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2026.03.31
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カテゴリ: 海外リーグ野球
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『今後が肝心』

 今回はイタリアの野球について見ていきたいと思います。
これまでのWBCで準々決勝に進出しても取り上げてもらえませんでしたが、今回は1次ラウンドで銀河系軍団と称されたアメリカに大金星をあげた事で国内メディアからも注目され、それ以降は深夜にもかかわらず地上波中継され、プエルトリコをも破って初の4強入りを果たしました。
イタリア国内からの反響もあり、今まさにイタリアで野球の普及や振興を行うには絶好の機会だと言えそうです。

 これまでもそうでしたが、WBCは主にイタリア系アメリカ人が主となってチーム編成が行われましたが、​ 過去記事 ​にて紹介したようにイタリア系アメリカ人野球財団(IBAF)(​ 公式サイト ​)との連携もあってイタリア出身選手をアメリカの大学へ進学させる奨学金の提供やWBC監督を務めたセルべリアカデミーへの出資などイタリア国内の野球に大きな貢献をしています。
その甲斐もあってイタリア人選手のアメリカの大学へ進学してNCAAで活躍するイタリア人選手が増加しており、更に今年でIBAFは創設されて10周年を迎え、奨学金の拡充もあって今後多くのイタリア人選手がアメリカの大学へ進出して底上げが進むのではないでしょうか(​ 記事 記事 ​)。
更にMLBドラフトでは多くのイタリア系アメリカ人が指名され、今年も有力な候補が目白押しとなっており、イタリア出身とイタリア系アメリカ人によって今後はWBCでも優勝を目指せる候補となってくるのかも?しれませんね。

 ただし、全く懸念点がないのかと言われればそうではありません。
まず1つ目の懸念は大都市の浸透度にあり、イタリアの野球は確かに長い歴史を持っているものの野球が盛んな都市というのはパルマやネットゥーノ、グロッセート、隣国のサンマリノなど比較的小都市が中心となっており、大都市ではあまり浸透しておらず、イタリアの国内リーグセリエAゴールドを見ても強豪クラブはこれらの都市ばかりに集まっています。
やはり野球がイタリア国内で広く浸透していくにはローマやミラノ、トリノといった大都市でも浸透していかねばな大きく前進することは難しいのではないでしょうか。
かつてプロ野球リーグとしてIBLを創設しましたが、当時も同じ事を指摘されていました(​ 記事 ​)。

 そしてもう1つの懸念点と言えばやはりイタリアの国内リーグ、これは過去記事でもGG佐藤氏のポストを紹介させていただきましたが、「イタリアでは子供たちが野球をやっている。大人になると夢のある場所がない」と指摘しています。
ただイタリアの国内リーグはセリエBやCでも少額ながらも給与を支払うクラブがあるので欧州各国のリーグと比べれば恵まれてはいるものの、野球のみに打ち込む環境ではありません。
現状、確かにイタリア出身選手がアメリカの大学へ進学し、MLBのドラフト指名を受ける事を目指してはいますが、全員がドラフト指名を受ける事はできないでしょう。
そうなった時の受け皿として見るには現状の国内リーグでは中々厳しい印象で、本当に根っからの野球狂の領域でなければ続けていくのが難しい事はチェコ野球の仕事に携わっている方の「結局プロリーグがないので23歳で辞めてしまう人が多い」というポストに表れています。


実際こちらの​ 記事 ​でも3つの提案のうち1つが「セリエAゴールドのより競争力があって魅力的なリーグとする事」を掲げています。
現在ドイツがDBLとリーグを再編成してプロ化を目指していますが、イタリアの場合は前回失敗してしまった事もあり、その辺りは慎重になってしまうところがどうでしょうか。
ただ前回プロ化した際は当初MLBからの投資が見込まれる話(​ 記事 ​)があったものの、先ほど紹介した記事にも書かれていましたが、リーマンショックによる金融危機があった事もあって結局MLBから資金提供される事はなかったようです。


ただ少し個人的な提案はドイツが現在目指している国内リーグのプロ化ではなく、過去記事(​ ​、​ ​、​ ​)でも提案させていただいた全く新しいプロ野球リーグとプロ球団を新しくトップリーグとして位置付けるもので、中国にて新しく創設されたCPBやbaseball unitedを参考にした方が良いのではないかな?と思います。
これは前回も書かせていただきましたが、やはりプロ野球リーグは商業的要素が強い上に資金力も大事になってきますからマーケティングに長けた実業家や投資家、もしくは大企業が運営した方が良いと思います。
また、やはり上記の通り大都市にフランチャイズを置く事も重要で、現状の国内リーグのプロ化では大都市にフランチャイズを置くクラブがないだけに、新規が望ましいのではないかな?と思います。

