2025
2024
2023
2022
2021
2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
2012
2011
2010
2009
2008
2007
2006
2005
2004
2003
2002
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
全1件 (1件中 1-1件目)
1
映画『ユナイテッド93』の事件を含む一連の同時多発テロ911には 個人的に本当に多くの思いがあり、見るには躊躇もあったが、やはり見ておくべきだと考え、8/15(火)の晩にレイトショーへと向かった。この映画『ユナイテッド93』というタイトルは説明するまでもなく、2001年9月11日に世界中を震撼させた米国を狙った一連の同時多発テロの犠牲となった航空機4機のうちの1機の便名そのものである。(以下、『UA93』と記す。)『UA93機』は 2001年9月11日に乗員乗客計64名の方を乗せて、米国東海岸ニューヨークはニューアーク国際空港(EWR)を出発し、サンフランシスコ国際空港(SFO)へと向かうところ、ペンシルバニア州のシャンクスヴィルにテロ犯によって墜落させられたというもの。。。以前のダイアリにも書いたことがあるが、私自身、この同時多発テロが発生した日の2001年9月11は、まさにNYのワールド・トレード・センターにOfficeを構える 世界的に大変著名な某法人顧客先に出向き、その法人顧客が導入しようとしていた大規模コンピュータ・システムに関する技術会議に参加する、という予定があった。しかし、事件が発生する約2週間ほど前だったろうか、その役目は 同時期に米国の西海岸に出張予定のあった、現在の私の直上の部長に移ったのだった。ワールドトレードセンターをはじめとする同時多発テロの発生を受けた米国政府・航空当局は 間もなく、米国内の全航空機の離発着をストップするよう指示したが、その部長は その影響でSFO(サンフランシスコ国際空港)に機体ごと釘付けとなってNY入りを逃れた経緯がある。その後、我々は上記の法人顧客に 先行して貸し出していた事前検証用のコンピュータシステムの遠隔環境モニタを介して、ワールドトレードセンターとその隣接したビルが火災による高温に晒されて崩壊していく様子を日本から見るに至った。それからも ニュースでは伝えられない現地での生々しい状況が何回か上がってきた。地下鉄の駅やウォール街のOfficeを外界と結ぶ公共ネットワーク回線は グラウンド・ゼロ(当時 爆心地という呼ばれ方をされていた記憶がある)を中心に壊滅的に崩壊してしまったこと等々。。。このワールドトレードセンターからほどなく『UA93便』の事件が発生するわけだが、この『UA93便』ににも1つの偶然があったことを、それから2年ほど経って知った。それは、『UA93便』に唯一乗っていらした日本人乗客の早稲田大学理工学部生の久下季哉さんが、妻の親友のいとこという事実であった。今回の映画でも、彼を表現するために、米国の東洋系の俳優さんが登場しているが、パンフレットには映画の作成チームが遺族に丹念に問い合わせた結果、亡くなった乗客の皆さんの多くの生前の様子が記されており、彼についても 事故に至るまでの生活の様子と経緯が記されている。上記の妻の親友は英語が大変堪能な人であるため、この『UA93便』のペンシルバニアの事故後、米国に招かれた久下季哉さんの実のお母さん(彼女からすれば叔母さんに当たる)に依頼されて一緒に渡米し、当局の説明を受けた経緯をもつ。一方、この『UA93便』が出発したNYのニューアーク国際空港(EWR)は、私が米国での社費留学生活の最後にNYに向かう際、例の『NY大停電』に見舞われ、ロスアンジェルスで足止めを食らった後に無理して取った便が到着した空港であったし、『UA93便』の目的地のサンフランシスコ国際空港は、米国出張の度に再三使用させてもらっている空港である。期せずして、多くの偶然からとても他人事とは思えない この911の一連のテロ事件に関して、本映画は音楽含めて多くの脚色を捨て、ドライに表現することに徹していたように思う。このダイアリではあえて、映画に対する批評めいたことはやめようと思う。その一方で、この映画『ユナイテッド93』に描かれた事件には、一般にはなかなか伝わっていない内容として別の外伝があるのも事実である。。。
2006/08/15
コメント(5)