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フォト蔵がいつまでたっても復旧しないので、当面楽天写真館経由でアップすることにしました。これで復旧しても、有耶無耶のうちに過去の古い写真が閲覧できなくなっている気がして仕方ありません(これまでもそういうことがありました)。そうなったら、山歩きの写真とか、もはや手元に残っていない写真も少なくないのでかなり残念なことになります。みなさん、大事な写真は、信頼できるクラウドサービスに保存するようにしたほうがよいですよ。さて、今回開けたのは、うきうきさんの10本3万福袋に入っていた1本。なかなか自分から進んで買おうとは思わない銘柄ですが、これがかなり良かったのですから、ワインってわかりません。少し黄緑色がかった中程度のイエロー。香りは黄桃や白桃、金木犀、それにシナモンなどのスパイス。口に含むと、リッチな果実味のアタック。いかにもマロラクティック発酵させましたという感じの乳酸っぽいフレーバーや角のとれた丸い酸が特徴的で、といって鈍重な感じはなく、素直に美味しいと思わせてくれるバランスのよさがあります。これだけ典型的な味わいならば、衰えの著しい私のテイスティング力や嗅覚味覚をもってしても、すぐにシャルドネと判別できそうです。市場価格は4K台ぐらいでしょうか。上位アイテムのような複雑さは望めませんが、ふだん飲む分には十分すぎる味わいです。★★★★楽天でブシャールのサン・ロマンを検索
2022年10月26日
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タカムラさんの64ドクター・バロレ・コレクションこれなら私でも買えます。ドメーヌ・ルロワの15ブルゴーニュ・アリゴテ。ウメムラさんよりかつて「新ブルゴーニュ」ともてはやされた作り手の一人ですが、最近はあまり話題に上ることもなくなりました。日頃巡回しているワインブログを覗いても、直近のVTを飲んだ方はほとんどいないようです。オリヴィエ・ジュアンとかオーディフレッドとか、ルイ・シュニュとか、他にも話題になった作り手はいましたが、今も支持層の地盤を固めているのはユドロ・バイエぐらいですかね。アニエス・パケについては、私もかつて07VTを飲んで感心したのですが、https://plaza.rakuten.co.jp/szwine/diary/201003290000/09VTで激しく落胆させられました。https://plaza.rakuten.co.jp/szwine/diary/201107170000/それから6年経過して、某所のセールで安く出ているのを見つけて購入してみたのですが、さて、どんなものかと。グラスに注ぐと、透明感のあるルビーながら、15年にしてはエッジの部分がすでにやや心もとない色調。赤系果実、みかんの皮、スパイス、小梅、漬物、ほんの少しクサイニュアンスがありますが、基本的によい香りです。飲んでみると、液体の密度感はほどほどながら、テクスチャーがとてもクリーンで、スルリと喉元を通り過ぎていきます。あれ?アニェス・パケって、こんなにビオっぽかったけと思うようなナチュラルワイン的ニュアンスを感じる味わいです。この喉ごしの柔らかさは魅力ですが、反面酸が緩めでのっぺりとしていることと、果実味に少しキャンディっぽさを感じるところがイマイチな点です。初日だけでは判断しかねるので、最終判断は小瓶に残した二日目を飲んでからとしたいと思います。二日目:果実味にじんわりとした旨味が感じられるようになりました。構造に脆弱感を感じるものの、繊細で旨味のある味わいにはそこそこ好感がもてます。追いかけてまで購入しようとは思いませんが、セールなどで安く出ていたら、また仕入れてもいいかなというような久しぶりのアニエス・パケでした。★★★楽天でアニエス・パケを検索する
2018年01月13日
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WA高得点らしいですね。割田屋さんの14ユドロバイエ。タカムラさんの14ニーヨン濃厚な色調にリキュール的な香りで、一瞬期待が募りましたが、一口飲んでみてその期待は裏切られました。ひとことでいうと暑っ苦しいワイン。果実味がジャミーでやや過熟感があり、酸はジリジリとしていてフィニッシュには木質や藁っぽいフレーバーが支配的になります。南仏の安ワインにありがちなベタッとしたデリカシーに欠ける味筋。09年ならともかく、10ビンテージでこういうワインってあまり経験がないし、私がプスドールに抱くイメージともおよそかけ離れています。状態不良がかなり疑われるボトルです。輸入元ラックだし、コルクはとても綺麗だったんですけどねぇ。結局ボトル半分飲めなくて、代わりにコレを開けました。どちらも某店のセールで購入したもの。ここのセール品は当たると本当にお買い得なんですが、たまにこういうボトルを掴まされるのが、玉に瑕ですねぇ。
2016年07月20日
