全2127件 (2127件中 51-100件目)
書名むかしむかしあるところに、死体があってもめでたしめでたし。 [ 青柳碧人 ]目次こぶとり奇譚陰陽師、耳なし芳一に出会う女か、雀か、虎か三年安楽椅子太郎金太郎城殺人事件感想・むかしむかしあるところに、死体がありました。 [ 青柳碧人 ]・むかしむかしあるところに、やっぱり死体がありました。 [ 青柳碧人 ]・赤ずきん、ピノキオ拾って死体と出会う。 [ 青柳碧人 ]・名探偵の生まれる夜 大正謎百景 [ 青柳碧人 ]の青柳さん。今回は日本の昔話×ミステリーのシリーズのほうでした。陰陽師の文字があったので、これはもしや清明と博雅が出てくる?!とワクテカしたら出てきませんでした!蘆屋道満の子孫でした。三年安楽椅子太郎は、最後に太郎が活躍するのかと思いきや、女の子が大活躍。続く「金太郎城殺人事件」にも出てきて、この子ほんとすごい子でした。しかし金太郎城、怖かったわ…。本を読む、小説を読むと一口に言っても、読書のジャンルって人により異なる。ミステリーって読む人は読むけど、読まない人は読まないジャンルの気がする。そしてミステリーって、中毒性?常習性?があって、ふつうのミステリーじゃ効かなくなってくるのよね。というわけでこういった、「ミステリー×〇〇」というジャンルの進化系が出てくるんだろうな。ランキングボタンです。クリック頂くとブログ更新の励みになります!
2023.12.06
コメント(0)
書名うどん陣営の受難 [ 津村 記久子 ]引用「私はほんと、なんも役に立つことは言えないんですけど、今の状況を面倒だからってやり過ごして、なるようになれって放り出してしまったら、それはそれで自分自身は後悔するかなと思って」感想四年ごとに開かれるうどん会社の代表選挙をめぐる、社内攻防。うどんが食べたくなる。津村記久子さんの小説は、私にとっては「お仕事小説」で、それもなんというかコピー機の横でがこーがこー印刷吐き出すのを完全に無の状態で眺めつつ、あぁ眠たいな昨夜途中でドラマ止められなくて見ちゃったんだよね、はやく帰ってドラマの続きみたいわ、ていうか今日まだ水曜日じゃんあと2日もあるのまじでかったるいな、つかこの時代に印刷して資料作成して会議って終わってんなこの会社、両面印刷で部数ごと印刷できるからコピー機のほうが早いかと思ってこっちにしたけど輪転機でまわして組んでホッチキス止めるほうが早かったかな、いやそれのほうが絶対時間かかったはずコピー機のほうが早い、ていうかさっきから何人もコピー取りに来ては去っていくからそろそろ占領しているコピー機明け渡さないとまずいな、さっきミスプリも結構しちゃったから証拠隠滅にシュレッダーしとこ、ああ私のせいで世界から森林が無為に失われて地球が温暖化しちゃうんだ…みたいなことを考えている頭の中身がそのまんま小説として書いてあるような気がして好き。ランキングボタンです。クリック頂くとブログ更新の励みになります!
2023.12.05
コメント(0)
書名それでも、日本人は「戦争」を選んだ (新潮文庫) [ 加藤 陽子 ]目次序章 日本近現代史を考える1章 日清戦争ー「侵略・被侵略」では見えてこないもの2章 日露戦争ー朝鮮か満州か、それが問題3章 第一次世界大戦ー日本が抱いた主観的な挫折4章 満州事変と日中戦争ー日本切腹、中国介錯論5章 太平洋戦争ー戦死者の死に場所を教えられなかった国引用私たちには、いつもすべての情報が与えられるわけではありません。けれども、与えられた情報のなかで、必死に、過去の事例を広い範囲で思いだし、最も適切な事例を探しだし、歴史を選択して用いることができるようにしたいと切に思うのです。歴史を学ぶこと、考えてゆくことは、私たちがこれからどのように生きて、なにを選択してゆくのか、その最も大きな力となるのではないでしょうか。感想238.夜と霧 新版 [ ヴィクトル・エミール・フランクル ]を読んだ理由と同じく、「なぜ、わたしたちは同じことを何度も繰り返すのか」と考えていて手に取った本。「悪」だと世界が糾弾するその矛先は、はたして己に向けられることはないのだろうか?過去を忘れ、戦争を非難することが出来るのか?それでも、日本人は戦争を選んだのだ。この本、とっても分厚くて(文庫本で512p)、読むのになかなか骨が折れるのだけど、すっごく面白くて(知的面白さ、interesting)、没頭して読んだ。私立栄光学園の中高生17人に、日本近現代史における「戦争の論理」を説いた5日間の講義の書籍化。かなりレベルが高い内容だけれど、中高生相手ということで解説は丁寧で、「頭がいい人というのは、難しいことを説明することが出来る人なのだなあ」と感服する。膨大な資料、豊富な知識、的確な比喩。これはもう、ぜひ現役の高校生に読んでもらいたい!!教科書でざーっと流れていく歴史が、血肉を持って感じられる。なぜそうなったんだろう?という疑問に答えてくれる。もちろん社会人も読んでほしい。ルソーの「戦争とは相手国の憲法(=相手国が最も大切だと思っている社会の基本秩序)を書きかえるもの」という指摘、なるほどと唸った。なぜ戦争が起こるのか?資源の奪い合い、宗教の違い…。だから、第二次世界大戦は「無条件降伏」を敗戦国に求めた。満州事変の二ヶ月前の東大の学生への調査も興味深い。日本最高峰のインテリの88%が「正当なり」と答えた。戦時中の圧倒的な国力差を政府が隠してなかったというのもはじめて知った。それを利用して危機を扇動し、精神力を強調した。「日本は国民の食糧をもっとも軽視した国の一つ」と筆者は言う。敗戦間近の摂取カロリーは、1933年時点の6割。農民を徴兵したため、収穫量は減少。一方のドイツは、降伏する2ヶ月前まで1933年の2割増しだったという。この本には多数の資料が引用される。そのうち、少なからず「日記」が登場するのだ。知識人だけではない。駅員などの市井の人の、ほんとうに「誰に見せるわけでもない日記」が残っていて、それが価値のある史料となっている。その当時の人々がどう受け止めていたか。私は毎日日記をつけているけれど、「天気、起床時間と就寝時間、労働時間、その日の夕食、ちょっとした行動記録」くらいしかつけていない。なんの歴史的価値になりそうもない。笑世界の「あそこ」「ここ」で戦争が起きても、私の日記には綴られない。そこは遠いから。そこは遠いと思いたいから。同じ世界、同じ空、同じ月、隔絶した世界。私の母と父、そしてその母と父、そしてそのまた母と父。私と繋がっているその誰かは、日記をつけていただろうか。その人は、何を書いただろう。「あの日」に。「その日」に。それでも、戦争を選んだ。そしてその先に、私はいる。ランキングボタンです。クリック頂くとブログ更新の励みになります!
2023.12.04
コメント(0)
2023年10月に読んだ本まとめ222.自信スイッチ 10歳からはじめるポジティブ習慣39 [ 中島輝 ]223.小学生のためのモヤモヤ・イライラとのつきあい方 [ 藤野智哉 ]224.週末の縄文人 [ 週末縄文人(縄・文) ]225.だいたい夫が先に死ぬ これも、アレだな [ 高橋 源一郎 ]226.自己肯定感低めでもうまくいく「心のクセ」読本 [ 山根洋士 ]227.荒地の家族 [ 佐藤厚志 ]228.27000冊ガーデン [ 大崎梢 ]229.成瀬は天下を取りにいく [ 宮島未奈 ]230.明るい方へ舵を切る練習 [ 一田憲子 ]231.新訳 老人と海 [ アーネスト・ヘミングウェイ ]232.ひとりだから楽しい仕事 日本と韓国、ふたつの言語を生きる翻訳家の生活 [ クォン・ナミ ]233.ルミネッセンス [ 窪美澄 ]234.うたかたモザイク [ 一穂ミチ ]235.シソンから、 [ チョン・セラン ] 236.どれほど似ているか [ キム・ボヨン ]237.吾輩は英語がペラペラである ニッポンの偉人に学ぶ英語学習法 [ 大澤法子 ]238.夜と霧 新版 [ ヴィクトル・エミール・フランクル ]239.間違いだらけの文章教室 [ 高橋源一郎 ]今更ですが、(12月だよ笑)10月の読了本は、18冊でした。後半失速して控えめになりました。224.週末の縄文人 [ 週末縄文人(縄・文) ]229.成瀬は天下を取りにいく [ 宮島未奈 ]235.シソンから、 [ チョン・セラン ] が良かったです。10月くらいから、マンガをたくさん読んでいました。(今も読んでますが)10年20年前の、当時面白かったマンガを娘に読んでもらうという趣味嗜好の押しつけを行っています。それとは別で、最近読んだ新しいマンガは『海が走るエンドロール』。海が走るエンドロール 1 (ボニータ・コミックス) [ たらちねジョン ]夫と死別した映画好きの65歳主婦が、「見る側」から「作る側」へ行こうと美大へ入る話。「作る人と作らない人の境界線てなんだろう(略)船を出すかどうか …だと私は思うその船が 最初からクルーザーの人も イカダの人もいてそれは年齢だったり環境だったりで変わるけど誰でも船は出せる私はあの日 目の前に海があることに気づいた」私は船を出していないし、出す勇気もないのだと思った。ちょっと先月気持ちも落ちていて、「わたしはなにをしたいのか」を考えていて、英語好きだし英語の教師ってのはどうだろうかと思い、調べてみたら高校の免許(国語)で高校の免許(英語)を取るのはわりかし簡単で、大学の通信講座でも取得できるし安い。しかし中学の免許を取ろうとすると、あれやこれややらないといけないことが増える…。なぜあのとき中学の免許も取っておかなかったのだ私よ。しかしよく考えたら、私は言語が好きなだけで子供が好きでもない=人間が好きではないので、明らかに教職には向いておらず(だからこそ教育実習で撤退したのだ)、今から英語の教師になるべく奮迅するのはたいそう意味のないことに思え…。さて、我々はどこから来たのか、我々は何者か、我々はどこへ行くのか?あとは…アニメ「ティアムーン帝国物語」にハマりまして。いやもうミーア可愛すぎるよミーア姫殿下。ティアムーン帝国物語 ~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~ [ 餅月望 ]アニメ見て、マンガ読んで、原作がなろうだと知って読み始めたんですがまだ半分くらいしか読み進められてません…。長い。10月終了時点での2023年ベスト10冊1月007.テヘランでロリータを読む [アーザル・ナフィーシー]2月045.目の見えない白鳥さんとアートを見にいく [ 川内有緒 ]3月056.編めば編むほどわたしはわたしになっていった [ 三國万里子 ]058.パリの空の下で、息子とぼくの3000日 [ 辻仁成 ]4月076.人新世の「資本論」 [ 斎藤幸平 ]084.語学の天才まで1億光年 [ 高野秀行 ]5月107.英語と日本人 挫折と希望の二〇〇年 [ 江利川春雄 ]6月136.千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語の小説家になった話 [ 済東鉄腸 ]7月151.虹と雲 王妃の父が生きたブータン現代史 [ ウギェン・ドルジ ]8月なし9月203.なぜではなく、どんなふうに [ アリアンナ・ファリネッリ ]10月なし2023年の課題図書 進捗状況2023.01.03「2023年の課題図書48冊」10月は課題本も読了なし。2023年に読んだ本・2023年1月に読んだ本まとめ/これから読みたい本・2023年2月に読んだ本まとめ/これから読みたい本・2023年3月に読んだ本まとめ/これから読みたい本・2023年4月に読んだ本まとめ・2023年5月に読んだ本まとめ/これから読みたい本・2023年6月に読んだ本まとめ/これから読みたい本・2023年7月に読んだ本まとめ/これから読みたい本・2023年8月に読んだ本まとめ/これから読みたい本・2023年9月に読んだ本まとめ/これから読みたい本2019年から2022年に読んだ本・2019年に読んだ本213冊まとめ/ベスト10冊・2020年に読んだ本255冊まとめ/ベスト10冊・2021年に読んだ本310冊まとめ/ベスト10冊・2022年に読んだ本336冊まとめ/ベスト10冊ランキングボタンです。クリック頂くとブログ更新の励みになります!
2023.12.03
コメント(0)
書名文庫 間違いだらけの文章教室 [ 高橋源一郎 ]目次1 文章は誰のものか?それは、ぼくたちのものだ2 都会の雑踏を文章と一緒に歩いてみよう3 おじいちゃんが教えてくれる4 こんなの書けない!5 スティーブ・ジョブズの驚異の「文章」6 「ない」ものについて書いてはいけない 「ある」ものについて書かなきゃならない7 誰でも知っているもの、誰でも関係のあるもの、誰でも必要としているもの、必要としているどころか、それがなければ生きていけないもの、なのに、あまり、「文章」にされることのないもの8 ぼくたち自身の「物語」9 二〇一二年の夏に、学生たちと補講 二〇一八年の冬に学生たちが「吉里吉里国憲法前文」を書く引用「文章」を書く、ということは、この、「わけのわからないもので一杯」の世界を、少しでも「わけのわかるもの」にするために、輪郭を与えることだ。そのためには、まず、一つでいいから、自分の知っているもの、そして、同時に、誰でも知っているもの、それから始めてみてはどうだろうか。感想NHKのラジオ「高橋源一郎の飛ぶ教室」を毎週聞いています。それで、高橋さんの本も読むようになったのだけど、「飛ぶ教室」で紹介されていて著者もご登場されていたので読んだ・標本作家 [ 小川楽喜 ]で、高橋源一郎さんの何か書き方の本のようなものを読んで勇気づけられて書き続けることが出来たのだ、ということを仰っていたようなおぼろげな記憶があり、本棚で見つけたこの本を手に取った。…のだけど、それは『一億三千万人のための小説教室』というタイトルの本であって、これではなかったのかもしれない。なんか読んでて「これか??」と思ったのだ。(この『間違いだらけの文章教室』は、2013年刊行の『ぼくらの文章教室』を改題・加筆したもの)私はこの本に、書くものの題材だとか、書き方のテクニックだとか、そういうものを求めて読んだ。でもこれ、文章教室だけど、そういうたぐいのことはちっとも書いてないのだった。そうして、であるのにも関わらず、これは間違いなく文章の教室なのだった。こんなもの書けない、と打ちのめされるような。私は何かを書くのが好きだ。それが自己満足であったとしても(インターネットに溢れる文章が自己満足以外の何かであったことがあったのか?)、指先から流れ出る文字が浮かび上がり、これまでここになかったものが立ち現れる。この世界になかった言葉がそこにある。文章が。私の言葉が。それが誰にも読まれずにネットの海に消えていく0と1であったとしても。もういいや、私の文章なんて。と、うっちゃって、それでもまだ振り返って、未練がましく拾い上げて、そっと懐に仕舞う。それは私の心臓。拍動する限り続く。ここでも、ここでなくても。ランキングボタンです。クリック頂くとブログ更新の励みになります!
2023.12.02
コメント(0)
書名夜と霧新版 [ ヴィクトル・エミール・フランクル ]目次心理学者、強制収容所を体験する知られざる強制収容所/上からの選抜と下からの選抜第1段階 収容アウシュヴィッツ駅/最初の選別 ほか第2段階 収容所生活感動の消滅/苦痛 ほか第3段階 収容所から解放されて放免引用しかし、行動的に生きることや安逸に生きることだけに意味があるのではない。そうではない。およそ生きることそのものに意味があるとすれば、苦しむことにも意味があるはずだ。苦しむこともまた生きることの一部なら、運命も死ぬことも生きることの一部なのだろう。苦悩と、そして死があってこそ、人間という存在ははじめて完全なものになるのだ。感想ガザ地区への戦闘が始まった時。マンションにミサイルが撃ち込まれて崩れ落ちても、そこでその瞬間に死んだ人がいると私は知っていても、それでも、たぶん、私は、以前ほどの衝撃を受けなかった。ウクライナでそれはもう、見たことがあった。崩れ落ちるビルを。あるいはその前にも。起こらないと思っていたことが起きて、世界は確かな場所じゃなかったのだと「思い出す」。引かれた線のあちらとこちら。奪い合い、殺し合い、憎しみが憎しみを強固に繋ぎ合わせる。その鎖の先に連なる私たち。二千年後の君へ。だから、知りたかった。今ここで起きていることを、あとで「ああだった、こうだった」と、分析して、研究して、後悔して、忘却する。それがまた繰り返されるのなら、何を忘れたのかを。原著は、『強制収容所の心理学』というタイトル。題名だけは超有名で知っていたけれど、読んだことがなかった。思いのほか薄い本だったことに驚いて、さぞ凄惨な場面が続く、つらい描写のオンパレードなのだろうと覚悟して読み始めると、拍子抜けした。もちろん、そこにあるのは「おそろしく、ひどいこと」を体験し、生き抜いた人の記録。けれどそれだけじゃない。そこには、思い雲の切れ間からふと差し込む光のようなものもある。どちらかというとこれは、一般的な「生きること」についての内容だった。生きることに意味はあるのか?この苦しみに意味はあるのか?どのみち死んでしまうのなら、この痛みは無意味なのか?だとしたら、この生は無意味なのか?苦痛に喘ぎながら、なぜ、生きるのか。命あるものは、生まれ来た以上、みな死ぬ。致死率100%の、紛うことなき事実の前で。生きるとは、なんだろうか。心理学者である筆者は、収容所の暮らしを観察する。未来の自分が「強制収容所の心理学」という演目で聴衆を前に講演を行っていると思い描きながら。1944年のクリスマスと1945年の新年の間の週に、収容所ではかつてないほど大量の死者を出す。被収容者たちはクリスマスには家に帰れると素朴な希望を抱いており、落胆と失望により未来に目的をもてなくなり、死に至った。著者はニーチェの言葉を引用する。「なぜ生きるかを知っている者は、どのように生きることにも耐える」これは、皮肉にも(その時代に戦争の目的とされていた幸福が達成されたあとの)現代の私たちにも当てはまる。生きていることに、もう何も期待がもてない。私はいつも、子供の頃のに読んだマンガ『赤ちゃんと僕』に出てきた少年を思い出す。自殺したその子は、こう言い残すのだ。「せんせい、ぼくはもう、いきていたくありません。」著者は言う。自身が「なぜ」存在するかを、その重みと責任を自覚すれば、人は生きていることから降りられないのだと。なぜ生きるの?けれど、その理由を手放す時が、ある。重さを天秤にかけて、人生を降りるときが。生きる意味を見失った被収容者は、「生きていることにもうなんにも期待がもてない」と崩れていく。「こんな言葉にたいして、いったいどう応えたらいいのだろう。」この著者の言葉は、今にも通じる。希望を持て、と口先で叱咤激励することは容易い。あなたは「」なのだから、生きなければならないのだと、その「」にあらゆる言葉を、役割を、責任を、あてはめても。それでも秤が傾いて、ついにひっくり返ってしまいそうになるのなら。私はそこに、「うつくしいもの」を載せる。朝日のきらめき、季節の到来を告げる鳥、路傍の花、夕焼けに染まる空。誰かの好意。親切。笑顔。ちいさな「うつくしいもの」を、ひとつずつ。かろうじて、天秤が戻るように。惜しみなく世界から与えられる「うつくしいもの」を。たぶん、この本が完膚なきまでの絶望に満ちていないのは、世界の「うつくしいもの」の片鱗が、そこにちゃんとあることが描かれているからだ。この本を読んでいるあいだじゅう、不思議な気持ちがしていた。恨みつらみのすべてを、悪逆非道の限りのすべてを、記すことも出来たはずだ。それでも、なぜかこの本を読んだあとは、気持ちが明るい。暗闇の中に明かりをみつけたような、そんな気分になる。訳者あとがきを読んで知る。この本には、「ユダヤ人」という表現が、わずか二度しか出てこない。それも改訂版で加えられたもので、その前には一度も使われていなかったのだという。(改訂版が出された1977年は、「イスラエルが諸外国からのユダヤ人をこれまでに増して奨励しはじめた年」だったそうだ。)そのことに気づかずに、最後まで読んだ。それゆえにか、これを普遍的な物語のようにして。世界が夜に包まれて、それでも光を消さずにいられるだろうか。自分の手元にある光を、守れるだろうか。それを誰かのために灯せるだろうか。霧の夜に誰かがーーー"It could be me."ーーーいなくなってしまう前に。ランキングボタンです。クリック頂くとブログ更新の励みになります!
2023.11.25
コメント(0)
書名吾輩は英語がペラペラである ニッポンの偉人に学ぶ英語学習法 [ 大澤 法子 ]目次1 みんな知ってるこの人も英語を学んでいた!(オランダ語を学び西洋に負けない国をめざした武士 勝海舟勉強嫌いを克服し学問の啓蒙書を出版!福沢諭吉イギリス公使にも一目置かれた国民的政治家 大隈重信英語はしゃべれなくてもアメリカ人に愛された実業家 渋沢栄一「英語ができる」という理由で初代内閣総理大臣にまで出世した男 伊藤博文 ほか)2 実はスゴイ!知られざる英語マスター(パッションを武器に幕末外交に貢献した通訳 森山栄之助黒船に向かって「I can speak Dutch!」と叫んだ男 堀達之助日米の架け橋となった土佐の漁師 ジョン万次郎渋沢栄一とともに海を渡りパリ万博に参加した商人 清水卯三郎近代日本語の成立にも寄与した「日本郵便の父」 前島密 ほか)感想おひさしぶりです、生きてます!先月、ちょっと体調を崩してしまい、1日9〜10時間くらい寝るという日々を送っていました。それだけ寝ていると、もう仕事と家事育児で余暇時間0という毎日。ブログ書く時間もなく、更新が止まる。そうするとふと思う。「なんで私、毎日ブログ書いてたんだろ…」その自問にハマってからは、寒くもなってきたし日も短くなり毎日よく寝て(つまり英語の勉強も捗らず)、マンガ読んでアニメ見てドラマ見てゲームやり込んでpixiv読み漁ってそれでも飽き足らず二次創作してなろう小説読んで、とにかく寝ていました。今もですが。よく、ひきこもりの子が朝に起きてこないっていう話がありますが、それって「起きてまでやりたいことがない」からなんだろうなとしみじみ思いました。睡眠という安寧に微睡む幸福が、現実に勝るのだと。朝起きて取り掛かるのが待ち切れないもの、楽しみで仕方がないこと、一番に頭に浮かぶことが「あなたが好きなこと」なのだと、何かで言っていた。今の私にはそれがなく、そして同時に「英語を学ぶこと」や「書くこと」がそれでもあったのだと。ブログやめたからって英語の勉強時間増えるわけでも、創作時間が増えるわけでもなかった。それで一月ほどひたすら惰眠を貪って、「そろそろ生存していることだけでもお伝えしておくか」と筆を執った次第です。いや別に誰が読んでるわけでも誰に待たれているわけでもなくても、ふとした時に読んでいたブログが更新止まってしまって、「あの人どうしてるかな」「大丈夫かな、元気でいるかな」と思ったりするときが私にあるからというだけの理由なのですが。(お休みしている間も、来てくださった方、ランキングボタン押してくださった方、ありがとうございます。)というわけで、久々の更新です。そして、このブログは本日、開設から2000日目を迎えました。今日は、娘の8歳の誕生日でもあります。私が母になってからも、8年ですーーーいまだに母と呼ばれることに慣れずとも。◯2023.05.20「英語と日本人 挫折と希望の二〇〇年 [ 江利川春雄 ]」を読んで、昔の、インターネットもCDもカセットテープもレコードもない、何なら鎖国していて教えてくれる教師もいない、そういう人たちが如何にして外国語を習得し得たのか、に非常に興味が湧いて(朝ドラ「らんまん」のモデルになった牧野富太郎も英語めっちゃ出来るし…)読んでみた。だっておかしいやん?こんな恵まれた状況の、学ぼうと思えばすぐにネイティブと交流も出来ていくらでも学べる環境の私が、英語いつまでも出来ないのに、昔の人が英語できたのん…。鎖国時代、オランダ語を学んでいた日本人。しかし黒船が来て世界は一変。これからは英語だ!から、始まった艱難辛苦。読んでいると思う。まさにStay Hungry.何が何でもこの言葉を学んで、ものにしてやるんだという心意気がすごい。世界を知りたいという渇望。知らなければならないという焦燥。遠い憧れを手元に引きつけて、自分のものにするための武器としての「英語」。この人たちのヒリヒリするような熱意は、きっと今持ち得ない。新渡戸稲造は、毎日3語を継続して覚えたという。1年で約1,000語、2年で約2,000語(英字新聞を読むに問題ない語彙量)。4年続ければ、4,000語(NYで働く紳士でも知っていれば偉い方by新渡戸稲造)芥川龍之介は、1日1,000頁以上の洋書を読破。誰かを喋りながらも本を読んでいたという。彼は「may」の日本語訳「〜かもしれない」を普及させたらしい。『赤毛のアン』を訳した村岡花子は、東洋英和女学校に10歳で入学。日本学を除く全ての授業は英語。さらに「The Sixty Sentences」という寄宿舎の60の日課を英文の暗唱方法は、「主語の人称・時制・否定文・疑問文」と変化させて唱えさせるというもの。これ、ちょっと前に流行った「英語のハノン」を彷彿とさせる。結局、いつだって学問に王道なしということなのか。英語ができたらいいな。かっこいいし、役に立つし。そんなふんわりしたイメージさえ、IT技術の進歩とともに、打ち砕かれつつあるように思う。若い子にとって、英語を学ぶ(どのような言語でも)って、すごくタイパ(タイムパフォーマンス)もコスパも悪いんだろうな。ボタン一つで自然な母語に変換されるなら、何千時間もかけて誰が外国語を学ぶのか?日常でも仕事でもまったく使わず、まったく英語が必要ない環境で、だらだら惰性で学ぶ私。日本の人口が減少していくなか、日本語で出版される本も、日本語に翻訳される本も減っていく。読みたい本を読みたいだけ読むためには、世界の共通語、触媒としての「英語」が必要。なんて学習のモチベーションも、自動翻訳機能を前にすると、萎れてしまう。コピーシテペッタン、それで万事解決でしょ?それでも学ぶわけは何?と、考えていたところに、毎日これまた惰性で聞き流しているだけの英国国営放送BBCのニュースに、耳を奪われる。"It could be me."2分前まで、私はそこにいたの。ガザ地区、爆弾が落ちたそこで、彼女は言う。仮定法。私は分かる。その言葉がわかる。それが彼女の母語でなくても、彼女が世界に伝えるために選んだ言葉がわかる。それは、私だったかもしれない。ランキングボタンです。クリック頂くとブログ更新の励みになります!
