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風起隴西-SPY of Three Kingdoms-全24話 24
【現代劇】イジワルな君に恋をした~Sweet First Love~全24話 24
燕雲台-The Legend of Empress-全48話 48
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岁岁青莲 Blooming Days第26話「蓮灯の誓い」漣微居(レンビキョ)に戻った李塘(リトウ)。侍女たちは裏切り者に辛辣だったが、駱青蓮(ラクセイレン)が事情を明かしてくれた。実は李塘は静姝(セイシュ)館へ送り込んだ間者だったという。「あなたは私のために力を尽くしてくれた、身内も同然よ 辛かったでしょう?申し訳なかったわ」こうして誤解が解け、李塘は再び仲間たちに暖かく迎え入れられた。李塘は酒瓶が入った化粧箱を取り戻していた。実は底に地図が隠してあったという。南如珍(ナンジョチン)はこれが阮之湄(ゲンシビ)の弱みだと話していた。どうやら賀連修(ガレンシュウ)にとって大事な物のようだが、駱青蓮には地図が何を示しているのか分からない。「曲涼(キョクリョウ)城内でもない、村落でもない…どこかしら?」そんな中、睿(エイ)郡王邸に南如珍が死んだと知らせが入った。お腹の子を殺されて4年、駱青蓮は意外な形で敵討ちを果たした。しかし南如珍がどんなに苦しもうと自分の子が生き返るわけではなく、喜びより虚しさに襲われてしまう。南如珍の死で駱青蓮は栄華と人心の移ろいやすさを悟った。恐らく手に入れた賀連修の地図も諸悪の根源に違いない。曲涼の民の血税をこっそり吸い取り、賀雲朔(ガウンサク)や良吏(リョウリ)の政への心血をも吸い取ってしまう、言わば野心を満たすだけが目的の地図なのだ。その夜、駱青蓮は賀連信(ガレンシン)を未晞(ミキ)池に呼び出し、全てを明かした。「私には許しがたい罪があります、どうか処罰を…実は他者の手を借りて敵を討ちました」青蓮は子を失った日から真相究明に必死だった。今回も南如珍が賀連修の手先だと知り、李塘の裏切りを仕組んで証拠集めに行かせたという。しかし賀連信が何より傷ついたのは、青蓮が屋敷に戻るため、正気を失った芝居で自分の同情を買ったことだった。「公子が知っている駱青蓮は確かに善良で素直で率直、度量が広い… でもその駱青蓮は王府に入る前に死んだのです」「1つだけ聞く、私は復讐の道具でしかなかったのか?」「違うと言ったら信じてくれますか?」「…そうだな、信じられぬ」すると賀連信は帰ってしまう。許寄柔(キョキジュウ)はなぜ駱青蓮が己を悪者にするのか分からなかった。賀連信も女たちの戦いを重々、承知しているだろう。しかし駱青蓮は賀連信が愛したのが本当の自分ではないことが辛かった。「公子の理想の駱青蓮は幻影なの、幻影は苦しい、誰かを愛すると心が苦しくなる」郊外でひっそり暮らしていた呂北逸(リョホクイツ)の屋敷に賀連信が現れた。賀連信は最愛の人が嘘をついていたと知り、率直に明かされても今さら信じられないという。すると呂北逸は昔話を始めた。呂北逸が父から罰としてひざまずかされた時、青蓮が自分の家からこっそり食事を差し入れに来てくれたという。しかし青蓮の身体にあざがあることに気づいた。聞けば家から抜け出したせいで母親に叱られ叩かれたという。呂北逸は口実をつけて出かければ済むと呆れたが、青蓮は嘘が嫌だと言った。「嘘をつかぬのは1人で責任を取るため、しかし今は? 青蓮はあなたを失うのを恐れたのです だから青蓮は己を変える必要があった、純粋なままでは生き残れぬから… 青蓮が自分から嘘を打ち明けたのは本当の自分を愛して欲しいからです、幻想ではなく」その夜、駱青蓮は賀連信に呼ばれて未晞池に駆けつけた。すると池には蓮灯が浮かんでいる。「これは誰の蓮灯だと思う?」「…私です」「そうだ、これは別院で芝居をしていたお前、あれは策略を巡らすお前 これは初めて会った頃の私だ…」賀連信は全てを水に流し、やり直そうと言った。青蓮の長所だけでなく短所を知ってもなお離れられないのが本当の愛だという。「駱青蓮は蓮灯に誓います、公子には今後、真心のみ捧げると…」「賀連信は一生、疑わぬと誓おう」駱青蓮は李塘が事情を知らない使用人たちに白い目で見られていることを心配していた。そこで賀連信は折よく欠員が出た曲陰県に李塘を移すことにする。実は昨今、死刑囚が民を買収して身代わりにするという事件が頻発していた。しかし黒幕がつかめず、不正な金は桓(カン)州に集まっているという。賀連信は賀連倚と調査に出かけることになり、李塘を一緒に連れて行くことにした。駱青蓮は郊外まで賀連信たちの見送りに出た。李塘は主への大恩に報いる前に離れることが心苦しかったが、青蓮は功を成すことこそ恩返しになると励ます。「古傷があるから冷えには気をつけて…それから… 衣は用意したけれど、冬になったら綿入れを送るから」すると李塘はその場で叩頭し、出発した。「…私にも何かくどくど言ってくれ」賀連信は青蓮が弟のように李塘を心配する様子を羨やみ、七弟や蘇南春の失笑を買ってしまう。「笑うな!…行くぞ!」しかし青蓮と東籬(トウリ)は帰りの道すがら何者かに薬を嗅がされ、東籬が眠っている間に青蓮だけ連れ去られてしまう。賀連修たちが道端で休憩していると、早馬が追いついた。「公子、青蓮夫人が大変です!」一方、三兄の桓州行きを知った賀連修は慌てて配下に地図を奪うよう命じていた。しかし漣微居を探したが見つからず、配下は駱青蓮から聞き出すため拉致したと報告する。「愚か者!相手は駱青蓮だぞ?おまえごときに勝てるとでも?!」そこへ夫の下策を知った阮之湄がやって来た。賀連修は呂北逸の助けで桓州に築いてきたものが三兄に暴かれてしまうと釈明したが、阮之湄はかえって窮地になったと呆れてしまう。「駱青蓮を捕えれば三兄は命懸けで救うわ!…こうなったら殺して手を打つしか」いよいよ追い詰められた賀連修。あの地図のため妹を害し、手飼いの南如珍を切ったが、もはやこれまでなのか。そこへ呂北逸が現れた。「手を汚さず相打ちにすべきかと」「駄目だ、武器庫は私の命綱」しかし阮之湄は完敗するくらいなら差し違えようと言った。つづく( ̄▽ ̄;)男主と女主の大事なシーンなのに早送りしたい…なんてこれっぽちも思っていませんよ、え?|ω・`)
2024.11.21
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岁岁青莲 Blooming Days第25話「兄の敵」駱青蓮(ラクセイレン)の尽力で無事に男児を出産した南如珍(ナンジョチン)。賀連信(ガレンシン)は青蓮の寛容さに感心しきりだったが、嫡妻・方懐蕊(ホウカイズイ)は子を殺された駱青蓮が南如珍を助けるとは到底、信じられなかった。「きっと何か別の狙いがあるはず…」その夜、賀連信は静姝(セイシュ)館で息子の昀(イン)をあやしていた。南如珍の話では医官から難産で生まれたため喘息の疑いがあると言われたが、香り袋があって幸いだったという。するとの駱青蓮の侍女・織月(ショクゲツ)が慌てて駆けつけた。「公子、大変です!漣微居(レンビキョ)に刺客が!」賀連信は慌てて漣微居に駆けつけたが、青蓮は無事だった。捕らわれた刺客は意外にも女だった。実はその女は駱青蓮の腹を刺した例の書生。趙清雲(チョウセイウン)は敵討ちのため男装し、亡き兄が一夜を共にした女の香りを探していた。そうとは知らずあの夜、駱青蓮が南如珍の香りをつけた手巾を見せたことから、趙清雲はてっきり兄の敵だと誤解し、腹を刺してしまう。しかし駱青蓮は長命鎖のおかげで無事だった。趙清雲は事情を明かし、目的があるなら協力したいと申し出る。『今生で兄の敵を討てなければ生きている意味などないわ』『なら睿(エイ)郡王邸に刺客として忍び込める?』…趙清雲は親を早くに亡くし、兄の趙清則(チョウセイソク)に育てられたすると半年前、夜半になって腹を刺された兄が命からがら帰って来たという出血がひどく手遅れだったが、趙清則は最後の力を振り絞り、何があったのか話してくれた趙清則は帰り道で路地を通った時、誰かに頭を殴られて気を失った気がつくとどこかの屋敷に運ばれ、何も見えない中で淫らな女に誘惑されたという結局、趙清則はその女と関係を持ったそれで終わると思ったが、非情にも解放された趙清則はいきなり刺されてしまう趙清則は死んだふりをして暴漢たちが消えるのを待ち、何とか家までたどり着いたそして妹に全てを明かして力尽き、絶命してしまう…趙清雲は駱青蓮に話したことをそのまま賀連信に伝えた。実は兄の身体には誘惑した女の香りが染みつき、その香りを手がかりに敵を討とうと誓ったという。「どの店でも見つからなかった、でも今日、大街にいたこの女から同じ匂いがした!」賀連信は驚いたが、ふと青蓮の香りがいつもと違うことに気づく。すると東籬(トウリ)が今日は愛用する沁宜(シンギ)香を切らし、確かに別の香りを借りたと伝えた。「確か名前は百…百ほにゃらら~?」「百悦香か…」賀連信はそれが南如珍の香りだと知っていた。「蘇南春(ソナンシュン)、直ちに妻妾たちを驚秋(キョウシュウ)院に集めろ」南如珍が子種をもらって出産、賀昀は賀連信の子ではないと分かった。焦った南如珍は誤解だと訴えたが、白黒つけるため滴血法を試すことが決まる。侍女・綺眉(キビ)は静姝館から小公子を連れて来たが、南如珍は我が子を抱きしめ、小さな身体に針を刺したくないと拒んだ。するとそれまで冷ややかに見ていた駱青蓮が立ち上がり、この難関を乗り越えれば誰にも後ろ指を差されずに済むと説得する。南如珍はようやく子供を駱青蓮に渡したが、その時、急に賀昀の様子がおかしくなり、喘息を鎮める香り袋がないことから急死してしまう。南如珍は息子の死を嘆き悲しんだ。賀連信はこれ以上、南如珍を追及できなくなり、滴血法も中止してしまう。「駱青蓮!私の子に何をしたの?!」この不幸に乗じて南如珍は駱青蓮に子殺しの罪をなすりつけようとした。しかしそこへ李塘(リトウ)が駆けつける。「私は今、如珍夫人の侍従です…真相をお話しいたします 如珍夫人にとって寵愛を取り戻す一番の近道は懐妊でした」実は李塘は綺眉から真相を全て聞き出していた。…南如珍は懐妊を期待するも公子の渡りがなく、そこで教養ある美丈夫を使用人に探させたその夜、戸口に見張りを立て、催淫香を焚いた部屋に男を連れ込んだという男は催淫香とは知らず南如珍と関係を持ち、口封じに殺されたその男の名は趙清則…李塘の証言と趙清雲の告発は合致した。言い逃れできなくなった南如珍はこれも愛する賀連信のそばにいるためだったと情に訴える。すると天罰の如く激しい雷鳴がとどろいた。綺眉は恐ろしくなり、確かに全て南如珍の指示だったと認めてしまう。逆上した賀連信は思わず南如珍の首をつかみ、すぐさま引っ張り出して打ち殺せと命じた。しかし思いがけず駱青蓮が命だけは助けて欲しいと嘆願する。「共に公子にお仕えしてきました、何より安(アン)王のお耳に入れば責められるかと…」その頃、賀連修(ガレンシュウ)は地図を取り戻せず、やきもきしていた。「南如珍は一向に動こうとせず、跡継ぎまで産んだ、今後はもっと強気に出るやも…」しかし阮之湄(ゲンシビ)は駱青蓮と戦うために南如珍には自分たちの力が必要だという。すると侍女が駆けつけ、南如珍が庶人に落とされ、屋敷を追放されたと報告した。身一つで追い出された南如珍は行く当てもなく、店の軒下で雨宿りしていた。そこへ阮之湄が現れる。「夫人!夫人だけは私を見捨てないと信じていました!」「私が送り込んだせいでこんな惨めな思いをさせてしまったわ、それで酒瓶の箱は?」「それが…駱青蓮の手にあります、でもご安心を、地図を見ました、私が描きます!」「地図を見たの?」すると阮之湄は侍女に目配せして引き上げることにした。「夫人?…どちらへ?!」焦った南如珍は追いかけようとしたが、使用人たちに捕まって裏道に連れ込まれてしまう。翌朝、李塘が化粧箱を持って漣微居に現れた。ちょうど裏庭にいた侍女たちは裏切り者を追い出そうとしたが、そこへ駱青蓮が現れる。「やめなさい」つづく(´-ω-`)やっぱり李塘は間者だったのか
2024.11.20
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岁岁青莲 Blooming Days第24話「世継ぎ誕生」南如珍(ナンジョチン)より先に懐妊していたことが公となった駱青蓮(ラクセイレン)。すっかり騙されていた賀連信(ガレンシン)は青蓮が腰布を巻いて4ヶ月も隠していたと知り、呆れるばかりだった。そんなある日、姉の懐妊を知った駱水蘭(ラクスイラン)が数年ぶりに漣微居(レンビキョ)に現れる。青蓮は疎遠になっていた妹との再会を喜んだが、早々に水蘭がまた問題を起こした。翌朝、中院を掃除していた侍従・李塘(リトウ)はうっかり植木鉢を落として土をこぼした。すぐにほうきで掃いていたが、駱水蘭が来たことに気づかず、うっかり履き物に土をかけてしまう。水蘭は無礼だと声を荒らげ、騒ぎに気づいた駱青蓮がやって来た。「姐姐!姐姐は使用人を大事にするけれど、この李塘は自分が悪いのに口答えしたわ! いつかきっと姐姐にも反抗するようになる!」青蓮は前回の教訓もあって妹の肩を持ち、罰として李塘にひざまずいて反省するよう命じた。一方、南如珍は駱青蓮からどうやって化粧箱を取り返せばいいのか考えあぐねていた。こんな時に役にたつ側近も静姝(セイシュ)館にはいない。すると人材探しを任せていた使用人・宋大斉(ソウタイセイ)がやって来た。「これ以上ない人物が見つかりました」それは漣微居の李塘だった。数日前、李塘は駱水蘭に口答えし、罰として一晩もひざまずいていた。元来、駱水蘭と李塘は相性が悪かったが、今回は青蓮夫人が妹に味方したという。宋大斉はこの機に李塘を酒に誘って酔わせ、話を聞き出していた。「青蓮夫人の悪口をぶちまけていました、主を見る目がなかったと…」南如珍はともかく宋大斉に賂を渡し、折を見て李塘を連れてくるよう頼んだ。宋大斉が静姝館に李塘を連れてきた。しかし噂通り硬骨漢で情義に厚く、一筋縄ではいかない。そこで南如珍は密かに手に入れた李塘の詩を示し、その野心を利用した。「使用人が思いがけず推挙される例はある、埋もれたまま終わるか頭角を表すかはあなた次第」南如珍はある仕事を頼み、成功すれば半年のうちに官職に就けると懐柔した。駱青蓮は李塘が静姝館に出入りしていると知っても、決して裏切らないと信じ静観していた。そんなある日、李塘が駱青蓮の化粧箱をこっそり盗み出して南如珍に渡してしまう。南如珍は任務を完了して安堵したが、箱の中に入っていたのは酒瓶だった。大した成果もなくまだ李塘を信用する気になれない南如珍。「今日は帰って」その時、席を立とうとした南如珍はうっかり裳裾を踏んで転びそうになった。すると咄嗟に李塘が抱き止めてくれる。南如珍は駱青蓮の敵である自分を助けてくれたことに驚き、李塘を疑い過ぎたと反省した。侍女の織月(ショクゲツ)は李塘の裏切りを目撃、主に報告した。漣微居に戻った李塘は待ち構えていた主の前でひざまずき、確かに南如珍にそそのかされたと訴える。「自分の間違いに気づきました、どうかやり直す機会を…」「私を恨んでいるのね、私の宝物を敵に渡すなんて!その身勝手な足をへし折ってやる!」すると李塘はこれまでの鬱憤が爆発した。「駱青蓮!自業自得だ!使用人を大事にしないからだぞ!」「打!」「待って」その声は南如珍だった。南如珍は率直に李塘を静姝館で引き取りたいと申し出た。そこで李塘が持ち出した物だと包みを広げて見せる。包みの中には大量の薬材が入っていた。「李塘は忠実で、青蓮夫人が飲む薬と私の安胎薬の種類を比べていたのです」「生薬ではないわ」「違うの?そんなに激怒するなんてよほど大事なものなのね? もしや青蓮夫人と誰かの誓いの品だったとか?…ふふ」青蓮は弱みを突かれて何も言えず、李塘が静姝館へ移ることを認めるしかなかった。駱青蓮が産気づいた。月数は足りていたが早産となり、賀連信は気がきでない。漣微居に妻妾たちが集まる中、麒麟の子の誕生を楽しみにしていた安(アン)王も駆けつけた。すると日も暮れた頃、激しい雷鳴がとどろくと同時に寝所から産声が聞こえてくる。「王爺、公子、おめでとうございます、元気な小公子ですよ」乳母は産まれたばかりの赤子を安王に渡した。喜んだ安王は愛孫に″南昭(ナンショウ)″と名付け、3歳になったら王府で自分が面倒を見たいという。「そなたの屋敷で側室に空きがあると聞いた、青蓮をその地位に…」南如珍は駱青蓮の厚遇に激しく嫉妬し、焦燥感が募った。そこで酒瓶を調べてみたが阮之湄(ゲンシビ)の狙いは分からず、思わず化粧箱に八つ当たりしてしまう。すると放り投げた化粧箱のからくりが外れ、底から地図が出てきた。「狙いの物はこれだったのね?」そこへちょうど駱青蓮の出産祝いを届けに李塘がやって来た。「ふん、得意がればいいわ、幸せが永遠に続くはずない」南如珍のお産が始まった。知らせを聞いた賀連信はすぐ駆けつけたが、南如珍は難産で激しい腹痛に襲われ、産婆まで倒れてしまったという。医官はもはや運に任せるしかないと言った。すると思いがけず駱青蓮が現れる。「外は寒いのになぜ来た?」賀連信は産後間もない青蓮を心配して寝宮で待つよう伝えていたが、青蓮は自らお産を手伝うと申し出た。駱青蓮の助力により南如珍は無事に男児を産んだ。しかし青蓮は無理をしたせいか疲れ果てて倒れてしまう。青蓮が漣微居で目を覚ますと沈静容(シンセイヨウ)がいた。賀連信は南如珍そっちのけで青蓮を送り届け、そのまましばらく付き添っていたという。「でもあなたの行動には驚いたわ」「どうしても産んでもらう必要があったの」南如珍の赤子の顔を見た青蓮は十中八九、自分たちの推察通りだと言った。賀連信は回復した駱青蓮を連れて庭園を散策した。「てっきり南如珍を恨んでいるかと…どうやら杞憂だったな 私の丫头(ヤートウ)は天下で一番、優しくて心の広い女子だ」青蓮は賀連信から称賛され、かえって後ろめたさに苛まれてしまう。「私は…私は…」しかしその時、蘇南春(ソナンシュン)が駆けつけ、話が途切れた。「公子!王爺がお呼びです」「分かった、では行ってくる」つづく( ˶´꒳`˵ )わんいえ、すごく嬉しそう~
2024.11.19
