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前年のシュピール直後から今年のシュピール直前までの「ゲーム年度」で印象に残ったゲームから10タイトルを選んだ。今年度私が初めてプレイしたゲームから選んでいるので新作とは限らないし、プレイした順に挙げているだけで順位付けなどはしていない。 過去の記事はこちら。2012ゲーム年度 私的ボードゲームベスト10 その1 その22013ゲーム年度 私的ボードゲーム十選2014ゲーム年度 私的ボードゲーム十選2015ゲーム年度 私的ボードゲーム十選2016ゲーム年度 私的ボードゲーム十選2017ゲーム年度 私的ボードゲーム十選2018ゲーム年度 私的ボードゲーム十選2019ゲーム年度 私的ボードゲーム十選2020-2021ゲーム年度 私的ボードゲーム七選2022ゲーム年度 私的ボードゲーム十選●ビヨンド・ザ・サン テックツリーが嫌いなボードゲーマーなんかいません!!!!! その上、おまけで艦隊戦ができるならなおさらだ。普通この手のゲームなら惑星での陣取りが主、技術開発が従だろうけど、このゲームは逆だ。ボードの大きさからもそれが分かるようになってる。ここを分からずに序盤から陣取りばかりにかまけているとひどい目に遭うぞw 豪華だが使い勝手の悪いコンポーネントや、いったん最後まで読まないと分からない書き方になっているルールブックなど、いくつか小さな瑕疵はあるが、それを補ってあまりあるポテンシャルを持ってる。拡張「新時代の指導者たち」も出たことだし、またプレイしたいものだ。●キャット・イン・ザ・ボックス 革新的トリテ枠。色を自分で決められるとか天才の発想。ボイドも自由自在だ。一応得点勝負をすることになっており、得点獲得手段もいくつかあるが、そのへんを全部無視して「出せなくなったら負け」という単純なルールにして繰り返しプレイするだけでも面白い。2022年のゴールデンギーク賞の2部門で受賞してるが、今年の10月にドイツで出版された(はず)。次のSdJ狙えるんじゃないか? 時期的に難しいか? 普段は賞レースに興味ないが、これが獲ってくれたら少しはSdJ見直すわw●トリックレイダース 革新的トリテ枠その2兼同人枠。ゲーム開始前にリードするカードとフォローするカードを分ける! しかもリードするカードは公開! まあほんとによくこんなの思いつくなー。「キャット・イン・ザ・ボックス」もそうだが、「出せなくなって終わる」系ゲームは終盤につれて緊張感が増してドキドキするのがたまらないねw こちらはまだ同人の枠を超えておらず、広く流通していないと思われるので、どこかのパブリッシャーがすくい上げて豪華アートワークで大々的に売り出して欲しい。今のトリテブームならきっといけるよ。●Clash of Decks 2人ゲー枠。おフランスで厚紙1枚に印刷されてプレイヤーが自分で切り取らなきゃいけないゲームとして出版され、その後も毎月拡張が発表され、今では地元に専門店ができるまでに成長し、世界中に格安で(さらには無料で)提供されてるという、まさにフランスの同人立志伝みたいなゲーム。 2人のプレイヤーが横並びで座った方がプレイしやすいという、なんだかカップル向けのゲームだが、中身はしっかりしたデック構築戦略ゲームだ。ファンタジーテーマでイラストが全部ユニークなのも私好み。アイコンが完全にフレーバーに寄ってて、そのデザインからは効果を想像できないのが玉に瑕で、拡張を追加するたびにサマリーを手放せなくなるのが問題だが、それも全部覚えてしまうまでの我慢だ。膨大なカードプールから輝かしいコンボを見つけるのもいいし、特定のセットだけ使ってフィーチャーされてる能力を存分に行かすのもいい。マナもヒットポイントも手札で管理するというアイディアも独特だ。 もともと安いが、馬鹿みたいな値引率のセールをしょっちゅうやってる。