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USM1さん
あしかけ.さん
っている皆様方へは月曜日に訪問させて頂きます。
朝起きたて、一気に眞露(甲類)のストレートをコップ一杯飲み干す。
ママレモンで顔を洗い、皮膚の脂分がすっかり抜け、初秋のそよ風の如き顔を
さっぱりさせたら食卓に座る。
まるでNYのアッパーイーストサイドで迎えるブレックファースト・・・
目の前に置かれた大盛りのカツ丼、コトンと丼を置いた眉毛のない妻がスッピ
ンのままにっこりと微笑む。
Yシャツの胸元を肌蹴たまま新聞を広げる。できるビジネスマンらしく、愛読
しているのは内外タイムス。
目を凝らして見ているのは、急募「楽して稼げます」の15面の求人の見出し。
軽く眉間にシワを浮かべ、さり気なく一人頷く。
「行ってくるよ。」
クールに唇を閉じて微笑みを投げかける。フレンチキスは慣れたものだ。
妻の歯型を鼻の頭に残し、颯爽と街中へと繰り出す。Subwayに乗り込むと、
周りは既に戦闘モードにスイッチの入ったビジネスマンだらけ。
男の職場は戦場だ。どの表情にも真剣さが覗え、目つきもシャープである。
今日のスケジュールをチェックしているのだろうか、
赤鉛筆で、手にした新聞紙上に書き込みをしている男たち。ブルガリの新製品の
コロンだろうか、俄かにアルコールの香りが匂い立つ。芋焼酎の匂いにも似た気
高さを感じさせるフレーバーだ。
「2Rには間に合うな。メインは小橋の頭で鉄板だろう・・・」
誰に向かって話しかけているのか、振り向くと、ロマンスグレーのダンディが独
り言を呟いていた。
墨田リバーほとりのリバーサイドパークで午前中の仕事を終え、ランチタイム。
最前線の企業戦士にとって暫しの休息である。この日のランチはチャイニーズレ
ストラン。
風に靡かない紐ネクタイが、トレンドに敏感であることをさり気なく周囲にアピ
ールしている。
右手の指をパチンと鳴らし、ボーイを呼んでオーダーを入れる。
「取り敢えず、炒飯の大盛り、それに餃子・・・あと、ドリンクはホッピーで!」
チップだって忘れてはいない。渋く銀色に光るアルミとニッケルの合成で造られた
コインをそっとボーイの手に握らせ、目元だけで微笑んでみせる。
多忙極めるビジネスマンでも、一流になると、心にゆとりだけは決して忘れない。
世の中は自分だけで動いているのではない。母なる大地の恵みがあってこそ自分は
活かされているのだ。
午後のひと時、環境問題について考える。まずは行動だ。
街中に落ちている、やや長めのシケモク(煙草の吸殻)だけを選び、そっとジャケ
ットのポケットにしまいこむ。
「さあ、仕事だ。」
気持ちを新たにスイッチさせ、向かった先は駅前サティー。
この日仕事はマーケティングリサーチ。
背筋を伸ばし、エスカレータに乗り1Fの食料品売り場へと向かう。
まずはウインナーの試食から、秋の味覚キノコ類、さらにインドマグロのブツ等々・
・・
今日もハードな1日だった。だが、仕事と疲れは家庭には持ち帰らない。それが男の
美学でありポリシーだった。
妻をこよなく愛する男は、滅多なことでは寄り道はしない。週に2、3回フィリピン
パブで1セット飲んでくるくらいだ。
そんな男だからこそ、妻もそれに応える。
「ただいま。帰ったよ。」
シャイな妻は、4畳半のリビングに寝転び、背中を向けたままTVの連ドラに見入っ
ている。
仕事の疲れを癒してくれるのは、妻の顔を眺めながらのディナーである。
テーブルの上には既に冷めかかった肉料理が出されている。
大陸産の脂身ステーキである。付け合せも大陸産のニンニク、しかも皮ごと焼いた、
豪快にしてゴージャスな一品である。
ワイングラスに注がれた「芋王」。1リットルで5,000ウォンもする最高級のヴンテ
ージだ。
ラベルに表示された「甲乙混合」、一回で2種類の旨味を味わえる、合理主義の男に
とっては最適の美酒である。
ベッドルームの窓から眺める隣の家の壁。
「今日の月は青いなぁ・・・」
見えない月を想像しながら静かに眠りにつく。明日の仕事に備えるために・・・
では、良い週末を。