した。すると瑲玹は母の形見であり、想い人に渡すよう託された若木(ジャクボク)花を贈る。「私にこれほど尽くしてくれた者がいるか?この花はお前の物だ」小夭はもらえないと拒んだが、瑲玹はなかば強引に小夭の髪に挿してしまう。「私からの嫁荷と思え…娘(ニャン)も姑姑もお前が着けていたら喜ぶ」実は若木花は亡き母の若水族を動かせる令牌でもあった。瑲玹は幼い頃、この鳳凰林で小夭と誓った言葉を忘れていなかった。『私はずっと妹妹でいる』『じゃあ私は哥哥だ、何があろうと一緒にいよう!』『私たちは永遠に離れない、約束よ?』『約束だ!』小夭は瑲玹がまだ覚えていてくれたことに驚きを隠せず、涙があふれた。「私が王位を目指したのはお前を守るためだった、2度と離れぬためだ 爺爺に聞かれたよ、王位と小夭とどちらを選ぶのかとな その時は答えられなかったが、夜、独りになってから答えが分かった」「…王位なのね」「お前を失うとしても、たとえやり直せたとしても、私は同じ選択をするだろう すまない、私はもう昔の瑲玹ではないのだ… この世界はお前が命を懸けたから私の手に入った、だが私はお前を選ぶことができない 小夭、すまぬ」「見返りなど求めていなかったわ、2人共こうして生きている、最善の結果でしょう?」瑲玹と小夭はしばし抱き合って涙した。かつて無邪気に駆け回っていた鳳凰林は今も美しいままだったが、その時の幼い2人は大人になり、別々の道を歩むことになる…。小夭と塗山璟は家族に見守られる中、夫婦となった。2人は西炎山の墓園で先祖に挨拶を済ませ、最後に小夭は亡き母に塗山璟を紹介する。「もう重荷は全部、下ろした、塗山族長、あなたは?」「私は自由の身だ、塗山族長は瑱(テン)児が継いだよ」小夭と塗山璟が墓園を出ると、物陰から瑲玹が現れた。夫婦の背中を母と叔母と一緒に見送る瑲玹。…娘、姑姑、どうかご心配なく…小夭と塗山璟は清水(セイスイ)鎮へ帰ることにした。まずは各地を回って薬草や処方を集め、医書の編纂を続けるという。太尊と父と一緒に城門まで見送りに出た阿念(アネン)は別れ際、餞別に人形を渡した。「いつまでもむつまじく共白髪まで幸せにね 姐姐、この人形と天下を巡って、一緒に…私の代わりに連れて行って」阿念は相柳との誓いを守り、その人形が相柳の形見だと言わなかった。まさかこの人形の中に自分が相柳へ最後に贈った思い出の毒薬が入ってるとは小夭も気づくまい。「分かったわ、この人形…ふふ、可愛いわね」3人は夫婦の姿が見えなくなるまで見送った。すると太上がうっかり瑲玹に小夭の出立を伝えなかったと気づく。太尊もすっかり忘れていたと笑い、天下が太平ならば小夭も幸せに暮らせるだろうと言った。その頃、瑲玹は朝議に出ていた。鄞(ギン)医師は57年かけて医書が完成したと報告、名前を賜りたいと上奏する。そこで瑲玹は生死について書かれた37巻を″済民外鑑(セイミンガイカン)″、養生の道を説いた18巻を″済民内鑑(セイミンナイカン)″と名付けた。しかし医書に関わった医師の中には薬草の収集のために命を失った者、病を押して編纂に没頭し事切れた者もいたという。すると鄞医師が編纂者名簿を献上した。瑲玹は編纂者一覧の筆頭にある″西陵玖瑤(セイリョウキュウヨウ)″の名を見てふいに微笑んだが、一瞬で君主の顔を取り戻す。「記念の碑を建て、編纂に関わった全ての医師の名と共にその功績を刻むべし この偉業を後世まで伝えるよすがとせよ」清水鎮はかつての賑わいを取り戻していた。石妖の茶屋は相変わらず大盛況、今日も民謡にも歌われたいにしえの天下の物語が始まる。瑲玹は阿念を連れて久しぶりに清水鎮を訪ねた。「小夭は自分の居場所に戻った、今、どうしているのだろう?」「姐姐はあの花売りの娘かもしれないし、子供を連れたあの夫人かもしれない もしやあの居眠りしている老板かも…」その店主はかつての玟小六(ビンショウロク)のように長椅子に横たわっていた。「民の姿を見れば、姐姐がどこにいようと幸せだと分かる」「小夭は民の中にいる、民の姿が小夭の姿か…」すると瑲玹は石妖の講談を聞くことにした。完( ๑≧ꇴ≦)終わった!配信の時はなぜ小夭が塗山璟に惹かれたのか分からなかったけれど、字幕のおかげで納得できましたそれにしてもあれほどしつこかったのに最後は潔い相柳想い人に嫁ぐならさぞや気合いを入れてくるかと思ったら何でそれ?な小夭最後は哥哥のアップからの清水鎮で終わりましたということは″lost you forever″なのは哥哥ってことでオッケーでしょうか?これでもかというヤンズーらしいドラマでした
2025.02.26
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难寻 Hard To Find第1話「記憶をなくした世子妃」…永照(エイショウ)の王宮に死んだはずの男が現れた『これは命令だ!奴を決して本殿に入れるな!』『殺(シャ)ァァァァァァァァァァァ!』しかし不思議な力を持つ男は風のように動き回り、たった独りで兵士を片付けてしまう禁軍は全滅、頼みの綱だった護衛の姿もない本殿では永照王が怯えていたすると突然、門が破壊され、気がついた時には目の前にあの男が立っている赫連曦(ホーリエンシー)に剣を突きつけられた永照王は亡霊でも見たように全身を震わせた『赫連曦…手を下したのは私ではなく鳳鳶(フォンユエン)だ!』『鳳鳶(フォンユエン)?…もちろん彼女も逃しはせぬ』その時、隙をついて護衛が赫連曦に襲いかかったしかし赫連曦は咄嗟に素手で剣をつかみ、護衛ごと放り投げてしまうこの時、指輪が外れて転がり落ちたが、赫連曦は気づかなかった焦った永照王は命乞いした『命を出す、霖川(リンセン)を永照と同格に見なす…霖川少主は霖川も永照も束ねる帝王に…』すると赫連曦がふいに黙って立ち去ったしかし安心したのも束の間、永照王は赫連曦が去り際に後ろへ放った剣で腹を刺されてしまう『かつて責め苦に遭い、霖川族を滅ぼされた、永照の罪人は一人たりとも容赦せぬ』赫連曦は枯れた神樹の前にたどり着き、ひざまずいた『不肖者の赫連曦が参りました…どうかお許しを いつの日か″連理の枝″を見つけ神樹を蘇らせ、封印を解き霖川族を呼び戻します 全てを画策した鳳鳶は必ずや跡形なく始末します』そして3年の月日が流れた…朔雲(サクウン)の世子・昔旧(シージウ)は2日後に迫った涼蟾(リャンチャン)との婚儀を心待ちにしていた。しかし涼蟾は今日もまた不思議な大木の絵を描いている。「涼蟾、すまない、この木の在りかはまだ分からぬ 朔雲にも北陸にも存在しないことだけは確かだ」「東陸は?」「東陸の永照は開かれた国、奇樹があれば評判になるはずだ だが霖川は…東陸部族のうち霖川族だけは森の奥に住む 噂では3年前、一夜のうちにこつ然と消えたとか、霖川を探った者は生きて戻らぬ」「3年前?…私があなたに救われたのも3年前ね」実は涼蟾はそれ以前の記憶がなかった。唯一の手がかりはたびたび夢に出てくる不思議な形をした大木。涼蟾はこの木が自分の過去ではないかと執着していたが、昔旧は早く過去を手放して欲しいと願っていた。「涼蟾、そなたは朔雲生まれ、私たちは許嫁として一緒に育った 3年前、そなたは獣に追われ、川に落ちて記憶を失ったのだ この木は実在するか、夢かも分からぬ」「そうね…」涼蟾は完成した絵を丸めると、侍女・東籬(ドンリー)に市場で売ってもらうことにした。涼蟾は世子が自分の機嫌を直すため作り話をしていると知っていた。朔雲の女子は身体に傷をつけることを嫌うため耳飾りを下げない。しかし自分の耳には穴が開いてた。「東籬、私の絵のことで進展はあった?」「いいえ、でも今夜は灯籠祭りで人出が増えるゆえ、木の在りかを知る者が現れるやも…」「灯籠祭り?見に行くわ」「世子妃、しきたりで婚儀前の3日間、新婦は外出を控えます」「分かったわ」涼蟾はまた不思議な大木の夢を見た…青々と生い茂る大木からひらひら舞い落ちてくる木の葉涼蟾は木の葉を拾おうとするが、手に触れると途端に木の葉は消滅してしまう『そなたは紛れもなき金枝玉葉…焦るでない、そなたに属する葉を必ず手に入れられる』『あなたは誰?どこにいるの?』…涼蟾はいつの間にかうたた寝していた。夢の中で誰かの助言を聞いた涼蟾は矢も盾もたまらず、これが最後と決めて賭けに出る。「今夜、進展がなければこの先は涼蟾として生きる、過去は決して振り返らない」すると涼蟾は面紗で顔を隠し、こっそり出掛けてしまう。灯籠祭りで賑わう朔雲の市場。赫連曦はこの地の露店で霖川の神樹の絵が売っていると知り、付近を警戒していた。「霖川の神樹を描いた者を突き止めねば…」その時、面紗をつけた娘が露店に現れた。涼蟾は露店の店主に自分の絵の大木を知る者が現れたか尋ねた。店主は何人か興味を持った人がいたと報告したが、その様子を仮面と黒衣の男が物陰から見ている。「今夜は遅めに店を畳める?後でまた来るわ」「いいですよ、ではまた」仮面の男は涼蟾が似顔絵の公主と似ていると気づき、配下に正体を調べるよう命じた。大木を描いた面紗の娘を尾行する赫連曦。しかしほんの一瞬、目を離した隙に面紗の娘は姿を消してしまう。その頃、涼蟾は見知らぬ男に裏道へ追い込まれていた。涼蟾は急いで逃げ出そうとしたが、仮面の男が現れ、道を塞がれてしまう。「面紗を外すのだ、公主だったら迷わず殺せ、違ったら…好きにしろ」驚いた涼蟾はその場でつまずき転んだ。配下は面紗の紐を解こうと手を伸ばしたが、目にも止まらぬ速さで誰かに首をつかまれ、締め上げられてしまう。「お前ごときに外させるか」赫連曦は男の首をへし折って放り投げた。仮面の男は赫連曦を見て呆然、慌てて退散する。…なぜ奴が?まずい、急いで報告せねば…赫連曦は怯えている娘の面紗の紐を外した。驚いて振り返った涼蟾、その顔を見た赫連曦は思わず握り拳に力を込める。「やはりお前だったか…」涼蟾は居たたまれなくなり、恩人に感謝して立ち去ることにした。しかし気がつくと恩人が目の前に立ちはだかり、足止めされてしまう。「答えろ、″連理の枝″はどこだ?」「何の話をしているの?あなたは誰?」「忘れたとは言わせぬぞ!」赫連曦は怒りを滲ませながら涼蟾の腕をつかんだ。「放せ!」涼蟾を探し回っていた昔旧が駆けつけ、赫連曦に斬りかかった。しかし赫連曦は瞬時に反応、昔旧の二刀流をあっさり片手で制止する。「何者だ?」「世子の女子に手を出すな!」赫連曦と昔旧の手合わせは圧倒的に赫連曦が有利だった。すると涼蟾は昔旧の危機を救おうと咄嗟に飛び出し、赫連曦の前に立ちはだかる。「彼に手を出さないで!」赫連曦は直前で止まったが、そのまま涼蟾の肩を突き刺した。「涼蟾っ!」昔旧の叫び声を聞いた赫連曦は…。つづく( ๑≧ꇴ≦)始まった〜!安定の″虚顔″制作チーム!
