Welcome to My Novel Jewel Box
2025
2024
2023
2022
2021
2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
2012
2011
2010
2009
2008
2007
2006
2005
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
全1件 (1件中 1-1件目)
1
6月6日に日記を書いて以来、自分でも驚くが、こちらのblogは一切何も書いてない。小説も書かず、翻訳の仕事も休み、ピアノもほとんど弾いていない。 ということは、要するに、5月30日の晩頃から、本格的に「ポルターガイスト現象」に悩まされるようになって、何もする気が起きなかった、ということである。 今夜だって、何が起きるか分からない。 ああいった超常現象は、病気のように、「薬を飲んだから3日ほどで良くなる」といった類のものではない。 いや寧ろ、「薬を飲めば、ポルターガイストは治まる」、そういう薬があれば、欲しいぐらいだ。 私は、別に世間に公表する気もなく、何かの時に相談すべき場所があれば、参考までにと、ずっと、日記のように、異変のメモを毎日書き記してきた。 それを読んでみると、特に激しかったのは、6月の上旬であった。 ひっきりなしに、物が、見えないものの手で抜き取られ、そして本来の場所とは全く異なる方向から投げ飛ばされる。 その恐怖は、経験した者にしか理解できないだろう。 そして、投げつけられる時の勢いからして、軽い気分で放り投げている感じを受けない。何か、敵意を持って、激しく床に投げつけられる。たいてい、3メートルほどは離れた距離から。 それが、ペンだろうが、歯ブラシだろうが、薬だろうが、本であろうが、とにかく投げつけられる時の音の激しさで、相当勢いよく、「投げてやる」という憎悪のようなものを、私は感じる。 いつかは、セロテープの重い台がバッと床に飛んだし、息子の枕もとのDSが、母の足の甲にまで飛んで当たった。 また、ティッシュの箱もよく飛ぶし、顔に当たる。あんなものでも、角が勢いよく顔に当たると痛いし、怖い。 また、物が飛ぶだけではない。家具も動く。 6月9日は、枕もとのスタンドがクルリ、クルリと90度角度を変えたり、左右にずず~と動き、そしてかたんとひとりでに倒れるのを、明け方4時頃、皆で目撃した。 私はその時、驚異を通り越して、「何か超常現象を研究している機関に証明画像として提出するために」必死になって、携帯のムービーでそれらの摩訶不思議な現象を録画した。 だが、息子がその後、そのまま眠れないと起きていて、朝の7時に朝食をとり、それから午後まで昼寝をした。 すると、彼の夢の中に、中性的な人物が現れ、携帯をしまってある洋服箪笥に近づき、「証拠が残されている」と言った後、10秒ほどそこに佇み、そして消えた、とのことだった。 私は、もしかして、携帯のあのムービー画像をいじくられたのでは?と思い、ムービーフォルダを確認した。すると、思ったとおりである。 誰も触っていないのに、明け方の、動き回ったスタンドの映像は、そっくり削除されていたのである。 また、10日の夜中には、やはり物がカキーン!ガーン!ドサッと落ちたり飛んだりした後、(以前からあった)壁をコンコンと叩く音に悩まされ、家族全員不眠状態だった。 そのうち、息子が、眠れないまま、「あれ?今、頭に自分の考えじゃない言葉が浮かんだよ」と言う。 「どんな言葉?」 「女の子が、『この家はどうするの?』ー男が『侵入不可能だな』-女が『でもこの家は、元々私たちの家よ』-こういう言葉」 「え~じゃ、この家に憑いている幽霊かな」 「僕たちが入居して今年で7年目でしょ。その前のOさんたちは、8年住んだでしょ。それで、最初にこの家に住んだ人たちは、10年間住んだんでしょ。Oさんたちは、今は近所に一戸建てに住んでるから、きっと初代の人たちに、この家を転居したあと、何か不幸があって、戻って来たんじゃないのかな」 私がこの頃から気になったのは、息子にのみ、他人(?)(霊?)の言葉が「思い浮かぶ(=聞こえる)」ということだった。 よく「憑依(ひょうい)」という言葉を耳にする。それは、霊魂が、霊感の強い人間に取り付き、何らかのメッセージを伝えようとする現象である。憑依された人間は、霊の話す言葉をそのまま伝える。 息子は、6月の最初から物が飛び交うようになって、このように「自分の考えでない言葉」が頭に浮かぶようになった。 もしかしたら、霊は、思春期で心身共に不安定な13歳の息子を媒体として(=憑依して)、何かを伝えようとしているのではないか? 