あまりに安くてスリーブに入れるのをためらうくらいなので、海外通販ができる人はみんな1セット買って損はない。基本セットだけなら常に(ただし初回限定で)送料無料だしね。●Mindbug: First Contact もう1つの2人カードゲーム。4人のデザイナーのうち1人があの「マジック・ザ・ギャザリング」のリチャード・ガーフィールドなので安心だ……天下のクソゲー「ゴォ~スト!」のことは一生忘れないけどなw カードプールもデックの枚数も異常に少ないM:tG。この少ないカードに「カードを出した手番では攻撃できず、攻撃した手番ではカードを出せない」「ゲーム中2回まで、相手がプレイしたカードを奪える」という2つのルールを足しただけで、まったく別の面白いゲームに仕上げてるのは見事と言うほかない。 こちらも2つの独立拡張、「Mindbug: Beyond Eternity」と「Mindbug: Beyond Evolution」が出てる(予定)。単独でも遊べるし混ぜても遊べる。追うなら今だ!●Skylands 国産同人からの出世作。ここ10年くらいのクイーンに拾われたのがいいことか悪いことかは分からないが……できれば国内パブリッシャーの目にとまって欲しかった。 「カルカソンヌ」的なタイル配置に、「プエルトリコ」式のアクション選択&フォロー。考え抜かれていると思われる細部のルール。1手たりとも手なりで打つことは許されない重さと、ちょうどよいプレイ時間。ちょっと悪いところは見当たらない……ゲーム自体にはね。アートワークがなー。いや、コンポーネントの方にはそんなに不満はないんだけど、箱絵のキャッチーさが足りなさすぎる。個人の好みと言ってしまえばそれまでだが、緑の肌のよく分からない人種に惹かれる人ってそんなにいないと思うよw 繰り返しになるが、今からでも国内パブリッシャーから受けのいいアートで出し直して欲しい。●御仏の殺人 謎解き/推理系はこれ一択。数多ある既存の作品と比べて桁が5つくらい違う圧倒的出来の良さ。小説家がシナリオを書き、謎制作集団が謎作ってるんだからそりゃ最高だよ。特に前者の要素が大きい。餅は餅屋、ミステリーはミステリー書き。この手のゲームのほぼすべてはシナリオにツッコミどころが多すぎて全然没頭できなかったから、この一点だけでもプレイの価値がある。 嬉しいことに次回作も制作中だそうだ。強いて言えば、動画に登場する役者さんが(予算の都合だろうが)ちょっと棒演技なことと、プレイ環境によっては途中でプレイできなくなるのに、ネタバレを考えると注意喚起もできないことが気になったので、そこだけ解決してくれれば100点中120点だ。●La Famiglia: The Great Mafia War 4人専用ペア戦ゲーという、あまりにもプレイ人数が限定的なゲーム。「マグナストーム」っぽい(と言ってもマイナーで誰も知らない)アクション選択システムに、世間のトレンドを完全に無視したガチンコ殴り合いテーマ。何しろマフィアだからね。序盤にNPCをぶっ殺したら、あとはプレイヤー同士でぶっ殺し合うしかないけどマフィアだからちかたないねw ブラインドでのアクションプロットも、個人能力のユニークさと絡み合ってて面白い。戦闘のじゃんけん処理だけが残念なところだが、その分を差し引いても余りある傑作。●Hegemony: Lead Your Class to Victory 各プレイヤーが全然違うことをするゲーム枠。主に「COIN」シリーズと「ルート」シリーズしかなかった枠だが、ここに颯爽と飛びこんできて話題をかっさらった期待の新星。国際政治学の学士号と修士号を持つデザイナーが作ったということで、随所にリアルな政治・国際経済の要素が(もちろんかなり単純化されて)落とし込まれている。 この手のゲームは現実のシミュレートに偏りすぎると完全な駄作になりがちだが(シエラマドレのゲーム全般とかな)、このゲームはリアルさと面白さのバランスが非常にうまく取れている。 