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ここのとこ読み続けました世界三大少年小説のトリを飾りますのは、「パール街の少年たち」!偕成社文庫 モルナール 作 宇野利康 訳初めて読んだのは小学生のとき。黄色くて分厚い少年少女世界名作全集、みたいな本の中に収録されていました。どこの出版社だったかも記憶にないです。伝記とノンフィクションと小説と詩とが一遍ずつ収録されて、辞書みたいに重たい本になってました。公民館で借りて帰って、読むのにたいがい一週間かかりました。このシリーズで読んだ本のなか、覚えているお話は、ライト兄弟の伝記と、タイタニック号の最後(のなかの楽団のエピソード)、そしてこの「パール街の少年たち」なんだかタイトル違ってたような気もするけど。このパール街ってのが覚えられなくて、「ナントカ通りの少年たち」が面白かったって、いつも言ってました。……もしかして、違う話なのだろうか。まあ、いいや。記憶の中の金髪の少年に、この本読んで、また会えたし。また、好きになったし。当時はわくわくして憧れたもんでしたが、今読むと、なんとなく腹が立ちます。気分は肝っ玉母さん。腕まくりして、怒鳴りつけちゃうよ。「あんたたちって、なんて乱暴で馬鹿で無鉄砲で無分別で不潔でわがままでロマンチストなの!」ちょっと目を離すと、危ないことばっかして。おとなしくしてると思うと、たくらんでいて。いい子だから、風邪を引いているときくらい、ベッドでおとなしく寝ていてちょうだい!!ああ、もう、お話の中に、乗り込んでいきたい。原っぱと旗と誇りを奪い合う、町の少年団同士の戦争の話。リーダーがいて、内紛があって、裏切りがあって。ないのは、恋くらい。学校に通う、戦士たち。最後、相変わらず泣きました。だって天使には、すべてが遅すぎた。ほんとにもう。少しくらい、後先考えたらいいのに。あんたたちって、ほんと、ばか。
2006年02月28日
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タイトルがあんまり印象的だったので、図書館で借りました。「歩いててふと気がついたら、わたし幽霊になってた!」この最初の場面が、すごくいいのです。「うつむいたら、体がない!」わたし、幽霊なの?だったら、死んじゃったの?いやいや!そんな怖いのは、いや!今は考えないことにするの。ここはどこ?わたしは、だれ?ミステリ的な魅力のあるファンタジー。「わたし」はなぜ、幽霊になったの?なんのために幽霊になったの?「わたし」は死んだの?殺されたの?物語の最初から最後まで、疑問符が飛び交います。乱れ散るクエッションマークに導かれて、物語をつきすすむ。読み終わっても、特大の疑問符が頭のうえ、乗っかります。「なんで?」これは本当にあった話?か、どうか悩んじゃうところ、ダイアナ・ウイン・ジョーンズの思う壺!解説読んでたら、彼女の今までの作品は「動く城にすむ魔法使いの話、」などって。ハウル書いたの、この人だったのかあ。イギリスの人は、幽霊と仲良しなんだなって思いました。幽霊、いなくっても普通だけど、隣にいても普通なのね。友達になる。で、助ける。助けたいよね、家族の幽霊なんだもの。読んでる最中、心がカサカサする場面もあったけれど、最終的にはほっとしました。幽霊の話じゃなくって、家族の話。そして、少女の自分探しの物語です。「わたしが少女だった時」に、読んでおけば、よかったな。
2006年02月27日
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連れが仕事で広報チラシ作ってます。へたくそなんですけどね。外注のお金がないからパソコンで作って汗と涙にまみれて刷るんだそうです。はい、がんばって。 「カットいれたいんだけど、どうしようかなー。」 「あたし描いたげる!チューリップの絵!」 「カット集買いに行こうかなー。付き合う?」 私の申し出、見事スルーされたものの、デートのお誘いね!てんで、うきうきついていきました。 で、財布に相談して一番安いカット集買ったんですけど。 かわいいピンクの表紙がいけなかったのか、子供っぽいイラストがいけなかったのか、売り場で一番安いROMだったのが恥ずかしかったのか、 「僕この本買うの勇気ないから、レジに行ってきて。」 って、なんで? 男の人って、おばかさん。
2006年02月26日
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瀬尾まいこ 講談社去年の春頃、ブログの書評でずいぶん取り上げられていたのが気になって、図書館にリクエスト。半年待ちで、やっと読めました。短い話で、さらりと読めます。文章の感じ、新しい言文一致体でおもしろいな、と。ブログでよく見かける文体に似てる。ブログの言文一致文体って、早口が多いのですが(私も早口で書いている)、ゆっくり話す感じで書けば、瀬尾まいこの文に似てくるのじゃないかしらん。短文、ら抜き言葉。ほら先に私が書いた「ブログでよく見かける文体に似てる。」『似ている』って原稿用紙にだったら書くけれど、こうやってキーボード打つときは、『似てる』。飽きにくさ、と、読みやすさが重視されてる文章です。たとえば、瀬尾まいこの小説に出てくる会話文って、会話じゃなくて、地の文の延長。お父さんが、直ちゃんが、口にする言葉はすべていったん佐和子のフィルターを通して表現されているように読めるのです。だって、地の文とリズム一緒でしょ?かぎかっこ全部はずして、句読点でつないで読んでも違和感ないもの。だから、すとんと読める。とことん、佐和子の語りにつきあえばいいんです。さて、内容。みんな、優しいのにね。うまくいかないことがあるのは、なんでだろうね。「親」という存在が完璧な大人ではないことに、あんまり早く気づいちゃったら、子供はつらいと思うよ。親だって弱かったり、優しかったり、少し馬鹿だったり、ずるかったり、勝手だったり。人間だから、当たり前なんだけど。