2025.03.04
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惜花芷 Blossoms in Adversity第25話極寒の流刑地・三白(サンハク)城。花屹正(カキツセイ)は孫娘が来たと知り、急いで清潔な衣に着替えた。大郎・花平宇(カヘイウ)はどうせ嘘だとなだめたが、父はこの寒空の下、上掛けも拒んで飛び出してしまう。すると驚いたことに四郎・花平陽(カヘイヨウ)が花芷を連れて帰ってきた。「祖父!」花芷は思わず駆け出し、祖父に抱きついて涙してしまう。「お前も泣くようになったか…苦労したのだな」花屹正は孫との再会を喜んだが、花芷の髪に挿してある妻のかんざしを見て呆然となった。花芷は叔父たちに家族からの差し入れを渡していた。すると花平宇が人目を避けるように娘を呼びつける。父は相変わらずだった。娘が運んできた大量の荷物に驚き、どうやって手に入れたのかと訝しむ。花芷は家族一丸となって稼いだ銭で買ったと答えたが、疑うなら燃やせばいいと言い放った。花芷は荷解きを任せて祖父の居所を訪ね、祖母が作った冬手籠(マフ)を渡した。妻の早過ぎる死を知った花屹正は家より国を優先したことを悔いたが、孫娘は家族を守るために君主の過ちを黙認していたら祖母は失望したはずだという。「花中丞(チュウジョウ)は唯一無二、花家の繁栄は祖父のおかげよ だけど尊厳を捨ててまで維持する必要なんてない 家は食べて寝るだけではなく、自分らしく過ごせる場所だもの」「芷R、お前を見くびっていたよ」そこで花芷は旅の本当の目的を話した。しかし花屹正は独りで先に帰ることなどできないと拒み、ここで心静かに過ごせるおかげで新たな原稿を書き始めているという。「柏瑜(ハクユ)はまだ幼い、連れて帰って母親を安心させてやれ」( ̄▽ ̄;)じーちゃんを諭すファジーw花芷は早速、伯瑜を呼び出した。しかし伯瑜も祖父の言う通り家族を残して独りでは帰れないという。「勉強も祖父に教わってる、まだ教えてもらいたい事があるんだ 芷姐姐、心配しないで、いつか必ずみんなで帰れる」花芷は立派になった伯瑜に目を細めたが、その話を父親の花平彦(カヘイゲン)が聞いていた。( ߹꒳ ߹ )伯瑜よ…花平彦は伯瑜が仕事に戻ったのを見て花芷を呼び止めた。実は父も息子も残るなら自分を買い戻して欲しいという。「私は昔から足腰が弱い…もうこの生活はこりごりなんだ!」しかしちょうど薪を持って戻ってきた大郎に聞かれてしまう。花平宇は自分だけ逃げるつもりかと激怒、花芷も身勝手な三叔に呆れた。「三婶は帳簿づけや子供の世話で忙しいの、帰っても三叔に構う時間はないわ」( ꒪ͧ⌓꒪ͧ)三叔eeeeeee___花芷が戻ると祖父は赤い顔をして咳き込んでいた。そこでちょうど四叔と荷物を整理していた芍薬(シャクヤク)に診てもらうことにする。「どこの子だい?」「花家の一員だ」花平陽が思わず即答すると、芍薬もその通りだと笑う。「風邪だから薬を飲めば治ります、あ、箱に薬があるわ!」すると芍薬をひと目見ただけで花屹正はその聡明さに気づいた。「あの目は心が澄んでいる証し、果報者に違いない それにしてもよく女子だけで来られたものだ」「私の哥哥も一緒でした!」芍薬がうっかり口を滑らせ、花屹正はなぜ連れて来ないのか聞いた。焦った花芷は咄嗟に自分の友だちで、偶然、一緒に行くことになっただけだと誤魔化してしまう。一方、皇都から七宿(シチシュク)司を追っていた刺客は仮面の司使を特定できずにいた。すると標的がすでに北地に到着したと知らせを受ける。「恐らく北営に司使がついたのだ、呉永(ゴエイ)の地盤ゆえ、むやみに探れば警戒される ここで待とう」呉永が幕舎へ帰ると懐かしい顔があった。「戻ってきたのか?!」しかし顧晏惜が七宿司の司使として自分を調べに来たと分かる。「お前たちも暇だな?朝廷の腐敗には見向きもせず、貧しい兵を標的に?!」呉永は確かに愛しい女子のため押収品の宝飾品をくすねたと認めたが、顧晏惜は話をそらされたと誤解して激怒、机を叩いた。「昭(ショウ)国の者と結託したな?」「はあ?…じゃあ軍用地を私有した件か(ボソッ」「不正に私有したのか?」「(はっ)聞かなかったことに」するとようやく事情を知った呉永は驚き、関与を否定した。顧晏惜はならば他に内通者がいるか、皇都に問題があるかだという。その夜、顧晏惜はこっそり花芷の寝顔を見に来た。するとちょうど顧晏惜の夢を見ていた花芷がふと目を覚ます。「用事は済んだ?」「めどはついた、心配ない」翌朝、花芷たちは流刑者たちに持ち込んだ日用品を配っていた。そこへ官吏が現れ、花家からもらった薬で子供の熱が下がったと報告する。すると喜んだ官吏は今年の祖父の労役を免除にすると約束してくれた。花平陽は仕事を抜け出し、花芷の様子を見に来た。「ほら、干した杏だ」花芷は顧晏惜の話を思い出し、本当に甘いと微笑んだ。実は花平陽は赤子の名前を決めたという。「鳶飛魚躍(エンビギョヤク)の″鳶″にする、成長したら鳶のように空高く飛んで欲しい」「花鳶(カエン)か…」すると四叔が意味ありげに笑った。「俺の目はごまかせないぞ?想い人がいるだろう?」花平陽は花芷が言った″朋友″が気になっていた。しかし戸惑った表情を見るに厄介な相手を好きになったらしい。花芷は四叔には嘘をつけず、ただ境遇が違い過ぎるため、結ばれない可能性があると吐露した。驚いた花平陽は花芷が傷つくことを恐れ、窮地に陥った時、どうするか考えておけと助言して仕事に戻ってしまう。花芷が自分の居所に戻ると父が待っていた。花平宇は抱夏(ホウカ)から商売の話を聞いて誤解だったと知り、疑ってすまなかったと謝罪する。「爹、あなたが謝るなんて初めてです」「間違いは間違いだ、それに今、謝っておかねば… これまで妻や子どもたちにあまりに傲慢だった、もしここで死んだら…」「死なない、必ず戻れる、失うのは祖母だけで十分です」一方、仕事に戻った花平陽は官吏に指名され、将軍府に連行された。呉将軍は花平陽に怪しい者を見たことはないか聞いた。簾の後ろで同席していた顧晏惜は逆賊が流言をまき散らすので調査に来たと説明したが、花平陽はうっかり昭国の仕業かと聞いてしまう。「なぜ知っている?!」呉将軍は驚いて罪人を問い詰めたが、花平陽は少し考えれば分かることだと冷静だった。そこで顧晏惜が名前を訪ねると、官吏が花平陽だと報告する。…花平陽?花芷の四叔か…顧晏惜は簾の隙間から花平陽の姿を確認、すると仮面の司使を見た花平陽は驚愕した。顧晏惜はその夜も花芷の居所へ向かった。そこで偶然、花芷と花平陽の話を聞いてしまう。花平陽は花芷と仮面の司使が同時に北地へ来たことから、芍薬の兄が仮面の司使だと勘づいた。「お前の想い人ってまさかあの仮面の司使なのか?」「嘘はつきたくない…以前から彼が好きだったの」「あまりに無謀だぞ?身を引くとなれば無事では済まぬやも」「私は身を引かない、家族には内緒にしてね、花家を絶対に巻き込まないから」「おまっ…内緒にはするが、どんな時も己を危険にさらすなと約束しろよ?」花平陽が帰ると顧晏惜が現れた。花芷の覚悟を聞いた顧晏惜は嬉しさのあまり花芷を抱きしめ、2人で寝台に横たわる。「祖父たちがいるのよ?謹んで、ふふ」「もう少し一緒にいさせてくれ、夜が明けたら戻る」↓( ˶´꒳`˵ )冬の大型犬は暖かい顧晏惜は花芷と添い遂げたいと願い、翌朝、呉永に正しい求婚の方法を聞いた。しかし呉永の助言は全く参考にならず、諦めて仕事の話に戻る。結局、北地を調べ尽くしたが間諜の手がかりはなかった。「それが答えだ、あの密書は目くらましか虎を山から引き離すためだ」顧晏惜は敵の陽動作戦だったと気づき、急ぎ皇都へ帰ることにした。花芷は後ろ髪を引かれる思いで三白城を後にした。…見てごらん、この衣は1枚ずつ切り取られた布を縫い合わせてある、芷R、お前は南と北の花家を縫い合わせて1つにしてくれた糸だ…花芷は祖父からもらった杏の花びらのお守りを胸に、いつか必ず全員を迎えに来ると誓った。顧晏惜たちは花芷の一行と合流した。一方、七宿司を追っていた刺客たちは仮面の司使が予想以上に早く帰路に着いたと知る。「司使は騙されたと気づいたようだな…帰りの道中が最後の機会だ」花芷たちは再び盗賊の谷に入った。すると潜んでいた盗賊が現れ、馬から降りて積み荷を置いて行けという。盗賊は再会を約束していた牛横(ギュウコウ)たちではなかったが、彼らの衣服を着ていた。しかしところどころに鮮血がついている。…追い剥ぎや賊の内部抗争ではないようね…花芷は仕方なく有り金を差し出したが、頭目らしい男は女と年寄りだけ解放した。花芷は顧晏惜の身を案じながら、鐘(ショウ)叔が引く馬車に抱夏と芍薬を乗せて谷を出た。すると盗賊たちが一斉に弩で攻撃、手だれの七宿司をあぶり出す。「あの3人だ!殺せ!」頭目の号令でさらに刺客たちが合流し、顧晏惜たちに襲いかかった。しかし刺客が3人を標的にしたおかげで護衛の1人が逃げ出してしまう。怪我をした護衛が花芷たちに追いついた。「早く逃げろ!奴らが暗器を使いこなし、晏先生たちを取り囲んだ!」すると花芷は矢も盾もたまらず独りで引き返してしまう。その頃、顧晏惜は陳情(チンセイ)と李猴(リコウ)の3人で無謀にも多勢に応戦していた。しかし思いがけず花芷が馬を駆けて乗り込んでくる。つづく(* ̄0 ̄)θ~♪た~ての糸はあなた~よ~この糸はわたし~
2025.07.23
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如懿传 Ruyi's Royal Love in the Palace第8話「疑惑の塗り薬」延禧(エンキ)宮に純(ジュン)嬪(ヒン)・蘇緑筠(ソリョクイン)がやって来た。海(ハイ)常在の見舞いのためだったが、まだ眠っているので嫻(カン)妃に挨拶に来たという。昨夜の騒ぎは誰もが聞こえない振りをしていたが、純嬪はなぜ嫻妃が行ったのか不思議がった。如懿(ニョイ)は放っておけなかったと答えると、純嬪はもめても仕方がないと冷めている。すると如懿は少し風邪気味でつい鼻をすすった。純嬪は蔵香(ゾウコウ)をたくよう勧め、沈水香(ジンスイコウ)を好んで使っているのは嫻妃くらいだと笑う。「この匂いが好きなの、どっしりしているしね 沈水香のような心を持てれば何が起きても恐れないわ」一方、咸福(カンフク)宮には嘉(カ)貴人・金玉妍(キンギョクケン)がやって来た。嘉貴人は母国から取り寄せた人参を差し入れたが、慧(ケイ)貴妃・高晞月(コウキゲツ)は機嫌悪い。策を弄したことが裏目に出て3ヶ月も召されなくなり、結局、嫻妃と海常在が得をした。慧貴妃はまだ腹が立って仕方がない様子だが、嘉貴人は我慢できず失笑してしまう。「海常在と嫻妃に怒りをぶつけたでしょう?まだ気が晴れないの?ふふふふ~」慧貴妃は思わずみかんを投げつけ、そもそも嘉貴人が考えた策だと八つ当たりした。海常在が目覚め、惢心(ズイシン)が知らせにやって来た。しかし誰にも会いたくないようで、窓紗(ソウサ)を閉め切り身動きひとつしないという。純嬪は仕方なく日を改めて出直すと言って帰って行った。如懿は心配してすぐ珂里葉特(ケリエテ)海蘭(ハイラン)の様子を見に行くことにした。惢心は海常在のため、すでに古参で真面目な沢芝(タクシ)を侍女に付けたと報告する。海蘭は寝台で身体を起こしてはいたが、咸福宮で辱められた衝撃で憔悴しきっていた。いまだに目を閉じるとあの夜の恐怖が蘇ってくるという。海蘭は如懿に抱きついて号泣、しかし如懿はこれを機にか弱い海蘭を鼓舞した。「私たちが住んでいるのは後宮よ、安穏と暮らしていては危険だわ…」宮中に生きる者はどんなことでもするが、だからと言って怒っても仕方がない。如懿は同情されるくらいなら平気なふりをすると言った。「歯を食いしばって耐え抜き、後日、策を考える いちいち本気にしていたら笑い者よ?あなたさえ動じなければいじめる方も諦める」 そこへ三宝(サンポウ)がやって来た。皇帝が呼んでいるが要件は分からず、ただ急用だという。仕方なく如懿は海蘭に良く考えるよう言い聞かせ、惢心を連れて出かけて行った。養心殿に到着すると、殿前で李玉(リギョク)が罰を受けていた。王欽(オウキン)の話では熱い茶を出して皇帝を火傷させた罰だという。如懿は昨夜の借りもあり、後で薬を取りに来るよう声をかけた。如懿と惢心が殿内に入ると皇帝と皇后が待っていた。実は皇后が6日ぶりに玫(マイ)答応・白蕊姫(ハクズイキ)に会ったところ、顔を見て驚いたという。そこで当日の騒ぎの現場を目撃し、その後に玫答王を永和宮へ送り届けた如懿を同席させることになった。皇后は待たせていた玫答応を呼ぶと、玫答応は面紗(メンシャ)を外して見せる。すると侍医院から処方された薬を塗っていたにも関わらず、腫れが引くどころか、逆に悪化していた。その頃、海蘭は帰りが遅い如懿を心配していた。まさか昨夜の件で皇帝に叱られているのでは…。海蘭は心配になって侍女・葉心(ヨウシン)に様子を見てくるよう頼んだ。弘暦(コウレキ)はひとまず玫答応が受け取った薬を侍医・斉汝(セイジョ)に調べさせることにした。すると斉汝は玫答応の薬の中に肌に有毒な瑠璃茉莉(ルリマツリ)が混入していると証言する。玫答応は涙ながらに恨まれる覚えなどないと訴え、当然、薬を届けた素練が毒を盛ったと責めた。驚いた皇后は自分が素練に届けるよう命じたが、もし自分の仕業なら玫答王を養心殿に連れては来ないと釈明する。素練も関与を否定、当時、侍医院で腕の傷に同じ薬を少し塗ったが、自分の傷には異常がないと腕を見せた。ならば他に薬に触れた者はいないのか。その時、素練が永和宮に嫻妃がいたと証言した。すると玫答応はさも今、思い出したかのように嫻妃が薬のふたを開けたと漏らす。急に疑惑の目を向けられた如懿は困惑し、そもそも玫答応が自分から毒入りか確かめるよう頼んだはずだと反論した。しかし玫答応は嫻妃以外に薬に触れていないと訴え、嫻妃が嫉妬から自分を陥れたのだと決めつける。思いがけない展開に頭を抱える弘暦、すると皇后は自分が調べると申し出た。