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岁岁青莲 Blooming Days第23話「佳人の残り香」賀連信(ガレンシン)は四弟・賀連修(ガレンシュウ)を見つけるなり胸ぐらをつかんだ。「なぜだ?なぜ妹妹にまで手をかけた!」良医署の毒薬が減っていたことから、医官たちは郡主が盗んだのだと推察した。しかし賀連信は元雪に毒を手に入れる術などないと知っている。「お前が昨夜、良医署に行った後、元雪を訪ねた 元雪にもしものことがあれば父親は私を厳罰に処すからな、それが狙いなのだろう?!」「私が毒殺したと?!私の妹妹でもあるんですよっ?!」「確かに証拠はない、だが天は知っている、お前は爵位を継ぐため良心まで失った 天は見ている、お前は曲涼(キョクリョウ)の主になれぬだろう」呂北逸(リョホクイツ)の治療で賀元雪は一命を取り留めた。報告を聞いた安(アン)王はようやく娘の様子を見に行ったが、元雪はうなされながら呂北逸の名を呼んでしまう。「呂北逸…他の人に嫁ぎたくない…」安王は元雪の想い人が呂北逸だと知り、老三と呂北逸を呼んだ。賀連信は妹の警護が甘かったと認めて罰を請うた。しかし咄嗟に引き返して妹の命を救ったことから、安王は相殺により賞罰なしだという。呂北逸もまた賀元雪の命を救った功が認められたが、安王はあまりに罪が大き過ぎると言った。「お前は輿入れに乱入し、賀家の面目を潰し、郡主の名節も汚した」すると安王は弔いの酒だと言って呂北逸に杯を差し出す。賀連信は慌てて止めようとしたが、その時、賀元雪の声が聞こえた。「飲まないで!」一方、蘇南春(ソナンシュン)から報告を聞いた駱青蓮(ラクセイレン)は馬を駆けて王府へ向かっていた。賀元雪は呂北逸の命だけは助けて欲しいと嘆願した。どちらにせよ愛する人以外に嫁ぐつもりはなく、父王がどんな婿を選ぼうと決意は変わらないという。安王は娘の思わぬ反発に深く失望し、怒りに任せて呂北逸に毒酒を賜った。「王爺!お待ちください」すると駱青蓮が現れた。青蓮は安王から″死を免じる″という約束の証しとして賜った亡き王妃の玉笛をかかげる。「これを呂北逸に譲ります、譲渡禁止とはおっしゃいませんでした 私はただ王爺に決断の後悔を残して欲しくないのです」結局、安王は父親としての情にほだされ、賀元雪の望み通り王府を出ることを許した。しかしこれからはもう父娘ではないという。「父親…」「父と呼ぶな、天下は広い、どこへでも行け」安王は駱青蓮から玉笛を受け取ると、正殿を出て行ってしまう。賀連信は妹と一緒に正門を出た。すると馬車の前で呂北逸と駱青蓮が待っている。呂北逸は自分を愛してくれる賀元雪を受け入れると決めたが、あばら家で質素な生活になると念を押した。「今は何もしてあげられない、情や名分も与えられないが、本当にいいのか?」「その答えは私が服毒した時に出ていたはず」「はお」その様子を遠目から賀連修が見ていた。賀元雪は別れ際、兄嫁に酒瓶の入った化粧箱を渡した。「先日、一夜を共にした女子を探し回っている書生を見かけたの 一途なのは私だけじゃない、愛に苦しむ人は他にもいる 呂北逸に比べたら私は幸運ね、二度と会えないと思ったけれど、これからはそばにいられる だから本来の持ち主にこれを返します」賀元雪は呂北逸の深い愛情を得ることができた駱青蓮を幸せだと言った。賀連修の地図を隠した化粧箱は駱青蓮の手に渡った。こうなると頼りになるのは南如珍(ナンジョチン)だけ。しかし賀連修は麒麟の子を宿した南如珍が今さら自分たちに従うとは思えない。そこでその夜、嫡妻・阮之湄(ゲンシビ)は自ら静姝(セイシュ)館に赴いた。駱青蓮は就寝前の安胎薬を飲んでいた。すると侍従の李塘(リトウ)が駆けつけ、之湄夫人が侍女を使わず自ら南如珍に会いに来たと報告する。「まさか脅しに来たとか?」青蓮は彤冊(トウサツ)を詳しく調べた許寄柔(キョキジュウ)の話を思い出した。…記録を改ざんした跡があったわ…その謎を解いてくれたのは今日の賀元雪の話だった。…書生は香粉の店を回っていたわ、その女子の顔は覚えていないけれど、独特な幽蘭(ユウラン)の香りが漂っていたとか…「東籬(トウリ)、南如珍の愛用の香を知っている?」「もちろん、幽蘭から作られた香粉・百悦(ヒャクエツ)香です」駱青蓮は早速、内務房から百悦香を取り寄せた。阮之湄は南如珍に化粧箱を取り返すよう命じて帰って行った。未だ他人に操られることに我慢ならない南如珍。そこで徐良川(ジョリョウセン)に例の書生を始末してくるよう指示したが、思いがけず邪魔が入った。徐良川は裏道の暗がりで書生に襲いかかった。しかし黒装束で顔を隠した東籬と李塘が邪魔して書生を連れ去ってしまう。徐良川は退散する途中、書生が女と会っているのを目撃し、急いで静姝館に戻った。遠目からでは書生と話していた女が誰か分からなかったが、姿形は青蓮夫人に似ていたという。「実はその女は書生に刺され、深手を負いました」南如珍は漣微居に乗り込み、邪魔をする侍女を引っ叩いて駱青蓮の寝所に入った。青蓮はすでに寝台に横になっていたが、南如珍の姿に驚いて慌てて腹を隠す。「使用人が姐姐と書生が密会していたと言うんです 別れ話のもつれか、書生は姐姐の腹を匕首で刺したとか」南如珍は青蓮の腹が大きいのは傷あての綿紗を巻いているせいだと誤解し、いきなり寝衣をめくってしまう。すると確かに青蓮の腹は大きかったが、それは懐妊しているからだった。駱青蓮は書生から証言を得るため百悦香の手巾を見せた。すると書生は駱青蓮が一夜を共にした女子だと誤解、いきなり匕首で青蓮の腹を刺してしまう。しかし匕首はちょうど腹帯に入れていた長命鎖に当たっていた。こうして図らずも公になった駱青蓮の懐妊。そこへ久しぶりに妹の水蘭(スイラン)が訪ねてきた。「以前のことは私が悪かったわ、許して」「本宅に戻ってから何度、招いても来てくれなかったわ 妹を遠ざけた私を許せと言うの?」「姐姐が誰よりも私を可愛がってくれたと分かってる」つづく(´⊙ω⊙`)あーっ!老四ってどこで見たのかずっと考えていたけれど分かった!長相思でカメハメ波で女主を殺しちゃった人か!w
2024.11.18
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岁岁青莲 Blooming Days第22話「麒麟の子」懐妊して3ヶ月、駱青蓮(ラクセイレン)はお腹が目立たぬよう布を巻き、その間にお守りの長命鎖を入れていた。「神様がきっと守ってくれる」すると侍女の染雲(ゼンウン)が御子は平気でも、夜伽を断りに行く度に後ろめたさに苛まれ、自分の心臓がもたないと笑う。一方、静姝(セイシュ)館では南如珍(ナンジョウチン)が鳴りを潜めていた。「例の件は始末したわね?」「はい、誰にも知られていません」そんなある日の朝議、安(アン)王は嬉しそうに麒麟の子が元気に遊ぶ夢を見たと話した。神祇(ジンギ)官の話では瑞兆で、将来の世継ぎが生まれるお告げだという。「将来の世継ぎということは私の爵位を継ぐ運命の孫が生まれるのか!」しかし息子たちの中に心当たりのある者はいないという。そこで早速、総管・于徳常(ウトクジョウ)を息子たちの屋敷に遣わし、懐妊した妻妾がいないか調べるよう命じた。于総管は麒麟の子を見つけられないまま最後に睿(エイ)郡王邸を訪ねた。事情を聞いた東籬(トウリ)はこれで主も懐妊を明かせると喜んだが、駱青蓮は顔を曇らせる。「屋敷と王府で避けるべきは″貪心(タンシン)″よ 人は貪心ゆえにボロを出す、瑞兆と聞けば秘密を明かしたくなるわ でもこれは天が与えた試練ね、沈黙を守る」方懐蕊(ホウカイズイ)は妻妾を驚秋(キョウシュウ)院に集めた。結局、駱青蓮は懐妊を隠したまま、他に懐妊の兆候がある妻妾は見つからない。方懐蕊は妻妾たちを引き連れ、落胆する于総管を見送りに出た。その時、急に南如珍がえずいてしまう。妻妾たちはおかしな物でも食べたのかと冷ややかだったが、于総管は試しに医官に脈診させることにした。すると驚いたことに南如珍が懐妊していると分かる。報告を聞いた安王は大喜びだったが、賀連修は狐につままれるたような顔をしていた。↓マイマイの目w冷遇されていた南如珍が思いがけず立場を回復した。しかし南如珍がしばらく夜伽をしていないことを訝しんだ駱青蓮たちは彤冊(トウサツ)を調べることにする。すると一足先に方懐蕊が彤冊を確認していた。「疑念を抱いたのは私だけではないようね…どうぞご覧になって」南如珍の最後の夜伽は確かに2ヶ月前だった。落胆した駱青蓮は一足先に引き上げたが、許寄柔(キョキジュウ)と沈静容(シンセイヨウ)が慌てて引き止める。「妹妹、詳しく調べてみたら疑わしい点があったの」一方、賀連修(ガレンシュウ)は手先の裏切りに怒り心頭だった。しかし嫡妻・阮之湄(ゲンシビ)は逆境こそ辛抱が肝心だとなだめる。「幸運は往々にして不首尾に終わる、南如珍の懐妊ももう1つの慶次にも…」もう1つの慶次とは郡主・賀元雪(ガゲンセツ)の輿入れだった。実は安王は瑞兆を祝う宴を開き、その場で斉良甫(セイリョウホ)が縁談を申し込んだところ上機嫌で了承したという。婚礼を明日に控えた賀元雪は最後の望みをかけ、呂北逸(リョホクイツ)を訪ねることにした。するとちょうど通りかかった大街で騒ぎを起こす書生を見かける。書生は一途に想う相手を探し、香粉を売る店を回っていた。<ある匂いの女子をずっと探している、誰か!あの人を知らないか?!「たとえ愚かでも恋する人は幸せね…」実はその様子を侍従・徐良川(ジョリョウセン)も見ていた。徐良川の報告を聞いた南如珍は激高した。「何ですって?!始末したはずでは?」一方、賀元雪は呂北逸に縁談が決まったと報告していた。「明日が婚礼よ」しかし呂北逸は祝辞を述べただけ、やはり引き止めてはくれない。「あなたに嫁ぎたかった…残念だわ」すると呂北逸は郡主の最後の願いを叶え、しばし黒髪を梳かした。呂北逸は郡主の馬車を見送ると、酒を買って屋敷に戻った。すると机の上にあるはずの酒瓶を入れた化粧箱が消えている。賀元雪が持ち去ったのは明らか、呂北逸はすぐさま賀連修(ガレンシュウ)に報告した。その夜、賀連修は長沢(チョウタク)院に妹を訪ねた。化粧箱を返すよう説得したが、賀元雪は想い人の品をどうしても手放さない。「私が一番大切にしていた物は父親(フーチン)が下さった長命鎖、でも今後はこの酒瓶です 帰って!これは誰にも触らせない!」すると賀連修は毒薬を置いた。「呂北逸から取り返して欲しいと頼まれたんだ、彼の本心を伝えよう ″郡主は私を愛すると言いながら他の男に嫁ぐ そんな女子に未練を残されても汚らわしく思う″とな」賀元雪はそれが呂北逸の言葉ではないと分かっていた。…でも私自身が自分を許せない…翌朝、呂北逸は賀連修を訪ねた。しかし箱を取り返せなかったと言うわりに賀連修はやけに落ち着いている。実は化粧箱の下にはカラクリがあり、大事な地図が隠してあった。「あの秘密が漏れれば修公子の命も危ないはず…郡主に一体、何をしたんです?!」呂北逸は郡主の侍女から届いた絵を思い出した。それは郡主自ら描いた呂北逸の絵姿だったが、足元に描かれた鳥籠の戸が開いて鳥の姿はない。「はっ!」賀連信は妹の輿入れを任されていた。花嫁行列も間もなく新郎の屋敷に到着、それにしても妹の本意でない輿入れにも関わらず順調過ぎる。その時、呂北逸が現れ、輿を止めた。新郎は激怒したが、呂北逸が抱きかかえた賀元雪はすでに意識がない。「急がないと全身に毒が回ってしまう!」「王府へ戻れ!」驚いた賀連信は慌てて引き返した。良医署では昨夜、確かに毒薬が減っていたことが分かった。医官たちはもはや手の施しようがないとあきらめたが、賀連信は呂北逸に何か方法があるはずだと迫る。「1つだけあります、毒をもって毒を制す」一方、安王は娘が生死をさまよっていると聞いても決して会おうとはしなかった。民と官吏の自分への信頼を傷つける娘の暴挙、これからは元雪を娘とは思わないという。つづく( ゚ェ゚)お?書生が探しているのって南如珍?つまり公子の子じゃないのねでもあの書生、男装している女だったけど・・・
2024.11.17
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岁岁青莲 Blooming Days第21話「恨みを超えた愛」呂北逸(リョホクイツ)は駱青蓮(ラクセイレン)を墓前の誓いから解放するため、自分の裏切りを明かした。「君への未練があった…帰るがいい、あの人が待っている」すると呂北逸は青蓮が別院へ旅立った時、賀連信(ガレンシン)から言われた言葉を教えた。 「″駱青蓮は死ぬまで私、賀連信の女だ″と…」翌朝、賀連信は蘇南春(ソナンシュン)のけたたましい声で目を覚ました。「公子!公子!大変です!」賀連信は取るものも取り敢えず屋敷を飛び出した。すると留院の裏庭にいる駱青蓮を見つける。「目覚めたのか?」「はい、目覚めました」「長い間、眠っていたな」「そのおかげで気がついたことがあるの、あなたを想っていると…」駱青蓮は呂北逸の告白で賀連信の自分への真心が本物だと知った。「武術を学んだけれど上達しなかった、歌も習ったけれど駄目だった… 私には″どうしてもできないこと″がたくさんある あなたを恨むこともその1つよ」駱青蓮が別院を出て本宅に帰る日がやって来た。慕海瑶(ボカイヨウ)は屋敷にこもったまま顔も出さなかったが、青蓮自ら別れの挨拶にやって来る。「良くも悪くも姐姐なくして今の私はないわ…どうぞお元気で」「いつの日か私も必ず本宅に戻る」「再会を楽しみにしています」青蓮は金魚の餌を入れた袋を置いて出て行った。恐らく″魚のように欲を捨て、力を養え″という意味だろう。しかし慕海瑶は自分と駱青蓮の決定的な違いを知っていた。「公子の愛よ…」一方、睿(エイ)郡王宅では沈静容(シンセイヨウ)と許寄柔(キョキジュウ)が駱青蓮の帰りを楽しみに待っていた。しかし最大の敵が戻るというのに南如珍(ナンジョチン)がやけに冷静なことが気に掛かる。「杞憂だと良いけれど…」すると案の定、駱青蓮の帰還に横槍が入った。賀連信が駱青蓮を連れて屋敷に到着した。その時、徳(トク)夫人の使者が駆けつけ、病を患った駱青蓮は不吉ゆえ本宅に入ってはならないと命じる。出迎えのため門前に並んでいた妻妾たちは呆然、しかし南如珍だけはひそかにほくそ笑んだ。駱青蓮は徳夫人を訪ねた。徳夫人は噂にたがわず亡き王妃と瓜二つの青蓮に驚愕し、激しい嫉妬に駆られる。「王妃が亡くなってもう5年よ、あれから王爺(ワンイエ)は一度も来てくれない 無理もない、王妃に生き写しのお前の背後で権力争いが行われている 災いを招くお前を野放しにできない!」徳夫人は青蓮の顔に傷をつけようとかんざしを引き抜いたが、そこへ賀連信が飛び込んできた。「母親(ムーチン)!何があろうと青蓮は父親(フーチン)から賜った妾、私的制裁は許されません」「いいわ、その代わり私の目の黒いうちは駱青蓮を本宅に入らせないっ!」賀連信は仕方なく母の怒りがおさまるまで駱青蓮を郊外の屋敷に住まわせることにした。駱青蓮は安(アン)王に招かれ王府を訪ねた。するとちょうど安王が庭園でみずから海芋(カイウ/カラー)を手入れしている。「残念ながらこの花は弱い、夏を待たずに枯れるだろう 心血を注いできたが無駄だった」青蓮は安王が暗に世子のことを言ったのだと分かった。「では海芋の他に好きな花は?」「私が最も好きな花は何だと思う?」「…梅でしょうか?美しさを競う花園の中で梅は高貴さが際立ちます 媚びることも争うこともなく、凛とした花です でもこうも言います、″寒梅を最も恨む 去年の花とされるを″」「そなたを花に例えるなら″解語の花″、つまり言葉の分かる花だな 老三はそなたを大事にすべきだ」安王は駱青蓮としばし楽しい時を過ごした。徳夫人は遠くから2人の様子を垣間見ていたが、やがて雨が降り出し、寝宮へ戻ることにする。その寂しい後ろ姿を偶然、青蓮が見ていた。駱青蓮は咳き込む安王を心配し、薬を差し入れたいと申し出た。そこで安王は青蓮が王府へ自由に出入りできる特権を与える。青蓮は安王の厚遇に心から感謝して帰ることにしたが、ふと思い立って安王に進言した。「王府の女子は寂しい思いをしています、″衣と違い人は古いほど良い″と言います」するとその日、徳夫人の寝殿に5年ぶりに安王がやって来た。徳夫人は青蓮の心遣いを喜び、ついに本宅へ戻ることを認める。また安王はこれを機に駱青蓮を庶室に昇格するよう命じた。妾から正式な夫人になった駱青蓮。しかし本宅へ戻る前に解決すべき問題が残っていた。その夜、呂北逸が家に戻って明かりを灯すと駱青蓮が立っていた。「修(シュウ)公子はお元気?…廃世子の件はおかしいと思っていた あの時、世子は″私の匕首ではありません″と釈明していた 誰も信じてくれなかったけれど、誰かが関わっていたのね… 否定しないの?!逸哥哥、私の誤解だと言ってよ!」「誤解じゃない…私の心の主は君だけだ、君の主は変わってしまったが」「私に主はいない、自分の心の声に従うだけ 昔は心にあなただけがいた、でもこれからは賀連信だけがいる」「はお、今の言葉の刃で未練は断ち切れた、残酷な君に感謝する」すると呂北逸は自分の剣を引き抜いて青蓮に差し出した。「君の夫を裏切った、私を殺せ、君に殺されるなら悔いはない」青蓮は剣を受け取ったが、その場に捨てて帰ってしまう。「青蓮!本宅には修公子の手先がいる!」呂北逸はこれ以上、青蓮のそばにはいられないと決意、賀連信から離れると決めた。漣微居(レンビキョ)に主が戻った。翌朝、賀連信はいそいそと朝食の差し入れに向かったが、なぜか東籬(トウリ)に門前払いされてしまう。実は青蓮は懐妊していた。親しい沈静容と許寄柔、配下たちだけには打ち明けたが、南如珍を警戒して賀連信にも知らせないという。一方、南如珍は駱青蓮が自分の正体に気づきながら黙っていることを訝しんだ。ともかく肝心なのは公子の心をつかむこと、そのために子を宿すしかない。「やってみせるわ、誰にも邪魔させない」沈静容と許寄柔は本当に公子に何も話さないのかと心配した。駱青蓮は賀連修の間者も自分を転ばせて流産させたのも南如珍だと確信していたが、動かぬ証拠がなければ南如珍を排除することはできないという。「私が沈黙を守っていれば南如珍は焦ってきっと動き出すわ その時こそ好機が訪れる」つづく( ゚ェ゚)え?ママ、賀連修と青蓮が結婚して3年って言った?でも前話で″賀連儲は何年も拘禁されてる″って言ってたけど…
2024.11.15
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岁岁青莲 Blooming Days第20話「駱青蓮の切ない女心」爵位争いなどそっちのけで駱青蓮(ラクセイレン)を献身的に世話する賀連信(ガレンシン)。その日も大事な仕事を辞退して留院(リュウイン)に薬を届けに行ったが、なぜか青蓮は屋根の上に登っていた。東籬(トウリ)と李塘(リトウ)の話では、起きた途端に自分は鳥だと言い出して登ってしまったという。仕方なく賀連信は梯子を登り、恐る恐る青蓮の隣に座った。青蓮はほんの戯れのつもりだったが、その時、東籬が公子は高所恐怖症だったと思い出す。確かに賀連信は顔面蒼白になっていた。驚いた青蓮は一緒に降りることにしたが、賀連信が足を滑らせ、2人は抱き合ったまま転がり落ちてしまう。駱青蓮は自分の下敷きになって気を失った賀連信に付き添った。…あなたに嘘をついてると思うと胸が傷む、でも真相のために今は辛抱しなくては…賀連信が目を覚ますと青蓮が寝台に腰掛けてうたた寝していた。「明日はまた王妃の命日だ…早く目覚めて欲しいが、このままでも良い気がする 目覚めれば私から去ってしまうだろう?」青蓮の手には死産した我が子に見立てた枕があった。賀連信が帰ると駱青蓮は隣に住む慕海瑶(ボカイヨウ)を訪ねた。「姐姐、御助力願いたいの」賀連信は世子の代わりに王妃の墓参りに随行した。その夜、酒を飲みながら互いに愛する人へ想いを馳せる安(アン)王と賀連信。賀連信はせめてこの席に世子がいたらと切り出したが、安王はもはや情をかけても賀連儲(ガレンチョ)が受け取らないと呆れた。「その話は二度とするな」するとにわかに兵営が騒がしくなった。<曲者だっ!驚いた賀連信が外へ出ると、ちょうど駱青蓮が連行されてくる。「蘇南春(ソナンシュン)?!公子に会わせて!この子が病気なの!」駱青蓮は我が子を失った悲しみから呆け、おくるみで包んだ枕を赤子だと思い込んでいた。安王は乱心した駱青蓮の姿に胸を痛め、出産後に急逝した王妃を思い出してしまう。すると安王は直ちに幕営を引き上げ、王府に帰ると命じた。賀連信は駱青蓮を送り込んだのが慕海瑶だと気づいていた。そもそも慕天殊(ボテンシュ)が手引きでもしない限り、厳しい警固の兵営に近づくことなどできない。賀連信はとにかく青蓮を留院に送り届けて寝かせ、慕海瑶を訪ねた。慕海瑶は公子が必ず来てくれると確信し、屋敷から出て待っていた。すると念願かなって賀連信がやってくる。しかしこれが賀連信のための計画だと明かす間もなく、青蓮を利用したと責められてしまう。「酷すぎませんか?!公子のためだったのに!そんなに駱青蓮が大事だと?! 青蓮を連れて帰るおつもりですか?!」その話を青蓮が立ち聞きしていた。「連れて帰らぬ、また青蓮を泣かせるだけだ 父上には認められたいが、それ以上に青蓮の平安と長寿を願う」( ˙꒳˙ )え?帰れないの?駱青蓮の策略で賀連儲との親子の情を思い出した安王。しかし朝議では臣下たちから一日も早く世子を冊立すべきと諫言されていた。臣下たちが賀連修(ガレンシュウ)を推挙したいのは明らか。すると賀連信が父王たちを連れて行きたい場所があるという。一行が到着したのは世子邸だった。賀連信は幽閉された賀連儲の様子を見て欲しいと嘆願、仕方なく安王は屋敷に入ったが、中院には巨大な甕(カメ)が並び、何とも酒臭い。そこへ慌てて夫人が駆けつけた。甕には葡萄酒が入っていた。夫人の話では賀連儲が葡萄酒好きの安王のため、家財で葡萄を買い、誰の手も借りず醸造したという。しかし罰を受けて拘禁された身、献上はできなかった。「天と地が見ていればいいと、胸に納めるそうです」何とも感動的な話だが、賀連佐(ガレンサ)は咄嗟にちゃちゃを入れた。「甕がきれいだな~今、運んできたみたいだ」すると憤慨した夫人は使用人に賀連儲が書き溜めた写経を運ばせた。「廃されてから公子は学問に励み、写経に明け暮れています 先日の王妃の命日にはいつもより多く写経をし、徹夜しました そのせいで風邪を引いて数日も昏睡し、お迎えできないのです…」呂北逸(リョホクイツ)は別院に駱青蓮を訪ねた。「やはり君だ…賀連信をつなぎ止めたのは世子の復位が狙いだったのか」青蓮はかつて出征した安王が世子を恋しがり、古い衣を求めたと知っていた。その深い愛情はいくつかの過ちで消えることはないという。青蓮はわざと賀連修を高みに登らせた。そうすれば安王が賀連儲を復位させる時、邪魔になるのは勢力の強い賀連修になる。「修公子に感謝するわ、この半年間、よく頑張ってくれた…全て裏目に出たけれど」安王の嘆願により皇帝は賀連儲を再び世子に、また賀連信も睿(エイ)郡王に封じられた。何年振りかで正門が開いた世子邸。夫人はこれも全て賀連信の指南のおかげだと感謝したが、賀連儲は分かっていた。「私を利用する気だ、力を失った私は利用されても辛抱するのみ…」郡王府では祝宴が開かれた。しかし賀連信は郡王に封じられてもどこか虚しく、皆が寝静まっても涼亭で独り酒を飲んでいる。その時ちょうど呂北逸が通りかかり、呼び止めた。「郡王も世子もどうでもいい…私がなりたいのはお前だよ、呂北逸 乱心した青蓮は私を必要としてくれるが、目を覚ませばまた私を恨むだろう 教えてくれ、お前になれる方法を…頼む、どうすれば青蓮に愛される?…バタン!」すると賀連信はそのまま酔い潰れてしまう。一方、駱青蓮は夜が更けても眠れずにいた。東籬は公子の出世を喜ぶどころか沈んでいる小姐を心配したが、李塘は思わず失笑する。「女心が分からないのか?悩んでいるんだよ」今の賀連信からの愛情は策を巡らせ哀れみを利用して得たもの、真心ではない。駱青蓮は恐らく乱心の芝居を辞めた時、今の愛情がどうなるのか不安なのだという。すると思いがけず泥酔した呂北逸が現れた。「美味い酒を持ってきた、話がある、だが飲まねば口に出せぬ…」呂北逸は自分に罪悪感がないか駱青蓮に聞いた。「あるわ」「なぜ?…賀連信を愛したからか?」すると呂北逸は青蓮が呂家の墓に埋めたはずの櫛を出した。青蓮は呂北逸が墓前の誓いを知っていたことに驚き、後ろめたさに苛まれてしまう。しかし呂北逸は自分が先に裏切ったと白状した。実は慕海瑶の馬車から落ちた青蓮を救ったのは賀連信だった。これまで賀連信から何度か青蓮と逃げる機会をもらいながら、その勇気がなかったという。「君が赤子と屋敷を出ようとしたが、賀連信に気づかれ失敗した 私だ、私がわざと気づかせた、君の最愛の人は他にいる、私には耐えられなかった 蓮R、悪いのは私の方なんだ、君を騙せたとしても己の心だけは騙せない」🍶_(߹꒳߹ )オイオイオイオイ…つづく(  ̄꒳ ̄)時系列とかチンプンカンプンなんだけど、もうこのまま行くわw
