記憶の淵に沈みゆくもの

記憶の淵に沈みゆくもの

2004.01.30
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昨日、厭なことがあったので寝起きが悪い。

片割れにも話したのだが、
柚木崎は間違えていない、おかしくないと言ってもらえたので
善悪の感覚が狂いそうな職場にいるが
なんとか持ちこたえている。

仕事に行く時間はいつもより少し遅め。
寝不足でだるい体をベッドに転がしていたら
携帯に誰かからメールが来た音がした。

そのまま放っておいたが、仕事に行く時間になったので
仕方なく起き出した。

片割れに「行ってくる」のメールを打とうとして気づいた。
そういえばメールが来ていた。
誰からだろうと思いながらメールチェックをすると
なんと、差出人は親父様である。
親父様からメールが来るのは初めてのこと。
代打ちをしてもらったメールなら一度あるが
今日のこの時間を考えると、
親父様が自分で打ったとしか思えない。
なにがあったのだろう、という思いの方が大きかったので


「プレゼントはなにがいい?」

誕生日云々すら抜けているが、
明らかに誕生日おめでとうメールである。
今まで親父様、柚木崎の誕生日を正確に覚えていなかった。
だから、こんな言葉が出たのは初めてのことである。
年齢……覚えていてくれているのだろうか。

嬉しいことには変わりがない。
メールを返してもきっと読むのに一苦労するだろう。
だから、帰ってから電話をしよう。そう思った。

3日に別の部署へ出張しに行かねばならないので
その書類を提出し、あとは自分の仕事に没頭。
昨日割り振られた訳の分からない仕事の件も
自分で出来る限りのことしかできないことを
上司に報告するしかない。
そう腹を括って始めることにした。
この職場にまだ居るつもりであるならば
腹を括らねばならぬなら腹を括ろう。
そう、どこかで吹っ切ったように思う。

ふと、メールに気づいた。
数人の人からおめでとうメールが届いている。
それだけで心が暖かくなった。
少なくとも柚木崎は、この人たちに大事にされている。
誕生日を覚えて貰えていて
「おめでとう!」と言ってもらえる。
それだけのことかもしれないが、それが嬉しい。

夜、親父様に電話を掛けた。
1度目は出てくれなかったが、2度目に出てくれた。
「ごめんな、ごろべぇ(実家のインコ)と遊んでて
 出るのが遅かったみたいだ」
照れたような声である。
初メールありがとう、というと、嬉しそうな声で言っていた。
「やっぱりな、初めて出すメールは身内でないとな」
こんなところに拘りを持っていたらしい。
いかにも親父様らしいな、と思いながら
2月半ばには行けると思う、と告げると
「じゃあ、お母さんの誕生日と一緒に盛大にいこう」
と楽しそうに話してくれた。
母の誕生日は2月13日。2週間後だ。
そのころには行けるといいな、と言うと
早くこい、と言われてしまった。

親父様との電話を終えて暫くしたら
九州の友人からも電話がかかってきた。
「こんばんにょ。誕生日おめでとうなのだ」
疲れた体を宥めながら電話をくれているのが分かる。
嬉しい。
しばらく話して電話を切った。

気持ちが本当に暖かい。
祝ってくれた皆様、どうもありがとうございました。
柚木崎は本当に、嬉しかったです。
本当に、本当にありがとうございました。





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Last updated  2004.02.05 11:47:14
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