子供の前で見栄を貼り切れなかったお父さんのおこした一つの出来事をきっかけにして、互いにやさしくなりすぎた臆病な人たちが、毎日を乗り越えていく物語。他人だけど、家族。瀬尾まいこさんはイタイ感情を書くのがうまいので、少し滅入ります。ちょっとだけ内容にじかに触れるので、以下は白文字。気になされない方、既読の方は、良かったらどうぞ。くじで失敗して学級委員になった佐和子がクラスをうまくまとめられなくて、その上悪目立ちしてクラスの女の子たちから浮いてしまうとこ、キツイです。先生はちっとも役に立たないし。瀬尾まいこ自身、中学校の講師しているくせに、よく書くよなあ、こんなこと。と、思ってしまう。もしも私が中学生なら、こんな風に冷たい目を持つ講師に国語教えて欲しくないよ。小説家にはむいていると思いますけど。(でもプロフィールに講師してるって載せる潔さは、すごいと思う。北村薫は教師辞めるまで覆面作家だったものね。)
2006年02月25日
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スケートの神様、ありがとう。きれいなもの、いっぱい見せてもらいました。荒川さんが金メダルなの、ほんとに良かったなって。一分のすきもない完璧な演技。神々しいくらい、うちから輝く自信。まぶしかった。スケートの神様が、手の中いっぱいの光を彼女に注いだように。文句なし!威風堂々。会場の観客みんなが認めた金メダル。荒川さん。きれいなものいっぱいの世界の中で、あなたがいちばん、きれいでした。私は脆弱な美が好きです。風に吹かれる葦が好きです。フィギュアスケーターで一番好きな選手はすぐりちゃん。次はイリーナ・スルツカヤ。だから、今日もこの二人の演技で泣いたよ。大泣きしたよ。今から仕事なのに、こんな顔で出勤しろっていうの。すぐりちゃんのばかあ。きれいだったよ。なにもかもきれいだった。溶けていく雪のように。落ちてくる羽根のように。咲き初めのばらの花びらに人差し指をそっと当てる、そのやわらかくて清らかな感触がくれる揺れ。を、あなたはくれました。ありがとう。
2006年02月24日
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ねらった時間に起きるためのおまじない。目覚めたい時間の数だけ枕を叩く。こどものころに読んだお話のなか、そんな場面があって、大人になった今でも試してしまいます。たとえば6時半におきたいときには、枕を横に長方形に立てて、両手でぽおん、ぽおんと6つ叩く。半は片手で、ぽん。その枕で寝れば6時半に自然に目が覚めるって。信じてたり信じてなかったり。効いたり効かなかったりのおまじない。何度となくお世話になってます。小学校の卒業式や、中学校の中間テストのあいだ、センター試験の日、成人式の朝。今でも、明日出張、飛行機の時間が心配ってときには必ず、試しちゃう。起きるぞ起きるぞの自己暗示。トリノオリンピック、午前3時からのフィギュアみたいなあ。明日も仕事だから無理かなあ。今週は連日13時間労働で、家にいるときくらいちゃんと眠っておかないと、体力的にきついしなあ。おまじない、試して、きいたらテレビ見よう。枕、三回叩いて、気絶するように就寝。効かなかったら、6時半に、目覚まし時計で起きる。それで、いいや。現在朝の4時半です。ふふふ、3時半に目が覚めてしまったのですね。フィギュア見れるじゃん、フィギュア!あとさき考えずにテレビ見ています。点数も順位も関係ないよ。みんな違って、みんないい。氷のうえに、夢が降る。どうぞ、今からすべる日本選手たちみんな、スケートの神様に愛されますように。どきどき。
2006年02月23日
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フィギュアで大泣きしている私はおかしいのでしょうか。テレビをほけらっと観ていたのですが、イリーナ・スルツカヤの完璧な演技にまず涙がぽろり。不運と戦い、病と闘い、ソルトレイクの頃よりぐんと女らしくなった体を伸びやかにしめす。そう、四年前のあなたは、赤い火花だった。少女の一瞬を、私は何より愛したけれど、今のあなたは大輪の花火。しゃくりあげて泣いていると、荒川静香の演技が始まる。ショパンの幻想即興曲。大好き。とても口ずさめないほど複雑に転がり落ちる音楽。ショパンのピアノ曲って美しいけれど、へたくそに弾くと音がぶつかりあって聴くに耐えない和音になる。音の合間をエッジで切り裂いて、降臨した炎の女神。華麗な音楽に張り合って一歩も弾かない。軍神アテナ。ラストの笑顔に、もう号泣。そして村主章江。友達でもないのに、いつもすぐりちゃんって呼んでます。だってファンなんだもん。振える木の葉の演技。あかね色の実。しなやかな体。たわんで、ためて。スピードの中、抑制が光る。こらえた息。密やかな目。ものがたりの彼方におなじ夢をみる。あなたが幸せになるように。飛び立つ鳥になるように。泣きすぎて頭痛いよう。安藤さんも初々しくてかわいかったですね。失敗したっていいのさ。目が留まる。あ、きれいだなって。フリーの演技にとっても期待しています。ゴー!4回転!一位のコーエン、かわいかったなあ。浅田真央と一緒に滑っているとこ観たいと思いました。きらめく可憐さが共通しているような気がする。
2006年02月22日