「嫻妃、どちらにせよ尋問させてもらうわ 慎刑司(シンケイシ)は後宮の刑罰を司る、妃嬪も奴婢も必要があれば慎刑司で尋問を受ける 無実なら問題ないはずよ、とにかく一度、慎刑司へ出向いてもらう」弘暦は庇いだてもできず、せいぜい拷問は用いらないよう釘を刺すことしかできなかった。その時、突然、海蘭が現れる。「皇上!嫻妃娘娘の仕業ではありません!あり得ないことです!」海蘭は少し前から外で待っていたが、如懿の危機を見過ごすことができなかった。海蘭は如懿の香り袋には瑠璃茉莉が入っていないと証言した。惢心はすぐ嫻妃の腰から香り袋を外して侍医に渡すと、斉汝は中に入っているのは粉状の大血藤(ダイケットウ)だと認める。実は内務府が配った香り袋には穴が開いていたため、修復しようと海蘭が持ち帰っていた@5話。すると中身の瑠璃茉莉も質が悪く変色しており、海蘭は同じように湿気を除いて体の巡りを良くする大血藤に差し替えておいたという。それでも玫答王は諦められず、大血藤にも毒があるのではと食い下がった。しかし斉汝は無毒だと否定、こうして如懿の潔白が証明される。「今なら嫻妃を蔑んだ内務府に感謝したいです」海蘭は皇帝の前で立派に話し、もはやあの怯えた弱々しい姿はどこかに消えていた。弘暦は自分の妃を蔑ろにした内務府を調べるよう命じ、またこの件の調査を嫻妃に任せると決めて散会した。皇后はむやみに嫻妃を疑ったことで皇帝に叱責され、肩を落として長春(チョウシュン)宮へ戻る。すると皇后の帰りを嘉貴人が待っていた。皇后は全て慧貴妃の軽挙のせいだとぼやき、海常在と嫻妃を結託させ、自分や玫答応に影響したと嘆いた。それにしても玫答応の薬に毒を入れたのは誰なのか。嘉貴人は自作自演かもしれないと吹き込んだが、誰の仕業にせよ利を得たのは嫻妃だと言った。「今に皇后と対等に振舞い出すやも…(ニヤリ」皇后は動揺を隠せなかったが、嘉貴人は自分で脅かしておきながら怖がる必要などないと笑う。「皇后は正妻で皇子や皇女もおり、ご実家は名門です、皇上ですら一目置くほど…」口のうまい嘉貴人に思わず笑みがこぼれる皇后、嘉貴人は皇后の気が晴れたところで帰って行った。長春宮の太監・趙一泰(チョウイッタイ)は王欽に頼まれ、蓮心(レンシン)に贈り物を渡そうとしていた。蓮心は拒否していたが、その様子を偶然、皇后が見かける。素練が事情を話すと、皇后は確かに王欽を味方につければ有利だと気づいた。しかし所詮は宦官、さもなくば蓮心を嫁がせることができたが…。如懿は罰で怪我をした李玉を延禧宮へ呼んだ。李玉は割れた瓦の上に1刻、鉄の鎖の上にも1刻ひざまづいていたという。王欽は李玉が機転を利かせて皇帝の歓心を買ったことや、昨夜の騒動を皇帝に知らせことで不機嫌になり、些細なことを理由に処罰していた。如懿は自ら手当てしながら不寛容な者の前では才能を隠すよう助言し、養心殿に戻っても王欽に不機嫌な顔をみせては駄目だと言い聞かせる。李玉は嫻妃の教えに感謝し、雲南(ウンナン)から献上された白薬(ハクヤク)をもらって帰って行った。惢心は嫻妃が用心深くなったと気づいていた。如懿はこうも騒動続きでは用心しなければ命を落とす危険があると話す。「王欽という者は要注意よ」「李玉は誠実ですね」「そうね」すると如懿は惢心によもぎを海蘭へ届けるよう頼み、ひとりになるとしばし悶々とした。その夜、急に皇帝が延禧宮に現れた。弘暦は如懿を辛い目に合わせたと詫び、実は皇太后から助言されて寵愛を控えていたと暴露する。そうすれば如懿が妬みを買わないと思っていたが、いろいろな事が起こって考えが変わったのだ。「片隅に咲く花は誰にも気にされず踏みつけられる…それなら朕が堂々と一緒にいてやる」「私の好きな皇上のお言葉を?」「どれだ?」「″安心せよ″…この言葉があれば慎刑司へ送られても平気です」如懿は腰入れした日に聞いたこの弘暦の言葉を支えとし、分かり合えれば不安や恐れはないと信じていた。弘暦は誰に遠慮する事なく延禧宮に通うようになった。海蘭もすっかり元気になり、如懿と穏やかな日々を過ごしている。そんなある日、三宝が慎刑司の報告を伝えた。満子(マンシ)という侍医院の太監が薬の調合の際に誤って容器の内側に瑠璃茉莉の粉を付けてしまったという。素練が使ったのは上の方だったので問題がなかったとか。実は拷問で導き出したのがこの二言のため、慎刑司は嫻妃の意向に従うと伝えてきた。すると如懿は全て自白したなら杖刑50回のあと辛者(シンジャ)庫に送るよう命じる。海蘭は誰かが陥れようとしたのにこれで終わりにするのかと困惑した。しかし如懿は深追いすれば満子が自害すると心配し、皇后と慧貴妃が巻き込まれているからこそ追求しないと教える。海蘭の炭の件も同じ、皇帝は調べないのではなく調べたくないのだ。「皇上は後宮の安寧をお望みよ、ご意向に背いてまで追求しても意味がないわ」つづく(^ꇴ^)今回もハイランは可愛かった♪さて慧貴妃ほど残酷になれない如懿果たして見逃された犯人はこれでおとなしくなるでしょうか?つづく〜♪
2019.06.17
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如懿传 Ruyi's Royal Love in the Palace第21話「凌霄花と銀子」慎常在(シンジョウザイ)に封じられた索綽倫(ソチョロン)阿箬(アジャク)は皇帝の寵愛を笠に着て傍若無人に振舞っていた。そんなある日、珂里葉特(ケリエテ)海蘭(ハイラン)は阿箬に絡まれ、いきなり引っ叩かれてしまう。「分からせてあげたの、私は皇上の寵姫なのよ?フン」海蘭は如懿(ニョイ)のいない後宮で誰にも頼れず、泣き寝入りするしかない。しかし慧貴妃(ケイキヒ)・高晞月(コウキゲツ)がこれを利用して阿箬を懲らしめようと企んだ。養心殿を訪ねた高晞月は阿箬が上位の海貴人(ハイキジン)を叩いたと皇帝に告げ口し、厳しく罰して欲しいと頼んだ。すると乾隆帝(ケンリュウテイ)・弘暦(コウレキ)は慧貴妃だけの肖像画を描かせたと言って機嫌を取ってから、阿箬を呼び入れる。しかし弘暦は阿箬を叱るどころか隣に座らせ、叩いたという手を優しく介抱してやった。見せつけられた形となった高晞月は呆然、いたたまれなくなって先に下がることにする。まさか手駒に過ぎなかった女に寵愛を奪われるとは…。怒りが治らない高晞月は皇后を頼ることにした。富察(フチャ)琅嬅(ロウカ)は早速、阿箬を長春(チョウシュン)宮に呼んだ。そこで慧貴妃の顔を立て、後宮は秩序を重んじると阿箬を諭す。しかし寵愛される阿箬を無下にもできず、阿箬次第で幼い弟たちにも素晴らしい前途が開けると励ました。殊勝にしていた阿箬は急に顔がぱっと明るくなり、嬉しそうに帰って行く。すると琅嬅は皇帝が慎常在の父・桂鐸(ケイタク)を高く評価しているため、慧貴妃に揉め事を起こさぬよう釘を刺しておいた。阿箬にいじめられた海蘭はその夜、冷宮を訪ねた。朽ちかけた門を押して何とか隙間を作り必死に呼びかけていると、やがて如懿と惢心(ズイシン)が出て来てくれる。「姐姐(ジェジェ)、心配で見に来たわ、食事はちゃんと食べている?」海蘭は着物を強引に押し込んで差し入れると、如懿はすぐ海蘭の顔のあざに気づいた。「その頰は誰の仕業?」海蘭は口をつぐんだが、侍女・葉心(ヨウシン)が阿箬だと答えてしまう。如懿は海蘭が自分と仲が良いせいで八つ当たりされたと心配し、目に余るようなら皇帝か皇后に相談するよう促した。「あなたのためにもここへは来ない方がいい」「…嫌よ」しかし冷宮の侍衛・凌雲徹(リョウウンテツ)に見つかってしまう。葉心は侍衛に延禧(エンキ)宮の海貴人だと伝えた。如懿は咄嗟にかんざしを抜いて凌雲徹に差し出し、口止め料の代わりにする。しかし凌雲徹は男がかんざしをもらっても困ると拒否し、銀子はないかと聞いた。そこで海蘭が銀子を渡すと、凌雲徹は何か届け物がある時は自分に託すよう告げる。「謝礼をもらったんだ、海貴人、次は来る前に俺に声をかけてください それからここへはあまり来ない方が良い」海蘭は仕方なく帰ることにしたが、最後に如懿に約束した。「じぇじぇ、10日おきに御花園から凧を揚げる、無事の合図よ、達者でね…」海蘭を見送ると、惢心の腹痛がひどくなった。凌雲徹は粗末な食事のせいだと気づき、銀子があればまともな食事にできると教える。そこで如懿は吉太嬪(キツタイヒン)が何をして銀子を手に入れているのか尋ねた。凌雲徹の話では宮中の刺繍の文様が巷では人気のため、女官たちは刺繍した手巾や巾着を城外で売って稼ぐという。実は吉太嬪は凌雲徹の上官を通して刺繍を売っていた。すると凌雲徹は売り上げの5割をもらえるなら如懿の刺繍を外で売ると持ちかける。如懿は一瞬、考えたが、背に腹はかえられず承諾した。四執(シシツ)庫の女官・衛嬿婉(エイエンエン)は凌雲徹の幼馴染で恋仲だった。母と弟を養う嬿婉は手当の良い寵姫の侍女になることが夢、ちょうど数日前に後宮の冊封式があったことから、恐らく侍女の数を増やすはずだと期待する。嬿婉は休憩中に凌雲徹を訪ね、これまでの蓄えを使って芬(フン)姑姑(ココ)に口添えしてもらうつもりだと話した。すると凌雲徹は嬿婉に紅玉の指輪を贈る。「安物だからくすんだ色だけどな?」裏には雲徹の雲と嬿婉のツバメが彫ってあった。高晞月はお腹の大きくなった金玉妍(キンギョクケン)や阿箬と連れ立って御花園を散歩していた。その時、ちょうど冷宮へ食事を運んでいる馬(バ)太監の姿を見つける。そこで高晞月は馬太監を呼びつけ、烏拉那拉氏の様子を聞いた。すると馬太監は銀子と引き換えにまともな食事を得ていると報告し、おかもちの料理を見せてから下がる。金玉妍は思わず、もっと良い物を食べさせてやろうと言った。衛嬿婉は有り金を集めたが35両しかなかった。100両なら嘉嬪の侍女、80両なら慎常在、50両なら玫嬪の侍女に推薦してもらえるが、このままでは他の女官に取られてしまう。すると芬姑姑が嬿婉を呼んだ。純嬪(ジュンヒン)が第1皇子の養育で人手が欲しいそうだが、40両なら推薦してもいいという。如懿の刺繍は飛ぶように売れ、銀子のおかげで食事もまともになった。凌雲徹は稼がせてもらったお礼に白粉や紅を差し入れすると言ったが、如懿はそれより花を植えたいので種が欲しいという。「冷宮で花を育てるのか?(プハッ)あんたみたいな人は初めてだ、よし!任せとけ」その日、如懿は中庭から空に浮かぶ凧を見つけ、海蘭の無事を確認した。海蘭が凧を降ろして引き上げようとした時、偶然、皇帝がやって来た。今だに皇帝を前にすると気おくれしてしまう海蘭、すると弘暦は冷宮に行ったか尋ねる。「冷宮には行きましたが、入れませんでした」海蘭は正直に答え、入れずとも冷え冷えとして荒れ果てていることが分かると言った。そこで弘暦は海蘭に御花園の凌霄花(ノウゼンカズラ)を冷宮に届けるよう命じる。「花の世話をすれば気が紛れ、恨み言も出ぬ…」「皇上、じぇじぇは恨み言など申しません!」海蘭は珍しく皇帝に口答えしたが、弘暦は何も言わずに行ってしまう。海蘭は門から凌雲徹に声をかけ、着物と乾物、凌霄花の枝を託した。凌雲徹はすぐ凌霄花だと気づき、故郷でよく見る花だと告げる。ちょうど如懿から花の種を頼まれていたと話し、刺繍で銀子を稼げるので食べ物はもう必要ないと教えた。凌雲徹は衛嬿婉に10両を渡した。嬿婉はこれで異動が叶うと喜び、第1皇子の侍女でも十分だと希望に胸を膨らませる。凌雲徹は如懿から聞いた通り、第1皇子が利口で純嬪も良い人だと教えた。「雲徹哥哥、あなたのおかげよ 娘娘や大阿哥に気に入られて女官頭になれたら母上も私たちのことを許してくれるはず」こうして嬿婉は鍾粋(ショウスイ)宮で永璜(エイコウ)付きの侍女となった。そんな中、如懿は全身の関節が痛むようになっていた。惢心は凌雲徹に頼み、侍医院にいる江与彬(コウヨヒン)に自分たちの具合を伝えて欲しいと頼む。話を聞いた江与彬は冷宮に入って半年で風湿が出るのは確かに早いと驚いた。しかし冷宮に立ち入るのは至難の業、ひとまず凌雲徹に薬を渡し、何とか方法を考えることにする。一方、皇后の嫡子・永璉(エイレン)が再び発作を起こして倒れた。侍医・斉汝(セイジョ)の話では秋になると冷たい風が発作の引き金となり、勉学に励むあまり身体が冷え、緊張状態にあったことも原因だという。第2皇子の病は相当に悪化しているため長春宮に移すこともできず、来年の夏までが大きな山だった。琅嬅は高晞月から勧められ、安華殿で祈祷した。高晞月と阿箬は憔悴する皇后を気遣いながらお供していたが、その帰り道、御花園で凧が揚がっていることに気づく。それは如懿へ無事だという合図を送っていた海蘭だった。高晞月は第2皇子が病気というのにのん気に凧揚げかと呆れ、阿箬には烏拉那拉氏と懇意なので皇后の災難を喜んでいると讒言されてしまう。驚いた海蘭はその場にひざまずき、何も知らなかったと訴えた。すると阿箬が海蘭の腰からいきなり香り袋を引ったくり、これは海蘭の手作りで烏拉那拉氏とお揃いだと教える。海蘭は第2皇子より冷宮の者を案じていると非難され、心のより所だった香り袋まで地面に投げ捨てられた。皇子の病で怒りのやり場がなかった琅嬅は海蘭に八つ当たりし、ここで2刻ひざまずけと命じる。どうやら雲行きも怪しく、雨で邪心を洗い流せるだろう。海蘭は平伏したまま泣いていたが、琅嬅は去り際にうっかり海蘭の手を踏んだ。故意ではなかったが海蘭の手は真っ赤に腫れてしまう。雨は次第に強くなり、雷鳴が轟いた。御花園もすでに真っ暗になったが、その時、ようやく時を知らせる鐘が鳴る。侍女・葉心と沢芝(タクシ)は急いで海蘭に駆け寄り、手を貸して立たせた。しかし深く傷ついた海蘭は2人の手を払いのけ、ついて来るなと命じて行ってしまう。「主儿っ!」つづく(^ꇴ^)出てきました~延期攻略の方wそう言えばスンリーの甄嬛伝では『小主』呼びでしたが、今回は『主儿』なんですね何が違うのか全然、分かりませんが(汗
2019.08.04