 つまり新規にプロ野球リーグを創設し、既存のリーグは従来通り運営してプロ野球を目指すためのステップアップとしての役割を果たしてもらうのが良いのではないでしょうか?
そこからドラフト会議で選手を指名していく形にすればプロアマを分離する事ができ、プロ側はまず興行面に力を入れていく事ができ、アマの方は育成に主眼を置く事ができ、役割分担する事が可能となるのではないでしょうか。
現状の国内リーグの上にプロ野球リーグを創設する事により、MLBを目指すもドラフト指名されなかった選手達が諦めずにプレーできる環境を整える事が必要だと考えます。
そうすれば再びMLBに再挑戦することも可能ですし、国内プロからの指名がなくともセリエAでプレーを続けて技量を伸ばし、再び国内プロからのドラフト指名を目指せるようにもなります。
また、イタリア系アメリカ人選手もイタリア人と同じ扱いでプレーする事ができればよりレベルも引き上がりますし、イタリア人にとってイタリア系アメリカ人選手の存在をより身近に感じる事ができるのではないでしょうか。

 そして資金確保に関してはIBAFやWBCに参加したパスカンティーノらが国内の野球普及や振興に熱心なだけに、baseball unitedのように投資家や実業家らを募る事が可能なのではないでしょうか?
特にWBCで初の4強入りを果たした事もあってIBAFやWBCでイタリア代表に非常に注目が集まっている点に加え、現在MLBでは32球団体制へ移行する拡張の動きがあり、ナッシュビルやソルトレイクシティ、ポートランド、オーランド、シャーロット、モントリオールなど各都市でMLB球団創設のプロジェクトがあり、多くの投資家が参加しています。
しかしながら拡張が認められるのは2球団のみであり、残念ながら多くの都市は落選してしまう事となってしまいます。
なのでそういった方々の中にイタリア系アメリカ人の投資家らがいないかを調査してイタリア野球に興味ないかを呼び掛けてみるのも手ではないでしょうか。
特にイタリア系はルーツに拘りを持っている事は上記の通りを見ても明らかであり、タイミング的には今が絶好の機会だと言えそうです。
前回プロ野球リーグへの移行(IBL)をした際は金融危機に加えてIABFが創設されていませんでしたが、IABFがある今ならばしっかりと資金調達の目処を立てる事が可能なのではないでしょうか?

 ここからイタリア野球が更なる成長を遂げるには国内環境の更なる整備が大事だと感じます。
恐らくWBCで獲得した資金は野球普及の為の施策や施設の整備といった部分に使われる事が予想されますが、如何にして国内リーグを充実させるかが大事ではないかな?と思います。
初の4強入りを果たして国内でも注目を浴び、更にイタリア国外の情勢を見ても中国や中東にプロ野球リーグが創設され、同じ欧州のドイツはMLBと連携を取ってDBLを創設、MLBでは32球団制拡張による投資家達のMLB球団誘致などイタリアにとっては大きな追い風が吹いています。
個人的には「アメリカを倒した」、「準決勝進出」といった事も大事ですが、その裏でIABFの存在が大きく寄与している事や存在自体をもっと知ってもらう事が大事で、より深い繋がりがある事を周知させる必要も今後スポンサー獲得や投資の呼び込み、国民からの関心を惹く為には大事ではないかな?と思います。
ここから大きく前進する事ができるか、注目して見ていきたいところです。

 「追記」

 ちなみにこちらの大分前の​ 記事 ​ではローマに球場建設計画(こちら以前に見かけた気が)と出ており、そして現在イタリア野球・ソフトボール連盟(FIBS)会長のインタビュー​ 記事 ​には新たにミラノにもスタジアム計画があるようです。
また、WBCイタリア代表監督を務めたセルベリ氏が自身のイタリア系ベネズエラ人というルーツを生かしてベネズエラのレジェンドとされ、ESLBの共同創設者でもあるルイス・ソホ氏をイタリアに招いている事も判明しました(​ instagram ​)。
ルイス・ソホ氏は財団を設立しており、野球学校の立ち上げなどにも携わっており、何かしらの動きがあるかもしれませんね。






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最終更新日  2026.03.31 00:00:09 コメントを書く
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