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先日のマランジェと一緒に購入したボトルです。値段的にはわずかですがこちらの方が上でした。あいかわらず寡黙な香り。これでかなり損している感じです。口に含むと赤系果実やスミレ、紅茶などのクリーンで透明感のある味わいに印象度がアップするのは前に飲んだマランジェと同様です。香りが弱く散漫な点と果実がややジャミーなのが残念ですね。…って、ここまで書いてきて思ったんですが、このボトル、作り手の問題というよりは状態面の問題があるかもしれません。繊細な作り手のようなので、流通過程でラフに扱われると一気に印象度が落ちそうな感じもします。特に今回のボトルたちはバックビンテージの「残り1本」を日ごろ馴染みのないショップから購入したしたものなので…。新しいVTも買って飲んでみないといけないかもしれませんね。★★☆
2015年04月04日
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この日開けたのは、以前ワインバーで飲んで好印象だったダヴィッド・モロー。その後数本購入してみましたが、残念ながら自宅で開けたボトルたちからは期待したほどのパフォーマンスは得られませんでした。今回久しぶりに買ってみたのはバックビンテージの2010年です。サントネ中心のダヴィッド・モローのラインアップにあって、マランジェは価格的にボトムラインとなりますが、さてどんなものか。ちなみにラベルの写真はXperiaZ3のプレミアムオートモードで撮ったのですけど、なんだかひどくアンダーな仕上がりになってしまってますね。ZALTOのグラスに注ぎ、淡めながらもクリーンな色調を確認したあと、香りをかいで思わず顔をしかめてしまいました。寡黙な中からなにやら金属的な違和感のある異臭が…。こりゃダメかなと諦め半分で口に含んでみたら、これがなかなかイイのです。透明感のあるイチゴやラズベリーのような赤系中心のフルーツ、自己主張しすぎない穏やかなタンニンと酸。ごくこじんまりとしたバランスながら、透明感とナチュラル感が出色。当初目立っていた嫌なニュアンスも飲み進めるうちに徐々に赤系果実やスミレ、ハーブ、紅茶、皮革などにとって代わられました。ただ、それとともに味わいのバランスについては、やや果実味がジャミーに傾き、タンニンも目立ち始めましたが。ブラインドだとコートドールのそこそこの作り手のACブルと答えそうです。ただ、ブルゴーニュ高騰の昨今においても、一部のスタードメーヌ以外のACブルは3k台で普通に入手できます。それらと比べてしまうと、とりたててCPに秀でているというわけでもなく、やや微妙な立ち位置といわざるをえませんね。機会が在ればサントネ1級などの上位銘柄も飲んでみたいと思いますが、こちらも総じて値段がやや高めなのが手を出しにくい所以です。★★★★楽天でダヴィッド・モローを検索★
2015年03月21日
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先日飲んだ10VTの同銘柄がすばらしかったので、今度はウメムラさんで安く出ていた08VTを買って飲んでみました。ところが、これがいけません。10年とはぜんぜん違っていてマイりました。まず、香りがなんというか硫黄臭や生臭い感じの動物臭があって楽しめません。飲んでみると赤と黒の中間ぐらいでオレンジピール的な果実味や透明感のある酒質には好感が持てるのですが、総合的なバランスは10VTほどの完成度にはなく、フィニッシュにやや尖った酸が顔を出し、少しばかりの苦味エグ味も伴います。やはりこの辺はビンテージの限界なんですかねぇ。07、08はどちらもやや弱めの年ということでリーズナブルな値段で出ています。ここまで私が飲んできた中では、07年は(水っぽく薄いものもありますが)薄旨系に心地よくまとまっているものもあって全般に印象は良いのですが、08年はなんだかつかみどころがないというか、酒質がギスギスとしていてなめらかでないものによく当たります。まあどちらのVTも大した本数を飲んでいるわけではないので、エラソーなことは言えませんが。★★☆
2014年07月10日
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パリゾの値づけってイマイチよくわからないなぁと思います。最近高くなってきたとはいえ、グランクリュは比較的リーズナブル。でもってジュブレなどの村名や1級に妙に割高感があるかと思えば、裾モノあたりは時に2Kそこそこで買えたりします。特に白い別バージョンのラベルのものはかなり安く出回ることがあります。白ラベルのACブルはどうやらネゴシアンもののようですね。今回のボトルはカーブドリラックスさんの実店舗で購入したものです。値段は2980円でした。マイナーアペラシオンとはいえ、今時一流生産者の村名を3K前後で買えるというのは貴重です。グラスに注ぐと、やや濃い程度のルビーの色調で、エッジには早くもオレンジがかったニュアンスが見て取れます。