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东宫 Goodbye my princess第27話「元宵節の夜」皇后から脅された魏修儀(ギシュウギ)は息子の命を守るため、皇太子の座を諦めさせることにした。納得できない栄(エイ)王・李承玟(リショウブン)だったが、母から皇后と高家には敵わないと泣きつかれる。「今は太子選びの重要な時期よ、皇后も下手に動けない…今こそ逃げ出す絶好の機会なの 陛下にお願いして領地を頂きなさい!2人で静かに都を離れましょう? 母の言うことを聞いてちょうだい!」こうして第三皇子・李承玟は皇太子選びから脱落、蜀(ショク)の地を治めることになった。西州の九公主・曲小楓(キョクショウフウ)は次の皇太子より、趙瑟瑟(チョウシツシツ)の首飾りが気になっていた。その日、小楓はアドゥと宮中を抜け出し、ちょうど市中で買い物している瑟瑟を見つけると、後を付け回す。しかし運悪く瑟瑟と待ち合わせしていた翊(ヨク)王・李承鄞(リショウギン)に見つかった。「九公主?私に会いたくて瑟瑟の尾行を?」「違うに決まってるでしょう?」すると2人の言い争いに気づいた瑟瑟がやって来た。どうしても首飾りを確認したい小楓、そこで咄嗟に瑟瑟に一緒に服を選んで欲しいと頼む。「構いませんよ、公主」「よかった!じゃあ…」「男は邪魔だな、私は帰るよ」李承鄞は小楓と瑟瑟の背中を見送りながら、目を細めていた。唯品閣には真紅の美しい衣・百花飛蝶(ヒャッカヒチョウ)が飾られていた。小楓は色白の瑟瑟に似合うと勧めたが、瑟瑟はふと翊王の言葉を思い出す。…スゥァスゥァは桃色の服がよく似合うな、赤い服よりも映える…なぜか赤は胸が苦しくなるんだそこで瑟瑟は赤が苦手だと断ったが、小楓は試着だけでもするよう強引に勧めた。小楓は瑟瑟と2人で試着室に入り、着替えを手伝うと申し出て首飾りを見ようとした。しかし無理やり脱がされそうになった瑟瑟が驚き、試着をやめて飛び出してしまう。小楓は思わず狼の牙を見せて欲しいと頼んだ。「なぜそんなに気になさるのです?」「だってそれは阿翁(アウォン)の故郷で神聖な物とされているの…お願い、見せて」すると瑟瑟は狼の牙の首飾りなど持っていないと断り、慌てて帰ってしまう。昼寝をしていた小楓は夢の中で狼の牙の首飾りをしていた。その首飾りに手を伸ばしているのは誰なのか?丹蚩(タンシ)の温泉で一緒にいるのは誰?″私を裏切ったら忘川(ボウセン)の水を飲んであなたを忘れるから″「誰を忘れるの?あなたは誰?」小楓の寝言を聞いた第七公主・永寧(エイネイ)は思わず耳元でささやいた。「誰のことを忘れたの?」「え?うわーっ!」驚いた小楓が飛び起きると、永寧と第八公主・珞熙(ラクキ)がくすくす笑っている。何事かと思えば今日は元宵節(ゲンショウセツ)、太皇太后のお許しが出て灯籠祭りへ行けることになった。「翊王殿下と裴照(ハイショウ)大将軍が連れて行ってくれるの」実は永寧と珞熙は五兄が皇太子になると見越し、李承鄞と親しくなれるよう小楓を誘ったという。一方、顧剣(コケン)は父と決別した明月(メイゲツ)を灯籠祭りに誘っていた。「何があっても私たちは朋友(ホウユウ)だろう?暗い顔の君を見たくない、今日は楽しもう」永寧は五兄と小楓を2人きりにするため、裴将軍に護衛を頼んで珞熙と唯品閣に向かった。李承鄞と小楓は照れ臭そうに2人で歩き始めたが、不思議とすぐに打ち解ける。「それは瑟瑟と出かけた時に買った服かい?」「うん…どうかしら?」「…以前は赤が苦手だったが、君には似合う」すると小楓は露店の飴細工に目を留めた。「食べるかい?」「うん!」しかし小楓は持ち合わせがなく、李承鄞も銭袋を忘れたと気づく。2人は仕方なく飴細工の露店を通り過ぎ、灯籠祭りを楽しんだ。至る所で見かける大道芸に手を叩いて喜ぶ小楓、その時、李承鄞は妙策を思いつく。その頃、唯品閣では珞熙が心配していた。「焦り過ぎたかしら?まだ太子は決まっていないのに…」「大丈夫よ、五哥哥と小楓はお似合いだわ」永寧は頬紅が小楓の故郷である西州に咲く紅花を使っていると知り、小楓のために買った。李承鄞は露店で剣を借り、剣舞を披露して飴代を稼ぐことにした。見事な剣舞にあっという間に人だかりができると、小楓が観客たちから銅銭を集める。「…これで飴が買えるわ!」剣舞を終えた李承鄞は剣を返し、稼いだ中から店主に銭を渡した。李承鄞は無意識に腕を伸ばして小楓の手を取り、歩き始めた。2人はまるでずっと以前からこうして歩いていたように手を繋ぎ、やがて飴細工の露店に到着する。「老板、飴を2つちょうだい!…ねえ、離して」李承鄞は小楓から代金を払うと言われ、ハッとして手を離した。「近くで待っているよ…」すると偶然、瑟瑟と出くわしてしまう。小楓は飴を買ったが、通行人とぶつかって落とした。仕方なく割れてしまった飴細工を拾って李承鄞を探したが、そこで瑟瑟と楽しそうに立ち話をしている様子を目撃する。小楓は2人の親しげな姿に呆然となり、身体が勝手に後ろを向いて人混みに消えて行った。小楓が灯籠を眺めながら歩いていると、顧剣と明月に会った。「小楓?なぜ1人で?」「それが…」しかし運良く永寧たちが小楓を見つけてくれる。「シァォフォン!」「ぁ…友だちと一緒に来てるの、じゃあ行くわね!」顧剣は小楓の困惑した表情に気づいたが、明月もそんな顧剣の様子を見て小楓への気持ちを察するのだった。一方、李承鄞は瑟瑟と一緒に小楓を探していた。瑟瑟は珍しく李承鄞が動揺している姿に不安を感じ、人が減ればいずれ自然と見つかるとなだめる。「殿下、悲願である太子の座に間もなく就くのですね、そして九公主が太子妃になられる… 殿下の夢が叶い嬉しく思います、お立場上、身勝手な真似は許されないでしょう 殿下には何も求めません、ただどうか私のことを忘れないでください」「瑟瑟…」「五哥!」その時、水路の向こうから永寧が声が聞こえた。李承鄞は小楓の姿を見つけて思わず顔がほころんだが、小楓は寂しそうにうつむいてしまう。李承鄞は小楓たちと合流し、帰路についた。瑟瑟と先頭を歩きながら、後ろにいる小楓が気になる李承鄞、すると永寧が珞熙の背中を押して前を歩いていた裴照の隣に行かせる。すると永寧は元気がない小楓に瑟瑟など気にするなと励ました。しかし李承鄞が娶りたいのは瑟瑟、小楓は何だか申し訳ないという。「太子妃~自信を持って、もう鴻鸕寺(コウロジ)の客舎は各国の使臣で埋まっているわ あなたを祝いに来てるのよ?趙瑟瑟のためじゃない」小楓はならば西州の使臣にも会えると気づき、日を改めて訪ねようと決めた。その夜、顧剣が攬月(ランゲツ)閣に現れた。「さっきは動揺していたな?…誤解するな、明月は妹も同然だ」「誤解なんてしてないわ…動揺は別の理由よ、それに親しい2人が恋仲になれば嬉しい」顧剣は失笑し、以前の小楓なら怒ったと教えた。かつて西州でディーモと一緒にいた顧剣を見た小楓は怒って3日間も口をきいてくれなかったという。「あの時、実は君への贈り物を選んでもらっていたんだ」顧剣は今夜も小楓を怒らせてしまったと心配して来てみたが、小楓は何も覚えていなかった。皇太子と九公主の婚儀が10日後に迫る中、その座を賭けた李承鄞と第四皇子の允(イン)王・李承沅(リショウゲン)の戦いも佳境に入った。柴牧(サイボク)は焦れば焦るほど馬脚が露われやすくなることから、第四皇子にこちらから仕掛けるよう助言する。そこで李承鄞は允王府を訪ね、兄弟の思い出の品である手作りの弓を手土産にした。「四哥、射術を学ぶ前に弓の作り方を学びましたね? 背は大哥が、弓腹(ユハラ)は二哥が磨き、弓弦(ユズル)を選んだのは三哥でした… 幼い四哥はこの弓を1人で使い、傷を負われた…結局、私が拝領し、大切に保管していたのです」李承鄞は弓を愛おしそうに眺めながら、長兄が亡くなり、二兄は死を賜り、三兄も蜀へ行ってしまったと話した。そして弓を李承沅に贈り、暗にこのままでは四兄が傷を負うと牽制する。脅しだと分かった李承沅は結局、体調が優れないので江南で静養したいと父に嘆願、後継者争いから脱落した。皇帝は李承鄞を茶に誘った。「チョンイン、茶の中に何が入っているか当ててみよ」「ぐびっ…仏桑花(ブッソウゲ)?」「そうだ、身体を冷やし、火照りを取る作用がある」皇帝は頭に血が上ったらこの茶を入れて飲むと教えた。すると李承鄞は温める方が効果的な場合もあると告げる。驚いた皇帝は、もし奸臣がいるとして何か企んでいたらどうするかと聞いた。「薬を用いて取り除くべきではないか?まさか手を打たぬと?」「父皇、奸臣のせいで国は弱体化しています、焦ってはなりません 奸臣を刺激せず力を削ぐことが肝要かと…薬の使い過ぎは危険です」皇帝は李承鄞の答えに感心し、心を決めた。李承鄞は立太子の儀に臨んだ。そして皇太子に封じられ、ついに東宮の主となる。つづく(  ̄꒳ ̄)チョンイン、小楓と一緒にいると良い人なんだよね〜って騙されてる?!w
2020.12.22
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寂寞空庭春欲晚 Chronicle Of Love第20話「初恋の終わる日」衛琳琅(エイリンロウ)は自分の命にかえても翠雋(スイシュン)を救おうとしていた。その姿に胸を痛めた納蘭容若(ナランヨウジャク)は琳琅のため翠雋を助けようと決意、皇帝に翠雋との縁談を願い出る。その頃、翠雋は死罪を覚悟して画珠(ガジュ)と芸初(ウンショ)に別れを告げていた。「来世でも私たちは友だちよ…うわ~ん」しかしそこへ慶事房の太監が現れ、皇帝から容若との縁談が下賜される。狐につままれたような顔で聖旨を受け取る翠雋、そこへ琳琅が現れた。「あなたを失うのかと思うと怖かったわ…」「ありがとう、琳琅…」翠雋は辛者庫に戻り、嫁入り支度を始めた。自分が助かったのは琳琅の嘆願のおかげだと思っていたが、実は容若が結婚を願い出てくれたと知る。一方、端(タン)妃と安(アン)妃は承乾宮を訪ね、恵(ケイ)妃に祝いの品を贈った。「さすが納蘭大人、体面など意に介さない 王侯貴族からの数々の縁談を断り、辛者庫の女官をお見初めになるとは~ふふ」「それも皇上直々のお許し、何と晴れがましいこと~ふふ」2人は日頃、恵妃に頭が上がらない鬱憤を晴らすように、嫌味を言って帰って行った。恵妃は面目丸潰れだった。しかも弟から結婚を申し出たとあっては私通を認めたも同然となる。「家の名折れです…琳琅のせいで容若は破滅よ!」一方、納蘭家では明珠(メイジュ)と容若が縁談の聖旨を受け取っていた。明珠は皇帝が息子の不始末を片付けてくれたと感謝し、心の整理をつけるよう容若を諭す。複雑な面持ちの容若、しかし明珠は少なくともこれで息子と琳琅の関係が清算できたと安堵した。幼い頃から長い年月をかけて愛を育んできた琳琅と容若、しかし予想もしない形で終わりを迎えることになった。とは言え簡単に心が割り切れるはずもなく、2人は人知れず苦しむ。そして翠雋が嫁ぐ前の晩、宮中に簫の音が響き渡った。康熙(コウキ)帝と翠雋は琳琅が吹いていると気づき、感慨深げに耳を傾ける。こうして夜が明け、いよいよ翠雋が宮中を出る日となった。琳琅は婚姻祝いを届けに辛者庫を訪ねた。「何もないからせめてもの手作りよ」翠雋は美しい刺繍に感激したが、琳琅が大事にしていた玉の簫はさすがに受け取れないという。しかし琳琅はこれは″翠雋の物″だと言った。「ありがとう…琳琅」翠雋はこの日を迎えられたのも全て琳琅のおかげだと感謝し、その場で叩頭した。驚いた琳琅は慌てて翠雋を立たせ、新郎の元へ連れて行く。「泣かせたりしないでください、共に白髪の生えるまで末長くお幸せに…」容若は複雑な思いを隠し、花嫁を連れて納蘭家に出発した。だーれん、こっこの帽子は…(・・;)幸せいっぱいの翠雋をよそに容若は琳琅との思い出を引きずりながら拝礼の儀を済ませた。しかしその夜、容若は飲み過ぎたと断り、床入りの儀を拒んでしまう。同じ頃、芸初は長慶(チョウケイ)と2人で灯籠をあげていた。芸初は長慶に嫁ぎたいと告白したが、長慶は宦官であることが障害となり勇気が出ない。一方、やけ酒を飲んだ琳琅は酔い覚ましに御花園に出た。偶然、康熙帝が通りかかったが、酔った琳琅は皇帝を容若と錯覚して抱きついてしまう。すると琳琅はふと間違いに気づいて呆然となり、逃げるように帰って行った。端妃に取り入ろうとして失敗した長慶が次に目をつけたのは皇太后だった。皇太后は元気がない愛犬を庭園で遊ばせていたが、ふと長慶が現れ、愛犬を抱いてあやしている。「福貴(フクキ)はお前が気に入ったようだ」こうして長慶は福貴の世話係として皇太后の慈仁(ジジン)宮に移ることになった。芸初は翠雋の次は長慶まで辛者庫から出て行ってしまうと悲しみ、思わず長慶に嫁ぎたいと抱きついてしまう。驚いた長慶は太監では家族が持てないと拒んだが、幼い芸初には何がいけないのか分からなかった。長慶は愛する女子と結婚もできず、皇帝への恨みを募らせた。一方、画珠(ガジュ)は泣きじゃくる芸初に手を焼き、困惑していた。聞いてみれば長慶とどうして結婚できないの分からないという。「当然でしょう?だって太監よ…( ・ノェ・)コショッ」「本当にそれが理由なの?…そんなの平気だって言って来る!」「もう!分からない子ね!」画珠は呆れて出て行ってしまう。婚礼の翌朝、翠雋は夫人らしく容若の身支度を手伝おうとしたが、容若は無意識に拒否した。仕方なく夫を見送る翠雋、しかしその時、容若の書斎に飾られた美人画に目を止める。「これは誰?」「それは(はっ!)あ、存じません」務めを終えて屋敷に戻った容若だったが、書斎にこもって琳琅を思っていた。すると翠雋がそろそろ休むよう声をかける。しかし容若は仕事があるので先に寝てくれとつれない。翠雋は仕方なく戻ることにしたが、その時、また掛け軸の絵に目を留めた。「誰かに似ている気が…」「気の向くまま描いただけだ…」翠雋は今夜もひとり寝することになり、若夫人としての立場がなかった。すると容若が奏でる琴の音が聞こえて来る。「聞き覚えのある曲だわ…」つづく(  ̄꒳ ̄)うむ…翠雋はどちらに転ぶのかな?琳琅を逆恨みするのかな?
