タイトルはスペイン語で付けられていて、『ムーチョ・カロール(Mucho Calor)』と読む。日本語表記ではなぜか『ムーチョ・カラー』という読み方が定着しているけれども、レコード会社の責任か、はたまた評論家が悪いのかは知らないが、これは単なる読み間違いで、正しくは『ムーチョ・カロール』(声を大にしたいのでとりあえず文字を強調!)である。裏ジャケにもあるように、英語に訳すと"Much Heat"を意味するスペイン語表現である。すなわち、"たくさんの熱さ(=とっても熱い)"というわけで、さらに、ジャケ表面を見ると、"a presentation in latin jazz"とも記されている。つまりは、ラテン風アレンジもののアルバムであることを売りにしている盤で、コンテ・カンドリ(トランペット)やアート・ペッパー(アルト・サックス)らが参加するオクテット=八重奏団(他のパーソネルは下記のデータを参照)による演奏。本作は、特にアート・ペッパーのファンの間ではよく知られた盤とのことで、ANDEXというレーベルから出されたものの再発CDである(ちなみに、現行のCDは、さらに別の音源からの追加曲も含んでいるらしい)。