2024.11.14
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岁岁青莲 Blooming Days第19話「ひな鳥の争い」世子・賀連儲(ガレンチョ)の嫉妬深さを利用し、わざと銃を差し入れた呂北逸(リョホクイツ)。賀連信(ガレンシン)は誰かに見られたらまずいと世子を諌めたが、運悪く総管・于徳常(ウトクジョウ)がやって来た。「世子、王爺がお呼びです…ぁ、その銃もお持ちください」その時、安(アン)王の天幕にはちょうど幼い九弟・賀連倹(ガレンケン)がいた。賀連儲は父王への献上品を横取りしたことが露見、自分が愚かだったと謝罪した。しかし息子を見直したばかりだっただけに、安王の失望は大きい。「そなたが失敗しても袁百里(エンヒャクリ)や学友、使用人を責めてきた ここまで横暴になった原因は全てこの私にある… ふっ、この銃をお前が手に入れたところで何が撃てるというのだ?」すると安王は賀連倹に銃を渡し、世子と射撃の腕を競うよう命じた。賀連倹は机に並んだ茶杯を標的に選んだ。すでに銃の撃ち方を習った賀連倹は見事に命中させ世子に銃を渡す。「次は二哥哥です、どうぞ」賀連儲はここまで自分を辱めるのかと嘆いたが、安王は撃たなければ負けだと鼻であしらう。父王のあまりの仕打ちに賀連儲は逆上、銃を発砲したが…。幕舎から安王の悲鳴にも似た怒号が聞こえた。「誰か!医官を!」外に控えていた賀連信たちが慌てて幕舎に入ると、安王が腹から血を流す九弟を抱きしめていた。安王は老九が急病と偽り医官を呼んだ。呂北逸から話を聞いた賀連修(ガレンシュウ)は肩を落とし、まだ父王が世子を守るつもりだと知る。「世子に放った火種が小さ過ぎたようだ、薪をくべる方法を考えないと」しかし呂北逸はすでに薪を用意していた。安王の幕舎に世子の侍衛が現れた。実は死を覚悟で上奏すべき儀があるという。侍衛の告発を聞いた安王は呆然、しばらく独りになりたいと出て行った。…世子がこうおっしゃいました、世子を廃されるくらいなら先手を打つと…安王は山道をしばし馬で走った。そこで偶然にも畑仕事に精を出す駱青蓮(ラクセイレン)と出くわす。苦境の中にあっても元気そうな青蓮。「そなたを信じているが助けてやれぬ、私を恨むか?」「まさか、曲涼(キョクリョウ)の主だからこそ意のままにならぬことがあると分かっています」すると青蓮は草影で死んでいた小さなひな鳥を見つけた。死骸を見た安王は親が運んでくる餌を巡って奪い合い、憎み合うひな鳥たちに息子たちの姿が重なり、何とも虚しくなってしまう。「強欲なままでは災いを招くだろう…」安王は別れ際、別院に薪を届けさせると言ってくれた。しかしなぜかその必要はなかったと考え直す。「そのうち別院を離れる日が来るだろう…ではな、そなたももう行きなさい」青蓮は叩頭して安王を見送ったが、どうにも安王の言葉が引っ掛かる。「はっ!公子が危ない…」日が暮れてもまだ医官は狩り場に到着しなかった。賀連儲は公子でいられるのもあとわずかだと絶望したが、賀連信はとにかく謝罪に行くよう背中を押す。すると呂北逸が幕舎を出ようとした世子を呼び止め、羽織をかけた。「真摯に反省して見せれば厳罰は免れます」賀連信はこの期に及んで己の心配しかしない世子に憤っていたが、仕方なく様子を見に行くことにした。賀連信が父王の幕舎へ向かう途中、突然、暗がりから駱青蓮が現れた。2年ぶりに再会を果たした青蓮と賀連信。しかし旧情を温める暇もなく、青蓮は安王が賀連信の逆心を疑っていると警告した。「王爺に会ったの、餌の奪い合いで死んだひな鳥を見て″強欲は災いを招く″と… あなたと世子のことよね?私が別院を出られるとも言っていた 主の許しなく出られるはずがない、つまりあなたが…」その頃、安王の幕舎の前では賀連儲が伏兵に捕まっていた。伏兵は拘束した賀連儲の羽織から匕首を発見、これが決定打になってしまう。…賀雲朔(ガウンサク)は長年、溺愛してきた息子の姿にわずかな望みも打ち砕かれたもはやこの曲涼の地や皇帝との誓いをこの者には託せぬと…↓またしても俺?!何でだろう〜何でだろう〜♩賀連信は駱青蓮のおかげで救われた。もしや青蓮の心に自分への情があるのでは。しかしそんなわずかな期待もあっさり裏切られてしまう。「身分を回復したいから助けたの、公子が無事ならそれでいい」「一度だけでも私を想ったことはないのか?」その時、公子を探していた蘇南春(ソナンシュン)が駆けつけ、青蓮は慌てて帰ってしまう。賀連儲は世子の爵位を剥奪された。兄弟たちは父王の逆鱗に触れまいと鳴りを潜めていたが、賀連信だけは賀連儲をかばって嘆願する。「廃世子は重大事です、どうかご再考を…」「そなたが謀反に加わらなかったことが私には唯一の救いだ 老三よ、袁百里の二の舞になるな」屋敷に戻った賀連信は庭園で物思いにふけっていた。すると沈静容(シンセイヨウ)が娘を連れてやって来る。「青蓮のおかげで公子が助かったと聞きました」「確かに、だが青蓮の真意は他にあった」賀連信は落胆したが、沈静容は誰にも本心までは分からないものだという。すると蘇南春が実は織月(ショクゲツ)から預かっているものがあると明かした。「公子を悲しませると思って隠していました…」蘇南春が差し出したのは駱青蓮が出産前に刺繍した手巾だった。手巾には青蓮がひと針ひと針、想いを込めて糸を通した″信″という文字が…。一方、駱青蓮は毛大(モウダイ)と毛二(モウジ)のために膝当てを縫っていた。この2年、家族のように仲良く暮らしてきた青蓮と兄弟たち。しかしその夜、兄弟は駱青蓮に毒入りの汁物を差し入れてしまう。様子がおかしい兄弟を訝しんだ青蓮は汁物を飲まずに無事だったが、2人の裏切りに憤慨した。すると兄弟は命を盾に脅され断れなかったと釈明する。「二度と裏切らないよ、誰に頼まれたのか言う…」その時、毛大の胸に暗器が命中、口封じに殺されてしまう。兄弟が駱青蓮の暗殺に失敗したと知るや刺客たちが留院に乗り込んだ。李塘(リトウ)と毛二が応戦、そこへちょうど呂北逸が現れ、刺客を排除してくれる。しかし毛二は首を斬られて虫の息だった。「毛二!しっかり!」「ゥッ…南如珍(ナンジョチン)」青蓮は黒幕が南如珍だと知った。「東籬(トウリ)、李塘…帰る時が来たわ」賀連信は駱青蓮が刺客に襲われたと聞いて別院に駆けつけた。公子の来訪を知った慕海瑶(ボカイヨウ)は必ず自分に会いにきてくれると信じて疑わなかったが、いつまで経っても賀連信の姿は見えない。その頃、賀連信は留院で我を失った青蓮の姿に衝撃を受けていた。李塘の話では以前から呆けていたが、昨夜の恐怖でついに自分たちの顔まで忘れてしまったという。無邪気な少女に戻った駱青蓮。賀連信は自分を蘇南春だと思っている青蓮に思わず本音を漏らした。「公子は一度も会いに来なかったことを後悔しています… 今の小姐の姿に心が引き裂かれんばかりでしょう、そしてとても恋しいとも…ウッ」その時、賀連信は青蓮の首が赤くなっていることに気づいた。「この首飾りははずしましょう、傷になります」「ダメ!これは公子からもらったの、外さないで」賀連信が首飾りを引っ張り出すと、割れた指輪を直して紐を通したものだった。青蓮が思い出の指輪を今も大事にしていたと知り、思わず抱きしめ涙する賀連信。一方、慕海瑶は来るはずのない公子をいつまでも待っていた。賀連信は駱青蓮の世話をするため別院に通い詰めた。不満を募らせる嫡妻・方懐蕊(ホウカイズイ)と南如珍だったが、公子を黙って見送ることしかできない。そんなある日、李塘は公子が公務で数日、曲涼を離れると報告した。すると青蓮は蘇南春に薬が切れたと伝えるよう命じ、また公子を足止めしてしまう。実は世子が空位となり、兄弟たちが爵位を継ごうと躍起になっていた。痺れを切らした慕海瑶は留院を訪ね、青蓮のせいで公子が賀連修に先を越されてしまったと嘆く。「今や修公子は曲涼を掌握し、安王や高官たちも絶賛しているわ!」「姐姐、それは違います…」賀連信は駱青蓮のため曲涼を離れられず、兄弟たちが熱望していた仕事を辞退した。好機が舞い込んだと満足げな賀連修。まさか邪魔者だと思っていた駱青蓮が踏み台になってくれるとは意外だと笑う。しかし呂北逸は賀連修が留守にすれば数日後に迫った王妃の墓参りに賀連信が帯同すると警戒した。確かに駱青蓮のせいで賀連信はせっかく築いた土台を半年でほぼ失っている。実は呂北逸は別院を訪ねた時、青蓮に何が狙いなのか聞いていた。「いずれ分かるわ、今こそ勝敗の分かれ目よ」つづく( ˙꒳˙ )沈静容本人はもちろん娘も侍女も可愛い!、なぜ厚遇されないのかw
2024.11.13
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岁岁青莲 Blooming Days第18話「あばら家での生活」駱青蓮(ラクセイレン)に与えられた住まいは屋根が傾いたあばら家だった。南如珍(ナンジョチン)の目が厳しく、屋敷から持ち出せたのは綿の衣3枚だけ、布団もない。東籬(トウリ)と李塘(リトウ)は自分たちの衣を寝台に敷いて使うよう勧めたが、青蓮は断った。「庶人となった今、私たちに主従関係はない それにあの屋敷よりはましよ、寒いけど2人の心が私を温かくしてくれる」実は東籬は青蓮が賀連信(ガレンシン)に投げ返して割ってしまった指輪を持っていた。「公子との思い出です…忍びなくて拾っておきました」留院(リュウイン)の隣では正夫人の取りなしのおかげで慕海瑶(ボカイヨウ)が悠々自適に暮らしていた。すると慕海瑶は管理人の兄弟・毛大(モウダイ)と毛二(モウジ)を呼びつけ、それぞれ250両の銀票を渡す。「頼みがあるの…苦しめて」一方、四弟の策略で伯父を失った世子・賀連儲(ガレンチョ)はやけになって酒に溺れた。恐らく賀連修(ガレンシュウ)はすぐ動き始めるはず。しかしそんな七弟・賀連倚(ガレンイ)の心配をよそに賀連信は悠長に構えている。呂北逸(リョホクイツ)は主が時機を待っているのだと教えたが、賀連倚は三兄の参謀とはいえ呂北逸の忠誠心を疑っていた。賀連修は駱青蓮が酷い扱いを受けた今が呂北逸を懐柔できる好機と考えた。そこで呂北逸に接触、手を組もうと誘う。「成功した暁には褒美を2つ、1つは賎民からの解放、もう1つは駱青蓮を妻として与える」しかし呂北逸は青蓮なら自力で奪ってみせると啖呵を切った。毛大と毛二は翌朝、留院に傷んだ食事を届けた。しかし駱青蓮は平然と食べ始め、度肝を抜かれた2人は気まずそうに帰って行く。「どんな物でも食べて力をつける、いつか私を苦しめた人に仕返しするために」すると東籬と李塘も悪臭が漂う飯をかき込んだ。賀連修が駱青蓮を思わぬ日はなかった。そこでこっそり別院に来てみたが、やはり合わせる顔がなく帰ってしまう。一方、呂北逸は青蓮を救い出すため留院を訪ねた。「準備は整えた、3日で曲涼を離れられる、人知れず2人で暮らそう」青蓮は困惑、沈静容(シンセイヨウ)や許寄柔(キョキジュウ)が気がかりだと訴え、何より子殺しの下手人を突き止めたいという。「これ以上、あなたに迷惑はかけられない、私のことは忘れて」翌日、駱青蓮は毛大と毛二の居所に乗り込み、机に銭袋を放り投げた。「それを受け取れば今日から私が主よ?」しかし銀票を手にした毛大と毛二にとってわずかな銀子など目じゃない。すると青蓮はいきなり机に短剣を突き刺した。「私は一度死んだ、次は数人、道連れにする」その気迫に驚いた毛大と毛二は銭袋を受け取り、拝礼した。ほにゃらら〜の妻みたいなw駱青蓮は次に慕海瑶の立派な寝殿を訪ねた。「姐姐、昔のことは全て水に流します この別院で平和に暮らすためには仲良くしないと… お粥を作らせました、如画(ジョガ)に取りに来させてください」慕海瑶は呆気に取られた。「まだ数日よ?…変わったわね」確かに青蓮は生まれ変わった。…南如珍、おかげさまで私は決めた、いつか再起してみせる…駱青蓮に追い返された呂北逸は悶々としていた。このまま賀連信に頼れば青蓮は自分のために妾を続けなければならない。しかし賀連修が王位を継げば賀連信を排除し、青蓮を自由にできる。そんな呂北逸の思いとは裏腹に青蓮は自らの力でたくましく生きていた。駱青蓮が別院で暮らし始めて2年が経った。信宅では南如珍が方懐蕊(ホウカイズイ)の後押しもあって側室に昇格。一方、腹黒い賀連修は冷遇された世子が自暴自棄になっている間にすっかり力をつけていた。そんな中、近くの民が別院に農具を借りに来る。何でも安(アン)王が秋の狩りに来るため早く収穫する必要があるというのだ。賀連儲は相変わらず世子邸に引きこもっていた。そこで呂北逸は世子に手を焼く賀連信にある良策を献じる。賀連信は早速、世子を連れて父王を訪ね、秋の狩りを中止すべきと進言させた。「毎年の狩りは数百人の将兵が動きます 狩り場までの道を封鎖し、民に不便をかけ、金もかかる 狩り場から遠ざけられれば民は畑仕事もできません 特に秋の収穫は民の1年の苦労が実る時、どうかご明察を」安王は詭弁に過ぎないと取り合わなかった。焦った賀連儲は助けを求めて賀連信に目配せ、すると賀連信は罰を請うよう助言する。「父親(フーチン)、私は曲涼の世子として嘆願したまで、罰を受けても構いません!」呂北逸に献策させたのは駱青蓮だった。安王は世子の成長をたいそう喜び、秋の狩りの随行を許したという。「君の読みが当たったよ、まさかこれほど安王を理解しているとはな」呂北逸は青蓮の重要さを知らせて賀連信に迎えに来させると行ったが、青蓮は難色を示した。「まだよ」「何を待っているんだ?この2年、君は私に策を授けるのみ、なぜ動かぬ?」しかし青蓮は口をつぐんだ。呂北逸が居所に戻ると賀連修が待っていた。「世子が随行を許された、三兄が一枚かんでいるようだが」「ご想像通り私が献じた策です」賀連修は憤慨したが、呂北逸は先に交わした約束を守ったまでだとなだめた。「駱青蓮の頼み事は何でもやります 世子が安王に随行することはむしろ好機かと…」秋の狩りで最も獲物が多かったのは賀連修だった。安王は褒美として宝物にしていた銃を老四に授けたが、これが賀連儲の嫉妬心をかき立てる。賀連信を連れて幕舎に戻った賀連儲は父王の寵愛が老四に移ってしまったと嘆いた。「父親は変わった…冷た過ぎる」するとそこへ呂北逸が銃を持ってやって来た。実は他民族からの献上品の中に銃があり、賀連修が賜った銃と似ているため確認して欲しいという。「問題ない」賀連信は下げるよう合図したが、賀連儲は握った銃を離そうとしなかった。そこで呂北逸は目録から銃を消しておくと気を利かせたが…。つづく( ๑≧ꇴ≦)山積みになった獲物wwwwww
2024.11.09
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岁岁青莲 Blooming Days第17話「別院へ」「私の子が…」8ヶ月で子を失うことになった哀れな駱青蓮(ラクセイレン)。一方、何も知らず泥酔していた賀連信(ガレンシン)は翌朝、ひどい二日酔いで目を覚ました。南如珍(ナンジョチン)は何食わぬ顔で仕えていたが、侍従の蘇南春(ソナンシュン)が血相を変えてやって来る。「公子!すぐ来てください!昨夜…」駱青蓮は且歌苑(ショカエン)の前で赤子の亡骸を抱きしめたまま悲しみに暮れていた。沈静容(シンセイヨウ)と許寄柔(キョキジュウ)はそんな青蓮にかける言葉もなく、ただ黙って見守るしかない。その時、ようやく固く閉じていた殿門が開き、賀連信が現れた。「全て聞いた、私が悪かった」賀連信は憔悴しきった青蓮に胸を痛め、子ならまた作れば良いと励ます。「私に母親の資格はないのでしょう?!」「怒りに任せて言ってしまった…分かってくれ、そなたへの想いは本物だ」「本物?…へそで茶を沸かすわっ!(とは言ってないw) 一番、悔やまれるのはその言葉を信じたこと あなたは自分の女になら誰にでもそう言っているのでしょう?」「ならお前は?今も呂北逸(リョホクイツ)を想っているのか?」その言葉が決定的となり、青蓮の心は音を立てて壊れた。「賀連信っ!これで恩断義絶じゃ!ボケッ!(とも言ってないw)」すると青蓮は賀連信との絆の証しだった指輪を投げ捨て、そのまま意識を失ってしまう。↓呉聘とは何だったのか(꒦ິ⌑꒦ີ)これでも食らえ!╰( `•ω•) ╮-=ニ=゚ 💍駱青蓮は生きる希望を失い、自ら目を覚ますことを拒んでいるようだった。「あなたにとって家族はこの子だけ?私は?ここにいる皆は違うの?!」しかし沈静容の言葉も青蓮の胸には響かない。その時、賀連信が強引に青蓮を抱き起こした。「私が後悔の念に苛まれ、死ぬほど苦しむ姿を見届けなくてよいのか?!」賀連信への恨みと憎しみが駱青蓮を死の淵から呼び戻した。ついに目を開けた青蓮。「よかった…」賀連信は青蓮を抱きしめ安堵の涙を流したが、青蓮は冷ややかだった。「公子、私を庶人に落とし、別院に移してください」賀連信は駱青蓮の希望を叶えた。七弟・賀連倚(ガレンイ)は父王との橋渡し役を手放さぬよう説得したが、賀連信は青蓮の氷のような冷たい目に耐えられないという。一方、青蓮は沈静容と別れを惜しんでいた。「折を見てあなたが戻れるようにするから」「姐姐、もう大切なものは何もないの」「それは違う…」その声は許寄柔だった。「真相を暴くの、何か裏があると思わない?一本道なのに公子は転ばなかった」許寄柔は証拠がないものの南如珍の仕業だと確信していた。「私たちが必ず真相を突き止める、どんなに苦しくても自分の手で敵を討つの」賀連信は郊外でひっそり駱青蓮の馬車を見送った。すると呂北逸がやって来る。「青蓮が庶人となった今、もう一度やり直す機会をください」しかし賀連信が首を縦に振ることはなかった。「二度と機会はない、なぜなら青蓮は死ぬまでこの賀連信の女だからだ」安(アン)王は駱青蓮の子が死んだと知り、急ぎ賀連信を呼んだ。孫の誕生を誰より待ち望んでいた安王は賀連信を追及、なぜ殿門を閉じて出入りを禁じていたのかと迫る。しかし賀連信は出入りを禁じた覚えはなく、駱青蓮の危篤を知らせる者もいなかったと訴えた。安王は到底、納得できず、直ちに審問すると決める。「本件に関わった者を全て呼んでこい!」安王は清康(セイコウ)殿に息子や重臣たちを召集、昨夜の経緯を詳しく調べた。すると且歌苑の使用人たちの証言により南如珍の侍女・剪雨(センウ)が勝手に出入り禁止を通告し、駱青蓮の侍従を追い返していたと分かる。賀連信は逆上し、いきなり剪雨につかみかかった。「誰の指図だ?!正直に答えよ!誰だ!誰なんだ!」追い詰められた剪雨は仕込んでおいた毒を噛み、世子に濡れ衣を着せた。「世子…忠誠を尽くしてきたのに…ゥッ…」σ(・Д・)<え?ウソ?!俺?!剪雨は家門の栄誉と引き替えに罪をかぶって自害した。その時、倒れた剪雨の手から小さな丸めた紙切れがこぼれ落ちる。…駱青蓮の腹の子を殺せ…賀連儲(ガレンチョ)は宴の余興で使ったあのくじが利用されたと気づいた。「誤解です!私は無実です!…老四!お前だな?!」実はあのくじを密かに持ち帰ったのは賀連修(ガレンシュウ)だった。しかし賀連修は無関係を装い、取り乱した賀連儲は父王の逆鱗に触れてしまう。その時、右長史・袁百里(エンヒャクリ)は自分が黒幕だと名乗り出た。「私です、世子の筆跡を真似てその名を借りねば侍女も従わぬと危惧したのです」安王は世子を幽閉し、袁百里を密かに奥殿に呼んだ。袁百里が世子を庇っているのは百も承知、自白は受け入れられないという。しかし袁百里は老い先短い命でただ一つの願いは世子の平穏無事だと訴えた。「どうか世子を放免し、私を重罪に処してください 王爺…来世でお会いしましょう」その頃、駱青蓮は侍女・東籬(トウリ)、侍従・李塘(リトウ)の3人で人里離れた別院に到着した。…人の運命は天の定め、思い通りに操ることはできない、無理に捻じ曲げても苦難が増すだけ?私はそんな言葉を信じない…青蓮たちの住まいとなる留院(リュウイン)は荒れ果てた家だった。すると開けた途端に門が外れて倒れてしまう。恐らく慕海瑶(ボカイヨウ)の挨拶代わりだろう。つづく( ๑≧ꇴ≦)世子wwwwww