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若竹七海 光文社文庫「この夏、僕たちはかけがえのない何かを葬う」読み終わってから、文庫帯コピーを眺めると絶句します。実感、したくなかったな。再読、なんですけど、ずいぶん間をおいての再読だったので、初読と変わりありません。喜んでいいのか、悲しんでいいのか、わからないけど。謎とか事件とか犯人とか、ちっとも覚えていませんでした。だけど、不吉な予感だけ、あって。ちゃんとおもしろい話だけれど、たぶん、読み終えても、楽しくならないんだろうなって。夭折した天才作家の文学館が舞台です。浮世離れした、ふわふわんとして有能な学芸員さんが主要登場人物です。白いブラウスと紺のスカートが良く似合う深窓の令嬢風なインテリお姉さまとか、思春期のころから自分と周囲の折り合いをつけることに馴染めず、わざと乱暴な言葉遣いをする生意気で、超!愛らしい姉御とか、体が弱くって窓辺で夕焼けを一時間でも眺めていれちゃう美少女とか。どなたも表面的には、とっても魅力的な女性。採算度外視の、清潔な文学館の中で、泣いたり笑ったりの毎日を過ごしていって欲しかったのに。きしむ、日常。こぼれたミルクは、もう元には戻らない。夭折の天才作家の軌跡を追う資料集めのエピソードがおもしろいです。全体のおっきな謎も気になりますが、学術的なものであれ、検証の過程というのはスリリング。話全部を読み終えたあと、そこに舞い戻って読み返しちゃった。だってその場面だと、まだみんな元気に笑っているんだもの。なんて。ネタばれすれすれのとこで、本日の感想終了。時間の残虐さを感じる小説でした。このお話に出てくる人たち皆、なんでもっときらきらしていられないのかな。どうしてこんなに普通の人なのかな。若いころの自分の恋に、砂かけながら、年をとっていく人がいるのは、なんでかな。きれいにまとまっている分、自分の心が落ち着かなくなる物語。むずがゆい。
2006年02月21日
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先の土日に川棚温泉行ってきたのですが、川棚では一軒のコンビニも本屋も見かけませんでした。代わりに小さな畑が重なり合って、取り残した白菜やお大根がぽつぽつ。青々したキャベツがごろん。「こういうところだと、コンビニいらないんだろうねー。」「そんなこと言って、君の田舎にも、コンビニあるでしょう。」「前はなかったよ。」「今、なくても平気?」「あー。あるのが当たり前になっちゃったからねえ。」なんて。そういえば、わが町にコンビニが初めて出来た日、大騒ぎでした。整理券とか、配られたもん。駅前に、十時から六時まで開いているスーパーがあったんですね。お肉やお魚はあんまりなかったかな。野菜やお菓子。パンにかまぼこにお豆腐に。そんなものを売っていました。そこがある日、大々的に改装工事を始めたと思ったら、ある日新聞の折込チラシに「セブンイレブン、堂々オープン!」いやあ、感動した。セブンイレブンって、テレビのコマーシャルで見るものだったのですよ。隣町にはあったけど、私の住む町にはなかった。「セブンイレブンってさ、七時に開いて、十一時までやってるんだって。」「うそ、24時間開いてるんじゃないの?」いよいよ開店の日、友達と連れ立ってお店に行きました。まだ小学生だったから保護者なしでお店に入ることを禁じられていたけれど、だって好奇心は猫だって殺すんだよ?各子供のおかーさんはため息をついて、五百円玉をくれました。「えーと。シャンプー、切れてたかな。買ってきていいよ。」なんて。おのおの、頼まれたお使い。いやあ、お店の混雑具合、すごかった。町中の人が集まったんじゃないかってくらい。30分交替の、入れ替え制。自動扉は開きっぱなし。並んでなんとかお店に入っても、うろうろ歩くスペースないの。立錐の余地もないとはこういうことか。なんとかシャンプー探し出して買ったんだったか、尻尾を巻いて逃げ出したんだか、はっきり記憶にありません。混雑に息も絶え絶えな友達の顔は覚えているんだけれど。今は、いくら田舎のわが町にも、コンビニは複数ございます。住む人も増えお店も増えて、その代わり、お祭りはなくなったような。うんとお金持ちになったら、川棚にコンビニ出しに来ようかな。うわっと盛り上がらないかしらん。
2006年02月20日
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手を足をのばして朝風湧いてあふれる中に寝ている(種田山頭火)川棚温泉で、朝風呂、満喫いたしました。「どこか、観光する?下関?」「うーん。去年も行ったよねえ。水族館、好きだけど、どうしよう。あ、ここ!」旅館の地図、ひっくり返したら、周囲の観光案内が載っていました。天然記念物のくすのきがあるんだって。日本三大古木。当ホテルから車で3分。「歩いて30分くらいじゃない?古木、見たい!」というわけで、出発!えーと。結論からいうと、徒歩一時間でした。車でも15分、かかるんじゃないかしらん。バスも電車がない車道脇をてくてくてく。タクシーなんて、もちろん通りかからない。最初は人様の庭先の金柑やゆずを指差して笑ったり、足元のどんぐり蹴飛ばしてみたり楽しかったんですけれど、どこまで歩いていいのかも判らなくなって、どうしようかと思いました。あの角っこまで行って、何も看板出ていなければ、あきらめて引き返そう。その角でやっと、「川棚のくすのきの森」あと50メートル。看板みつかって、ほっとしました。で、くすのき。おっきかったです。よくもこんなに育ったこと。木とお話ができるかな。水の音が聞こえるかな。そっと祈ってみたけれど、ちっとも通じませんでした。しずかな場所。鳥が鳴かない。すっと木から離れたら、離れた木には山には鳥は鳴くのに。折れた枝、えぐれた根、そして伸びて自重で地について、またそこから新たな命で生きる枝。ぱらりぱらり、風。夏にまた、この楠じいさんに会いたいな、と思いました。木陰はどんなに素敵でしょう。
2006年02月19日
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今、川棚温泉に来ています。温泉あがって、ふわあ。 一週間遅れの誕生日プレゼントです。 川棚温泉は連れのセレクト。温泉街のあまりのさびれっぷりに一時はどうなることかと思いましたが、お湯が良ければすべて良し。 このお宿、おもしろいの。大浴場が真っ白で、ピアノ曲がかかっていて、種田山頭火の句が壁ぐるりにぽつりぽつりと書いてある。 川棚温泉って、山頭火が愛した湯なんだって。 夕焼けに囲まれて、落ちて来る雲を見ながら、句を読んで湯につかる。極楽。 しかも今からお食事なのですよ。ふく懐石ですのよ、ひゃっほう! とろけるー。