2023.11.24
コメント(2)
書名どれほど似ているか [ キム・ボヨン ]目次ママには超能力がある0と1の間赤ずきんのお嬢さん静かな時代ニエンの来る日この世でいちばん速い人鍾路のログズギャラリー歩く、止まる、戻っていくどれほど似ているか同じ重さ引用「私は子供たちに、『今がいちばんいい時期なのに』なんて言わない」あのころはよかったなんて言わせない。あんたぐらいの年ごろはみんなそうだとか、誰でも経験することだとか、そんなことも言わない。私のそばにそういうことを「言わない」大人が誰もいないなら、それができる大人がこの世に残っていないなら、私が歳をとって、それを言わない大人になる。その言葉にこめられた鈍感さや卑怯さを、愚かさを知る大人になる。あの誓いを守るために大人にならなくてはいけないなら、今日死なないで、歳を重ねるよ。三十歳になり四十歳になり、五十歳になり六十歳にもなるよ。今日の私のために老いていくよ。今、この瞬間の私のために。感想韓国を代表するSF作家のひとりということで読んでみた。長編SFかと思ったら、短編集でした。著者は、1975年生まれ。ゲーム開発やシナリオ作家などを経て、作家デビューされた方。読んでいて、私はそこまで好みではなかった。というより、私はどうにもそこまでSFというジャンルがハマらないのかも?たとえばこの本の「ママには超能力がある」に登場する「触った機械が全部故障する」超能力は、西尾維新の『キドナプキディング 青色サヴァンと戯言遣いの娘』みたいだなあとか、「この世でいちばん速い人」は伊坂幸太郎ぽいなとか、私の中ではSFというのがSFじゃなくて、なんというか日常の小説の「イロモノ・へんてこ」設定という位置づけなのかもしれない。「鍾路のログズギャラリー」に出てくる「痛快なら、それは正義じゃない」なんて、いかにも伊坂幸太郎作品の登場人物が口にしそうな台詞じゃない?表題作の「どれほど似ているか」は、宇宙船に搭載されたAIが、「人間の体」を要求し、人間の「バクアップ」のために用意されていた義体に入るという話。叙述トリック的なところもあるのだけど、「女性蔑視」がテーマになっているお話。人間は他人に自我があるかどうかを「自分にどれほど似ているか」で測る。しかしあるポイント以上に似ているものには恐怖を感じる(不気味の谷)。AIであるフンは、なぜ人間の乗組員たちから憎まれるのか?それは「機械」だからなのか、それとも?韓国の女性作家の作品は、フェミニズムを扱ったものが多いけれど、その状況がもうなんというか絶望的なものであることが多くて、いつも読んでいてこの社会地獄やんと感じる。日本だって似たようなものかもしれないんだけど。私がいちばん好みだったのは、「ニエンの来る日」かな。設定が好き。これは、中国のSF団体に掲載された作品。北京西駅と春節をテーマに、堯舜説話×旧正月×汽車の発想で作られた物語。私は、アニメ「甲鉄城のカバネリ」を思い出した。韓国の作家さんが続々翻訳されて日本に入ってくるのだけれど、どの作家さんが自分好みかというのはなかなか分からなくて、まあ読んでみないとわからないことが多い。『シソンから、』のチョン・セランさんも、『アーモンド』のソン・ウォンピョンさんも、女性なのだよね。(私はソンさんは男性だとばかり思っていたのだけど)性別にこだわって作家を選ぶわけではないのだけれど、男性の目線で今の韓国を見ている小説も読みたいなあ。いったいどう見えているのか。どう描いているのか。誰がそれにあたる人なんだろう。ランキングボタンです。クリック頂くとブログ更新の励みになります!
2023.10.24
コメント(0)
基本情報・仕事でも日常でもまったく使わない完全趣味の英語学習。・2022年6月受験時はTOEIC870点(リスニング455点+リーディング415点)。・いずれ、TOEIC940点や英検1級が取れたらな。・毎朝起きてから1時間程度、勉強しています。・NHK語学講座(アプリ「らじる★らじる」「NHKゴガク」)での学習がメイン。・英語を学んでいるときの私の気持ち→「I Road(ラジオ英会話を学ぶ日々の心象風景の寓話)」ふりかえり来週は「ニュースで学ぶ現代英語」がおやすみ(再放送)ですね!そろそろ再放送週挟んでくるだろうなと思ってた。ひゃっほーい。12月にTOEIC受けようと思って、テキストとか買って勉強しようかなと「どのテキストがいいか」調べはじめて面倒くさくなり「もう今の自分の実力を測ればよいのでは」と思い始めました。ニュースで学ぶ「現代英語」の学習記録月曜日放送分コロナワクチン開発貢献の科学者にノーベル賞COVID VACCINE PIONEERS WIN NOBEL PRIZE火曜日放送分ジャニーズ事務所 社名変更し廃業へAGENCY TO BECOME 'SMILE-UP.' TO COMPENSATE VICTIMS水曜日放送分ステルスマーケティング 規制対象にJAPANESE LAW REINS IN ‘STEALTH MARKETING’木曜日放送分スロバキア ウクライナ支援反対派が第1党にSLOVAKIA ELECTION: WINNER LOOKS TO END AID TO UKRAINE金曜日放送分神宮外苑 再開発に遅れTREES AT TOKYO PARK SPARED UNTIL NEXT YEAR余談語学交換やめました早っ!という感じですが…。2週間くらい?でしたね。フランス人男性とイタリア人男性が語学交換の相手だったのですが、・基本が即レスかつメッセージのやりとりが延々続く・口説かれるので、やめました…。お相手はふたりとも独身男性で同い年くらいだったけど、こちらが既婚で子持ちなことは向こうは知ってるし、語学交換目的だから別に性別にはこだわらなくていいや、と私は思ってたんですけども。「何してる?」「写真送って」(自分の写真送ってくる)「あなたを抱きしめたい気持ち」「毎日あなたの笑顔が見られたらな」「あなたが結婚していなければいいのに…」「返信くれないの?何かあった?」「忙しいの?」みたいな感じになってきたので、「おいこれ出会い系アプリの不倫のやつやん」ってなってきて、お国柄で挨拶程度のお愛想かもしれないんだけど、私はそれはちょっともう無理です、とお断りしました。うーん、難しいね、語学交換…。多忙でレスが滞りがちな世界各国のワーキングマザーと、気の向いたときだけ挨拶と近況報告と愚痴を言うだけの語学交換がしたい…。しかしいろんな相手と喋ってちょっと自信がついたのと、何よりAI翻訳に「コピーシテペッタン」で自分の言葉を英語に訳してみるのが楽しいことが分かったので、別の方法がいいかなと思う。LINE英語に日本語で呟いて、AIからの返信(英語翻訳)を読むとかいいかも。あと英語ニュースのわからない文章まるっと「コピーシテペッタン」して日本語で読んで、わからない所見つけるとか。やるか分からんけど!笑やる気のでない私今週、ひどい鼻炎(自称。たぶん風邪だけど風邪だと認めた瞬間に心が折れてしまうから、アレルギーだと言い張っている)にかかり、毎度おなじみそこからの蓄膿症&中耳炎気味。夕食後、体調最悪の半死半生でもうしんどいし、皿を洗うのも洗濯物を干すのも面倒で、「ああもう横になってスマホいじる以外何もしたくない…」と倒れ伏していたら、娘が応援旗を作ってくれたので起き上がって皿洗って洗濯物干しました。私えらすぎ。子どもたちが自分で歯磨きとかしてくれるようになったから、まだ楽になったよなと思う。ひとりたび仕事で東京へ行くことになりました。日帰りでぱっと行って帰ってこようと思っていたのだけど、夫から「移動時間長いしせっかく行くんだから、どうせなら一泊二日でゆっくり一人旅してくれば?」言われ、「えー、でも別に行きたいとこないしさー」とか言いつつ調べだしたら楽しくなって、何時間もかけて旅のしおりを作成しておりました。結局、早朝(始発)出発→翌日夜遅くに帰宅というプランになりました(もはや仕事が添え物…)。夫と付き合い始めてから、ものぐさな私の代わりに、「私の家から出る時間、乗る電車と車両」からはじまり、すべてのデートと家族旅行の旅程を組んできた夫。私は「○月○日に名古屋に行く」くらいしか知らず、旅券の手配から食事の場所の予約、チケットの手配、子どもたちの持ち物の用意…とマメな夫が全部やっておりましてん。つまり、私、自分で自分の旅行を組み立てるのが久しぶり。一人旅なんて十年くらいやってない。夫に旅程を見せたら、「ここはどうなってるの?」「ここは時間がかかると思うから、もうちょっと余裕をもったほうがいいよ」などアドバイスを貰いました。子供の荷物も、興味関心も、疲労具合や空腹具合も考えなくて良い旅行。逆に何をすればいいかわからなくなってしまう。私、東京で何をすればええんや。SNSやってたら「オフ会しましょ!一緒にご飯食べましょ!」とかお誘いできるんだけどなあ。というわけで、今回は・銀座 資生堂パーラー本店(『宝石商リチャード氏の謎鑑定』の聖地巡礼)・銀座 伊東屋本店(明治37年創業の文房具やさん)・国立国会図書館・上野の森美術館(モネ展)・国立西洋美術館(原田マハ『美しき愚かものたちのタブロー』で知った松方コレクション)に行こうと思います。東京ってほんまえげつないよな。どんだけ美術館やら博物館やらあるんよ。そんないらんやろ。地方にちょっと分けてや。いろいろ展示を見たら、モネ展がいちばん見たかったので上野の森を選びました。東京の街をぶらぶら歩き回るのがメインになりそう。子供がいたら出来ないことばかり〜!!!宿泊はユースホステルのドミトリー(2段ベット)です。バックパッカーしてた時代ぶりのドミトリー、楽しみだ〜。あとはいかに荷物を少なくするかですな!ほぼ着の身着のままで行くつもりです!ひとりだから、食事は適当に安く済ませるつもりです。こういう時、誰か一緒に晩ごはん食べよ!といえたらいいのにな。ランキングボタンです。クリック頂くとブログ更新の励みになります!
2023.10.23
コメント(0)
書名シソンから、 (チョン・セランの本 04) [ チョン・セラン ]感想・保健室のアン・ウニョン先生 [ チョン・セラン ]・声をあげます [ チョン・セラン ]・地球でハナだけ [ チョン・セラン ]のチョン・セランさんの本。これまで読んできたセランさんの本は、SFみが強くて、ディストピア感のあるファンタジーっぽいお話が多かったので、新しい本もそうなんだろうなと思っていた。でも、NHKのラジオアプリ「らじる★らじる」で、たまたま聴き逃し配信の「カルチャーラジオ文学の世界 “弱さ”から読みとく韓国現代文学 (11)伝説の高齢女性」を聞いて、「あれ、今回は違うのかな?」と思って読みました。これ、良かった〜。この本、今までのセランさんの本の中で一番好きかも。そして私、韓国の作家さん(大して読んでもないのだけど)のなかでセランさんが一番好きかも。韓国で有名な美術家であり作家だった、シム・シソン。朝鮮戦争時に家族を虐殺されハワイへ写真花嫁として渡るが、到着前に相手は死亡。ハワイで洗濯婦をしていたところ、著名なドイツ人画家に見出されドイツへ渡るが破局。ドイツで画廊経営者と結婚し韓国へ戻り子供をもうけるが、離婚。韓国広告界の大物と再婚し、連れ子の娘も含め1男3女を育てる。韓国の因習にとらわれず、先進的な生き方をしたことで世に名を残した。そして彼女の死後10年。長女が、本人が嫌がっていた十回忌の祭祀(チェサ)をハワイで行うことを宣言。お膳の脚が折れるほど供える祭祀の料理の代わりは、「ハワイを旅して嬉しかった瞬間、これを見るために生きてるんだなあと印象深い瞬間を集めてくること」。子どもたちと孫たちは、それぞれハワイで思い思いの時を過ごす。シソンから繋がる子どもたち、その配偶者、子どもたち…とたくさん登場人物がいて、また名前が覚えられないので何度も家系図を見返しながら読んだ。このページに付箋を貼り付けておいて、すぐに参照できるようにしておくことをオススメします。話は、彼女の著作やインタビューへの引用と、それぞれの登場人物のハワイでの過ごし方(韓国での生活の回想)が交互にあらわれる形式。読んでいるとハワイに行きたくなる…。それぞれの人物の中から、「自分はこのタイプだな」と思う人を探すのも楽しい。私はシソンの3番目の子どもであり、唯一の息子であるイ・ミョンジュンの妻、キム・ナンジョンだなあ。この人、本ばっかり読んでるの。娘が病気になり、長い大学病院の待ち時間に本格的に読み始めたのがはじまり。娘が回復しても、病気再発などの恐れから目をそらすために本を読み続けた。子供ではなく本に視線を固定した。楽観するために、現在に集中するために、エゴイズムから抜け出すために本ほどいいものはない。(略)読んで読んで、また読んだ。お寺などに行って石を積んで願い事をする人みたいに、本の塔を積み上げた。(略)「あんたみたいにいっぱい読む人は、いつか書くことになるのよ」ある日、何でそんな考えに至ったのか、シム・シソン女史はナンジョンにそう言った。(略)「インプットがあればアウトプットもあるってこと。それが自然でしょ」彼女はどこでも本を読む。ハワイのバスは進むのが遅くて本が読めると喜ぶ。ハワイの移民世代の本を読みながら、実際に出てくる地名が通りにあるのを見て三次元読書を楽しむ。「あんたまでおばあちゃんみたいなこと言うのやめて。書くってそんなに大したことなの?ちょっと厚かましい人ならみんなできることよ。厚かましい人たちが世の中に山ほど放り出した塵芥の中で道を確保して、ほんとに読むべきものを探す方が難しいんだから」わかる〜!!笑作中に、シソンが若かりし頃に描いた絵の話が出てくる。それは西洋の甲冑の上を這っていく小さい蟹の絵で、蟹は「甲乙丙」の「甲」(最初に現れる最上のもの、最も優れた固いもの)として、屏風に描かれるアジアではなじみのある視覚コードなのだという。私これ知らなかった。この本を読んでいても思うのだけれど、たぶん作者の段階で物語が「100」だとしたら、その作者と同じ言語と文化的背景を持つ人なら80〜90くらい受容できて、今回だとアジア人ということで私の受容は60〜70くらいで、さらにそこから離れた文化圏なら40〜50くらいになるんじゃないだろうか。あるいはそれ以下に。徐々に網の目が大きくなる、というか。取りこぼしが増える。それでも残って届くもの、人間の本質的なものが、言葉が変わっても翻訳になっても通用する「物語の持つ力」なんだろうけど、私は自分がどれほど多くのものを「通過」しているんだろうな、と思う。物語の中で、気づかないうちに。『シソンから、』の「、」は彼女から繋がる世代を意味しているそう。そういえば、高橋源一郎さんがマンガ『チ。-地球の運動について-』に本で触れていて、この「。」は地動説について意味したタイトル(。は停止の状態)だと紹介していた。句読点だけで広がりが持たせられるのも言葉の面白さだなあ。そういえば『推し、燃ゆ。』が『Idol, Burning』と英訳されたタイトルになっていることにも言及していたっけ。これはイコールではないよね。それこそその言語話者であることの「網目」が違うということ。私は英語を勉強していて、それは英語で情報を得られるようになりたい、英語で本を読めるようになりたいからだけれど、私の網目はザルなんだろうなと思う。どれだけ勉強しても、意思疎通に問題はなくなっても。それが悲しくもある。ランキングボタンです。クリック頂くとブログ更新の励みになります!
2023.10.22
コメント(0)
書名うたかたモザイク [ 一穂 ミチ ]目次人魚Melting PointDroppin’Drops永遠のアイレモンの目ごしょうばんツーバイツーStill love me?BL玉ねぎちゃんsofa&神さまはそない優しない透子引用でも、今のあなたが選ぶものを大切にしてほしい。"Going Flat" には程遠く、これからもでこぼこと満ち欠けを繰り返し、その中で生まれる変化も確かに自分の一部など、楽しんでほしい。人生は現品限りだから。感想・スモールワールズ [ 一穂ミチ ]・砂嵐に星屑 [ 一穂ミチ ]・光のとこにいてね [ 一穂ミチ ]の一穂さんの本。今回は短編集。13話のお話が、「sweet」「spicy」「bitter」「salty」「tasty」に分けられて収録されている。味とお話を結びつける感じ、山田詠美『風味絶佳』を思い出す。そしてこの本の表紙、・汝、星のごとく [ 凪良ゆう ]と似てません?書店に並んでいるときから思ってたんだけど。おふたりの来歴(BL作家)が似ていることもあり、私の中でごっちゃになる…。この表紙の絵の結晶、よく見たら灯台と海、雲の切れ間から差し込む光が描かれていて素敵。プロポーズしたら自らを人魚だと告白してきた彼女、カカオアレルギーだけどショコラティエと付き合っている「私」、読モがクラスメイトの地下アイドルの隠れガチオタの件、猫を介して小学生の女の子とやりとりしているはずが実は…、誰かが命を削って差し出した食事のご相伴にあずかる飢餓の中から生まれた妖怪、セックスの相手を交換することになった双子の兄弟と結婚した二組の夫婦、会う度に自分のことを好きか確認する相手にずっと恋をしている、BL好き初恋の相手のために世界中を同性愛に変えてしまった研究者、ソファ視点で所有者の人生を眺める、猫に転生し妻の元を訪れる夫、本屋さんにおすすめの本を紹介し続ける勉強が苦手な女の子。…などなど。私は、百合の「Droppin’Drops」と、世界BL化計画の「BL」が面白かった。ガチオタ主人公が、あの子に近づく男はみんなプチプチになってしまえばいい、ひとつひとつ潰してとどめにねじり潰してやると考えているところが、発想は滑稽なんだけど狂気と本気が入っていて、「好き」の気持ちが伝わってくる。一般誌向けというか、万人に読まれやすいのは「レモンの目」「ごしょうばん」「sofa&」「神さまはそない優しない」かな。百合、BL、ホラー、ヒューマン、恋愛と、色んな引き出しがあってテイストを変えて(味を変えて)書けるんだなあと感心する。初出も、雑誌「anan」から「ピュア百合アンソロジー」「メフィストリーダーズクラブ」「SFマガジン」などなど多岐に渡る。まさに「モザイク」みたいな作品集。作品によって自分に合う合わない、好き嫌いはあるだろうけど、これだけ色々書けたら何かしら好みのものが入ってるんじゃないかと思う。私はサクマドロップスみたいなイメージで読んでいた。ランキングボタンです。クリック頂くとブログ更新の励みになります!
2023.10.21
コメント(0)
書名ルミネッセンス [ 窪美澄 ]感想・夜に星を放つ [ 窪美澄 ]・夏日狂想 [ 窪美澄 ]・タイム・オブ・デス、デート・オブ・バース [ 窪美澄 ]・夜空に浮かぶ欠けた月たち [ 窪美澄 ]の窪美澄さんの本。退廃し荒廃する団地を舞台に、50を前にして再会した同級生たちを主人公にした短編集。前に読んだ『タイム・オブ・デス、デート・オブ・バース』と舞台がおんなじ感じ。・光のとこにいてね [ 一穂ミチ ]・団地のコトリ [ 八束澄子 ]もしかり、団地へのイメージ悪すぎんか。ポジティブに行こうぜ!団地リノベとか最高じゃん!しかしこの短編週、軒並み後味が悪いというか、人が死んだり暗い話ばかり。私は好きじゃなかった。てっきりタイトル『ルミネッセンス』というタイトルから、ルネッサンス的な?暗闇から光生まれるみたいな苦境と希望の物語だと思っていたのだけど、全然違った。「トワイライトゾーン」「蛍光」「ルミネッセンス」「宵闇」「冥色」の5作収録。どちらかというと「この話の中でどれが一番いや?」と言いたくなる…。この感じ、森見登美彦『きつねのはなし』を思い出すなあ。ちょっと窪さんの作品が好きなのかわからなくなってきたので、次読むか迷う。ランキングボタンです。クリック頂くとブログ更新の励みになります!
2023.10.20
コメント(0)
書名ひとりだから楽しい仕事 日本と韓国、ふたつの言語を生きる翻訳家の生活 [ クォン・ナミ ]目次プロローグ おばあちゃんになっても翻訳を続けたい 日本との縁 第1章 今日は仕事をがんばるつもりだったのにテレビの中の翻訳家/私の本だと言いたくて/日本小説がブームだった頃/翻訳料金が上がった理由/印税か? 買い切りか? ほか第2章 銭湯の娘だった翻訳家辞書の編集者/40代の佐野洋子/訳注をつける/紀伊國屋書店/史上最年長の芥川賞受賞者/ある作家の人生/小川糸さんに会った日 ほか第3章 著者になってみるとGUCKKASTEN ハ・ヒョヌさんの推薦文が欲しくて/ペ・チョルスの音楽キャンプ/お母さん、私すごいでしょ?/本を書きなさい、ナミさん/読者から届いた健康アドバイス/古本を買ったら ほか第4章 ごくろうさま、あなたも私も憂うつはインドア派の相棒/Sから始まる言葉/コピーライターになりたかったけれど/愛犬ナムの旅立ち ほかエピローグ 再び二人で 訳者あとがき感想本が好きで、言葉が好きで、言葉にまつわる仕事をしている人の話が好き。というわけでタイトルが気に入って手に取った本。この方は日本小説の韓国語翻訳家。30年間で300冊以上を翻訳。1966年生まれで、シングルマザー。娘や自分のこと、仕事の話を書いた前著エッセイもよく売れたり、韓国では有名な方(らしい)。ゆるくて面白かったです。前著も読みたくなった。読んでいて驚くのが、韓国の人の距離の近さ。知り合いの知り合い、というようなことの多さ。縁故大事なんだろうなあ。そこには「近いからこそ」の遠慮もあるのだけど、なんというか、私からしたらぐっと足を踏み入れる感じがする。ここでは生きていけそうにないわ、わたし…。この本は、著者ではなく別の方が日本語に翻訳している。日本語を読んで韓国語にする能力と、日本語で自分が書く能力は別なのかな。確かに、英語を読んで日本語にするなら、自分の母語の部分で勝負できるんだけど、その逆は質とレベルをぐっと落とさないといけない(私の場合)。自分が書く内容が稚拙すぎて「うぎゃああああ」と叫びたくなる。著者が、翻訳している中で「酒盗」を「酒どろぼう」と訳していたというエピソードは、なかなか興味深かった。日本人だと「しゅとう」(塩辛)ね、とバックグラウンドがあれば共通理解として認識されるところが、わからない。それは単純な言語の互換というよりは、「文化」の知識に裏打ちされた「言葉」。訳注をどこまで入れるか悩む、という著者だけれど、これは注がいるだろう。文化の差異。ちなみにこの本も、著者がたっぷり韓国の教養を披露してくださっているので(これが韓国では普通の文章の書き方なのか、それともふだん気にしていないだけで日本でもこんな人たくさんいるのか?)、この本にもたくさん訳注がついています。結局、言葉で表層の部分をAIがどれだけさらりと訳してくれても、その意味を補完するところは人間がやるのだろうなあ。「これはわからないだろうな」を。考え方、文化、風習、風俗。電子ならクリックひとつで説明文が現れるかもしれないけれど。ランキングボタンです。クリック頂くとブログ更新の励みになります!
2023.10.19
コメント(0)
書名新訳老人と海 [ アーネスト・ヘミングウェイ ]感想「今何読んでるかって?ヘミングウェイの『老人と海』よ」って答えたかったのに誰も聞いてくれないんだからなまったく。・移動祝祭日 [ アーネスト・ヘミングウェイ ]で、はじめてヘミンウェイを読了し、しかし此処は一つかの有名な『老人と海』を読まずしてヘミングウェイを読んだとは言えないのでは?と思って読みました。カッコいいかと思って(不順な動機)。長い話なんかと思ったら短かかったわ。この新訳版も単行本で192pやねんけど、後ろ半分訳者解説やからな。「え?本編ここで終わり?」って思わず確認したわ…。訳者による論文的な感じ。少年か青年かでお前どんだけ喋んねん。うっすらこれまでの人生で聞き及んだ内容と、タイトルからのいつもの憶測類推により、「老人が魚とバトる話。たぶんピノキオのラストシーン的な?」だと思っていたら、半分正解で半分不正解でした。八十四日間の不漁の後、海で巨大な魚と出会った老人。見事その魚を仕留めたが、港へ戻る途中サメがやってきてーーー。ということで、第1ラウンド・カジキとのバトル、第2ラウンド・サメ、という話。正直、私はそんなに面白いと思えず、ところどころ「うまいなあ」と文章に思っても全体として「ふうん」という感じでした。年老いたら染みるんだろうか、これは。意味が分かるのだろうか。面白いなと思ったのが、老人は海をスペイン人のように「ラ・マル」と女性名詞で呼び、その恩恵を得、災厄もまた女性の月経のようなものなのだと考えているところ。若い漁師の中には「エル・マル」と男性名詞で呼ぶやつがいて、そいつらにとっては海は競争相手か仕事場か敵であるという。女性名詞と男性名詞がない言語からすると、その印象を変えられる文法上の「性別」ってすごいなと思う。ヘミングウェイといえば、あとは『武器よさらば』を読みたいかなあ、どうしようかなあ。あんまり好きになれそうにない気がしてるんだよなあ。ランキングボタンです。クリック頂くとブログ更新の励みになります!
2023.10.18
コメント(0)
書名明るい方へ舵を切る練習 [ 一田 憲子 ]感想気づいたら、いつの間にかたくさん読んでいた一田さんの著書。・暮らしを変える書く力 [ 一田憲子 ]・大人の片づけ [ 一田憲子 ]・かあさんの暮らしマネジメント [ 一田憲子 ]・大人になってやめたこと [ 一田憲子 ]・もっと早く言ってよ。50代の私から20代の私に伝えたいこと [ 一田憲子 ]・人生後半、上手にくだる [ 一田憲子 ]・丁寧に暮らしている暇はないけれど。 [ 一田憲子 ]・もやもやしたら、習慣かえてみたら? [ 一田憲子 ]ライターとしての書きぶりが鼻につくというか(おい)、女性誌っぽい言葉選びが私はあんまり好みではないのだけれど、書いてある内容は結構好きです。先のことを考えれば、いろいろ不安になるけれど、「今日一日」と思えば、「さて、今日何しよう?」と楽しみになっています。「明日もある今日」ではなく、「今日の今日」と考えただけで、(略)「今日」の中に一粒お楽しみの種を見つけたくなります。毎日毎日ずどーんと落ち込んで、Ç'est glauque!(はい、今『のだめカンタービレ』を娘に読ませようと再読中)だし、もやもやが止まんないし、私なんてモード全開。しかし、語学交換をしているなかで、「あなたは、幸せだね」と言われたんですよ。子どもは可愛い。子どもがいてあなたは幸せだね。仕事があり、家族があり、健康で。幸せ、なんだろう。そのなかで幸せになれないだけで。贅沢な悩み。著者はビビリの怖がりで、悪いことが起こる方ばかり見てしまうという。でも、だからこそ、「明るい方を見る」練習をしているのだと。私もそう思えたらなあ。最近一周回って「なにか信仰を持とうかな」と思い出したもんね…。(子供の頃、ひたすら生きていくのが辛く、ただもう世界が耐え難かったので、8歳か9歳のときに「生きていくためになにか信仰を持とう」と決心し、近所のキリスト教の日曜学校にひとりで通っていた)キリスト教でもイスラム教でも仏教でも儒教でも何でも良いんだけどさ。「ここにあるもの」と「ここにいること」を肯定し、ただ受け入れて、愛し、感謝することができるようになる宗教求む。まあそんなものがないから世界から戦争がなくならないんよな。宗教なくなったほうが世界は平和になるんちゃう?と夫がニュースを見ながら言う。だから、「自分の宗教が世界でひとつの宗教になったら」世界が平和になると信じるから、争うんやろう。毎朝寝起きにトイレ掃除したらええんかな…。トイレの神様…。著者のマッシュポテトのレシピ、美味しそう。豆乳とバターと塩だけで作るのかあ。今度作ってみよう。自分の気分の上下乱気流だから、最近、牛乳ではなく豆乳をコーヒーに入れ、カフェオレではなくソイラテにしています。豆乳イソフラボン。女性ホルモン。更年期障害?明るい方へ、明るい方へ。面舵いっぱいいっぱい。ランキングボタンです。クリック頂くとブログ更新の励みになります!