2024.11.08
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岁岁青莲 Blooming Days第16話「つかの間の幸せ」呂北逸(リョホクイツ)は許寄柔(キョキジュウ)が噬心(セイシン)毒に冒されていると見抜いた。この毒の産地は砂漠、慕海瑶(ボカイヨウ)の故郷だという。「私は忠節を尽くした人に命を握られてしまったの」駱青蓮(ラクセイレン)と沈静容(シンセイヨウ)はようやく許寄柔が脅されていたことを知った。「だから李浅陌(リセンバク)の指示に従ったのですね」実は慕海瑶の侍従だった徐良川(ジョリョウセン)は今、聴瀾(チョウラン)閣にいた。噬心毒には毒消しがなく、その代わり症状を抑えることができる″仙人衣″という薬がある。許寄柔はこの薬を聴瀾閣からもらうため、やむなく李浅陌に加担していた。呂北逸は許寄柔の治療を買って出た。成功の見込みは7割、正直なところ許寄柔の運次第だという。駱青蓮と沈静容は許寄柔を励まし、たとえ1割の可能性だとしても望みがあるなら諦めないで欲しいと訴えた。「必ず助かります」賀連信(ガレンシン)は駱青蓮が喜びそうな贈り物を探し回っていた。すると以前、百珍巷(ヒャクチンコウ)の店で青蓮が気に入ったが、買い手がいると知ってあきらめた指輪が手に入る。喜んだ賀連信は早速、漣微居(レンビキョ)に届けに向かったが、そこで思いがけず青蓮の本心を知ってしまう。駱青蓮は犬に襲われた時、いかに子供が大切な存在か身に沁みたと吐露した。「血肉を分けた私の肉親、私の命だわ 屋敷に家族がいないのなら自分で作ればいいと気づきました この子を産みたい、成長を見守り、一緒に生きたい」その時、突然、賀連信が入ってきた。「その子を産むと決めたのは家族を作るためなのか?!」「はい」「この屋敷には家族がいないと?」「…はい」「父親の私は眼中になく、子供と生きたいと?!」「はい!」青蓮があまりに素直に認めてしまい、沈静容と許寄柔は諌める間もなかった。案の定、賀連信は深く失望し、邪魔者である自分はもう漣微居には来ないと言い捨て帰ってしまう。( ˶´꒳`˵ )<はい!ってマイマイw南如珍(ナンジョチン)は驚秋(キョウシュウ)院を訪ねた。李浅陌の嫉妬を利用した南如珍の献策が成功、方懐蕊(ホウカイズイ)は時児(ジジ)の養育権を手に入れ、嫡妻の座を盤石にする。南如珍はこれで正夫人の弱みを握ったはずだったが、方懐蕊はそれほど愚かではなかった。「数日前、酔柳(スイリュウ)に紅を買いに行かせたの あなたが阮之湄(ゲンシビ)と会っていたと聞いたわ」「路地が暗くて見間違えたのでは?」「…私は路地とは言っていない」すると方懐蕊は側室の座をちらつかせ、これから面倒なことは南如珍に頼むと言った。 工エエェェ(;╹⌓╹)ェェエエ工世子・賀連儲(ガレンチョ)は兄弟たちを宴に招いた。そこで余興のくじの中に老三への命令を入れたが、それを見た賀連信の顔色が一変する。「″駱青蓮の腹の子を殺せ?″冗談を…」「駱青蓮の子が嫡孫になるという噂を聞いた、もし男児を産んだら老三が世子になるとな」さすがに賀連修(ガレンシュウ)と賀連佐(ガレンサ)は飲み過ぎだと二兄を諌めたが、世子の苛立ちは募る。その時、思いがけず袁百里(エンヒャクリ)が現れ、浅はかな世子の行動に激怒した。南如珍と侍女・剪雨(センウ)は呂北逸を籠絡しようとして失敗した。そこで漣微居にやって来た駱青蓮の妹・駱水蘭(ラクスイラン)に目をつける。水蘭は信宅に来てもわがまま放題だったが、青蓮はただ1人の妹だからと大目に見ていた。賀連信は庭園で偶然、笛を吹いている水蘭と出くわした。そこで水蘭を漣微居まで送ったが、どうしても敷居をまたげない。するとちょうど青蓮がやって来た。気まずくなった賀連信は小さな化粧箱を敷居に置くと、逃げるように帰ってしまう。化粧箱の中には縁がないと駱青蓮が諦めた指輪が入っていた。すると侍女の東籬(トウリ)から流石に公子に冷たすぎると諌められ、駱青蓮も反省する。「この子に聞いてみる… 父親に会いたかったら1回、蹴って、会いたくなければ2回よ」賀連信は庭園で悶々としていた。そこへ思いがけず指輪をはめた駱青蓮が現れる。「我が子よ、あなたの父親よ?好きなら2回、蹴ってあげて」喜んだ賀連信はお腹に耳をつけた。「青蓮、1回しか聞こえぬぞ?…もう1回、蹴ってくれ」こうしてすれ違っていた駱青蓮と賀連信は再び心を通わせたが…。駱青蓮が寝宮に戻ると水蘭が侍女の織月(ショクゲツ)を引っ叩いていた。驚いた青蓮は妹に謝るよう命じたが、水蘭は動物以下の奴婢に謝る必要はないと言い放つ。これには妹に甘い青蓮も激怒、思わず手を挙げた。傷ついた水蘭は漣微居を飛び出し、帰らなくなってしまう。水蘭を探すため漣微居の者は全て出払っていた。駱青蓮は大きなお腹を抱えて殿門で知らせを待ったが、そこへ南如珍の侍女が現れる。実は水蘭が南如珍の静姝(セイシュ)館にいたというのだ。一方、賀連信は南如珍の具合が悪いと聞いて静姝館にいた。「呂北逸に薬を作らせよう」賀連信は呂北逸を呼びに行こうとしたが、中庭で呂北逸と駱青蓮が仲睦まじそうに話している姿を見てしまう。駱青蓮は賀連信が寝殿から出てくるのを待った。すると日が暮れてからようやく賀連信が現れる。「なぜ怒っているの?」「見てはいけないものを見たからだ!」賀連信は駱青蓮と呂北逸の関係を怪しんだ。驚いた青蓮は腹痛がするので呂北逸が診察してくれただけだと釈明したが、賀連信はまるで父親のように青蓮の腹を触っていた呂北逸に激しく嫉妬する。「本当に私が父親なのか?そうなら父親として言わせてもらう そなたに母親の資格はない!」「何ですって?!」青蓮は賀連信が生まれた子供を誰かに預けるつもりだと誤解した。そこへ主を心配して探していた侍女たちが駆けつける。東籬はひとまず寝宮に戻るよう説得したが、青蓮の怒りは収まらなかった。「離して!」青蓮は侍女たちの手を振り払い、賀連信を追った。すると一足先に南如珍が且歌苑(ショカエン)に入ってしまう。焦った青蓮は急いで後を追おうとしたが、その時、足を滑らせ転倒した。李塘(リトウ)は主が危険だと知り公子に助けを求めた。しかし剪雨に門前払いされてしまう。「決して起こすなと言われたの」その頃、南如珍が差し入れた酒を飲んで憂さ晴らししていた賀連信は泥酔していた。許寄柔が呂北逸を連れて戻った。しかし青蓮の出血が酷く、子供はあきらめなければならないという。「君の命が危ないんだ、すぐ赤子を出さなくては」すると許寄柔が手伝いを申し出た。「私がやるわ」つづく( ゚д゚)マイマイお見事
2024.11.07
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岁岁青莲 Blooming Days第15話「仕組まれた散歩」駱青蓮(ラクセイレン)の懐妊が安(アン)王の知るところとなった。青蓮は仕方なく曲涼(キョクリョウ)を去って子供に穏やかな暮らしをさせたいと明かしたが、賀連信(ガレンシン)の期待に反し、安王は自由にすればいいと許して席を立ってしまう。しかし青蓮は安王の悲しそうな表情に胸が痛み、思わず後を追った。「王爺!…時間をください」安王を見送った賀連信は駱青蓮を漣微居(レンビキョ)まで送った。青蓮は自分の子さえ利用するつもりかと不快感をあらわにしたが、賀連信は自分も父親として子を守りたい一心だったと訴える。「これまで己の感情を抑えてきた、だが今は怖い、子を失えばそなたを失ってしまう どうやらお前に本気のようだ」賀連信は青蓮を引き寄せ、口づけした。駱青蓮の懐妊の噂はすぐに広まった。袁百里(エンヒャクリ)は世子への寵愛が亡き王妃の身代わりである駱青蓮の赤子に奪われると焦り、賀連儲(ガレンチョ)に発破をかける。一方、賀連修(ガレンシュウ)の嫡妻・阮之湄(ゲンシビ)は密かに静姝(セイシュ)館を訪ねた。南如珍(ナンジョウチン)は外出が難しく報告が遅れたと謝罪したが、阮之湄は庶室に昇格したならもはや駒ではないという。賀連信の真心を知った駱青蓮は少しずつわだかまりが解けて行った。毎日のように漣微居へ届く賀連信からの贈り物。しかし公子の寵愛を独り占めする駱青蓮に側室・李浅陌(リセンバク)は激しく嫉妬していた。駱青蓮は沈静容(シンセイヨウ)を誘い、久しぶりに棲雁(セイガン)楼を訪ねることにした。しかし許寄柔(キョキジュウ)は独りでどこかへ出かけたという。すると侍従・林照(リンショウ)は具合が悪い主が心配だとうっかり口を滑らせ、侍女・花扶(カフ)にたしなめられてしまう。「病気なの?」「ご心配なく、ただの風邪ですから」棲雁楼からの帰り道、駱青蓮は侍女の様子が変だったと怪しんだ。沈静容は慕海瑶(ボカイヨウ)と手を組んでいた許寄柔をどうしても信用できなかったが、青蓮はもう過去のことだという。「寄柔夫人とも力を合わせられたら心強いわ」「もしや私が嫉妬したと思ったの?…確かにあなたは思慮深くて私は浅はかね」すると沈静容は先に帰ってしまう。「姐姐が警戒するのも当然ね…ただ気位が高い寄柔夫人が卑怯な人には思えないの」その話を偶然、裏庭の蔵から戻った許寄柔が聞いていた。許寄柔は何も知らずに自分を信じる駱青蓮に困惑した。「愚かね…」すると背後から歩いてきた方懐蕊(ホウカイズイ)に独り言を聞かれてしまう。「誰が愚かなの?」「私です、真夏にこんな厚着で日陰を歩いているなんて…着替えてきます」方懐蕊はそれ以上、追求しなかったが、慕海瑶の失脚後に急に駱青蓮と近しくなった許寄柔を訝しんだ。賀連信はどんな贈り物にも興味を示さない駱青蓮に困惑していた。「食も容姿も興味はない、あとは何だ?…権力か?」すると侍従の蘇南春(ソナンシュン)が庶室に昇格してはどうかと助言する。「うむ…父王のために孫を産んでくれれば正室もやぶさかでない だが屋敷を離れたがっていて難しいしな」「公子、それが姑娘の考えが変わったとか、屋敷に残るようです」その話を偶然、方懐蕊が聞いていた。沈静容は駱青蓮と仲直りしようと漣微居(レンビキョ)を訪ねた。しかし許寄柔の姿に気づき、声をかけずに様子を見守る。実は許寄柔は自分の懐妊中に手縫いした衣を青蓮に差し入れていた。すると駱青蓮は臨月用の衣がまだ新しいことに気づく。「私のお腹に子がいたのは6ヶ月までだったから…」沈静容は結局、来訪を伝えずに引き上げた。一方、許寄柔は6ヶ月用の青い衣に着替えて散歩へ行こうと駱青蓮を誘い出す。「流産の話は初耳です」「私も最初は妾で、身ごもって庶室になったの でも子供は6ヶ月で流産、娘だった、仕組んだのは葉秀(ヨウシュウ)よ」許寄柔はそれが原因で子を産めない身体になっていた。許寄柔は駱青蓮を庭園に連れて行った。青蓮は屋敷へ来て初めての場所だと喜んだが、許寄柔はどこか上の空、急に早く帰ろうという。しかし合図の鳥の声が聞こえ、許寄柔は逃げるように青蓮を置いていなくなった。「寄柔夫人?寄柔夫人?」青蓮は大きなお腹で許寄柔の後を追ったが、そこに牙を向いた犬が現れる。驚いた青蓮は恐怖でその場から動けなくなった。その時、呂北逸(リョホクイツ)が現れ、犬を蹴り飛ばし青蓮を救う。すると方懐蕊たちと駆け付けた賀連信が怯える青蓮を抱きしめた。呂北逸は逃げようとしていた男を捕らえた。賀連修は妻妾たちが見守る中、自ら審問、男が聴瀾(チョウラン)閣の侍従と知る。焦った李浅陌は自分と無関係だと訴えたが、実は正夫人の侍女・酔柳(スイリュウ)が全て見ていた。酔柳は聴瀾閣から慌てて飛び出して行く侍従を目撃、後をつけた。すると裏庭の荒れた古い蔵からどう猛な犬を連れ出し、駱青蓮が散策している庭に放ったという。酔柳は恐ろしくなって正夫人へ報告に戻ると、ちょうど賀連信が居合わせたのだった。賀連信は正直に白状すれば家族を見逃すと約束し、侍従を懐柔した。すると侍従は主に命じられたと告白し、いきなり短剣を取り出して自害してしまう。賀連信は嗣子(シシ)の殺害を図ったとして李浅陌の身分を剥奪、永寒閣での幽閉を命じた。おかげで方懐蕊は時児(ジジ)の養育を任され、危うかった正室の座を守る。これで一件落着かと思われたが、その時、呂北逸がひとつ確認したいと訴えた。呂北逸は駱青蓮を散策に連れ出した許寄柔を怪しんだ。そこで許可を得て許寄柔に近づくと、思った通り青蓮と同じ粉薬の匂いがする。実は駱青蓮を助けた時、かすかに妙な香りがしていた。犬を訓練する時、何度も同じ香りを嗅がせることで攻撃を指示できるようになるという。しかし青蓮は許寄柔をかばった。「あの男とは出がけに会い、その時に粉薬を付けられたのでしょう その香りが一緒にいた寄柔夫人に移ったのです」その時、賀連信は確かに青蓮が見慣れない青い衣を着ていると気づいた。「初めて着ました、新しく縫ったのです」「おかしいな、裁縫している所を見たことないぞ?誰が縫った?」すると咄嗟に沈静容が自分が縫ったと答えた。駱青蓮は寝宮の前で沈静容を呼び止め、怒っていながら自分を助けてくれたと感謝した。「助けたのはあることを知ったからなの、あの日…」そこへ許寄柔が現れた。駱青蓮たちはひとまず寝宮に入った。すると許寄柔がいきなり叩頭、青蓮を害そうとした謝罪と助けてくれたお礼だという。「借りは嫌いよ、助力が必要なら全力で借りを返すわ」その時、思いがけず呂北逸がやって来た。「噬心(セイシン)毒、いつからだ?」この毒は服毒すると徐々に五感が失われ、1年以内に死ぬという。つづく|ω・`)壁に耳ありジョージにメアリー…え?w
2024.11.06
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岁岁青莲 Blooming Days第14話「新たな火種」呂北逸(リョホクイツ)を追いかけ、ねぐらにまで押しかけた賀元雪(ガゲンセツ)。呂北逸の憂さ晴らしの酒に付き合いながら、彼には忘れられない想い人がいることを知るのだった。翌朝、駱青蓮(ラクセイレン)は且歌苑(ショカエン)の寝台で目を覚ました。賀連信(ガレンシン)は侍女の東籬(トウリ)を呼んで世話を頼み、すでに出かけたという。「小姐、飲み過ぎですよ?」すると青蓮はおぼろげながら昨夜の失態を思い出した。確か賀連信から短剣を渡され、酒の力を借りようと杯を空けたが、そのまま泥酔して醜態を晒したらしい。青蓮は居たたまれなくなって急いで帰ろうとしたが、その時、東籬が卓上にある封書を見つけた。…夫婦円満を望まぬなら自由にしよう、これより各々の道を行く…賀連信は屋敷に寄り付かなくなった。そんな中、朝議では世子・賀連儲(ガレンチョ)と賀連信が調子を合わせ、賀連修(ガレンシュウ)の居場所がなくなってしまう。賀連修は復活を誓うが、何より自分には賢妻である阮之湄(ゲンシビ)がいた。駱青蓮は近頃、食欲を失くしていた。東籬は公子を追い出したからだと揶揄したが、そんなある日、流雲小築(リュウウンショウチク)がにわかに騒がしくなる。青蓮が様子を見に行ってみると、すでに妻妾たちが集まって門から中の様子をうかがっていた。「王府は耳が早いわね、慕海瑶(ボカイヨウ)が去るや否や新入りが来たわ ご覧なさい、″湖底の魚″も飛び出して来た」妻妾たちは呆れたように解散すると、新たな妾・南如珍(ナンジョウチン)が青蓮に気づいて挨拶にやって来た。駱青蓮はその足で驚秋(キョウシュウ)院へ向かうことにした。それにしても南如珍は美しく賢そうで話も上手い。その完璧さがかえって駱青蓮を警戒させた。すると且歌苑で急に火の手が上がり、屋敷は騒然となる。青蓮は密かに小火を出した宝物庫に飛び込んで賀連信の大事な羽織を救ったが、その様子を南如珍が見ていた。賀連信は火事があったと聞いて慌てて屋敷に戻った。そこで真っ先に懿(イ)夫人が縫ってくれた羽織を確認したが、無事だと分かって安堵する。すると火消しを手伝ったのか、ある女が疲れて居眠りしていた。「そなたは?名は何という?」その女は新たな妾・南如珍だった。その夜、李塘(リトウ)は偶然、火付けの下手人を見つけ、駱青蓮に報告した。「昼間の火事の時、付け火を疑われる者と出くわしました 先ほどまた見かけたので後をつけたところ…南如珍の侍女でした」駱青蓮は且歌苑を訪ねた。喜んだ蘇南春(ソナンシュン)はすぐ主に報告しようとしたが、南如珍がいることを思い出して困惑する。「あの者がいるのね?」すると南如珍の侍女・剪雨(センウ)が現れ、公子が主を気に入ったので明朝にでも出直して欲しいと門前払いされてしまう。…たかが小火よ、寵愛を得たら付け火くらい何でもない…駱青蓮は帰りに沈静容(シンセイヨウ)を訪ねた。恐らく付け火は公子に近づくための手段、自分が口を出す筋合いではないという。「妹妹ったら、何だか妬いているみたい、クスッ」「考えすぎよ、私の想い人が誰か知っているはずよ」すると青蓮は手巾を忘れたまま帰ってしまう。一方、賀連儲は老三にすっかり骨抜きにされ、女色に溺れる毎日を送っていた。翌朝、方懐蕊(ホウカイズイ)は南如珍が公子の寵愛を賜ったと早合点し、且歌苑に褒美を届けた。妻妾たちは南如珍の得意げな様子を門から冷ややかに眺めていたが、その時、二日酔いで目覚めた賀連信が水を求めて外へ出て来る。「これは何だ?」ようやく事情を飲み込んだ賀連信は駱青蓮への未練で酔い潰れたとも言えず、面目を守るため南如珍を庶室に昇格させ、静姝(セイシュ)館を与えてしまう。すると寝殿の前に落ちている青蓮の手巾に気づいた。「蘇南春?もしや青蓮姑娘がきたのか?」「はい確かに」しかし如珍夫人がいたので侍女が断ってしまったという。実はその手巾は沈静容がわざと置いたものだった。喜んだ賀連信は漣微居(レンビキョ)に駆けつけた。しかし主の体調がすぐれず眠っているため会えないと東籬に門前払いされてしまう。同行した南如珍は公子を拒まぬよう助言し、昨夜のことは自分が悪いと謝罪した。「まるで小姐がわがままで拒んでいると言いたげですね?小姐は病なのです」「分かった分かった、治るまで待ってやろう 3ヶ月も待ったのだ、扉が開くまでここを動かぬ」南如珍は公子の心にいるのがやはり駱青蓮だけなのだと思い知らされたが、その時、寝殿から染雲(ゼンウン)が出て来た。「大変です!小姐が倒れました!」賀連信は慌てて呂北逸を呼んだ。すると駱青蓮は病ではなく懐妊だと分かる。賀連信はすっかり舞い上がり、早速、褒美を揃えに出かけて行った。その間に呂北逸は安胎薬を飲ませることにしたが、青蓮は拒む。実は懐妊と聞いて真っ先に青蓮の目に浮かんだのは暉児(キジ)の非業の死だった。「ここで生をうけることが幸せとは限らない…出て行くわ」しかし運悪くその言葉を賀連信が聞いていた。賀連信は激怒したが、青蓮は母親として子を守るためだと譲らない。その時、蘇南春が駆けつけ、賀連倚(ガレンイ)が急ぎの用だと伝えた。「駱青蓮、いいか?お前とお前の持つ全ては私のものだ 私の許しなく勝手に奪うことはできぬ!」仕方なくその場をあとにした賀連信。呂北逸はともかく薬を飲むようなだめ、去るか残るかは自分で決めろと言った。「私がそばにいる」信宅に突然、安(アン)王がやって来た。すると安王は青蓮に褒美を授け、改めて医官の脈診を受けさせる。「おめでとうございます、王爺」実は賀連信は青蓮を引き止めるため、父王に孫が増えると報告していた。つづく( ゚ェ゚)で湖底の魚って誰?
