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seichan0217

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August 2, 2012
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カテゴリ: カテゴリ未分類
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私は一人しか子どもを育てていないから
子育てについて何が正しいのかとか偉そうなことは言えない。
ただ、セイイチローが成長する度にいろんな発見があることは確かだ。

セイイチローはとにかく、知識を語りたがる。
小学生の男の子は皆こうなのか?

「ママ?知ってる?」
おはようの次はこの言葉から1日が始まる。
その99.7%位はカブト虫だのクワガタ虫の話。


例えるならば、ひと夏の恋。そんな感じ。
夏になるとカブト虫に恋をする。
そして秋・冬になると冷めるのだ。

彼の心は秋になると、
クリスマスや誕生日プレゼントのおもちゃへの関心に向く。
それを毎年繰り返すこと5年。

だから、彼が恋したカブト虫、そしてその子どもたちは
結局、秋以降、私が面倒をみなくてはならなくなる。
おかげで、私までも知らなくてもいいような知識ばかり増えてくる。
以前、美容室のお兄さんと話しているときに、
カブト虫の生育について詳しい自分に驚いた。


またカブト虫たちに恋をする。

何がいいの?と聞くと、強さとカッコよさとお顔が可愛いからという。
男の子の脳みそはよく分からない。

とにかく、キャンプの最後の日は捕まえたコクワの話ばかりだった。
こっちは帰る支度で忙しいのに、コクワを眺め

そして、忙しい私についてまわって、そのコクワについて語る。

しかし、そんな彼にも悩みがあった。
どうやら、大好きな友達のT君にキャンプのお土産として
捕まえた虫をプレゼントする約束をしてきたらしいのだ。

「1匹しか捕まらなかったんだから訳を話してあげなければいいのに」
とこっちがいくら言っても聞かない。

「約束したからあげなきゃ」と言う。なんて律儀な子。
予定では2匹以上捕まえられると思っていたのに想定外だったと。
でも、私は分かっていた。
もう一匹捕まえられない時は買ってほしいのだと。
はん、そんな悲しい顔されても買ってやるものか。

旦那のi-phoneは、ガムテープの跡がなかなかとれずにいた。
キャンプ場の窓ガラスも。
それらを犠牲にしてまでも、捕まえたコクワをいとも簡単に
友人にあげるのか。反対してもきかない。
でも、気持ちもわかる。
男の約束というやつだろう。
相手の子も旅行のお土産を買ってきてくれるらしいのだ。

天気予報では雨マークだったけど、その日は晴天になった。
今頃、あのテルテル坊主が効いてきたようだ。
しかし、山の気温は低い。
川に入って風邪ひいたらいけないので川遊びは諦めて帰ることに。

セイイチローは親切にしてくれた昨日の管理のおじさんに
挨拶をしたがっていたが、おじさんは河童滝の流れた橋を
かけに行って管理棟にいなかった。

さよなら、遊水峡。川遊び出来なかったのが残念。
また行きたいと思える場所だった。

帰りは私が運転。
途中道の駅にお土産を買うために寄った。
あまおうソフトがとても美味しかった。

さあ、高速。高速は私が最も苦手とするもの。
変わらぬ風景に、もし、眠気が来たらどうしようとか
事故をおこしたらとか、ビクビクする小心者の私。

それなのに、乗った傍から寝ようする旦那。
寝ないでと言うと、だって他にすることないやんって言うので
「365日の1日の数時間くらい、私のために起きて」と
しりとりを提案。

それから2時間弱、永遠としりとりが続いた。
私は運転しているのでありきたりの言葉しか返せなかったが
旦那とセイイチローは面白い言葉を返していた。
2時間弱もよくネタが尽きないなと思うくらい。
旦那を寝かせないためにしりとりを続けていくうちに
その効果あってか、リラックスして運転は平気になった。