香りはカラメルのような香ばしい樽香と黒系果実やスパイス類などの落ち着いたもの。ラ・マルヌでは樽香が強調され、木村硝子CAVAではしっとりとした香りになります。飲んでみるとグランクリュに見られるようなパンと張った果実の凝縮感はありませんが、果実の瑞々しさは健在。バランス的にはやや酸味先行で、クリーミーな樽香がアクセントを添えます。パリゾの上級銘柄の魅力を残しながら、うまい具合にデチューンしたような香味で、3Kでこれなら十分満足です。村名5Kがスタンダードになりつつあるブルゴーニュですが、3k台前半までで買えるようなマイナーAOCや裾モノ+αの銘柄で美味しいものを探したいですね。★★★☆
2014年03月19日
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この作り手、三茶のワインバー「TEPPEN」でたまたまグラスを飲んだところ、みずみずしくすばらしい味わいだったのに感激して、自宅用にも3本買い込みました。すでにサントネ・キュベSを2本飲んで、このマランジェが3本目ですが、どういうわけか自宅では本領発揮のボトルに遭遇できずじまいです。やわらかい色調のルビー。香りは赤系果実のゼリーや紅茶、ハーブなど。口に含むと透明感のある果実味を中庸を得た酸とやさしいタンニンが支える味わいで、全般にじんまりとまとまっています。実売3K前後のピノとしてはこんなものかなというところで、けなすべき点はありませんが、これなら少し出来のよいACブルとさして変らないよなぁという思いもあり…。ワインバーで飲んだときには光るものがあったんですけどねぇ。飲んだ時期の問題かなぁ。★★★
2013年11月18日
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先日Armadilloさんで購入したダヴィッド・モロー、先月に続いて早速2本目を開けて見ました。中程度のルビーの色調。香りがどうもたたないんですよねぇ。ゆっくり飲んでいてようやく最後の方に赤系果実やスパイス、ハーブなどの心地よいニュアンスが出てきますが、基本的には寡黙。味わいに関しては十分こなれており、適度なエキス分と旨みがあって上質なものです。香味とも翌日のほうがよくなるかなと思いましたが、意外や次の日も香りは開かずじまいでした。某ワインバーのグラスワインでたまたまマランジェを飲んで感銘を受けた作り手なんですが、どうも今回購入したボトルはそのとき感じたポテンシャルが見えてこないんですよねぇ…。まあ飲む時期や抜栓タイミングの問題が大きいのかもしれません。セラーにはあとマランジェのボトルが残っているので、こちらもこの夏の間に開けてみようかと。★★★
2013年07月08日
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↑アクアリウムに飽きてきたというわけでもありませんが、最近ツノガエルを飼いたいなぁと思っています。ダヴィッド・モロー。先だって三茶のワインビストロでグラスで飲んだマランジェが思いのほか美味しくて、以来私の頭の中では注目すべきドメーヌのひとつになっています。http://plaza.rakuten.co.jp/szwine/diary/201305180000/このボトルは先日のarmadilloさんからのメルマガで紹介されていたもの。2250円とやたら安価な値段でしたが、このキュベSというのがいったいどういう素性のワインなのかわかりません。商品紹介欄を見ても載っていないんですよね。他のショップをみると、普通に3K台後半で売られているので、ひょっとしたらarmadilloさん、値づけを間違えたのでしょうか?グラスに注ぐと、濃すぎず薄すぎず、中庸を得た輝きのあるルビーの色調です。香りは赤系のフルーツや紅茶、ハーブなどのフレッシュでナチュラルな香り。飲んでみると、前回店で飲んだマランジェほどこなれていません。少しばかりの苦味を伴うのと、味わいの後半、ややスカスカになるのがどうもなあと思いながら飲みましたが、翌日になると俄然エキス分や旨味が前面に出てきて、内容のある味わいになりました。初日はもっと空気に触れさせたほうがよかったのかもしれません。4K前後の価格だと少し躊躇してしまいますが、3K前後で買えるなら大変結構。そんな感じですかね。まだあと2本あるので、そちらも追々飲んでみようと思います。★★★☆★楽天でダヴィッド・モローを検索★
2013年06月10日