2024.11.05
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岁岁青莲 Blooming Days第13話「賀連信の孤独」三兄・賀連信(ガレンシン)を排除するつもりが逆に足下を見られてしまった賀連修(ガレンシュウ)。結局、銀庫の穴埋めのため安く買い集めた骨董を全て手放し、元手を失った。激高する夫の姿を垣間見た嫡妻・阮之湄(ゲンシビ)は侍女・流煙(リュウエン)から慕海瑶(ボカイヨウ)の失脚を知る。「やはり駱青蓮(ラクセイレン)は侮れない…例の者は?」「はい、あとは夫人が教育するだけです」賀連信は呂北逸(リョホクイツ)の献策で買付金の回収に成功した。この功績が認められ呂北逸は幕僚として仕えることが許されたが、その代わり駱青蓮との関わりを一切、断ち切るよう警告されてしまう。慕海瑶(ボカイヨウ)が信宅を去る日がやって来た。しかし見送りに出たのは赤子を抱いた許寄柔(キョキジュウ)ただ1人。慕海瑶は今さらながら真心で接してくれたのが許寄柔だけだったと思い知る。その時、粗末な馬車がやって来た。侍女の如画(ジョガ)は誰が用意したのかと憤慨したが、そこへ方懐蕊が妻妾たちを引き連れ現れる。「私が頼んだのよ」平民に落とされた慕海瑶に妻妾たちは冷たかった。慕海瑶は賀連信が必ず見送りに来てくれると信じて待った。方懐蕊は公子ならすでに出かけたと嘲笑ったが、その時、賀連信が呂北逸を連れて駆けつける。感激した慕海瑶は涙ながらに別れの挨拶を伝え、命綱である息子との面会だけは許して欲しいと懇願した。「…案ずるな、新しい母親を与えるゆえ苦労はすまい」( ゚д゚)はぁ?すると驚いたことに賀連信は赤子を李浅陌(リセンバク)に渡してしまう。「安心しろ、大事に育てる」こうして奇しくも赤子は生母の腕の中に戻った。呆然とする慕海瑶だったが、最後の望みに別院まで公子たちに同行して欲しいと頼む。どんな魂胆があるのか分からなかったが、慕海瑶は駱青蓮を馬車に同乗させ、その後ろから馬に乗った賀連信と呂北逸が付いて行った。馬車は郊外の山道に入った。「駱青蓮、おめでとう、呂北逸が幕僚になったわ でも本当に賎民から抜けることができるかしら?あなたたちの過去は公子の恥よ? 公子が王爺になったら真っ先に殺すのは呂北逸 公子にとって屋敷の人間は全て駒なの、用がなくなれば私のように捨てられるわ」しかし兄がいる限り自分は許されると言い放ち、慕海瑶はいきなり駱青蓮を馬車から突き落としてしまう。賀連信は意識を失った駱青蓮を屋敷へ運び込んだ。呂北逸の見立てでは落下した衝撃から昏睡しただけだと分かったが、その時、青蓮はうわ言で呂北逸の名を呼んでしまう。賀連信は人払いし、献身的に青蓮を介抱した。やがて青蓮は目を覚ましたが、付き添っていた賀連信に目もくれず、呂北逸の身を案じる。青蓮は公子が危険を冒してまで自分を助けるはずがないと決めつけ、当然、呂北逸が救ってくれたと思い込んでいた。「丫头(ヤートウ)、私たちは利益だけの仲か?私が何をしても呂北逸には及ばぬと?」思わぬ公子の言葉に青蓮は慕海瑶の警告を思い出した。…公子が王爺になれば真っ先に殺すのは呂北逸よ…そこで青蓮は自分を突き落とした慕海瑶を罰しないのか聞いた。賀連信はその時機ではないと答えたが、青蓮はやはり慕海瑶の読み通りだと気づく。「初めから呂先生を賎民から救うつもりはなかったのね?」実は慕海瑶は賀連修の心にいるのが駱青蓮だと薄々、気づいていた。そこで馬車から駱青蓮を突き落としてみたが、驚いたことに賀連修は落下した青蓮を抱き留め、自分が盾となって助ける。…女に本気になることはないと思っていた、まさか命懸けで青蓮を救うなんて…慕海瑶は馬車に揺られながら激しい嫉妬の炎を燃やした。しかしこれで賀連修の心にも絡みついて解けない痛みを刻みつけたに違いない、永遠に続く痛みを。一方、賀連信は自分を疑う駱青蓮に深く失望し、売り言葉に買い言葉で呂北逸を助けるつもりはないと言い放った。激怒した青蓮はすぐにでも屋敷を出て行くことにしたが、賀連信は怒りに任せて青蓮に今夜の夜伽を命じてしまう。翌朝、東籬(トウリ)から知らせを聞いた呂北逸は急いで且歌苑(ショカエン)に駆けつけた。するとちょうど門が開いて寝殿から駱青蓮が現れる。蘇南春(ソナンシュン)は公子からの褒美として羽織を贈ったが、青蓮の表情は硬いままだった。駱青蓮は呂北逸に目もくれず帰って行った。愛する青蓮が穢されたと知った呂北逸は激怒、ちょうど寝殿から出て来た賀連信に剣を突きつける。すると賀連信は刺しても見逃すが、刺せないのなら二度と駱青蓮とのことに口を出すなと迫った。その時、呂北逸に会いに来た郡主・賀元雪(ガゲンセツ)の姿が見える。呂北逸は結局、賀連信を刺せずに黙って引き返し、賀元雪は呂北逸の後を追った。賀連信は全身の力が抜けるようにその場でへたり込んだ。「いっそ刺されたかった…」すると今度は方懐蕊がやって来た。賀連信はようやく暉児(キジ)の件でまだ答えを出していなかったと気づいたが、方懐蕊は公子の決断に従うという。「海瑶の別院の調度品は屋敷と同じものを… 公子には多くの味方が必要、慕家に恨まれてはなりません」方懐蕊は跡継ぎのない正室など名ばかりだと分かっていた。慕海瑶がいなくなれば次の慕海瑶が現れるのは必至、正室の座を守るためには公子の負い目を利用するしかない。「私が譲歩するほど公子は私への負い目が強くなる」駱青蓮は約束を反故にして夜伽を強要した賀連信に恨みを募らせた。そこで漣微居(レンビキョ)に戻り、鋭く研いだかんざしを手にして復讐に向かう。しかし思いがけず七弟・賀連倚(ガレンイ)に止められた。賀連倚は兄嫁を庭園に連れ出し、その羽織こそ三兄の真心の証しだと教えた。「誰の物か知っているか?」「徳(トク)夫人?」徳夫人は賀連信の生母だったが、同時に賀連信の心の傷でもあった。…実は賀連信は懿(イ)夫人に育てられた生母・徳夫人のもとに戻ったのは9歳の時だったが、その時、徳夫人には幼い八弟・賀連化(ガレンカ)がいたという徳夫人は自分の手元で育てた八弟を溺愛ある日、賀連信は父王から褒美として羽織を賜ったが、弟が欲しいとねだると取り上げてしまうちょうどその様子を見た懿夫人は胸を痛め、賀連信のために自ら羽織を縫い上げた賀連信にとってこの羽織は宝物となり、誰にも触らせなかったという…その羽織が今、駱青蓮の肩にあった。賀連倚は三兄が遊び人で薄情そうに装うのは怖いからだという。「私は徳夫人に預けられ、三哥と一緒に育ったからよく分かる 三哥にとって人生はうまくやれば褒められ、失敗すれば捨てられる″のが常 二十数年、ずっと仮面をかぶり、緊張を解いたことがない 嫂嫂(サォサォ)、私が命をかけて保証する、三哥はあなたにだけは嘘をつかぬ」駱青蓮は冷静さを取り戻して寝宮に戻った。賀連信が真の愛を信じられない理由はやはり生母が原因だったらしい。…心の深い傷を打ち明けてくれれば誤解は解けたのに…青蓮は今さらながらこれが慕海瑶の蜂の一刺しだったと気づいた。その夜、賀連信は駱青蓮を呼んだ。すると青蓮が羽織を返しにやって来る。賀連信は青蓮だけには嘘をついたことがないと釈明したが、昨夜の夜伽で全て手遅れだと気づいていた。そこで黙って青蓮の手に短剣を握らせる。青蓮は酒の力を借りて短剣を構えたが…。つづく( ̄▽ ̄;)皆さんとご一緒に~っていきなり青蓮だけ馬車に同乗させる流れは何?w
2024.11.04
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岁岁青莲 Blooming Days第12話「牡丹の団扇の行方」内助の功の褒美として賀連信(ガレンシン)の妻妾に3種の団扇を下賜した安(アン)王。すると慕海瑶(ボカイヨウ)は正室がもらうべき牡丹の団扇が欲しいと言い出した。方懐蕊(ホウカイズイ)は序列があるとたしなめたが、慕海瑶はならば安王に決めてもらおうと提案する。しかし安王が何か言いかけた時、急に賀連佐(ガレンサ)がやって来た。賀連佐を送り込んだのは賀連修(ガレンシュウ)だった。賀連修は五弟に上奏状を届けさせ、賀連信の手段を選ばぬ借金取り立てで各部署から不満が噴出していると訴えさせる。しかし官吏の反発は想定内、賀連修の予想通り安王はこれを問題にしなかった。そこで賀連佐は李(リ)大人が取り立てのせいで自害し、実は三兄がこれに抗議した民を皆殺しにしたと告発する。すると今度は世子・賀連儲(ガレンチョ)がやって来た。賀連儲は自分も三弟の罪を暴きに来たと訴えた。しかしよくよく聞いてみると賀連信を擁護していると分かる。「老三の取り立て方は相手が汚職官吏の場合、情け容赦なかった しかし清廉な官吏には返済させるどころか自ら借金の穴埋めをしていのです その中には李大人も含まれていました 私は老三を公平さを欠いた罪で告発します!」すると賀連信は李大人が自害ではなく病気による急死だったとごまかし、暴徒も貧民のふりをした盗賊だったと釈明した。賀連修は暴徒の一件が世子の策略だと知っていた。跡目争いに敵も味方もない。弱みを握られた世子が三兄と手を組めば自分の居場所がなくなるのは必至だ。実は賀連修はあの時、乱闘から密かに逃げ出した男を賀連佐に取り押さえさせていた。賀連修は王五(オウゴ)という証人を呼んだ。王五の話ではあの日、李大人の無念を晴らすべく信公子を訪ねたところ、兵士に排除されたという。賀連佐は民を殺した三兄を激しく非難し、爵位を剥奪すべきと弾劾した。しかし思いがけず慕天殊(ボテンシュ)が新たな証拠としてある手配書を提出する。実は民を扇動した王五の正体は十数年、逃亡を続けていた殺人犯だった。調べてみると民に扮した暴徒も皆、罪人だったという。「そんな輩が李大人の無念を訴え出るでしょうか?」王五は直ちに連行された。賀連佐は自分の過ちだったと謝罪したが、安王は処罰を決めるのは老三だという。爵位剥奪と言ったか?@3>(  ̄꒳ ̄) Σ(°∀°ノ)ノ ビクッ!@5しかし賀連信は父王の期待通り誰も排除せず、五弟も民を思うあまり悪党に騙されたのだろうと寛容な心を示した。こうして一件落着、世子と老五は引き上げた。そこで安王は慕海瑶を御前に呼び、牡丹の団扇が欲しいなら同じ物を作らせて下賜するという。「では今日のところはひとまず正夫人に渡してくれ」慕海瑶は仕方なく盆から牡丹の団扇を取って方懐蕊に渡そうとしたが、その時、思いがけず柄から団扇が取れて落ちてしまう。「何するの?!同等と認められても許せないと?!」方懐蕊は故意だと誤解したが、慕海瑶は何も知らないと困惑した。焦った慕天殊は賀家の男児を産んだことに免じて妹を許して欲しいと嘆願したが、かえって安王の不興を買ってしまう。「褒められたゆえ調子に乗っておるのか?!」すると賀連信は父王の真意を計り決断した。「慕海瑶は横柄で嫉妬深く仁徳に欠ける、よって庶人に降格、南郊の別院に移す」その夜、賀連信は駱青蓮(ラクセイレン)を屋敷の未晞(ミキ)池に連れ出した。「父親(フーチン)の真意に気づいたのはいつだ?」賀連信は駱青蓮が慕海瑶の手先に甘んじていたのがこの日のためだったと分かった。青蓮の話では安王が全てを自分の支配下に置きながら、賀連信に2頭の虎に対抗する力を持たせようとしたという。しかし今回の手柄だけでは遠く及ばず、勢力を広げるために配下を育てる必要があった。青蓮は慕天殊を助けて功を立てさせ出世させることで、妹である慕海瑶という弱みができたという。あの牡丹の団扇も初めから細工されていたのだ。慕海瑶は男児を産み、兄も出世して順風満帆、誰が見ても増長するのは明らかだという。「つまり安王は推測したのではなく知っていたのです 公子は自分が棋士だと思っておられる、でも大局をつかんでいるのは王爺です」実は青蓮は禁足を解かれて王府を訪ねた時、安王の口振りから袁百里(エンヒャクリ)に嫌悪感があると気づいた。その際、亡き錦芳(キンホウ)から公正な安王が縁戚を嫌っていると聞いていたという。賀連信は自分がやりたくてもできなかったことを駱青蓮が叶えたことに驚きを隠せなかった。「だが父親の心は読めても私の心は読めぬのか?」物心ついた時から安王を継ぐと決めていた賀連信。今までの行動は全てそのための布石だったが、駱青蓮とならば例え平凡な夫婦になっても構わないという。「そなたの望みは?…全て叶えよう!」その時、青蓮は呂北逸(リョホクイツ)を助けると誓ったことを思い出した。「私の望みを知りたいと?ならば呂北逸を幕僚にしてください 彼から全てを奪ったのは公子なのですから」賀連信は青蓮の心にいるのが今も呂北逸なのだと知り、呆然となった。「初めからそう取り引きしたはずです…ではこれで」↓正統なアヒル口w方懐蕊はようやく駱青蓮が暉児(キジ)の敵を討つため自分を遠ざけたと気づき、沈静容(シンセイヨウ)を連れて漣微居(レンビキョ)を訪ねた。「あなたを恨み続けるところだったわ」「勝算のない戦いに巻き込むわけにはいきませんでした それに疑り深い慕海瑶を信じ込ませるにはまず味方を騙さなくては…」すると青蓮は肌身離さず持っていた暉児(キジ)の形見の腕輪を正夫人に返した。三兄にしてやられた賀連修。実は賀連修が最も遅れるのは愛する阮之湄(ゲンシビ)に見放されることだった。すると翌日、賀連信が修宅に現れ、冗談めかして取り引きを持ちかける。「やっとの思いで李大人を殺めた下手人を見つけた あろうことか四弟に頼まれたと言ったぞ」「でたらめだ」「それはそうだ、だから昨日、五弟に責められても黙っておいたんだ 貸付金回収に手を焼いているし、お前にも恩が売れるしな、ふっ」焦った賀連修は協力したいが愚鈍ゆえ蓄財が下手だと言い訳した。しかし賀連信は銀子がなくても山のように宝物があると知っている。「ここ数日、曲涼(キョクリョウ)で妙なことがあってな 高官が借金返済のため書画や骨董品を叩き売っていたんだが… それがあっという間に誰かが全て買い取ったらしい 三哥は気になって調べたんだ、すると全てある屋敷に運ばれていた、誰の屋敷だと思う?」つづく( ˙꒳˙ )ホント、わけが分からないだけど公子が青蓮を本気で好きになったことだけは分かったw
2024.11.03
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岁岁青莲 Blooming Days第11話「二度目の別れ」賀元雪(ガゲンセツ)を助けた賀連儲(ガレンチョ)は伯父である右長史・袁百里(エンヒャクリ)を頼った。賀元雪は暴漢に見覚えはないと言ったが、袁百里は郡主に毒入りの茶を飲ませて眠らせてしまう。賀連信(ガレンシン)は安(アン)王から李浅陌(リセンバク)の父を追い詰めた責を問われるはず、さらに郡主が命を落としたとなれば…。一方、賀連信と慕天殊(ボテンシュ)は公金を輸送中、郊外で暴徒に足止めされていた。実は李大人(ダーレン)の自害はきっかけに過ぎず、民たちの目的は公金の強奪だと分かる。その時、物陰から何者かが矢を放ち、民の一人が倒れた。「官兵が民を殺したぞ!」これをきっかけに官兵と民たちが衝突、思わぬ騒ぎになってしまう。その頃、ようやく目を覚ました賀元雪はいつの間にか拘束され、馬車に揺られていた。信宅では2人の側室のお産が始まっていた。朗月(ロウゲツ)閣を追い返された方懐蕊(ホウカイズイ)は聴瀾(チョウラン)閣で李浅陌の出産を待っていたが、そこへ許寄柔(キョキジュウ)が現れる。許寄柔は遠回しに正夫人がまた赤子を害す可能性があると牽制、一緒に外で待つよう迫った。賀元雪は見知らぬ男たちに三兄たちがいる河原で降ろされ、命を狙われた。しかし突然、呂北逸(リョホクイツ)が現れ、再び九死に一生を得る。すると呂北逸はそのまま賀連信に加勢した。慕海瑶(ボカイヨウ)の計略を見抜いていた駱青蓮(ラクセイレン)は出産を静観していた。すると侍従・李塘(リトウ)が駆けつけ、賀連信の危機を知る。駱青蓮は賀連信を助けるため慌てて出かけることにしたが、慕海瑶の計略に気づいた方懐蕊が現れ、今も自分を正夫人だと思うなら協力して欲しいと懇願した。しかし駱青蓮は喉まででかかった言葉を飲み込み、心を鬼にして突き放す。…ごめんなさい、曲涼(キョクリョウ)の未来がかかっている、どうしても行かなくては…「いずれ私の考えがお分かりになります」その時、沈静容(シンセイヨウ)が駆けつけた。慕海瑶が男児を出産したが、李浅陌は死産だったという。手遅れだと知った方懐蕊は肩を落とし、慕海瑶に取り入った駱青蓮に失望して戻って行った。一方、賀連信は呂北逸の助けもあり暴徒を鎮静させていた。すると呂北逸が賀連信に仕えたいと懇願、はい上がるためにも過去のことを忘れるという。賀連信は敵に使えるという呂北逸に驚きを隠せなかったが、今は何より民の被害の大きさに胸が痛んだ。「公金を奪おうとまでするとは…民はここまで困窮しているのだな」「公子、普通の民ではありません」その証拠に呂北逸は暴徒が持っていた剣を見せた。袁百里の謀略は失敗、かろうじて逃げ出した暴徒の1人が復命した。「我が軍は全滅しました」しかも郡主まで賀連信が保護したという。その頃、賀元雪と再会した呂北逸は、元雪の言葉のおかげで奮起したと感謝していた。賀連信は公金と妹を慕天殊に預け、独りでどこかへ出かけようとした。呂北逸は止めたが、その時、思いがけず袁百里が現れる。すると袁百里は賀連信を屋敷へ案内し、李大人を殺害した刺客を差し出した。「李大人を殺めたのは世子だと?実は虎視眈々と漁夫の利を狙う者が…」袁百里は黒幕が四弟・賀連修(ガレンシュウ)だと明かし、勢力を持たない賀連信を懐柔した。「もし世子が失脚したら… 私は曲涼に残る大半の者を率いて信公子にお仕えする覚悟です」賀連信は河原に戻る途中、耐えきれず馬を降りた。正義を貫く者と自分の良心に背くことはできないが、賀連修に対抗するには確かに世子と組む必要がある。…このままでは曲涼が滅びる、今の私には勢力がない、時機を待つしか…賀連信は覚悟を決めて馬にまたがったが、その時、思いがけず駱青蓮が荷車を率いて現れた。「公子、決断されましたか?」駱青蓮の荷車には賀連信が回収した世子の下賜品が山積みになっていた。賀連信はこれを世子に返して帰順しようと考えていたが、青蓮は反対する。「王爺がなぜ公子に貸付金回収を命じたと?」青蓮は安王が世子と賀連修の対立で朝廷が二分し、政が不安定になるのを懸念したのだと見抜いていた。「″三者の鼎立(テイリツ)″です」安王が賀連信に白羽の矢を立てたのは誰かを排除するためではないという。その夜、総管・于徳常(ウトクジョウ)が暗衛からの報告を安王に伝えた。「王爺の思惑通りです」安王は賀連信の期待通りの働きに満足すると、そこへ無事に戻ってきた賀元雪が現れた。「父王…ご心配をおかけしました」駱青蓮は郡主が安王に何と説明するのか心配だった。しかし賀連信は事が大きすぎるゆえ賀元雪は何も言わないはずだという。「かつて父親(フーチン)は懸命に曲涼の開拓を進めたがなかなか成果がなかった あれは私が15歳の頃、干ばつがあってな 父親は城壁から見える荒畑を指して言った これが曲涼だと、貧しい流民がいるのが曲涼なのだ 私は心の中で誓った、いつか民が苦しまぬようにしてみせると… それなのに…私たちのために罪のない民が命を落としてしまった」賀連信は思わず涙ぐんだ。すると青蓮はこれも大業を成すための過程だと励ます。「いつか公子が曲涼を治める時が来ます、その時、死者は報われるでしょう」賀連信は青蓮の言葉に感激し、そっと手を取った。そこへ青蓮がずっと行方を探していた呂北逸が現れる。青蓮は咄嗟に賀連信の手を振り払うと、呂北逸と2人だけで話すことにした。呂北逸は賀連信に仕えるつもりだと明かした。誇りを取り戻すためには功を成し、賀連信の力を借りて賎民から抜け出すしか道はない。青蓮は全て自分のせいだと涙した。しかし呂北逸は駱家には自分の家族のようになって欲しくないとなだめる。青蓮は愛する人と改めて別れを決意、三つ指を立てて月に誓いを立てた。「私、駱青蓮は呂北逸の立場回復を助けます これからはあなたを″呂先生″と呼ぶ、あなたも私を″青蓮姑娘″と呼んで…」慕海瑶は医者と産婆を懐柔、李浅陌が産んだ赤子と氷室で保存していた赤子の亡骸を密かに交換することに成功した。事実上の女主人となった慕海瑶は妻妾たちに漣微居(レンビキョ)にも挨拶に行くよう勧め、駱青蓮を優遇する。駱青蓮が出産の日に方懐蕊の頼みを断ったと知り、慕海瑶の信頼は揺るぎないものになっていた。許寄柔は駱青蓮の腕輪が暉児(キジ)の形見だと明かしたが、慕海瑶は聞く耳を持たない。「いいわ、他の者と手を組むなら私はもう来ない」安王は公金を無事に届けた賀連信たちを食事に招いた。功を立てた慕天殊は平南総兵(ヘイナンソウヘイ)に任命され、同席していた慕海瑶も妹として鼻が高い。すると安王は内助の功の褒美として招待した3人の夫人に団扇を下賜した。「名品だぞ、1本ずつ選ぶが良い」駱青蓮は夫人の2人が団扇を取るのを待った。しかし慕海瑶が急に駱青蓮が最初に取るよう勧める。方懐蕊も確かに功がある駱青蓮が先に選ぶべきだと促した。そこで青蓮は無難に蝶々の刺繍の団扇を取る。嫡妻の方懐蕊は花の女王である牡丹の団扇に手を伸ばしたが、慕海瑶が止めた。「姐姐(ジェジェ)、その団扇は私にください」つづく₍₍ (ง ˘ω˘ )ว ⁾⁾ ♩しかのこのこのここしたんたん~しかのこのこのここしたんたん~しかのこのこのここしたんたん~しかのこのこのここしたんたん~しかのこのこのここしたんたん~しかのこのこのここしたんたん~話が全く分からないので踊っておきましたw