2006年02月18日
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つるばみ、は漢字です。木へんに、象。で、つるばみ。佐々木丸美 講談社比較的、講談社文庫で手に入りやすい「館」シリーズの続きにあたります。伝説シリーズ。つるばみ家、はしばみ家、ときて、続きが出なかった。こちらは文庫化しなかったので、少し手に入りにくいです。古本屋さんでは少し高値になってるんじゃないかな。図書館で探してみるのが、一番読みやすいと思います。少女小説というか、ミステリというか、幻想小説というか。私は少女小説と呼びたい。宝物です。佐々木丸美さんの緻密で詩的でリズミカルな文章が好きで、とくどき調子を確かめるために読み返します。地の文の縷々と流れる大仰な文章も好きだけれど、短い会話文も好き。「仁科さんの奥さまになるのね、いいわね」「ありがとう」「生まれ変わったら今度は私があの方の奥さまになりたい」「ええどうぞ」「妬かないの?」「次に結婚する人を決めてあるから。でも哲文君には内緒よ」「ええ、言わないわ。そのかわり私のことも言わないでね。」百人浜、伝説のある北の海辺で、19歳と14歳の二人の少女が約束をかわす。書いてあるわけではないけれど、指切りを交わすような視線を交し合い、風に吹かれて波の果てをみつめる二人が見える気がします。あきらめとあこがれ。手に入らない恋。忘れなくてもいいよ。恋していてもいいよ。秘めているから。それで、あなたが幸せならば。もう続きが読めないなんて、信じられない。一月に知った佐々木丸美さん逝去の知らせがいまだに受け止め切れません。伝説が明かされる時期がまだ来ないということなんでしょう、丸美さん。私が死んでも、生まれ変わって、伝説の続きをきっと書棚に探すでしょう。だから、いつか、先の世で。また、お会いしましょう。丸美さん。
2006年02月17日
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あこがれてたんだ、「ソバ屋で憩う」新潮文庫をぱらり立ち読みしたのは、10年ほど前のこと。食いしん坊っぷりは当時も今も変わってはないのですが、あのころ私は若かった。お酒なんか、呑めなかったもん。マクドナルドよりもロッテリア派、上京したらファーストキッチンで昼ごはん、シェーキーズで晩ごはんの私たちに、まったり蕎麦屋に突入する勇気も余裕もありゃしない。今週はお仕事が立て込んでいて、ばたばたばた。出張あり残業あり、お家になかなか帰れなくて、外食週間です。この日も13時間労働で、ちょっとふらふら。もうスーパーも開いてないし、晩御飯、どうしようかな。あかるい明かりのついた蕎麦屋の前をとおりかかりました。(くたびれないものが、たべたいな。)ラーメンやだ。お好み焼きやだ。パスタやだ、パンもいや。コンビニ弁当は、塩辛いばかりで味がない。(えい、はいっちゃえ。)お客さんが誰もいない蕎麦屋に、ふらり、入りました。一人で蕎麦屋は初めてだー。(旅先では、あるよ。)ちょっと緊張。蕎麦味噌なめながら、熱燗一本頼んでもよかったのだけど、お酒を呑む体力がなくあきらめる。冬でも冷たい蕎麦を頼むのが通だとかいうけれど、野暮でもいいから食べたいものが食べたいの。貝柱そば、というのを頼みました。はじめてのメニュー。お蕎麦の上に海苔のお座布団をひいて、こんがり焼いた大きな貝柱がふたっつ、正座ましましてました。硬いくらいにしっかりした蕎麦(手打ち手きりなので太さがばらばら。食感が楽しい)と、かつおの味が濃すぎないだし、辛すぎず甘すぎず、おいしゅうございました。一人でお店ご飯を食べるのは、本を読むのに似ていると思います。自分の体が喜んでいるのを確かめながら、黙っておいしいものを食べる。そっと体の声をきく。(まだ、だいじょうぶ。)体があたたまり、背筋が伸びていく。広島市は西区横川の松風庵というお蕎麦屋さんです。通ごのみの方にも、限定十割蕎麦なぞ、お気に召すのはないですか?体力もどったら、酒のみに行くぞー、おーっ!
2006年02月16日
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神楽坂下書店員フーテン日記 茶木則雄 光文社知恵の森文庫うわ、知恵の森文庫なんだ。どうやったら、知恵がつくんだ?この破落戸なエッセイで。なーんて、失礼なこと考えて笑っちゃうくらい、ご機嫌なエッセイでした。西原理恵子が表紙を書いているところに魅かれて読んだんですけど。西原の4こま漫画で「万引きし放題の店」「麻雀よわい」「深夜プラス1」の店長って、紹介されてませんでしたっけ?茶木さんて。私は「このミス」の覆面座談会が印象強いです。「深夜プラス1」ミステリ専門書店で商売になるなんて!都会ってのは、すごいとこだな、思ってました。(今は茶木さんは別の本屋さんの店長さんだけど。)「本の雑誌」に連載された読書にまつわるエッセイ集、と思いきや、本のタイトル内容にさらりと触れたあと、ご家庭サスペンス劇場が開幕します。えーとね。変よ、このお方。子供の貯金つかってギャンブルしたら、妻に怒られたー。若い娘さんとカラオケに行って午前様して怒られたー。仕事さぼってパチンコしてたら、妻に怒られたー。当たり前です。恐妻家、とか書いてあったけど、そんなことしたら、フツウ妻は怒ります。怒らなくなったら、もっと怖いでしょ?読みながら吹き出すこと、数回。お読みになられている本の冊数に、感嘆。(10年前のエッセイなので、私が一番ミステリを読んでいた時期なのに、茶木さんの触れられた本の話、ほとんど判らなかった。くやしい。)そんでもって、こんなとんでもない夫を持っていないことに感謝!フコウな家庭ははたから見てるに限ります。ご家庭おのろけエッセイです。お友達に、10歳年上の、わがままとーさん(趣味がヨットと格闘技。去年の夏に、拳の修行に家族旅行犠牲にして一人で香港にでかけ妻を泣かせた。)がいるんですけど、彼にリボンをかけてプレゼントしたくなりましたよ。いい加減にしないと、三下り半よ?「あなたには帰る家がある」(山本文緒) 「帰りたくない!」文庫あります。画像がなかったから、ハードカバーの方の絵を貼ってます。ところでこれ読みながら、ブログが昔っからあったら、椎名さんや目黒さんは、「本の雑誌」作らなかったんじゃないのかなあ、なんて思いました。便利って、つまんないですね。
