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9月の中旬、新聞に下電バスの瀬戸大橋線が10月1日からそれまでの6便から3便に減便され、来年3月末日を以て廃止されると報道されていた。瀬戸大橋線は児島駅から高速道路の瀬戸大橋に乗り、櫃石島、岩黒島、与島を巡り再び児島駅に帰る路線で、島民の足としてまた、観光、釣り人の足として貴重な存在だったが、恐らく赤字路線だったに違いない。瀬戸大橋の架かる3島の事を調べてみると、小さな島なのに以外に面白そうな見学場所が沢山ある事が分かった。与島はPAがあるのでクルマで気軽に行けるが、櫃石島と岩黒島はこの機会を逃すと、もう行く事が出来ないと思い、9月28日にブロンプトン仲間の西さんを誘い決行する事にした。島での移動手段はこんな時の為に買った折り畳み自転車のブロンブトンだ。貴重な6便を有効に使うには児島ICバス停7時57分発のバスに乗る必要がある。7時過ぎ西さんのCX5に輪行袋に入れたブロンブトン2台を積み込み朝の渋滞を避けるため高速で児島ICまで移動、藤さんの庭先にクルマを駐めてバス亭まで歩く。よく考えてみると路線バスに乗るのは何十年ぶりだろうか。定刻より少し遅れて到着したバスにブロンブトンと共に乗り込む。乗客は釣り人が2人とオバサンが1人の3人だった。ICを登ると直ぐに高速に入りトンネルを抜けると目の前はもう瀬戸大橋だ。最初の島は香川県の櫃石島である。路線バスと島民専用の連絡道を下るとゲートがある。一旦止まってカードを入れて通過する。櫃石島にはICのある櫃石島、櫃石学校前、櫃石の3箇所に停留所があるが、どこで降りても料金は同じ220円なので、櫃石島で降車して輪行袋から出したブロンブトンを組み立てるのだが、この自転車の折り畳み方と組み立ては実に良く研究され製作されているので、乗れる状態になるまで1分とかからない。最初の目的地はこの島の名前の由来となった櫃石を探しに島の南端に向かう。晴れ渡った朝の空気と潮風が実に爽やかで気持ち良くサイクリングを楽しみながら南端近くの海沿いの道に差し掛かると小さな「櫃石」の看板が見えた。樹木が鬱蒼と茂る急斜面の獣道には両脇にロープが張られ、それを握らないと登れない。まるで登山だ。頂上に島名の由来となる大きな櫃石が鎮座していた。次は島の最南端にある歩渡島に向かう。この島はコンクリートの細い道で繋がれているので、自転車で島まで行ける。瓢箪型の島には獣道が続いており、歩いて登ると一番奥に神社らしき物が祀られていた。島から四国側の瀬戸大橋の眺望が素晴らしい。次は島を半周して坂を登り氏神の王子神社へ参拝。境内には立派な社殿と新しい社務所が見える。境内の石碑に昭和58年整備と記されいたので、瀬戸大橋建設に伴う保証金がたんまりと出たのであろう。再び坂を下って櫃石学校前のバス停で自転車を折り畳みバスを待つ。9時38分発のバスに乗り、岩黒島へ向かう料金は170円だ。高速に乗ったのも束の間、岩黒島バス停だ。岩黒島にはバス停が1箇所しかない。しかもこのバス停は橋の上だ。瀬戸大橋は基本歩行は出来ない事になっているが、バス停の付近は例外で見晴らしも良く、目の前をクルマが高速で通過していく。島にはエレベーターを使って降りて行く。クルマは100億円掛けて作ったという目の回るようなループ橋を使用する。岩黒島は直ぐに一周出来てしまう程、実に小さな島であるが、民宿が3軒もある。島の南端に向うと瀬戸大橋の真下に行くことが出来る。頭上をクルマや電車が通る音を聞いていると何だか不思議な気分になる。眼前を通る船を眺めながら、心地良い潮風に吹かれて暫し休憩。氏神の初田神社に 向参拝すると向かいが今日の昼食場所民宿岩黒だった。民宿で小学校の生徒が作ったという島内観光パンフレット貰い、島の北側にある黒石を見に行くことにした。黒石は小学校手前の細いセメント通路を下ると砂浜に出る。その砂浜の東は岩場となっており、島名となった大きな黒い石がゴロゴロしている。砂まで黒い。岩黒小学校の校舎には大きな蝉の絵が描かれている。何でも生徒が行ったクマゼミの研究が全国1位の研究となったとの事。現在全校生徒は1名、先生は11人体勢(校長、教頭、用務員を含む)だそうだが、来年は廃校になるらしい。これも仕方がないだろう。校長も教頭もいらんだろう。生徒一人に掛かる費用は一体幾らになるのだろう。日本に生まれて良かった。小学校から港に回って、防波堤を歩くと、瀬戸大橋やループ橋が綺麗にみえる。絶好の撮影スポットだ。小さな島なので、見学する所は全て回った。少し早いが11時に民宿岩黒の玄関前に自転車を駐めて、昼食とする。