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寺田倉庫に預けっぱなしのまま存在自体を失念していた06年のポマール・ノワゾンを飲んでみて、そのすばらしさに圧倒されたことと、06年をもって引退してしまったことで、これは買っておかなければと、すぐに追加購入したジャン・ガローデ。購入したのはタカムラさん(ミレジム)から4本、ワインホリックさん(ラシーヌ)から3本の計7本でした。ところが最初に飲んだオー・コート・ド・ボーヌ06年が死にかけたような香味。残りの6本のボトルについても不安になったので、まずは安価な銘柄からということで、モンテリを開けてみました。ちなみにこのボトルはラシーヌ→ワインホリック扱いのものです。抜栓すると、コルクはほとんど上に染みてきておらず、急激な温度変化にさらされなかったことがわかります。想像以上に濃厚な色調。グラスに鼻を近づけると、イイ香りが出ていてホッと一安心しました。赤と黒の中間ぐらいのコンポート的フルーツ、紅茶、木質、それにスーボワがうっすらと。飲んでみると味わいは強く硬い。まだ若くて硬いというのではなく、タンニンがかなり目立ち、酸も鋭角的で、作りがややギスギスした感じなんですよね。ポマールで感じられたこの作り手のしなやかさや優美さが感じずらいのが残念です。飲み進むうちに、なんとなくボルドーっぽい木質的でタニックなニュアンスも感じられるようになってきました。期待に答えてくれる味筋ではありませんでしたが、とりあえず状態が良好だったので安心しました。こういうテロワールなんでしょうか。<翌日>…と書いたのですが、翌日に残りを飲んでみると、タニックなのは相変わらずながら、テクスチャーがとてもなめらかになって、「らしさ」が出てきました。初日はやや還元状態だったということなんでしょうかね。★★★残りは、ポマール・ノワゾンの05、06がそれぞれ2本ずつと、ボーヌ・クロデムーシュ06年が1本。ワイン会に持参するランクのワインでもないので、自宅で週末などに開けていこうと思います。★楽天でジャン・ガローデを検索。★★ジャン・ガロデと表記してあるところも。★
2013年02月24日
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さて、今回のジャン・ガローデです。06年のHCB。価格は2980円ということで、正直長年に亘ってそれほど大切に扱われるランクのワインではないでしょう。リリースされてからの約4年の年月をどのように過ごしてきたのかは推理に頼るしかありませんが、今回買ったボトルはメルマガの新入荷情報で見つけたものではなく、私が検索して探し当てたものです。ある程度の期間、ショップで売れ残っていたのは間違いないと思われます。ただ、それがリリース直後からなのか、もっと後年になってからなのかは判りません。また、仮に長期在庫だったとしても、店頭におかれていたのか、倉庫にでもしまわれていたのかも不明です。私はこのショップからよく購入していますし、決して信頼していないということはありませんが、このような長期滞留モノの場合、前のエントリーに書いたように、慢性的にジワジワと劣化が進んでゆくケースも想定されるわけで、特にこのボトルのような3Kを切るプライスのものだと、その点不安でした。ちなみに送られてきたボトルの梱包は、4本のうちなぜかボーヌ・クロデムーシュ1本だけが頑丈に緩衝材で包まれていて、他の3本(ポマール・ノワゾン×2とHCB)はほとんど素裸でラベルの周りに申し訳程度にプチプチを巻いただけというものでした。クロデムーシュだけ別の場所に保存されていたのかもしれませんね。まあとにかく開けてみましょう。コルクへのの染み出しは半分程度。色調はエッジを中心に熟成を感じるものです。香りは…。死んでますね。いわゆる馬小屋臭。本来の香りの上に不快なニュアンスがかぶさってしまったのではなく、いろいろな要素のハーモニーが崩れて本来の美しい香りが損なわれているという性質のものだと思います。飲んでみると、チャーミングな果実味が残っており、要素は少ないながらも、食事のお供にはまあ許せるかなというレベルです。ただ、フィニッシュにかけてザラッとしたエグ味が感じられるのがいただけません。このボトル単体で見れば、同じ3k弱を出すのなら、2~3日にわたって楽しめる09や10年のACブルを買ったほうがよかったと思ってしまいます。そういえば、以前「チョイ熟」ワインに凝っていたころも、この手の「機嫌を損ねた」ボトルが多かったんですよねぇ。もっともこのボトル、初日はイマイチでしたが、翌日になっても味わいが衰えていなかったことを思うと、それほど劣悪な環境で保存されていたものではなかったのだろうと想像できます。状態的には、△~▲というぐらいでしょうか。同じショップでジャンガローデを4本買いましたが、底辺のHCBでこのレベルであれば、構成要素のしっかりした村名や一級は、きっと楽しめるレベルをキープしてくれていると信じたいです。★☆
2013年01月31日