2024.11.01
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岁岁青莲 Blooming Days第10話「秘めたる情熱」慕海瑶(ボカイヨウ)に帰順した振りをして鳴りを潜める駱青蓮(ラクセイレン)。しかし庶室の許寄柔(キョキジュウ)は駱青蓮の思惑に薄々、勘づいているようだった。許寄柔は簡単に信用すべきでないと警告したが、かえって慕海瑶の機嫌を損ねてしまう。賀連信(ガレンシン)は買い物と称して駱青蓮を百珍巷(ヒャクチンコウ)へ連れて行った。すると賀連信が五弟・賀連佐(ガレンサ)の義弟宅で青蓮の侍従・李塘(リトウ)を見た者がいると牽制する。実は慕天殊(ボテンシュ)に銀庫の手がかりを教えて功を立てさせたのは駱青蓮だった。「正夫人の立場を落とし、慕海瑶を持ち上げる魂胆か?何を企んでいる?」「公子、正夫人の無実をご存知なら、私と同じ考えなのでは?」「私?ふっ、私はただの遊び人だ」しかし青蓮は賀連信が遊び人を装いながら、貸付金回収の調査に来たと気づいていた。最近の百珍巷は貸付金を返すために家宝を売りに来る官吏たちで賑わっていた。するとある店で偶然、買い取りを断られている李家の使用人を見かける。賀連信はその家財に価値がないと知りながら、なぜか全て買い取った。賀連信は李家に家財を届けて屋敷を後にした。実は李家は李浅陌(リセンバク)の実家、父親は遊興する他の官吏とは違い、貧民救済のために借金したという。父親はかつて水害に巻き込まれた民を救うため私財をなげうち、賀連信はその姿に深く感銘を受けていた。「彼の志を尊重したい、だが借金を帳消しにする以外、私には何もできぬ せめて娘に赤子を無事に産ませ、その子をしっかりと育ててやりたいのだ この世は不公平だ、だが私は良心を信じる (๑•̀ㅂ•́)و✧」駱青蓮は賀連信の胸には秘めたる情熱があると知った。その頃、王府を抜け出した郡主・賀元雪(ガゲンセツ)も百珍巷にいた。李家の前で馬車に乗り込もうとした賀連信は男装した妹を見かけたが、見失ってしまう。実は賀元雪は三兄に気づき、咄嗟に鍵が開いていた裏門から李家に逃げ込んでいた。すると賀元雪はそこで老爺が刺客に殺される様子を目撃する。「お前は修(シュウ)公子の邪魔だ」しかしうっかり物音を立て、刺客に追われることになってしまう。必死に逃げた賀元雪はいつの間にか侍女と離ればなれになった。ともかく酒楼に逃げ込んで客を装ったが失敗、刺客に見つかって慌てて飛び出して行く。実はその席で酒を飲んでいたのは呂北逸(リョホクイツ)だった。呂北逸は自分の外套と酒瓶を持って逃げ去った娘を追った。やがて空き家で刺客に襲われている娘を発見、高い武功で刺客を蹴り飛ばす。呂北逸は娘から自分の外套を剥ぎ取り、無事に酒瓶を取り返した。実はその酒瓶は青蓮からの贈り物、どうしてもあきらめるわけにいかない。すると娘は空心庵(クウシンアン)まで送ってくれないかと頼んだ。呂北逸は令嬢のお遊びかと呆れたが、賀元雪は籠の鳥でいるより出家した方がましだという。「家には豪華な衣や宝石があるけれど墓場よ 抜け出すには高官に嫁いで別の墓場に行くだけ…私には普通の暮らしができない」「普通の暮らし?…普通ってのはある日、一晩にして全てを失うんだ 分かるか?最愛の人が婚礼を前にして連れ去られ、他の男に嫁いで行く気持ちが」その夜、駱青蓮は許寄柔を牽制するため棲雁(セイガン)楼を訪ねた。「禁足が解かれたのにご挨拶が遅れました…」青蓮は馴れ馴れしく許寄柔の手を取ったが、急に手首をつかまれてしまう。「暉児(キジ)の腕輪は合わないわ」許寄柔は青蓮の腕輪が亡き暉児の形見だと気づいていた。「寄柔夫人は海瑶夫人に忠実なのですね? でも真心に真心で応えてもらえるとは限りません 虎の供をするなら用心しないと襲われますよ?…東籬(トウリ)、帰るわ」漣微居(レンビキョ)へ戻る道すがら、駱青蓮は許奇柔の手が妙だったと漏らした。「赤らんでいたから触ってみたけれど、とても冷たかった どこへ行けばあんなに冷たくなるのかしら?」すると東籬が氷室ではないかと気づいた。しかし真夏でもないのになぜ夜遅く氷室に行く必要があったのか。その話を偶然、通りかかった庶室・葉秀(ヨウシュウ)が聞いていた。葉秀は氷室に向かった駱青蓮たちを尾行、そこで思わぬ事実を知ってしまう。翌日、賀連信は朗月閣で朝食を取りながら慕海瑶の機嫌を取っていた。実は治水工事用の公金が集まり、今日は慕天殊と運ぶことになっているという。すると典宝(テンホウ)署の前で民が騒ぎていると知らせが届いた。「李大人(ダーレン)が…自害したと」驚いた賀連信は何か裏があると気づき、念のため李浅陌には伝えないよう釘を刺して出かけて行った。慕海瑶は李浅陌に出産してもらわなければならない理由があった。すると珍しく葉秀が訪ねてくる。葉秀は権勢を失った正夫人ではなく海瑶夫人に取り入ろうとしたが、慕海瑶は朗月閣に居場所はないと冷たかった。「では朗月閣ではなく氷室だったら?…あなたの赤子のように氷室にいようかしら?」典宝署の前には李大人に恩がある多くの貧民が集まり抗議していた。これも賀連信が借金の取り立てで追いつめたせいだという。しかし賀連信は民の排除を命じず、裏門から密かに公金を運び出すことにした。一方、呂北逸は助けた娘が郡主とは知らないまま、一足先に空き家を後にした。恐る恐る門を開けた賀元雪、すると目の前に足を折られて立ち上がれなくなった刺客がいる。その時、なぜか世子・賀連儲(ガレンチョ)の馬車が現れ、賀元雪は運良く二兄に助けられた。朗月閣の如画(ジョガ)は庭園を散策中だった李浅陌に聞こえるよう、李大人が借金を隠せず自害したと侍女に話した。これを聞いた李浅陌は激しい衝撃で倒れ、そのまま産気づいてしまう。一方、呂北逸は街中で偶然、公金を運送する賀連信の姿を見かけた。するとふいに昨夜の娘の言葉を思い出す。…あなたはただの弱虫よ、自暴自棄になってもさらに尊厳を手放すことになるわ…李浅陌のお産が始まった。寝宮で朗報を待っていた方懐蕊(ホウカイズイ)だったが、葉秀が倒れるように駆け込んでくる。「どうしたの?」「正夫人…慕海瑶の子は死にました…慕海瑶は浅陌夫人の子を奪おうと…グフッ!」すると葉秀はそこで急に血を吐き、意識を失ってしまう。そこへ慕海瑶も産気づいたと報告が来た。朗月閣では慕海瑶の偽装出産が始まった。すると思いがけず方懐蕊が乗り込んでくる。方懐蕊は寝所へ入ろうとしたが、如画や徐良川(ジョリョウセン)たちが全力で阻止、今や女主人は慕海瑶だと反発した。その頃、典宝(テンホウ)署で抗議していた貧民たちは賀連信たちの居場所を突き止めたという男に煽られてついて行った。一方、何も知らず二兄に救出された賀元雪だったが…。つづく( ゚ェ゚)何だか話が見えないw
2024.10.31
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岁岁青莲 Blooming Days第9話「だまし合い」駱青蓮(ラクセイレン)を利用して慕海瑶(ボカイヨウ)を害そうと企んだ李浅陌(リセンバク)。しかし転んだはずの慕海瑶が大きなお腹で寝殿から出て来た。慕海瑶の芝居はうまく行ったように見えたが、方懐蕊(ホウカイズイ)は久しぶりに茶でも飲みながら話したいと牽制する。殿内にいた侍女・如画(ジョガ)は駱青蓮どころではなくなり、慌てて亡骸を隠そうとした。するとその間に駱青蓮が外へ出てしまう。駱青蓮は正夫人に事情を説明した。「禁足を解かれて安(アン)王に謁見して戻った時、医官を案内する如画と会ったのです 海瑶夫人が転んだと聞いて心配になり一緒について来ました ご報告に上がろうとしたらちょうど正夫人がこちらに…」すると青蓮は慕海瑶のお腹の子は無事だと嘘をついた。実は李浅陌はかつて慕海瑶に流産させられそうになったことがある。恐らくその時の仕返しに自分を利用したのだろう。「ところで浅陌夫人、私の髪飾りを返してください 今朝、半秋(ハンシュウ)が拾ったはず…この目で見ました」青蓮は侍女・織月(ショクゲツ)から李浅陌の性格上、こちらが強く出れば自滅すると聞いていた。案の定、李浅陌は明らかに動揺し、それを見た慕海瑶と方懐蕊は全てを悟る。しかし方懐蕊はともかく2人とも無事に跡継ぎを産むことが肝要だとその場を丸く収めた。慕海瑶は棲雁(セイガン)楼の庶室・許寄柔(キョキジュウ)を訪ねた。驚いたことにあの駱青蓮が自分を助けてくれたという。「本当に私の側につくなら鬼に金棒ね」しかし許寄柔はたった5ヶ月で駱青蓮が生き残る術を身につけたとは到底、思えなかった。翌朝、駱青蓮は沈静容(シンセイヨウ)と一緒に驚秋(キョウシュウ)院へ向かう途中、医官を連れた徐良川(ジョリョウセン)と出くわした。いつもなら平然と自分たちを無視する朗月(ロウゲツ)閣の侍従。しかし今日はわざわざ挨拶し、主が腹痛を訴えていると説明してくれた。…私たちにわざと聞かせたのね…やはり妻妾たちの会合に慕海瑶の姿はない。沈静容は正夫人に海瑶夫人の腹痛を報告、驚いた方懐蕊はすぐ侍女に様子を見に行かせた。散会後、方懐蕊は駱青蓮、沈静容と一緒に侍女の帰りを待った。やがて酔柳(スイリュウ)が戻り、確かに海瑶夫人が寝台で苦しんでいたという。「そして見てしまったのです、如画が薬湯にこっそり堕胎薬を入れているところを… 叩いたり罵ったりされて恨んでいる様子でした、その報復かと」駱青蓮は如画が薬を混ぜる意味がないことを知っていた。…手の込んだ芝居ね、正夫人、見に行っては駄目…許寄柔は回廊から駱青蓮の動向を注視していた。果たして駱青蓮は裏切るのか。しかし駱青蓮は正夫人に真実を明かさぬまま、一緒に朗月閣に向かった。方懐蕊は駱青蓮たちを連れて朗月閣を訪ねた。すると慕海瑶が見舞いに来た賀連信(ガレンシン)の前でちょうど薬湯を飲もうとしている。「駄目っ!」方懐蕊は思わず器を払いのけ、慕海瑶の大事な薬を台無しにしてしまう。方懐蕊は公子に如画が堕胎薬を混ぜたと明かした。しかし如画は否定、そこで医官に調べさせたところ、薬湯に堕胎薬は入っていないと分かる。酔柳は確かに如画が毒を入れるのを見たと証言し、沈静容も酔柳の報告を正夫人と一緒に聞いたとかばった。そんな中、駱青蓮だけが高みの見物を決め込んでいる。すると賀連信は我が子を失った正夫人を休ませると口実をつけ、内向きの采配を慕海瑶に任せた。駱青蓮の忠誠を試すため、大掛かりな茶番を仕組んだ慕海瑶と許寄柔。どうやら駱青蓮は本気で自分たちに基準するようだ。すると朗月閣に駱青蓮がやって来た。ご機嫌な慕海瑶は駱青蓮に椅子を進めて茶まで出し、すっかり成長したと褒める。そこで公子の買付金回収に兄・慕天殊(ボテンシュ)を手伝わせると伝えた。許寄柔は駱青蓮と一緒に朗月閣を後にした。「どんなことを学んだの?」「難を知り、退くことです」「退くことでさらに前進するためでは?」すると許寄柔は別れ際、駱青蓮に蜘蛛の巣の切り絵を渡して帰って行った。「″蜘蛛の巣を張りて待ち得る大量の糧″…蜘蛛は辛抱強く待つのが得意よ」許寄柔の目利きはあなどれない。青蓮は慕海瑶がここまで上り詰めたのも許寄柔の力が大きいと知った。賀連信は今回の一件を静観していた駱青蓮が何か隠していると疑った。そこで漣微居(レンビキョ)を訪ねて迫ってみたが、運悪く急ぎの知らせが来る。賀連佐(ガレンサ)が典宝(テンホウ)署の前で物売りをしているというのだ。そこで駱青蓮は機転が利く駱青蓮を一緒に連れて行くことにした。典宝署の門の前にはすでに人だかりができていた。すると賀連佐は三兄の借金取り立てのせいで官吏たちが今にも自害しそうだと訴え、自分たち兄弟も貧しい暮らしを強いられているという。そこへちょうど役人が借財の返済にやって来た。しかし世子の侍従・宋安(ソウアン)に止められ、追い返されてしまう。その様子を見た賀連信は世子たちが貸付金回収を邪魔していると分かった。賀連信は慕天殊に銀子の穴埋めの仕事を頼んでいた。すると慕天殊が手がかりを見つけたと報告、早速、銀庫の裏庭へ向かう。「ここで何がある?」「見ていてください、でも青蓮姑娘は外していただいたほうが…」「構わぬ」その時、下履き姿の男たちが次々と出て来た。驚いた賀連信は慌てて青蓮の目を手で隠し、一体、何事かと困惑する。「毎日、勤めを終える度、こうして手を上で叩き、腰掛けを飛び越えさせます どこにも銀子はないと証明するのです、それでも銀子は盗まれるとか」そこで賀連信は男たちに衣を着るよう命じ、身体が温まるよう生姜汁を差し入れた。賀連佐は容赦ない三兄のやり方を激しく嫌悪した。まさか汁物に巴豆(バズ)を入れて腹を下させ、尻に隠していた銀子を出させたとは。しかし配下を買収して銀子を盗んでいた黒幕は自分の妻の弟だった。夫人に泣きつかれた賀連佐は翌日、しぶしぶ貸付金の返納に向かう。一方、駱青蓮は朗月閣を訪ね、慕天殊の助力により貸付金の半分を回収したと報告した。「海瑶夫人にお祝い申し上げます」許寄柔は駱青蓮の話を聞いてもどこか冷ややかだったが…。つづく(´゚艸゚)∴ウッ!色々な意味でキモいw
2024.10.29
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岁岁青莲 Blooming Days第8話「消えた銀子」賀連信(ガレンシン)は駱青蓮(ラクセイレン)の住まいを漣微居(レンビキョ)に移した。ここは景色がとても美しく、懐妊中の側夫人・李浅陌(リセンバク)が希望しても与えられなかったという。屋敷では使用人たちが新しい主を出迎えた。そこで青蓮はここでは誰もが平等であり、忠誠も求めず、去就も自由だと伝えておく。「己の心に従って、決して責めたりしないわ」使用人たちは呆気に取られていたが、駱青蓮の美しく凛とした姿にすっかり感化された。しかし引っ越して早々、青蓮は賀連信から1年間の禁足を命じられてしまう。侍女の東籬(トウリ)は困惑したが、当の青蓮は賀連信なりに理由があるのだろうと理解を示した。…民思いの賀連信なら曲涼(キョクリョウ)の明主になる、ただ慕海瑶(ボカイヨウ)が腹黒く、慕家も大きな力を持つ、いずれ賀連信に害を及ぼすかも…その夜、慕海瑶は侍女・如画(ジョガ)から駱青蓮の様子を聞いた。何でも新居に移って早々、禁足になり、使用人も融通が利かない無能な者ばかりだという。しかし慕海瑶は駱青蓮を警戒、棲雁(セイガン)楼に使いを出すよう命じた。…駱青蓮の追放…すると慕海瑶の文を読んだ棲雁楼の主はすぐ燃やしてしまう。七弟・賀連倚(ガレンイ)は三兄が父王のお気に入りである駱青蓮を禁足にしたと聞いて驚いた。しかし賀連信は屋敷の内情を知らない駱青蓮がここで生き抜くには待つことを覚える必要があるという。その頃、駱青蓮は信宅の内情を知るため、侍従・李塘(リトウ)、侍女・織月(ショクゲツ)と染雲(ゼンウン)を集めた。3人は古株ながら実直なせいで主に好かれず、これまでに仕えた人数が多いという。…なるほど、公子は先を見越してこの3人を私につけたのね…青蓮はこれまでの屋敷の出来事や妻妾たちの性格などを聞き出し、飲食の担当で唯一、外と連絡が取れる東籬には各部屋の一挙手一投足を見張るよう命じた。駱青蓮は賀連信の期待通り、待つことを覚えた。しかし5ヶ月が過ぎたある夜、東籬が寝所に駆けつけ、賀連信が急に王府に呼ばれたと報告する。「何があったのかしら?」実はこの激しい雷雨で曲涼河の堤防が決壊した。安王は治水工事を命じるはずだったが、税収を収める銀庫が空、未払いの手形だけしかないと知る。激怒した安王は息子や重臣たちを呼びつけ叱責、誰かに貸付金の回収を任せると決めた。すると四子・賀連修(ガレンシュウ)と結託する右長史・袁百里(エンヒャクリ)が賀連信を推挙する。「貸付金の回収は曲涼中に影響が及びます 手違いがあれば民の不満を招き、混乱が生じるでしょう そのためにも徳や仁が不可欠ですが、″時間の猶予″がある方が適任かと…」袁百里は賀連信が遊び人を装っているのを利用し、まんまと嫌われ役を押し付けることに成功した。李浅陌は明け方だというのに苦い薬湯を飲まねばならなかった。「ゲッ!いつまで耐えればいいの?」すると薬材を取りに行った奴婢・半秋(ハンシュウ)が戻って来る。実は帰り道で禁足中の駱青蓮とすれ違ったというのだ。「蘇南春(ソナンシュン)と連れ立って足早に通り過ぎたのです、その時、これを拾いました」急いでいた駱青蓮はうっかり髪飾りを落としていた。李浅陌は駱青蓮の髪飾りを受け取ると、慕海瑶がまだ何も知らないはずだと気づく。「あの人は駱青蓮を憎んでいる…」窮地に追い込まれた賀連信は駱青蓮を呼び出し、父王の寝宮を訪ねた。しかし父王から買付金回収の件で駱青蓮を連れて来たと見抜かれてしまう。「お見通しでしたか…私では力及ばず、ご迷惑にならぬか心配です」「青蓮はどう思う?」すると青蓮は安王の子息である信公子ならできると答えた。安王は機嫌取りも上手いと失笑、5ヶ月も禁足にされて不満はないのかという。「禁足も悪くありません、この五月(イツツキ)の間に多くのことを学びました」「そうか、ふっ…優しさの形はそれぞれだ 老三がそなたを労っているように、私も息子に愛情を注いでいると思わぬか?」その時、賀連信は父王が何か意図があってこの件を自分に任せたと気づいた。「必ず父親(フーチン)の期待に応えます!」一方、慕海瑶は李浅陌からの知らせで禁足のはずの駱青蓮が外に出たと聞いた。今や公子の心にいるのは駱青蓮だけ、激しい嫉妬に駆られた慕海瑶は大きなお腹を抱えて朗月閣を出たが、足を滑らせ転倒してしまう。賀連信は駱青蓮を屋敷まで送り届け、出かけて行った。安王の狙いは一体、何なのか。青蓮が考え事をしながら寝宮へ到着すると、朗月閣の侍従・徐良川(ジョリョウセン)が待っていた。慕海瑶は駱青蓮が正殿に入ると扉を閉めた。何やら異様な雰囲気に戸惑う青蓮、すると驚いたことに慕海瑶が赤子を抱いている。「もうお生まれにって…いつの間に?」「私の子を見て、可愛い?」青蓮がおくるみの中をのぞくと、赤子は死んでいた。「この子は死んだ…あなたのせいよ!」慕海瑶は駱青蓮の髪飾りを示して激高した。ようやく髪飾りがないことに気づいた青蓮は罠にはめられたと分かったが手遅れ、外に出られない。しかしその時、外から嫡妻・方懐蕊(ホウカイズイ)の声が聞こえた。↓ヒイィィィ!!(゚ロ゚ノ)ノ慕海瑶は如画(ジョガ)に駱青蓮を拘束させ、耳をすませた。侍従は扉を開けられないと拒んでいたが、方懐蕊は慕海瑶が転んだと聞いて駆けつけたという。その時、思いがけず李浅陌の声が聞こえた。「正夫人に逆らうつもり?!やけに邪魔するけれど赤子に何かあったの?」李浅陌は自分の侍女が確かに海瑶夫人が転倒して出血するのを見たと訴え、駱青蓮の髪飾りを踏んだことが原因だと口を滑らせた。駱青蓮は朝方、出かける際に李浅陌の侍女とすれ違ったことを思い出した。一方、慕海瑶も自分が転んだ原因を知る李浅陌こそ黒幕だと気づく。そこで咄嗟にお腹に詰め物を入れ、大きなお腹で部屋を出た。「確かに転びました、でも天のご加護があります 私の子を害そうとしても無駄ですわ…ねえ、妹妹?」つづく(  ̄꒳ ̄)このネタ満載の懐かしさよwww
2024.10.27
