ふたごノート

ふたごノート

PR

カレンダー

コメント新着

姉と妹 @ Re:ミロミロ様 コメントありがとうございます~! >みん…
姉と妹 @ Re:みかん様 コメントありがとうございます~! >す、…
ミロミロ@ Re:腹減り一行&スウォン陛下&テジュン&リリ様 アクスタ作りました!(01/03) こんにちは☆ みんなとっっても素敵です♡ …
みかん@ Re:腹減り一行&スウォン陛下&テジュン&リリ様 アクスタ作りました!(01/03) す、、、素敵っっっっ!! 細部まで拘って…
姉と妹 @ Re[3]:ミロミロ様 コメントありがとうございます。こちらも…

フリーページ

銀魂


キャラクターについてby姉


エピソードについてby姉


イラスト・by妹


ペイントby妹


(超)個人的名言録by姉


その他・雑記


イラスト・ペイントby妹・全作


アニメイラスト


少女マンガイラスト


少年マンガイラスト


映画・ドラマイラスト


その他イラスト


イラストby妹・メイキング


読んだ漫画リストby姉


作者・あ行


作者・か行


作者・さ行


作者・た行


作者・な行


作者・は行


作者・ま行


作者・や、ら、わ行


頂きものイラスト


ふたごノートについて・about


イラスト倉庫


その他作品記事まとめ


イラスト・銀魂・夏シリーズ


イラスト・銀魂・冬シリーズ


イラスト・DVDジャケ風シリーズ


イラスト・♪This world is yoursシリーズ


イラスト・20000ヒットリクエスト企画


イラスト・万事屋メインーその1


イラスト・万事屋メインーその2


イラスト・真選組メインーその1


イラスト・その他


イラスト・漫画感想ーその1


イラスト・漫画感想ーその2


イラスト・アニメ感想ーその1


イラスト・アニメ感想ーその2


イラスト・アニメ感想ーその3


イラスト・落書きーその1


イラスト・アナログ(白黒線画)


イラスト・アナログ・フォーマルシリーズ


イラスト・鉛筆画


イラスト・ヒットお礼イラスト


イラスト・贈りものイラスト


イラスト・GIFアニメ


イラスト・コラボ絵


絵チャット録


イラスト・アニメ感想ーその4


イラスト・ダイヤモンドパフュームシリーズ


イラスト・アニメ感想ーその5


劇場版関連イラスト


イラスト・漫画感想ーその3


イラスト・落書きーその2


イラスト・真選組メインーその2


イラスト・万事屋メインーその3


2014.03.30
XML
カテゴリ: 愛to米澤穂信

明日から、想像したくもない地獄の連勤です。

今日中に読み切れてよかった!

新作♪ 新作♪ 新作♪

IMG_5840.JPG 『満願』
(米澤穂信先生・新潮社・2013年)


それは果たして罪と呼べるのだろうか?
男が女が、善悪を超えて守ろうとしたものは何か?


↑オビのあおり文句です。


6作の短編で構成される1冊 ですが、「儚い羊たち~」のようなシリーズ?ほどではないにしても、
1冊読み切った時に、「あぁ・・・」と納得の筋がありました。


大・満・足!!です。


*以下、ミステリー作のネタばれあり感想です。お気を付けください*


アオリ文には、 「罪と呼べるのか?」 とありましたが、
これは・・・即、回答可能です。

「呼べます。」


6作中、
思いっきり殺人事件が3件。
殺人事件ではないにしても、
それを引き起こしかねないような悪意が・・・残りの3件、かな。

間違いなく、「罪」は「罪」です。


ただ、そんなことは登場人物たちも重々承知で、

アオリの後半の1文にもあるように、この連作、共通しているのは、

どうしても、その人のその人たる根源があって
譲れないんですよ。

それが、「人を殺さない」ということよりも優先される。

それは、その人の「願い」という言い方もできるから・・・
『満願』 というタイトルの1冊として、スッと頭に入って来ました。

上記のものが、真っ先に思いつく共通項かな?と思うのですが、

それともう一つ、米澤先生節全開なのが、

今回の本に収録された短編には、
どの作品にも、 地方土着の伝承というか、
民族誌学的なモチーフ
が入っていました。


これは・・・米澤先生の癖・・・かな;

他の作品でもとにかく出まくって来るので、
この『満願』だけではないのですが、
ただ、今回の作りの短編集では、
その作り方がどれだけ物語に影響を与えるか・・・
浮き彫りになっていたと思います。