レンタカーを返すのにあと1日ほどあるので
昼食をとり、そのまま西へ向かった。
せっかく車があるのだからと糸島半島まで行き、
去年も行った「カブトムシ農園」に足をのばした。

なぜカブトムシ農園かというと、去年、ここのおばあさんが
カブトムシは終わりだけど、来年、もしかしてクワガタの販売は
してるかもと言ったので、それを確かめたかったのだ。
カブト虫農園の話

そして、予算がいろいろと浮いたので、セイイチローが
コクワをお友達に譲ってもさみしくないように
ミヤマクワガタのペアを買ってあげた。結局甘い親。

セイイチローはたいそう喜んで、ますますクワガタに熱をあげた。
キャンプ場で獲れたコクワ、今年生まれたカブト虫2匹、
買ってもらったミヤマクワガタ(この先、ミヤマに省略)のペアに
囲まれ、セイイチローは幸せそうだった。
でも夏の恋は長くは続かない。

翌日、Tくんから遊びの誘いがあった。
セイイチローとしては、T君が1週間後に旅行から戻ってから
コクワを渡すつもりだった。
それまではコクワと一緒にいたかったと思う。

なのに、Tくんから「今日欲しい」そう言われ
潔く、コクワとサヨナラをした。
「本当にいいの?」
「うん、大丈夫。ミヤマがいるから」そう言って
コクワとミヤマを持ってT君と遊びに出掛けた。

その日の午後。
セイイチローが青い顔をして戻ってきた。
「ママ・・あのね、ミヤマがね、木にのぼってT君が手で押して・・」
言ってることが支離滅裂だった。

要は、二人でミヤマを木に登らせ、捕まえる遊びをしていた。
そこで落ちてきたクワガタをT君が捕まえようとした時に
木に登っていたセイイチローも足を滑らせ、T君の足を踏み
その下にミヤマクワガタが。。。

ミヤマはじっとして動かなくなった。
触角は少し動くものの、動きが鈍かった。
しかし、しばらく時間がたつと次第に動き出し
夜には普通に動き回っていたのでセイイチローは安心して眠った。

翌日、ミヤマは全く動かなかった。
やはり、天に召されてしまいました。

セイイチローは泣いた。
ポロポロ涙を流し、泣きじゃくる彼を見て旦那が
カンカンに怒り、そもそもi-phpneを犠牲にしてまで
捕まえたコクワをたやすく人にあげるからだ!と怒った。

そして、クワガタやカブトを外に持ち出すのを禁止した。
それでもセイイチローはコクワは返してもらわないと言った。
一度あげたものだからと。
男気だ。

可愛そうで、どうにかしてあげたいが簡単に与えてしまえば
また同じことを繰り返すだろう。
そして生きものの命のはかなさの現実も知って欲しい。
だからここはぐっとこらえ、なだめるしかなかった。

そして、命を落としたミヤマは綺麗な姿のままだったので
私は旦那に標本を作ってもらうようお願いした。
私が作るより、旦那の方が器用だし、彼はとことんやるので
自分で標本の作り方を調べ、綺麗に作成してくれた。
ミヤマは足のふしが取れることなく、
一番美しい形で標本となった。

それから数日が過ぎた。
Tくんからは外国の旅行のお土産を頂いた。
それは夜になると光る白くて綺麗な飾りだった。
それは蝶だのクワガタだのいろんな昆虫の形をしていて
付属の両面テープで冷蔵庫などに腫れるもの。
セイイチローは喜んでそれらの虫の飾りを冷蔵庫に貼って楽しんだ。

今年の夏もまだまだ暑い。
今朝、カブト虫の幼虫ケースを開けると幼虫達が大きくなっていた。
セイイチロウはその幼虫の成長をみて
来年の夏を想像しワクワクしていた。

去る者追わず。来るもの拒まず。
セイイチローは今日も元気にT君と遊びに出かけた。
















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Last updated  August 2, 2012 01:31:57 PM
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