2階の二十帖ほどの部屋に通され、目の前の海中に設置された養殖生け簀から獲ってきた河豚の刺身と唐揚げ、蛸と鯛の刺身、赤メバルの煮付けなどとビールを少々飲みながら、80歳過ぎの老夫婦に島での生活の話を聞く。来年にはバスが廃止されるのでもう来る事は出来ないだろうと思っていたが、耳寄りな情報を得た。何でも民宿に事前に電話をしておけば、その時刻に橋上のゲートまで迎えに来てくれ、島民と関係者しか使用出来ない専用カードでゲートを開けてくれるそうだ。忘年会シーズンはクルマで島まで来る客も多いそうだ。過去30年余りでハーレーで来た人が一人いたが、自転車で来たのは我々が初めての事だとビックリしていた。橋工事の話し、民宿を最初に建てた話し、橋が完成した直後は一日100人の来客があった話し、ループ橋の建設陳情に首相官邸に行った話し等を聞いている内に時間となり、再びエレベーターで橋上のバス停に移動、12時46分発のバスに乗り、3分で与島に到着、料金は170円。与島は瀬戸中央自動車道のSAがある島なので、観光客が多い。SAには意外な見学場所がある。日時計の展望台、屋上展望台、橋桁を吊るワイヤの切断オブジェ、ヘビに見える木など今まで気にしていなかった物が沢山あり以外と面白い。遊歩道から集落へ下る細い道を見つけたので、自転車で乗り込む。密集した家々の路地を彷徨いやっと海岸に出ると、琴電バスの浦城バス停があった。このバス停の待合所は船のキャビンを再利用したものだが、真っ赤に錆びたそのヤレ具合が誠によろしい。その南に鍋島がありそこに灯台があるのだが、進入路は鉄柵で閉じられ進入禁止となっていた。残念である。今度は島の反対側を目指して進む、途中交番があった。やはり与島は大きい。島の北端はオフロードになっており、採石場の跡がある。この島からも大阪城の石垣の石が運ばれたのだろう。オフロードが切れると廃墟となった観光港が現れたフィッシャーマンズ・ワーフ跡だ。かつては大勢の観光客が訪れ観光船咸臨丸が就航していた。島を一周し、元の遊歩道への道を引き返しSAでのんびりと休憩。15時44分のバスに乗って児島ICまで向かう、料金は340円だったが、民宿の主から200円の割引券を貰っていたので、140円の支払いで済んだ。それにしても大きなバスに乗客は多くて5~6人、我々2人だけの時もあったこの路線は通常とは違い高速道路も通るので、かなり経費がかかると思われる。今まで路線維持を行って来て頂いた下津井電鉄に感謝したい。瀬戸大橋はいままで、クルマや電車に乗って通るだけで、下から見上げた事は殆どなかったが、今回の輪行で瀬戸大橋の完成により、島の暮らしが劇的に変化して便利になった反面、ブームも去って漁業に頼るしかない現実に戻り、どの島も多くの空き家が朽ち果てていた。やはり島での生活は難しそうだ。ブロンブトンの活躍により、思いも掛けない島旅ができた。まさに折り畳み自転車の真骨頂を満喫する旅となった事は満足である。櫃石島の櫃岩歩渡島から瀬戸大橋を望む岩黒島の島民専用ゲート岩黒島南端岩黒島へ降りるエレベーター岩黒漁港からの展望民宿岩黒岩黒島北端から瀬戸大橋を望む島名の由来となった黒石ループ橋とエレベーター与島の琴電浦城バス停与島SA展望台から瀬戸大橋を望むヘビに見える木
2020.09.30
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娘が廃車にするボンゴフレンディーの車内にあったパーツリストを貰って来てくれた。マツダではパーツカタログと言うらしい。物は平成7年(1995年)版なので、工作車より2年古いがエンジンを始めとする機関や内外装等殆ど同じなので活用できそうだ。バイクのパーツリストは所有バイクそれぞれに殆ど持っているが、クルマのパーツリストは初めてである。手にした最初に先ずその分厚さに驚いた。総ページ数が何と786ページにも及び、一寸した辞書のようだ。サービスマニュアルと見間違う程である。マツダで買ったら幾らするのであろうか?ページをめくってみると、所々に赤ペンでパーツ番号の間違いや、単体部品の有無など細かに記入されている。このクルマのオーナーは相当のベテランかマニアだったに違いない。この貴重な一冊を大切にして、今後の工作車のメンテに役立てる事にしょう。ボンゴフレンディーのパーツカタログ圧巻の786ページ
2020.09.20
