疾走感のあるサンバ・トラックはストリングスなどを交えて実に厚みがある。そして厚みはあるが途中小休止的箇所を交えたりとサウンドの押し引きも絶妙。リズムもグルーヴィーでかなり黒っぽいというか激しくノリが良い。全編通して聴ける爽やかな声質による女性のスキャットも小気味良く、心地よい。随所に入るパーカッションも実に効果的で一々その演出には「ハッ」とさせられます。ハーブアルパート辺りを意識したかのようなホーンほか全ての音の響きが心地よく、途中間奏部分の高揚感あるスキャットと優雅なストリングスの絡みなども極上中の極上。ドイツ語で歌われる男性ボーカルも異国情緒溢れて味わい深く、これは是非各自英語バージョン「The Girls From Paramaribo」と聴き比べて欲しいですね。
ベリー・リップマンは楽器の演奏もやるようだけど、オーケストラ・リーダーらしく構成されるあらゆる音を複合的かつ立体的に絡みあわせ全体として超極上のスキャット・サウンドを築きあげている。個人的に生涯聴いてきたあらゆるジャンルの音楽の中でも間違いなくベスト30に入る超一流の名曲。日本編集のCD「パラマリボの娘」などに収録されていますが「DIE GIRLS VON PARAMARIBO」とうドイツ語のタイトルのものが私のお勧め曲になります。 「The Girls From Paramaribo」
というタイトルのスキャット入りインスト版、 「MY HEART SKIPS A BEAT」
というタイトルの英語版などもありますのでCDを買う時はご注意を。