温故知新

2008.11.01
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しかし子どもの回復力って凄いな、と思う。
まぁ、病気じゃないし、手術も耳という局所なこともあるのだろうが、点滴こそあれ、もう今日には全く普段通りの娘になっていた。

「まだオムツがいい」「やわらかいごはん(軟菜全粥食)がいい」と相変わらずだが、お粥の水分をすくって「みてーおもゆ!あかちゃんみたい~ウフフ」と、むしろ悪ノリ三昧。
娘の食事の残りを重要な栄養バランス元にしている母にとって、娘でさえ完食できる程のこの食事では困るんですけど。

洗濯やら母が用事を済ませる間「ぬりえする」というので、病棟の保育士に塗り絵を2枚と色鉛筆を借りたのだが、さぁ、返そうとしたら1本足りない。
「さいしょはぜんぶあったよ」と娘は言うし必死で探すのだが、ない。
あぁ…最初に全部揃ってるか自分で確かめるべきだった…。
本人に使い方を確認しておけば良かった…(まず全部出したらしい…)。
ふと、本人を見れば探しているかと思えば途中で見つけたトトロのDUDのパッケージを楽しそうに盛り上がって眺めてやがる。

個室で良かった…と思うほどキレてしまった。

結局、ナースステーションにあった。
はじめから1本足りなかったのだ。
娘、楽しそうに、
「な~んだ~かんごしさんがわるかったんだね!」
「恨まないアンタは偉いとは思うけど、はじめから全部入ってないのに入ってた、て言うアンタはどうなの。」
「アンタっていわないでよ、△△(娘の名前)ちゃんてよんでよ」
「はいはい。△△ちゃんさ~」
「はい、は、1かいなんだよ」
「……」

この騒動と。

点滴してくれるドクターのスケジュールに合わせて、点滴が抜けてる間にーとのことで臨時用の急遽狭いシャワーに入ることになり。
耳をぬらさないように娘の髪を洗うのに、また一悶着…。
もちろんドクターはスケジュール通りに来るハズもなく。
ギリギリまで待たされ、やっぱり昼食食べて下さい、というから食べ始めたら呼ばれ。
やっぱり点滴なしでいってみよう、て…ドクター。


午後、このすさんだ関係を改善すべく図書室へ。
結構子どもの本でもバカに出来ず、世界紀行みたいな大きな本はフル写真で世界の暮らしや街並みを紹介していて面白く読んでいたのだが…。
娘は、ちょっと本を開けては「あきちゃった」。
スグに本をチェンジ。
子どもが読む場所では他の子どもに話しかけ。
誰かに向けて紙しばい。
受付へ言って、これは何何質問三昧。
仕方がないので読みたい本を持ってきたら1回は読んであげるよ、と言ったら『おおかみと7ひきのこやぎ』でお母さんヤギが悲しむシーンで大号泣…。
その後渡したらチラッと見てパタン、本棚へ走って、はい次はこれ読んで。
字は読めても何かの発達が遅れているせいで自分で読めないのか。
いっぱい本がある環境が悪いのか。
何度も読んだことある本を渡してもダメ。
分かりやすい簡単な本もダメ。
落ち着いて一冊の本に取り組めない、といった感じを受けるのだが…。

結局、自分の読みたい本も中途半端。
また新たな娘の問題点を見つけ、ただ憔悴しただけで帰ろうとしたら、受付のおばちゃんが追いかけてきた。
あぁ、娘が何か悪さをしたに違いない…と頭を下げる準備をしつつ振り返ったら、
「色々なことに興味をもってキラキラしていて、なんて子どもらしいお子さんなんでしょう、て感心してたの。」
「何事にも集中力がなくて、ウロウロしていて、親としては息抜く暇もなくて…」
「☆☆教授も子どもの頃は興味が向くままに走り回って手がかかったそうですよ。
うちの子どもは思春期になって親の目が届かなくなってから興味が向くままに走り回ってしまう子どもになってしまいました。
これくらいならどんなに良かっただろうって。」

自分の話に置きかえて、余裕のない子育てをしている私を上手に諭してくれたのかもしれない。
でも、そう。
娘を見て、なんて素晴らしい、とわざわざ言ってきたり、涙を流したりする人は、わりといるのだ。
娘は、ただ娘らしくしているだけで人に感動してもらえる。
私は子ども時代、あれだけ頑張っても人として好かれたことはなく、親にさえ受け入れてもらえなかった。
バラバラになっていく家庭を救うかすがいにもなれなかった。

ただ娘でいるだけで受け入れてもらえる娘と、私。
どちらが幸せな人生なのだろう…。





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Last updated  2008.11.02 06:15:49
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