2021.09.19
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斛珠夫人 Novoland:Pearl Eclipse最終話「終わらない伝説」淑容(シュクヨウ)妃・緹蘭(テイラン)が誘拐された。やきもきしながら一報を待つ旭(キョク)帝・褚仲旭(チョチュウキョク)、すると捜索していた陳哨子(チンショウシ)が戻って来る。陳哨子は昶(チョウ)王府で監禁されている淑容妃を発見していた。しかし中には大勢の反乱軍がおり、淑容妃が身重のため下手に動けなかったという。「淑容妃は無事です、首謀者は索蘭(サクラン)王子でした」褚仲旭は自ら緹蘭を救出に向かうと決めた。陳哨子と穆徳慶(ボクトクケイ)は皇宮で待つよう諌めたが、褚仲旭は2度と妻を失えないという。そこで皇宮の指揮を陳哨子に任せ、意表をついて裏門から20人の精鋭だけ連れて出ることにした。褚仲旭はこれまで尽くしてくれた穆徳慶に別れを告げ、万一の時は財宝を持って故郷へ戻れという。しかし穆徳慶は最後まで皇帝に仕える覚悟だった。「陛下…私は長年、陛下のおそばで過ごし、故郷などとうに忘れてしまいました 帰る場所などありません」緹蘭の侍女・碧紫(ヘキシ)は注輦(チュウレン)王に命じられ、公主の情報を密かに送っていた。実は宮女が落とした薬に毒を入れたも碧紫だという。あの時、皇帝が懐妊した淑容妃を守るため愈安(ユアン)宮を禁足とした。注輦に知らせを送れなくなった碧紫は気が急き、毒騒ぎを起こせば皇帝が公主を移動させると考えたという。「信じられないかもしれませんが何もかも公主のためです! 公主を大徴(ダイチョウ)で最も尊い女性にすると言われて…それで王子に手を貸したのです まさか謀反のために公主を利用するなんて…」緹蘭は浅はかな碧紫に激高したが、今は逃げ道を探すことが先決だった。「…碧紫、まだ私の命に従う気はある?」碧紫は見張り番に公主が苦しんでいると訴えた。驚いた兵士が中へ入ると、碧紫が後ろから殴りつけて倒すことに成功する。しかし物音に気づいたもう1人の兵士が駆けつけた。緹蘭と碧紫は呆然、すると兵士は突然、矢に射られて死んでしまう。その時、驚いたことに褚仲旭が自ら緹蘭を助けにやって来た。「びーしゃあ?!」褚仲旭は緹蘭を馬車に乗せて皇宮へ急いだ。しかし反乱軍を率いた施霖(シリン)が現れ、道をふさぐ。実は施霖は注輦の人間、今日のためにこれまで屈辱に耐え忍んできたという。「旭帝よ、もう逃げられぬぞ…殺(シャー)っ!」褚仲旭はわずかな精鋭たちと反乱軍に応戦した。その時、白い影が飛び込んで来たかと思うと、敵を蹴散らして褚仲旭の隣に方鑑明(ホウカンメイ)が立つ。生きてたのかーい!>ʕ•̫͡•ʕ*̫͡*ʕ•͓͡•ʔ-̫͡-ʕ•̫͡•ʔ*̫͡*ʔ-̫͡-ʔ<ザワザワ…死んだはずの清海公(セイカイコウ)の姿にその場は騒然となった。すると馬車の中から緹蘭の悲鳴が聞こえる。「お急ぎください、ここは私が」方鑑明は施霖たちを引き受け、褚仲旭を先に逃した。↓\\\\٩( ‘ω’ )و ////バーン!褚仲旭は産気づいた緹蘭を民家に避難させた。しかし安心したのも束の間、索蘭率いる注輦軍が追いついてしまう。覚悟を決めた褚仲旭は穆徳慶と碧紫に緹蘭を任せ、戦いの渦へ飛び込んだ。わずかな精鋭たちが全滅、褚仲旭は孤軍奮闘した。やがて日も暮れる頃、民家から元気な産声が聞こえる。緹蘭は産後の身体を引きずりながら何とか外へ出たが、そこには致命傷を負って血まみれとなった褚仲旭がいた。驚いた緹蘭は褚仲旭に抱きつくと、褚仲旭は碧紫の腕に抱かれた元気そうな男の子に気づく。「…我らに…そっくりだ…」その時、索蘭はこの機に姉と子を奪えと命じた。褚仲旭は緹蘭を守ろうとしたが、緹蘭が身を挺してかばい、褚仲旭の代わりに刺されてしまう。「緹蘭?…緹蘭!!うわあぁぁぁぁーっ?!」その時、白い影が現れ、一瞬の隙に索蘭の首をかっ切った。方鑑明は一刻も早く褚仲旭を皇宮へ連れ帰ろうとした。しかし褚仲旭は絶命した緹蘭を離そうとしない。「緹蘭が言った…朕のいない世を生きるつもりはないと… もう疲れた…このまま何もしたくない…」すると褚仲旭は大徴の民と息子を方鑑明に託し、愛する緹蘭と一緒に旅立った。城門を死守していた張承謙(チョウショウケン)だったが、いよいよ限界に近づいていた。その時、夜空に照明弾が上がる。反乱軍を指揮していた湯乾自(トウカンジ)は後ろを振り返り、先頭を駆けてくる方海市(ホウハイシー)の姿に気づいて驚愕した。援軍の到着に気づいた張承謙は開門を指示、突撃を命じて援軍と合流する。海市たちは城外で反乱軍と交戦し、湯乾自を生捕りにして決着した。すると任勇(ジンユウ)が駆けつけ、城内の状況を報告する。「索蘭が死にました!しかし…淑容妃も争いの中でお亡くなりに…」海市は任勇から龍尾神の護符を受け取り、湯乾自を激しく責めた。「お前は索蘭と手を組み、緹蘭を死に追いやって天啓の民を不安にさせた!」その時、愛する緹蘭の死に絶望した湯乾自は兵士の長槍を握って自ら身体を突き刺し、自害した。緹蘭の子供は早産のせいか生まれつき身体が弱く、李(リ)侍医は長くは生きられないと診断した。一方、海市はようやく皇宮に駆けつけ、城門で待っていた穆徳慶から旭帝の崩御を知る。「陛下は淑容妃と旅立たれました、混乱と動揺を招かぬよう清海公がまだ内密にせよと… しかも清海公は皇子のため、再び柏奚(ハクケイ)の契りを結ばれたのです」海市は無我夢中で昭明宮に向かった。すると憔悴した方鑑明が寝台に寄りかかって座っている。「来てくれたのか…」海市は鑑明の隣に腰を下ろしたが、何も言えずにいた。「越(エツ)州には戻れない…皇子がお生まれになった…朝廷が不安定な今、正当な補佐が必要になる」「…斛珠(コクジュ)夫人として私が支えるわ」「優しいのだな」鑑明はしみじみ海市にもっと早く会いたかったと漏らした。「私が若い頃に出会えていたら…良かったのに…」「ある書物で読んだわ、この世界には並行する別の世界が存在していると… 別の世界では私たちは同じくらいの年でもっと早くに出会っているかもしれないわ」…別の世界にいる海市と鑑明は宮中で行われた投壺(トウコ)の試合で初めて出会った海市の投げた矢が鑑明の頭を直撃、負けず嫌いの2人は言い争いになってしまう初めこそ鑑明は海市に意地悪だったが、やがて互いを意識するようになり、年頃になると2人は婚姻を約束した…「そして私は何人か子供を産むの、2人で子供を育てゆっくり年老いて行く」「卓英(タクエイ)を忘れているぞ?」「忘れていないわ、この世界では私が年上だから…卓英には師娘(シジョウ)と呼ばせる」鑑明は出会いが遅くなったことを謝り、まだやり残したことがたくさんあると言った。しかし自分でもこれからどうなってしまうのか分からないという。「…海市、少し疲れた、眠らせてくれ」鑑明は横になり、愛する海市の膝枕で眠ることにした。「必ず起こしてくれ…長く眠らないように…」天享(テンキョウ)16年、大徴の順武(ジュンブ)帝が崩御、元号は景恒(ケイコウ)と改められた。忘れ形見となった皇子・惟允(イイン)は淳容(ジュンヨウ)妃を皇太后と呼んで敬っている。やがて順武皇帝は陵墓に葬られ、宗廟の前で大徴高祖の名が贈られた。一方、鵠庫(コクコ)では右王の額爾済(ガクジセイ)が病で逝去した。後継者の奪罕(ダツカン)は他部の帰順を受け入れ瀚(カン)州を統一、自ら渤拉哈汗(ボツラコウハン)と名乗る。″渤拉哈″とは黒いたてがみ″烏鬃(ウソウ)″を意味していた。奪還は早速、大徴と同盟を結びたいと書簡を届け、摂政である皇太后宛に直筆の文を送る。「そうだ、哥哥からひとつ知らせがある」実は方卓英はついに鞠柘榴(キクシャリュウ)と再会を果たしていた。それから5年が経った。惟允は母后がかつて龍尾神を天啓に呼んだと師匠から聞いたが、鮫が怖くなかったかと尋ねる。「鮫人のいるところには鮫が出没するとか、鮫は怒ると船まで噛んで壊すそうですね」「鮫は怖いわ、でも守りたい人がいたから仕方がなかったの」海市は惟允にも困難や危険に立ち向かい、自分の信念に従って民を守って欲しいという。すると惟允は師匠と同じ言葉だと笑った。「今から老師に会いに行きます、母后も一緒に行きましょう!」「老師はお身体の具合が悪い、独りで行きなさい」「以前より回復されました…母后が行けば老師も喜びますよ?」「そうね」その頃、昭明宮では仮面をつけた老師が満開の霽風の花をながめていた。完( ̄▽ ̄;)意地でも海市と師父を一緒にしないという執念だけは伝わったw何だかんだ言いながらも、いざ終わってみると寂しい〜(´・ω・)
2022.12.16
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梦华录 A Dream of Splendor第10話「私たちの歩む道」宋引章(ソウインショウ)は自分でも気づかないうちに恩人である顧千帆(コチェンファン)のことを考えていた。(・・;)<はっ!別に深い意味はないんだからね!一方、東京十二商業組合の会頭・池蟠(チハン)の配下たちは再び欧陽旭(オウヨウキョク)への抗議活動を始めた。趙盼児(チョウパンアール)は池蟠の顔を立てるため孫三娘(ソンサンニャン)に菓子を買って届けるよう頼んだが、三娘は厨房を借りて江南の鮮花(センカ)団子を作ってくれる。すると突然、店主の妻が部屋にやって来た。店主が三娘からもらった団子を食べた妻はその味に大感激、もう一皿、団子を作ってくれるなら宿代もいらないという。パンRは欧陽府の様子を見に行った。暇を持て余した引章は三娘を手伝うため厨房へ行ったが、手は足りていると断られてしまう。仕方なく気晴らしに外へ出かけた引章、すると大通りに東京(トウケイ)で最も有名な妓女の姿を一目を見ようと人だかりができていた。「教坊司(キョウボウシ)の一番手・張好好(チョウコウコウ)だ!」張好好は仙女の歌声と称され、その歌を聴くには1貫も払い、半月待ちだという。今日は八大王の誕辰で衙南楼(ガナンロウ)で歌舞を奉じ、褒美として美しい衣を賜り、練り歩きを許可されていた。しかも張好好の馬を引いているのは天下一の詩人と言われる柳九(リュウキュウ)だという。張好好は鼻高々で屋敷に戻ったが、こんな晴れやかな日に池蟠が顔を出さないことを訝しんだ。すると侍女がこっそり宋という琵琶弾きの女に会いに行ったと告げ口してしまう。引章が客桟に戻ると、三娘が荷物をまとめて飛び出して来た。懇願されて菓子を作ったはいいが、店主の妻に客桟の料理人になるよう強要されたという。三娘は引章の手をつかんで逃げ出そうとしたが、引章は部屋に琵琶を置いたままだった。「じゃあ柳の木の下で合流しましょう!」張好好は宋引章という琵琶弾きを探しに三元客桟へ向かっていた。すると客桟に続く橋の上で琵琶を持った娘とすれ違う。「…あなたが宋引章?」張好好は確かに池蟠が惹かれるわけだと納得し、宋引章の美しさを褒めた。三娘は橋の上で店主の妻に捕まった。仕方なく用事が済んだら客桟へ戻ると約束したが、ここまで自分の腕を買ってもらえることに驚きを隠せない。その時、河岸の涼亭から宋引章の琵琶の伴奏で歌う張好好の美しい声が聞こえて来た。すると幸運にもその場に居合わせた人々は足を止め、しばし現実を忘れて聞き惚れる。引章と張好好は意気投合、しかし張好好はあの池蟠と懇意だった。引章は池蟠から″妓楼の女″と言われたことを根に持っていた。しかし張好好はなぜそれが気に触るのか分からない。「考え過ぎよ?彼の実母も身請けされた人だし、そんな理由で蔑んだりしないわ 楽妓であることに触れられただけでなぜ恥ずかしがるの?」張好好は賎民だろうと食うに困るわけでもなく、貧しい良民よりよっぽどマシだと言った。才能があれば文人や高官さえ敬意を表し、こうして華やかに装い、使用人を使うこともできる。皇帝の顔さえ拝めない官吏もいる中、張好好は皇帝と皇后に拝謁したこともあった。本当に卑しいのは色に頼ること、才能がある自分たちは胸を張り、堂々と生きるべきだという。こうして三娘と引章は思いがけず自尊心を取り戻し、東京なら自分たちの可能性を試せると夢が膨らんだ。三娘と引章は欧陽府でパンRと合流した。パンRは抗議活動を続ける可四たちに茶を振る舞い、池蟠へのお詫びの印として三娘の菓子を渡す。すると三娘は可四たちを休ませ、その間、抗議活動を代わった。しかし徳(トク)叔が役人を連れて駆けつけ、可四たちを追い払ってしまう。城東の廂吏(ショウリ)はパンRたちが許可証を持たないと知るや罪人と決めつけ、見せしめとして衣を剥ぐよう配下に命じた。パンRたちは傷だらけになりながらも必死に抵抗した。そこへパンRたちの悲鳴に耐え兼ねた欧陽旭がようやく屋敷から出て来る。「やめよ!」「公子、悪女どもを黙らせるには辱めるのが一番です」「やり過ぎは私の評判を落としかねない、追い出せば十分だ」すると欧陽旭は心を鬼にしてパンRに警告した。「趙氏、悔い改めよ…東京を離れるのだ、さもなくば悲惨な末路になる」欧陽旭はせめてもの償いに金塊を渡そうとしたが、パンRは唾を吐きかけて行ってしまう。(# ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾ ギィャアァァァァ~!イーフェイを叩くなんて!徳叔コイツッ!パンRたちは市中を引回しの上、追放された。仕方なく銭塘へ帰ることにしたが、偶然にも東京へ向かっていた顧千帆の一行とすれ違う。「待て!」顧千帆は馬を降りてパンRたちを引き止めたが、パンRの顔は傷だらけで身なりもボロボロだった。聞けば欧陽旭が義父の権力を盾にパンRたちを追放したという。驚いた顧千帆は欧陽旭が追い出しても自分が連れ戻してやると言ったが、パンRは意気消沈していた。「あなたの忠告も聞かず思い上がっていたわ…ここまでありがとう、さようなら」パンRは無理に笑顔を作って跪礼したが、その姿は何とも痛々しかった。「悔しくないのか?!…目的を果たさずあきらめると?君を買い被っていたようだ」「…煽るのはやめて」「あの絵を私に渡すという約束は?約束も守れないようでは君も欧陽旭と同類だ」「欧陽とは別れたの」「別れた?…今の君は捨てられたボロ雑巾のようなものだろう?」しかしパンRは言い返す言葉もない。すると痺れを切らした顧千帆は三娘と引章に名誉を回復しないまま帰るのかと迫った。「嫌よ!東京に残りたい!張好好みたいになりたい!」「私も嫌、離縁された女が今さら銭塘に戻ってどうしろと?」