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2000年代中盤あたりのやや古いワインを購入するとき、その影響を無視できないのが、蔵を出てからの保管状態です。ショップでは、高価なワインや貴重なワインは奥に設置したセラーに保管しているケースをよくみかけます。しかし今回開けるような安価な銘柄は、たとえワイン専門店であっても、専用のセラーには置かれずに通常のスペースに陳列される場合がほとんどでしょう。そうなると問題になるのが、「通常の」展示スペースの環境と、そこに置かれていた期間です。よほど老朽化したショップでもない限り空調は効いているでしょうから、概ね日中は25~26度前後、もしくはそれ以下にキープされていることと思います。25~26度という温度はワインを保存するにはやや高すぎますが、ただちに劣化してしまうという温度ではありません。低温で熟成させたときに比して、香味の複雑さは劣るかもしれないけれども、高温により熟成が早まった分、美味しいと感じるケースもある、そんなレベルかと思います。ただしこれも、1~2年のスパンならともかく、5年も10年もとなるとまた違った話になってくると思います。もっとも問題となるのは夜間にエアコンを切っている場合です。(←そんなことはないと思いたいですが…)エリアにもよりますが、たとえば私の住んでいる都内であれば、夜間であっても夏場エアコンを切れば、室内は30度前後まで上昇しますし、冬は5度近くまで下がります。この温度変化の繰り返しはワインにとっては致命的です。黎明期のRWG誌の「ワインの保存」というコラムでこの手の実験をしました。エアコンを効かせたリビングに放置してあったワインは1年程度ならまぁ飲めましたが、2年経過したものは明らかに変質が見られました。実は以前、「チョイ熟」と称して、ショップで数年経過した(売れ残った)と思しき村名級程度のボトルを好んで買っていた時期がありました。マイブーム(古っ!)がつづかなかったのは、状態の芳しくないボトルに出くわすケースが少なくなかったからです。とはいえ、少し古いビンテージのボトルが必ずしもリリース直後からその店で在庫になっているものだとは限りません。むしろ直近になって併行モノなどで入荷したボトルのほうが多いでしょう。蔵出しで無い限り、それまでどういう環境に保存されていたのかという問題はつきまといますが、たとえば欧州からの品であれば、国内で保存されたボトルよりはリスクは小さいと想像できます。それに、店でも棚卸しをするでしょうから、そんなに長い間、売れ残りのボトルを陳列棚のスペースに残しておくのかということもあるでしょう。このあたりのことは、実際にショップで働いたことのない私にはよくわかりませんが…。…とかなんとか書いているうちに、長くなってしまったのでつづきます。
2013年01月30日
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1月5日に飲んだワインです。写真を撮る前にカミサンにボトルを捨てられてしまいましたので、フィッチさんのを借用してます。正月休みは終わってしまいましたが、まだ松の内だし少し面白そうな銘柄を開けてみようと、セラーを漁ってこのボトルを見つけました。ラフォンの赤といえば、ヴォルネイ・サントノが有名ですが、他にもクロ・デ・シェーヌやシャンパン、単なるヴォルネイ、それにこのモンテリなどもリリースされています。抜栓すると、コルクは下の方しか染み込んでおらず、なかなか良好な状態。期待してグラスに注いでみると…。色調が濃い!黒々としたルビーでエッジはまだ紫っぽいニュアンス。オレンジは見えません。香りはどうでしょうか。う~む、と思わず唸ってしまいました。クサイです。いわゆる馬小屋的な臭い。なんらかの菌の影響でしょうか。香りが死んでしまっています。残念。気を取り直して飲んでみると、05年らしいマッシブな体躯があってアルコール感を強めに感じます。酸は豊かですが、ジリジリとした感じでもうひとつ伸びに欠け、タンニンは豊富。キメ細かいので飲みづらさはありません。杓子定規な感じの、なんとも無骨なワインですが、きちんと真面目に作られているという印象は受けます。Burghound.comの飲みごろ予想は2012+となっていました。たしかに今飲んで早すぎるということはなさそうですが、もう少し寝かせたほうが柔らかくなるかもしれません。いくら寝かせても香りがこれではなぁ、というのはありますが。★★☆
2013年01月10日
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3連休初日。このところ仕事が多忙で、土日休める週末がほとんどなかったのですが、この三日間は珍しく出社予定なしです。ただ、いろいろと出かける用事があるので、あまり家でよいワインを開けようというモードではありません。この日も家ではワインを飲まない予定でしたが、たまたま帰宅が早かったので、表題のパケを開けてみることにしました。07の同じ銘柄やクレマンを飲んで印象のよかったつくり手。繊細な造りをするドメーヌだという印象がありますが、さて09年はどうでしょうか。思わず自分の舌を疑ってしまいました。リリースしたての09年ということで、少し寝かせるとまた違ってくるのかもしれませんが‥。まるで期待はずれのdisappointingな味わいでした。。。果実味にキャンディのような安っぽい香味が見え隠れしています。ボディは軽くカジュアルで、ブラインドだとPGNとか答えそう。繊細なタッチのテクスチャーとか、豊かな含み香とか、以前感じた光るモノがまったく見えません。まあ、基本的に白が評価されている作り手ですし、購入価格も3K台だし、こんなものだと言われればそれまでですが。離婚の影響とかもあるのかなぁ‥。