2006年02月15日
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世の男性諸君、本日、チョコレートはゲットなされましたでしょうか?朝のニュースでやっていたけれど、「OLの七割はバレンタイン廃止を願い、男性の5割もバレンタインを敬遠す」って。ワタクシも一応女の端くれですからして、七割のOLの気分はよくわかります。だって、めんどくさいもん。でもって、男の人の気持ちは良くわからない。「なくっていいよー、」とかいうくせに、実際、あげなかったらさびしそうだったし。(一昨年、ためしに職場義理チョコを廃止したのです。一日中、何かを待ち続けているかのようなおじ様方の表情に負けて、去年から義理チョコ復活。あ、私の職場は男女比だいたい同じなので、女性陣から男性陣へ、ひとり一個ずつ渡す感じ。個別に買わないですむので、らくちんです。買出し係は下っ端の私だけれど。)うちの弟が、高校生だったとき、「バレンタインなんてひどい一日、誰が作ったんだろう。チョコが一個ももらえないかもしれないなんて、悲しみに押しつぶされそうだよ。学校、行きたくないよ。」なーんて、とぼけたことを言っていました。でもって、夕食時に奇跡のように電話がかかってきたときは、聞き耳を立てる家族の前でガッツポーズして、「今日はバレンタインデーだぜえ!」そんでもって、待ち合わせ場所の公園へ走って出かけていきました。夜間の外出には割りと厳しい家庭だったんですが、さすがの父母も弟の勢いに何も言えなかったみたい。9時ごろほくほく弟は帰ってきて、ピンクの包装紙の四角い箱を勉強机の上の方に据えて、にこにこ眺めておりました。弟の馬鹿さ加減を思い知った一日でありました。今日、お使いを頼まれたんですね。急ぎのフロッピーを配達してくれって。ちょっと茶目っ気だして、コンビニでチロルチョコかって、フロッピーに添えてお届けしたら、えらいこと受けました。(催促したわけじゃないんだけどさあ、)って。チロルチョコって、10円よ?私たち、高級チョコを自分用に買って、女友達と内緒でおいしく食べているのに。おとこのひとって、ばかだなあ。
2006年02月14日
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「積極」ああ、どうしよう。タイトル書いただけで、泣きそうになる。谷川史子の漫画です。彼の方の、ふんわかした絵と、リリカルなストーリーが好きで好きで大好きです。読むたびに(上手いなあ!)と転げまわりたくなるような、やさしい少女漫画を描く人です。長編よりも、絶対に短編がいいと思う。で、どの短編も透明感あって素敵なのですけれど、ときどき水晶のような傑作が手のひらに転がってくるのです。(あ、)手の中にとどめようとしたら、結晶は溶けて透き通り、羽根になって天に舞いあがる。そんな、きれいな日常とその辺に転がっている恋が描かれます。コーラス三月号に掲載された「積極」は、そんな話でした。「亡き妻を愛し続ける国文学科の老教授」(窓辺で鳩にパン屑をやる)「老教授を慕うあかるい新人女性助手」(彼女は上手に敬語を使う)そうして、老教授の編んだ「鳥の歌」。彼がぽつりぽつり集めた、心に残る詩のノート。だれにもみせない。彼のひみつ。あかるく乾いた白い光のたまる研究室、窓から見える緑、葉裏が光る。飛んでいく鳥。ぽっかりあいた、大正の空気のような物語。漫画にここまで描かれちゃったら、短編小説はどうしたらいいんだろう。今日は立ち読みで泣いてしまってレジに雑誌を持っていけなかったんだけど、(何をやってんだか)明日はちゃんと買いに行く。28日になったら新しい号出ちゃうから、読めなくなるよ。ちょっとのぞいてみてください。良かったです。
2006年02月13日
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今日はいっぱいお金を使ってもいい日にしよう。朝、急に思い付いて本屋さんに出かけました。新本で買うんだもん。未読の本を買うんだもん。「帰りたくない」茶木則雄「NHKにようこそ!」滝本竜彦「ヤミナベ・ポリスのミイラ男」梶尾真治「閉ざされた夏」若竹七海「鳥人計画」東野圭吾文庫ばっか5冊購入。「閉ざされた夏」は一度読んだことがあるはずだけど(濃紺のカバーに白抜き文字でタイトルじゃなかったかな?)ぺらんと表紙をめくって内容をカケラも覚えてないことに気がついたので購入。なんかいっぱい本を買う時は、確実におもしろいだろう本が一冊ないと不安なのですよ。あーあ、とほほな貧乏性。で、「閉ざされた夏」おもしろいのかな?信じていいよね、七海ちゃん!(私は若竹七海好きですが、「遺品」と「八月の降霊会」は苦手なの。「水上音楽堂の冒険」は話の内容を忘れてしまっているものの、つらいラストの印象強いので再読する勇気なし。)ついでに本屋さん、ぐるり回ってぱらぱらと立ち読みをしました。原田宗徳って人となり原田雅彦と似てる気がするわー。とほほ感とか生真面目さとか、熱意の空回りが痛いとことか。名字か一緒だからかしら?とか、グインサーガの新刊出てるわーまたマリウスくんさらわれたのね、どんな姫君よりさらわれる回数多いんじゃないの?この軟弱吟遊詩人めとか、最近の参考書って萌え系美少女のイラストが表紙なのね、どうよそれ、受験生が別な夢に集中するんじゃないかしらんとか。なかなか楽しいお散歩でございました。この後は岩盤浴に行って、晩ご飯はタイ料理店でワインで乾杯。いい誕生日でしょ?ふふん。おばさんになったって、かんかん楽しんでやるんだかんね!
