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ぽんぽん@ Re:漠風吟偽りの公主、熱砂の愛＃21 あらすじ(11/27) ココさんへあらすじありがとうございます…

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2020.11.18

第19話「選ばれし王后」

承虞(ｼｮｳｸﾞ)国王・宋玄仁(ｿｳｹﾞﾝｼﾞﾝ)は白小九(ﾊｸｼｮｳｷｭｳ)の昨夜の外出を訝しみ、早速、調べさせた。
しかし大内官・楊順(ﾖｳｼﾞｭﾝ)の報告では昨日、王と美姫の講談をした者はいなかったという。
「つまり小九は余を騙したと？」
宋玄仁はいくら心を尽くしても小九には伝わらないと肩を落とした。
すると大内官は葉青緹(ﾖｳｾｲﾃｲ)が何度も訪ねて来ていると伝えたが、宋玄仁は会わないという。

大内官は穆寧(ﾎﾞｸﾈｲ)殿の前で待っていた葉将軍に国王は会えないと伝えた。
「なぜ会われないのか分からぬのですか？はっきり言わぬ方が良いこともあります」

一方、応王(ｵｳｵｳ)府に再び聶初寅(ｼﾞｮｳｼｮｲﾝ)が現れた。
応王・宋玄応(ｿｳｹﾞﾝｵｳ)は約束通り地下宮殿の地図を差し出したが、今度は霊璧石(ﾚｲﾍｷｾｷ)を要求されてしまう。
「決起に成功すればそなたは即位できるのだ、あと一歩だぞ？」

その夜、皇太后が国王を心配して穆寧殿にやって来た。
宋玄仁は小九の一件以来、政務に身が入らず、酒に溺れている。
呆れた皇太后は色恋ごときのために大業を投げ出さぬよう苦言を呈し、後宮に秩序がなければ内政も安定しないと諭した。
そこで徳と才を備えた者を王后に立て、後宮を束ねさせるよう助言する。
宋玄仁は検討すると答えるに留めたが、皇太后は素性の知れぬものは本来、妃にもなれないと言って牽制した。

後宮では国王が立后を決め、穎(ｴｲ)夫人が太后に召されたとの噂で持ちきりだった。
沐芸(ﾓｸｳﾝ)は九夫人も王后の座をかけて競うべきだと訴えるが、小九には全くその気がない。
するとその夜、悲しそうな白鳳九(ﾊｸﾎｳｷｭｳ)を心配し、成玉元君(ｾｲｷﾞｮｸｹﾞﾝｸﾝ)が現れた。

しかし鳳九はなぜか喜べないとこぼした。
あれ以来、宋玄仁は会いに来てくれない。

「講談書にある言葉に共感したわ…″はかなき寵愛、想いは深く縁は浅し″
　…大王は誰を王后に立てるかしら」
成玉は鳳九以外なら誰でもいいとなだめたが、落ち込む鳳九の姿に胸が痛んだ。

しかし大方の予想を裏切り、白小九を王后に立てるという。
驚いた朝臣たちは素性の知れない九夫人の立后など言語道断だと諫言、一斉にひざまずいて再考を嘆願した。
そんな中、葉青緹だけがひとり呆然と立ちすくんでいる。
「葉将軍？何か言いたいことは？」
「ありません」
「皆が反対しているのに異議はないと？」
「いかにも」
すると宋玄仁は臣下たちを立たせた。
「余はすでに決定した、今日は皆に知らせただけだ、来月８日に立后の儀を執り行う
　これは我が国の大典だ、各自、役目を果たせ、詳細は全て余が自ら決める」

皇太后の思惑が裏目に出た。
宋玄仁が九夫人のために政務を顧みず、他の妃を冷遇するので立后を提案したが、まさかこんな詔を下すとは…。
怒りが収まらない皇太后だったが、宋玄仁は自分の王后は小九だけだと訴えた。
「私が臣下と話し合わなかったのは、何があろうと小九を王后にするためです
　私の心には小九しかいない、しかし実はもう１つ理由が…」
宋玄仁は霊璧石が小九に対して不思議な反応を見せたと話した。
小九は霊璧石を守るべく、天に遣わされたのだという。
これには皇太后も驚愕し、無下に反対することもできなくなった。

翌朝、月華宮の外には褒美が延々と連なっていた。
小九は立后の詔に困惑したが、沐芸はとにかく下賜された褒美を整理しようと提案する。
何でも国王は臣下に何の相談もせずに詔を下し、皆が唖然としていたとか。
沐芸は無邪気に国王は九夫人に首ったけなのだと笑ったが、小九は予想外の展開に動揺していた。
|ω･｀).oO(まずいわ、努力が水の泡になった

翌日も宋玄仁は月華宮に顔を見せなかった。
しかし小九は葉青緹が潜入していることに気づき、少し花を見たいと言って侍女たちを下げる。
すると葉青緹が姿を現した。
「わずか数日でこんな事態になるとは…」
「そうね…思いもしなかったわ」
小九は自分に釣り合わない身分は不幸を招くだけだと言った。
「辛ければ言ってくれ」
「ふっ、立后を逃れる方法なんてある？無理だわ」
そこで葉青緹は自分の気持ちをしたためた文を渡して帰って行った。