2011年07月17日
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この日は飲み会が急遽中止になったので、帰宅して家で表記のワインを開けることにしました。このシャンドン・ド・ブリアーユはTODAさんのセールで購入したものです。インポーターはヴィノラム。抜栓すると、コルクが結構上の方まで染みてきていますが、熱のためというより、おそらく微妙に緩いのでしょう。もっとも状態は全く健全なものでした。色調は明るめのルビーで、透明感があります。香りはモワッと下草系のアーシーなニュアンスに包まれた赤い果実やカシスなどのフルーツ。それにほっと安心するような枯葉紅茶系の香り。飲んでみると、透明感のある果実味としなやかで高めの酸による安定感のある構成。オーキーな要素がなくて、酒質はとてもクリアですが、後半にかなり強めにタンニンが感じられます。それもやや粗野な乾いたタンニンなので、単体ではちょっと飲みずらいかもしれません。このドメーヌ、過去何度となく熟成した素晴らしい古酒やバックビンテージに当たっており、良い作り手だと思うのですが、若いうちは結構硬くて難しいですね。翌日は香りが減衰してしまいましたが、味わいは渋みが溶け込んで飲みやすくなりました。
2011年05月14日
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この日開けたのは、コント・ラフォンが作るモンテリーです。ラフォンといえば、いうまでもなく白の名手ですが、ヴォルネイ・サントノなど侮りがたい赤もリリースしています。このモンテリは昨年02と05年が売りに出されていたときに、値段がリーズナブルだったこともあって、2本買ってみたものです。ラフォンのモンテリ、私も飲むのは初めてですが、どんなものでしょうか。色調は赤々とした深い色調のルビー。赤と黒の中間位の果実やシナモンなどのスパイス、それに熟成に由来する土っぽい香りが加わり始めています。飲んでみると、う~む、ストイックな味わいです。充分な凝縮感もあるし、タンニンが暴れているわけでも酸っぱいわけでもないのですが、いかんせん果実味に愛嬌のかけらもなく、飲んでいて心躍るものがありません。せめて果実の甘みか旨みが少しでも感じられれば全然違ったのですが‥。翌日、小瓶に移した残りを飲んでみたところ、味わいはいくぶん外向的になったものの、今度は香りが完全に死んでしまってました。香りだけでも、味わいだけでも充分に楽しむことはできない。ワインってつくづく難しい飲み物です。
2011年03月08日
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ファインワインさんの福袋、自称福袋評論家(笑)の私としては、買ってみたいところですが、残念ながら、目下金欠です。この日開けたのは、先日うきうきさんで購入したアニェス・エ・セバスチャン・パケ。最近濃厚な色調を見慣れた目からすると、淡めにすら感じる中程度のルビーの色調。フレッシュなラズベリーやイチゴ、ハーブ、シナモン、ミネラル、オレンジピールなど、いかにも純度の高そうな香り。飲んでみると、瑞々しくキュートな果実味のアタックのあと、ホワッと豊かな含み香が口の中に広がります。力強さはありませんが、しみじみと癒してくれる味わい。酸がとにかく綺麗ですね。長く寝かせようと思わずに早めに飲んだほうが吉でしょう。というわけで、追加購入しようかと検索中です。07年は3k台前半からあるので、買い得感がありますが、楽天に残っている06年は結構高い。4.5Kを超えるとさすがに躊躇してしまいます。06年の出来はどうなんですかね?★楽天でアニェス・エ・セバスチャン・パケを検索。★
2010年03月29日
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さて、「チョイ熟」第二弾は、新年の志村さんの福袋に入っていたドミニク・ドゥランのサントーバン・アン・レミィ。ビンテージは2002年です。蝋封のコルクを抜くと、コルクほとんど染みておらず、保存が良好だったことを伺わせます。色調はかなり濃いイエロー。香りはこれでもかというようなマロン香に加えて、パパイアや黄桃などのフルーツやキンモクセイなどの強い香りです。口に含むと、酸がしっかりしており、コッテリとした果実味をよく支えています。中間部での旨みの広がりはスゴイものがありますが、味わいは何処までも素朴な印象。と書くと聞こえがいいですが、悪くいえば、垢抜けない味わいでもあります。でも、こういう香味が好きな方もいらっしゃいますよね。もう一度買おうとは思いませんが、3本1万円の福袋価格なら、買って損したとも思いません。購入時にはあまりCP良好とは思えなかった志村さんの福袋ですが、前回のゲルベといい、なかなか面白い出会いを演出してくれました。★楽天でドミニク・ドゥランを検索する。★