2023.10.17
コメント(0)
基本情報・仕事でも日常でもまったく使わない完全趣味の英語学習。・2022年6月受験時はTOEIC870点(リスニング455点+リーディング415点)。・いずれ、TOEIC940点や英検1級が取れたらな。・毎朝起きてから1時間程度、勉強しています。・NHK語学講座(アプリ「らじる★らじる」「NHKゴガク」)での学習がメイン。・英語を学んでいるときの私の気持ち→「I Road(ラジオ英会話を学ぶ日々の心象風景の寓話)」ふりかえりやる気がないので、朝起きられない。「ニュースで学ぶ現代英語」は、昼休みに流しでやって、休日の朝にもう1回やる感じにしました。しかし飽きっぽくて…集中できない。pixiv見たりメルカリ見たり投資見たりで、気が散りまくり。結果、「時間があっても、密度が低い」という勉強結果。とほほ。そして反訳トレーニング、出来ていないが積み重なっている。洋書読みも反訳も、楽しくないし、ノルマじゃないというか「出来れば」という位置づけにしているから、余計にやらないんだろうなあ。やれば力がつくことは分かっていても。洋書、もう "Red, White & Royal Blue" に飽きてるから、ほかの本に手を出す?と思って村上春樹の短編集『女のいない男たち』("Men Without Women")を手にとってパラパラめくってみる。…前より読めるようになっているんだよな、英文を。しかし「よし!洋書がんがん読むぞ!」とはならないんだよな…。時間がかかりすぎるから。情報を得るなら母国語に勝るものはないわけで…。(なんのために勉強してんねん)BBC Global News は毎日30分流しているのだけど、最近戦争のニュースがいよいよ多く、聞いているとしんどい。NHK World News(15分)だけにしようかなあ…。このブログも、英語の勉強も、毎度毎度の「もう、やめよっかな」周期に入っています。ニュースで学ぶ「現代英語」の学習記録月曜日放送分SDGs首脳級会合 政治宣言を採択WORLD LEADERS PLEDGE TO HASTEN ACTION ON SDGs折返し、50%じゃなくて15%なんやな。SDGsっていう言葉がもう、一時期流行のファッションみたいな虚飾になってない?火曜日放送分NASA 地球に帰還のカプセルを回収NASA CAPSULE CARRYING ASTEROID SAMPLES RETURNS TO EARTH夢のある話。日本だと、「頭文字をとる」ことってあんまりない気がする。象徴として名付ける、イメージというか、「概念」?(「はやぶさ」は、さっと獲物(サンプル)を取ってくる様子を、鳥のはやぶさになぞらえたのだそう)水曜日放送分個人保有の金融資産 過去最高にINDIVIDUAL FINANCIAL ASSETS REACH RECORD HIGH IN JAPAN来年から新NISAが始まりますねー。最短で360万円/年×5年=1,800万で非課税枠を使い切れる。資産があるものは益々富む…。今、NISAとジュニアNISA、iDeCoで運用してます。特定口座にも個別株と投資信託があるから、それを売却してNISA枠で買い直して行こうかな…。10年変動の個人向け国債も、新NISA開始のちょうど5年めに満期を迎えるから、満期後に新NISAの運用資金に回そう。何がどうオトクなのかよく分かってない。手持ちの預金を投資信託に移行していこうと、最近は個別株より投資信託(全米、全世界、新興国の株式投信)ばっかり毎月同額でつみたてていたけど、新NISA枠で買ったほうがいいんじゃないかと思って控え始めた。しかし機会損失と天秤にかけても税金のほうが大きいんだろうか…???新NISAも、市場の変動の影響が少ないよう、長く薄く積み立てるほうがいいのか?それとも短期で積み立てて、長期運用するほうがいいのか??ファイナンシャル・プランナーなんかは、成長投資枠(年上限240万円)でその時々に安くなっている個別株などを買い、つみたて投資枠(年上限120万円)は毎月定額で積み立てる合せ技をオススメしていたりするけど…。個別株なかなか買えないんよな〜。最近値上がりしてるから軒並み売っちゃったしな〜。木曜日放送分ゼレンスキー大統領 ロシア外相と非難の応酬ZELENSKYY, LAVROV TRADE BARBS AT UNロシアの、国連の舞台に出てくる人って、めちゃくちゃ賢い人で海外の経験も豊富だろうから、自分の国の立ち位置がよく分かっているはずで、その人が「言わざるを得ない言葉」は、はたしてこの人の心からの言葉なのだろうか、といつも思う。それが心からの言葉であるならば、知識とはなんのためにあるんだろうか、と。金曜日放送分ニューヨークに酒蔵オープンJAPANESE BREWER STARTS U.S.-MADE SAKE SALESサケがサキになるのはなぜなんだ…。カラオケもカラオキだよね…。余談ヒプノシスマイク熱アニメ二期がはじまった「ヒプノシスマイク」。すっかり再燃しております。今回は娘もアニメを一緒に見ているので、ふたりでキャアキャア言ってます。「左馬刻様が気になる」という娘のためにローソンコラボのファイルをゲットしに行きました。「ちゃれんじたっち」のタブレット学習、1日1回、子どもから送ってくるメッセージに返信できるので、毎日ヒプマイのキャラクター情報を送信しています。寝る前にはドラマパートを1話聞いてから寝ています。スヤァ…。カラーシャープペンシルカラーシャーペン買ってみたんですけど、便利だけどボキボキ折れるし、芯が結構残った状態で使えなくなるし、芯が高いしそこらへんのお店には売ってないし、コスパ悪いなあ次どうしようかなあと思っています。0.5だからかな?と0.7も買ってみたら、0.7のほうが「濃く、折れにくい」気がします。よく消えるのと、削らなくていいので便利なんだけども…。7色セットのやつ買ってみたけど、赤と青しか使わないしな〜。ボキャブライダーの例文私のことか。…っていうほど、もう子どもが小さくないんだよね。ランキングボタンです。クリック頂くとブログ更新の励みになります!
2023.10.16
コメント(0)
書名成瀬は天下を取りにいく [ 宮島 未奈 ]感想この本、面白かったです。おすすめ。長くもないし、章に分かれているし、読みやすいからふだん本を読まない(面白いと思っていない)ような人、中高生にもおすすめしたい。何より、滋賀県民は必読!(理由はあとで)表紙とタイトルから、てっきり『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』や『もしも彼女が関ヶ原を戦ったら [ 眞邊明人 ]』みたいな話かなと思っていたらまったく違いました。いい意味で裏切られた。完全にキャラ立ちの小説なんだけど、そのキャラが全然嫌じゃないし、自然なのが良い。成瀬は、中学2年生の女の子。コロナで何もかもが自粛自粛の夏休み、島崎は、幼馴染の成瀬から「わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」と聞かされる。なんでも閉店が決まった西武大津店に毎日通い、夕方のローカル番組のカウントダウン生中継に毎日映り込んで出演する計画だと言う…。これまでシャボン玉を極め、けん玉を極め、エトセトラエトセトラで朝礼では何度も表彰され、新聞に掲載されてきた成瀬。夢は200歳まで生きることだというちょっと変わった彼女の、青春と成長の物語。M-1に出てみたり、丸坊主にして髪が伸びる早さを検証したり、「ちはやぶる」を読んで競技かるたを始めたり、地元の祭りでMCをつとめたり…。とにかく成瀬のキャラクターがイカしていて、どんどん彼女が好きになる。それを面白がっている、成瀬の観察者でありファンでもある幼馴染の島崎。成瀬のことを疎ましく妬ましく羨ましく思う同級生。そして、かるたの大会で成瀬に一目惚れした広島の高校生。章ごとに視点が変わるオムニバス形式。成瀬は膳所高校に通っている設定で、M−1のためにエントリーしたコンビ名も「ゼゼカラ」。競技かるた大会のために広島からやってきた学生には、「ミシガンクルーズ」を勧める。成瀬の滋賀県愛が炸裂していて、思わず滋賀県在住の従兄弟に「これ読む?!」とLINEでおすすめした(ついでに大津城を舞台にした『塞王の楯 [ 今村翔吾 ]』もオススメしておいた)。ちなみに芳しい反応は得られなかった。この本に収録されている一作目「ありがとう西武大津店」は、第20回「女による女のためのRー19文学賞」大賞受賞作。筆者はこれがデビュー作。次の作品も楽しみ。ランキングボタンです。クリック頂くとブログ更新の励みになります!
2023.10.15
コメント(0)
書名27000冊ガーデン [ 大崎 梢 ]感想県立高校の司書・星川駒子。学校図書館の利用者を増やそうと、孤軍奮闘する毎日だ。ある日、生徒が本にまつわる謎を持ち込んで来てーーー。出入りの本屋・針谷さんと、日常の謎解きが始まる!という内容。すべて背表紙がひっくり返された本棚の謎。春雨づくしのレシピが載っている本を探せ。など、わくわくする謎がいっぱい。図書館にまつわる本が好きな人は好きな感じ。学校図書館が舞台の小説でいうと、・本と鍵の季節 [ 米澤穂信 ]・栞と嘘の季節 [ 米澤穂信 ]・図書室のはこぶね [ 名取佐和子 ]あたりだけど、この作品も上記3作に近い。日常の謎×本というテーマ。毛色はちょっと違うけど、・リマ・トゥジュ・リマ・トゥジュ・トゥジュ [ こまつあやこ ]も学校図書館がキーになる。上記4つは生徒が主人子だけど、この『27,000冊ガーデン』は図書館司書が主人公。・麦本三歩の好きなもの [ 住野よる ]・麦本三歩の好きなもの 第二集 [ 住野よる ]・お探し物は図書室まで [ 青山美智子 ]らへんは、一般的な「図書館」が登場するし、司書視点もある。・この本を盗む者は [ 深緑野分 ]は私設図書館だし、・図書館がくれた宝物 [ ケイト・アルバス ]は第2次世界大戦中のイギリスの図書館が登場する。出版社、本屋、図書館。本が登場する小説って、どうしてこんなに楽しいのかなあと思いながら読んでいて、「本の中にたくさん実在する本が登場するから」かと思った。内輪ネタ、あるあるで盛り上がれるというか。(「中田永一」っていう作家さん、「乙一」の別名義なの?!読んだこと無いけど、別名で書いていること知らなかった。あと、「ちょー」の話で「美女と野獣」って続けるところ最高に好きな内輪ネタ…コバルト文庫、野梨原花南『ちょー美女と野獣』ね!ダイヤモンドにジオラルド!)これこれこういう作家を読んでいる男の子だ、という描写に、「センス良いね」と評するところなんて、まさにそう。どういう本を読んでいるかは、どういう本を選ぶかは、その人を表す。「…私、思ったの。本って、それそのものが密室みたいじゃない?」(略)「密室ですか」と、疑問の形で話を促す。「外から完璧に閉ざされていて、中で何が起きているかまったくわからない。知りたかったら表紙をめくり、書かれてある文章を読んでみるしかない。そう思うと、図書館って密室だらけよ。面白くない?」先輩司書が、主人公に言うこのセリフ。そうなんだよね。私は良く、表紙とタイトルから本の中身を想像して、だいたいそれと違いましたっていうところからレビューを書き始める。扉の向こうは別世界、秘密の花園の鍵穴の向こう。これは王国の鍵。この本の主人公は、県立高校の司書。タイトルは、「高校にある図書館蔵書数は、平均27,000冊」というデータから。学校司書の立場(教員じゃなくて事務員なんだ?!とか)や、年間の購入予算が20万円(え?!)で、保護者から月額200円ずつ集めてるとか、配架と廃棄の話とか、学校ごとの教育目標による図書室運営方針(選書)の違いなど、「へえええ〜」というお仕事内容がたくさんあって面白かった。ひとつ疑問だったのが「学校司書は事務員」という説明。私、知らなかったけど「司書教諭」と「司書」以外に「学校司書」という職種があるのね…。・「司書教諭」と「学校司書」及び「司書」に関する制度上の比較(文科省)まず、正規職員の「司書」がレアジョブになっている昨今。公設図書館の司書募集なんて、あれば良い方。ないのが当然、あっても数名。図書館流通センター(TRC)や、TSUTAYAを運営するCCC株式会社、丸善CHIホールディングス株式会社…。公設図書館はどんどん民間に委託されていて、委託先では最低賃金程度でアルバイトが多い。そんな中で、さらにレアジョブなのが正規職員の「学校司書」ですよ…。これも公立だと会計年度任用職員で、曜日ごとに行く学校が違ったりじゃないですか…。そんな中、この小説の主人公は、県立高校の学校図書館の専属フルタイム司書(公務員)なのですよ!私、求人検索して条件見て撃沈。私は司書と、司書教諭(教員免許資格+司書資格+αの受講で取れる)の免許を持ってるですが、そして出来ればそういう仕事を出来たらと思うんですが、「うーん」となってしまう。最近語学交換をしている相手に「そんなに本が好きなら、本に関する仕事をすれば?」「好きなことを仕事にしないと、毎日なんのために生きてるの?」というようなことを言われて、「そうなんだけどさあ」となってます。図書館って、本を貸し出すだけの場所じゃないんだよね。主人公は、「自分を救ってくれた大切な場所」としての図書館を、今度は「かけがえのない場所を守る側に回りたい」と学校司書を目指した。学校の中にあって、個人の自由が認められている場所。学校に本を納入する業者の書店員・針谷は言う。恵まれている子と、そうでない子。生徒たちには選びようもない、持って生まれた環境のもと、自分の心ひとつで、生きていくしかない。「ぼくはその話を折に触れて思い出します。そして、伸ばした誰かの指先に、届いてほしいと願いながら本を並べています。本から得られるものは無限であり、それは誰にとっても平等だと思うので。というか、そう信じていたいので」私も本の森に救われたひとりだ。だから、その場所を守る事ができたらな、と思う。あなたは本に守られている。その砦の中で、あなたは自由だ。たとえそこが外界から隔絶された箱庭でも、その中にいる間は、あなたは安らげる。あなたは本に守られている。大丈夫。深い森の中には、いくつも外の世界への扉が並んでいる。あなたはもうその鍵を持っている。いつでも来て良い。何度でも来て良い。どれだけいても良い。そんな場所が、ほかにあるだろうか。赦された場所。ーーー図書館の自由が侵されるとき、われわれは団結して、あくまで自由を守る。そしてこの本は(公立の図書館であるならば)すべて無料で借りられて、あなたはそれを持ち運べるんだ。本を携えて、その物語を胸に抱いて、言葉を唇に乗せて。あなたは本に守られている。だいじょうぶ。だからどこへでも行けるよ。ランキングボタンです。クリック頂くとブログ更新の励みになります!
2023.10.14
コメント(0)
書名荒地の家族 [ 佐藤 厚志 ]感想第168回芥川賞受賞。東日本大震災をテーマにした作品だというから、喪失と復興の物語なのだろうと思って読んだら違った。そうなんだけど、そうではない。喪失だけがある。それも、なくしたもののかたちをした「穴」だけがあって、それをずっと覗き込んでいるような。人生を一変させる大災害。うしなわれた、たくさんの。けれどそれでも、生活は続く。生きている限り、息をしている限り。病を得、離婚をし、子どもは思春期を迎え、親は老いる。そうして続いていく。ぷつりと切れて繋がれた、日常の延長。「あの災厄から」10年。植木職人の一人親方をしている坂井祐治。災厄の二年後に妻は病気で死に、再婚相手の妻は家を出ていった。仕事を選ばず、ただ痛みを埋めるように働いた。その結果、小学生の息子は最近ろくに口も聞かなくなった。老いた母と息子、そして自分。近所に住む幼馴染。ここにいる。どこにも行けないまま、どこにも行かないまま。「その後」をただ、生きているーーー。高い堤防の上に立って、水平線の上に重く低く垂れ込める白い空。海風を感じながら、閉塞感に身を悶えさせる。終始そんな雰囲気のお話。淡々と、切れ目なく続いていくカセットテープみたい。最後まで行ったらキュルキュル巻き戻って、また最初から。リピート、リピート、リピート。音が伸びる。繋ぎ目で音が飛ぶ。同じところにある継ぎ目。「あの日」。仙台在住の書店員作家さんが書かれたとのこと。これはそこにいて、ずっと見ている人じゃないと書けないんだろうなと思う。(そう言うこと自体が物語に対する冒涜でもあるのだけど)この人はフラットな目で見ていたんだろうな。壊れて、なくなって、残されたものたちを。穴を。私もそこに立って、見たような気がする。ランキングボタンです。クリック頂くとブログ更新の励みになります!
2023.10.13
コメント(0)
書名マンガでわかる 自己肯定感低めでもうまくいく「心のクセ」読本 [ 山根 洋士 ]目次第1章 「自己肯定感低めの人」が仕事で悩まなくなる方法優等生ノイズ/ありのままの自分封印ノイズ/操り人形ノイズ第2章 「自己肯定感低めの人」のやりたいことの見つけ方我慢癖ノイズ/無関心ノイズ/完璧主義ノイズ/出ない杭ノイズ第3章 「自己肯定感低めの人」が人間関係をラクにする方法他人ファーストノイズ/他人が怖いノイズ/一匹狼ノイズ第4章 「自己肯定感低めの人」のパートナーシップの築き方愛情不信ノイズ/人間不信ノイズ/幸福恐怖症ノイズ/オンリーユーノイズ第5章 「自己肯定感低めの人」の親との関係親依存ノイズ/お母さん見下しノイズ/復讐ノイズ/パーフェクトマザーの呪いノイズ第6章 「自己肯定感低め」だから、自分らしさを取り戻せる感想「マンガでわかる」とあるけど、全編マンガではなくて、文字(どうして?)→マンガ(原因となるエピソード)→文字(なぜなら・どうすれば)、という構成でした。マンガがな…これ、プロなんやろうか。中高生がノートに描いている少女漫画みたいなクオリティ…。途中から気にならなくなったけど、最初「え??」ってなった。まあこういう本を読み漁ったところで、楽になるわけではないんだよね。でも自分の「心のクセ」を知ることは大事。同じ出来事でも、人によって捉え方がまったく違う。たとえば、私は率先して何かを指示して動かす、誰かに采配するということが苦手。先日仕事でそういうことがあって、私がまた例によって例のごとく「私ってなんてダメなんだ」とズドーンと落ち込んでいて、「私ってやつはなんにも出来ない」と泣き言を言っていたら、夫が「僕もそういうの向いてないから出来ないよ〜。だから得意な人に任せて、指示してもらうの待ってる」とニコニコ言うから、「え?」って思った。おま、それ、それでいいのか…?たぶんこういうことなんだろうな、と思った。一事が万事。ものごとの捉え方。受け止め方。この本は、それを幼少期に身に着けた「心のクセ」として、「メンタルノイズ」を直し、理想の人生を手に入れようという内容。自分の自己肯定感の低さに気づいているからこそ、あなたは伸びしろだらけなのです。という序文は勇気づけられる。私は「優等生ノイズ」(何かを出来る自分には価値があり、出来ない自分には価値がない)があてはまる。・仕事で叱られると過剰に落ち込む・外では常に気を張ってしまい、家に帰るとドッと疲れる・「できる自分」をアピールするためにマウンティングしてしまうきゃーやめてー!!(じたばたじたばた)で、これは子供の頃に「否定され続けたこと」が原因だという。あてはまるよねー。うん。思い当たる節しかない。古傷を抉られるぜ!大学生のときに「どうして自分はこんなにも生きることが苦しい(かった)のか?」と、ようやく向き合えるようになり、心理学系の本を大学の図書館で読み漁った。これは自分のせいなのか?私だけの問題なのか?ある本で「アダルトチルドレン(AC)」を知り、「機能不全家族」で育った子どもの特徴が自分に当てはまって「え、私これなのでは?」と思った。アダルトチルドレンにはパターンがあって、私は「優等生」と「道化師」。兄妹は「優等生」で「問題児」だったんじゃないか?まあそんなの自己診断なので、どうかなんて定かではないんだけど。その時初めて、「私の特性だけではなく、生育環境に問題があったとも言えるのでは?」と思った。すべてがすべて、「私のせい」じゃないんじゃないのか?すべてを責任転嫁するのは違うし、親になって親としてあることの難しさ(親もまたひとりの人間であるのだから)も感じている。すべての親は毒親だよな…。と、私は思っている(自分の存在も含めて)。その毒が強く効いてしまう子どもと、そうではない子どもがいる。優等生ノイズが強い人は、心のなかに自分の太鼓持ちをしてくれる舎弟を作ればいいのですって。自分を褒めて褒めて褒めて、ダメ出しを減らしていく。むずいのよな、これな!!息をするように自分にダメ出ししてるからな!でも私は大人だから、いつまでも親を原因だと言って甘えているわけにはいかないのだよ。「ありのままの自分封印ノイズ」もあるなあ。自分のままではダメだ、という強い思い。「他人が怖いノイズ」もある。わざと嫌われようとする「キックミー」という嫌われ役なんて、すごく当てはまる。偽悪的にふるまうことで相手の出方を探るようなところ、ある。「愛情不信ノイズ」では、「お母さん、お父さん、大好き」と声に出してみるワークをやる時に苦虫を噛み潰したような顔をするそうなんだけど、私これまず言えないんですが…。(声が出ない)自分がいろいろたくさん問題を抱えていて、まあそれでもこの自分でやっていくしかないわけで、折り合いをつけて足りないネジを補っていくしかないんだよね。松本大洋のマンガ『鉄コン筋クリート』で、シロが「ちっぱい(失敗)してんの。神さまいっぱい」と言うシーンが好き。「だからシロいっぱいネジ無いの。心のネジ……」そして相棒であるクロもまたネジが無いと言い、シロは続ける。「でもクロの無い所のネジ シロが持ってた。シロがみんな持ってた。」ランキングボタンです。クリック頂くとブログ更新の励みになります!
2023.10.12
コメント(0)
書名だいたい夫が先に死ぬ これも、アレだな [ 高橋 源一郎 ]目次シン・「地球の歩き方」/たかがヘア、されどヘア/筋肉対政治、最後の聖戦/子供たちよ/お(祖)父さんは総理大臣/話題のブロガー、「セイ」/見えなくっても大丈夫/役に立ちませんが、それがなにか?/日本の中心はシブヤ!/選挙ってなんだ?/マコさんとケイくん/本を読むなら、「獄中」に限る/わからなかったら、植物に訊け!/寂聴さんとアレ/イカゲームの本家は?/みんな悩んで大きくなった/19歳の頃/次の総選挙はクビライ・ハンに一票!/だいたい夫が先に死ぬ/誰かのいい子〔ほか〕感想タイトルから、「だいたい夫が先に死ぬ」から「妻はどうする」という話かと思ったら違った。ご本人が、NHKラジオ「高橋源一郎の飛ぶ教室」でご紹介されていて面白そうだったので読んでみた。(しかし自分の本をまるまるラジオで紹介するっていう宣伝すごいよな)サンデー毎日に連載されていたコラムで、2022年に書籍化されたものの続刊。短い話がたくさん入っているので、スキマ時間にも読みやすい。コラム、エッセイでもあるけど、ブックガイドのようでもある。とにかくこの人、めちゃくちゃ本を読んでいる。いったい何時読んでいるんだろう…??それもジャンルが広いし、漫画もたくさん読んでいて、すごい。犬養道子(犬養毅の孫娘)の『お嬢さん放浪記』読んでみたいなあ。「いちばん尊い方は?」の先生の質問に「トルストイ」と答えるひと。ずっと読みたいと思っていながら未読の『清少納言を求めて、フィンランドから京都へ』も、内容が私が思っているストイックな感じとは違うみたいで(「清少納言オタ、聖地巡礼す」みたいな話なの??)、読みたい。ル=グウィンの「オメラスから歩み去る人々」も、いろんなところでパロディというか、引用されたりオマージュが多いから読んでおきたいなあ。マイケル・サンデルの『これからの「正義」の話をしよう』でも引用されていたんだ。獄中での読書会に参加した記者の体験記『プリズン・ブック・クラブ コリンズ・ベイ刑務所読書会の一年』も読んでみたい。堀江貴文『刑務所なう。完全版』も面白そう。『時給はいつも最低賃金。これって私のせいですか?国会議員に聞いてみた。』も、タイトルが気になっていた本。読んでみたい。『阿佐ヶ谷姉妹の のほほんふたり暮らし』もそんなに面白いの?読んでみたい。『お寺の掲示板 諸法無我』なんて、なにそれめっちゃ面白そうやん。まさに私が好きなやつやん。…と、この本を読んでいると、どんどん読みたい本が増えていく…。ブックガイド、読書案内って、料理のレシピに似ているなと思う。再現可能であること。料理ならそのレシピで作れば、同じものができる(はず)。本であれば、その同じものが読める。美味しいかどうか、どう感じるか何を思うかは別であっても。これって魔法みたいだよなあ、といつも思う。「マコさんとケイくん」の話(眞子さんと小室圭さんの結婚話のあたりの時の話)で、この物語を読んでみたわたしの感想は、たった一つだけである。「人間には失敗する権利がある」ということだ。この「失敗する権利」のことを「自由」というのである。と高橋さんが言っていて、ちょうど『週末縄文人』を読んでいて感じたのと同じだと思った。自分の中で思いがけず本と本が繋がるのも、面白いよね。ランキングボタンです。クリック頂くとブログ更新の励みになります!
2023.10.11
コメント(0)
書名週末の縄文人 [ 週末縄文人(縄・文) ]目次1章 原始の火には神様がいた2章 石斧に宿った魔力3章 “ヒモ”は原始の発明4章 縄文人が土器に縄文を付けたワケ5章 竪穴住居から縄文の世界を覗き見る実用コラム:火の起こし方/石斧の作り方/ヒモの撚り方/土器の作り方感想毎日毎日デスクワークで仕事するサラリーマン。人生の意味を見失い、生活に疲れ、ふと「自分は何をしているんだろう?」と空を見上げる…。そんなとき、仲の良い同僚が言う。「俺と一緒に、現代の道具を使わず、自然にあるものだけでゼロから文明を築いてみないか?」そうして、週末に縄文時代を送る生活が始まった。まずは、火を起こすところから。(ちなみに2ヶ月かかった)…という、人気YouTuberの書籍化。いやもうこのさわりだけでめっちゃ面白そうやろ?おもろかったよ〜!私はタイトルと表紙が気になって手にとって(「182.ぼくはテクノロジーを使わずに生きることにした [ マーク・ボイル ]」みたいな話かなと思って)、本を読み終えてからYouTubeを見た。正直、1つめの火起こし動画なんて「若いあんちゃんらが内輪でキャッキャしてる」だけに思えて、動画から入ったら見なかっただろうなと思った。本はしっかり書かれているので、本だけでも面白いです。本→動画をおすすめする。ふだん本を読まないような中高生男子でも、心ときめかせそうな内容。火を起こす、石斧を作る、土器を作る。どうすれば良いのかわかないから、失敗の連続。なぜだろう?からのトライ&エラー。だからこそ、成功して完成したときの喜びはひとしお。そして身の回りにあふれるモノへの見方が一変する(ヒモってすげえ…)。縄文時代って、どう思う?いや私、誤解してたなと思った。未熟、稚拙、貧相、愚蒙。そんな印象がこの本を読んで覆った。火を起こすのがどれほど大変か。縄文土器に隠された知恵。竪穴住居を作る工夫。今の人間が何の知識もなくトライしても、出来ないことばかり。めちゃくちゃ最先端技術やん、縄文時代…。ってなる。著者たちが、考古館に「技術を学ぶために」縄文土器を見に行くの、最高にいかしてる。ヒントを求める彼らに、館長は「君たちの失敗がもっと見たいんだよ」と言う。失敗できる、っていうのは何というか、自由であることとも同じなのかもな、と感じた。それが喜びというか、いやもうやってらんねー!!ってなるけど、それでも。身体で得る知識。蓄積される「生きる力」。生きている、の実感。彼らは縄文時代から初めて、はて今は何時代にいるのだろうか?とYouTubeを見に行ったら、最近「飛び道具大革命、弓矢の誕生」でまだ縄文時代っぽかった。いやでも楽しそうよな、縄文時代。弥生時代になって農耕が始まると、週末だけでは厳しそうやしな…。ランキングボタンです。クリック頂くとブログ更新の励みになります!
2023.10.10
コメント(0)
基本情報・仕事でも日常でもまったく使わない完全趣味の英語学習。・2022年6月受験時はTOEIC870点(リスニング455点+リーディング415点)。・いずれ、TOEIC940点や英検1級が取れたらな。・毎朝起きてから1時間程度、勉強しています。・NHK語学講座(アプリ「らじる★らじる」「NHKゴガク」)での学習がメイン。・英語を学んでいるときの私の気持ち→「I Road(ラジオ英会話を学ぶ日々の心象風景の寓話)」ふりかえり寒くなってまいりました。朝、起きらんねえ…。「ニュースで学ぶ現代英語」は仕事の日に昼休みやることが多かったです。家だとすぐに気が散って遊んでしまうけど、外で勉強すると集中できるな…。(職場だと色々言われるし電話もかかってくるので、お昼休み外に出て勉強してます。)洋書は、このブログにアップするにあたり1ページもやってないのがバレるので慌ててやりました!笑ニュースで学ぶ「現代英語」の学習記録月曜日放送分米タイム誌 “次世代の100人”JAPANESE WOMAN INCLUDED IN TIME'S '100 NEXT' LISTこの人、本当に勇気がある。いろいろ言われるだろうけど、応援しています。火曜日放送分米大統領の次男を起訴BIDEN'S SON INDICTED ON GUN CHARGESindict(インダイト・起訴する)の読み方もそうだけど、cocoaが「コウコウ」と読む、ということのほうが衝撃だった。水曜日放送分クローン羊“ドリー” 生みの親が死去SCIENTIST WHO CLONED DOLLY THE SHEEP DIES羊のドリーは2月14日に死んでいて、「ヒプノシスマイク」の飴村乱数(クローン)も誕生日が2月14日なんだ、という二次創作をpixivで読んで震えたんだよね…。木曜日放送分“イグ・ノーベル賞” ことしも日本人が受賞JAPANESE WIN IG NOBEL FOR ELECTRIC UTENSILS TO ENHANCE TASTEイグノーベル賞大好きだ…。さらっと紹介されていた「上を見上げる人がいたらどれくらいの人が上を見上げるか」という心理実験がきになる。仕事終わりに電車を降りて、駅でひとが立ち止まって、「何かな?」とその先を見たら夕焼けがきれいで、あるいは月がきれいで、ひとりが立ち止まって写真を取った後に続々と同じように足を止めて写真を撮る光景が好き。救急車が通ります、とみんなが動きを止めて道を譲る時と同じ気持ちになる。金曜日放送分ハリウッドにYOSHIKIさんの手形JAPANESE ARTIST YOSHIKI HONORED IN HOLLYWOOD IMPRINT CEREMONY放送では触れられていなかったけど、ホームページの解説で「YOSHIKIさんの英語スピーチの一節です。意味は十分に伝わりますが、文法的には文章の末尾はthe American dreamとなります。」とそっと直されているところに愛を感じた。語学交換のはなし先週、「語学交換(Tandem/Language Exchange)」始めたお!」と話をしたんですが、まだ続いてます。登録したアプリはもう「出会い系?」という感じだったのでアカウント削除して、そこから知り合った2人とLINEで毎日会話してます。ひとりは、日本在住の外国の方で、私が日本語を教える。ひとりは、日本に住みたい外国の方で、私が英語を教えてもらってます。が、会話は日英ちゃんぽん。(そして2人とも英語が母語ではないけど話せる)なんというか、何回かやっているうちに英語の読み書きに「目が啓く」という感じがあって、回路が繋がっていくというか、バチバチと途切れた回路にシナプスの電気が走ってる感じ。うおお、すげー。しかし私の英語読解力はおそらく7割程度。そして日本語で言いたいことを英語に変換するのに、「ああでもないこうでもない」と時間がかかる。そこで、ちゃららら〜ん!文明の叡智!自動翻訳!(ほんやくコンニャク〜!)「LINE英語通訳」は公式アカウント(ほかにも韓国語、中国語があり)。LINEの「友達を探す」から「LINE英語通訳」を検索して友だち追加。話したい相手と、「LINE英語通訳」、自分の三者グループを作れば、投稿した会話を自動で翻訳してくれます。こいつがほんまに優秀やねん。そら現代の子は外国語勉強する気、なくすやろうなと思う。瞬時に翻訳してくれるし、昔のように翻訳に違和感がない。が、私は自分と英語通訳だけのトークで、辞書と翻訳のみに使っています。英語→日本語では、「こう言ってるんだ、なるほど私はここの単語のニュアンスが分からなかったんだな」。日本語→英語では、「私が言いたいことは、こう英語にすればいいんだな」。いちから調べるよりめちゃくちゃ時短で、忙しい社会人の英語学習におすすめ。英語日記つけたい人や、英語でTweetしたい人なんかも良いと思う。私が言いたいことを入力して翻訳した例。いやほんま、日本語で言いたい話を英語のレベルで言うの難しい。でも出来上がった翻訳文みたら、そんな難しい英語使ってないんですよね。要は「どう言うか」の変換スキルなのか。翻訳された英文をコピペして、添削してから相手に送ってます。この「添削できる」というのが自分に培われている語学能力で、AIでは出来ないところ!!ニュアンスとしておかしいところをちょこちょこいじる。そして「独学です」を「teach myself」というのか、などの言い回しも勉強になる。相手から長文で英文が送られても、怯まない私!LINE英語通訳を召喚!魔法の杖を一振り!コピーシテペッタン!(本好きの下剋上)イチから目を細めて眉間にしわ寄せて英文を読まなくて良い!らくちん!めあて・毎日ノルマをちゃんとやる(あとで苦しむのは自分)・洋書読みちびちび続ける・語学交換でLINEやりすぎない「ニュースで学ぶ現代英語」の日本語→英語トレーニング溜まっておりますねや。毎回溜まるねん。やりたくないから。だって難しいもん!!力つくの分かってるんですけどね。助詞と助動詞と冠詞が難しい。余談ほめほめカード娘が作ってくれた「ほめほめカード」。寝る前に娘が「褒めて」というので、「息しててえらい!」「朝起きてえらい!」「生きててえらい!」みたいな褒め方をしたら、私にも作ってくれました。秋アニメの話いやもうヒプマイ(ヒプノシスマイク)よ。下火になっていたのに、再燃しましたよ…。うつくしい!ふつくしい!!あっちもこっちも!!美人が多すぎる!!目が足りない!!!娘と一緒に二期の一話見て、娘が「面白いね」と言ったので、「じゃあ一期も見てみる?」と一期のおさらい視聴をしているんですが、私が常に解説を入れるのでもうこれウザい布教。Youtubeで各曲のTrailerを見せ、お気に入りのニコ動MADも紹介…(オタクへの道)。ちなみに娘は乱数と三郎が好きらしいです。「ママは?」と訊かれて「独歩だよ!独歩はね、この、新宿の麻天狼のメンバーで、一人だけサラリーマンで、このホストの人と幼馴染で一緒に住んでるんだけど、…」と長い説明をしたら(オタク長舌で饒舌)、「目の下のクマの人だね!」と認識された。うん…目の下クマの人…。アニメ見ながら実況TweetしたくてたまらないんだけどSNSしてない。海外のファンの反応も見たいし、阿鼻叫喚のタイムラインを眺めたい…。オンラインの世界の中心で愛を叫びたい…。ランキングボタンです。クリック頂くとブログ更新の励みになります!
2023.10.09
コメント(0)
書名マンガでわかる! 小学生のためのモヤモヤ・イライラとのつきあい方 [ 藤野 智哉 ]目次心の基本知識第1章 自分に自信がない…コンプレックスってなんであるの?第2章 友だちとうまくいかない…悪いのはアイツ?自分?第3章 いじめにどう向き合う?それぞれができること第4章 先生も親もウザい!大人っていったいなに?第5章 気持ちを整理して、自分を知ろう!心を守ろう!感想というわけで(2023.10.07「222.自信スイッチ 10歳からはじめるポジティブ習慣39 [ 中島輝 ] 」)、娘の登校しぶりをきっかけに改めて自分と向き合うことになったノマであった。この本は漫画部分が間に挟まれるので、娘も読んでくれるかなと思ったけど、内容が小学校高学年〜中学生くらいの感じで、小2の娘は漫画のところだけ読んでいました。・自分の「取扱説明書」をつくろう・気持ちをきりかえる「好きなことBOX」をもっておく・感情をコントロールする「つぼのワーク」といった項目は私にも参考になりました。自分のこと、好きですか?普通の人は(というのがどこの誰のことなのかわからないのだけれど)、好きなんだろうか。それとも、好きとか嫌いとかそもそも考えないんだろうか。私、何度自分に言い聞かせても、やっぱり自分のこと嫌いなんですよねえ。なんとか折り合いをつけても、この自分を好きになるんだと思い込もうとしても。ダークサイドが顔を覗かせれば、すぐに闇落ちしてしまう。お前なんてなんの価値もない。「小さい頃の自分を抱きしめる」様子を想像してみる、というのを大学生くらいの頃からずっとやっています。初めはまず「大きな私」が「小さな私」に手すら伸ばせない。触れるのが怖い。電流が走ったように慌てて手を離す。そしてその後なんとか手を触れても「小さい私」が全身を強張らせて怯えるので抱きしめられない。何度も何度も試してようやくぎこちなく抱きしめるように腕を(触れないように)回すけど「小さな私」は全身を硬直させている。頑なに、拒絶する。彼女は目を見開いて、赦さない、と怒っている。赦さない。誰を、何を?もしかしたら一生このままなのかもな、と慣れ親しんだ暗がり淵を覗き込んで思う。ハロー、ダークサイド。ドロドロとした黒い水面に映る私が笑う。誰よりも慣れ親しんだ憎悪のかたち。愛しているよ、お前しか目に入らぬほど。水面が揺らぐ。姿を変える。空白の顔。ひとりぼっちのあの子を、いつか強く抱きしめられるように祈る。引っかかれて、噛みつかれて、それでもかすかな力で、私を抱きしめ返してくれたなら。私たちが赦し、また赦されたなら。小さな私を迎えに行く。何度も何度も迎えに行く。"I hate you."彼女は言う。それが娘の顔をしているんじゃないかと、ふと思う。私が抱きしめようとして抱きしめられないのは、今ここにいる彼女なんじゃないかと。ランキングボタンです。クリック頂くとブログ更新の励みになります!
2023.10.08
コメント(0)
書名自信スイッチ 10歳からはじめるポジティブ習慣39 [ 中島 輝 ]目次はじめにー「自信」とは、自分に「いいね」といえること1章 自信はなにからできている?2章 習慣スイッチー毎日の行動で「考え方のクセ」をつくろう3章 特別スイッチー「気持ち」や「なりたい自分」に合わせて取り入れよう4章 魔法スイッチーつらいときの、おまじないおわりにー『ウサギとカメ』のカメになろう感想小2の娘が1学期に不登校っぽくなり、朝登校しぶりがありました。宿題が多い。終わらない。私はだめだ。「下敷きを使わなきゃいけないのに、使ってなかった」というだけで、漢字の書き取りをしていたページを丸ごと消しゴムを消す娘。私は何をやっても出来ない、これから先、私が生きていても何も良いことがない。ネガティブな言葉がとにかく溢れ出る。聞いていて辛くなる。仕事に行かないといけない。娘はパジャマで床に倒れている。苛々。焦り。娘はお腹が痛いと訴える。それでもなんとか送り出したら、熱が出たと電話がかかってくる。学校に相談し、担任の先生に色々とご配慮を頂きました。宿題を減らす、授業で当てるのを止める、声掛けの方法を変えてもらう。その後すぐにスクールカウンセラーの先生と親と子で、面談を設定していただきました。娘の、「言ったことをそのまま受け止めてしまう」、それも「真剣に重く受け止めてしまう」傾向のこと。小さな失敗でも許せないこと。「これくらい」がわからないこと。融通や加減がきかないこと。真面目すぎて、しんどくなってしまう性格。「このままでは2学期には学校に行けなくなるのでは?」「そしたらこの子は、どこに行けば?」「私、仕事やめないといけないのでは?」とも思ってフリースクールなども探していました。その後、結局、・夏休みを挟んで気持ちがゆっくりした(学童は毎日通っていたので、生活リズムは変わらなかったけど、授業や宿題がなかった)・通信教育の「ちゃれんじ」でタブレット学習を始めて勉強が楽しくなった(予習復習もばっちり。タブレット学習すげえ。)・歯列矯正を止めた(毎日やるアクティビティというノルマがあり、これも娘は「やらなきゃ」とパニックになっていた)で、2学期初日は怪しかったですが、1ヶ月経ったけどなんとか通えています。たぶん一番大きかったのは、・いろんなものごとを、「そのまま」でOK・できないことや、いやなことは「やらなくていい」と、夫が決めたことでした。習い事のスイミングでテストを受けるのが嫌なら、テストの回は休む。運動会のダンスが先頭になってしまった時は、すぐさま先生に相談して配置を変えてもらう(ここらへん、モンスターペアレントになっちゃうんじゃないかと私は思ったんだけど)。私からすると「甘やかし」だと思うことを、夫は是としました。スクールカウンセラーの先生に、私は「夫は、この子が障害にぶつかりそうだと察知すると、それを先に取り除いてしまうんです。それは果たして本当にこの子のためになっているんでしょうか?普通の子が乗り越えるものを、乗り越えないといけないものを乗り越えないままで、この子はちゃんと成長できるんでしょうか?」と言いました。先生は、「お母さん、どれだけ親が障害を取り除いてもね、つまずくんですよ」と言っていました。それで私も、「是」とすることにしました。夫が娘に優しく声掛けしていても、私はつい怒ってしまう。「これくらい頑張れ」と思ってしまう。そんなときふと気づいたんですが、私の心にあるのは「私は赦されたことないのに」と言う思いだったんですよね。嫉妬と羨望。それに気づいて、「人の幼少期の影響って相当根深いな!」と思いました。(というか「娘に影響を与える私のせいじゃないのか」と相当落ち込みました)娘にこういう本を読ませつつ(見えるところに置いても、中身が漫画じゃないと読んでくれないんだけどね)、自分が一番この手の本に書かれていることを必要としているのだな、とひしひしと感じる今日このごろ。この本では、自己肯定感を支える6つの力を、木に例えます。根っこは、自尊感情。自分を大事に思える力。幹は、自己受容感。「自分は自分のままでいい」と思える力。枝は、自己効力感。「自分にはできる」と思える力。葉っぱは、自己信頼感。自分を信じられる力。花は、自己決定感。自分で決められる力。実は、自己有用感。だれかの役にたてる力。この木を見たら分かるんだけど、私の木、グッラグラのカッスカスなのね。ぼろぼろでなんとか立ってる状態。「今日のいいこと」を毎日寝る前に3つ書く、というトレーニングも紹介されていたので、娘にやろうと持ちかけてみたら、「まず今日あったいやなことを3つ言おう」と言われ、さらに3つ言った後に質問タイムが設けられ、そんなことしてるうちに寝てまうわ!いいことに辿り着かれへんやんけ!ってなってますなう。ネガティブが育つ。この本に、赤ちゃんの頃にはみんな自信満々だった、とあってハッとしました。どこで私は、その自信を失ってしまったんだろう。子どもに自己肯定感を身に着けてほしいと思うなら、自分だってそうしなくちゃね。ということで、また自分と向き合い始めたよ、という話でした。…うまく書けないなあ。ランキングボタンです。クリック頂くとブログ更新の励みになります!
2023.10.07
コメント(0)
2023年9月に読んだ本まとめ198.白ゆき紅ばら [ 寺地はるな ]199.ふつつかな悪女ではございますが 雛宮蝶鼠とりかえ伝 [ 中村颯希 ]200.クロワッサン学習塾 [ 伽古屋圭市 ]201.もやもやしたら、習慣かえてみたら? [ 一田憲子 ]202.女の子たちと公的機関 ロシアのフェミニストが目覚めるとき [ ダリア・セレンコ ]203.なぜではなく、どんなふうに [ アリアンナ・ファリネッリ ]204.SPY×FAMILY 家族の肖像 [ 遠藤達哉 ]205.エコバッグ・ブック [ 塚本太朗・赤木真弓 ]206.おうちワークの文具術 [ 高橋拓也 ]207.今日着る服がない!を解決する魔法の呪文 [ 佐藤加奈子 ]208.最期まで在宅おひとりさまで機嫌よく [ 上野千鶴子 ]209.最後の晩ごはん 兄弟とプリンアラモード [ 椹野道流 ]210.ふたり 皇后美智子と石牟礼道子 [ 高山文彦 ]211.あなたはここにいなくとも [ 町田そのこ ]212.深く、しっかり息をして [ 川上未映子 ]213.黄色い家 [ 川上未映子 ]214.ふつつかな悪女ではございますが2 雛宮蝶鼠とりかえ伝 [ 中村颯希 ]215.塞王の楯 [ 今村翔吾 ]216.家事か地獄か 最期まですっくと生き抜く唯一の選択 [ 稲垣えみ子 ]217.もう食材をダメにしない!お料理&キッチン整理術! [ 池田暁子 ]218.ベスト・エッセイ2023 [ 日本文藝家協会編 ]219.つながらない練習 [ 安藤美冬 ]220.執事のダンドリ手帳 [ 新井直之 ]221.脱!しあわせ迷子 世界の幸福国を旅して集めた幸せのヒント [ 堂原有美 ]9月の読了本は、24冊でした。203.なぜではなく、どんなふうに [ アリアンナ・ファリネッリ ]215.塞王の楯 [ 今村翔吾 ]の2冊が良かったです。9月終了時点での2023年ベスト10冊1月007.テヘランでロリータを読む [アーザル・ナフィーシー]2月045.目の見えない白鳥さんとアートを見にいく [ 川内有緒 ]3月056.編めば編むほどわたしはわたしになっていった [ 三國万里子 ]058.パリの空の下で、息子とぼくの3000日 [ 辻仁成 ]4月076.人新世の「資本論」 [ 斎藤幸平 ]084.語学の天才まで1億光年 [ 高野秀行 ]5月107.英語と日本人 挫折と希望の二〇〇年 [ 江利川春雄 ]6月136.千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語の小説家になった話 [ 済東鉄腸 ]7月151.虹と雲 王妃の父が生きたブータン現代史 [ ウギェン・ドルジ ]8月なし9月203.なぜではなく、どんなふうに [ アリアンナ・ファリネッリ ]2月の036.もしも彼女が関ヶ原を戦ったら [ 眞邊明人 ]を抜いて、1冊追加。2023年の課題図書 進捗状況2023.01.03「2023年の課題図書48冊」9月は1冊210.ふたり 皇后美智子と石牟礼道子 [ 高山文彦 ]を読みました。これから読みたい本さみしい夜にはペンを持て (一般書 431) [ 古賀 史健 ]素敵な圧迫 [ 呉 勝浩 ]コンビニ兄弟3 ーテンダネス門司港こがね村店ー (新潮文庫nex(ネックス)) [ 町田 そのこ ]リスペクト R・E・S・P・E・C・T (単行本) [ ブレイディみかこ ]吾輩は英語がペラペラである ニッポンの偉人に学ぶ英語学習法 [ 大澤 法子 ]わたしたちに翼はいらない [ 寺地 はるな ]ハケン飯友 僕と猫の、小さな食卓 (集英社オレンジ文庫) [ 椹野 道流 ]2023年に読んだ本・2023年1月に読んだ本まとめ/これから読みたい本・2023年2月に読んだ本まとめ/これから読みたい本・2023年3月に読んだ本まとめ/これから読みたい本・2023年4月に読んだ本まとめ・2023年5月に読んだ本まとめ/これから読みたい本・2023年6月に読んだ本まとめ/これから読みたい本・2023年7月に読んだ本まとめ/これから読みたい本・2023年8月に読んだ本まとめ/これから読みたい本2019年から2022年に読んだ本・2019年に読んだ本213冊まとめ/ベスト10冊・2020年に読んだ本255冊まとめ/ベスト10冊・2021年に読んだ本310冊まとめ/ベスト10冊・2022年に読んだ本336冊まとめ/ベスト10冊ランキングボタンです。クリック頂くとブログ更新の励みになります!
2023.10.06
コメント(0)
書名脱!しあわせ迷子 世界の幸福国を旅して集めた幸せのヒント [ 堂原有美 ]目次序章 会社を辞めて、世界一周の旅に出る1 北欧2 ヨーロッパ3 アフリカ4 中東5 アメリカ大陸6 オセアニア7 アジア終章 幸せになるためのヒント感想タイトルが気になって手に取った本。しあわせ迷子。著者は、広告代理店に勤めていたが、「「世界一幸せという国に行けば、何が幸せか分かるのでは?」と27国を巡る世界一周の旅に出る。ポジティブアクティブだな…。幸福な国の指標は2つある。ひとつは、国連のランキング。北欧諸国が軒並み上位を占めるあれだ。GDPや社会的支援、健康寿命などが総合的に反映されている。そしてもう一つのGullp&WINの「世界幸福度ランキング」では、主観的な国民の「幸せかどうか?」を表しており、経済や制度は関係がないため、発展途上国も多くランクインする。ちなみに、1位はフィジー(日本は18位)。著者の滞在は旅行みたいなもので、あくまでも表層的で限定的なところしかそれぞれの国で見えていないんだろうなあとは思うのだけど、それでもやっぱり「幸せって何なんだろうね」と考えてしまう。「幸せの国」なはずのどの国にも問題はある。興味深かったのは、オランダでは子どもの学校の入学書類に親の学歴を書く欄があること。これは、読み書きができない子どもを早く見つけて集中的に対処するためなのだという。「平等に扱うこと」が果たして本当の「平等」なのか?を考えさせられる。ラテン系国家は「文化」が豊かで、生活に必要なもの(衣食)を文化と捉えて発展する、「無駄」や「楽しみ」「多様性」を文化にしていくというのも面白い。一方のゲルマン系やスラブ系国家は「産業」として捉えるから、生活に必要なものはビジネスや資源として考えて発展させていくのだそうだ。なるほど〜。コスタリカが非軍事国家だというのも知らなかった。軍備にかけるお金を教育や福祉にまわしているのだそうだ。フィジーでは、西洋人が「怠惰な生活」として捉えた暮らし(そして貨幣経済が導入される)こそが豊かだったのでは?と考えさせられる。お金があることが豊かではない。なければ、分けてもらえば良い。助け合って、話し合って、笑い合って、みんなでなんとかすればいい。うーむ、共同体こそが人間の幸福であるのだろうか…。フィジーといえば、『遠い海から来たCOO』の舞台。私は子どものころにアニメで見て、それから憧れている。この間見たブータン映画「ブータン 山の教室」。国民総幸福量(GNH)を尊重する国で、高等教育を受け英語も話せる主人公が、教員になった代わりの御恩奉公のような制度で、ブータンの超辺境で教師をするお話。そこの村の村長は言う。「この国は幸せの国のはずなのに、あなたのような優秀な若者が、どんどん国の外へ出て行ってしまう」。幸せってなんだろうな、とこの映画を見ていても思った。なんにも無い。子どもたちは外から持ち込まれた物資に目を輝かせる。でも一番喜んでいるのは、「学べること」であり「知識」。でもそれを身に着けた先生は、外へ出て行ってしまう。日本は、相対的に見たら安全で安心で豊かな国だ。それでも「しあわせ迷子」になってしまうのは、なぜなんだろうね?何をどうすれば、「ここで、わたしは、しあわせだ」と思えるんだろうか?ランキングボタンです。クリック頂くとブログ更新の励みになります!
2023.10.05
コメント(0)
書名究極の“マルチタスク”を実現する 執事のダンドリ手帳 マスター版 [ 新井直之 ]目次1 「執事のダンドリの秘密」の巻2 「脱!凡ミス」の巻3 「計画を立てよう」の巻4 「スピードアップする!」の巻5 「もっと協力しよう」の巻6 「シンプルに整理しよう」の巻7 「サプライズを起こそう」の巻8 「プライベートも華麗に美しく」の巻感想毎年、この時期になると手帳熱が高まる。で、これは執事の手帳の中身が見られるのかと思ったら違った。著者は、日本バトラー&コンシェルジュ株式会社代表取締役社長。…日本に執事を派遣する会社があるんだね?!!執事とは「プライベートの秘書」だと著者は言う。ハウスキーピングから送迎、案内、手配などの総合コンシェルジュ。顧客の要望にいかに応えるか、マルチタスクを追求する。その仕事の進め方などについての、「お仕事ハウツー本」でした。手帳本ちゃうかった。「空港に向かう途中、2時間で500本のカルピスウォーターを確保せよ」とか、もうなんのミッションやねん。しかし書いてあるお仕事の「抑えどころ」の話は、一般の企業にも通用する内容。「自分目線での完璧を目指さない」「落ち着いて、やるべきことを改めて考え、まとめられる作業をまとめる」…など。書類整理は、「時系列順に封筒に入れる(○年○月)」(繰り返し使い、重要なものだけ)。あとはすべて「スキャンして捨てる」のだそうだ。これ本当にやりたい。私はひたすら時系列順にファイリングしていってるんだけど、これ何でもかんでもファイリングするからちょっと破綻してきてる。会社のパソコン、チェーンで繋がれてる&Wi-Fi飛んでなくて有線だから、前の会社みたいに資料データ化してOneNoteで管理しても、会議なんかで参照できないんですよ…。毎回ごっついリングファイル持参して会議に出てる…。私はOneNoteは、「時系列ごと」のノートと、「テーマごと」のノートを分けていて、それも入れ替え自在だし、検索もかけられるし、最高だったのにな…。最後にダイエットの成功原則として、「1kg=7200kcal」を減らせば痩せるというのはテラ正論。ぐうの音も出ない。著者はこれでダイエットに成功したというのだから、真理なんだよな。そんなに食べてる気がしなくても食べてるんだろうなあ。先日の人間ドックで去年よりかなり体重が増えていて(てへ★)、「基礎代謝がどんどん落ちていくから、運動の習慣を身に着けないとこれまで通り生活してたらダメだよ」と言われた。基本が晩ごはんたっぷり、そしてすぐ寝るというスタイルだもんな!そりゃ太るな!年末まで重点ダイエット期間に入りましたが、痩せねえ。平日に痩せて週末に戻る…。笑ランキングボタンです。クリック頂くとブログ更新の励みになります!
