今日、何読んだ?
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村田沙耶香 2
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葉真中顕 1
近藤史恵 1
翔田寛 1
黒川博行 0
大門剛明 4
染井為人 0
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昨日の海は【電子書籍】[ 近藤史恵 ] 登場人物も場所も限定的な中、半ばミステリアスな趣でストーリーが展開していく。 主人公を中心にしてその両親、母方の祖父母、母の姉つまり伯母とその娘つまり従妹、同級生数名、自称写真家の祖父の弟子(女性)、祖父を知る写真屋、東京のギャラリー関係者などが話を紡いでいく。 小難しい問題はない。 ただ祖父母の無理心中の真相がウヤムヤだということから主人公が真相を突き止めようとするのだ。 読み終えその後数十分経つとなんだか疲れた割には平板なストーリーにがっかりしてしまう。 読み手はワクワクしてそのストーリーを迎えるわけだ。 だから平板に話が終わることは許せないのだ。 だからといって読み手である私がストーリーを紡いでいくこともできないし。 つまり小説というのは読み手の脳をいかに覚醒させるかという一つの技術なのだ。 読み手は平板を求めない。 思いもよらない決着を求める。 すなわち本作のようなよどんだ決着は求めないのだ。 なぜなら世の中がよどみっぱなしだからだ。 本作で祖父母の入水心中が語られその詳細が不明であるため主人公や祖母が真相を求めるというのに最後に結局どうでもいいや的な話でははっきり言って読み手が救われない。 そういう意味で私はこの作品を他の人に読んでもらいたいなどとは思わない。 推奨できない。 作者は結果にビビる必要はないのではなかろうか。 少なくとも入水心中の謎を提起した以上その解答がほしかった。 小説もさまざまだ。
2020.11.04
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