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September 12, 2012
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カテゴリ: カテゴリ未分類
子供は親の背中を見る」
昔からよく耳にする言葉である。

そして「言われたことはすぐしなさい」とか
「宿題は帰ったらすぐにしなさい」とか
「間違いに気づいたらすぐに謝りなさい」とか

子供は親という大人からその言葉を嫌というほど聞いていると思う。
果たして、それが何故なのか、自分で理由を見つけて大人になれた人は
どの位いるのだろう。いや、分かってるくせに忘れてしまったり
めんどくさくってやらない大人になる人が大半ではないだろうか。



先日、セイイチローの大事なカブトムシの「カブ一朗」が息を引き取った。
前日まで元気だった。
「9月過ぎてもがんばって生きてるねっ」て
セイイチローはいつも嬉しそうに話していた。

その日、カブ一朗はひっくり返って死んでいた。
セイイチローがどれだけこの夏、彼を愛してやまなかっただろうか。
彼は目に涙を溜め、私にこう言った。
「ママ、カブ一朗を標本にして」
私は忙しかったので、うん後でやるねといった。
次の日も言われた。でも私は色んなことを理由にやらなかった。
そうして気がついたら三日たっていた。


「ママ、カブ一朗がダニに喰われてるから早く標本にして」
そこで、はっとして彼が学校へ行った後、お湯を沸かし
カブ一朗を標本にする準備を始めた。

標本はすぐにしないと体がバラバラになり、嫌な臭いを放つ。
だから、死んだらすぐにやらなければいけないのに。


柔らかくなるので標本にしやすい。
しばらくして、お湯が沸いたのでカブ一朗に注いだ。

その瞬間、頭と体が分裂。

し、しまった。。。
しかし、まだここまでなら、標本の段階でどうにかごまかしが効く。
どうにか気を取り戻し、もう一度お湯を注いだ。
そして、セイイチローが愛を注いだ分だけ、私がお湯を注げば注ぐほど
カブトムシはどんどん自由になった。

お湯を一注ぎで羽が取れ
さらに注いで腹が取れ
しまいに何か出てきた。

・・・・・・・・・・って、分裂してるやんけ!!!!

「カブトムシバラバラ事件」
私は一瞬にして、凶悪犯になった。

ああ、すぐにしておけばこういう事にはならなかったのに。
私は、深く深く反省した。
もう、セイイチロウに「すぐにやりなさい」って言えなくなってしまった。
ああ、私はダメな大人の代名詞。

夕方になり、学校からセイイチローが帰ってきたので
心から詫びると意外にもあっさりと受け入れてくれた。
でも、その遺体はどこにあるの?と聞かれ
わたしはすごすごとゴミ箱からティッシュごと出してきた。
セイイチローは悲しみの表情を一瞬だけ浮かべたが
しょうがないって言ってくれた。


次の日、私が外出している間、セイイチローから電話があった。
市政だよりで見つけたドラえもんのモーター工作教室があるので
それに応募してくれって言ってたようだ。

私はとりあえず、「わかった、あとで見ておくね」って言った。
でも、懲りもせず、その日はまた忘れていた。

かろうじて翌日の朝に思いだしたので、セイイチローに何を言っていたかもう一度訪ねた。
「ママ、早く応募しておいてね」彼はそう言って登校した。

私はあわてて市政だよりをチェックした。
すると、え~店員4名!無理!もう、うまってるハズ。しかも1300円。高!
ここの工作教室は無料が多いというのに。

でも、カブ一朗のことが頭によぎった。これで、また逃したら
親としての立場が。。。

だから、私は大好きな韓流ドラマの始まりを数分逃しつつ
ネットから応募した。ところがセキュリティがどーのこーのでなかなかすんなりいかない。

結果、韓流ドラマの話の行方が少々分からなくなった事と引き換えに
工作教室の席はゲットできた。
下校後、それを聞いたセイイチローは大はしゃぎで喜んでくれた。

カブ一朗のことがなかったら、私は工作教室に応募しなかったと思う。
そうやって、今まで自分の都合で子供を振り回してきたのかもしれない。
なのに、セイイチローは何の疑いもなく、私から言われたことをすぐにやってくれる。
だからこそ、私は深ーく、深ーく反省した。

「今やるべきことは今やろう。明日では遅い」

しかし、それを胸に刻んでも時がくれば、また、忘れてしまうかもしれない。
だから、その時は、カブ一朗が身をもって教えてくれた事を思いだそう。

自分の体を犠牲にしてまでも、私に大事なことを教えてくれたカブ一朗。
大好きなセイイチローのお母さんの背中が正しくいれるよう導いてくれたのね。
ありがとう、カブ一朗。

でも、腹から出てきたモノまで思いだすので
記憶から一旦封印することにする。





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Last updated  September 12, 2012 05:54:38 PM
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