数回やっただけでは特定の陣営が弱い(または強い)ように感じるかもしれないが、BGGでは4陣営すべてについて「この陣営強すぎるんじゃね? バランスぶっ壊れてるだろw」スレが立ってるので、きっと実際にはバランスが取れてるんだろう。戦闘以外の強いインタラクションを求めるヘビーゲーマーにお勧めだ。●The Barracks Emperors ちょっと他にないゲーム。お勧めかと言われると難しいし、よくできてるかと言われても正直よく分からない。だがかなり面白いのは間違いない。どこに何を置いても自分だけ得をすることはめったになく、1手1手で損得勘定をしっかりしなきゃいけないから気が抜けない。昨日利用した蛮族が今日は自分の敵になるなど日常茶飯事だw単体でもゲームになるシステムだが、もう少しシェイプアップして他のゲームのシステムの一部にしてもいけそうな気がする。私はゲーム作ったことないけど、なんだかゲームデザイナーに一度はプレイしてもらいたいようなゲームだ。ただし、デザイナー本人が言ってるような“トリテ”では断じてないw 今年度もイケてないゲームはあるにはあったが、さすがに最底辺のゲームをだいぶこなした今となっては「つまんねーけどアレよりはましだな……」となってしまうので印象に残るようなものは少なかった。それでも本当にどうしようもないのもあったし、最高の謎解きゲーをやったおかげで他の謎解きゲーの評価が辛めになった。以下はそんなボードゲームゴールデンラズベリー賞。もっとがんばりましょう。謎とき探偵 デューク&エルウィンUnsolved Case Files:Harmony AshcroftElixirカタン:宇宙開拓者Aegean Seaスカイホープ:最後の飛行 今年も相変わらず定例会に参加してくれているメンバーに感謝を。来年度は前半に「チケット・トゥ・ライド・レガシー」を終わらせましょう。もうこれで来年度の1枠は決まりです。 自分では買わないし存在に気づきすらしないであろうダイソーゲー、クラファンゲーなどを遊ばせてくれた旅団長さん、一味さん、いたるさんに感謝を。「ボドゲはやらなきゃ分からない」ので、今後もいろいろ遊ばせてください。でもシエラマドレは勘弁な。私も日本未流通の「アンロック!」シリーズや他の謎解きゲーを買ったのでやりましょう。 和訳を多数採用していただいたホビージャパン様、テンデイズゲームズ様、数寄ゲームズ様、Engames様、ケンビル様に感謝を。旧正月という悪魔のせいで繁忙期にはえらいことになりがちですが、新しいご依頼はいつでもウェルカムなのでお気軽にご連絡ください。よほど締め切りまで間がないか、他の案件で手一杯のときを除いて、仕事であればくにちあだろうがシエラマドレだろうがどんなご依頼でもだいたい承ります。 「艦これ」の高難度イベントで(正確にはその翌月に復活したクォータリー任務をやらなきゃいけないという義務感で)心が折れ、ついに引退となりました。しばらくは「トルネコ」と「シレン」シリーズをやってましたが、今は完全に余暇をもてあましてるので、またぼちぼち趣味の翻訳も進めていきたいと思います。まあ来年1月には「シレン6」が出るのでそれまでのあいだですが(短い)。 トレンドは……なんですかね、軽量級と重量級の二極化でしたっけ? 全然そんな感じしませんが。古き良きドイツゲームを望む声もあるようですが、いざそういうのを復刻して出しても全然売れてないんじゃないですかね。昔Z-MAN Gamesもやってましたが途中でコケましたし、結局新作を扱うしかないと思います。消費者はその中から自分に合ったものを選んでいけばいいんじゃないでしょうか。 来年は円がもうちょっと高くなってくれますように。そしてまた10作選べるくらい無事に過ごせて、面白いボードゲームをたくさんプレイできますように。
2023.12.25