「…私も悔しい」パンRは勇気ある2人の言葉に励まされ、思わず本音を漏らした。顧千帆はパンRたちを馬車に乗せて東京へ戻った。そこでひとまずパンRたちを医館に預け、野暮用を済ませて来る。しかし医館に戻ってみると、パンRの悲鳴が聞こえた。「代わろう」顧千帆は医者と交代し、消毒を痛がるパンRのため自ら優しく顔を拭いてやった。( ๑≧ꇴ≦)チェンファンw完全に惚れてるやろ?!陳廉(チンレン)はパンRたちを懲らしめた廂吏を捕らえた。訳が分からず反発する廂吏、しかし顧千帆が現れると血の気が引く。「生き閻魔の顧指揮でしたか…」廂吏は探花(タンカ)となった欧陽旭に頼まれたと白状し、城東に移り住んだ際に心付けをもらったと説明した。今回は5貫ほど届いたが、高(コウ)観察や他の官吏は関わっていないという。「詔獄で10日間、勾留せよ」「だんだん(等等)!」その声はパンRだった。「欧陽旭と結託したと一筆書くなら許すわ」パンRは欧陽が自分の存在を高家に知られたくないのだと分かった。そこで廂吏の証文を手に早速、欧陽と会うことにしたが、顧千帆は傷を治すのが先決だと言い聞かせ、それとなく陳廉に目配せする。すると陳廉は実は東京に親が用意した小さな家があると切り出した。しかし独り身のため実家住まいがしたいと説明し、パンRたちに家守として代わりに住んで欲しいという。「でも…」「いいんです、決まりですね!」陳廉の屋敷は″小さな家″どころか、広い院子を囲む豪邸だった。陳廉は先祖が残した家だとごまかし、必要な物があれば何でも言って欲しいという。「陳廉とお呼びください、私も遠慮なくパンR姐、三娘姐、引章姐と呼ばせてもらいます ではこれで…」すると三娘と引章は自分たちの部屋を廂房に決め、パンRに正房を使うよう促した。パンRが正房に入ると、先回りして待っていた顧千帆が現れた。すると顧千帆は自分が投げた暗器の傷が治ったのか確認しようとパンRの襟に手をかける。「何するの?!…もう平気よ」パンRは慌てて逃げたが、その様子を偶然、三娘が開いたままの窓から見ていた。(Ŏ艸Ŏ).oO(あ! 「治ったなら見せられるだろう?船で私の衣を剥いだくせに…」(; ╹⌓╹).oO(剥いだ?「あの時は気絶していたから…」「なら気絶させようか?…私は気にしない、拷問の時は女子でも素っ裸だ」「説明になってない!」その時、陳廉が差し入れを持ってやって来た。(」゚ロ゚)」<陳廉!また来たの~?!三娘はパンRに聞こえるように大きな声を出すと、正房から2人が出て来た。あれ?顧指揮?>ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ ザワザワ…つづく(^ꇴ^)前振りが終わっていよいよ本編へ〜いや~イーフェイが上手いわ~それだけに返す返すも顧千帆の声が残念
2023.02.25
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君九龄 Jun Jiu Ling最終話「因果応報の罰」太炎(タイエン)3年、北祁(ホクキ)の人質となった太上皇たちが殺されたのは楚譲(ソジョウ)が身代金を着服したせいだった。しかし楚譲は九齢(ジゥリン)たちの謀反だと訴え、衛兵を呼んで朝堂を包囲してしまう。命が惜しい朝臣たちは皇帝に従うと決めたが、その時、陸雲旗(リクウンキ)が武徳司を率いて乗り込んだ。陸雲旗はかつて九齢公主を守れなかったことを悔やみ、今日は決して同じ間違いを犯せないという。思わぬ腹心の裏切りに呆然となる楚譲、そこで断罪できるものならやってみろと開き直った。「朕は父と兄長の跡を継ぐ正当な皇帝、朕はこの国の天子であるぞ!」「…陛下はその座を得るために何をしたのかしら?」するとこれまで黙って話を聞いていた九齢が楚譲と対峙した。九齢は″太炎3年″と書かれた封じ紙を見せた。「これはあなたの不正の証し… 身代金の着服が発覚するのを恐れ、自ら先帝を手にかけて皇位を簒奪(サンダツ)したのね? 父親を犠牲にし、兄長を殺し、即位後は奸臣を重用、3郡を割譲し、税を増やして民を苦しめた! お前に皇帝の資格などない!」すると九齢は重要な証人となる先帝の侍女・氷児(ヒョウジ)を呼んだ。( ತ _ತ) <びんR!氷児は先帝の侍女で薬係だった。当時、氷児は薬を届けるため先帝の寝殿に向かっていたが、その時、楚譲が寝殿から出てくるところを目撃したという。殿内には倒れた先帝の姿があり、首に絞められた跡があった。「その日の宿直は陸大人です」すると陸雲旗は今まで真実を隠してきたと認め、全てを明かすことにした。「御書房を通りかかると助けを求める声が聞こえた…中に入ると楚譲が先帝の首を絞めていた」動揺した陸雲旗は楚譲に言われるまま、部屋を出て戸を閉めたという。陸雲旗は楚譲が先帝を殺害したと証言した。驚いた衛兵たちは皇帝を見限って剣を下ろし、袁宝(エンホウ)は人知れず逃げ出してしまう。賢(ケン)王は楚譲が本当に父と兄を殺したと知り、憤懣やるかたない。しかし往生際の悪い楚譲は陸雲旗の裏切りに憤った。「この恩知らずめ!なぜこんな女のために朕を裏切るのだ?!」「…なぜなら彼女が九齢だからだ」「そうさ、彼女は楚九齢だ」朱瓚(シュサン)は君九齢の正体を明かした。君九齢は火事で亡くなったと思われていた楚九齢だった。朝堂は呆然、成国公(セイコクコウ)、寧雲釗(ネイウンショウ)、寧炎(ネイエン)も突然の事実に目を丸くする。すると誰よりも動揺した楚譲が思わずつまずき、尻もちをついた。「皇叔、残念でしたね…あの年、父皇の死の真相を知った私は婚儀であなたを殺そうと決めた」実はあの時、楚譲は九齢にだけこっそり先帝を殺したと認めていた。「まさか私まで殺そうとするなんて…君(クン)父娘が私を救ってくれました なぜあんなことを…楚譲、こうして再び姿を現したのは父皇に代わり罰を下すためよ! 父皇に取って代わろうとし、己の権力と私欲のために実直な臣を遠ざけた 敵と戦い、多くの者が犠牲になったわ!成国公がいなければ国はとっくに滅んでいた! 想像してみて、死後に皇陵に入ったら、そこにいる先祖たちに顔向けできるの?! 良心に恥じたことはなかったの?!」楚譲はふいにあの日の夜のことを思い出した。皇兄に呼ばれて寝宮を訪ねた楚譲、実はすでに身代金を着服したことがばれていると知る。楚譲は過ちを認めたが許してもらえず、兄が背を向けた隙に腰紐を解いて首を絞めたのだった。すると抵抗する気力を失った楚譲は泣き崩れ、そのまま床に寝転んでしまう。楚譲が地味に大●洋?w九齢はついに父の敵を討ち、玉座で微笑む父の幻像を見て安堵した。朱瓚と方承宇(ホウショウウ)は九齢と中庭を歩きながら、楚譲をどうするのか尋ねる。すると九齢は極刑にすることを望まなかった。「楚譲の所業の全てを民に知らせて裁きに任せるわ、生きて蔑まれることこそ最大の罰よ」そこへ寧雲釗が玉璽(ギョクジ)を持ってやって来る。 ←( ๑≧ꇴ≦)エーッ!今?!w「皇帝の座を空けてはおけない、懐(カイ)王殿下の擁立を…」寧雲釗は九齢に頼まれ、奸臣を演じながら楚譲を近くで見張っていた。「寧公子、あなたがいなければ父皇の恨みは晴らせなかった、あなたへの恩義を心に刻むわ」しかし九齢はまだ幼い九穃(キュウヨウ)に皇帝の重責は担えないという。「玉座に座れば天下を得られるわけではない、民心を得てこそ天下の統治者と言えるの」朱瓚は九齢が賢王を推挙していると気づき、賛同した。その時、陸雲旗がやって来る。朱瓚は2人で話をさせるため、承宇と寧雲釗を連れて涼亭で待つことにした。陸雲旗はこれが九齢と話せる最後の機会だと分かっていた。「初めて皇宮に入った時の持ち場がここだった、そして思いがけず君と再会した 君が通りかかるのを見るたび夢のようで幸せだったよ 」しかしあの夜、楚譲が自分を先帝付きにしたのはこれが目的だったと気づいたという。「先帝を救おうと思えば救えたのに見逃した…」すると陸雲旗は短剣を差し出し、命を以って償いたいと訴えた。九齢は短剣を抜いて陸雲旗を刺そうとしたが、寸でのところで手を止める。「陸雲旗…これで終わりにしましょう」九齢はうっすら笑みを浮かべ、剣を捨てた。( ;∀;)ルールー…いい人だったのに…←え?w九齢堂に親しい仲間たちが集まった。すでに九齢の正体が公主だと公になったが、それでも皆との関係が変わることはない。すると寧承宇が訪ねて来た。対応に出た錦繍(キンシュウ)は中庭に誘ったが、寧雲釗は話があるので店で待つという。寧雲釗は即位の準備で遅くなったと断った。「また行ってしまうのか?」「…成国公の一家と北方へ行くわ」すると寧雲釗は最後にもう一度だけ九齢と碁を打ちたいと頼む。一方、中庭ではなかなか戻ってこない九齢を皆が心配していた。朱瓚は酔い覚ましの薬を取りに行くとみえみえの口実で席を立ったが、2人の対局を見てそっと引き上げる。「風に当たったらすっきりしたよ」朱瓚は何事もなかったように席に戻った。そこで承宇は明日、都を発つと伝える。「姐夫、九齢をお願いします」「任せてくれ」寧雲釗は九齢との大切な思い出を振り返りながら碁を打った。するとふいに手を止める。「…また私の負けだ」「楽しかったわ」「そうだな」寧雲釗は名残惜しそうに九齢の顔を見つめていたが、潔く帰って行った。北方でかくまわれていた承宇がやっと沢州に帰って来た。曹(ソウ)氏たちは無事な承宇の姿に安堵し、ようやく方家にも平穏が戻る。一方、陳七(チンシチ)は錦繍を娶ると決意していた。錦繍は相変わらず素直になれないが、夫として振る舞う陳七に悪い気はしない。そして賢王は新帝に即位した。含元(ガンゲン)殿では文武百官が新帝を迎える。「面をあげよ」おわり( ;∀;)うわ~ん!終わってしまった~!って、あれ?これで終わり?そうなんです!皆さんもお気づきですね?肝心な男主と女主のキャッキャウフフ~♪のデンディングがカットされてるんです↓それがこちらですいやこれカットする?!( ̄▽ ̄;)もしや触覚が似合わなすぎてNG出たのか?いや〜楽しかったわ〜またポンちゃんのドラマが始まることを祈りつつ…皆様、お付き合いありがとうございました
2023.05.19
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梦华录 A Dream of Splendor第38話「背後に潜む者」母・孫三娘(ソンサンニャン)と師範・杜長風(トチョウフウ)が恋仲だと知った傅子方(フシホウ)は猛反発。女子は三従四徳を守り、父に夫に子に従うべきだと言い放った。「俺の同意なしに一緒にはさせない!」しかしこの言葉を聞いた三娘は息子に深く失望し、自分の婚姻に口出しできる者などいないという。「私が甘やかし過ぎたせいね…母の慈愛に子が応えるとは限らない、あなたは父親そっくりだわ」すると三娘は息子を置き去りにして帰ってしまう。 子方は屋敷へ戻ると母に謝罪した。着替えを持って待っていた三娘は、改めて自分は母である前に女であり人だと言い聞かせる。しかし礼服を着る夢を叶えたくて息子に学問を強要したのも事実だった。「これからは私の夢のために生きなくていい、礼服を着る夢は自分で叶えるから…」三娘はもう怒っていないと安心させた。永安(エイアン)楼を任された宋引章(ソウインショウ)は立派に勤めを果たし、趙盼児(チョウパンアール)へ報告に来た。引章の楽しそうな様子に安堵するパンR、そこへちょうど顧千帆(コチェンファン)が帰って来る。実は都を発った欧陽旭(オウヨウキョク)が海賊に襲われ、命を落としていた。しかし今朝の朝議で顧千帆も突然、言官に弾劾されたという。商人と通婚を図り、許嫁に買い占めをさせて民と利を争っているというのだ。その時、屋敷に侍衛司が踏み込んだ。都虞候(トグコウ)・張允(チョウイン)は勅命により顧千帆を連行するという。顧千帆はすぐ戻るとパンRを安心させたが、結局、夜になっても帰ってこなかった。顧千帆は張允がかつて殿前司(デンゼンシ)・崔(サイ)指揮の配下だったと知っていた。「敵討ちのつもりか?」恐らく張允はその復讐心を利用され、清流派と皇后派の争いに巻き込まれたのだろう。しかし皇帝は拷問を禁じているはず、その証拠に身体に目立った傷が残らないよう水責めしかしなかった。顧千帆は政争に関わらないよう警告したが、張允は次に鐘刑を命じてしまう。パンRは陳廉(チンレン)から事情を聞いた。実は蕭(ショウ)家の印が入った宝玉が顧宅から見つかり、欧陽旭を襲った賊の骸にも蕭家の紋があったという。蕭欽言(ショウキンゲン)は現在、病を理由に謹慎中だった。すると蕭宰相の前妻が顧千帆の″叔母″らしいと噂が広まり、蕭欽言が息子も同然の顧千帆を出世させたと憶測が流れる。言官は蕭欽言が顧千帆の婚姻に不満で、顧千帆が一緒だと知らずにパンRを襲ったと上奏した。驚いた皇帝は今回ばかりは皇后と蕭宰相のやり過ぎだと激怒したが、皇后が潔白を主張したため顧千帆の尋問を命じたという。「つまり陛下は顧千帆を皇后派と見なし、夜宴図の件で私に嘘をつかせたと思ったんだわ 皇后の罪を隠したことが拘束した本当の理由なのね」パンRはひとまず静観することにしたが、自分の命を狙ったのが蕭欽言でも斉牧(サイボク)でもないと感じていた。顧千帆の消息が全く分からないまま丸1日が経った。皇城司もパンRも身動きが取れず不安が募る中、杜長風は自分が偵察に行くと申し出る。「これでも官吏だ、何があっても切り抜けられる、男なら家族の困難に立ち向かわなくては…」孫三娘(ソンサンニャン)は杜長風の力強い言葉に感激し、パンRも拝礼して感謝した。杜長風は医者に成りすまし、顧千帆の診察を命じられたと嘘をついて牢獄に潜入した。すると顧千帆は拷問で耳から血を流し、音が良く聞こえないという。「皆、むやみに動くなと伝えてくれ…陛下のお望みは私の審問でパンRと永安楼には手を出さない つまり陛下は何かを疑っているが確かな証拠はない 当初、雷敬(ライケイ)が私に夜宴図を探させた、恐らく奴は今頃、必死で陛下を説得しているだろう 私が死ぬことはない、くれぐれもパンRを心配させないでくれ…」しかし嘘がつけない杜長風は鋭いパンRにあっさり見抜かれてしまう。顧千帆は拷問されて耳を痛め、高熱を出していた。心配したパンRは陳廉に見張りをまいて欲しいと頼み、顧千帆を唯一、救える蕭欽言に会いに行く。しかし蕭欽言はすでに手を回してあると教え、5日以内には解放されると教えた。「その間、そなたは東京を離れた方がいい」蕭欽言は家職を呼び、馬車に厳重な守りをつけてパンRを送るよう命じた。