2010年02月13日
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■サン・ヴェラン・アン・フォー ヴィエイユ・ヴィーニュ06 (ジャン・リケール)#写真は07年。気まぐれワイン蔵さん閉店セールのワイン、なんだかんだでいいペースで飲んでしまってます。過去2本は問題ありませんでしたが、さてこの白はどうでしょうか。濃いイエローの色調。香りを嗅いで一安心。状態は大丈夫そうです。黄桃やパイナップルなどの果実、マロン、キンモクセイ、花の蜜。口に含みますと、厚みのある外向的な果実味の第一印象が感じられます。これで酸が弱いと国籍不明のボッテリ系の味わいになってしまうところですが、その点バランスよくまとめられていますし、13%のアルコール度もちょうどよい感じで、いかにもこの地域のよく出来たシャルドネという仕上がりです。ジャン・リケールについてはまだ数えるほどしか飲んでませんが、総じて良い印象を持っていまして、アルボワやバタールモンラッシェなどもいずれどこかで飲んでみたいと思ってます。気まぐれさんのワイン、あとはコタの04サンセールとジャン・ガローデ、ジスクールのセカンドの3本になりました。コタ以外はおそらく問題ないと思いますので、ジャンガローデのポマールなどは少し落ち着かせてから飲もうと思います。★楽天でジャン・リケールを検索。★
2009年11月02日
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この銘柄の04年が素晴らしかったことと、安かったこともあり、購入してみたのですが、ちょっとご機嫌ナナメのボトルでした。少し煮詰めたようなジャミーな果実味、木質的なタンニン。飲んでいて楽しくありません。状態がイマイチ?あるいは時期的に閉じてきている?かなり低めの温度で飲みはじめたことも、よくかなかったようです。半分以上残しましたので、最終的な判断は残りを飲んだ時点でとしたいと思います。追記:翌々日に、バキュヴァンした1杯分を、そして4日後の日曜日に、小瓶に移した残り半分を飲みましたが、果実味が前面に出てきて、味わいのバランスもふくよかになって、どちらも明らかに初日より良くなっていました。やはり抜栓したては、閉じていたということなんでしょう。05年もボトルによっては難しい時期に入ってきたのかもしれません。
2009年08月18日
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う~む、美味しくないワインです。冒頭からこう断じては見も蓋もないのですが、まだ青くて固い果実を間違って食べてしまったような残念な味わいです。反面、きちんと真面目に作られているなあとも思わせるワインでもあります。中程度の色調。香りはカシスやブルーベリー的な果実や、乾いたスパイス、木質系の香り、それに硝煙のようなちょっと異質なニュアンスがあります。口に含みますと、一にも二にもエキス分が前面に出てこないのがツライところです。薄めの果実味が口中で広がることもなく、乾いた無骨なタンニンとやや野暮ったい酸の印象ばかりが残り、作柄のよくない年のACブルを飲んでいるような錯覚に陥ります。最近の造り手のワインって、もっとこう最初から果実の甘みや旨みが外向的に感じられたり、オークで巧く化粧されてたりして、若いうちに飲みにくいものって減ってきているように思いますが、この銘柄は、そんなことお構いなしに、昔ながらの朴訥としたボーヌ地区の赤、という印象です。そういう意味で、今飲んで美味しくないのはまあそれとして、熟成させてどのように変化するか見てみたいという思いはありますね。まあ、この銘柄に限っては、本質的にエキス分が乏しいように思いますので、過大な期待できないように思いますが‥。それにしても、アラン・コシュ・ビズアールって、白ではあんなに洗練されたムルソーを造るのに、この赤の野暮ったさって、なんなんでしょうねぇ。先だってのワイン会で飲んだ白の各銘柄やオーグードゥジュール・ヌーヴェルエールに持ち込んだ02グーテドールのすばらしさを思うにつけ、不思議でなりません。
2009年06月23日
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一日間があいてしまいましたが、先日の残りのシャンソンを飲んでいます。最初にバキュヴァンした方を飲みましたが、香りが死んでしまってました。味わいはそこそこながら、後半にエグミが目立ってました。一方、小瓶に詰め替えた方は、香りにフローラルなニュアンスが残っており、味わいも、初日同様とはいわないまでも、全般にみずみずしさが感じられます。今回バキュヴァンしたのは、ボトルに残った最後の一杯分ぐらいでしたから、条件的にイーブンとはいえませんが、抜栓後日にちが経ってしまうと、しっかり密閉されている分、小瓶のほうが有利ということなんでしょう。もっとも、小瓶の方は、移し替えの時点でデキャンティングしているわけですから、若くて酒質がそれなりにしっかりしているものであることが条件になりますが。個人的には、バキュヴァンタイプについては(特にゴム栓のものの場合)、日にちの経過とともに、空気が侵入してこないかという懸念があるんですが、どんなもんなんでしょうね?■[2004]ペルナン・ヴェルジュレス・レ・ヴェルジュレス