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定例会。ssk、まるみ屋、carroll、私の4人。●アルティメットレールロード:アジアンレールロード 基本の「ロシアンレールロード」についてはこちら↓ライフハック アナライザ:玄人向けワーカープレイスメント系ボードゲーム『ロシアンレールロード』 「アジアンレールロード」の追加・変更ルールはこちら↓くろまるのゲーム旅:[ボードゲーム] アルティメット・レールロードの拡張ルール紹介! sskの希望によりこれ。「アルティメットレールロード」で追加された「アジアンレールロード」に石炭拡張を添えて。ssk、私、carroll、まるみ屋の順でスタート。私の初期ボーナスは無色線路+1スペースで北京-包頭線を進めて緑線路にアクセス。 sskが初手で技師タイルを取らなかったので私がゲット(無色線路を1スペース進めて5点得る)。みんなこのゲームやるの数年ぶりで定石を忘れてて、序盤からガンガン機関車を(1人だけ工場戦術を取ったcarrollは工場を)取りにいった……前日に復習してた私以外はなw 序盤の得点は鼻くそだということを思いだしてたので、最初に東京-京都線でワーカー取りに行き、次にソウル-ウラジオストック線でアイディアトークン取りにいった。 ワーカー増やすのを優先したのでアイディアは3番手となり、黒ワーカーと9列車は取られたので技師をゲット。6列車になってから列車/工場アクションスペース競争に参入し、東京-京都線に置いてソウル-ウラジオストック線の工事現場を開放。ここに列車を2枚置いて2枚目のアイディア獲得して東京-大阪タイル配置。線路駒も進めて銀駒にアクセス。 北京-包頭線も進めて茶色駒にアクセス。東京-大阪線で最終マスに到達して金駒にアクセス。途中でスタートプレイヤーになって3枚目の技師タイルも取ってトップボーナスを確定させて、あとは金駒をできるだけ進めて(×2タイルも全部置いて)ぎりぎり勝利。 最終得点。私が青で1位、sskが緑で2位。やや離れてcarrollが赤で3位。珍しくまるみ屋の黄は周回遅れで4位となった。どこかで1手間違ってれば負けてた。 「追加要素は強い」の法則で、まるみ屋を除く3人が東京-大阪タイルを置いてこの結果なので、やはりどこかのタイミングであれを置くのは必須だと思う。金線路へのアクセスが楽すぎるし、ちゃんとやれば鍵が2本もらえるのもでかい。キエフ勲章置かなくても20点ついてくるので、これを選ばない理由がない。2枚目か3枚目のアイディアで置くのがよさそうだ。 ソウル-ウラジオストック線の銀線路+列車で20点もでかい。金線路を(×2を利用して)最大に活用できるのは北京-包頭線なので、ここで銀線路をスペース5まで進めたら、あとはソウル-ウラジオストック線のスペース7を目指した方がいいだろう(もちろん、そのあとはまた金線路を進めるためにソウル-ウラジオストック線で進めてもいいし、そもそもこっちで銀線路を進めてるメリットを生かして金線路もこっちで進めてもいいだろう)。この路線に×2トークンが1枚もなくてもトータルで儲かるはず。これを取りにいかなかったため、取りにいったsskにかなり差を詰められる羽目になった。 逆に北京-包頭線の価値はシベリア鉄道に比べると下がったかなー。上記の通り金線路の最大活用を目指すならそこまでは必要だが、無色線路をあまり先に延ばす必要はなくなった感じ。 工場は共通ボードになったので、やはり工場特化戦術は難しそう。結局線路戦術の他の3人も最終的にはほぼ最終マスに到達してたので、最速で進めても得点差で逃げ切りは無理だろう。 みんなで線路も工場もまんべんなくやりつつ、コンボを楽しむ拡張かな。悪くはないが、コンボは気持ちいいというよりめんどくさいし、工場も個人持ちの方が悩みどころが多くて面白いと思う。そもそも得点計算がめんどくさくてミスりやすいところがあんまり好きじゃないので当分やることもないだろうが、やるならロシアかドイツかアメリカかね。