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前回に続いての比較テイスティング・コメントです。今回は、20年ぐらい熟成させてから飲もうと思って、10年以上マイセラーに保管していたワインです。最近は、マイセラーでは健全に熟成しないということを痛感してきていることもあり、とうとう開けることにしました。そのワインは、全く同じ畑の違う生産者のキュベです。 よって、ヴィンテージは異なります。所有者のジャック・フレデリック・ミュニエからフェヴレに長年貸し出されていた『ニュイ・サン・ジョルジュの一級畑、クロ・ド・ラ・マレシャル』です。50年に亘る賃貸契約が切れ、2004年からミュニエが栽培・醸造を行っているようです。さて、ヴィンテージが違うとは言え、造り手の違いが顕著に表れているのでしょうか?(エレガントなスタイルが特徴と言われているミュニエと、「長期熟成型を標榜する頑強な」フェヴレイの特徴は出ているのでしょうか? ... )Nuits Saint Georges Premier CruClos de la Marechale 2006( Jack Frederic Mugnier ) VSNuits St Georges 1er CruClos de la Marechale 2002( Faiveley )( こちらのコルクはかなり長い。 イブコランやペロミノと同じくらい。)<=購入元:今は閉店してしまった「ピノノワール・オンライン」( ヤフーの方ではやっているよう ですが、同じショップかは不明。 ) 購入元:=> かわばた酒店 「フェヴレ」( 流石に2002のワインはもうないですが ... )( 途中でコルクが切れてしまって 下半分はボトルの中に。)【比較テイスティング結果】 色、香り色はどちらもかなりオレンジの入ったルビー。20年程(or近く)経っているとは思えない濃さで同じくらい。でも、4年の差があるからかフェブレの方がオレンジの入りが多く、且つ透明度は高そう。フェブレは最初から開いていて、トップノートでは赤系に少し黒系の果実香(ブルーベリーとかアメリカンチェリーか?)が感じられる。一方、ミュニエのトップノートはごく普通のブルピノの感じで平凡だが、10分ぐらい経つと少し妖艶な香りも出てくる。果実は赤系のフランボワーズやサクランボか?フェブレは時間が経つと、鼈甲飴のニュアンスも感じられるようになり、健全な熟成はしていない感じがする。一方、ミュニエもエレガンスさの片鱗は感じられるものの、おとなし目で真価は発揮していない感じである。 味わい、料理との相性ミュニエは、コク・旨味もあり1級らしい濃縮感があり美味と思ったが、2杯目以降アフタにチョット苦味を感じる。フェブレはミュニエより濃い味わいで、同時にアフタの苦味も強く感じる。料理との相性では、ブラックオリーブ&ドライトマトは明らかにミュニエの方が合うが、鴨燻やステーキではほぼ同じかと。味わいのバランスがミュニエの方が良いので、大体はミュニエの方が合う。( 鮪よりはローストビーフの方がどちらにも合う感じ。 )翌日以降の香りと味わい翌日は、どちらも香りが少し落ちた感じがし、特にミュニエはボリュームが少なくなった。フェブレは、鼈甲飴の香りが強くなり、味わいは滑らかにならず、むしろ尖がりが強くなった感じがする。相変わらずパワー(濃さ)はあるのだが、イマイチ感が強くなった。ミュニエは初日の味わいと大差ないが、3日目は大分滑らかになって美味しくなった。バランスも良くエレガントな味わいと言える。余韻もそこそこあり、フェブレより長い。そして、3日目のミュニエの香りは、持ち直して(初日程ではないが、)少し良くなった。でも、果実香は大分後退し、妖艶さはすっかり無くなった(時間が経つとチョット出てくるが ...)。総合評価、その他どちらも状態がイマイチのようなので、正しく評価はできないですが、香りも味わいもミュニエに分があり、特に味わいのエレガンスさが特長のミュニエ、パワーと濃さのフェブレと言ったところでしょうか? 購入時の価格ではありますが、ミュニエの方が1.5倍以上高いです。香りに関してはそれ程の差はないですが、味わいの差は価格相当かそれ以上と想われます。澱はミュニエの方が出ていて、最後のグラスは結構濁りも感じます。 フェブレは殆ど澱も濁りもなく、透明な細かい澱がボトル壁に付いている程度。( これは意外!)状態の良いクロ・ド・ラ・マレシャルを飲んでみたいですが、フェブレは既にないし、最近のミュニエではバカ高いので買えません。そして、これらのワインにもましてマイセラーで10年以上保管していたものが、軒並み外れです。良かったのは、ジャック・カシューの Echezeaux 2005だけです。最近になって、大体のホームセラーでは長期保管しても、健全に熟成しないのではないかと考えるようになりました。(私が元々状態の悪いワインを買っているのか、セラーにワインを詰め込み過ぎているのか、動かし過ぎなのかもしれませんが ... )同じような経験、感想をお持ちの方はコメント頂けると有難いです。ちなみに、特に状態が酷く期待外れ感の大きかったものを挙げると下記のとおりです。【状態が酷く期待外れだった主なワイン】 注)特に、最初の5本が香りが全然開かず酷い状態でした。Chambertin-Clos De Beze 2007 ( ぺロ・ミノ )Vosne Romanee 1er Cru Beaux Monts 2008 ( デュジャック )Pavillon Blanc 2005 ( シャトー・マルゴー )Romanee-Saint-Vivant 2002 ( ルイ・ラトゥール )Bonnes Mares 2005 ( ドルーアン・ラローズ )Gevery-Chambertin Combe-du-Dessus 2002 ( ドニ・モルテ )Echezeaux 2006 ( ギュイヨン )Chambolle-Musigny 1er Cru Sentiers 2005 ( ジャッキー・トルショー )Chambolle-Musigny 1er Cru Carrieres 2008 ( アンリ・フェレティグ )Grootte-Chambertin 2014 ( ぺロ・ミノ ) etc追伸:こんな訳で、最近古いワインを開けることが多く、コルクが古くなっているので途中で切れることが多いです。 貰い物の安ソムリエナイフを使っていることもあり、真っ直ぐ入ってないことが一番の原因ですが、ゆっくり回しながら抜く等の訓練が必要かとも痛感しています。
2023.01.21
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