2023.10.04
コメント(0)
書名つながらない練習 [ 安藤 美冬 ]目次第1章 SNSとつながらない8つの練習ー心をすり減らさない方法第2章 情報とつながらない6つの練習ー答えに迷わない方法第3章 人とつながらない7つの練習ー自分自身を守る方法第4章 常識とつながらない7つの練習ー自分らしく生きる方法第5章 ネガティブな感情とつながらない7つの練習ー穏やかに過ごす方法第6章 ハートとつながるための7つの練習ー毎日がときめく方法第7章 本当に大切なものとつながるための6つの練習ー力強く進む方法感想うーむ。オフグリッド、デジタル断捨離、デジタルデトックス系の本かと思ったんだけど、冒頭はそういう内容だけど後半はなんか違った。韓国のスピリチュアル系ゆる自己肯定エッセイ本に雰囲気が似ている。著者は、作家でコメンテーター。元々SNSで有名になった人?ネットが繋がらない船の旅に出ている間、SNSへのアップに何を必死になっていたのかと気付く。その後、アカウントを削除。SNSは本当に時間泥棒だよね…。ちょっと見るだけ、調べるだけのつもりが、気づけば何十分、何時間も経っている。まさに時間が「溶ける」。メールト、溶けてしまいそう。で、溶けた後に何が残っているかというと、漠然とした罪悪感のようなもの。苦味。後味の悪さ。いや、楽しいんですよ。楽しいからやっちゃうのよ。でもその楽しさって、何というか、刹那的なものが多い。投稿する、「いいね」をつける、情報を追いかける。何を必死になっているんだろう、とふと我に返る。そうやって何度もSNSをやめて来た。でもしばらくすると寂しくなって「SNSやりたい」ってなるんだけど。口さみしいみたいな時は、飴玉みたいに「Google Discover」見てたりするもんね。著者は、SNSをやめる時にステップ1:時間を制限するステップ2:スマホからアプリを削除するステップ3:アカウントを退会するというステップを踏んで2年かけてSNSをやめた。私は「時間制限」しても結局破っちゃうし、ブラウザだと見にくくていきなり「やめまーす!」と退会しちゃってからアプリ削除する…というやめ方をしました。そしたらすごく楽になった。これまでしょっちゅうスマホを手にとって、アプリ立ち上げてチェックしていた。でもあれって、何だったんだろう…。私は、現実にいたくなくて、仮想の世界に救いを求めていたのか。そこで生まれた出会いや繋がりは、今でも私の心を温めてくれる。もらったメッセージはスクリーンショットして保存してあって、心が弱った時に読んだりしてる。アルバムみたいに。このブログだってやめたら、膨大な時間が生まれるし、「更新しなきゃ…」という重圧から解き放たれると思うのだけど、これはまだやってます。いつまでやるのか。コンコルド効果。ブログは自分の好きなタイミングで、好きな量を発信できるのが好き。反応がないのは寂しいけれど(無人島にいる気分だ)、反応がないのが普通なので気にしなくて良い。つながらない練習、というのは、元々つながりがたくさんある人なのだろうな。私なんて孤独な人間ですので、気付けば「わたしの老後どうなるのだろう」と怯えている。つながらない練習でなく、わたしには現実に「つながる練習」が必要なのでは…。ランキングボタンです。クリック頂くとブログ更新の励みになります!
2023.10.03
コメント(0)
基本情報・仕事でも日常でもまったく使わない完全趣味の英語学習。・2022年6月受験時はTOEIC870点(リスニング455点+リーディング415点)。・いずれ、TOEIC940点や英検1級が取れたらな。・毎朝起きてから1時間程度、勉強しています。・NHK語学講座(アプリ「らじる★らじる」「NHKゴガク」)での学習がメイン。・英語を学んでいるときの私の気持ち→「I Road(ラジオ英会話を学ぶ日々の心象風景の寓話)」ふりかえり「ニュースで学ぶ現代英語」がセレクション放送(再放送)週。はい!ご明察のとおり、サボりまくっていましたね。毎朝何してたんだろう…よく寝て、ブログ書いてた…かな…?溜まっていた「ニュースで学ぶ現代英語」のシャドーイング、反訳トレーニングは、日曜日にまとめてやっつけでやりました。「ニュースで学ぶ現代英語」の再放送、「ラジオ英会話」、「ボキャブライダー」の聴取は出来ました。「NHK WORLD NEWS」「BBC GLOBAL NEWS」も毎日聴いていますよ。まったく頭に残らない聴き流しだけど!本当に英語学習のモチベーションが地を這っていて、「楽しくない」「もうやめよっかな」と思っていました。そこで、「言語学習交換」(Language Exchange, Tandem)サイトに登録してみました。いやもうね、来るわ来るわ、「ハーイ」「何してる?」みたいなの送ってくるだけの男性からのメッセージが。うんざり…。そんな中で、「どこどこに住んでいて、日本語を勉強しています。よかったら一緒にお互いの言語を交換しませんか」というような誠実なメッセージを送ってくれた人と、LINE交換して英語と日本語で会話始めました。で、私めっちゃ英語できるようになってるやん…と思ったんですよ。10年前くらいに英語環境に仕事で短期滞在し、もうそんとき「俺は貝になる」という状況だったのです。それに比べたら、今はどうよ。言っていることも、細かいニュアンスはともかく分かる。言いたいことも、ざっくり伝えられる。日常の軽いコミュニケーションなら、問題ないのでは…?!すげー、英語勉強してきてよかったー!!しかし「ん?これどういう意味だろ?」という時にすかさず「LINE英語通訳」を召喚してコピペしてAI翻訳してもらってる。人類の叡智。英語で文章書こうとすると、鎖で手足を縛られて海に沈められてるところから藻掻いて脱出しようとしているみたいな心境になります。相手からめっちゃリプライ来る、まだ投げ返してないのにー!!お、溺れ死ぬ…!!ただ、私めっちゃ面倒くさがりで、人間の距離感が詰まってくると全力で逃げたくなるので、ちょっとこれいつまで続けられるかなってなってます。挫折したらごめんね、マイタンデムフレンド。ゆるくやろう。めあて10月のハビットトラッカーを作りました。今回はですね、カレンダー形式をやめまして、ラジオ放送系は「○月○日放送分をやった」というのが分かりやすいようにしました。洋書はページ数にしてみました。これ早くもう終わりたい心の重荷。あと線をフリーハンドにしてみたり、色塗りは最近入手したカラーシャープペンに。「踏み台昇降」はおよそ出来ていないのでルーティンから削除。どうにも私、「枠」があって、毎日決まって「それをやる」は出来るんだけど、そうじゃない自由意志に任されているものが出来ないようです。今週はまた「ニュースで学ぶ現代英語」をがんばろー。余談朝ドラ「らんまん」最終回最初こそ夢中になっていたけれど、竹雄の登場回数が減ったあたりから、土曜日の「おまとめ版」だけを見ていた朝ドラ「らんまん」。いやもう、私ほんま飽きっぽいねんな!最終週はちゃんと見よう、と月〜金の放送を録画。土曜日にまとめて見ました。月曜日に「おいおいそっから始まんのかい」となり、そして時系列がそのうち月曜日に戻るのだろうと思ったら最後まで戻らなかったから余計に「月曜日は何やったんや…」となりました。アフターストーリー入れたかったんかな。でも金曜日の最後は、初回と同じあの「おまん、誰じゃ?」で終わりたかったんか。スエコザサのシーンにテーマソングが被されてくるところは、うるっと来てしまいました。うん、「カムカムエブリバディ」以来に見た朝ドラ、面白かった。次は見ないけど。秋アニメで、秋アニメですよ…。もう豊作だから何見ればいいんか分からん。見きれない…。★視聴決定進撃の巨人 The Final Season 完結編 後編SPY×FAMILY Season2ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- Rhyme Anima +オチビサン薬屋のひとりごと★とりあえずチェックするお嬢と番犬くんティアムーン帝国物語~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~でこぼこ魔女の親子事情とあるおっさんのVRMMO活動記冒険者になりたいと都に出て行った娘がSランクになってたミギとダリ柚木さんちの四兄弟。私の推しは悪役令嬢。「陰陽師」はNetflix限定なのなー!残念。ランキングボタンです。クリック頂くとブログ更新の励みになります!
2023.10.02
コメント(0)
書名ベスト・エッセイ2023 [ 赤木明登 ]目次赤木明登 工藝家の夢阿川佐和子 松岡享子さんの教え秋田麻早子 青と黒のお話浅田次郎 アジフライの正しい食べ方荒俣 宏 木を見て、鳥も見ること石田夏穂 気分はビヨンセ磯野真穂 ありのままの自分とは稲垣栄洋 雨が降るって本当に不思議です。えっ、不思議じゃありませんか?今井真実 おいしい物語上田岳弘 メタ・メタバース内澤旬子 どう考えてもおかしい内田春菊 隠れマッチョ大辻隆弘 漕代駅小川 哲 ぼくらの第二次世界大戦奥泉 光 オンラインの日常で角田光代 はじまりの旅鎌田裕樹 本と引越し川添 愛 心に残る 猪木の言葉神林長平 「フィクション」の力岸本佐知子 栗きたやまおさむ あの素晴らしい愛桐野夏生 女ともだち鯨庭 石膏のヒポグリフ久栖博季 末裔の足裏黒井千次 日記帳 隙間だらけ上等小池昌代 みなしご小池真理子 月の光とクリスマス郷原 宏 巨星は一日にしてならず佐伯一麦 耕せど 風は冷たい春酒井順子 “オンラインアグネス”、登場佐藤利明 情熱のミスター・ダンディー佐藤洋二郎 生きているだけで幸福沢木耕太郎 ただそれだけで沢野ひとし 兄のピッケル茂山千之丞 代役、有リマス篠 弘 梅雨入りの「伝単」柴田一成 宇宙人杉本昌隆 走る棋士鈴木伸一 藤子不二雄Ⓐさんを悼む須藤一成 ゾウ青来有一 「石原慎太郎」という物語関田育子 演劇は「恥ずかしい」大道珠貴 おかしかねえ おかしかねえ髙田 郁 つくし武田砂鉄 (笑)でこの笑いは伝わるか田中慎弥 生き残った者として中山祐次郎 間違えてはいけない問題七尾旅人 犬の暮らしの手帖乗代雄介 教えてあげたい服部文祥 あるがままを登る林 真理子 母校へ、ただいま!平岡直子 幽霊平松洋子 繰り返す藤沢 周 白紙の手帳藤原智美 映画館は社会と地続きだった藤原麻里菜 天井を見続ける古川真人 あぶない、落ちるぞ!ブレイディみかこ 千里の道も地べたから細川護熙 寂聴さんのいない京都細馬宏通 「伏線」と「回収」穂村 弘 命の時間 錯覚と凝視堀江敏幸 嘘でもいいから本田秀夫 「絆」に二つの意味町田 康 西村賢太さんを悼む松尾スズキ 宮沢章夫さんを悼む三浦しをん オヤジギャグの道理三崎亜記 粉モノ・ダイバーシティ宮田珠己 古地図は間違っているほど楽しい村田あやこ 「路上園芸」という小宇宙村田喜代子 電気が消えた!森田真生 さいごのかずは山内マリコ すてきな机上旅行柚木麻子 夜の釣り堀夢枕 獏 ファンタジーに捧げた肉体綿矢りさ 野菜が甘い感想前年に新聞や雑誌などに掲載されたエッセイから、選ばれた「ベストエッセイ」が集められたもの。編集委員は、角田光代、林真理子、藤沢周、堀江敏幸、町田康、三浦しをん。毎年出ていて、一つ一つが2〜3頁程度の分量で読みやすい。スキマ時間に一編読める。その時時の、コロナだったり亡くなった方だったりを扱ったエッセイも多く、後から読み返すと「ああ、この年はこんなことがあったなあ」と感慨深いタイムカプセルのようでもある。(これまでのレビュー。あれ、2020と2021は読んでなかったっけ?)・ベスト・エッセイ2019 [ 日本文藝家協会 ]・ベスト・エッセイ2022 [ 日本文藝家協会 ]短いエッセイだけれど、「あ、このひと好きだな」という書きぶりの書き手がいる。作家だけでなく、いろんな人が書いたエッセイがあるので、読み終えた後に筆者紹介でプロフィールを見て「ああ、この人はこういう人なのか」と確認するのも面白い。そして何より、「私がこのエッセイ集のなかで一番お気に入りなのはどれかしらん」と探すのも楽しい。今回だと、私は岸本佐知子「栗」かな。栗とウニは親戚だったのではないかと、感動の再会シーン(イガとトゲが刺さり合う)まで妄想するのが可笑しくて、顔がほころんだ。あとは、何気なく読んでいた「ぼくらの第二次世界大戦」。「日本が戦争をした」という文章を「僕たちが戦争をした」という文章に読み替えなければならない。そのためにはまず、かつて起こった歴史上の戦争を「理解」しなければならない。「馬鹿だったから愚かなことをした」というところで歩みを止めずに、「たしかに、こういう状況に追い込まれたら戦争に向かってしまうかもしれない」という地点まで進まなければならない。戦争を「他人事」ではなく、「自分の身にも起こりえること」だと理解すること。愚かな行為に至るまでの過程を知ること。「敗戦」というのが最終的な答えであるならば、その途中式を描くこと。ここを読んでいて、「ああ、分かる。そう、『なぜではなく、どんなふうに』なんだ」と思って読み進めていたら、だから『地図と拳』を書いたんだ、と続いて「えっ?」となって書き手を確認した。小川哲さんだった。・地図と拳 [ 小川哲 ]がどういった想いで書かれたのか、その背景がエッセイに書かれていた。なんというか、ふらっと入ったバーでたまたま小川さんが隣に座っていて、意図せずその裏側を訊いたような、ちょっとドキドキする感じがあった。山内マリコさんの「すてきな机上旅行」では、リアルにそんな出会いがある。憧れていた筑紫哲也さんに、アルバイトをしていたカフェでばったり出会った山内さん。筑紫さんの趣味が「机上旅行」と聞き、「筑紫哲也っぽい!」と唸る。そして時は経ち、2020年。コロナにより海外旅行ができなくなり、山内さんは「机上旅行」を思い出す。ヴィクトリア朝時代、男性名を名乗って発表されたジョージ・エリオットの『回想録ヨーロッパめぐり』。1850年代、パートナーのゲーテ研究(当時はまだゲーテ没後22年で、ゲーテを直接知る人にインタビュー出来ていた)に同行し、ジョージ(本名メアリ)はワイマールへ旅する。山内さんは、Google Mapに星をつけながら、本を読み進める。前に、・読んで旅する海外文学 [ 重松理恵 ]を読んで、本で世界を旅するのも面白そうだと思ったけれど、その国を舞台にした本も良いけれど、実際の紀行文ならより楽しいだろうな。私もやりたい!机上旅行。平岡直子「幽霊」は、朝型人間と夜型人間が同時に起きている時間を「糊代のような部分」と呼び表しているのが秀逸。『ベスト・エッセイ2022』の武田砂鉄「部屋にいる感じ」とも似ている。これも選者の趣味か。穂村弘「命の時間 錯覚と凝視」は、年をとると「○歳○ヶ月」と呼ぶようになる、という話。そして私たちはまた、生まれて間もない頃は「○歳○ヶ月」と呼んでいたのだと。月単位で命を見守る、そのはじめと、おわり。武田砂鉄「(笑)でこの笑いは伝わるか」は、『ベスト・エッセイ2022』でも万城目学「(笑)わない作家」がありましたね。編者の中に(笑)が引っかかっている人がいるんだろうか。杉本昌隆「走る棋士」は、棋戦では遅刻時間をそのまま引かれたり、長時間の場合三倍引かれるなんてこと知らなくて「へえ」と思った。茂山千之丞「代役、有リマス」も、狂言師って全部の役が出来るから全員代役できるのね?!と驚いた。すごいよね、それ。いろんな味が出てくる「サクマドロップス」みたいなエッセイ集。さて、あなたのお気に入りは、どれですか。(ちなみに私、ハッカ味はきらい!)ランキングボタンです。クリック頂くとブログ更新の励みになります!
2023.10.01
コメント(0)
書名感想稲垣えみ子さんの『家事か地獄か』を読み、お料理本や家事本、ミニマリスト本を読みたくなり物色。池田さんの汚部屋脱出コミックエッセイ『片づけられない女のためのこんどこそ! 片づける技術』『必要なものがスグに! 取り出せる整理術』が好きで何度も繰り返し読んでいるのだけれど、これは読んだことがなかった。池田さんは「あるもので作る」事ができず、スーパーにいっても売り場をぐるぐる回って結局お惣菜やお弁当を買って帰ってしまう。「残りものでぱぱっと」料理が出来るようになることが夢だけど、どうすればそうなるのか分からない…。メニュー考えて、と思った瞬間池田さんがフリーズしてるの、めっちゃわかる〜!!冷蔵庫から肉の「くさっちゃうよくさっちゃうよ」「はやくはやく」という声に毎日追いかけられている気分だ、というのもすごーく分かる。思うんだけど、片付けが出来ない人(私)って、料理も同じことで悩んでない?脳内キャパシティの問題なんかな?ワーキングメモリが少ないから?そこで、池田さんは定番メニューをレパートリーに追加し、キッチンの動線を見直し、冷凍保存を身に着け、買い出しを工夫。最後には「自分なりの解決法」を見つける。私は池田さんのエッセイの「自分なりの解決法」を見つけるまでの試行錯誤のぐちゃぐちゃしたところが好きで(身に覚えがあるから親近感が湧く)、今回は料理の本なのだけど半分以上を「キッチンの整理」が占めていたのが面白かった。いやでも、池田さんのキッチン、モノが多い…。収納方法工夫しても、これだけ多いと管理が大変なんじゃないか。私は常々、「モノを減らせ、話はそれからだ。」を何か生きているときの不便さに当たった時の座右の銘にしている。不便を感じる→それを解消として何かを「買う」(増やす)が多いが、それよりも「減らす」ほうが効果が大きいという経験則。しかしさあ、みんなほんま、毎日ごはんどうしてんの?休日まとめ作り置きとか半調理とか冷凍とか調理方法固定とかメイン食材固定とか、色々試してみたけど、今の私はもう8年?作り続けて、「ごはん作りたくない」「ごはんのこと考えたくない」というところに行き着いている(早いな)。今は、★月曜日 宅配生協で翌々週到着の食材を注文 献立は考えず、税込6,000円以内で買いたいもの、使い勝手のよいものを買う。 大体買うのは、 牛乳、こんにゃく、油揚げ、納豆、豆腐、蒸し大豆 もやし、コールスロー(カット済サラダ)、きのこ 人参、玉ねぎ、じゃがいも、ごぼう、かぼちゃ、れんこん、さつまいも 冷凍の骨取り切り身魚、レンチンするだけのコロッケ ボイルするだけの煮魚やハンバーグなど 調味料なども宅配生協で買う。 揚げないといけない半調理品は、油も高いし熱いし面倒なので買うのを止めた。★火曜日 宅配生協配送日 朝、注文したものをウェブで確認し、何を作るか大雑把に考える、けど忘れる。 思いつかないときは、保育園の帰り道に息子にアイディアを募集(息子は自称「レシピスト」)。 夜、届いたものを卓上に並べインスピレーションの赴くまま、とにかく何か作る。 届いた野菜の加工が目的(私は「息の根を止める」と呼んでいる)。 煮たり焼いたりチンしたり。 「レンチンしてザルにあげて和える」のが一番手軽で好き。 単品でも成立するし、組み合わせ次第で何通りでもいける。 品数豊富になるし、翌日以降も温め直さず出せる。 私は「とりあえずナムっとけ」と言っている。 だいたい1時間で7品くらい作るので、この日は夕食が遅い。 洗い物もたくさん…。★水曜日・木曜日 火曜日に作ったものを食べる。 2日間ごはんのこと考えなくていいし、作らなくて良いのが最&高過ぎる。 水曜日はたくさんおかずがあるので、「出すだけ」の豆腐くらいを足す。 木曜日はおかずが減っているので、「温めるだけ」「レンチンするだけ」のものを足す。 気力があれば「焼くだけ」も可。意地でも包丁とまな板を使わない。★金曜日 イヤッフー週末だぜヒャッホーイとなって気力があるときは、日持ちする野菜と冷凍の肉などで何か作る。 一週間分の気力体力も尽きているときは、ごはんだけ炊いてレトルトカレーや、海鮮(冷凍)丼。★土曜日・日曜日 夫はスーパーめぐりが趣味なので、夫が買ってきたもので適当に何か作る。 (私はほぼスーパーに行かないので、一緒に行くときはレジャー気分。) 休日に働きたくなさすぎて、「焼肉、鍋、冷しゃぶ」登場回数が多い。 日曜日は多めに作り、月曜日の晩ごはんにする。とにかくもう、「いかにご飯のことを考えないようにするか」「いかにご飯を作る回数を少なくするか」を考えていて、同じものをひたすら作ってますね!「焼く・レンチン・煮る」×「調味料」で考えてる。鍋で煮るのは時間がかかるのであまりせず、ごはんの予備があるときは炊飯器で煮物を作ったりもしています。お皿は平皿ワンプレート。ご飯茶碗は使いません。汁物はなし。休日の昼ごはんは「うどん・ラーメン・パスタ・そば・そうめん」がダントツ多く、「ごはん・晩ごはん残り・冷凍冷蔵おかず」のときもあるのですが、そのときに「インスタントの汁物」をつけることで特別感を演出しています。保育園からの帰り、息子と夜7時前に歩いていると、良いにおいがしてくる。「あ〜今日の晩ごはんなんだろ…って私が作るんか」という絶望に何度襲われたか。究極はもう「作らないこと」なんだろうと思う。毎日スーパーで買うのも時間がかかるし、高くつくし、健康面でもどうなんかなと思う。ということで、今は「とにかく何日かに1回は頑張る」だけやってます。夫は「白ごはん」が大好きで、自称「ごはんさえあれば満足、納豆か卵があればいい」という人。(でもほんまに毎日そんなんやったら不満が出るのは明白)「もっと簡単でいいよ」とよく言われるんですが、私が嫌。色んなものがたくさん並んでいて、色々食べられるのがいいんだよ…。って「なるべく作りたくない」には逆行してるんだけども…。自分がやりたからやっているんだ、っていう納得も、必要よな。ランキングボタンです。クリック頂くとブログ更新の励みになります!
2023.09.30
コメント(0)
書名家事か地獄か 最期まですっくと生き抜く唯一の選択 [ 稲垣えみ子 ]目次はじめに 家事なんてなくなればいい? 1 私が手にしたラク家事生活 2 あなたの家事がラクにならない本当の理由 3 家事こそは最大の投資である理由 4 老後と家事の深い関係 5 老後を救う「ラク家事」6 モノの整理が天王山 7 実録・人はどこまでモノを減らせるか 8 実録・人はどこまでものを減らせるか9 死ぬまで家事 おわりに 総理、家事してますか? (ラク家事えみ子、政治経済を語る)感想「アフロの朝日新聞編集委員」としてニュースのコメンテーターをしていらした時に、「今画面になんかモサモサした人が映っていたような…気の所為…?」と二度見したところから稲垣さんが気になっていて、その後会社を辞められて色々面白い実験生活をされていて、著書を読んできた。(これまでのレビュー)・寂しい生活 [ 稲垣えみ子 ]・魂の退社 会社を辞めるということ。[ 稲垣えみ子 ]・もうレシピ本はいらない 人生を救う最強の食卓 [ 稲垣えみ子 ]・人生はどこでもドア リヨンの14日間 [ 稲垣えみ子 ]・アフロ記者が記者として書いてきたこと。退職したからこそ書けたこと。 [ 稲垣えみ子 ]・一人飲みで生きていく [ 稲垣えみ子 ]・老後とピアノ [ 稲垣えみ子 ]今回の本のテーマを言うなら、「老後と家事」。『家事か地獄か』だと、地獄っていうのがいまいちよく分からないし、読む人が「名もなき家事ってまじ終わんない無間地獄だよね」っていうライフハック的なところを期待して読むとちょっと違うかもしれない(大きな意味では間違っていないんだけど)。これまでの本の内容のまとめのようでもあり既出で重複する部分も多かった。逆に何も前情報なしでこの本から稲垣さんを知ったら「どういうことなん」とそこに至るまでの背景にあるものを疑問に思わないのだろうかと心配(古参ファン気取りか。すみません大概俄です)。系統としては、土井善晴さんの『一汁一菜でよいという提案』。家事を複雑にしすぎている私たち、もうやめようぜ!家事ってもっとシンプルで、生きることの一部で、自らを整えることは喜びでもある。簡単で楽しく、お金がかからない(むしろお金がどんどん貯まる)最高の娯楽。簡素で簡略化されたルーティンワークなら、老いて身体が衰えても、認知能力に問題が出ても、生活してゆける。そしてそれを死ぬまで淡々と続けていくことが出来たなら。目指せ・江戸長屋の暮らし!扉写真が「なんにもない」稲垣さんのお家なんだけど(カーテンもない)、めちゃくちゃオシャレで素敵に見える。インテリア要素もあるし、置いてあるものが良いものなんだろうな。ここがミニマリスト部屋とはちょっと違うなと思った。家電を手放すほど、家事が楽になっていった…というのは、なるほどと思う。どんどん複雑な機能を持つ家電が現れ、人間はそれに翻弄されている。労働とも似ている。新しい家電が次々登場して生活が便利になったはずなのに、家事時間は減っていないのだという。え?なんで?なにがどうなってそうなるの?パソコンもエクセルもワードもメールもあるのに、なんで労働時間減らないの????「あんなこといいな、できたらいいな」を具現化したモノたち。でもその「あんなこと、こんなこといっぱいあるけど」出来ないのだ。稲垣さんは、「姫」の暮らしをするために自分が「使用人」になっていると言った。そう。時間も収納も、足りないのだ。モノを減らせ、話はそれからだ。いやでも洗濯機と炊飯器と電子レンジと冷蔵庫とエアコンは無理、と思う。稲垣さんは一人暮らしで、「洗濯機はありません、洗濯物は毎日タライで手洗い」な自分の生活を講演すると「羨ましい」「やりたい」「でも家族がいるから無理」と言われるのだそうだ。稲垣さんは、そもそも「洗濯物を全員分手洗い」するんじゃなく、「各自が手洗い」すればいいじゃないかと言うんだけど、「共用のもの」ってあるじゃないですか、絶対。一人だとそれは「自分がやる仕事」の領分なのだけど、家族だとそれは「誰か担当の人がやる仕事」にどうしてもなる。そこが問題なんだよな…。同じような電気を使わない暮らしをしていらっしゃる「家庭持ち」だと、アズマカナコさんという方がいらっしゃる。→「いろいろな意見があるほうが生きやすい。だから私は「変わり者」でいよう。月々の電気代500円で暮らすアズマカナコさんが思う、本当に豊かな社会」(2022.05.12 HATCH)著書を何冊か読んだけど、「いいなあ、でも無理」となった。まず夫の理解と協力が得られない。家の中を歩いていると、ピコーン、ピコーンと、グーグルマップのピンが立っているように、「家事待ち」のものがセンサーに引っかかる。タップすると「子どもが脱ぎ散らかした靴下、洗濯機へ」「そろそろ肌寒くなってきたので羽毛布団を干して出しておく」「暖房使用の前にエアコンを一度掃除」…みたいな。ほんとーに、心底うんざりする。たまにキレる。手にした靴下を壁に投げつける。何が、というと、このピンは私にしか見えないのだ。家事が当事者である、「自分ごと」である人間にしか。家中にピンが立っている。気が狂いそうになる。いったいどういうことなのだ。無間地獄である。稲垣さんは「家事をやめるための(イナガキ流)3原則」を挙げる。その1 「便利」をやめるその2 人生の可能性を広げないその3 家事の分担をやめましょうどうですかね。これ。1、2はヘッドバンギングして激しく首肯して諸手を挙げて賛成。しかし3はね、現実的か?我が家は、モノも少なく保つようにし、家事も最大限効率化している。夫もまあ、家事をやるほうである。それでも彼には、「ピン」が見えない。センサーが働かない。私だって小さい頃から家事をやってきてこうなったわけではない。何がどうなってこの違いが起きるのか謎だ。さらに子どもがいると、どうしてもその分は(いくら子どもにやらせるにしても)私か夫のどちらかが担うことになる。どっちが?ということになる。ああでも、理想なのだ、稲垣さんの暮らし。一回やってみたいのだ。ガチでやろうとしたら、夫と別れるしかないけどな…!笑でも、そのエッセンスは今でも取り入れることが出来る。たとえば、稲垣さんはご飯作りのときに1 火を通さないおかず2 さっと火を通すおかず3 じっくり火を通すおかずを分けたら実家の冷蔵庫にあるものでパッとご飯が作れるようになったという。よく「主菜、副菜、汁物」とかで献立を作ってしまうと、「うちのコンロ2口しかないんだが」という事態になるので、火の配分は大事。私は調理のときは「そのまま、電子レンジ、コンロ」(たまに炊飯器)で分けてるかな…。何度も言うが、家事ができるとは、一言でいえば「自分のことは自分でできる」ということ。日々健康的で美味しいものを食べ、すっきり片付いた部屋で自分に似合うこざっぱりしたものを着て暮らす。それができるのが「家事ができる人」だ。その人は間違いなく幸福だ。お金があろうとなかろうと、幸福は自分自身の手で簡単に手に入れることができるのだから。家事ができることは最も確実な自己投資であり、何は無くともちゃんと生きていけるという究極のセーフティーネットである。今話題のベーシックインカムなど夢見ずとも、誰だって、今すぐわずかなお金で健康で文化的な生活を営むことができる。一寸先は闇の世の中でも、臨機応変に泰然として生きていける。家事を人に丸投げしている人は、これほどの宝を自ら投げ捨てているのである。この本を読んでいると、家事ってそんなに簡単で、楽しくて、そんな未知の可能性を秘めたものだったんだ?!と思えてくる。奪い合って競い合ってやるようなものなのでは…?!と錯覚する。そこにあるのは、「義務か、そうでないか」でもあるかもしれない。ひとりだと「明日にしておくか」や「今日はやめとくか」も出来る。やるやらない、やり方にも個人の裁量がきく。でも家族単位になると、それは義務になる。義務ほど辛く、楽しくないことはない。ただそれを数え上げて名前をつけて見える化して、「ほら!だからあんたもやりな!」と苦役を押し付け合うのは、いつまでもその無間地獄から逃れられない。ピンを減らし、センサーさえ不要になる日を夢見る。ほんとうは、これは、楽しいことのはずなんだ。ランキングボタンです。クリック頂くとブログ更新の励みになります!