2006年02月12日
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セシル・デイ・ルイス 作 瀬田貞二 訳 岩波少年文庫オタバリがどこにあるのかよくわかりませんが、作者のルイスさんはイギリスの人です。イギリスの詩人三羽ガラスと呼ばれたそうです。三羽ガラスって日本の慣用句だと思っていたのだけれど、違うのかしら?イギリスにも似たような言い回しがあるのかしら?フランス映画の作り変え小説だそうです。もとのフランス映画はイギリスでは「ぼくたちチンピラ」という題名で上映されたんだって。チンピラってのも日本語の、俗語だと思うのだけれど、実際、原題だとどうなのかしら?「オタバリの少年探偵たち」というタイトルはなかなか良いと思います。「オタバリ市の通称どかん場と呼ばれる焼け跡を舞台に、戦争ごっこに夢中だった少年たちは、自分たちのぬすまれたお金をさがすうちに悪人をつきとめる。それぞれ武器を持って集まった少年たちは……」カバー折り返しの紹介文なんですけど、この少年たちが持って集まる武器がすごーく良いのです。おもちゃの空気銃、ピストル、水鉄砲。ボーイスカウトのなわに弓矢、ロケット花火。爆発しない手榴弾(お父さんの第一次世界大戦記念品)。胡椒。わくわくしませんか?もとが映画だっただけあって、スピード感あふれる展開で読んでいて楽しいです。「はなからはじめて、終わりまで続ける。終わりでやめ。」「いきなり話の中心に飛び込め!」第二次世界大戦後、焼け跡の原っぱがあったり、戦争で両親を亡くした子がいたりもするけれど、少年たちは生まれ育った環境のなか、泣いて笑って戦って、毎日を疾駆する。「一人はみんなのために!みんなは一人のために!」そして、世界は君たちのために。ほんの少し古い物語です。おもしろさは文句ないけれど、古典になってしまっているかな、という印象。おんなじノリで比較的あたらしめなものは「グーニーズ」でしょうか。もうなつかしの映画になっちゃってますけど。これ、新潮文庫のノベライズもおもしろかったんだ。うん、グーニーズお好きな方には、「オタバリの少年探偵たち」絶対におすすめです。(新潮文庫「グーニーズ」はまあ絶版だろうな、とは思っていたのですけど、「オタバリの少年探偵たち」も楽天ブックス在庫切れだわ。世界三大少年小説らしいのに、ざーんねん。図書館でどうぞ。)
2006年02月11日
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若竹七海 東京創元社再読です。若竹七海のごく初期のミステリです。最近、文庫化したのかな?友人が読んで「おもしろかった」って教えてくれました。(あ、私、それ読んだことあるよ。)言いかけて、すっかり内容を忘れていることに気づきました。覚えてたのは、「若竹七海」が語り手で、バラードを読む男の子が出てきて七海ちゃんが「バラード好きな人って結構多いと思うよ」なんてことを言っていたことぐらい。(私、バラードなんて知らないぞ。読んだことないぞ。)ってなんとなく悔しかったのだ。うーん、本筋にはまったく関係がないぞ。こないだ居酒屋で、新婚のお友達が旦那とケンカしたーっ、こらしめたーいって泣いてたから、親切なオトモダチの私たち二人、フクシュウ方法についてアドバイスしてあげました。「塩分油分過多な献立選んで、野菜少な目お肉たっぷり、合成着色料大歓迎でおやつはジャンクフード!お酒もたっぷり飲んでもらうって、どう?」「そんな料理作ってたら、私も太るからヤダ。もっと即効性なのがいい。」こらこら。「じゃ、キョウチクトウをきれいに削ってつまようじにして出すってのは?こないだ小説で読んだの。」「あ、私がこないだ読んだ小説では、キョウチクトウの葉をローリエだよーってぐつぐつ煮込んでカレー作って殺人してた。」新婚さん、ちょっとあきれて、「キミたち、変な話ばっかり読んでるのね。」って。犬も喰わない話ばっかり聞かされてたら、ワルノリしたくもなるじゃあないか。ケンカの原因ってのが、彼女は一日二回メールを送るのに旦那は一回しかメールしてこない、ふざけてる!ってやつなのよ。ああもう、仲良しさん。キョウチクトウつまようじ事件は「心の中の冷たい何か」キョウチクトウローリエ事件は短編集「十八の夏」光原百合に出てきます。「心のなかの冷たい何か」さて、まともな感想。初めて読んだときは後味があまり良くなくて(もともと、若竹七海の話は読み終えて「すっきり!」っての、少ないんだけど。)再読を控えていたのもあったのでした。現実におきた嫌な事件をどうしても思い出してしまうし。だからあえて内容を忘れたところもあったかも。でも今回、再読して、さほど嫌な気分になりませんでした。それだけ私がすれたってこともあるんでしょうが。女探偵・若竹七海の作中の無我夢中さと、駆け出しだったミステリ作家若竹七海の気張った文章がいい感じに融和してます。あつかっている事件はひどいものではあるけれど、少女の繊細が見え隠れして、これ、女の人は好きなミステリじゃないのかなあ。あ、だからって甘い話だと思って読むとひどい目にあいますよ。砂漠ずっと歩いてたら、矢と石つぶてが降ってきて、うわあって逃げようとしたら流砂に巻き込まれて、必死でつかんだ縄は蛇のしっぽだった。あ、でも、この蛇、毒蛇じゃなくてよかった、セーフ!みたいな話がお好きなら、おすすめです。
2006年02月10日
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あわてた割りに、再セットアップであっさりとパソコンは使えるようになった。ネットをつなぐことに少々手間取ったが、こうしてパソコンから入力することでブログ更新ができるようになったことを、今は神に感謝する。なーんてね。「どうかうらのおはかのぱそこんに はなたばをあげてください。」(すっかり有名になった「アルジャーノンに花束を」の引用です。うろ覚えですけど。未読の方でもご存知かもしれないです。でも、一応白文字。)って落ちをつけなきゃいけなくなったらどうしようって、どきどきしていましたのよ。ワタクシ、小心者につき。あー、よかった!アルジャーノン、高校生のとき初めて読みました。本の名前だけ知ってて中身あらすじを全く知らずに読んだので、とっても衝撃的でした。読み終えたとき、一人の部屋はたそがれの中で、明かりをつけるための身動きもできないまま呆然とうずくまったことを覚えてる。終わりかけた、日曜日。花をつみに行きたかった。
