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2025.09.08
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カテゴリ: 怖い話
佐藤幸男。

彼はサバゲーの腕前もさることながら、どこかズレた「リアル至上主義」で知られていた。



サバゲーフィールドに集まる仲間達の間で今日は少し異常な空気が漂っていた。



「今日はちょっと、いつもと違うプレイをしてやるよ」と言っていた佐藤が、バッグから何やら物を取り出した時、仲間たちは最初、彼がまた変なガジェットでも持ってきたのだと思っていた。だが、佐藤が取り出したその物体は、明らかに普通のサバゲー用のエアガンではなかった。



それは、見た目が本物に近い実銃――しかも、銃口に消音器がついている。佐藤はまるで子どものように目を輝かせながら、「これが本物の戦場だ!」とニヤリと笑った。



周囲はしばらくその銃を見つめた後、全員が声を上げた。





「おい、ふざけんな! それ本物だろ!?」



「待て、やめろって! ゲームと現実を一緒にするな!」





だが、佐藤は全く動じなかった。仲間たちが必死に止めようとする中、彼はその銃を片手に軽く構え、撃つ素振りを見せた。











だが、佐藤はただの遊びだと思っていたのか、無視してガチャッと引き金を引いた。





「バン!」





その瞬間、誰もが凍りついた。最初の音は明らかにエアガンのものではない。音がリアルすぎる、そしてその銃声の響きがあまりにも恐ろしかった。



一瞬、フィールド全体が静まり返った。プレイヤーたちは全員、その音を理解していた。佐藤が撃ったのは、エアソフトガンではなく、実際の銃だということを。



「おい、マジで危ないだろ!」と叫ぶ声が飛び交ったが、すでに佐藤は「撃っちゃった」という感じで、次々と撃つ構えをしていた。だが、弾が飛び交う前に、警告の声が次々に響く。





「やめろ! 本当に撃つなよ!」





その時、近くにいた松本が少し動いた瞬間――。





「バン!!!」





再び実銃の音が鳴り響いた。今度は不幸にも松本がその弾を受けてしまった。左肩にかすった弾が激痛を伴い、彼はその場に倒れ込んだ。



「うおおおお!」と絶叫する松本。



「おいおい、冗談じゃないぞ!」と井上が必死に叫ぶ。









「これがリアルだろ! 俺の目指すサバゲーはこれだ!」





「リアルもクソもない! ふざけんな!」と、今度は他のメンバーが佐藤を取り押さえようとするが、その瞬間、フィールドの端から警察のサイレンが聞こえ始めた。



「いや、まじでマジで通報されてる!」と一人が叫ぶ。



佐藤は一瞬困惑し、「え、ちょっと待てよ…」と声を漏らす。しかし、その場の空気はすぐに変わる。警察の車がフィールドに到着する頃には、佐藤はすでに周りから引き離され、エアガンとは異なる「本物の銃」を握ったまま、警察に取り囲まれていた。



その後、松本は軽傷で済んだものの、彼はしばらく病院で手当てを受ける羽目になり、佐藤は逮捕されることに。警察からは「武器の持ち込みは禁止」と厳しく警告され、サバゲーのフィールドはその後、実銃を持ち込むことに対して非常に厳しく取り締まられることとなった。







その後、誰もが笑いながらも、どこか恐怖を感じるような「あの事件」の話を繰り返すことになるのだった。

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最終更新日  2025.09.17 15:36:45
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