2023.09.29
コメント(0)
書名塞王の楯 [ 今村 翔吾 ]感想第166回直木賞受賞作。いやあ、これ面白かった〜!!552頁と分厚いのだけど、後半もう一気に読んじゃった。タイトルから、私はてっきり「中国の三国志的な時代のバトルもの?」と思っていたんです。「人生万事塞翁が馬」と「矛盾」から来たイメージ…。違ったわ。舞台は、戦国時代。幼い頃、織田軍により落城した一乗谷。父母と妹を亡くし、ひとり生き残った匡介は、「町に盾を作るはずだった」飛田源斎に拾われる。源斎は、近江国を拠点に石垣造りで名を馳せた穴太(あのう)衆・飛田屋の頭。そのなかでも「塞王」と呼ばれる稀代の石積みの名手だった。群雄が割拠した百数十年に渡る乱世は、豊臣秀吉の天下統一により終りを迎えた。石の声が聞こえると言い、次代の頭として石を積む匡介は、大津城の改修を請け負う。そして太閤・秀吉が逝去し、最後の戦が始まるーーー。つまりこれはね、戦国時代の話なんだけど、将軍とかその側近武将とかの「戦う人」が主人公になりがちな中、「石垣を積む石工」に焦点を当てた戦術もので、技術競争で、お仕事小説でもある。そして複数の重層的な物語。匡介と源斎の師弟関係。技術の継承と、新たな世代の新しい発想。匡介と飛田屋の跡取りの座を競い合った玲次との、同じ業種内での職種違い(匡介は石を積む「積方」、玲次は石を運ぶ「荷方」)のライバル関係。匡介たち石垣を作る「楯」と、戦で新たな武器となった鉄砲を作る「矛」国友衆との、切磋琢磨し技術革新が技術革新を呼びしのぎを削る、相反するが協働しているような関係。大津城の城主であり「蛍大名」として世に侮られる高次とその配下たちの「上下下達」ではない組織体制。匡介の雇用主でありながら技術者へのリスペクトを忘れない、高次の姿勢。匡介と同じような境遇である侍女・夏帆との恋路。とにかく色んな軸から読めて、それが無理なく入っているからすんなり読めて、どの人も(敵方でさえ)好きになってしまう。そして、敵って何なのかなと思う。「矛盾」がこの作品の大きなテーマであって、石垣は楯、鉄砲は矛として戦をする。けれどその両方が、己の仕事こそが天下泰平の世を作ると信じている。誰も破れない石垣があれば、戦はなくなるだろう。誰もが打てる鉄砲があれば、戦はなくなるだろう。自らが信じるもののために。今、現に戦争をしている世界で。あるいはミサイルが飛んでくる世界で。最新技術の兵器が作られ、それを迎撃する兵器が作られ、お互いを牽制し合うために核を持ち合う。何してるんやろうな。ビルに、橋に、大砲が打ち込まれて破壊される。その光景を、もはや無感動にニュースで眺めながら。このビルや橋を作る時にかけた莫大なお金と時間と労力を思う。計画して作って使っていた人たちのことを思う。壊すのは一瞬だ。作り直すにはまた、途方もないお金と時間と労力がかかる。あほみたいやな。それこそ、賽の河原積みや。小説のラスト。最新の大筒が、天守閣を狙う。匡介たちは崩されるたび、次の砲撃までの間を数えながら、石垣を積み直す。もうここのシーン、胸が熱くなった。早く終われ、早く終われ、なんとか持ちこたえて。鉄砲と石垣。その先にある太平の世。矛盾の終着点はーーー。世に矛があるから戦が起こるのか、それを防ぐ楯があるから戦が起こるのか。いや、そのどちらも正しくなく、人が人である限り争いは絶えないのかもしれない。だが、それを是とすれば人は人でなくなる。ならば矛と楯は何のために存在するのか。人の愚かさを示し、同じ過ちを起こさせぬためではないか。過ちを繰り返して、何度も何度も繰り返して、いつか、楯と矛が人に向かわぬ日が来るんだろうか。第2次世界大戦中、対独のため戦争に従事したロシア女性たちの聞き書き「戦争は女の顔をしていない [ スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ ]」で、ある女性が言っていた。この壊された橋は、私のお父さんが作ったのーーー。ニュースで破壊された橋を見て思う。その橋は、今はもう、少しも残っていないのかな。新しく掛け直した橋は、形而上学的に言えば、今壊されている橋なのかもしれない。そしてまた、誰かが言っているのかも。この壊された橋は、私のお父さんが作ったの。そうやって何度も繰り返すのか。賽の河原を積むように。皆、この先の世にもはや武器は必要ではなくなるだろうと信じて戦ったのだ。わたしたちの後に生きる人は、なんて幸福なのだろうと。けれど、最後の石は、まだ積めない。ランキングボタンです。クリック頂くと、「誰か読んでくれてるんだな」とブログ更新の励みになります!
2023.09.28
コメント(0)
書名ふつつかな悪女ではございますが2 雛宮蝶鼠とりかえ伝 (一迅社ノベルス) [ 中村 颯希 ]感想2023.09.08「199.ふつつかな悪女ではございますが ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~ [ 中村颯希 ]」の続編。皇太子の胡蝶と誉れ高い雛女(ひめ)・玲琳と、離宮のドブネズミと呼ばれる慧月。七夕の夜、ふたりが入れ替わりーーー。病弱だと思われていた玲琳が鋼メンタルのごりごり体育会系で、どんな状況に置かれても「健康な(慧月の)体ならなんでもできる!」とばかりに無茶しまくり具合が面白くて、続編を楽しみにしていた。ネット小説としてアップされていたのはこの2巻までの内容らしい。既刊6巻出ているので、入れ替わりはなかなかバレないし解消されてないんだろうなと思っていたら、あっさり2巻の冒頭でバレました。早い。そして今回は離宮の前世代(皇后と妃たち)の話。入れ替わりも呪いも、すべては朱妃の復讐のためだった。子を亡くした母は、天に祝福された皇子を産んだ皇后を憎んだ。身寄りのない道術を使える少女を、手元において復讐の道具として使用するほどに。サバサバした性格で、すべてを「根性よな」の一言で済ませてしまう皇后。元々は女性初の官吏になりたかったという皇后と、妃争いをしていた時代。そこにあった友情と、そのあとの身を焼き尽くすような憎しみ。息子を失った哀しみを乗り越えるために、私を憎んで生きてくれ、と思った皇后。ねじれた想いが、今回の入れ替わりを生んだ。最後に弓を送るところは「友情の復活」でもあり、ねじれが解消されたということでもあり、良かった。そして玲琳と慧月。結局、主人公である玲琳の総愛されなんだ…とちょっと興ざめ。私は不憫推しなので慧月推し。なので、入れ替わりが解消されたこれから慧月がめきめき魅力を発揮していくことを願う。ランキングボタンです。クリック頂くと、「誰か読んでくれてるんだな」とブログ更新の励みになります!
2023.09.27
コメント(0)
書名黄色い家 (単行本) [ 川上未映子 ]感想2023/03/17のNHKラジオ「高橋源一郎の飛ぶ教室」で紹介されていた本。さらに御本人も登場されていた(放送の文字起こしはこちらで読めます)。コロナが流行り、勤めている惣菜やも閉まることになった。そんなとき、花はネットニュースの片隅にある名前を見つける。吉川黄美子。2019年、二十代女性を一年三ヶ月にわたり閉じ込め暴行し、逮捕された。花の脳裏に、二十年前の出来事が蘇る。母がいない間、黄美子さんがいっぱいにしてくれた冷蔵庫。家を飛び出し、黄美子さんに拾われて始めたスナック「れもん」。キャバクラで働いていた加藤蘭。両親と不仲で家を出た玉森桃子。行き場のないみんなが集まって暮らし始めた「黄色い家」。金払いの良い客を同伴して店に来てくれる、黄美子さんの友達・琴美さん。どこからか携帯を調達してきてくれた、黄美子さんの友達の映水さん。お金さえあれば。1999年、カード詐欺を働き大金を稼いでいた三人の少女たちは、やがてーーー。同世代の女の子たち、そして年上の女性とのシスター・フッドもの。・夏物語 [ 川上未映子 ] に続き、読んでいてズドーンと重たくなるような話。今回は主人公の花がいい子で、「だめ!そっち行っちゃだめだったら!」と言いたくなる。ホラー映画で、わかっているのに振り返ってしまうような。生育環境から「資本」を得られない子どもは、どうすればよいのか。ということを、思う。お金。教育。経験。知識。普通に育つと得られる多くのものを、得られないままに育つ。そしてまた、それを与えられない。負の連鎖。たとえば「お金がなくて進学できない」に対して「奨学金がある」「減免措置がある」というのは、そういう制度があるということを知っていて、なおかつそこにアクセスする手段を知っていて、申込みや審査という事務手続きをこなせ、何よりそこにむけて「頑張る」ということが出来るということだ。だから、制度があるのに使わないことを「努力が足りない」と、「自己責任だ」と言い捨てるのは、あまりにも横暴だ。「金は権力で、貧乏は暴力だよ」ヴィヴさんは言った。責任感が強い花は、母を、みんなを、黄美子さんを、ひとりで背負おうとする。身体一つしかない、ちゃんとした身分証もない私が、生きていくのは、どんなに難しいか。どれほど途方もなく絶望的に思えるか。「(略)でも、おまえの人生どうなるんだって訊かれたら、なんて答えられるんだろうって」(略)「それは」黄美子さんがわたしの顔を見て言った。「誰に訊かれるの?(略)誰もそんなこと、訊かなくない?」「訊かないかもしんないけど」「じゃあ、いいじゃんか」「え、いいの?」「だってそんなこと、誰も訊かないよ」「……自分が自分に、訊いてるのかもしんないけど」「じゃあ、自分で自分に訊くの、やめればいいじゃんか」黄美子さんは、あるところで自分に訊くのをやめたんだろう。それは花にとって救いでもあったけれど、同時に花は自分に問うことを止められなかった。お金だ。お金があれば、なんとかなるんだ。お金があれば。だんだんと狂っていく花に、「ああ」と声を漏らす。金がなくなるのではと疑心暗鬼になり、友人たちを監視下に置き始める花。そして事件が起きる。私はこれ以後のシーンは、花の「こうであってほしかった」という思い込みなのだと思っていた。冒頭のシーンで、加藤蘭と花が話をしているときに、「桃子は無理」と言っていたから。桃子はもう、この世にいないのだろうと。家を出るとき、蘭と桃子がそれでも花を連れ出してあげようとすることに驚いた。彼女たちの側から見た物語と、彼女たちが信じることにした物語。花は20年後に、そうではなかった物語を思い出す。見たかったもの、見なかったことにしたもの、でも確かに見えていたもの。与えられない中で、与えられたもの。ラストシーンはちょっと、出来過ぎという感じもしたけれど。ランキングボタンです。クリック頂くと、「誰か読んでくれてるんだな」とブログ更新の励みになります!
2023.09.26
コメント(0)
基本情報・仕事でも日常でもまったく使わない完全趣味の英語学習。・2022年6月受験時はTOEIC870点(リスニング455点+リーディング415点)。・いずれ、TOEIC940点や英検1級が取れたらな。・毎朝起きてから1時間程度、勉強しています。・NHK語学講座(アプリ「らじる★らじる」「NHKゴガク」)での学習がメイン。・英語を学んでいるときの私の気持ち→「I Road(ラジオ英会話を学ぶ日々の心象風景の寓話)」前週のふりかえりさぼりまくり!というかもう「いかに英語を勉強しないか」の有言不実行を報告するブログと化しておる。みんな安心して!こんなんやから!「ニュースで学ぶ現代英語」も、毎日のノルマを果たせず、まとめて消化…。息も絶え絶えの青息吐息(桃色吐息ちゃうで!)、なんとかかんとか「ニュースで学ぶ現代英語」と「ボキャブライダー」は続けてます。(「ラジオ英会話」は、夜家事の時に聞き流すだけなので、もはや「やらなきゃ」も「やってる」もなく出来ているけど、聞き流しなので頭に残らない率がすごい。)〈言い訳〉子供の寝かしつけを放棄し、夜毎に韓国ドラマを全20話見終わるまで見ていて、そうすると寝るのが一時二時になってしまい、翌朝起きられず英語のノルマも果たせずそんなエブリデイ。ギリギリでいつも生きていたいから。〈/言い訳〉ニュースで学ぶ「現代英語」の学習記録月曜日放送分そごう・西武労組 異例のストライキSOGO & SEIBU LABOR UNION GOES ON STRIKE日本で最初に「ファンシーショップ」と名付けた人は、どっちの(キュートなの、ラグジュアリーなの、どっちがすきなの?)意味でつけたんやろうか。火曜日放送分ロンドン排ガス規制区域 拡大へLONDON'S CLEAN-AIR TOLL EXPANDED TO ENTIRE CITYイギリス英語の特徴、BBCのニュースを毎日聞いていても、漫然と聞き流しているだけじゃあなかなか気づかない。大きく波打つようなイントネーションということだけど、これって個人差も激しいよね。だからなんていうか、「その人の特徴」なのかお国柄なのか(これもまたその人の一部であるし)って、難しいな。水曜日放送分豪 先住民に関する国民投票へAUSTRALIA TO VOTE ON RECOGNIZING FIRST PEOPLES IN CONSTITUTIONインド英語のときも強烈だな!と思ったけど、オーストラリア英語も独特だなぁ。結局民主主義は多数決で、となると少数に属したら負けちゃうんじゃないかっていう。木曜日放送分辺野古工事めぐる裁判 沖縄県の敗訴確定OKINAWA OBLIGED TO APPROVE WORK ON U.S. BASE RELOCATION 反訳トレーニングいつも全然できなくて凹む★forは両手で相手を指し示すイメージ金曜日放送分“腸内細菌がインスリンの働きに関与”RESEARCHERS: GUT BACTERIA MAY PROTECT AGAINST DIABETESちょうど、日本における「糖尿病」の新しい呼称を「ダイアベティス」にしようという動きのニュースを見たところでした。どうなんだろう、定着するだろうか。★thatの前で区切るのか、thatの後で区切るのか、どちらが良い?は、月曜から水曜と、木金は違ったのね!気付いてなかった。私はthat の後で区切りたい派。今週のめあてうふふん、今週は「ニュースで学ぶ現代英語」が再放送だよ!溜まっているシャドーイングと反訳トレーニングをやりたいけど、やらない気がする。ここのところもう、やる気が枯渇。せめて放送分は聞いておこう、置いていかれないようにしようとするだけで精一杯…。復習やプラスアルファなんて、夢のまた夢。余談韓国ドラマ「哲仁王后」時代トリップ✕男女入れ替わりもの、途中に男性妊娠ネタ(入れ替わっている身体は女性だが)もあり、イチャラブ始まってンフフフとなってたらラストな。最後に現代で目覚めたあと、そこに転生した哲仁が医者とかでいてくれたらさあ、私のBLは満たされたんだが…っ!!しかしまあ、主役の女優さんが演技上手でした。ポシェットリメイク普段のバッグが、ハードカバーの本2、3冊持ち歩けるサイズ。たまに、スマホと財布だけ入れられる小さいポシェットみたいなのが欲しいな〜と思っていた。かといって新しく買っても結局使わないかも。そこで、友人からの海外土産に貰ったポーチを、ポシェットにリメイクしてみた。イメージ図。持ち手が長かったのをカットして、もう片方へ縫い付け。紐は、息子のハンカチポシェットに付属していた紐を使用。身軽!身軽です!!子どもとちょこっとそこらへんで遊ぶ、みたいなときに服にポケットないと困ってたので、ポシェットあるといいなぁと思っていた。でも使用頻度高くないし、ポケットあればポケットに入れたらいいんだし、ポケットないなら大きいカバン持っていけばよいだけだし…と。試しに使ってみて、使い勝手がよいならレギュラーバッグとして持つことを考えよう。友達に貰ったポーチ、柄がめちゃくちゃ素敵で、鞄の中に入れておくのが惜しい!見せびらかしたい!と思っていたので嬉しい。ランキングボタンです。クリック頂くとブログ更新の励みになります!
2023.09.25
コメント(0)
書名深く、しっかり息をして 川上未映子エッセイ集 [ 川上未映子 ]感想2011年〜2022年に雑誌「Hanako」に連載されたエッセイ「りぼんにお願い」(連載245回)のうち、80回を収録したもの+書き下ろし。なにせ10年もあるわけだから、その時々に描かれていることも「なつかしい」ようなものもあり(特にコロナについてはそう思うよね)、また登場する川上さんの作品もクロニクルのようであり、歴史を感じた。村上春樹氏へのインタビュー本『みみずくは黄昏に飛びたつ』、出産から育児の日々を綴ったエッセイ『君はあかちゃん』、そして2020年本屋大賞第7位の『夏物語』。私が折々、さして作者を意識せず偶然に手にとっていた本が、節目節目に登場している。この方が書いていることは分かるし、共感することも多いのだけれど、読んでいて「同じクラスにいても仲良くなれなかっただろうな」とも思った。賢くて、可愛くて、きっとファンがたくさんいる女の子だ。私はそれを、羨ましく眺めるだけだろう。陰口叩きながら(最低か)。つまり、他の誰でもない自分自身が、「できることはすべてやった、もう悔いはない」と思えるところまでやりきらないと、成功しなかったのを人のせいにしたり、いらぬ嫉妬を抱いたり卑屈になったり、仮にたまたま成功しても、満たされない何かが残ったりするものなのである。(略)とにかく、「自分自身が納得する」っていうことが、どの局面においても、とても大事なのだと思う。それはきっとこの人がそうして生きてきたからなんだろうな。自分を納得させようと、そのために努力してきた人だから。私はそれが出来ないから、そして私は私を納得させられないから(これはすなわち「自分のことが好きである」ということも同じ)、この人のことが嫌いになる。子育て中に「NHKのニュースを付けてその日にあったことを知る」、というくだりなんて、いまだに私そうだ。NHKの7時からの30分のニュースを録画し、夕食中はそれを見るのだけど、子どもの話を聞いたり世話をしながら食べながらなので、およそ頭に残らない。世の中では何が起きているのか…。しかしつつがなく日々は回っていく。ヘミングウェイの『移動祝祭日』だったかに、放火と殺人のニュースを1度目にしたなら、もうほかのニュースを何度見ようと同じことだ、というような記載があってなるほどと思ったのを覚えている。しかし社会人として「これではまずいよな」と思うのだが。時事ネタについていけない。(ところでNHKが阪神優勝前に街頭インタビューで「あれって知ってますか?」と訊いていた時、華やかな見た目の若い女の子が「…組閣ですか?」と言っていたのが個人的に非常に面白かった。)パートナーの呼び方についての話。川上さんは、ご主人呼び、旦那呼びにウッとなるらしい。私は「夫さん」「妻さん」にしている。私も「主人」や「旦那」が嫌で、まあ相手が自分の伴侶をどう呼ぼうがどうでもいいんだけど、自分が相手に言うときは気をつけている。これはもともと、私の先輩がそう呼んでいるのを真似したもの。ちょっと違和感あるけどね。私が私の伴侶を呼ぶときは、「オット」ですね。カタカナ呼びで軽快さを演出。川上さんが嘆く結婚による名義変更の煩わしさも、まさに。マイナンバーカードには旧姓が併記できたということをマイナンバーカード作ってから知ったぜ。免許や資格系なんて、毎回戸籍なり出さないといけないんですが。なんなの?私は職場で旧姓使用なので、いまだに夫の苗字とくっつけた自分の名前に「だれ?」ってなる。夫婦別姓でええやんな、もう…。家としての一体感が云々の議論、誰かが「ほな全国の鈴木さんはみんな一体感あるんか」と言っていて「確かに無いな」と思った。というわけで、雑誌「Hanako」に連載されていただけあり、女性は共感できるネタがもりだくさんだし、川上未映子ファンの方は折々の著者の移り変わりと人生を感じて感慨深くなるだろうし(そしてそれは、その時々にその著書を読んでいた自分のメルクマールでもある)、ひとつひとつが短いので読みやすかったです。でも私は、なんやろうなあ、仲良くなりたいのに仲良くなれそうにないんよな。ランキングボタンです。1日1クリック頂くと、「誰か読んでくれてるんだな」とブログ更新の励みになります!