2006年02月09日
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ぱそこんがこわれました ういんどうずがたちあがりません いろいろぼたんをおしてみたけれどがめんはまつくらなままです じかんがあるときにさいせっとあっぷをしないといけないよ とせんせえはいいました がんばろうとおもいました とゆーわけで、ちょっとネットにつながりません。コメントなどくださった方、お返事かならず致しますので、もうしばらくお待ちくださいませ 再セットアップだけで使えるようになるかしら?しくしく。
2006年02月08日
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ハチミツとクローバー 8巻 羽海野チカ漫画に関しては、ワタクシ完全に寄生虫。はぐみちゃんそっくりの、かわいくてちっこい友人から借りました。この友人、とってもかーわいい子なんです。150センチそこそこの身長で、おやせさんで、目がまんまるで、髪が背中の真ん中くらいまであって。白いレースのついたブラウスとすとんとした黒のAラインのベルベットのワンピースがよく似合うの。ただいま歯並び矯正中、歯列矯正の針金が入っているんですけど、ぜーんぜん違和感のない感じ。よく笑います。笑い転げてます。声がまた、ころころ転がる鈴のような響き。よくまあ、こんな女の子がいるもんだと、ほんと感心する。永遠の16歳って感じです。(でも成人してるんだけどさ。)今回の8巻で、森田さんが「しゃっくりって100回続くと死んじゃうらしいぜ!」って、はぐちゃんをキョーハクするところがあります。そーなの?私、「人は生まれてからしゃっくりを100万遍したところで寿命がくる」ってお話を昔読んだことがあって、かなーりおびえていたのですが、連続百回なら、そんなに怖くないや。その前に止めればいいんでしょ?今回のハチクロ8巻、しゃっくりの止め方がいろいろ出ててお徳です。生活に役立つ「ハチミツとクローバー」お徳少女マンガです。(ちがう)今回も素敵ポエム満載、青春と思春期の気恥ずかしさにお布団の上転げまわりました。恋がしたいぞー。野宮さんかっこいー。竹本くん、大好きだー!これ6巻なんですけど、右っかわが、はぐちゃん。この子にそっくりな子がリアルにいるって、すごいでしょー?
2006年02月07日
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たぶん、なんですけど。ACアダプタが接続されてないのに気がつかないで、パソコンの電源を入れたせいだと思います。タイミング悪く、ウインドウズを起動している最中で、内臓バッテリの容量が切れて、電源落ちちゃったせいではないかと。せめて立ち上がってからの電源切れなら、まだ良かったのになー……再セットアップであっさりウインドウズは復活したものの、お気に入りのブライスの写真が全部消えちゃったのが、とってもショックです。教訓:月曜日っから飲みにでかけて。生ビールでごきげんになったうえで、パソコンを立ち上げるのはやめましょう。バッテリ切れ直前の赤いランプに気がついてたくせに、酔っ払いにはまともは判断はできません。火曜日の朝になってから、愕然とします。ああ、おばかさん。
2006年02月06日
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今朝はうっすらと雪のにおい。シルバースノーのバニラをつれて、近所の神社までお散歩してきました。ベルベットメヌエットのぴあのが、「バニラちゃんになら、いいよ。」ってドレスを貸してくれました。昨日、お店で見たマルシェ(アンコールの方。なぜかお店にあったのですよ。19,800円!)もメリースキーヤーもホワイトマジックも、とっても可愛らしかったのですけど、うちにはバニラがいるからいいかなあ。自然と欲がおさまりました。バニラ・マジック。繊細な愛らしさも、雪の空気も、妖精の雰囲気も、バニラは全部持っているし。初めてカスタムしたブライスです。メイクはむらになってるし、マット肌はだまになってるし、解体したときの傷も結構目立ってるし。(髪をアップにできないくらい。)オークションなんかに出せば、完全にジャンク扱いされちゃうんだろうけれど。でもいいの。かわいい子。バニラはうちの、お姫さまです。(ぴあのはうちの妖精で、ミギワは家のお嬢様。木綿やロッタはそんなこと気にしない子なので助かります。)
2006年02月05日
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今日は我が家に業者さんが入って電気の配線をやりかえる工事をするって。朝の8時から夕方5時まで、外出してていいですよってことだったので、業者さんに鍵を預けておでかけしました。連れはお休みの日だってのにお仕事にでかけるし。いいもんね。一日くらい、一人でだって充分遊べちゃうんだもんね。映画館か、図書館か。迷って図書館に行ってきました。だって9時から開いてるし。家で本読むほど、だらだらと本が読めないので、児童書中心に読書、読書。松谷みよ子の「あの世からの火」でしょ、サトウハチローの「パンジー組大活躍」でしょ、ケストナーの「エミールと探偵たち」でしょ。「あの世からの火」は敗戦後、満州国から引揚げたお母さんの語った話。直樹とゆう子の物語でもある。「直樹とゆう子の物語」は思い切ったシリーズだなあ、といつも思う。「ふたりのイーダ」では原爆を、「死の国からのバトン」では公害を、「私のアンネ・フランク」ではアウシュヴィッツを、「地下室の秘密」では731部隊を書いて。13歳のゆう子が「怖い、いやだ、大人はなんで怖い話ばっかりするの」っていやいやするのもわかっちゃう。でも大学生の直樹お兄ちゃんは「怖い話」を押し付けないんだよね。「ふうん、わかった。でも、読む気になったら読めばいいよ。」って。で、ゆう子はこわごわ、それを読む。(ほんとはわかってるの。怖くったって、知っておかなきゃならないことだって。)こんなに児童文学がんばっているのに、おとな文学は何をやっているのかしら。なーんて子供の義侠心で感動して、涙をぽろぽろこぼしてしまう。いけない、人前だよ。「パンジー組大活躍」意外と中身を忘れてなくて嬉しかった。サトウハチローって「小さい秋みつけた」の作詞者です。