憂きも一時
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春風亭小朝の「芝浜」を聴きました。「芝浜」は林家たい平のを聴いたことがあります。酒好きの魚屋に連れ添っているおかみさんの、健気でいじらしいこと。酒浸りでなかなか仕事にでない亭主のために、毎日毎日盤台に水をくれて、包丁のとぎ具合を調べ、草鞋をそろえていたんだろうなあ。たい平のおかみさんは若々しい、新妻のような可愛さが感じられました。現代風に、ちょっと舌足らずな口の利き様がまた健気さをつのらせて好感が持てました。小朝のおかみさんは、性根のすわった年増の雰囲気で、とってもエレガントに見えました。戸棚から財布を出すパントマイムがとても美しかった。クライマックス、こきたない財布を前に「惚れた魚屋のあんたと一緒にいたかった!」とおかみさんが泣き崩れるところはなんか凄絶で、私も一緒になって泣いてしまいました。涙ぼろぼろこぼしてメガネはずしてコートの袖で拭ったりして鼻水まででてああきたないなあと思ったところでどっと笑わせるようなことをいう泣き笑いのテンポがまたよかった。泣いて笑って翻弄されて、スカっとしたー。魚屋の、威勢のいい早口の江戸弁(?ていうの?)も耳に心地よかったし。泰葉さんがすごいと言って別れがたそうにしていた「小朝の高座」、そうだろうなあ。
2009年02月18日
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