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2010.08.18
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カテゴリ: 本
辺境ライターとして突っ走る高野秀行の20代~30代の11年間を過ごした、
三畳部屋の話「ワセダ三畳青春記」(集英社文庫)

1980年代後半から1990年代、バブルがはじけ、不況に陥った時代にあって、
何十年も変わらず「野々村荘」は月12000円。

大学探検部時代から「7年で奇跡的に卒業」し、さらに高野氏は野々村荘に住み続ける。

不況と環境問題を逆手にとり、
「人間が働くと経済が活性化するからな。環境を守るなら働くのも消費するのも最小限にすべきだ」
と考えてできるだけ「出し入れしない」生活をする。

まあ部屋でごろごろするわけだが、食欲を減らすために「忘れようとして」眠る。


「寝過ぎて疲れて、また眠るという『永久睡眠法』を実践」したりする。

そんな野々村荘で過ごしたエピソード集で、高野氏の感性が凝縮されていておもしろい。
すべてがおそらくノンフィクションというわけではないとは思うが、
本当にそんな生活をしていても不思議はないと思わせるのが高野氏の偉大さだ。

辺境ライターの仕事を細々とやっている頃の話だから、長期で海外に出ていたりする。
その間も三畳間は借りっぱなしで、探検部関係の者達が勝手に出入りして「住んだ」りしてしまう。

あまりにも野々村荘に依存しすぎて、「マザコン」「ファザコン」ならぬ
「ノノコン」(野々村荘コンプレックス)に陥っている自分に気付くに至って、
愕然とする。
そのあたりのエピソードは、氏のものの捉え方をよく表している。

結局突然恋に落ちて、いよいよノノコンから解放されるわけだが、


自分も似たような道を志していただけに、(今でも志は持っているつもりだが)
ここまで純粋に自分の道を追求?した高野氏が羨ましくもある。





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Last updated  2010.08.18 12:04:12
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