正直、今読んだら筋立てはそんなにおもしろくもないのですが、軽妙で明朗なリズム感、あかるい心を信じている感じがとても好ましいのでした。小説版サザエさんっていうか。子供のときは、ほんとに夢中で読んだのにな。「ぼくは野球部一年生」も書棚にあって、これが今でも読まれてるってのが嬉しいけど不思議。この本のなか、二階にやっかいになってるから「十戒の身の上」ってギャグがあるのですが、わかるんだろーか。おもしろくもないのに、忘れがたいのですが。「エミールと探偵たち」おもしろかったです。でも昨日「飛ぶ教室」読んでたからなあ。ケストナーって続けて読むと、少しだけ説教くさい感じがしてしまう。そんな風に読んでしまう自分の心の醜さがイヤ、とか。赤木かん子の「こちら本の探偵です」だったかを拾い読みしたら(なんせ図書館なので、様々なジャンルの本、つまみ食いし放題。)、「エミールと探偵たち」と「オタバリの少年探偵たち」「パール街の少年たち」が世界三大少年小説だって。ほっほう、と思って「オタバリの少年探偵たち」を借り出しました。こっちは未読。でもって、「パール街の少年たち」は予約リクエスト。「パール街」多分、覚えてるんですけどね。10歳のとき、母親に「もう寝なさい」って電気を消されても、布団の中もぐって、学研の付録の懐中電灯で読み続けた本ですから。これは何遍再読しても、泣かずに読み終えたことがない。だってなんてくだらない、少年の意地!命をかけて、誇りを守る。この話と、日本の童話で「赤い鳥」に掲載された「少年と海」が私の中の「少年系」の決定項となってます。([少年と海」は加能作次郎の作で、これしか知らないんですけどね。とっても良いです。「赤い鳥傑作選」で読むのが一番読みやすいと思います。)結局、一日中図書館にいました。いやはや、いれるもんですわ。
2006年02月04日
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ケストナー 岩波書店ときどき、無性に読みたくなるお話。うすみどり色の鉛筆なんか見ちゃったら、もういけない。夏草のなかで、牛のお迎えを待ちながら小説を書くケストナーになった気分になってきちゃう。なくした鉛筆は、もしかしたら、子牛が草と間違えて食べちゃったのかもしれないな、なんて。夕焼けを待つ、気持ちする。カラスが鳴くから、帰りましょ。吉野朔美の「お父さんは時代小説が大好き」の中で、「飛ぶ教室」ほど泣ける話は珍しいって対談がありました。(そんな泣ける話だっけ?)少年たちのクリスマスの話。喜怒哀楽さまざまな事件が起こるけれど、最終的にはハッピーエンド、しみじみ本を抱きしめてほっとするような物語だと思っていたのだけれど。「かしこさのともなわない勇気は不法です。勇気のともなわないかしこさは、くだらんものです!」今回はやられました。この12章からなる物語の8章からずっと泣きっぱなし。どーしたんだ、私。多分、今までは特定の少年に感情移入して読んでたからだと思うのです。臆病で本読みの私は、どうしてもウィリーとヨーニーの気持ちに同化しやすくて。今回はじめて、小説の中の一人に同化するわけでなく、少年たちを眺める読者として物語を読んだ感じ。そしたらもう。もう、もう、もう。当事者じゃ気づかない、小さな交流や渦巻く感情、無神経な言動と胸をつかれる反省がどんどんと押し寄せてきて、たまらない。「心配しないでくれたまえ。ぼくはひどく幸福じゃないよ。幸福だといえばうそつきになるだろう。しかし、ひどく不幸でもないよ。」魔法を使えない少年たちの当たり前の毎日が、凍る夜空の星のように手の届かないところに架かる。100年も前の光だって、ちゃんと届く。夜道を照らすほど、明るくはなくっても。消えないで、光る。
2006年02月03日
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懐かしいでしょう。覚えてますか?飛鳥新社から出た「磯野家の謎」 1992年のベストセラーです。連れはほとんど本を読まない人なので、図書館から借りてきたこの本を自慢げに見せたところで、全く反応がありませんでした。「十年くらい前のベストセラーだよ。流行ったじゃない。」「知らない。」「じゃあさ、いろんな秘密物でたじゃない。「ドラエモンの秘密」とか「ドラゴンボールの謎」とか。この本がきっかけで、漫画の研究本みたいなのがいっぱい出て、ずらっと本屋で平積みになってた。」「ドラエモンの秘密?あったっけ?そんなの?」だめだこりゃ。「君、本当に本屋に行かない人だったんだねえ。」「ほかに楽しいこと、あったもの。」この元・野球少年め。うらやましい話でございます。他の「重箱の隅つつき本」はあんまり好きじゃなかったのだけど、この「磯野家の謎」にはそんなに嫌悪感いだきませんでした。あーあ、大の大人が大真面目になっちゃって。ってところが良いです。なんといっても一番最初にやったんだし。今読んだら、資料の検証が甘いなーと思うこともある。これ編者の観賞めいた文をはさまずに、資料の羅列だけした方が迫力も説得力もあったのに。ああでもそれじゃ、売れないか。磯野家のご先祖の名は、磯野藻屑源素太皆(いそのもくずみなもとのすたみな)というんだよ。子供の頃は、ワカメちゃんが一番好きだった。それからカツオくんの性格にほれ込んで、今はマスオさんが一番好き。だって磯野家の平和はマスオさんの我慢で成り立っているんだもの。ふにゃふにゃ笑って、いい人だー。多分、もっと年をとったらフネさんが一番好きになるんだわ。今からそんな、予感がします。
2006年02月02日
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職場でのまとめての郵便物発送・料金後納分を締め切ったあとに、緊急の連絡が入ったから、切手を貼った郵便物を一通抱いてご近所のポストに走りました。五時半。自動ドア踏んで正面から会社を出ると、外がまだ明るかった。横断歩道の、白いところを選んで踏んで、大きく歩をとって道を渡る。最後、渡りきる一歩は、両足で着地。じゃん!冬至からひと月半。夏至まであと四月半。なんだ、もうもしかして、春なんだ。きらきらとか、さらさらとか。固まらない雪がこぼれて溶けて水になるような音が好きです。きさらぎ。
2006年02月01日
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