温故知新

2008.07.22
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いつものように朝、耳鼻科へ連れていったら、なんと耳だれが止まっていた。
確かに、ここ数日、少なくなってるね、と、医師と話してはいた。
が、本当に止まるとは。
とりあえず、明日は耳鼻科なし、で様子見。
あぁ、一つでも病院の予定がなくなるって素晴らしいなぁ。この開放感。
こんなことで、開放感を感じられる人生に感謝して生きることができたら、もう少し楽しいのかなぁ。

午後。遅刻して保育園に連れていった息子を早退させて、今度は小児科へ。
酸素を生成させる機械とパルスオキシメーターを借りていると、月に1回、通わなければならない。
そこで、衝撃的事実が。

これは痛い。

娘の頃からお世話になっているこの病院だが、最近、かげりを感じてはいた。
娘の頃は入院すれば満床は当たり前。
外来は1時間待ちなどザラだった。
が、良い医師が一人辞め、二人辞め。
補充されてくる医師はやる気のない医師ばかり。
母親の口コミやカンは鋭い。
今では2診あった外来も1診になり、それでも大して待ち時間がないほどになってしまった。
それでも、私がこの病院から離れなかった理由は、設備良く居心地の良い病室と、優しい看護師、そして、吐き溜めに鶴のような奇跡的にいる良い医師を主治医に選んできたからだ。

実は、息子の出産直後から診てくれていた主治医が1年でここを退職するとき、
「後任の医師を選びたくない。できたら、この病院をかわってほしい」

彼女、女医なのだが、とは本当に気が合って、入院中など回診に来たら1時間は話しこみ、当直の日は夜やってきて、医師と患者について、社会について、制度について、など、学生時代の合宿のように語りあった。
プライベートでもランチに行ったりするのだが、未だに、あのキリスト教系総合病院に通っていることを危惧している。

それでも、この病院を去らなかったのは、彼女の後、やってきた今の主治医があまりにも良い医師だったからだ。
どれだけ良い医師か語ってしまったら朝までかかってしまうだろう、というほど良い医師で、私は全面的に信頼していた。
が、彼もいなくなってしまう。

「この子たちをこの病院に残して去ることが、とても心残りでね。
だから、せめて最後に、この子たちのためにカルテをまとめようと思うんだ。」
あちらこちらの病院にかかっている、こういう子どものためには、全てを把握して、あれこれ指示してあげる医師が必要なのに、誰もその役を担ってあげていない。
このままでは、いつか、何かトラブルが起こる。
だから、他に通っている病院、この病院の耳鼻科など他の科に連絡してボクがまとめたいと思うんだけど、良い?と、聞く。
私は感動して声も出なかった。
そう、ずっと漠然と不安に思っていたことだったのだ。
いつも、どうして、専門的知識もない自分が、あちらの病院、こちらの病院の通訳をしなければならないんだろう、と。
以前、一度の全身麻酔で他の処置もしてほしいと病院を越えて頼んだときなど、どれほど大変だったか。

そう、彼は一般人の普通の感覚を持ち、そのための努力を惜しまない医師なのだ。

彼も言った。
「後任は、新しい医師が来たらその人にしたいんだけど、もう、医局はここに医師を派遣するつもりがないみたいなんだよね。」
つまり、ここに彼が任せられるような信頼できる医師はいないってことだし、医局もこの病院自体を盛りたてていくつもりはないってこと。
この病院から離れるときがきた、ってことかな。
看護師の質だけは一級品なんだけどなぁ。
入院生活も快適だし、離れがたいが。
殺されてしまったら意味がない。







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Last updated  2008.07.23 01:24:38
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