…小九、そなたが王后になると聞いた時、心に穴が空いたようだった
…涙が衣を濡らし、作り笑いするも胸が痛む、そなたは手の届かぬ所へ
…私は後悔している、そなたを王宮に連れて来たことを
…伝えておこう、もしそなたが王宮を出たくなったら、私は千山万水を超えて生死を共にする
…季節が移り変わろうと、いつまでもそなたを待つ

白鳳九が寝宮で葉青緹の文を読んでいると、司命星君が現れた。
すると司命星君は葉青緹の愛が情劫の契機になるかもしれないという。
宋玄仁が小九を忘れて他人を立后すれば情劫は終わっていたが、まさか小九のために体面まで捨てるとは驚きだった。
「帝君や小殿下に残された時は多くありません」
鳳九は司命星君の言いたいことなら良く分かると言いながら、どこか歯切れが悪い。
「もともと葉青緹はこの件と関係なかったし…周夢渓(ｼｭｳﾑｹｲ)も他人を巻き込まなかったわ」
「葉青緹はすでに巻き込まれた、小殿下が本来の情劫を変えたことで全てに変化が生じたのです」
周夢渓なら宋玄仁を愛さず、しぶしぶ側にいるはずだったが、身代わりの白小九は真心で接してしまい、そのせいで東華帝君は情劫を経られず、修為も回復しないという。
「小殿下…」
しかしその時、国王の来訪を知らせる声が聞こえた。

宋玄仁は久しぶりに月華宮を訪ねたが、困惑する小九が怯えているように見えた。
「これまで余は誠意が足りなかった…今後は怖がらなくていい
　この王宮では余の愛こそがそなたの最大の武器だ、いかなる望みも許す
　いつかそなたも余に心を捧げてくれよう」
|ω･｀).oO(私が心を鬼にしないと大変なことになる、どうか恨まないで

応王府に聶初寅から書状が届いた。
…明日の午の刻、川辺にて要談したし
宋玄応が約束の場所へ赴くと、聶初寅が待っていた。
実は崇安(ｽｳｱﾝ)国に戻り、兵を集めて来たという。

「折を見て都の門を開けて欲しい、私の手下が乱を起こし、その間に王陵へ攻め込む
　さすれば一石二鳥だ、私は霊璧石を奪う
　大王が内乱で死のうとそなたは疑われぬゆえ、すんなり即位できよう」
すると宋玄応は絶好の機会があると気づいた。
今月８日は立后の儀、宮中の者は王宮を出て宗廟で天地を祭るが、侍衛も国王たちと一緒に王宮を出るという。
勇猛果敢で腕が立つと評判の葉将軍も不在なら好都合、喜んだ聶初寅は阿芒(ｱﾎﾞｳ)に応王の護衛を任せ、連絡役を任せることにした。

一方、立后の儀を控え、禁衛軍にも新しい衣が下賜された。
袖を通す気分になれない葉青緹、しかし衣の間に小さな布切れを見つける。
…あなたと共に千三万水を越えたい…

大典を明日に控え、小九は宋玄仁の前で豪華な鳳凰の衣を試着して見せた。

宋玄仁は礼装した美しい小九に満足し、これはただの立后の儀ではなく、自分たちの婚儀でもあるという。
「ある意味、この衣は花嫁衣装だ、ゆえに一生、忘れられない大典にしたい
　明日からそなたは承虞国の王后だ」
小九は愛しい帝君を傷つけねばならないと思うと涙があふれ、思わず抱きついて泣いた。
(꒦ິ⌑꒦ີ).oO(ごめんなさい、帝君、許して…

立后の儀の当日、沐芸は朝の身支度のため寝所へ入った。
しかし九夫人の姿はなく、寝台には置き手紙だけが残されている。
「九夫人がいない！九夫人がいなくなったわ！」

小九は王后としてまず嫻雅(ｶﾝｶﾞ)宮の皇太后に挨拶する予定だった。
しかし小九はなかなか現れず、宋玄仁は落ちつかない。
そこへ大内官が駆けつけた。
「大王、太后、とんだことに王后が…王后が消えました！」
皇太后はすぐ葉青緹に捜索させろと命じたが、実は葉将軍もいないという。

宋玄仁は禁衛軍を連れて月華宮にやって来た。
卓には鳳凰のかんざしと一緒に書き置きがある。
…さようなら、お許しください…
すると部屋中をくまなく探していた禁衛軍が文の入った化粧箱を発見した。
『小九、そなたが王后になると聞いた時、心に穴が空いたようだった…
　…もしそなたが王宮を出たくなったら、私は千山万水を越えて生死を共にする…』

白鳳九は葉青緹と密かに連絡を取っていた。
꒰⌯͒•·̫•⌯͒꒱.oO(あさっての立后の儀には出たくない、事情があるの、私を連れて逃げて
( ｰ̀ωｰ́ ).oO(私がそなたを王宮に連れて来た、王宮を去りたいなら私は運命を共にする、８日の丑の刻、石造りの回廊で待っている、準備は万全だ！
鳳九は逃げ出す前に葉青緹からの文を燃やそうとした。
すると突然、司命星君が現れ、文を箱に入れて隠してしまう。
『大王に２人の愛を知らしめるのです』
『でも葉青緹に災いが…』
『小殿下との駆け落ちを選んだ以上、死など恐れぬでしょう…』

宋玄仁は葉青緹が小九に送った文を読んで激昂した。
「地の果てまで追いかけ、２人を連れ戻すのだ！」

つづく

( ๑≧ꇴ≦)盛り上がってまいりました〜＠管理人だけ？w

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