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岁岁青莲 Blooming Days第7話「新しい味方」世子の刺客に狙われ、追われる身となった駱青蓮(ラクセイレン)と賀連信(ガレンシン)。青蓮は誰か頼れる人がいないか聞いたが、賀連信は父王以外、誰も信じるなという。「正夫人や海瑶(カイヨウ)夫人は?」「…価値がなくなれば捨てられる」「徳(トク)夫人もそうだったの?」青蓮は賀連信がうわ言で母を呼んでいたと明かした。賀連信が夫人たちの真心を信じられないのも、亡き母が関係しているのかもしれない。すると気まずい賀連信は聞いたことを全て忘れるよう命じ、呂北逸(リョホクイツ)にとっても一番大事なのは功名だと指摘した。「賭けをしないか?…いつか答えは出る、その時、私に泣き顔を見せるなよ?」「そんな日は来ないわ」翌朝、信宅から逃亡した呂北逸と東籬(トウリ)は無事、呂家村に到着した。駱青蓮とは村の入り口で合流する約束になっている。呂北逸はひとまず実家に戻ったが、先に引き上げた家族は賎民に落とされた苦しみから心中していた。賀連信は恩人である駱青蓮を解放すると決め、呂家村まで送った。「皆にはお前が死んだと言う、呂北逸と2人で好きな所へ行くといい」「私たちを自由にしてくれてありがとう」後ろ髪を引かれる思いで立ち去ろうとする賀連信。しかしその時、東籬が独りでやって来た。すると東籬は急に泣き出してしまう。呂北逸は墓標用の木を手に入れて墓へ戻った。すると墓前にいる駱青蓮と賀連信の姿に気づき、物陰に身を潜める。青蓮は自責の念に苦しみ、呂家のために白魚のような手で墓標を削っていた。しかし見かねた賀連信が強引に木材を取り上げ、青蓮の代わりに墓標を完成させる。「私と帰らないか?出世した暁には呂家を赦免する」その時、突如、林の中から賀連信めがけて矢が飛んで来た。「危ない!」弓矢に気づいた青蓮は咄嗟に賀連信を突き飛ばし、難を逃れた。世子の刺客が賀連信を襲撃した。海瑶夫人の兄・慕天殊(ボテンシュ)と嫡妻の弟・方爾格(ホウジカク)も近くまで来ていたが、賀連信が劣勢と見るや静観を決め込む。しかし七弟・賀連倚(ガレンイ)が精鋭を率いて現れ、刺客を排除した。すると刺客はその場で自害してしまう。「三哥!ご無事で!」そこへ何食わぬ顔で慕天殊と方爾格が駆けつけ、遅参を謝罪した。↓七弟駱青蓮は賀連信の無事を見届け、ここで別れることにした。しかし賀連倚が唯一の証人である駱青蓮を制止、拝跪して兄を助けて欲しいと懇願する。駱青蓮はともかく呂北逸が来るのを待つと決めたが、結局、呂北逸が姿を見せないまま夜が明けた。駱青蓮は賀連信との賭けに負けた。賀連信に泣き顔を見せまいと、あふれ出す涙を拭う青蓮。「屋敷に戻って手助けするわ、その代わりいつか必ず呂北逸を助けて欲しい」「権力さえあれば必ず呂北逸を賎民から解放すると誓う」すると青蓮は肌身離さず持っていた櫛を取り出した。「この櫛で誓いを…」青蓮は墓前に櫛を備え、賀連信たちと帰って行った。…共に白髪になるまで…当時、呂北逸が青蓮に誓いの品として贈った櫛。呂北逸は誰もいなくなってから墓の前に駆けつけ、青蓮が置いた櫛をそっと取り上げた。↓マイマイ…(´-ω-。` )無事に王府へ戻った賀連信と駱青蓮。安(アン)王は自ら駱青蓮を審問したが、世子の証言とは全く逆だと首をかしげた。賀連儲(ガレンチョ)は老三が自分を襲撃したと訴え、賀連信は負傷して覚えていないとしらばくれたという。しかし青蓮は山崩れが賀連信を狙ったものだったと証言した。「信公子が民をかばって負傷するところを見ました」その時、総管・于徳常(ウトクジョウ)が駆けつけ、暗衛の密折を届ける。…信公子は墓参りの道中で民を救済中に巨石にて負傷、世子が民の生死も顧みず信公子を害そうと陥れたため…王府で受封の式典が始まった。皇帝の勅命により安王の長子・賀連伯(ガレンハク)が郡王に、四子・賀連修(ガレンシュウ)が奮威(フンイ)将軍に、五子・賀連佐(ガレンサ)が鎮護(チンゴ)将軍にそれぞれ封じられる。世子は賀連信が排除されたとほくそ笑んだが、安王は最後に賀連信を御前に呼んだ。緊張が走る朝廷、世子は老三が罰を受けると信じて疑わなかったが、思いがけず父王は三子・賀連信を昭徳(ショウトク)将軍に封じると命じる。「父王に心より感謝いたします」「礼を言うべきは駱青蓮にだろう」すると安王は駱青蓮を呼び、主を救った忠誠心を誉めて亡き王妃の玉笛を下賜した。「終生、死を免ずる」式典が散会、賀連信は駱青蓮を人けのない楼閣に呼んだ。「世子の謀略だとなぜ父王に言わなかった?」「告げれば讒言と受け取られ、処罰されたのは公子の方だったわ あなたが忘れたというなら、妾の私も黙らなくては…」青蓮は改めて賀連信の妾となり、これから一生、苦楽を共にすると誓った。「では誰なんだ?暉児(キジ)を殺したのは?」「…証拠はないけれど確信しています、海瑶夫人よ」信宅に主が戻ってきた。出迎えた妻妾たちは賀連信の受封を祝って拝礼したが、嫡妻・方懐蕊(ホウカイズイ)だけはひざまずいたまま罰を請うという。「公子の苦難を知りながらおそばでお仕えできませんでした 弟が大事な時に出兵しなかったのは…私が命じたからです」方懐蕊は正室を廃して欲しいと言ったが、賀連信は夫だけでなく一族の繁栄も背負わねばならない方懐蕊の苦労を重々、理解していた。「私は再起を図る、再起できねば方家の婿とは名乗れまい、そなたを責めはせぬ」すると賀連信は駱青蓮の功績を認め、住まいを漣微居(レンビキョ)に移すと伝えた。「そう言えば海瑶がいないが?」「公子に合わせる顔がないと… 実は事前に世子より何かをつかみながら握りつぶされたようです」慕海瑶は賀連信が正夫人を許すと分かっていた。「公子には方氏一族の助力が必要よ 残念ながら見誤ったわ、夫となる人と駱青蓮を…」賀連信が妻妾たちを連れて朗月(ロウゲツ)閣を訪ねた。しかし思いがけず診察に来ていた医者と鉢合わせになり、海瑶夫人が懐妊したと知る。慕海瑶を訝しんでいたはずの賀連信は態度が一変、その様子を目の当たりにした方懐蕊は表情を曇らせた。つづく( ゚ェ゚)前フリが長かったけれど、これでようやく信宅での新生活が始まるのね…
2024.10.26
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岁岁青莲 Blooming Days第6話「世子の策略」これまで保身ばかりを考え暮らして来た沈静容(シンセイヨウ)だったが、駱青蓮(ラクセイレン)の誠意に心を打たれ、勇気を取り戻した。「これからはあなたを妹妹だと思う、あの証言も中途半端だった 実は…はっきり見たの、あれは嵐児(ランジ)だった」如画(ジョガ)が見張っていると、嵐児が慌てた様子で且歌苑(ショカエン)から飛び出して来た。そこで後をつけたところ、裏門で世子の侍従・宋安(ソウアン)と落ち合っている。「世子に言づてを…これで命を助けて欲しいの」嵐児は駱青蓮を始末できなかった代わりに包みを渡していたが、如画にはそれが何か分からなかった。嵐児は慕海瑶(ボカイヨウ)に捕縛され、朗月(ロウゲツ)閣に連れ戻された。慕海瑶は世子に何を渡したのか追及したが、嵐児はこれまで人間扱いされず虐げられて来たと鬱憤を晴らし、不敵な笑みを浮かべる。「あなたが私にお願い?ふっ、まさかあなたが下手にでるとはね」「いいわ、公子のため、どうかお願い」その頃、ちょうど駱青蓮と嫡妻・方懐蕊(ホウカイズイ)が嵐児を捕えようと朗月閣に向かっていた。しかし一足遅く、中院ですでに息絶えた嵐児を発見する。慕海瑶は嵐児が男と密会していたと説明し、軽い罰を与えていたところ自害したと涙を流した。嵐児が世子に渡したのは隠し部屋から盗んだ翡翠の白菜と文だった。…賀連信(ガレンシン)が世子の罪証を隠し持っています下賜品を横領した翡翠の白菜、他にも賄賂の授受、官吏の恐喝、男妾を囲うなど、証拠の品は100点以上です…その夜、証人を失った駱青蓮は呂北逸(リョホクイツ)を逃がして捕まり、且歌苑に連行された。「お前の望みを叶える」賀連信は怒りに震えながら剣を振り上げたが、突然、安(アン)王からの勅命が届いた。「明日の王妃の命日、世子と信公子は青蓮姑娘を伴い、墓参りして孝心を表すように」賀連儲(ガレンチョ)は老三に不正を暴かれれば世子の座を失うと恐れた。そこで墓参りを利用して賀連信を始末しようと画策、道中に刺客を忍ばせる。一方、駱青蓮も脱走する機会をうかがっていた。墓参りの一行が山道に入った。爆薬を用意した刺客たちは世子を巻き込まないよう頃合いを見計らっていたが、その時、駱青蓮が急に具合が悪くなったと訴え、一行を止めてしまう。賀連信は馬を降りて逃亡しないよう警告したが、その時、激しい爆発音と共に山崩れが起こった。駱青蓮は何とが大岩の影に身を潜めて難を逃れたが、賀連信は落石で足を負傷してしまう。慕海瑶は世子が賀連信を見逃すとは思えなかった。しかし如画は助けに行けばなぜ内情を知り得たのか問われることになり、自白も同然だと止める。「邪魔しないで!公子に何かあったら許さないから!」そんな2人の言い争いをちょうど朗月閣にやって来た方懐蕊が聞いていた。方懐蕊はいきなり慕海瑶の頬を引っ叩いた。実は賀連信が道中で事故に遭い、生死不明だという。「公子が事故に遭うと知っていたのね、″旦那様が危ない″と言ったでしょう? 恐ろしい人!暉児(キジ)だけでなく夫まで奪うつもり?!」しかしその時、世子の来訪を知らせる前触れが聞こえた。賀連儲は護衛兵を引き連れ、信宅に乗り込んだ。実は賀連信の配下が山頂で待ち伏せ、自分の馬車を襲い、無垢な民まで巻き添えになったという。しかし思いがけず西曲(セイキョク)兵営にいるはずの老七・賀連倚(ガレンイ)が兵を連れて駆けつけた。「三哥の危難ゆえ参上しました、私が三哥を連れ戻し、自ら潔白を証明させます!」賀連儲は憤慨したが、七弟の精鋭を前に仕方なく引き上げた。すると宋安から老三だけでなく駱青蓮にも逃げられたと聞かされる。「全てが水の泡だ!草の根をかき分けても探せ!」賀連信を救ったのは駱青蓮だった。青蓮は幼い子供を助ける賀連信の姿に心を打たれ、洞窟にかくまい、薬草で手当てしながら苦労して担架を編んでいる。しかし駱青蓮を息子の敵と信じる賀連信は何か企みがあって自分を助けたと疑った。「私を狙ったのは世子か…実の兄に狙われる私を見て同情したのか?」「その様子ならあなたも同類ね、跡目争いをする人は皆、非情よね」一方、慕海瑶は兄・慕天殊(ボテンシュ)を頼った。賀連信が罰を受ければ妻妾はもちろん、一族も処罰を免れないだろう。慕天殊は賀連信を信じると安心させ、必ず疑いを晴らすと約束した。その夜、正夫人の弟・方爾格(ホウジカク)は慌てて駆けつけた。実は世子が父に罪を着せ、安王に裁いてもらうと脅してきたという。「″父親と一族の存亡は懐蕊にかかっている″と… 信公子が捕まれば方一族も確実に巻き込まれます」翌朝、駱青蓮は賀連信を連れて荒れ廟に移動し、医者を呼ぶことにした。しかしすでに自分たちの捜索で町は兵士だらけ。そこで顔を隠し、咳き込みながら病を装って医館に駆け込む。さすがに兵士たちも麻風(マフウ)と聞いて伝染を恐れ、近寄ろうとしなかった。駱青蓮は賀連信の足を医者に診せた。持ち合わせがない賀連信は治療代の代わりに高価な玉を渡し、わだかまりが解けないまま2人で急ぎ出発する。しかし運悪く官兵が荒れ廟の捜索にやって来た。駱青蓮と賀連信は咄嗟に庭の物陰に隠れた。するとまだ廟に残っていた医者が捕まり、玉を持っていたせいで賀連信の治療をしたことがばれてしまう。賀連信は医者を見捨てられず、兵士に襲いかかり医者を逃した。しかし足の怪我を狙われ、危うく斬られそうになってしまう。その時、背後から駱青蓮が兵士を短剣で刺した。駱青蓮のおかげで命拾いした賀連信だったが、こうして息子も殺したのかと逆上した。呆れた青蓮は自分が下手人なら賀連信を見捨ててとうに逃げていると反発、すると無理に足を動かしたせいで賀連信は急に意識を失ってしまう。賀連信は亡き母の夢を見ていた。「娘(ニャン)…会いたい…」駱青蓮は高熱でうなされる賀連信の汗を拭っていたが、その時、賀連信が不意に目を覚ました。「娘!」賀連信が母の手だと思ってつかんだ腕は駱青蓮だった。「大勢があなたを探してる、誰か頼れる人を…」「誰も信じるな、王府へ行って父王に頼るしかない」「正夫人や海瑶夫人は?」つづく( ๑≧ꇴ≦)久しぶりの馬芸!
2024.10.24
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岁岁青莲 Blooming Days第5話「陰謀の渦の中で」賀連信(ガレンシン)の長子・暉児(キジ)が急逝、駱青蓮(ラクセイレン)の閨房で発見された。確かに暉児は猫が死んだ件で駱青蓮を訪ねたが、一人で飛び出して行ってからのことは青蓮にも分からない。しかし慕海瑶(ボカイヨウ)の侍女・嵐児(ランジ)が駱青蓮と侍女が包みを持って出て行く様子を目撃し、不審に思って部屋の中をのぞいたところ、暉児を見つけたと証言した。賀連信は息子に脱走を知られた駱青蓮の犯行だと誤解し激怒、駱青蓮と呂北逸(リョホクイツ)を池に沈めるよう命じる。その時、侍従・蘇南春(ソナンシュン)が慌てて止めた。「安王のお言葉をお忘れですか?!」賀連信は駱青蓮を妾として扱わないと父王と約束していた。すると青蓮は自分が下手人を見つけたいと嘆願、もし見つからなければ潔く死を賜るという。賀連信は許可する代わりに呂北逸を拘束し、下手人を捕まえるまで水も食事も与えるなと命じた。駱青蓮は真っ先に驚秋(キョウシュウ)院に正夫人を訪ねた。悲しみに暮れる方懐蕊(ホウカイズイ)は門前払いしたが、中院から駱青蓮の訴えが聞こえて来る。「正夫人、ご存知でしたか?…小公子は本当は孤独だったのです」青蓮は暉児が猫だけが友だったと吐露していたことを明かし、安心して眠れるよう送りたいと懇願する。すると方懐蕊が門を開けた。駱青蓮は正夫人から使用人たちを取り調べる権限を得た。そこで翌日、全ての使用人たちを集め、1人ずつ部屋に呼んで質問する。使用人たちは部屋に入ってもすぐ出て来たが、最後に呼ばれた慕海瑶の侍女・如画(ジョガ)だけはなかなか戻らなかった。慕海瑶は悪知恵が働く嵐児と違って賢くない如画を心配し、しびれを切らして迎えに行ってしまう。その頃、青蓮はのらりくらりと如画を引き留めていた。青蓮は如画の集中力が切れた頃を見計らい、嵐児が白状したと鎌をかける。「海瑶夫人は殺す気などなかった、だけど如画のせいで誤って…」「嘘です!本当は嵐児が…(はっ!)」如画はうっかり口を滑らせそうになったが、その時、慕海瑶が現れ、強引に連れて帰ってしまう。駱青蓮は慕海瑶が下手人だと確信した。そこで隣の閨房に住む妾・沈静容(シンセイヨウ)を訪ね、何か見ていないか聞いてみる。沈静容は明らかに何か隠している様子だったが、頑なに知らないと否定した。暉児の出棺の日、世子・賀連儲(ガレンチョ)が父王の代理で見送りに来た。侍従・宋安(ソウアン)は駱青蓮がまだ生きていると知り呆然、密かに嵐児を呼びつける。「世子の銀子では不足だと?…あの女が死なないならお前が死ね!」宋安に脅された嵐児は駱青蓮が留守のうちに閨房に侵入し、急須の茶に毒を混ぜた。方懐蕊は慕海瑶が怪しいと知り、ひとまず自分の寝宮に呼んで足止めさせた。その間に流雲小築(リュウンショウチク)で沈静容を審問することにする。沈静容は何も見ていないと答えたが、方懐蕊は話すまで叩くと言い出した。焦った駱青蓮は自分が沈静容を説得したいと申し出る。実は策を用いて沈静容から証言を引き出すこともできたが、こうして正夫人に相談したのは沈静容を守ってもらうためだという。「姐姐を巻き込みたくはありません、でもこのままでは無実の罪で死んでしまう者がいます どうか私をお助けください、来世は牛馬となりご恩をお返しします」それでも沈静容は口を開かなかった。方懐蕊はやはり棒打ちすると決めたが、青蓮はならば自分を打って欲しいと罰を請う。「いいわ、容赦しない」「話します!」すると沈静容はついに勇気を出して証言した。「あの夜、丫头(ヤートー)が袋を抱えて青蓮姑娘の部屋に入るのを見ました 袋の膨らみからして子供の大きさかと…」ただ奴婢の顔までは暗くて分からなかったという。青蓮は沈静容に心から感謝したが、その時、突然、血を吐いて倒れた。駱青蓮は嵐児が毒を入れたお茶を飲んで倒れた。方懐蕊はすぐ医者を呼んだが、手の施しようがないという。すると虫の息となった青蓮は付き添っていた沈静容に呂北逸に伝えて欲しいと頼んだ。方懐蕊が驚秋院に戻って来た。「部屋から出ずに人の命を奪うとは大したものね」駱青蓮が毒を盛られたと聞いた慕海瑶は自分ではないと否定したが、少なくとも正夫人に疑われていることは明らかだった。「因果応報という言葉を知ってる?」「ええもちろん、私は公子に尽くしています、だから寵愛を頂けるのです」方懐蕊はそのふてぶてしさに嫌気が差し、そこで慕海瑶を帰した。しかし慕海瑶も本当に誰が駱青蓮に毒を持ったのか知らなかった。「まさか如画?…いいえ、嵐児だわ」沈静容は意識が朦朧とする呂北逸に許可なく水を飲ませ、出し殻を見せて解毒法を聞き出した。その様子を見た嵐児は危険を感じ、荷物をまとめて逃げることにする。しかし如画が偶然、嵐児の姿を見かけ、後を追いかけた。すると嵐児が沈静容と鉢合わせしそうになり、慌てて近くの且歌苑(ショカエン)に逃げ込んでしまう。嵐児は身を隠した部屋で美しい花瓶を見つけた。そこで花瓶の模様を見ようと手をかけたが、急に壁が開いて隠し部屋が現れる。一方、駱青蓮は沈静容の解毒薬のおかげで九死に一生を得た。「このご恩にどう報いたらいいのか…」「屋敷に来て4年、私は臆病過ぎた、保身ばかり考えていたわ あの証言も実は中途半端だったの」つづく
2024.10.23