基本的に、地域に・・・特に地方の田舎ですが、
そういった場所で、 倫理に反する思考回路をする際に、

土着民話が、それを後押ししてるんです。

また、 後からその物事を他者が「納得」する為 にも使われます。


既存ストーリーや、そのものの持つ概念は、
人が理解や納得をする時に
使われる・・・というか、コレ自体がツールですね。

分かってはいたのですが、
特に今回の短編集が、
「当然こうだろう」という常識をなぎ倒す思考回路に、
ついて行かせてしまう
・・・そういう作品ばかりだったため、

なるほどなぁ・・・と。


正直、神話にしても伝承にしても、
特に今日までうっすら残っている物語というのは、

これまで、何かしらで使い道のあった話ばかりでしょうから。

多分・・・現実の出来事を投影しやすいというか。


超好きです。こういうの。


下記、1作1作についてちょっとずつ感想。↓


●夜警
とある交番の若い巡査が命を落とした。数日が経ち、上司はこうつぶやく。
「あいつは所詮、警官には向かない男だったよ。」

すごくお気に入りの1話です。
なんとも小説~~な出だし。
全編通しての1人称も立っていましたし、
キャラクターの人物像もしっくりきました。
それと、アクションシーン・・・
派手なシーンがクライマックスに描写されて
すごくドキドキしました。


●死人宿
疾走した元恋人の居場所を知り、いてもたってもいられず、山奥の旅館まで来たビジネスマン。
しかしそこは、自殺志願者が後を絶たない「死人宿」だった。

今短編集の中では、わりと浮いていたお話だな~と思います。
ただ、最後の方の「あたり前」の概念の辺りは、
なるほど、この短編集にあってもおかしくないな・・・と思いました。


●柘榴
私は美人だった。
しかし、競争の末手にした旦那は働かなかった。
二人の娘が居るから頑張れるが、
彼女たちの為にも、そろそろ離婚しなければならない。
そう決断した。

いちばん悪意っちゃ悪意のある作品だったかな、と思います。
儚い羊~と似た作りの作品でした。
動機が、生まれ持ったモノに起因している(だろう)ので、
そこはやりきれなさ(っていうか、ちょっと納得できなさ)
の残る話でした。


●万灯
商社に入社し、海外勤務も10年を超えた。天然ガス資源を目指し、バングラデシュに派遣されたのは2年前。
しかしそこで、開発の妨げとなる存在と対峙する。

今短編集の中では、一番ボリュームのある話でした。
そのボリュームを裏切らない内容の作品だと思います。
仕事人間の主観で、ず~っと物語が語られますが、
全部・・・ついていけます。
ただ一つ。
この主人公が、少しでも「自分を大事にできる思考回路」をもっていれば。
そう感じさせる要素も、エピソードにきちんと織り込まれていました。

ものの見事に「殺人」につき合わされたのは初めて(かな?)でした;;

ラスト・・・それか!!という「裁き」も、
「異国の地」という舞台や地方民話がすごく活きてて、
素晴らしかったです。おもしろかった。


●関守
伊豆半島の桂谷峠。
ここで近年、奇妙なほど交通事故死が起きているらしい。
うさんくさい都市伝説の記事をでっちあげるため、
一人のライターがその峠を訪れた。

なんとも米澤先生~!な1話でした。
筋書き自体は(米澤先生にしては)わりと分かり易い話でしたが、
ですが・・・です。
最後に一気に明かされる動機は、
その「人」の印象に寸分たがわず入ってくるものでした。
特に・・・「旦那さんへの思い」が鮮やかに焼きついたのには驚きました。


●満願

以前につらつら~と書いたことがあるので省きます。

ただ、コンパクトなのにものすごい内容のあるお話で、

最後にざぁああ!!っと出てくる鮮やかな人物像、
そしてそれに、自分(主観)は感謝するしかないという状況、この辺りのやるせなさ&してやられた感は、
ラストにふさわしいお話だと思います。

いやいや・・・うん。
やっぱり米澤穂信先生の作品は、

満足します!!!


5月には、米澤先生がセレクトした海外短編小説集?が出るようで。

また、発売日は分かりませんが、今年中にもう1冊出るのかな?

発売ラッシュ、嬉しいです!!


さてさて。
これを活力に、
明日から・・・はぁ・・・
明日からの連勤、頑張らねば。


by姉






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2023.10.08 20:20:17
コメント(2) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: