アルバム全体としてはフィルスペクターの60年代の一連のガールポップを現代風に解釈した感じの内容。全体的に明るく元気でポップですね。 「Phil Spector / Back to Mono」
と比べるのと、歌手が一人だからアルバム通して聴くと飽き易いのが難点か。(まあ当たり前ですが。)中村俊夫Pにおかれましては是非いつかガールポップのコンピレーションにも挑戦して欲しい。
個別の曲では、2が「Da Doo Ron Ron」タイプの明るく元気でノリの良いポップな曲。怒涛の音壁がイイね。3は落ち着いたバラードタイプ。Aメロはいいんだけどサビメロがいまいちかな。4も「Da Doo Ron Ron」タイプのノリの良い曲だけどメロディは大人しめで惜しい。5も落ち着いたバラード。6も「Da Doo Ron Ron」タイプのノリの良い明るく元気な曲。ちょっと多過ぎますかね。歌詞に「ダウンタウン」、「シュガータウン」ときてタイトルが「マイ・ボーイフレンド」ですから如何にも60'Sガールポップって感じですね。メロディもなかなかキャッチー。7は「I Love How You Love Me - The Paris Sisters」のカバー。音壁度も低く選曲に不満が残ります。
8は元ジューシーフルーツのイリアこと奥野敦子さんの作品で「恋はあせらず」トラック。音壁とハリーラブの相性はいまいちで、ここでもハリーラブのグルーヴ感は多少損なわれた感がありますね、、、というか私がハリーラブものに多くを求めすぎているだけかも。なかなか良い曲です。9は「Baby I Love You - The Ronettes」トラック。こうしてフィルスペクターのネタがあちこちで垣間見られるのがこのアルバムの楽しいところでもあります。しかし、この曲「トビラ~EVERLASTING LOVE~」に似てませんかね(笑)。10は静かなバラード。ビーチボーイズ風コーラスも聴き所ですが音壁度は低い。