「千帆はいい子だ、そなたもな…全て悪いのは私だ」パンRは馬車に乗って蕭府をあとにした。すると突然、蕭謂(ショウイ)が車に乗り込んでくる。「助けに来た」蕭謂は父が顧千帆を見限ると教えた。実は皇后が蕭欽言と顧千帆の噂を耳にし、疑心暗鬼になったという。「父が絵の存在を隠し、異心を抱いていると… そこで父は今日、劉(リュウ)国舅(コッキュウ)と接触し、断言した 当時、顧氏とは憎み合って別れ、顧千帆とは帽妖事件以外で一切、関わりがないとな …残酷だと思うだろうが昔からだ、だから今の地位がある 父にとって父子の情など取るに足らぬもの、最も重要なのは権勢だ」蕭謂はパンRが何も知らずに父を頼ったと思ったが、パンRはすでに父が自分の父親の敵だと知っていた。「私を狙ったのは蕭宰相ではない、でも顧千帆が捕まって私を消す気になったのね 私が斉牧一派に殺されたように見せかければ宰相と顧千帆の疑いは晴れるから… でも顧千帆さえ助かるなら宰相を恨まないわ、この命を差し出してもいい」「なるほど、血を流しても君を娶りたがるわけだ」「どうして助けてくれたの?顧千帆を嫌っていたのに…」「それでも私の大哥だ、帽妖事件の時は命を救われた、妬んでいても死んで欲しくはない」蕭謂は兄の大事な人も守りたいと訴え、しばらくは永安楼にいるよう勧めた。「人が多い場所なら手は出せまい…大嫂、気をつけて」雷敬は顧千帆が予想した通り、皇帝を必死に説得していた。夜宴図の件は何度も調べたが絵空事であり、任務以前の顧千帆は何も知らず、ましてや趙氏との結託などあり得ないという。蕭欽言も前妻の″甥″である顧千帆を引き立てたことはなく、もしそれが事実なら自分が顧千帆に厄介な任務を任せられるはずがないと訴えた。そもそも顧家は清流派、前妻とも憎しみあって別れたのだろう。一方、パンRは蕭謂の助言に従い永安楼にいた。すると陳廉から思わぬ知らせを聞く。実は死んだと聞いていた欧陽旭が救出され、大理寺が都に護送していた。「使用人2人と桂花を満載した商船の船員、計8名が死にましたが、 欧陽旭は川に飛び込み、板を抱えて助かったとか…」陳廉は欧陽旭を説得し、全て清流派の仕業だと皇帝に証言させてはどうかと提案した。しかし斉牧は蕭欽言と顧千帆が父子だと知っている。パンRは逆に父子の結託と経歴改ざんで死に追いやられると考え、反対した。つまり黒幕は蕭欽言と顧千帆が親しい関係だとしか知らないのだろう。「…欧陽旭に会うわ」パンRは大理寺の見張りを催眠香で眠らせ、欧陽宅に潜入した。中庭では陳廉が物陰に潜んで警戒している。欧陽旭はパンRが自分を殺しに来たと思ったが、パンRは否定し、証言を頼みたいと切り出した。「あなたの部屋は鵝梨帳中香(ガリチョウチュウコウ)の香りがする…巷では少ないけれど宮中では珍しくない 皇后の使者に会っていたのね?そうでしょう? 賊に襲われたというのは嘘、黒幕は斉牧ではなく皇后だわ、あなたはとうに皇后に寝返っていた 皇后は夜宴図の件で斉牧を恨んでいる、都から追い出しても今後のために潰したかったはずよ? そこで連環計を謀った、まずは蕭欽言を疑うよう仕向け、証拠に不備を残す 斉牧は都におらず陛下に釈明できない 陛下は皇后はを疑い、それ以上に清流派を疑う、と同時に皇后は勢いづく蕭欽言を牽制できる」「なぜ分かった?」パンRは欧陽旭が桂花の過敏症だと知っていた。そんな欧陽旭が都を出るために桂花を積んだ船に乗るはずがない。パンRは最初から最後まで誰かが手配した計略だと気づき、背後にいるのが皇后だと分かった。しかし欧陽旭は全て自分が計画したと否定する。実は欧陽旭は恥を忍んで皇后の兄を頼っていた。完全に斉牧と敵対したため、今後は皇后に尽くすと誓ったという。「私が命懸けで仕組んでこそ皇后は斉牧を排除できる だから皇后は私を信じて東京に残れるよう機会をくださった…」「そのために8人の命を奪い、私を殺そうとしたのね?」欧陽旭は他に道がなかったと訴えながら、急に膝から崩れ落ちた。苦しそうに項垂れる欧陽旭、驚いたパンRは恐る恐る顔をのぞき込んだが、その時、欧陽旭がパンRの首をつかんで押し倒した。「君が憎い、私を変えたのは君だ!なぜ私を拒み、顧千帆を選んだのだ?!」欧陽旭は恨みつらみを爆発させたが、気がつくと抵抗していたパンRの手がだらりと床に落ちた。激情に駆られた欧陽旭は愛するパンRを手にかけ、思わず腰が抜けた。しかしもう選択肢はない。欧陽旭は次に顧千帆を殺すと息巻いたが、その時、死んだふりをしていたパンRが欧陽旭の頭を蹴り飛ばして逃げようとした。「誰か!」パンRの悲鳴に気づいた陳廉は急いで部屋に乗り込み、欧陽旭を殴ってパンRを救出する。そこへ目を覚ました護衛たちが駆けつけたが、欧陽旭は追うなと命じた。…慌てるな、パンRに知られたところで証拠はない、どうせ顧千帆は牢だ、明日、皇后に報告すればいい…一方、雷敬はまだ皇帝を説得していた。欧陽旭が刺客に襲われたというのもおかしな話、もし蕭欽言の指示ならしくじるはずがないという。すると突然、賢(ケン)妃の姪である高慧(コウケイ)が心の友であるパンRの陳情にやって来た。パンRが顧千帆の権勢で商売敵を抑えたなど事実無根であり、そもそも他の酒楼の嫌がらせが原因で香料を買い占めただけだという。「都で頼る者もいない女子が酒楼を開くことは大変なことです! 無辜の民を政争に巻き込まないでください!」すると崔内侍は食い下がる高慧を止め、強引に連れて下がった。皇帝は気位の高い高慧がなぜパンRと友人になったのか首を傾げた。すると雷敬はこの機を利用し、皇后も潔白だからこそ侍衛司に顧千帆を調べさせ、蕭宰相を謹慎させたのだと畳み掛ける。「これも陛下を信頼してのこと もしこの件が誣告だった場合、陛下が蕭宰相の復帰を遅らせれば皇后が傷つくのでは?」一方、陳廉はパンRを無事に桂花巷(ケイカコウ)へ送り届けていた。つづく( ゚ェ゚)え?使用人2人って…ザワザワ…
2023.06.12
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长相思 lost you forever第18話小夭(ショウヨウ)が駅館に戻るとすでに西炎瑲玹(セイエンソウゲン)の姿があった。「今日のところは目的を果たした、それで街に出たのか?どうだった?」「うん…なぜだか急に女子の美しい衣が着たくなった」仲睦まじい男女の姿を見てようやく女子に戻りたい気持ちが芽生えた小夭、しかし皆が自分の本当の姿に失望すれば、そんな皆に失望してしまうことが怖いという。瑲玹は小夭の心境の変化が塗山璟(トザンケイ)のためだと気づいたが、何にせよ自分と師匠は失望しないと励ました。翌朝、小夭と瑲玹は玉(ギョク)山へ発った。蓐収(ジョクシュウ)は皓翎(コウレイ)王から戻るよう文が届いたとごまかし、事情を知らない阿念(アネン)を連れて先に帰国の途に着く。一方、防風意映(ボウフウイエイ)は塗山璟の機嫌を取ろうと酔い覚ましを差し入れることにした。しかしちょうど着替え中だった塗山璟の生々しい傷跡を見てしまう。意映はあれほどの傷を負っても無事だった塗山璟の悪運の強さに驚愕した。ここまで虐待されれば誰でもその恨みを忘れるはずがない。「喧昼(ケンチュウ)、青丘に戻るわ、荷物をまとめて」防風意映は塗山府へ到着するとからくり扉から密室に入り、愛しい塗山篌(トザンコウ)と合流した。実は塗山璟から退婚を迫られ、もともと嫁ぐ気がなかった意映は応じるつもりだという。「あれほど酷い身体になったんだもの、身の程をわきまえたのね きっと耐え忍んで油断させ、一撃で報復するつもりよ、気をつけて」しかし塗山篌は生き延びた弟を再び同じ目に遭わせ、全てを取り戻すと奮起した。玉山ではすでに知らせを受けた王母(オウボ)が小夭たちを待っていた。あれから数百年経っても何も変わらない玉山の風景。それもそのはず、玉山は一年中、桃花が咲き続ける桃源郷として知られている。しかし小夭にとってはこの美しい桃林も悲しい思い出でしかなかった。「たとえ時間を巻き戻せても私はここから逃げる…死も同然の安らぎより流浪の日々を選ぶわ」王母は小夭が玉山に残るなら霊力を回復させることができると持ちかけた。自分の寿命も残すところ数百年、小夭を次の王母に指名し、玉山を託したいという。しかし束縛を何より嫌う小夭は断った。「今のままで構いません、穏やかに暮らせれば十分です」「好きにしなさい」王母は小夭の額に桃花のあざを戻し、駐顔花(チュウガンカ)を取り出すことはできないが元の姿には戻れると教えた。「玉山の神器なのになぜ取り出せないのですか?」「この世には私にできないこともたくさんある…」すると王母は小夭に瑤池(ヨウチ)へ入るよう命じた。小夭は期待以上の美しさだった。瑲玹は瑤池から戻って来る小夭に見とれ、しばらく言葉が出ない。「どうしたの?…哥哥?!」「(はっ!)何でもない」瑲玹は小夭を連れて皓翎に戻った。小夭はまだ自分の外見に自信が持てず、従兄の背中に隠れて父の前に立つことができない。痺れを切らした皓翎王は自ら娘の手をつかんで引っ張り出した。「…子供の頃は父王に似ていたはずなのに…なぜかしら?父王にも娘(ニャン)にも似ていないの」「誰に似る必要もない、健やかなら十分だ」皓翎王は美しい娘の姿に感激もひとしおだったが、ふと小夭の額に戻った桃花のあざを見ると複雑な気持ちになった。皓翎王は早速、家族に小夭を紹介することにした。阿念は母の静安(セイアン)妃と一緒に酒席で待っていたが、そこへ父王と従兄が見知らぬ美しい娘を連れてやって来る。すると皓翎王は耳が不自由な静安妃のため手話を交えて報告した。「彼女が私の大女児・玖瑤(キュウヨウ)だ」寝耳に水だった阿念はあまりの衝撃に言葉を失った。静安妃は阿念に姉への挨拶を促したが、阿念は猛反発、本当に父の娘かと噛みついてしまう。そこで瑲玹は実は小夭があの玟小六(ビンショウロク)だったと明かした。「人を褒めないお前が小六を″人柄は悪くない″と言っただろう? 素晴らしい姉を持てたのに何が不満なのだ?」しかし阿念は姉などいらないと食台をひっくり返して出ていってしまう。↓( ತ _ತ)<私と仕事、どっちが大事なの?!的な?(違うw)小夭は自分のせいで家族に亀裂が生まれたことに責任を感じた。一方、寝宮に戻った阿念は小夭への激しい嫉妬で大暴れ、父王が差し入れた食事に当たり散らしてしまう。これまで瑲玹の愛情を独占していただけに小夭の出現は何より阿念を脅かした。しかも身分の低い母を持つ自分とは違い、小夭の母は西炎の王后・西陵纈祖(セイリョウケッソ)の弟子で勇敢な西炎王姫大将軍、父王が最上の礼をもって迎えた妃だという。皓翎王は小夭に明瑟(メイシツ)殿を与えた。第一王姫の寝宮にしてはやはり狭いと感じたが、小夭はこれで十分だと笑う。「寂しいのは嫌なの、哥哥のそばがいいわ 流浪の身だったから物欲はないし、寝る場所はどこでも構わない」「小夭、お前はもう流浪の身ではない」皓翎王は娘の苦労を思うと胸が痛み、本来の生活を取り戻して習慣を身につけるよう言い聞かせた。小夭は苦手な礼儀作法や王宮のしきたりを学び始めた。自由気ままに暮らして来た小夭には何より面倒だったが、そこへ阿念が顔を真っ赤にして乗り込んで来る。「父王は天下の氏族をすべて儀式に呼ぶそうね?ちょと調子に乗ってない?!」「そうなのそうなの~嬉しくて涙がでちゃうわ~」小夭に挑発された阿念は思わず手が出たが、その時、慌てて蓐収が駆けつけ、皓翎王が呼んでいるからと連れ出した。小夭は偏殿に貴重な薬材を集めて薬房にした。すると早速、瑲玹が様子を見に来る。「医術の研鑽(ケンサン)か?」「身を守るためよ、私は霊力が弱いから阿念にさえ突き飛ばされてしまう 何か護身の術を持たないとね」「お前に言おうと思っていた、今後は私が守ると…だがその資格はないようだ」瑲玹は小夭との約束を果たせず、苦労させたことを思うと辛くなった。しかし小夭は瑲玹の負担になりたくないだけだと釈明し、自分の身を守ることが延いては相手を守ることになるという。「私たちは一蓮托生の仲でしょう?」一方、清水(セイスイ)鎮では石妖(セキヨウ)の新しい講談が始まっていた。皓翎王が第一王姫の帰郷を祝うお披露目の儀を盛大に催し、各氏族を漏れなく招いたという。その話を茶屋の片隅で相柳(ソウリュウ)が聞いていた。その夜、相柳は独り酒を飲みながら、小六の嘘に憤った。頼れる者もなく帰れる場所もないと言いながら、まさか皓翎の第一王姫だったとは…。「すべて偽りだったか」つづく(ヾノ・∀・`)イヤイヤイヤイヤイヤ〜顔、変わってないしwせめて鏡に映る顔だけでも小六の顔が別人だったらな〜惜しいわ
2024.09.03