2009年03月01日
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ボランジェが資本投下して品質向上中の老舗ドメーヌです。昨年末伺ったワイナート田中さんのお宅でご馳走になって、印象に残ったので、自分でも買ってみました。イイですね。グラスに注ぐと、ラズベリーやカシス、スミレ、リコリス、紅茶、皮革などの心地よい香りが立ち上ります。味わいはイチゴキャンデーのような甘く凝縮された果実味があって、酒質はクリーンです。後半にややエグミが出て、タンニンが少しざらつく面はありますが、4Kを切る銘柄としてはかなり高品質な部類と思います。モダンな感じではありませんが、ホッとさせられるような安定した作りのブルゴーニュです。05のオー・コート・ボーヌも買ってみましたので、こちらも遠からず飲んでみたいと思います。★シャンソン・ペール・エ・フィスのワインを探す★
2009年02月27日
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この作り手のオー・コート・ド・ボーヌを飲んで、少しばかり気になったので、村名のマランジェを買ってみました。最近のブルの中では、淡めといってよい色調。香りはトップノーズにフワッと来るバラやファンデーションのような芳香がありますが、後が続きません。スワリングすると、赤系果実や紅茶などがかすかに感じられるかな、というレベルです。味わいは癒し系で、パワーや凝縮感に欠ける分、クリーンな果実味がしんみりと口の中に広がるようなイメージです。もう少し判りやすい旨み感とか、テクスチャーのなめらかさとか、果実の純度とか、なにか際立つものがあれば、オススメしやすいのですが、正直、地味目なつくりであることは否定できませんね。やや寡黙な時期にあたった感があるので、また半年ぐらいして飲んだら印象が違うかもしれませんが。また作りからして、VTの影響も受けやすいと推察しますので、良年にはもっとインパクトのある出来になるのかもしれません。どうしても追っかけてみたいという作り手ではありませんが、また頃合をみて飲んでみたい気もします。
2008年12月15日
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たまには、真面目に?コメント書きます。透明感のある中程度の色調でルビーというよりはガーネットの色調。エッジにはレンガっぽいニュアンスも見て取れます。抜栓当初の香りはしんみりとしたもので、ラズベリーやカシスのコンポート状の果実、小梅、枯葉、紅茶や鉄観音など。時間とともに皮革、ドライハーブ、下草などの要素が前面に出てきて、心地よい芳香を愉しめます。口に含むと、じんわりとした酸に包まれた果実の第一印象。果実味はジワッと口に広がる感じで、強靭ではないけれども豊かな酸と、柔らかな、しかしながら後味にやや残るタンニンとが共存しています。構造は大きくはありませんし、酸、タンニンとも決して質が高いとはいえませんが、それでもしんみりとバランスがとれていて、よい熟成具合です。フィニッシュにはややタンニンが顔を出し、余韻を引き締めます。熟成のピークというよりは、すでに下り坂に向かい始めている印象で、寝かせておいてもこれ以上よくなることはなさそうですが、すぐにダメになるというものでもなく、まだしばらくこの状態をキープしそうです。肉料理全般に合わせられますが、あまり濃いソースだと負けてしまうかもしれませんね。かといって極上の肉に併せるほどのデリカシーを持ち合わせてはいませんが。ちなみに飲むときは、初めから高めの温度ではじめたほうが、香りも出て、タンニンもめだたないでしょうね。総じて、もう少し果実味に旨みとか色気とか、そういうものがあればなあとも思いますが、そこはアンダー3Kの銘柄ですからね、あまり多くを望むのは酷というものでしょう。とてもよいブーケが出ておりますし、熟成して枯れ始めた味わいを手ごろな価格で味わいたい、という方にはよいチョイスだと思います。個人的には、同じ3Kを出すのであれば、生きのよい、05年、04年あたりのよい生産者の裾モノを2~3日に亘って飲んだほうが楽しいですけどね。そこはまあ好みの問題でしょう。↑スゴイ入荷本数。★楽天でルモワスネのワインを探す★
2008年05月11日
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