●アンロック! ミシックアドベンチャー:ノーサイド教授の動物乗り移り銃 写真なし。 当然、もう残り時間も少なくなってきたのでインスト不要のこれをやって今年はお開き。「アンロック!」シリーズでもハズレなし(多少理不尽でもそういうものだと納得できる世界設定だから)のノーサイド教授のお話。 動物乗り移り銃を発明した天才ノーサイド教授。さっそく試してみたが、操作方法を誤って元の体に戻れなくなっちゃった! 何とかするには用意しておいた予備バッテリーを持ってくるしかない! でも動物になっちゃった今の体では部屋の外に出るのも一苦労! いったいぜんたいどうなっちゃうの~! というストーリー。頭はいいがバカだなw 引っかけ問題に引っかかったり明後日の方向に悩んだりしてヒントを見たりしつつ、ぎりぎり時間内に★3つでクリア。ペナルティーボタン押しまくったからこんなもんだろうw
2023.12.23
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「随分待たされた『トータル・ドミネーション』が届いたからやろうぜー」とお誘いいただいたので参加。いたるさん、旅団長さん、一味さん、私の4人。●Total Domination 詳しくはこちら↓(リメイク元の「ミニミニ世界大戦」の紹介)とりあえず日々ボードゲーム:自宅ゲーム会178 後半の前半 ミニミニ世界大戦 本命のこれから。台湾のFormosa Force Gamesから出ている「ミニミニ世界大戦」のリメイク。非常に抽象化された世界地図と簡単なルールで第二次世界大戦を再現する戦略級ウォーゲーム。今回はいたるさんがソ連、旅団長さんがイギリス、一味さんがドイツ、私が日本を担当した。 ラウンドごとに指定された枚数のカードをドラフトして、手番ごとに1枚プレイする。使い方は「カードのアクションポイントを使って、それでできることを好きなだけする」「カードを手元に伏せて、次ラウンドから適用される技術にする」「カード下段の特殊効果を使う」のどれか。できるアクションはユニットを生んだり移動させたり殴ったり。ペア戦なので、どちらかが規定得点を獲得してラウンドを終了したらそのチームの勝ち。どちらも勝たなかったら最大ラウンドまでやって得点多いチームの勝ち。 戦闘の処理が、隣接マスから規定のアクションポイントを払うだけなので非常に簡単。ユニットの種類とか防御力とか攻撃力とかいっさいない。戦車(っぽいもの)で航空機や軍艦を落とすことも普通にできるw 技術の開発がラウンドごとに1つまでに制限されてるので、まあそれだけ強力で重要かな。自国のユニット内訳や周辺地理に応じた初期技術を序盤に開発しないと厳しい印象。私は1ラウンド目に技術を開発せず、2ラウンド目に「諜報」を開発して他プレイヤーの手札を見たり交換させたりしたが、やはり決定力に欠けた。3ラウンド目から攻撃や移動がしやすくなる技術を開発して楽になったが、全8ラウンドくらいしかないので、ちょっとの遅れが相当響くと見ていいだろう。 そんな感じで、私は日本からあんまり外に出られなかったが、一味さん率いるドイツが効率よく技術を開発し、我慢の効いたパス(カードを1枚次ラウンドに持ち越せる)もあってソ連軍を完全に壊滅させてた。マジで盤上からユニット一掃してたからねw おかげで、普通はどの国も2正面戦争に苦慮するはずなのだが、イギリスだけを相手にすればよくなった。その強力な海軍力に後手後手に回ったものの、さすがに1対1なら一方的にやられることもなく、戦線を維持しながら得点源を押さえて枢軸側勝利(連合側の投了)となった。 まあまあ面白いが、複雑なウォーゲームを敬遠しがちなプレイヤーにとってもちょっと簡単すぎるかなー。その分を見映えで補ってくれるとよかったんだが、余分に金払うとついてくるフィギュアの出来が悪すぎてそこも期待できない。