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神隐 The Last Immortal第1話「新たな火鳳の降誕 」足元には一本の道 谷に横たわる生死を黄泉という見上げれば一本の川 川を望むと今生が映し出される川の上には一本の橋 忘憂とは過去の塵が散ること道の果てには石一つ 三生とは全ての塵縁(ジンエン)を断つことここは幽冥界修言(シュウゲン)が酒を飲みながら幽君の詩を聞いていると、阿音(アイン)が現れた『阿音…歴劫(リャッコウ)に送ってまだ18年、公主の身分をあげたのにもう終わりか? 皇室の龍の気でも君の衰運は救えぬと?』『私を歴劫に送る時、言ったわね?今度は平和で幸せな人生だって、なのに私は兄皇に… 不幸な結末だったわ、この道を20回以上も歩いたけれど、いつ終わるのかしら?』その時、阿音が川を望むと風格ある神仙の姿が映し出された『彼はなぜ悲しそうなの?』あれは1000年前のこと、彼が愛した女仙が妖族の狐王を助けたそれが元で仙界の霊山が滅び、仙妖の戦が起きてしまう彼は見せしめに女仙を神剣で刺し、女仙の仙元は散ったそれ以来、彼は女仙の仙元が残っていないか、こうして毎年、探しに来ているという『死なせてしまったからって、そこまで執着しなくても 私がその女仙ならきっと生まれ変わっても2度と会いたくないわ じゃあ行くわね~あ、そうだ、その女仙の名は?』『阿音だ』『その女仙の名前を聞いたのよ?』その時、阿音の姿に気づいた元啓(ゲンケイ)が幽冥界に飛び込んできたしかし修言が咄嗟に阿音を歴劫に送ってしてしまう『修言?!今のは阿音か?!』『阿音はもういない、神君、お忘れか? 元神剣は至高の神剣、剣を受けた者は終わる、全ては幻だ』元啓は修言の辛辣な言葉に目を潤ませながら、必ずまた阿音と巡り会えると信じていた…時はさかのぼり1000年前。仙界の梧桐(ゴトウ)島では鳳族が次の火鳳(カホウ)の誕生を楽しみに待っていた。火鳳が殻で育ち始めて100年、涅槃(ネハン)を経てそろそろ降誕する頃だろう。しかし現鳳皇の存命中に次の火鳳が誕生するのは前代未聞のことだった。天帝であり鳳皇・鳳淵(ホウエン)は小火鳳の降誕を祝う宴を催すことにした。大澤(ダイタク)派の弟子・古晋(コシン)は宗主・東華(トウカ)の代わりに祝いを届けることになり、青雲(セイウン)とちょうど入門したばかりの新弟子・青衣(セイイ)を同行する。すると道中、青雲は青衣が人間界から昇天してすぐ大澤山に入門できるとは幸運だと話した。「我ら大澤山は一等仙門だ、相当ついてるな」「一等?!では最高位ですか?!」「いいや」この世は太古より神が最も貴く、神界の下、人間界の上に仙界・妖界・幽冥界の三界があった。神界は真神(シンシン)が住む所で、上神となって始めて行くことができる。残念ながら神界の門は長らく閉じたままだったが、三界にはそれぞれ主がいて、そもそも神界は滅多に関わることがなかった。実は古晋の正体は真神の血族である元啓だった。素性を知るのは大澤派の東華、閑竹(カンチク)、閑善(カンゼン)の3人を除けば天帝と清池(セイチ)宮の主管しかいない。あれは200年前、滅世(メツセ)の劫が起こり、元啓の父神・帝眷(テイケン)が劫を止めるために散った。母神の儀合(ギゴウ)は悲しみに暮れ、神界を閉ざして帝眷の復活に力を注いだという。当時、まだ幼かった元啓は深く傷ついて神力を失ってしまい、儀合は息子に修行させるべく下界へ送ったのだ。火鳳と言えば真神の霊獣、東華は降誕する小火鳳と古晋にも深い関係があるため、古晋を祝宴に送っていた。神族の話を聞いて目を輝かせる青衣、しかし古晋は神界など冷たくて面白くないと言い放った。「行ったことが?!」「…いや、想像さ」その時、突然、馬が暴れて車が激しく揺れた。すると馬車の横を万儀(バンギ)派の弟子たちが笑いながら抜き去って行く。「霊風(レイフウ)め…」実は万儀派の少主・霊風は酔仙(スイセン)楼の競売で貴重な酒・聞仙酒(ブンセンシュ)を古晋に横取りされた恨みがあった。梧桐島の祝宴には多くの招待客が集まった。すると降誕が待ちきれず、鳳隠(ホウイン)はこっそり涅槃を飛び出して自分の祝宴を見学することにする。その時、蒼梧(ソウゴ)殿に妖君で狐王・鴻若(コウジャク)が甥・鴻奕(コウエキ)を同伴して現れた。妖族の姿に眉をひそめる仙族たち、しかし実は鳳淵と鴻若は長年の盟友だという。「今日は鳳隠が降誕する日、忘れないで かつて静幽(セイユウ)山の手合わせであなたが負け、鳳族から好きな嫁を選べと言ったわ 鳳隠が成人したら正式に結納に来るわね」しかし寝耳に水だった鴻奕は仙族を娶る気などさらさらないと言い捨て、帰ってしまう。その様子を鳳隠がこっそり見ていた。(ˇ⊖ˇ)<気性の荒い妖君だこと、仙界に恨みでもあるのかしら?鴻若は蒼梧殿を飛び出した甥を引き留め、なだめていた。その時、制御不能になった馬車が現れ、鴻奕が咄嗟に妖術で馬を御して止める。しかし勢い余って古晋たちが空から落下して来た。哀れな姿に霊風は失笑、妖君を煽って古晋と手合わせさせようとしたが、鴻奕は馬鹿馬鹿しいとばかりに帰ってしまう。「もっと妖君と話したかったのに…」古晋は名残惜しそうにぼやいたが、その様子を鳳隠も見ていた。(ˇ⊖ˇ)<この仙君は…蒼梧殿に孔雀王・華黙(カモク)が娘の華姝(カシュ)を連れて現れた。孔雀公主の美しさに仙君たちの目は釘付け、しかしそのせいで華姝は女仙たちの嫉妬を買ってしまう。(*´・ω)<孔雀族は二流の仙門なのに偉そうよね(*´・ω)<見て~頭に孔雀玉胆(ギョクタン)を載せてる~(*´・ω)<でも鳳族が真神からいただいた火鳳玉の方が貴いわネー(*´・ω・)(・ω・`*)ネー祝宴が始まった。しかし鳳淵は宴席をのぞきに来ていた鳳隠に気づき、後を追いかけて捕まえる。「殻の中で待たず、幻形術を使って飛び回るとは…なぜ出て来たの?」「尊師が誰を選ぶか心配で…相手は私が選ぶから勝手に決めないで」すると鳳隠は神仙たちの貴賤を決めるのは天なのか聞いた。宴席の女仙たちは名門たちに嫁ぎたいと話し、仙君たちも家柄を競っていたという。「なぜ家柄が気になるの?分からない」「あなたは天性の王、皆の苦悩など分かるはずないわ」しかしだからと言って簡単に鳳皇の座に就けるわけではなく、火鳳は数々の劫を経験しなければならなかった。↓見っかちゃった!梧桐島は多くの招待客のため結界を解いていた。魔族の灼影(シャクエイ)は主に報告、この機に梧桐島へ侵入するという。仙族と妖族に九淵熬獄(キュウエンゴウゴク)に封印されて200年、青霖(セイリン)は恨みを募らせ、小火鳳を殺して火鳳玉を奪えと命じた。古晋は宴席を抜け出し、青雲と青衣を探していた。すると偶然、庭園にいた霊風と女仙の話を立ち聞きしてしまう。女仙は祝宴に駆けつけた仙君たちの目当ては火鳳との縁組だと噂していた。「でも火鳳は真神の霊獣よ?神君の元啓には誰も敵わない」「誰も顔を見たことがないんだ、ひどく醜くて小火鳳は嫌がるかも 何が真神だ、確かに生まれはいいが、親の愛を受けずに育った しかも昔、神界は乱れていて、母の儀合は下界の神君と噂があったとか 元啓は帝眷の子ではないかもな 帝眷も元啓が真神の子でないと知り、怒って滅世の劫に身を投げたのかも…」「黙れ!」古晋は思わず霊風に殴りかかった。霊風はなぜ古晋が真神をかばうのか分からなかった。しかしこれまでの恨みを晴らすべく殴り返し、仙鎖で縛り上げてしまう。驚いた女仙は必死に止めたが、その時、誰かが法術で霊風を罰し、古晋を解放した。「誰だ!」霊風は激怒したが、女仙は物陰からわずかに見える真紅の紗に気づき、孔雀公主だと誤解した。慌てた霊風と女仙はただの遊びだったと謝罪、逃げるように去って行く。実は古晋を助けたのは鳳隠だったが、偶然にも全ての成り行きを華姝が見ていた。古晋は孔雀公主を呼び止め、救いの手を差し伸べてくれたことに感謝した。華姝は物陰にいた赤い衣の娘と自分を勘違いしていると気づいたが、大澤山の弟子に恩を売っておけばいつか役に立つと踏んで成り済ます。「いいの、気にしないで」「ご恩は必ず…何が欲しい物があれはお持ちします」すると侍女・紅雀(コウジャク)はわざと無理難題を言った。「何でも?ふふ、では小火鳳は儀合真神の火鳳玉を持っているとか、さすがに無理でしょう?」しかし古晋は手に入れると安請け合いしてしまう。一方、灼影は梧桐島に潜入したものの炙火(シャカ)の結界に阻まれ、小火鳳の殻に近づくことができずにいた。すると誰かの気配を察し、慌てて物陰に潜む。それは恩人に報いようと火鳳玉を借りに来た古晋だった。古晋の手にはちょうど霊風ともめた時にできた傷があったが、驚いたことにその血が結界を破ってくれる。しかし古晋は急に火鳳玉の力に引っ張られ、慌てて仙鎖を放って木に縛りつけた。そこで灼影は咄嗟に鎖を切断、涅槃に吸い込まれる仙君と一緒に入ろうとしたが、独り跳ね返されてしまう。鳳淵たちは涅槃の異変に気づき、火鳳の様子を見に行った。すると殻の中の鳳隠が離散、その前で古晋がへたり込んでいる。鳳淵と鴻若は直ちに燃魂灯(ネンコントウ)で鳳隠の仙元を探し回ったが、三界には見当たらなかった。おそらく火鳳玉に砕かれ、時空の乱流に落ちたのだろう。「姑姑…」「なぜ鳳隠の涅槃に入ったの?!」「火鳳玉を借りたくて…」「何のために?!」華姝は巻き込まれることを恐れたが、古晋は恩人を売らなかった。「それは…結界の外にいたのに、何かの力で引き込まれたのです 鎖仙術で身体を止めたのに、黒い影が現れて…鎖を切られ飛ばされました 火鳳玉は何かの衝撃で破裂したようです」古晋のせいで数万年かけて生まれる火鳳が消えた。これに鳳族は激怒、たとえ東華の弟子でも雷刑にすべきと鳳皇に嘆願する。古晋は潔く罰を受け入れると言ったが、古晋の身分を知る鳳淵は困惑した。つづく(  ̄꒳ ̄)うむ、長い…これでもかなり端折ったのにw
2024.09.07
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偷偷藏不住 Hidden Love第6話段嘉許(ドワンジアシュー)は桑稚(サンジー)の架空の彼氏の嘘を信じ、卒業までは恋愛するなと叱った。「うん…でも誘惑に負けそう」桑稚は身近な人の恋愛を見れば影響を受けると訴え、それとなく段嘉許を牽制する。「ったく、人の恋愛まで禁止するのか?いいだろう、もう何も言わない でももし君がネット恋愛の彼氏と会うために宜荷(イーホー)に来たと分かったら… 恐らく君が成人を迎えることはない」意外にも厳しい反応を見せる段嘉許。桑稚は自分の作戦が予想以上に成功したと確信し、楽観した。桑稚が苦手な物理を克服し、段嘉許は補修の必要がなくなったと判断して家庭教師を終えることにした。段嘉許と会えなくなると思うと桑稚は表情が曇ったが、その代わりテストで良い点を取れば褒美をくれるという。すると帰り際、母が段嘉許も明日の年越しを一緒にどうかと誘ってくれた。桑稚は目を輝かせたが、段嘉許は寮で過ごすと断ってしまう。「準備を手伝います」桑稚はふと思い立って慌てて自分の部屋に上がった。しかし段嘉許のこと、自分からのお年玉など受け取らないだろう。そこで桑稚は短冊にメッセージを書いていつものように星形に折りたたみ、飴と一緒にぽち袋へ入れた。階下ではちょうど段嘉許が窓の飾りつけ中。そこで桑稚は椅子に置いてある段嘉許のコートのポケットにそっとポチ袋を忍ばせた。年越しの夜。桑稚は父から没収されていたスマホを返してもらった。喜んだ桑稚はネット恋愛の彼なら削除したと安心させ、家族四人の楽しい食事が始まる。その時、桑稚のスマホから着信音が鳴った。両親も兄も一瞬、顔をこわばらせたが、桑稚は段嘉許だと教える。…祝桑稚天天開心, 早日找到夢想, 春節快楽…段嘉許は寮で独り、ネットゲームで年を越そうとしていた。すると桑稚から返信が届く。…謝謝哥哥, 春節快楽…段嘉許は手を止めたついでに食べかけの食事に手を伸ばした。その時、着信音が鳴る。電話は父が療養している病院からだった。肺に水が溜まったため処置が必要になり、至急、手続きして欲しいという。「分かりました」〓第六篇 ~距離~ 別の街にあなたがいる〓桑稚の試験が終わって間もなく、段嘉許から荷物が届いた。テストの総合20位と物理95点の褒美だという。「直接、渡せばいいのに…」「聞いていないのか?あいつは実家に戻ったんだ、何だか大変らしい」兄から事情を聞いた桑稚は段嘉許が黙って行ってしまったことに不安が募った。「卒業式には戻る?」「決まってるだろう」…あれは中学生の頃段嘉許に会いたい桑稚は口実をつけて兄に帰って来て欲しいと催促していたするとスマホ越しに偶然、段嘉許の声が聞こえて来る<どこに行くんだ?<これから実家に帰る<俺も行くよ桑稚は段嘉許に会えると喜んで楽しみに待ったしかし現れたのは桑延だけ、段嘉許は急にバイトへ行ってしまったという『哥、大学生って忙しいんだね、何がそんなに忙しいの?』『大学生には恋愛があるからな~』『恋愛?』…段嘉許から届いたご褒美は兄にそっくりな犬のぬいぐるみだった。喜んだ桑稚はすぐ段嘉許に連絡、実はぬいぐるみを見て桑稚の作文帳に書いてあった絵を思い出したという。「そうだ、住所を教えて欲しいの、お礼を送りたいから」桑稚は社会人になる段嘉許のためにネクタイを買っていた。しかし段嘉許は気持ちだけで十分だという。「嘉許哥、卒業式には戻る?」「卒業式に来るかい?その時に会えるの楽しみにしてる」「うん、バイバイ!」桑稚はネクタイを卒業祝いにしようと決め、大事そうにしまった。桑稚の可愛い声を聞いて心が和んだ段嘉許。しかしある女性の来訪でそんな気分は一瞬で吹き飛んでしまう。「(コンコン!)どなた?」「久しぶり、元気だった?」段嘉許がドアを開けると姜穎(ジャンイン)が立っていた。「あの人、具合が悪いんでしょう?今月分は急がなくて大丈夫」姜穎は封筒を差し出したが、段嘉許は断った。「そうだ、卒業の日程は決まった?私も行っていい?」「…必要ない」「いいの、あなたは戻ったし、いつでも会えるから」南蕪(ナンウー)大学の卒業式。桑稚は父と一緒に兄の晴れ姿を見に行った。そこで久しぶりに段嘉許と再会したが、恥ずかしくてなかなか声をかけられない。すると段嘉許がよそよそしい桑稚を呼び止めた。「久しぶり、妹妹」「これあげる、卒業おめでとう」桑稚は最初に花束を渡したが、その時、ちょうど卒業式開始を知らせる放送が流れ、ネクタイを渡しそびれてしまう。「哥哥、先に行って」「一緒に桑延を探そう」段嘉許は道すがら教授とゼミの仲間に出くわし、一緒に写真を撮った。共に苦労した仲間たちは卒業後、それぞれ故郷に帰ってバラバラになってしまう。「いつか会えるといいな」「ああ、じゃあまた」その様子を見ていた桑稚は不安になった。「哥哥、卒業したらみんなと会えなくなるの?私は?」「当然、君は違う、彼らはこっそりお年玉をくれたり、花束をくれたりしない、ふっ 心配するな、時間を見つけて会いに来る」「うん!」すると段嘉許は友だちに声をかけ、桑稚と2人だけの写真を撮ってもらった。卒業式の夜は同期たちがお別れ会に集まった。すると段嘉許のスマホに姜穎からメッセージが届く。…あなたが宜荷に戻って嬉しい…着信履歴にはずらっと姜穎の名前が連なっていた。桑延は珍しく飲みすぎて泥酔、段嘉許は家まで贈り届けてソファに寝かせた。すると物音に気づいて桑栄(サンロン)と黎萍(リーピン)が寝室から降りてくる。その様子を物珍しそうに桑稚が見ていた。黎萍は深夜に段嘉許を帰すわけに行かず、桑延の部屋に泊まらせると決めて桑稚に案内を頼む。「嘉許哥も酔い覚ましがいる?」「いいや、飲んでいないから大丈夫だ」「そうだ、タオル持ってくるね」世話を焼いてくれる桑稚の姿を見ながら、段嘉許は宜荷に戻った時のことを思い出した。急に故郷へ帰ることになり、鬱々とした気分で空港の出発ロビーにいた段嘉許。するとコートのポケットに手を突っ込んだ時、覚えのないポチ袋が出てくる。ポチ袋の中には星形に折り畳まれたメモと飴が入っていた。…嘉許哥、新年おめでとう…小さな妹からの思いがけないお年玉。段嘉許は思わず笑顔になったが、ふいに涙が込み上げた。つづく∑(⊙∀⊙)何か怖い人来たっ
2024.12.14
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