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大型台風一過が去り、天候も回復して来たので、涼しい所にツーリングに出掛けようと行き先を探していたら、道後山に「ひばごん郷温泉すずらんの湯」なる温泉があるとの事。無謀にも前日に、笏取り虫会員にLINEを流したら、暇を持て余しているディアベルが参加表明。往路は「ディアベルのタイヤサイドを剥きたい」との要望を取り入れ、6月に行った「おもじろ釜温泉ツーリング」と同じルートを走る事にした。どうせならディアベル宅からの高速クルージングコースを走ってみたいと思い、早朝から渋滞のR2を玉島まで走る。出発予定より10分前の8時20分玉島を出発。県道35号で旧R2を横切るとクルマは少なくなる。小高い峠を越えるともう矢掛だ。ショートカットで県道36号に乗り換え小田川を渡るとR486に合流だ。この道は初めて走ったが、なるほど信号も無く矢掛まで直ぐである。国道を1.5km程走ると再び県道35号に分岐して北上する。この道は鬼ヶ嶽温泉がある道で何度も走った経験があるが、高低差とカーブが連続し楽しめる道路だ。ディアベルの後をついて走るとどうしてもペースアップになってしまってあれよあれよと言う間に成羽まで来てしまった。あまりの速さで、6月のツーリングで集合場所となったJA晴の国で休憩する気にもなれず、そのままR313を4km程走り県道33号に分岐、ここから本郷までは高速クルージングコースが続き夏の暑さも何処かへ行ってしまったようである。本郷で県道441号に分岐、峠を越えると岡山県健康の森があり、巨大な水路のオブジェがあったので、最初の休憩。多分大金を投入して作られたのだろうが、誰も見る者もなく、これから風化して行くのであろうと思うと、何だかなぁ。と言う気持ちになる。坂を下ると直ぐに神郷の日本一の三連水車「親子孫水車」のお目見えだ。この水車は近くを通る中国縦貫道からよく見えるので、存在は知っていたのだが、近くで見るのは初めてだ。生憎の水曜休館だったが、見学だけは出来た。R182から新見方面へ2.5kmほどで県道8号線に分岐、伯備線と併走しながら、コーナーの多いタイトな道を北に進むと段々と道幅も広くなり、走りやすくなると県境となり、いよいよ日南町だ。道の駅「にちなん日野川の郷」に到着。予定より1時間も早くまだ11時である。客がいない食堂でダムカレーを注文したが、色を見ただけで甘そうなので、一味を赤くなるほど掛けたが味は今一つ。こういう所のカレーは殆ど辛くないのが残念だ。日南町は岡山県、広島県、島根県、鳥取県の中国4県に囲まれた唯一の町だ。この町に若松クロム鉱山跡があるらしい、観光ポスターに「廃墟好きにはたまらない。ごめんなさい。ポスターではワクワクが半分しか伝わりません。」のキャッチコピーがドンピシャだ。今度は是非セローで尋ねてみたい。この道の駅でゆっくりする筈が、12時には出発してしまった。R183を庄原方面に進むと、道沿いに樂樂福神社(ささふくじんじゃ)がある。一度訪れてみたい神社だったので早速参拝、境内に林立する大きな杉の中に佇む社殿は素朴でとても神々しい。道の駅を出発する時から雲行きが怪しかったが、ここに来て夕立状の雨になったので、暫く社務所でお茶を頂きながら、雨宿り。雨が上がったところで峠を越えて一気にすずらんの湯まで走り切ろうとしたが、峠の頂上付近で雨雲に捕まり、カッパを着る間も無く2.5kmを走り切り半分ずぶ濡れで、すずらんの湯へ到着。軒下にバイクを駐めて、雨が止むまで温泉に浸かる事にする。水曜日は近くの温泉が休日なので半額の360円となっているそうである。ゆっくりと温泉を堪能し、風呂上がりのホットココアを飲んでいると、雨が止んで陽が差して来たので出発。帰りに、受付の姉さんが食べるホオズキを土産にくれた。トマトのような味で結構おいしい。後は帰るだけだ。雨が心配だったが、天気の回復状態からカッパは着ずにバイクを走らす。東城まで快適な高速クルージング道が続く。東城からR182で福山方面へ分岐。追い越し禁止だが、クルマの交通量も少なくのんびりと、神辺まで南下し、R313に分岐して井原方面へ、矢掛のコンビニで最後の休憩をして、道口でディアベルと分かれて、5時40分無事帰還した。今回のツーリングは高速道路を利用せず、一般道のみで約300kmほど走ったが、殆どの道路が白線の追い越し可の道路だったので、快調、快適に走れて、ディアベルの皮剥きも出来た事であろう。これほど、渋滞無く、信号無く、止まらずに走れたツーリングは初めてである。車検が終わったV7のエンジンも好調で力強い鼓動を聞きながらのツーリングは程良い疲れを残し、楽しませてくれた。岡山県健康の森の水路のオブジェ神郷の日本一の三連水車勢い良く回る孫水車甘い甘いダムカレー杉の大木が見事な樂樂福神社土産に貰った食べれるホオズキ東城IC入り口付近の路上に止まるV7
2020.09.11
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