また、よりによってボードにエラッタがあったり、ダブルレイヤーのプレイヤーボードは駒の大きさがあってなくてスペース内でがたつくとか、ゲーム外のところでケチがついている。いろいろと追加要素もあるものの、高い金払ってこれを買うくらいなら元の「ミニミニ世界大戦」でいいんじゃないかな。●アンロック! ゲームアドベンチャー:パンデミック 旅団長さんが帰られたあと、3人でこれ。英語版。 他の2つ(「チケット・トゥ・ライド」と「ミステリウム」)には独自のストーリーがついてたが、こちらは「世界に数種類の疫病が蔓延してるので頑張ってワクチンを作れ!」という元ゲーとほぼ同じ前振りだけでスタート……したが、最初の謎が分からなくて20分ほどスタック。原因はアプリの使い方が分かっていなかったという愚かさw いやでも一見して分かりにくいんだよ! スクロールできるならスクロールできるって分かるようにしといてくれw あとはだいたい何とかなったが、難易度3なので(このシリーズの常で)やや理不尽な要エスパーな謎もあり、老眼には厳しい謎もありで大変だった。その上英語だともう解読するだけで難易度倍だ。まあエスパー謎は謎解きエキスパートなら解けるのかもしれないが、老眼謎はほんとに勘弁して欲しい。見にくさだけで難易度調整するんじゃねーw●アンロック! ショートアドベンチャー:オクトパスの謎 最後にこれ。カード枚数が30枚前後の短い「アンロック!」シリーズ。英語版。 伝説の海賊“オクトパス”の足跡を追い、ついに彼の財宝が入った宝箱を発見した! しかし宝箱は呪われていた! 安全に開けるために呪いを解こう! というお話。 今英語版で発売されてるショートアドベンチャーの中で唯一の難易度3なのだが、もうめちゃめちゃむずいw そしてこれも当然、英語であるがゆえに難易度が激化してる。日本語なら不自然な単語が出てくれば「これが何かの謎なのかな?」と思うけど、英語だと「ググっても出てこないけど、何か難しい単語か造語なんだろうな」くらいでスルーしちゃうからなw ショートとはいえなかなか歯ごたえがあった。日本語になってさえいれば、どの謎も充分に納得できる(でも自力ではたぶん解けない)出来だったと思うよ。ショートアドベンチャーの残りの5本は難易度1か2なので、これよりは簡単だから楽勝だな(フラグ)。
2023.12.19
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「もう完全に『ワイマール』理解したけど5-6ラウンド用の時系列カード見たことないからもう1回やろうぜー」とお誘いいただいたので参加。いたるさん、旅団長さん、一味さん、私の4人。●ワイマール:民主主義の戦い(火山での舞踏) 前回のプレイ記録はこちら。 さっそくメインのこれ。未だナチの脅威を味わったことがないので、ラウンド5から始まる終盤シナリオをプレイした。今回はいたるさんが中央党、旅団長さんがKPD、一味さんがDNVP、私がSPDとなった。 7都市に基盤を持ち、議会でも5議席(2位タイ)を占め、大頭領まで輩出しているDNVPが明らかに有利なので、与党はまずその勢力を削がなければならない。 しかし2ラウンド持ちこたえればゲーム終了で、その際には得点勝負となるにもかかわらず、どの政党も1点も持たずにゲームが始まる。このシナリオでは最後の組閣後に与党であれば+3点なので、議席は何としても確保したいし、それまでに得点も稼ぎたい。 そして何より、最初からナチトラックに駒が1個置かれている上、5-6ラウンド用の時系列カードにはナチトラックに“必ず”駒が置かれるカードが2枚と、ナチトラックに駒を置くかドイツがめちゃめちゃになるかの2択を強いるカードが1枚入ってる(全部引かれるとは限らないが、2枚は引かれる可能性が圧倒的に高い)。このトラックが埋まってしまえば全員敗北なので、それも避けたいところだ。 