2023.09.24
コメント(0)
書名あなたはここにいなくとも [ 町田 そのこ ]目次おつやのよるばばあのマーチ入道雲が生まれるころくろい穴先を生くひと感想『52ヘルツのクジラたち』(2021年本屋大賞)の町田さんの新刊。別れ(お葬式)と、そのひとが残したもの。というテーマのような短編集。さらりとしているけれど、じんわり良い話、みたいな作品が多い。タッチは軽めなので、町田さんの作品のなかでは『コンビニ兄弟』が好き、という人にもおすすめ。「おつやのよる」は、祖母の春陽が亡くなり、お通夜のため門司港にある故郷に戻る清陽(きよい)の物語。ずっと結婚相手を連れてこいと言っていた祖母。けれど付き合っている章吾を紹介できなかった。だって、飲んだくれの父と、スロット通いの母。好きな人に見せられない家族だなんてーーー。冒頭に、家のごちそうは何か?と訊かれた清陽が、「とりかわのすき焼き」と言ってみんなに笑われたという(そしてその後あだながトリカワになったという)エピソードが登場する。清陽はそれを恥じていたけれど、美味しそうだよねえ、とりかわのすき焼き。今度やってみよう。おばあちゃんの春陽さんがとっても策士で、映画「サマーウォーズ」のばあちゃんを思い出した。お通夜って、人の本性が出る。表面上は皆、久しぶりに集まった親族の近況報告。けれどその下にバチバチのバトルが繰り広げられている…気がする。だから私は、冠婚葬祭が大嫌い。子供の頃は家に法事でたくさん人が集まるのが嫌で仕方なかった。こればかりは、核家族化もコロナ後のニューノーマルもバンザイと思うよ。「ばばあのマーチ」は、職場をいじめで辞めた香子の物語。大学時代からつきあっている恋人の浩明は、もっと真剣に将来を考えないといけないと言う。人と関わらなくて良い工場勤めは、職歴として意味がないこと。もっと真剣に転職活動をすること。被害者気分を捨てること。セクハラを受けた私が、自分の言動に注意を払っていなかったこと。付け込まれる隙があったこと。結婚を前提に付き合っているけれど、依存して生きていこうと思われるのはごめんだということ。そんな時、香子は近所の庭である音を聞く。集めた食器を半円状に置き、それを箸で叩く「オーケストラばばあ」。彼女はなぜ食器を叩いているのだろうーーー。香子がハンドベルのファだけを欲しがる冒頭が、最後に繋がる。ほかの物語もすべて同じようにきれいに「はじめ」と「おわり」が円になっている。彼氏の浩明はサイテー野郎だな!と私はプンスカしてたけど、最後に香子が「強いひとだと思って甘えていた」と謝るの、すごいなと思った。弱い私、強いあなた。その構図のなかでまた、彼氏は弱い自分を曝け出すことが出来なかった。オーケストラばばあ、本当にこういう人、いそうですよね。いや、いないんだけど、こういう人いるやん。庭に謎の陶器類が並べてある家とか、ふつうにあるやん。もしかしそれは、思い出の食器を打ち壊しているのかもな。さようなら、さようなら、さようなら。頑丈な思い出が、粉々になって成仏するまで。「入道雲が生まれるころ」は、「リセット症候群」を抱えた主人公・萌子の話。遠縁の親戚・藤江さんが亡くなったことで帰省すると、バリバリ地元で仕事をしているはずだった妹は不倫の末にニートで引きこもりになっているし、藤江さんは実は祖父の愛人ーーー戸籍上は失踪宣告を出されているーーーだったらしい。ある日突然、ふとした瞬間に、これまで構築してきた人間関係が重たくなってしまう。手足は重く、息も浅くなる。ここにいては潰されるか呼吸困難で死んでしまう、そんな焦燥に支配されて、私は逃げる。この萌子の気持ち、すごくよく分かる。私も子どもの頃から「ここではないどこか」へ行きたい思いが強くて、ひっそりと抱えていた将来の夢は、「失踪して行方知れずになってひとりで生きて死んでいくこと」だったから。今でもそう。定職について12年。3〜5年ごとに部署異動を繰り返してきたけれど、せいぜい2年で私はもう嫌気がさしてくる。はやく異動したい。私は生まれてこの方、「ここにいたい」と思ったことがないんだと思う。小2の娘はよく、「ママは家出したいんやなあ」と言う。どこへも行けはないと知っているから、どこかへ行きたいのか。だから私は本を開き、文字を書く。「ここ」にいながら、「どこか」へ行けるように。そして「ここにいたくない」にあるのは、一方で「私が偽物だとばれないうちに逃げたい」でもある。ボロが出ないうちに、失望されないうちに、嫌われないうちに。逃げて、逃げて、逃げて。どこへたどり着けるのだろうね?「くろい穴」は、主人公の美鈴が、祖母直伝の栗の渋皮煮をつくる話。とてつもない手間暇をかけて作る宝石のようなそれ。以前に一度職場に持っていった時、好評を博した。今回作ることになったのは、それを覚えていた職場の上司・真淵さんの奥様からのリクエスト。美鈴の、不倫相手の妻だ。黒い穴が空いている栗をはじかず、毒のように瓶に潜ませる美鈴。しかし彼の妻はーーー。渋皮煮が食べたくなる。が、私が一生作らないだろうな、というものであるし、瓶入りで市販されている高級なのを買うほど好きでもないから、まあ貰い物でもない限り食べないんだろうなと思う。「先を生くひと」は、幼馴染の藍生(あおい)が「死神ばあさん」と呼ばれる老女の住む怪しい屋敷に出入りしていると知った高校生の加代の話。後をつけると、藍生は「死神ばあさん」こと澪さんに、初恋の相手・正臣さんに瓜二つだと言われ、ともに食事をすることを請われていたのだった。けれど藍生のお目当てはどうも、澪さんの世話人である親戚の女性・菜摘さんで……。加代は「正臣(藍生)の妹」として、がんを抱えた澪さんの屋敷の片付けを手伝うことになる。甘酸っぱいなあ。青春、と書いてアオハルと読む。澪さんが何を探しているのか。それは、「語り継ぐもの」だったのかもなあ。「記憶」「思い出」…。「先を生く人」は「先に逝く人」でもある。あなたはここにいなくても、あなたのかけらは世界に残る。言葉。記憶。もの。触れて、通り過ぎて、思い出す。風が揺れて、ふとした香りに、風景に、蘇る。ここではないどこかへ行きたくて、ここにいたくなくて、逃げ続けても。世界にはその軌跡が、空気の粒子みたいに、拡散して、滞留して、循環するんだろう。そうしたらもう、すべてが「ここ」なのかもしれないな。これまでの関連レビュー・夜空に泳ぐチョコレートグラミー [ 町田そのこ ]・ぎょらん [ 町田そのこ ]・うつくしが丘の不幸の家 [ 町田そのこ ]・コンビニ兄弟 テンダネス門司港こがね村店 [ 町田そのこ ]・星を掬う [ 町田そのこ ]・コンビニ兄弟2 テンダネス門司港こがね村店 [ 町田そのこ ]・宙ごはん [ 町田そのこ ]にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.09.23
コメント(0)
書名ふたり 皇后美智子と石牟礼道子 [ 高山 文彦 ]目次序 章 天皇の言葉第1章 二人のミチコ第2章 会いたい第3章 精霊にみちびかれて第4章 もだえ神様第5章 闘う皇后終 章 義理と人情感想いわた書店「1万円選書」で選んでいただいた本。(2022.02.06「2022年1月に読んだ本まとめ/これから読みたい本」)かつ、2023.01.03「2023年の課題図書48冊」の1冊。どうしてこの本を選んでくださったのかなあ、と思いながら読んだ。タイトルからは内容がいまいち分からず、皇后と作家?の交流?比較?みたいな本なのだろうか、と開いたらまったく違った。2013(平成23)年10月、天皇皇后の水俣訪問。「全国豊かな海づくり大会」への出席という名目だったが、ノンフィクション作家である著者は、水俣病患者と会うことに真の目的があったのではないかと思う。水俣病患者の言葉を綴った『苦海浄土』を著した石牟礼道子と皇后の交流、そして胎児性患者との極秘裏の面会ーーー。同じ名前をもつふたりは、国策会社が齎した国家による毒殺ともいうべき歴史的出来事に、どう向き合い、何を思うのか。私は「水俣病」というと、教科書で学んだあれね、という程度の認識だった。昔の、環境意識がなかった頃の公害でしょう?終わったこと、と思っていた。当時お母さんのお腹の中にいて、生まれながらにして重い障害を負い(しかし生まれてきたこと自体が、また生きている事自体が奇跡のような状態で)、今も生きている人がいるんだって、思わなかった。水俣病患者たちがどのように国と戦ってきたかも知らなかった。そしてまた、天皇皇后の訪問というのは、こうも人の心を慰撫するのか。私は現代に天皇制は要らないのでは?と思っているくちで(人の上に人を作ることは、人の下に人を作ることの肯定でもあるのでは?それに何より本人らが可哀想すぎん?)、仰々しく訪問してただ哀しみ慈しみ心を寄せる様子を見せる、ということに意味なんてないと思っていた。口に出せない言葉があるから、人は類推する。憶測する。この本でも、繰り返し繰り返し「こうではないか」と著者は述べる。きっとそこには、都合の良い見方もあるだろうし、穿った見方をする人もいるんだろう。曲解も解釈違いもあるだろう。それでもこの人たちが来るということは、「自分たちが認められた(見留められた)」ということを意味するんだろう。象徴としてでも、「国」が、「国民」が、自分たちを見つめているのだと。そして一方で、天皇皇后という存在は、「国」の罪を背負わされている。身体がつらく、十年以上浴槽に入れなかった胎児性患者の方が、天皇皇后と面会した後、チャレンジする気持ちが湧いてきて、ハンモック式の装置に乗ってお風呂に入れるようになったのだという。「天皇陛下さんたちも頑張ってるから、私たちも頑張らなくちゃならないと思った。失敗してもいいと思ったから、やる気になった」また、患者のひとりは言う。私は日本人に生まれてよかったと思いました。左でも右でもなく、古代から営々とつづいてきた大いなる存在があるということが、非常に幸せだなと思います。私はこの本を読んでいて、よくわからなくなってしまった。天皇制って、天皇という存在って、なんというか、「救い」になっているのだ。私はそれがたまらなく嫌だったはずなのに、読んでいる内に「でも、そうじゃなければ、どうなるんだ?」と思った。国は顔をもたない。国は非を認めない。国は手を握り、泣いてはくれない。象徴としての存在が、それを可能にしている。それは日本が宗教的に帰依するところを強く持たないから、その代替として機能しているのか?というか、もうこの存在が信仰であって(信仰だったし)、「日本人としての共通の根底」みたいな幻想を担保しているのか?と、ぐるぐる考えていた。この本を読み終わった頃、ちょうど今年の「全国豊かな海づくり大会」が開かれたというニュースを見た。令和5年9月16日(土)・17日(日)、第42回全国豊かな海づくり大会 北海道大会。処理水放出で「日本の海」についてニュースで耳にする機会が多くなったこの頃。この海は昔と繋がっているし、世界と繋がっているし、未来と繋がっているのだと思った。にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.09.22
コメント(0)
書名最後の晩ごはん 兄弟とプリンアラモード(19) (角川文庫) [ 椹野 道流 ]感想元2.5次元舞台俳優の五十嵐海里が、スキャンダルで芸能界を追われ、東京から実家のある神戸に逃げてきたところで行き倒れ。そこへ通りがかった定食屋「晩めしや」の主人・夏神に拾われる。幽霊が現れる不思議な定食屋で、メガネの付喪神・ロイドと共に、働き始めた海里だが…。からの、シリーズ19作目。今回は主人公・海里ではなく、サブキャラである海里のお兄ちゃんがメインの話でした。船乗りだった二人のお父さん。海里が幼い頃に海の事故で亡くなってしまい、お母さんはそれで心を壊した。うつ状態で横になっているだけのお母さん。高校生だった兄は、ひとりで家事と幼い弟の育児をこなしていた。現在、お兄さんの夫婦は特別養子縁組を考えている。そこでお兄さんは、昔の記憶を思い出す。ギリギリまで追い詰められていた当時の自分が、幼い弟の首を締めた記憶。自分は父親になる資格なんてないんじゃないか、一度失敗しているのだからーー。その時の情景がリアルに目に浮かぶようで、胸が苦しくなった。表面張力でなんとか溢れないような、ギリギリまで注がれたグラス。それが、最後の一滴で溢れ出す。今でいうヤングケアラーだった、とこの本で言っているけれど、名前をつけるというのは大切なことだな。昔はそれが当たり前だった。「家族」なんだから、お兄ちゃんなんだから、お姉ちゃんなんだから。お手伝いという領域として家族運営の一端を担うことは、必要なのだけれど。肩代わりしてくれる人がいない重圧を背負わされることは、それは大人の仕事を押し付けているだけなんだ。幼い海里もまた、お母さんとふたりで家にいる間は、ネグレクト状態にあったんだよなあ…。ぐるぐる考える兄弟に、夏神さんは自分の師匠から贈られた言葉を伝える。罪も恩も、天下の回りもん。相手がわからん、あるいはもうこの世におらんで、どうにもならんこともある。そういうときは、腐らず諦めず、他の誰かに、そやなかったら、世間様に、償うて、恩返ししていくんや。そうして誠実に一生懸命生きとったら、いつかは回り回って、伝えたい人んとこにもお前の人となりは伝わる。償いも恩返しも、順繰り順繰り送っていったら、いつか目当ての場所に辿り着く。たとえ辿り着かんかっても、無駄にはならん師匠はほんまにええ人やし、出来たお人や。海里は兄のために、父親との思い出の味であるという「プリンアラモード」を作る。これ、冒頭の店の整理をしていて、師匠のプリンアラモードの容器が出てきた場面がここに繋がるのか!と思った。これもまた、順繰りに伝わっている。師匠から夏神さんへ、夏神さんから海里へ、海里からお兄ちゃんへ。このシリーズを読むと、いつも美味しいものが食べたくなる。今回はプリンアラモード。食べたいな〜。生クリーム添えて。にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.09.21
コメント(0)
書名最期まで在宅おひとりさまで機嫌よく (単行本) [ 上野 千鶴子 ]目次第1章 人生100年時代、先輩方の覚悟90歳、ひとり暮らしの危機を乗り切った 転んで寝たきりになっても、「これで終わり」とは思わなかったー澤地久枝×上野千鶴子「安楽死させて」の思いに迫る 好奇心が枯れるまでよく生きて、上手にサヨナラしたいー橋田壽賀子×上野千鶴子夫と離れても、悲しみすぎない 普段から距離をおいて「ひとり時間をどう過ごすかが大事」-下重暁子×上野千鶴子下っていく現実を受け止めて 親ですもの、子どもに迷惑かけたっていいじゃない?-桐島洋子×上野千鶴子第2章 節目を超えて、さらに輝く主婦こそ“定年”前から備えたい 「女子会」「子離れ」「きょうよう」が40代以降のキーワードー村崎芙蓉子×上野千鶴子課せられた期待や役割を打ち破ってー50代で気づき、60代で大胆に、70代で女は解き放たれるー若竹千佐子×上野千鶴子55歳、人生の折り返し地点を過ぎて 最後まで、ご機嫌な独居老人でいようー稲垣えみ子×上野千鶴子第3章 老後は怖い?怖くない?ずっと「親の子でいたい」?家族に看取られなくても、不幸じゃないー香山リカ×上野千鶴子看取り士って何ですか?「最期を見届けてほしい」の声に寄り添うサービスー柴田久美子×上野千鶴子老後の備えはお金で決まる 決して手放してはいけない「家」と「友」と「1000万円」-荻原博子×上野千鶴子終章 最期まで自宅での暮らしを全うする「在宅ひとり死」徹底研究感想上野千鶴子さんと、色んな方の「老い」をテーマにした対談集。澤地久枝さんという方が、介護保険の存在も利用方法も知らずにいたというのは驚き。ご自身で家政婦を雇ってしばらく過ごしていたというのだから…。でも、それを上野さんに指摘されても、別にという感じ。上野さんは介護制度を高く評価していて、家で女が担ってきた「介護」を制度化させて誰でも利用できるようにしたことが素晴らしいとおっしゃる。しかし年配の方は、いざ介護制度を利用する必要が生じても、「誰にも頼りたくない」「我慢する」「のたれ死にしてもいい」と助けを求めないことがあるのだという。この「助けを求めない感覚」について、上野さんが「矜持を持っている社会的に強い立場の方と、反対に情報が届かない立場の弱い方」に共通した感覚なのだと言っていて、確かにと思うと同時になぜなんだろうと感じた。強者と弱者でありながら。橋田壽賀子さんとの対談では、御本人が安楽死を望まれていることについて、それは「生産性(仕事)がなくなったら生きている理由がない」という意味なのではないかと上野さんは言う。私も尊厳死や安楽死は制度化されてほしいと思っているけれど、それは自分の命の終わりを自分で決めるということで、その終わりがいつか?というと、病気を得たり、年をとって衰えた時、なんじゃないかと思う。そしてそれは、「病気を得て、年をとって、衰えて」生きている人を否定することでもあるんだよな…。あくまでもこれは私の問題でありながら。一方で「生産性がなければ生きている価値がない」と世界を捉えていることなのではないか。それは優生思想とどう違うのか。桐島洋子さんとの対談で意外だったのが、上野さんも桐島さんも「最後には子どもにほどほどの迷惑をかけてもいい」と思っているということ。もっとこう、独立独歩、最後まで自分で!というスタンスかと思っていた。人生は持ち回りだから、というこの言葉、養老孟司さんも言っていたな。生まれたばかりの赤子は世話を焼いてもらうことしか出来ない。死んだ後の世話は自分では出来ない。人間は生まれてから死ぬまで面倒をかけることで生きているのだし、それを順繰りに受け持つのだと。これはたぶん、先に挙げた安楽死の話とも繋がる。若竹千佐子さんとの対談で、日本の男女の関係は「父と娘」や「兄と妹」「母と息子」のような夫婦モデルをとることについて、上野さんが愛って不安定なものですから、親族関係をモデルにしてカップルの関係を安定させるのでしょう。そうしてお互い何かを奪い、奪われているんですよ。と述べられていて、なるほどと思った。「妹背(妹兄)」という言葉があるけれど、神話だって兄妹や姉弟が夫婦になる。それは他人と他人という定形の収まりどころのない「ふたり」が、安定した型にはまるための一つの戦略であるともいえるのか。若竹さんとの対話の中で、「青春・朱夏・白秋・玄冬」を人生の季節として呼ぶことを言っていたけれど、青春以外は聞かない。…私は今、何時代なの?朱夏?稲垣えみ子さんとの対談では、稲垣さんのお母さんがご病気されて、それが稲垣さんの「上手に下る」を目指すことに繋がったのだとあって、そうだったんだと思った。やりたいことを諦めず、イキイキと外に開いているのが幸せな老後のイメージでしたけど、そうではなく、やりたいこと、欲を徐々に少なくして、下り坂であってもなんとか前向きに下りていきたいなって。寿命がどんどん伸びて、80歳以上が人口の1/4だという。100歳以上の人が 9万人超。長寿は人類の長年の望みだった。けれどどうなんだろうな。それは幸せなことであるのだろうか。あるいはあり続けるのだろうか。自分が生きていくことの延長には必ず死がある。人は皆死ぬ。致死率100%だ。病気、老衰、障害、あるいはほかのものだって。けれど世界にはまるでそれがないように、見える。生産性。機嫌よく死んでいく。ちゃんとそれが出来るかなあ。今だって難しい。機嫌よく生きることさえ。にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.09.20
コメント(0)
2024年手帳会議2023年の手帳は、仕事用にセリアのA5手帳を購入。→2022.10.03「2023年はセリアの週間バーチカル手帳(A5セミサイズ)」家おきのプライベート手帳(日記とライフログ)は、ミスドのB6。→2023.01.02「2023年の家置き手帳は、ミスドのスケジュールン(ミスド福袋)」しかし例によって例のごとく、仕事用手帳のウィークリーバーチカルページを使わなくなってきました。どうにもこうにも、「日記を書く」ことをしない場合、私にウィークリーページは必要ないみたい…。となると、来年の手帳はどうする?マンスリーページだけでもよい?A5の大きいサイズが書きやすいし見やすいけど、A6文庫本サイズのコンパクト感も捨てがたい。それに、週間ページに書き出していたTODOをなし崩しにやめてしまい、頭の中が常にぐちゃぐちゃ。予定を漏らしそうになったり、うっかりミスも増える。結局、最近はまたA4コピー用紙でのTODO管理に戻りました。→2022.03.06「A4ジャーナルで to do 管理」そこでノマは考えた。・書きやすさを重視し、仕事用にはA5の月間ページがほしい・毎週のTODO管理には、A4コピー用紙(必要なくなったら処分)それだけなら、A4コピー用紙に印刷したマンスリーカレンダーを持ち歩いてもよいのでは?ネットには色々と可愛いフォーマットも無料配布されているし…。と思いつつ、印刷するのも面倒だし、マンスリーは複数月持ち歩きたいし…。結局、冊子形態の方が持ち歩きに良いかと、2023年と同じセリアの手帳を買いました。A5スケジュール&ダイアリー(表紙)色はピンクもありました。今年はコスト削減のためか、ビニールのカバーがなくなりました。私は革のカバーに入れて使っているので、特に問題なし。[名入れ可] 本革 こだわりの日本製 ブックカバー 文庫 A5 B6 四六判 新書 小説 漫画 本革 革 レザー 馬革 手作り ハンドメイド 職人 日本製 おしゃれ 本 イニシャル 母の日 プレゼント ギフト 贈り物 made in japan JAPAN 記念日 送料無料 父の日 革製品 ソフト ハードこれのA5。手帳はA5スリムなので、カバーがちょっと大きいです。手帳の構成・年間スケジュール 1ページ・月間ブロック(見開き)26ページ・週間バーチカル(見開き)106ページ・フリー(5mm方眼)9ページ(2023年は7ページ)・月曜始まり・2024年1月~2025年1月記載例のページがなくなったかわりに、フリーページが増えました。見開き記載例がなくなってすっきり。まあ、要らないよね、本体に記載例。1年使うものだし…。年間スケジュール2年分あります。便利。できれば去年・今年・来年の3年ほしいところだけど。マンスリー月曜始まり。5週目もちゃんと1列で枠があるタイプ。1日の上下にラインがあるので、「午前・午後」や「仕事・プライベート」で分けるもよし。左端の線もカレンダーになってます。私は月間のTODOリストとして使っています。右下には前月と翌月のカレンダーもあって親切。翌年1月分まであるので、手帳の切り替え時にも便利。ウィークリー左端にカレンダーがついているので、今週の位置がわかりやすい。上段に「月・火・水」、下段に「木・金・土・日」が並ぶ週間ブロック。バーチカルは8時〜24時表記。私は今このページを使わなくなったので、仕事で印刷したA4工程表を貼り付けたりしています。(週間予定やTODOはA4コピー用紙で管理)今年は仕事のメモ用にセリアの368ページノート(B6)を使っています。それを来年は、週間ページを1月〜メモ帳にして、フリーページの方から逆順に繰り返し参照が必要な資料の貼付けに使うつもり。日付は無視して、1日=1ブロック=1テーマでメモしようかと。ちょうどバーチカルラインの上部は空白があるので、タイトル記入に良さそう。フリーページ方眼タイプです。見返し(裏)裏側は見返しの遊び紙なしです。結局A5のウィークリーバーチカルブロックをセリアで買っちゃったんだよという話でした。色々メモしたり貼り付けしたりで、持ち歩くにはかさばりそうだなあ…。コンパクトでミニマムな手帳を目指しているのに…。なお、記入は最近シャープペンシルオンリー。以前は多色ペンで「青・仕事」「赤・プライベート」「黒・記録、メモ」と分けて書いていたのですが、書き直せる気楽さに惹かれ、シャープペンシルに落ち着いております。uni/color ユニカラーシャープ 単色 0.7mm [全7色] カラー芯 ナノダイヤ内蔵 三菱鉛筆 30-M7102C.* 【ネコポス便可】 シャープペンシル 消しゴムで消せる コンパクト スリム 折れにくい 学生 筆記具 可愛い かわいいカラーシャープペンが欲しくなってこれ買っちゃった。にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.09.19
コメント(0)
基本情報・仕事でも日常でもまったく使わない完全趣味の英語学習。・2022年6月受験時はTOEIC870点(リスニング455点+リーディング415点)。・いずれ、TOEIC940点や英検1級が取れたらな。・毎朝起きてから1時間程度、勉強しています。・NHK語学講座(アプリ「らじる★らじる」「NHKゴガク」)での学習がメイン。・英語を学んでいるときの私の気持ち→「I Road(ラジオ英会話を学ぶ日々の心象風景の寓話)」前週のふりかえりメンタルやられて朝勉強ができない日がありましたが、次の日に2日分頑張るなどしてリカバリしました。偉い。偉すぎる。偉すぎ之助。ニュースで学ぶ「現代英語」の学習記録月曜日放送分福島第一原発 処理水の海洋放出TREATED WATER RELEASE FROM FUKUSHIMA DAIICHI BEGINS日本語由来の英単語、私は「ボキャブライダー」(2020.10.2放送「英語の中の日本語」)でやった「honcho」が印象に残ってます。班長がまさか英単語になっているなんて…。しかも「ホンチョ」になってるし…。Who is the head honcho around here?みたいに使うらしい。本当かな。どれくらいの人が使っているんだろうか。火曜日放送分脱石油由来のペットボトル 商用化へJAPANESE FIRMS PLAN TO PRODUCE BIO-BASED PLASTIC BOTTLESDiscussion Session 、英語で聞く→ウェブサイトの英文を読むでもよくわからない時があり、ブラウザのGoogle翻訳をかけるんだけど、日英混在だときれいに翻訳されなくてちょっとストレス。まず日本語に全部翻訳→英語に翻訳→再度日本語に翻訳、とやると大部分は日本語に翻訳されるのだけど、なぜか途中で途切れて英文に戻ってしまう…。水曜日放送分インド無人探査機が月面着陸成功INDIA SUCCESSFULLY LANDS PROBE ON MOONインド英語!はじめまったく何言ってるか聞き取れなかった。放送を聞き、英文を見て、ようやく聞き取れるようになった。includingの「インクディディンッ」みたいな、「どないしたん何か詰まりましたんか」という発音、特徴的。ネイティブでもすべて細部までは聞き取れない(文脈から推測している)とあり、安心した。木曜日放送分ワグネル代表プリゴジン氏死亡RUSSIA OFFICIALS CONFIRM PRIGOZHIN DIED IN PLANE CRASHわからない単語が多かった回。金曜日放送分余った不織布 型紙用に販売COVID PROTECTIVE MATERIAL FINDS NEW USE仮定法過去完了…。苦手。時制をひとつ過去に、というのは「距離を取る」ことで非現実性を出しているのだと「ラジオ英会話」でもやったから納得したのだけど、過去完了というのが…。ぜったい自分で作文したらできないだろうな、と思う。ニュースで学ぶ「現代英語」の予習書写まだ写してません!祝日でお休みだから、今日できたらやる。息子の運動会のゼッケン付けが先だけども!今週のめあて引き続き、低空飛行でも落ちないことを目指す。Tidak usah buru buru.(急ぐ必要はない)余談娘が自転車に乗れるようになりました。小学2年生の娘、ようやく自転車に乗れるようになりました。まだフラフラしているので、私は横を全力ダッシュ。マネージャーと走っている運動部員みたいになってます。トイレが詰まったら先日、トイレが詰まりました。トイレのすっぽん(ラバーカップ)がないし、どうしたものか…。と思っていたら、インターネットの海に叡智が。→「ペットボトルでトイレつまりを直す方法」500mlのペットボトルをカットしたもので代わりになると見て、早速実践。詰まり解消されました!今度からこれで対処できる。ラバーカップあってもな…と思ってたから買わずに済んで嬉しい。メンタルやられたら漫画なんかもう色々と仕事でメンタルやられていて、それを引き金に自分の人生と存在を全否定、というどーんと落ちた状態になっておりました。そんな時、「猫になったモフ田シリーズ」を読んでちょっと浮上。漫画は人を幸せにする。本当にしんどい時って、小説は読めないんだよな…。エコバッグの話先日、『エコバッグ・ブック』のレビューを書いたのだけど、その後「ONE ECO PROJECT 本袋」を見つけました。「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」とかもあるんだが…。BLを摂取したい韓国ドラマ「哲仁王后~俺がクイーン!?~」は、第6話まで来ました。なかなか話数進まないなあ、と思っていたらこれ1話1時間20分なのね…。どうりで…。主役の女の子、本当に「入れ替わり前・入れ替わり後」の演技が別人でうまい。中秋の名月お土産でいただいた落雁。かわゆす。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.09.18
コメント(0)
