蓼科高原日記

蓼科高原日記

2015.11.30
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テーマ: 写真日記(2173)
カテゴリ: カテゴリ未分類
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今日の写真は「HEAVEN IS HERE」というタイトルなのですが、ジャズの曲名と同様にこの写真を現像したときにふとこころをよぎったタイトルをそのままつけただけです。そのような大仰なタイトルあるいはテーマで撮ろうと思ったわけではなくて、いつも頭の中は白紙状態、こころの中は空っぽです。それは瞑想にも似た体験です。

写真を撮ることが瞑想に似ていると感じるのは、わたしが永年こころのトレーニングとして瞑想を行っていることと無関係ではないのかも知れません。まあ、いずれにしても私にとって写真撮影は(形は異なりますが)「瞑想」と言って良いのだと思います。それはわたしにとって、極めて個人的ではあるけれど、至福のひとときです。

そのあとの現像作業においては、ある意味「地獄」のような根を詰めた思考と感性の摺り合わせが待っています。それはわたしがなにかを表現したいと思っているからではなくて、自分の撮った写真に対して「これはいったいなんなのか、なぜこころ惹かれ、なににシンパシーを憶え、なにを捉えたかったのか、それがわからない」という状況をある意味で(個人的に)解決・解消しなければ落ち着かないからです。

はっきりいって、いまのわたしに「表現したいもの」や「表現への渇望」といったものは、自分としては感じられません。そういうものは無いようなのです。しかし、ある種の志向性をもった根源的欲求のようなものが感じられるのもまた真実なのです。わたしはアーティストではないし、写真家でもないので、表現者としての矜持とでもいうべきなにかも持ち合わせていません。

それでにもかかわらず、つまりど素人にもかかわらず、わたしは考え込んでしまうのです。わたしの写真は自分にとっていったい何なのだろうとか、どの写真が自分の気に入るのか、どの写真が多少でも普遍的価値をもちうるのか、といったようなことを。結局、わたしは自分の写真を評価できず、したがって選ぶことが出来ない。「今日撮った中ではやはりAではなくBだ」と言うような判断がまったく出来ない。

それこそが現在まで続く、あるいは永遠に続く、わたしの呪われた(?)ルーティンになっています。


2015年11月30日 日曜日

from 蓼科高原ペンション・サンセット





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Last updated  2015.12.01 01:13:18
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