私は、完全ではないが、こういう解釈もありうる、と思うようになった。だが、こんなことを人に話すと、今度は私の頭がどうかしている、そう思われるだけかもしれない。 先程の話に戻るが、6月9日、10日と続けて、明け方3時半頃、ベランダに、すすり泣くような若い女の声がした。時折、苦しそうに呻くような声だった。 これも、気色悪いが、テープに録音した。その後、10日の晩は、寝室を変えて、私と息子と母は、洋服ダンスの部屋に、泊まりに来ていた父は、子供部屋にひとり寝た。 すると、やはり、夜中の0時を過ぎると、二つの部屋の間の壁の中から、「コンコンコン!コンコンコンコン.....コンコン!ガリガリガリガリーッ!」という、指で素早く、大きくなる音が響いてくる。 壁に耳をやると、その振動が明らかに伝わってくる。 どうやら敵(?)は、厚さわずか6cmの壁の中にいるようだ。この音も、録音したが、あれから怖くて聞いていない。 そうするうち、やはりベランダに人の気配を、息子が感じ、「若い女が素足でいる。上半身切断された若い女性がベランダにいるよ」と言う。 「え~っ!怖い!何で分かるのよ?」「気配で分かる。カーテン開けてみる?」「やだーっ!開けないで!」 などと言ううち、やはり女の呻き声が「ひっ...ひっ...ううう...」とベランダから聞こえてきた。 隣に寝ていた父も、この騒ぎで「どうしたんか」と起きて来た。事情を話すと、父も心配して、結局、家族4人で、その部屋に休むことになった。 そうするうち、箪笥側にいた息子が、いきなり「うわぁ~」と体をよけた。 「今、箪笥の引き出しが勝手に動いたよぉ」「えっホント?」私も箪笥を見ていると、本当に目の前で、箪笥の引き出しが、すーっと前に引き出された。 その後、家族全員の目の前で、信じられないことが起きた。箪笥の左右にある、扉の右側が、ギシ、ギシ、と音を立てていたかと思うと、やがて、その扉は5センチほど開き、パタンと閉まったのである。 私は、やはり、決定的瞬間を逃すまいと、すぐに携帯をムービーモードにし、事が起こるのを待った。 この時の心境は、恐怖を通り越していた。ただただ、「超常現象をカメラで、ビデオで捉えたい」の一心だった。 息子は、「今、ベランダにいた若い女が、箪笥の中に入って、うずくまっているよ」と言っていた。 やがて、箪笥の扉は中から開けようとしているように、軋みだし、そして、ギイィ~と、なんと20cmも開き、そして、パタンと閉まったのであった! 私はその映像が撮影されたか確認した。ちゃんと、不気味な映像が保存されている。 「映っている?見せて」と息子が言ったので、息子に渡し、彼もそれを確認した。息子は「ハイ」と私に戻したが、その直後、息子が急に叫ぶように言った。 「あっ!今、若い女がお母さんの目の前に近づいて、立っているよ!」 私はぞぉ~っとしたが、何も息子のように気配が感じられなかった。でも、落ち着いて、「もしや、さっきの奇怪な現象を撮影したためか?」と思い、急いで、たった今、確認した箪笥の扉の異変映像のデータを再度確認した。 すると......そのデータは、ものの見事に消去されていたのである! それにも驚いたが、もうカーテンの隙間から、朝日が漏れていることに気づき、息子はカーテンを開けた。 するとまたまた、「あっ!」である。 室内の結露で曇ったベランダのガラスに、5箇所の女性らしき手形、そして1箇所に、逆さまにつけられた裸足の足形がくっついていたのである。 「これ...たった今、ついたのかな...?」 そ~っと、それを確かめようと、私はその手形の隣に手をガラスに付けてみた。 すると、ほぼ同じような鮮度?で手形がついたのであった。私は、全身鳥肌が立ったが、これも何かの証拠になるだろう、と父が言い、私は今度は、デジカメで、それらの手形足形を撮影し、午後に、データが消えていないのを確認し、すぐにカメラ屋で現像してもらった。 カメラ屋さんは、その背景に青い山が写っているのを、海だと勘違いしたらしい。 「ああ、海底か、水族館を撮影しはったんですね」 こういうカメラ屋さんに、「いいえ、幽霊の手形を撮影したんです」なんて、とても言えない。だから、「周りが山なので、朝の山の景色を撮影したんです」と説明した。 この後、15日から4日間、家族で旅行に出かけた。目的は、息子の気分転換と、「場所を変えても、この現象は起きるかどうか」を確かめるためであった。 だが、この第二の目的は、見事に期待が裏切られた結果となったのだった。 (続く) What a horrible phenomena!!!
July 3, 2008
コメント(1)