2020.06.09
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Black Lives Matter運動はアメリカの社会問題だと思っていたら、この2日ほどで世界中に広がっているようだ。ニュースで見る限り、参加者の多くは20代から30代の若者、多様な人種から構成されている。なぜ突然世界中に広がったのか、よくわからない。たとえば、アジアの国々で人種差別の軋轢が社会問題になっているとは思えないのだが・・・。

運動のグローバル化の原因はさておいて、アメリカのスポーツ界で一つの変化が起きた。Black Lives Matter運動の盛り上がりが影響していることは間違いないだろう。

ほぼ4年間にわたって、試合前の国歌斉唱時に選手たちが人種差別に抗議することに難色を示してきたNFL(アメリカのプロフットボール・リーグ)だが、6月6日、初めて自らの非を認め、選手たちの抗議を容認することを発表した。

2016年8月に、当時サンフランシスコ49ersのクォーターバックだったコリン・ケーパニック(Colin Kaepernick)が、片膝をついて人種差別と警察の暴行に抗議した。当初、NFLコミッショナーは、国歌斉唱中の行為には同意することはできないが、社会問題に対する選手に対しては支持を表明する、という「政治家」的発言をしていた。しかし、翌年大統領に就任したトランプからの圧力もあり(彼の支持層はかなり右寄りなので、国歌斉唱や国旗への敬意は神聖なものとされる)、2018年5月にNFLは国歌斉唱時に抗議する選手がいるチームには罰金を科す、という規則を導入した(この規則は同年7月に執行一時停止にされた)。その一方、ケーパニックは2017年以来どのチームからも声がかからない、干された状態にあった。もちろんチームのオーナーたちが共謀してケーパニックとの契約を避けたのだろう。

NFLがここに来て「我々は間違っていた」と自らの非を認めたことは、社会変革の一歩としてかなり大きい。NFLが怖れていたのは、選手の抗議行動を許すことで多くの保守的な観客を失うことだったのだろう。しかし、もうそんなことは言っていられないほど変革への圧力が大きくなっている、と感じたに違いない。この変革の嵐、次は警察制度の改革に向かうだろう。





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最終更新日  2020.06.09 05:26:28
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cozycoach @ Re[1]:キンドル本をダウンロードできない(12/04) たいていの人は何かに、誰かに、アンチを…
JAWS49@ Re:キンドル本をダウンロードできない(12/04) 解決策を思いつかれてよかったですね。 私…
cozycoach @ Re:キンドル本をダウンロードできない(12/04) ほんとにねー、アメリカのサポートはイン…
ranran50 @ Re:キンドル本をダウンロードできない(12/04) PCの再設定とかめんどくさいですよね~。…
cozycoach @ Re[1]:キーワード検索機能(11/10) JAWS49さんへ 恣意的とは違うんですけど…

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