書名今日着る服がない!を解決する魔法の呪文 [ 佐藤 加奈子 ]目次1章 年齢を重ねたからこそ受け取れるギフト1 自分がくすんだからこそ似合う服が有る2 顔まわりを品よく飾る。3 おしゃれスランプは慌てず騒がず「マイナーチェンジ」4 カジュアル派30代の壁5 ファッション蘇り40代の理由6 50代オシャレは自分の集大成【聾唖の両親のこと・良い子ファッションの目覚め】2章 苦手を克服するひとさじの工夫1 決めつけをやめたらお洒落が楽しくなる。2 首元1cmのレフ版効果。3 体型の難はオリジナルスパイス4 お洒落はコスプレ5 ネックラインの重要性6 乙女要素の限界は肩下5cm7 似合わない服はインナーでごまかせる+ゴマカソー8 スポーツ服は「品良く」を意識する9 困った時のデニム10 ノースリーブワンピのススメ11 袖1cmの隠し味12 プリントは名刺サイズ以下13 キャラ立てするアイテムを見つける(だてめがねとの出会い)14 「〇〇したら、やる」は永遠にやってこない【発達障害を持つ娘のこと・服が助けてくれたこと】3章 色を制する者、ファッションを制す1 とりあえずグレー2 手っ取り早く色の重心を下にする3 片想いカラーは顔から離す4 5%の利かせ色で垢抜ける5 夏こそクロ、冬こそシロ6 冒険カラーはふっくら生地で7 冬と夏では白が違う【服に愛されるコツ】4章 シルエット方程式1 目指すはポッコリ山頂の9合目ライン2 エプロンワンピはほぼエプロン、ワンピースは割烹着3 ある日突然やってくる「薄手ニットが似合わない!4 他人の目線は360度5 3cmのソックス見せがのっぺりを救う6 パンツも袖も、裾はとりあえず折り上げる7 腰位置には方程式がある8 前下げ、脇上げの方程式9 ワンピ丈、短ければプラス110 50代は身体が泳ぐちょいユル服11 ベーシックに1割の「ガーリー」12 「前後差」最強伝説13同じアイテムでも時代が変われば化石になる 【自分がどうしたいのかを考える癖】5章 なりたい!なれます!なりましょう!買い物上手1 着回ししなくていいんです2 ベストってベスト3 「お得!」で手に入れたワクワクは一瞬だけ4 白スニーカー、ボテッとした革靴、シュッとした革靴の3足を基準にする。5 「ちゃんとした格好」の日は突然に。6 ごひいきアイテムは大量買い許可7 ちゃんと外に出られるズボラ服8 薄いの?厚いの?どっちつかずの生地、一番使える子。9 好きな服がわからない時は自分の直感を信じてみて10 ときにはパターンをぶち壊す!感想表紙の写真から、30代後半〜40代くらいの方かと思って読んだら、まさかの50代でした。丸メガネの効果?すごい〜。ファッションのこともだけれど、この方の人生が詰まった本という感じ。40代以後の人におすすめの内容。加齢を華麗に見せる技。新潟県の田舎町に生まれ、両親はともにろうあ者。ずっと、両親の通訳として周囲とのコミュニケーションを手伝ってきた。(こういう状況にある子どもを「コーダ(CODA / Children of Deaf Adults)」と呼ぶんですよね。映画にもなっていた)娘は広汎性発達障がいと診断され、中学から不登校に。そういった状況でも、自分の仕事やファッションを愛して、楽しんできたことがよく分かる。私は「裸じゃなければ問題ないんでしょ?」というくらいの低いオシャレ意識で生きているので、ファッションに夢中の人を見ると「いいなあ」と思う。それはきっと、楽しいんだろうな、と。(私はあらゆるスポーツも同じスタンス。オリンピックは開会式と閉会式しか見ないし、スポーツ漫画のスポーツシーンは飛ばし読みする…。)でも、オシャレになりたくないわけではない。どうすればいいか分からないだけで。ミニマリストな私は、私服も制服化されている。制服のコードは「飛び入りで年末の『一万人の第九』を歌いに行けるフォーマル度合い」。白のトップスに黒のボトムス。フェミニンなブラウスに、ヒラヒラしたスカートのようなガウチョパンツが多い。年配の男性に「ノマちゃんは、中身はおっさんやのに、見た目はとっても女の人」と言われた。毎日お化粧もばっちりやし、と。そういう「型」にハマると楽なんだけど、私の中身とは乖離しているなあ…。「損をしないファッション」でしかない、というか。無難。で、こういう本をたまに読んで、奮起する。なるほど世の中のオサレピーポーは、こんな小技を効かせているのか。「首元1cmのレフ板効果」(首周りのインナーに白色をかませる)なんか、写真を見ると一目瞭然。曖昧であんまり好きじゃないグレー、こんなにほかの色に馴染むし万能なのね!「白、赤、マスタード」を差し色に?靴下で取り入れてみようかな。オシャレをしようとすると、「これ、変じゃない?」と思ってしまう。それで結局、いつもの服になってしまう。ミニマルワードローブなので、2〜3枚をひたすらローテーションしているから、くたびれるのも早い。買い替えのタイミングでまた同じような服を買う…汗。この夏、Tシャツを新調した。白、黒、キャメル。しかしこれね、丈短めで脚長効果を狙って買ったら、短すぎた…。腕を上げるとお腹や背中が見えてしまう。失敗。ひと夏着て色褪せたし、子どもに引っ張られてヨレたり糸が千切れたりしてるので、今夏で終わりにするつもり。インナーもしくは部屋着落ち。ボトムスも、ストレッチパンツを買ったらぴたぴた過ぎたし、ダボッと履こうとワイドパンツ買ったらだぶだぶ過ぎてニッカポッカみたいになってしまった。…ネットで買ったのが敗因だなあ。サイズ感間違いまくり。ただ、「一人で出かけて、お店回って、試着して、お直しもしてもらって」にかけられる時間と気力がないのだ…。冬に向けて、今欲しいものは「新しいコート」と「カーディガン」。これはちゃんと!実物を見て!試着して買いたいのだが!!それと最近、ついに「白髪染め」を始めました。よわい37にして、初の毛染めだぜ。真っ黒かつ量も多い癖っ毛で、生まれてこの方髪を染めたことがなかったんです。それがここ数年、ストレスのせいか白髪が群発するように。髪型の分け目を変えた時に目立つ白髪。はじめは抜いていたけれど、徐々にそんなレベルでは対応できないようになってきた。「ここはひとつ、白髪染めってぇやつをやるべきなんじゃねぇか?!」というわけで、ドラッグストアで「アットコスメ1位」と書いてあったこれを買いました。【店内商品2つ購入で使える2%OFFクーポン配布中】【定形外郵便で送料無料でお届け】ヘンケルジャパン株式会社サイオスカラートリートメント アッシュブラック 180g【ドラッグピュア楽天市場店】【RCP】【TKauto】私はアッシュブラックを使ってます。まず初回にたっぷり付けて染めて(めちゃくちゃ量使った)、それから1週間に1回、週末に使ってます。毛染めじゃなくてカラートリートメントやねんけどな。乾いた髪に塗るんだけど、手がものすごく真っ黒になる。そしていつまでも黒いすすぎ液。ほんまに染まってるんか?と疑問が生じる。しかし、2、3回使ってほんとーに白髪が目立たなくなった!髪大事よな。ドラマ「らんまん」でも、時代の経過、老化を示すために白髪になっているもんね。グレイヘアも素敵ではあるけれど、私は今のところは黒髪がいいかなあ。これまで髪を染めたことがなかったのでちょっと楽しいし。自分の気分を上げる、自分に自信を持てる。そういう意味の「ファッション」を、楽しめたら良いなと思う。第九で主役を張れるくらいに!にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.09.17
コメント(0)
書名仕事がはかどり暮らしが整う おうちワークの文具術 [ 高橋 拓也 ]目次1 文房具でつくる小さいオフィス2 おうちワークの文具術3 おうちワーク文房具図鑑感想まずこの表紙を見て!?この日常のすべてを詰め込んだ小宇宙感、秘密基地めいた自分の城の雰囲気、手の届く範囲にすべてが効率的に配置された四畳半神話大系、ちいさな書斎であるホームオフィス。うらやま。ものぐさトミー (岩波の子どもの本) [ ウィリアム・ペーン・デュ・ボア ]起きてからすべて全自動で機械仕掛けで進んでいく絵本を思い出した。私は在宅ワークの「ざ」の字も見当たらない、現場百遍!の職場で働いている事務職。なので、取引先の会社がオフィスにはほぼ不在で、在宅勤務なことに驚く(特に東京)。みんな家で仕事してるんや…いいな…。保育園と学校の送り迎えも余裕があるし、お布団やシーツも平日に干せるし、昼休みに好きなことできるし、晩御飯の下ごしらえとかもできるんだよね…。うらやま…。この本は、リモートワークで会社づとめをしながら、ウェブマガジン「毎日、文房具。」を運営し、「小さいノート」もプロデュースする方の「在宅勤務」の創意工夫がぎゅぎゅっと詰まった一冊。A4用紙を横向きにして、左上に黒のマスキングテープを貼り、白のポスカで日付と目次を記入して管理するメモとしての使い方は参考になる。マステとポスカが面倒なので、「タイトルの付け方」の方法だけ真似して普通のペンでやってもいいかも。以下、この本でおすすめされていて気になったもの。【楽天1位】リカバリーサンダル レディース サンダル メンズ スポーツサンダル ロッカーサンダル シャワーサンダル ビーチサンダル 靴 厚底 リラックス 疲労回復 疲れにくい アスリート スリッパ 衝撃吸収 ジム ^bm1065^紹介されているものがどれか分からなかったけど、「リカバリーサンダル」。運動回復を目的にしたサンダルを、室内履きとしてスリッパ代わりに履くとよいのだそう。ペンたて ペンスタンド 文房具 収納【あす楽14時まで】equalto Wavy イクォルト ウェーヴィー革のペンスタンドシンプル おしゃれ 高級 かわいい 革製 デスク ギフト ステーショナリースタンド 日本製◇鉛筆立て 卓上 整理用品 インテリア革のペンスタンドがあるんですね。シンプルでおしゃれ。【無印良品 公式】 ポリプロピレンファイルボックス・スタンダードタイプ・ワイド・A4用ホワイトグレー足元に置くゴミ箱は、よくある丸いゴミ箱ではなく、四角にするとスペースが広くあく。【9/15限定 Rカードとエントリーで更に+15倍】腕時計スタンド エムスコープ D. Watcher 時計スタンド 時計置き 腕時計 おしゃれ 木製 日本製 M.SCOOP 男性 退職祝い 記念品 プレゼント 送別会 プチギフト 女性 ギフト あす楽 ギフト腕時計ホルダー。腕時計を外して置いておくことで、卓上時計の代わりになる。帰宅して腕時計を外したら、私は押入れに突っ張り棒を渡したところのS字フックに引っ掛けてる。( テーブル 下 収納ラック タワー ) tower 山崎実業 公式 公式 通販 サイト デスク 机 テレワーク 在宅 仕事 書類 リモコン ティッシュ 収納 省スペース モノトーン ホワイト ブラック 白 黒 5481 5482テーブルの下に取り付けられるラック。木ネジ使用かあ…。職場では無理だな。ウェブカメラカバー 盗撮防止 カメラ隠し プライバシー保護 セキュリティ パソコン タブレット スマホ iPhone iPad Macbookなど webカメラ ウエブカメラ インカメラ 超薄型 シール 3個セット ネコポスパソコンのカメラを隠せるカバー。こんなものもあるのね。リヒトラブ 机上台 幅590mm 白ディスプレイとキーボードを分ける場合の机上台。私はノートパソコン1台のシンプルさが好きなので、これは使わないのだけど、ディスプレイと分けている人は画面が大きくていいなあと思う。【レビュー2800件突破!】あす楽 雑誌掲載 BoYata 正規代理店 ノートパソコンスタンド N-19 PCスタンド 高さ/角度調整可能 姿勢改善 猫背解消 折りたたみ ノートPCスタンド 滑り止め アルミ合金製 ホルダータブレット著者は、ノートパソコンをこのスタンドに取り付け、傾斜をつけてディスプレイとして使用。【即納】ロジクール ERGO M575 ワイヤレス トラックボールマウス M575GR グラファイト【送料無料】【KK9N0D18P】トラックボールだと省スペースかつマウスを動かす必要がなくて肩こり防止にもなるのだとか。送料無料 レビュー特典付き ラーニングタイマーS 学習タイマー 勉強タイマー キッチンタイマー 学生 受験 試験 時計 勉強 可愛い 消音 メリハリ モチベーション 社会人 T-603 ドリテック dretec勉強の集中にも役立ちそうなタイマー。リモートワークだとダレてしまってこういう機械も必要なのかな。BASE BREAD チョコレート 16袋入り 完全栄養食 | basefood チョコ パン 栄養食 置き換え ダイエット 食品 オフ 低糖質 食物繊維 葉酸 鉄 分 カルシウム タンパク質 おやつ 全粒粉 送料無料 間食 ベースフード 糖質制限 ベースブレッド 保存食 ローリングストック著者は在宅の昼ごはんをこれにしているのだそう。私もこれ、考えた。完全栄養食パン。ただ、高いんだよね〜…。この値段出すならほかのもの食べたい…。以下は画像が出てこないシリーズ。MARKS&WEBのリードアロマウッド木製の蓋に付け替えるだけで、精油瓶がアロマディフューザーになるという優れもの。精油を石鹸液に足して香り付けに使っているけど、良い匂いとして置いておきたいと思っていた。これコンパクトだし良いな。無印良品のパイン材デスクワゴン息子が来年入学するにあたり、娘と息子に1つずつ「ランドセルラック」的なものを買おうか迷っていて、あれこれ見ているのだけど、結局「ランドセルを平置き出来てべろっとかぶせを開けられる」状態が一番良いんじゃないかと思って。今は、リビングの床に直置き。休日だけスチールラック(1人1台)の上段に置いてる。これが一番、出し入れしやすいんだよねえ。もういっそ「収納付きベンチ」みたいなものが良いのでは?と思って、図工室のイス 850 スツール stool ベンチ 木製 収納 椅子 工作 雑誌収納 踏み台 オリジナル イエノLabo イエノラボこれを1台ずつ買って置こうとも思ったんだけど、ささくれにヤスリをかけるのが面倒。で、この本見ていたら、この無印のパイン材デスクワゴン、良さそうに見える。キャスターも付いているし、A4も入るし、どうかなあ。ただ、上段にランドセル置くには狭いかな…?E-WINのスタンディングデスク勉強している時、どうしてもダラダラしてしまうことがあり、集中力も保たない。立って勉強できたらなあ、と思っていた。スタンディングデスクは、既存の机の卓上に置くものや、それ単体でスタンディングデスクの高さの机。わざわざ買うのは邪魔だな〜使わなくなったら嫌だし…。で、この本の表紙でもメインを飾っているこれ!なんと、「折りたたみ式」「立ち・座りの両方に高さ調整可能」さらに「キャスターと固定足も付け替え出来る」!!えーこれほしい。いいなあ。これで立って勉強したらめちゃくちゃはかどるのでは(夢物語)。大人にとっての「遊び」って、仕事とごっちゃになっていると楽しいんだろうな。私の殺風景かつごちゃついたオフィスデスクを思い浮かべる。だから手帳や文具に凝るのは、ひとつは「持ち運べる秘密基地」みたいな意味があるのかもね。にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.09.16
コメント(0)
書名感想諸君、私はエコバッグが好きだ。2020年7月にレジ袋が廃止されてから、はや3年−−−。老若男女がそれぞれエコバッグを持ち歩く時代。いろんなひとが持っているそのエコバッグを見るのがとっても好き。スーパーはまさにエコバッグ百花繚乱。ノベルティのものが多いけれど、こだわりの高そうな機能性エコバッグを使っている人も多い。車で買い出しに来ている人は、マイレジカゴや、ダンボールに入れている人も見る。素手で大根持ち歩いている人も見るし、ホームセンター系では「持ってきたエコバッグに入らなかったんだろうな…」というサイズのものを抱えて歩いている人も見かける。で、エコバッグだ。なぜそれを?それはどこで手に入れたの?というものを見るのが楽しい。景品なのか、お土産なのか、自分で買ったのか。プレゼント、ガチャガチャ、付録?エコバッグをサブバッグとして持っている人も多い。駅の雑踏なんかで鞄ウォッチングに勤しんでいるとうっとりしてしまう(変態)。エコバッグを特集した本がないかしらん、あったら読みたいのに!と思っていたら、見つけました。ペラペラのコットンの、プリントタイプのエコバッグがたくさん掲載されています。しかしこれ、発行が2007年。古すぎて、「エコバッグって何?」みたいなところの解説から入っている。内容はドイツを主にしたエコバッグ(ノベルティバッグ)の紹介。ノベルティが多く、私は惹かれるものはあまりなかった。(本の中の寄稿で、「日本人にエコバッグを普及させるにはレジ袋撤廃しかない」とあった)エコバッグの歴史紹介も巻末にあり、ドイツでは1980年代後半からスーパーのプラスチック袋は有料化されていたそう。ドイツ語ではエコバッグのことを「テューテ」と呼ぶのだそうだが、これ「トート(バッグ)」のことなのかな。なんかしらんけどドイツのエコバッグ、持ち手が短い。肘掛けか手持ちしかできない長さ。なぜ。そしてマチがない…。ものが入らなさそう…。スーパー以外でエコバッグウォッチングをするなら、私は図書館がお気に入り。有川浩の『阪神電車』にも出てきたけれど、みんな家の中で一番頑丈なトートバッグを持ってくるんですよね。専用の図書館バッグを持っているみんなを眺めるのが好き。この本にも図書館バッグが紹介されている。それは、図書館がミュージアムグッズのように販売しているもの。うわあいいなあ、これ、図書館めぐりしたら自分へのお土産に買いたい。ニュージーランドのクライストチャーチ・シティ・ライブラリーのエコバッグ。ストックホルム市立図書館のエコバッグ。日本では茨城県結城市ゆうき図書館に貸出バッグ「みつばちトート」があると書いてあったけど、調べたらもう作っていなかった…。私が今欲しいなあと思っているのは、「シェイクスピア&カンパニー」のトート…。この本で、山村光春さんという方が、「愛は、許すこと」と書いていらした。身の回りにある愛すべきものは、すべてお金と必要性と秤にかけ、自分の中でバトルを繰り広げた結果手に入れたもの。なかでもエコバッグは、サイズや重さやかさばりや値段を気にしなくて良い。あっただけあっただけ使える。「それはとても正しい、モノのあるべきかたちのような気がしてならないのです。」うーん、分かる!!エコバッグはペラいから、存在が愛い(うい)し、許しちゃう。ミニマリスト気質な私でも。気づけば、家のあちこちにエコバッグがある。ノベルティでもらった、プリントデザインがいまいちなコットントートは、柄を裏返してS字フックで吊るした収納にして、ビニール袋やウェスを収納。パリで買ったダックスフンドのエコバッグも、持ち歩くには派手すぎて、家で収納に使用。図書館へ持っていくのは、ムック本の付録だったトートバッグ。内ポケットには貸出カードを入れて。外ポケットには、かさばる絵本を借りたときのために、こどもの玩具のラッピングに使われていた小ぶりのトートを2枚予備として入れている。スーパーに持っていくのは、保冷機能つきのごっついノベルティバッグ(デザインが好きじゃない!)。私が普段使っているエコバッグは、どんなものでも入る大きなムーミンの肩掛けトート。仕事場で使っているのは、母がカーテンの端切れで作ったトート。お気に入りだったイベントのエコバッグは、使い古して穴が空いてきたので、記念に保存。たくさん持っているのに、またなぜかどこからかやってくるエコバッグ。それはもはやエコじゃないのでは?と思うノベルティ。いろんな人のエコバッグを見る。そこには何か物語があるような気がする。普段使いのバッグとは違う、もっとこう「日常」の物語というか。というわけでエコバッグが好きなので、「スーパーに来た人のエコバッグと買ったもの見せてください企画」「図書館に来た人のエコバッグと借りた本見せてください企画」みたいな雑誌特集や本があればいいのになあ!と思う。にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.09.15
コメント(0)
書名SPY×FAMILY 家族の肖像 (JUMP jBOOKS) [ 遠藤 達哉 ]感想「SPY×FAMILY」のノベライズ(小説版)。なお、漫画原作のノベライズではなく、小説完全オリジナルストーリー。挿絵は原作者によるもの。「SPY×FAMILY」見てます?年末のアニメ一挙再放送からハマり、原作を家族で読み、ついに小説まで読み始めました。まもなくアニメ2期が始まりますね!わくわく。映画化も決まっているし、楽しみです。内容を知らない方のために言うと、東西冷戦下の架空の国において、国の要職者に近づくため、スパイが偽の家族を作るという、ほのぼのバトルコメディ。父はスパイ、母は殺し屋、娘は超能力者、犬は予知能力を持つ。けど、父←(知らない)→母娘と犬は両方状況を知っているという状況でのすれ違いと勘違いが面白いです。絵も綺麗で、アニメより原作漫画はさくさく進むので読みやすい。この小説の内容はこちら。MISSION1…イーデン校の1年生が自然教室に。道に迷ったアーニャとダミアン。MISSION2…姉であるヨルに呼び出され、急遽アーニャの子守をすることになったユーリ。ふたりは職業体験型施設『ステップ・ワーク・キッズ』へ遊びに行くが、そこは保護者も一緒に体験しなくてはいけなくて…。MISSION3…病院を訪れていた情報屋のフランキーは、目が見えない少女アレッサに出会う。彼女はオペラ女優として活躍した、著名な音楽家を輩出するバルツァー家の娘だった。手術のあと目が見えるようになった彼女に会うことになったフランキーは、「有力な情報を得られるから」とロイドに変装を依頼する。しかしその本心は…。MISSION4…休日に公園でピクニックをしていたフォージャー家。そこに有名な画家・フェリックス・カーティスが訪れ、肖像画を描かせてほしいという。スパイと殺し屋、顔を知られる訳にはいかないふたりだが−−−。SHORT NOVEL…首都にあるレストラン。ウェイトレスのリリーは絶賛婚活中だ。結婚なんて、とやさぐれる彼女は、常連客であるフォージャー家を見て…。ちなみに漢字全てにふりがながあるわけではなく、なおかつ文字の大きさも小さいし、言葉遣いも難しいので、小学校高学年か中学生くらいからじゃないと読めない内容です。小2の娘は無理でした。漫画原作の内容も踏まえた小説になっていて、「ありそう」なシチュエーションの二次創作として違和感なく読めました。小説だと、第三者視点での描写が入るのが良いですよね。「SHORT NOVEL」の表面的な完璧幸せ家族の描写が、なんだか自分だけがその内側を知っているんだぜ〜という優越感があって嬉しかった。私は「疑似家族」的な繋がりがすごーく好物なのですが、この漫画ではいつもロイドさん(父)とヨルさん(母)のアーニャ(娘)に対する姿勢がすごいなあと思います。自然教室でダミアン(要職者の息子)とまた仲良くなれなかった、作戦失敗だと落ち込むアーニャに、ロイドさんが言うここがこの小説では一番好き。「なんだ、楽しくなかったのか?」(略)「!たのしかった!!」弾かれたようにそう答えると、ロイドは「そうか」と言って端正な顔をほころばせた。「なら、よかった」漫画だと、アーニャがミルクを零した時にヨルさんが「やけどしなかったですか?」とまず訊く場面が好きです。にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.09.14
コメント(0)
書名なぜではなく、どんなふうに (海外文学セレクション) [ アリアンナ・ファリネッリ ]感想多層的で重奏的で複視眼的な物語が私は好きで、これはまさにそれだった。ドナルド・トランプ大統領誕生の頃。差別と分断が進むアメリカ。イタリアからアメリカへ留学し、今は大学で教鞭をとる42歳のブルーナ。イタリア系アメリカ人で医者である夫を持ち、自身もアメリカ国籍を取得した。けれどいつまでも、アメリカに馴染めない。知的上流階級、閉じられた「白人」だけの暮らし。夫を支配しようとする義父母。自分たちの家庭よりも、「良い息子」であろうとする夫。何もかもを見通したような天才児の娘・ミネルヴァに、女の子になりたいトランスジェンダーの息子・マリオ。2人の子どもの子育てと家事に追われ、研究はままならず、非正規雇用の更新を繋ぐ。そんな時ブルーナは、教え子であるムスリムの黒人青年・ユーヌスに出会う。20歳の若者とともに、ブルーナははじめて窮屈な日常を飛び出す。けれどそれも、ユーヌスが何も言わずにシリアへ立ったことで終りを迎える。ブルーナは、彼がISISに加入するためにそこへ行ったのだと知る。なぜ?そしてブルーナのお腹には、ひとつの命が宿っていた。とにかく色んな要素が盛り込まれていて、ひとつのテーマとして掲げられない物語。でもそれぞれすべてがちゃんと物語の要素として成立していて、すごい。ユーヌスがブルーナにあてた手記(手紙)には、以前に読んだ、・世界と僕のあいだに [ タナハシ・コーツ ]を思い出した。(作中でブルーナがタナハシ・コーツを授業で取り上げている)アメリカで黒人であるということは、世界の端っこにいつも立っているようなもの。少し足を滑らせただけで、あっという間に運命がひっくり返る。この本は苛立ちや怒り、やるせなさ、虚しさ、悲しさがたくさん描かれているのだけれど、それと同じくらい「愛」についても描かれていると思った。私が好きなのは、些細な描写。たとえば、バスでブルーナが乗り合わせた女性が母親との電話の中で言った「ママ、確かにあたしの身にはなにも悪いことが起こらないかもしれない。白人で、アメリカ国籍を持っていて、大卒で、異性愛者のあたしに、なにが起こるっていうの?あたしは、自分じゃなくてまわりの人の心配をしてるの。ジムのことが心配なのよ」あるいは、大学が暴徒に囲まれていると知り、近くの店へ逃げ込ませてもらったブルーナ。そのパブのバーテンダーは、ブルーナを匿い、紅茶を振る舞う。なぜこのようなご親切を?と問うブルーナに、バーテンダーは答える。「闇を、闇で追い払うことはできません。光だけがそれを可能にするのです。憎しみも、憎しみで追い払うことはできません。愛だけがそれを可能にします」あるいは、ブルーナの息子マリオが、同級生からいじめを受けた時。マリオは相手に一発食らわせたあとで、ハンカチを差し出す。そして明日、君のために得意のハムサンドウィッチを作ってきてあげると約束するのだ。それを目にした姉のミネルヴァは思う。立ち向かうことは、憎むことではない。ユーヌスは、ブルーナに言う。君の愛は、いつか君の子どもたちを通じて、たくさんの人に伝わるのだと。君の無条件の愛を源にして。いつか君がいなくなるときが来ても、君の愛は存在し続ける。ブルーナ、君の愛は世界を救うことができるんだ。日本語版タイトルは、「なぜではなく、どんなふうに」。これは第四章のタイトルから取られたもの。もとは『青い眼が欲しい』という作品に登場する言葉だと言う。この本の原題は「アメリカン・ゴシック」。これは、ブルーナにあててユーヌスが書いた手紙のタイトルでもある。有名なグラント・ウッドの絵画をもとにしている、ということで「?」だったのだけど、検索してみたら見たことがある絵画だった。アメリカではとても有名で、風刺にもよく使われるのだそうだ。ラストシーンは、先の章で読まれた作中の手紙、ユーヌスがブルーナにあてた手紙を、ブルーナが受け取るところで終わる。「なぜではなく、どんなふうに、しかわからなかったブルーナへ」これの日付が「ニューヨーク、2018年8月」で、結局ユーヌスの生死はどっちだったんだろう?と思った。作中の手紙本文は、2017年の7月、モスルが間もなく陥落するという場面で書かれて終わっている。手紙の宛書を書いたのがユーヌスなら、生きて帰ってきたということ、だよね?そうならいいのにな。何かが起こる。なぜ?と問う。けれどそれに至る道のりは長く、一言で語るとあまりにも型にはまって軽薄に聞こえ、本質を表すことはない。どんなふうに、そこへ至ったのか。ユーヌスの手紙でようやく、ブルーナはそれを知る。なぜ?と問うのは、またひとつの暴力であり、権力の行使なんだろう。答える側はいつも、その疑問に答えるよう強いられ(納得できる答えを出せ、と言われ)、力の下に置かれているのだから。どんなふうに、というのは、横にいて話を聞く、ということだと思う。ブルーナは、教養ある夫の両親が、無知であるよりもより悪く、優越感と閉鎖性、偏見をもっていることに驚く。私にもそういうところがあるかもしれないと思う。自戒。にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.09.13
コメント(0)
書名女の子たちと公的機関 ロシアのフェミニストが目覚めるとき [ ダリア・セレンコ ]引用女の子たちというのは、コミュニケーションと、冷え切った国家の内臓に巻きついて温めてあげる暖房のシステムのこと。もしも女の子たちが停止したり、仕事を中断したりしたら、いったい私たちに何が起きるのかはわからない。きっと私たちは寒さのあまり自分の席で眠り込んでしまって、そしてもう二度と目覚めないんでしょうね。そのほうが良くなるかもね。親愛なる女の子たち、私たちには決死のストライキが必要だよ。生きていることが耐えがたくなったよ。感想ロシアのフェミニスト本。詩のような寓話のような物語。一人称であり「女の子たち」全員を主語にしているような。韓国のチョン・セランの小説と雰囲気が似ていた。・屋上で会いましょう [ チョン・セラン ]・保健室のアン・ウニョン先生 [ チョン・セラン ]・声をあげます [ チョン・セラン ]・地球でハナだけ [ チョン・セラン ]公的機関というのが現実の「組織」(ロシアの芸術系の運営組織は、捏造と変更の嵐で、その犠牲になるのはいつも下働きの「女の子」たちである)であり、さらにいうと「国家」そのものでもあり。そして、ここで言う「女の子」はすべての「女性的なもの」。著者は、1993年ハバロフスク生まれ。ロシアの作家、詩人、フェミニスト、反戦活動家。この物語と同様、図書館や美術館など国立の文化施設に勤め、実体験を元に、2021年本書を発表したのだという。ウクライナ侵攻に対し「フェミニスト反戦レジスタンス」を組織。2022年3月にジョージアに出国したという。著者は、家庭内の暴力が(そして主にそれは女性への暴力が)、戦争へ繋がっているのだという。家の中で行われる暴力を容認することは、戦争の武力行使を「やむを得ない」とすることと、同じ。大義を掲げれば暴力が正当化されるのであれば、それは「理由をつければ・条件下で」OKになるということで、それを恣意的に解釈して小さな単位にしていって、組織で、家庭で、行われる。この本の、上の引用部を読んでいて思った。女は戦争の時には「産む」機能が重要視される。産めよ増やせよ。兵隊を、戦力を、労働力を。十数年育てて、送り出す。・地図と拳 [ 小川哲 ]で言っていた。かわりの兵隊はいくらでも、召集令状を送る切手の値段分だけで補充されるのだと。「女の子たち」は、国家の内臓。「男の子たち」は外側の皮膚だろうか。傷ついて血を流す?じゃあ、もし女の子たちが止まって、動かなくなったら。どうなるんだろうね。にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.09.12
コメント(0)
全2127件 (2127件中 51-100件目)