引いたら最後の恐ろしいカードたち。数値も(「食料配給券」はましな方だが)低いので完全に外れカードだw また、魂をナチに売り渡せば強力な効果が得られるカードもある。負けそうであってもこれらのカードを使わないという判断を君は下せるかw 上記のカード群をSPDが引いていれば、SPDがこの政策カードをプレイする可能性があるので状況は多少改善されるが、防がれるのは次の1個だけなので、損得を勘定すると使わないことも多そうだ。 この日は与党が「言うて2ラウンド耐えるだけなら楽勝だろ」と楽観視し、得点を稼ぐために外交を急いだのがそもそも失策だった。「ヤング案」と「ローザンヌ会議」でドイツ国ボックスに「暴力的平和」脅威マーカーが2枚置かれてしまうが、ラウンド終了時に自動的に取り除かれるのは1枚だけなのだ。ちゃんと話し合って1ラウンドに1枚ずつクリアしていれば……。 このため、ラウンド5開始時のラウンドカードで置かれた「暗黒の金曜日」、ラウンド5終了時に置くことになった「少数党政府」、あとラウンド5中に何かして置かれた「不安定状態」(これも2枚置かれて1枚しか取り除かれなかった)と合わせて4枚。ラウンド6開始時のラウンドカード「ヤング案反対の請願書」を通されてさらに「暴力的平和」と「不安定状態」が置かれていきなりドイツ崩壊リーチとなったw さすがにこうなると与党に勝ち目はなく、野党2人がそれぞれ得点行動を目指したあと、勝ち確の状態となった一味さんが「政変」アクションでいい目を出し、「不安定状態」をもう1枚追加してゲーム終了となった。さすマル(さすがマルチの申し子の略)。 短期間に3回もプレイしたが、どの回も非常に面白かった。短時間シナリオが用意されてるのはいいが、どちらも2ラウンド(序盤2ラウンドか終盤2ラウンド)というのは逆にちょっと短すぎるので、何とかして3ラウンドシナリオも用意して欲しかったかなー。そしたらまさにちょうどいいマルチになったと思うよ。時間があるならそりゃあフルでやった方が間違いなくいいけどねw●アンロック! ゲームアドベンチャー 続いて私持ち込みのこれ。いずれ日本語版が出ると信じているが、英語版が出てから2年経ってるし、そもそも日本語版が出るときには十中八九私が翻訳するのでプレイできないため輸入した。いったんプレイしておけば翻訳もしやすくなるだろうしな……これ経費で落ちないかなw 「アンロック!」シリーズは、一応2作目からは1つのテーマが決まっており、それに沿ったシナリオが3本入っている。ほとんど分からない程度のテーマだけどw 今作はタイトル通り“ゲーム”がテーマで、何と出版社の垣根を越えて「チケット・トゥ・ライド」「ミステリウム」「パンデミック」をリスペクトしたシナリオになっている。奇しくも日本での取り扱いはすべてホビージャパンだ。安心だなw 今回は1本目の「チケット・トゥ・ライド」と2本目の「ミステリウム」をプレイした。チケライの方は難易度1なので、ほとんど詰まるところもなくクリア。ただ、やはり英語直読みだと見落としが多くなり、そのせいで多少引っかかったところはあった。出来は水準以上と言えるだろう。 ミステリウムの方もよくできてはいた。ただ、環境のせいかゲーム自体の問題か不明だが、一部の謎でアプリの挙動がおかしく、少々苦労した(苦労すれば何とかなったのでバグとかではなく精度の問題)。また、何しろあの「ミステリウム」が元ゲーなので、ミステリウムっぽいところは言語に関係なく難しいわねw これ「ミステリウム」知ってる人はそういうもんだと納得するだろうけど、知らずに純粋な謎解きゲーだと思ってプレイした人は怒るかもなー。まあそこは元ゲーの宣伝だと思って諦めてもらおうw ミステリウムっぽくない部分の謎はよくできてたので、そこはご安心を。
2023.12.05
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