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January 15, 2003

日本映画にはまっている。

今までは音楽でも本でも映画でも、
西洋のものばかりだったの。
でも・・・

最近、日本の古いものにとっても心動かされるの。
例えば、古民家。
もともと昔の日本家屋は大好きだけど、
最近ではそういう「本物」がなくなっているでしょ？

そういうものを見るとホッとする。
何だか、あ、帰ってきた、っていう気になる。

私の懇意にしている小諸の旅館。
去年、築120年の古民家を移築して郷土料理屋さんにしたの。
8メートルの吹き抜け、何段にも組まれた梁、
60畳近い一間の畳スペースはさすがに壮観。
傷みが激しくなって、立て替えのために
取り壊される運命だったこの家を、旅館の荘主が気に入って
料理屋さんとして晴れて延命となったわけだけど、
引き取り手のないまま壊されていくこういう家が
全国にはたくさんあるんだろうと思うと、

そういえば、皇后様の実家、旧正田邸もとり壊されてしまうんでしょ？
もったいないよねー。
いっそのこと軽井沢に移築すればよかったのに・・・
壊してしまうくらいなら・・・

観ているのは最近のものではなく、もっぱら昔の作品。
この前見たのは、1955年作品「女中ッこ」。
おとといは、1940年作品「風の又三郎」。
（又三郎役の男の子は、私の友人のお父様なの！（笑））
そして今日は1941年、鳴瀬巳喜男監督作品「なつかしの顔」。　
やっぱり鳴瀬、黒沢、小津監督作品当たりは
西洋かぶれを名乗るためにも
あらためて観ておかなくてはと思う次第。
私の友人たち、イギリス人やフランス人なのですが、　
私よりずっと日本文化や映画に詳しいのよ。

実際にこういう映画を観てみると感慨深いものがありますね。
技術とかそんなものはとってもお粗末よ、今の特撮映画に比べたら。
でも、味がある。ものすごく雰囲気がある。
風景も、人も、何もかも。
これをもしかしてノスタルジーっていうの？
私もやっぱり日本人なのね？
日本の原風景ともいえるような田畑や田舎家に
妙に感動してしまうんだもの。

ここしばらくはまだ日本映画にはまりそうな私。
今後の予定は「キューポラのある町」
黒沢作品の「生きる」「蜘蛛巣城」
熊井啓作品「日本列島」あたりかな。　

・・・なんて書いているうちに、
またしてもワインが4杯目に突入しそう。
でも、明日はお弁当作りがないから、まあいいや。
それにこの程度じゃ私、まったく全然酔わないから！（笑）

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