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岁岁青莲 Blooming Days第4話「運命への立ち向かい方」安(アン)王は三子・賀連信(ガレンシン)の希望通り駱青蓮(ラクセイレン)を妾として娶ることを認めた。側仕えの蘇南春(ソナンシュン)は早速、祝言の準備に取り掛かろうと言ったが、賀連信はその前にやることがあると出かけてしまう。その夜、閉鎖された医館の前で飲んだくれていた呂北逸(リョホクイツ)の前に賀連信が現れた。賀連信はわざと駱青蓮を妾にすると教えて挑発、呂北逸を奮起させる。「お前は名誉挽回したいのだろう?」「そうさ、だが王爺の裁きを誰が覆せると?」「…私だ」三子側室・慕海瑶(ボヨウカイ)の企みは失敗。安王の歓心を買うどころか夫が駱青蓮を見初めたと知って激しく嫉妬した。そんな中、ついに駱青蓮が新しい妾として流雲小築(リュウンショウチク)に到着する。不満を募らせた駱青蓮は輿から降りるなり紅蓋頭を投げ捨てたが、慕海瑶から無礼だと叱責され、棒叩き20回を命じられてしまう。そこへちょうど賀連信の嫡妻・方懐蕊(ホウカイズイ)が現れた。正夫人は意外にも駱青蓮を気に入り、罰なら公子に委ねようという。すると賀連信が安王の勅命を持って帰って来た。「三子・賀連信に駱青蓮を妾として与える、異論は認めない」賀連信が駱青蓮の閨房に入った。駱青蓮は約束通り妃候補選びに参加したので取り引きは終わったはずだと訴えたが、賀連信は歯牙にも掛けない。「父王から妾として扱わないよう言われたよ 夫婦になったのだ、妻の実家を脅すわけにはいかないな」賀連信は母・駱恭(ラクキョウ)が署名した契約書を目の前で燃やしてくれたが、駱青蓮は離縁状が欲しいと食い下がった。「では呂北逸のことはいいのか?」賀連信は駱青蓮を連れて馬屋に向かった。すると驚いたことに賤民となった呂北逸が信宅で下働きしている惨めな姿を目の当たりにする。…呂北逸、お前は志が高く、策士としていずれ誰かに招かれよう私に機会があれば賎民の籍から解放してやる…呂北逸は賀連信が青蓮を従わせるため自分を懐柔したと知りながら、甘んじて受け入れた。「逸哥哥、やめて!」青蓮は思わず駆け寄ったが、賀連信に引き戻されてしまう。「逆らいたいのなら逆らえばいい、だが覚悟しておけ、呂北逸は生かしておかぬ」翌朝、世子の賀連儲(ガレンチョ)は受封の件で一足早く四子・賀連修(ガレンシュウ)を祝いにやって来た。屋敷にはちょうど五子・賀連佐(ガレンサ)の姿もある。しかし賀連修は困惑した。「本当に私に爵位が?実は名簿を盗み見た者がいます 長兄が郡王、五弟が鎮護(チンゴ)将軍で…」賀連儲は最も重要な昭徳将軍が当然、四弟だと思っていたが、驚いたことに賀連信だったという。「もしや駱青蓮が私の母にそっくりだからか?」賀連儲は賀連信が遊び人とあって油断していた。侍従・宋安(ソウアン)は今から手を打つよう助言、実は信宅に同郷の侍女がいるという。「その者を使え」宋安から賄賂をつかまされた慕海瑶の奴婢・嵐児(ランジ)は、庭園を歩いて来た駱青蓮めがけて植木鉢を落とした。しかし運良く東籬(トウリ)が駆けつけ、駱青蓮を突き飛ばして助ける。2人が上階の露台を見上げると、ちょうど逃げて行く猫がいた。賀連信は駱青蓮にも側仕えが必要だと東籬を呼んでいた。「まさか本当にここの嫁になるのですか?」「…よく来たわ、手伝って」一方、慕海瑶もちょうど寝宮を出るところだった。その時、突然、猫に飛びかかられ肝を冷やす。嵐児は猫を捕まえ、さっきは盆栽にぶつかって危うく駱青蓮が怪我をするところだったと吹き込んだ。方懐蕊は妻妾たちに駱青蓮を紹介した。掟により妻妾の定員は正室1名、側室2名、庶室4名の計7名。信宅には嫡妻・方懐蕊を筆頭に側室として慕海瑶と李浅陌(リセンバク)、庶室として宋(ソウ)氏・葉秀(ヨウシュウ)、現在、療養中の寄柔(キジュウ)3名がいる。なお庶室の下となる妾には制限がなく、身分としては沈静容(センセイヨウ)と青蓮が最下位だった。慕海瑶が遅れて到着、これで妻妾が揃った。方懐蕊は一晩で心を入れ替えた駱青蓮を歓迎したが、そこへ泣きながら息子の暉児(キジ)が駆け込んでくる。「絨球(ロンチウ)が死んじゃった!誰かに殺されたんだ!うわーん!」すると慕海瑶が絨球は庭を走り回って盆栽を倒し、危うく駱青蓮が怪我しそうだったらしいと報告した。しかし予想に反し駱青蓮は否定せず、猫が苦手で振り払ってしまったと認めてしまう。「まさか死んでしまうと思わなくて…お許しください」方懐蕊は素直に罪を認めた駱青蓮に感心し、誠意もあったと許した。むしろ駱青蓮の自白を聞いてなぜ慕海瑶がそんなに驚いているのか分からないと怪しむ。「猫を殺して褒められるなら誰でも驚きます」駱青蓮が寝宮に戻ると、ちょうど東籬が帰って来た。「準備はできました、あとは古い衣を数着…」そこで青蓮は隣の閨房にいる沈静容を訪ね、古着をもらう代わりに公子からもらった反物を贈った。しかし沈静容は質素な方がかえって気楽でいいと遠慮し、青蓮は結局、古着と反物を持って閨房をあとにする。妾という身分ながら優しく気高い沈静容。青蓮はそんな沈静容に感銘を受け、やはり古着も返すことにした。「実家から届いたから必要なくなったと言って、迷惑になるわ」慕海瑶は駱青蓮と東籬の怪しい行動を知った。駱青蓮は古着をもらったがすぐ返し、東籬と言えば厨房で干し飯を手に入れ、門番と何やら話していたという。「古着…干し飯…門番?(はっ!)脱走よ!」一方、青蓮は閨房で東籬が戻るのを待っていた。その時、急に暉児が現れ、駱青蓮と2人きりで話したいと従者を先に帰してしまう。母には敵討ちを止められてがどうしても納得できず、父に審議してもらうというのだ。しかし青蓮があの時の閉じ込められていた娘だと気づき、暉児は自分の誤解だと分かる。「でも誰が殺したんだ?…はっ!あいつだ!許さないぞ!」暉児は下手人に気づいて飛び出した。驚いた青蓮は追いかけようとしたが、暉児と入れ違いで東籬が戻って来る。「準備ができました!お急ぎを!」慕海瑶は嵐児から駱青蓮たちが流雲小築を出たと聞いた。「行くわよ!逃さない!」そこへ突然、暉児が現れ、猫を殺したと慕海瑶にしがみついた。しつこく追求された慕海瑶は暉児を振り払ったが、暉児は勢い余って後ろに倒れ、頭を強く打ってしまう。慕海瑶は意識を失った暉児を見て呆然、確認すると息をしていなかった。「死んでる!私ったらなんてことを…公子に自首しなくては…」すると宋安から駱青蓮を殺せと指示された嵐児があることを思いついた。「犯人を捕らえましょう、ちょうど駱青蓮が逃げようとしています」OMG嵐児は暉児の亡骸を麻袋に入れて背負い、密かに駱青蓮の閨房に運び込んだ。その様子を偶然、窓を閉めようとしていた沈静容が見かけたが、見て見ぬふりをしてしまう。一方、賀連信は呂北逸を連れて逃亡しようとしていた駱青蓮たちを馬屋で捕まえ、連れ戻した。しかし急報を受け流雲小築に駆けつけてみると、青蓮の閨房で方懐蕊が冷たくなった我が子を抱きしめ、泣き崩れている。つづく( ̄▽ ̄;)Pさんが…ちょっと…
2024.10.22
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岁岁青莲 Blooming Days第3話「引き裂かれた恋人たち」妃候補選びで他の参加者に毒を盛ったと濡れ衣を着せられた駱青蓮(ラクセイレン)。釈明の機会を与えられ理路整然と反論するも、下手人を特定できる証拠はなかった。賀連信(ガレンシン)も手をこまねいたが、その時、突然、呂北逸(リョホクイツ)が現れ、追い詰められた青蓮を連れて逃げ出してしまう。呂北逸と駱青蓮は門を出ようとしたところで衛兵に捕まり引き離された。青蓮は無関係の呂北逸を見逃して欲しいと懇願、その代わり無実の罪を認めて死を賜ると号泣する。かつて王妃が我が子の命と引き換えに亡くなったように、自分も有意義な死を選ぶというのだ。「王爺(ワンイェ)、私は亡き王妃に似ているのでしょうか? もしそうなら呂北逸をお許しください…どうかお願いです」安王は駱青蓮の希望を叶えることにした。その時、思いがけず錦芳(キンホウ)が現れ、駱青蓮の潔白を訴える。「青蓮小姐(シャオジエ)と接したのは短い間ですが信じています、険悪な方ではないと…」しかし無実の証拠がないのも事実、そこで駱青蓮の代わりに自分が死を賜ると言った。驚いた安王と青蓮は止めようとしたが間に合わず、錦芳は自ら頭を打ちつけて絶命してしまう。安王は亡き王妃の側仕えだった錦芳の死を悼み、初めて本音を明かした。「王妃の死は私の心の傷だった、50を過ぎても未だ忘れられぬ 早くそばへ行きたいと願って来た、やっとこの思いを口に出せた」すると安王は老臣たちに必ずや下手人を見つけ出すと約束、錦芳に免じて駱青蓮を見逃してくれる。しかし老臣たちの面目のため呂北逸は末代まで賎民(センミン)に落とされ、駱青蓮もまた奴婢(ヌヒ)として五子・賀連佐(ガレンサ)に下げ渡された。安王の妃候補選びは中止となった。下働きとなった駱青蓮は佐宅に到着、すると駱家の側仕え・東籬(トウリ)が駆けつける。「みんなは大丈夫?」「落ち込んでいますが心配しないようにと、生きてさえいれば必ず再起できます」青蓮は自分のせいで賎民に落とされた呂北逸が気がかりだった。賎民の男は科挙を受けることも職に就くことも禁止され、婚姻も賎民同士が決まり、女は妓女になるしかない。東籬は小姐の代わりに呂北逸の様子を見に行ったが、ちょうど官兵が呂医館を閉鎖したところだった。東籬は駱青蓮に呂北逸の近況を伝えた。自暴自棄になった呂北逸は酒に溺れ、小姐を気遣う言葉もなかったという。駱青蓮は呂北逸の悲しみに理解を示し、元気だとだけ伝えて欲しいと頼んで仕事に戻った。賀連信は馬に目がない五弟を懐柔するため、駿馬を連れて佐宅を訪ねた。その時、ちょうど薪を持って厨房に入る駱青蓮を見かける。もてなしを受けた賀連信は汁物が美味いと絶賛し、味の決めては調理というより火加減だと言った。すると賀連佐は駿馬と引き換えに料理人と厨房の奴婢を交換してくれる。賀連信は早速、駱青蓮を連れて帰ることにしたが、青蓮は困惑した。「私は安王の奴婢、あなたの自由にはできないわ、離してください!」「妾より奴婢がいいのか?」その様子を偶然、佐宅を訪ねた賀連修(ガレンシュウ)が見ていた。五弟を訪ねた賀連修は三兄がまんまと駱青蓮を奪い取ったと明かした。「あの娘は我らにとって利がある…」つまり亡き王妃の生き写しである駱青蓮を大事にすれば三兄まで重用されるという。厄介払いできたと思っていた賀連佐と嫡妻は呆然、賀連信が遊び人を装いながら意外にも策士だと知った。四兄の入れ知恵で賀連佐は父王に謁見、うっかり三兄に駱青蓮を渡してしまったと報告した。経緯を聞いた安王は老三を呼ぶよう命じたが、思いがけず賀連信自ら釈明に現れる。「実は青蓮をわざと自宅に…私は青蓮を娶りたいのです 青蓮とは妃候補選びの前に出会いました、その時、純粋な輝きに惹かれたのです 父王の妃候補ゆえ想いを抑えましたが、今は抑えられません! まさか五弟の屋敷でボロをまとい、厨房の下働きに…ゥッ」すると安王は罪人を嫁にはできないが、妾なら良いと認めた。「信R、よいか、妾として迎えよ、だが妾として扱うな」つづく( ̄▽ ̄;)錦芳…すごいへっぴり腰だったけど…
2024.10.19
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岁岁青莲 Blooming Days第2話「妃候補への道」王妃の生き写しである駱青蓮(ラクセイレン)はなかなかの切れ者だった。賀連信(ガレンシン)はともかく青蓮と錦芳(キンホウ)を連れて屋敷へ戻り、早速、行儀作法を習わせることにする。しかしちょうど王府から帰る様子を四弟・賀連修(ガレンシュウ)に見られていた。屋敷に戻った賀連修は早速、嫡妻・阮之湄(ゲンシビ)に老三が女子を馬車に押し込んでいたと報告した。いつの間に色好みになったのかと鼻で笑う賀連修、しかし阮之湄は間髪いれずに否定する。「そんな人じゃないわ」賀連修は妻の反応にいささか動揺したが、その時、阮之湄は慕海瑶(ボカイヨウ)に先を越されてしまったと勘づいた。「まずいわ、このままでは信公子が昭徳(ショウトク)将軍に封じられてしまう!」慕海瑶は錦芳がなぜ娘の指導を引き受けたのか分からなかった。賀連信の話では鸚鵡(オウム)を贈ったお礼だという。実は賀連信は鸚鵡に亡き王妃の最期の言葉を暗記させて贈り、錦芳を懐柔していた。「…私は公子に必要とされているのかしら」そんな中、信宅に突然、阮之湄がやって来た。阮之湄は血燕の差し入れと称し、侍女が止めるのも聞かず朗月閣(ロウゲツカク)に乗り込んだ。中院にいたのは慕海瑶と侍女だけだったが、衛兵が警戒している殿内が怪しい。すると突然、寝殿から賀連信が現れた。殿内では駱青蓮が助けを求めようともがいていたが、衛兵に拘束され、機を逃してしまう。賀連信は駱青蓮の存在を隠すため、阮之湄を庭園に連れ出した。しかし過去のわだかまりのせいでうっかり四弟が阮之湄を″こんな形″で送り込んで来たと嘆いてしまう。阮之湄はようやく賀連信が実は自分の来訪を察していたのだと気づいた。「ウッ…後継者の見込みなしと私を捨てて四弟に嫁ぎ、その上、私を疑うのか?!」「失ったものが多すぎて用心深くなったの」すでに外は暗くなっていた。するとにわかに屋敷内が慌ただしくなり、賀連信はそこで阮之湄を帰すことにする。ちょうどその時、呂北逸(リョホクイツ)が朗月閣に忍び込み、衛兵に包囲されていた。呂北逸は駱恭(ラクキョウ)が署名した契約書を盗み出し、駱青蓮を救おうとした。しかし予見していた慕海瑶の罠にはまって捕まってしまう。すると慕海瑶が駱青蓮を連れて中院に現れた。呂北逸は青蓮と一緒に死ねるなら本望だと言ったが、青蓮は北逸を救うため命乞いする。「哥哥だけはお助けください!私が全て悪いのです! 今から私はあなたの奴婢となり尽くします!」その様子を密かに阮之湄が見ていた。その夜、賀連信の長子・暉児(キジ)は逃げ出した猫を追いかけていた。しかし途中で見失い、偏殿の回廊に腰掛けて途方に暮れる。「絨球(ロンチウ)…みんな僕に遠慮して遊んでくれない やっと遊び相手が見つかったのに、お前まで僕を避けるのか?」「…この子が欲しいのは自由よ、外に出て好きなことがしたいの」猫は駱青蓮が監禁されている偏殿に迷い込んでいた。驚いた暉児は門の鍵をはずそうとしたが、猫のためではなく駱青蓮のためだという。「絨球が好きだから好きにさせてやりたい でもあなたは閉じ込められて悲しいのでしょう?」すると賀連信が現れ、明日になれば彼女は出られるとなだめて息子を帰した。賀連信は駱青蓮に登用試験を受けた呂北逸の答案を見せた。「まさか、だって官界は嫌いなはず…」実は試験で呂北逸は最優秀を取っていた。駱青蓮のため野心を隠していたが、仕官の道を諦めたわけではないのだろう。青蓮は暉児の言葉を思い出し、呂北逸を愛するからこそ手放そうと決めた。「でもなぜ私を慰めるの?さすがに良心が痛むのかしら?」しかし賀連信は何も答えず帰ってしまう。駱青蓮は心を入れ替え、全力で妃候補選びの準備に取り掛かった。やがて錦芳の苦労が報われ、駱青蓮は亡き王妃が王府に来た当時を彷彿とさせる佇まいと気品を身につける。安堵した錦芳は王宮へ戻った。しかし妃候補選び当日、思わぬ事件が起こる。駱青蓮は謁見の前に他の参加者3名と並んでお清めをするところだった。するとふいに突風が吹いて木の葉が舞い落ち、水盤に入ってしまう。運良く端にいた駱青蓮の水盤だけは無事だったため、皆で一緒に使おうと声をかけた。喜んだ3人はその水で顔を拭いたが、急に悲鳴を上げたかと思うと頬がただれてしまう。この一報は阮之湄の耳に入った。まさか他の参加者が怪我を負い、駱青蓮だけが助かるとは…。「まあいいわ、どうせ王府から追い出される」呂北逸は妃候補選びに参加した駱青蓮を心配し、王府の様子を探っていた。すると官吏たちが駆けつけ、事件を起こした駱青蓮が死罪になると噂している。その時、駱青蓮は参加者に毒を盛った罪で安王のもとに連行されていた。しかし安王は顔を上げた駱青蓮の顔を見て呆然、ついに亡き王妃・芙児(フR)が帰ってきたと歓喜する。一方、清康(セイコウ)殿には公子たちと負傷した参加者の父親たちが集まり、謁見を願い出ていた。安王は駱青蓮を連れて正殿に入った。娘を傷つけられた父親たちは怒り心頭、しかし安王は駱青蓮に申し開きの機会を与える。すると賀連信が確かに衆人環視の下、己の水盤に毒を盛って捕まる者がいるかと首を傾げた。「まさか自害しようと?」「それが狡猾なところだ!疑われぬための方便に過ぎない!」父親たちは猛反発したが、駱青蓮は冷静だった。「もし疑われたくないなら密かに毒を盛るのでは? 皆さんもご存知のはず、風に飛ばされた木の葉が水盤に入り、水が汚れたのです 私が風を起こしたとでも?」つづく(  ̄꒳ ̄)おじいちゃんwいやぁ、懐かしいわ~この感じw ←こればっかり
2024.10.18
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岁岁青莲 Blooming Days第1話「王妃の生き写し」…祁和(キワ)元年、先帝の崩御を受け幼君が即位丞相が全力で幼君を支えるも政局は混迷の度を深めたそんな中、側近の大将軍・賀雲朔(ガウンサク)は安(アン)王に封じられ、辺境へ赴任する当時の曲涼(キョクリョウ)は未開の地だった荒涼とした大地、野蛮な民、外敵の侵入に先住民の内紛しかし賀雲朔は戦乱を抑え、人材を登用徳をもって統治に務めること30年、ついに曲涼を繁栄に導いた…駱青蓮(ラクセイレン)は母が兄のために自分を売ったと知り猛反発。屋敷を飛び出して逃げ回っていたが、結局、連れ戻された。実は安王が曲涼に来て30年、皇帝から継室を取るよう詔勅が出たという。この機に誰もが妃候補選びに参加しようと血眼になっていたが、駱恭(ラクキョウ)もまた娘を安王の三子の側夫人・慕海瑶(ボカイヨウ)に預ける手はずを整えていた。娘に想い人がいようがお構いなし、駱青蓮は自分が側室に選ばれた暁には兄を登用するという約束を母が取り付けたと知っている。駱青蓮は深く失望し、帰りの馬車からいきなり飛び降りた。王妃が亡くなって30年、安王は秋が来るたび愛しい王妃を思い出してはふさぎ込んだ。四子・賀連修(ガレンシュウ)は父王が本当に継室を迎えるつもりか探りを入れたが、侍従・于徳常(ウトクジョウ)は答える立場にないと茶を濁す。「陛下は独り身の王爺(ワンイェ)を気遣い詔勅を出しました 確かに話し相手が見つかれば寂しさも紛れるかもしれません 私の願いは明日の妃候補選びに亡き王妃に似た方が現れ、王爺の孤独が癒えることです」一方、駱青蓮は屋敷へ戻り、母に妃候補選びへの参加を伝えた。ただし海瑶夫人の仲介を拒み、自分の力で選ばれたいという。翌日、妃候補選びが始まった。今日の予選に通ると数日後の本選へ進み、安王に選ばれれば王府に入って妻妾となる。その様子を物陰から亡き王妃の侍女・錦芳(キンホウ)が見ていた。妃候補選びの会場に海瑶夫人が現れた。すると思いがけず四子の嫡妻・阮之湄(ゲンシビ)と鉢合わせになる。立場上、正室の之湄夫人が上だったが、海瑶は按察使(アンサツシ)である父の威光を笠に着て横柄だった。2人の夫人は夫の出世を助けるため、亡き王妃に似た娘を探した。しかしどちらの侍女も目ぼしい娘を見つけられず途方に暮れる。海瑶はせめて美人の娘を探せと命じた。その時、ちょうど顔を上げた駱青蓮は海瑶夫人と目が合ってしまう。海瑶はその娘が気に入り、近くで顔を確認することにしたが、その娘の頬には大きなあざが…。「ひどい顔で驚かせると思い、顔を隠していました」すると侍女・如画(ジョガ)は醜い顔をした娘を追い出してしまう。駱青蓮の作戦は成功、見事に妃候補から落選し自由の身となった。しかし錦芳は海瑶夫人を呼び止め、追い返した娘こそ亡き王妃の生き写しだと教えてしまう。「公子に″これでご恩はお返しした″とお伝えください」驚いた海瑶は慌てて後を追ったが、ちょうど娘の馬車が出たところだった。すると道端に敗れた薬袋が落ちている。袋には″呂(リョ)医館″とあった。駱青蓮は曲涼の名医・呂北逸(リョホクイツ)の薬を使ってあざを装い、難を逃れた。2人は晴れて結婚を決め、典宝(テンポウ)署官員の父・駱容与(ラクヨウヨ)も富より真心を求める娘の選択を認めてくれる。しかし婚礼当日、呂北逸が花嫁を迎えに駱宅に到着すると、突然、役所から官兵が駆けつけた。すると花嫁道具の中から賄賂で受け取った品が見つかり、駱容与はいきなり捕まってしまう。駱青蓮は困惑していたが、その時、群衆の背後にいる海瑶夫人に気づいた。海瑶は駱恭に渡した褒美を賄賂に仕立て、駱容与を捕縛させた。さらに駱恭を騙して天青会との契約書に署名させ、逆徒に与した証拠だと脅す。責任を感じた駱恭は自分の命で償う覚悟を決めたが、駱青蓮は家族を守るため王府に入ると約束した。呂北逸は落胆したが、愛する駱青蓮がどんな道を選ぼうと責めないと理解を示す。こうして家族と呂北逸は無事に解放された。するとそこに安王の三子・賀連信(ガレンシン)が現れる。「公子?!実はこの娘は…」「分かっておる…、でそなたは…」「賀 連 信 !」賀連信は自分を平気で呼び捨てにする娘に呆気に取られ、苦笑いした。翌日、賀連信は駱青蓮を連れて清康(セイコウ)殿の錦芳を訪ねた。青蓮を間近で見た錦芳は小姐が戻って来たと驚いてひざまずき、当時のことを思い出す。難産だった王妃は自分より赤子を助けるよう命じ、男子を出産したものの息絶えた。王妃を看取った安王は悲しみに暮れ、それ以来、30年間もひたすら王妃の帰りを待ち続けているという。「私と王妃はそんなに似ているの?」「その容貌からお人柄まで知るのは私だけ それゆえ公子や夫人たちがこぞって私を訪ねてきました 私の目を通して小姐に似た娘を探し出し、安王の観心を買うために… 小姐の名誉を汚すまいとお断りしてきましたが、でもあなたを見かけた あなたはお嬢様の生き写しです」錦芳は暇するするつもりだったが、小姐によく似た青蓮の世話役を買って出た。駱青蓮は錦芳が義理堅く温厚な良い人だと分かった。海瑶夫人も美人で有能、賀連信の周りには優秀な女子が多いらしい。「で、あなたは?私をどう使うつもり? 王爺も愚かではない、王妃に似ているだけで操れるとは思えないわ 遊び人を装っているあなたがこんな勝算のない賭けを?」安王が王妃の急逝直後に二子を世子に立てたことは周知の事実だった。それ以来、世子はやりたい放題、しかし王妃の息子ゆえ安王の信頼は厚いのだろう。「でも王妃に代わる女子が現れたら世子の座を守れるかしら?」つづく( ˙꒳˙ )この感じ、ちょっと懐かしいw
2024.10.17
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