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araiguma321 @ Re[1]:シャインマスカット 花開き始め 2024.5(05/29) kiki ☆さんへ  ありがとうございます。…
kiki ☆ @ Re:シャインマスカット 花開き始め 2024.5(05/29) シャインマスカットを育ててらっしゃるん…
araiguma321 @ Re[1]:レモンの花 2024.5(05/07) うしまるさんへ 黒くてズングリでブンブ…
うしまる@ Re:レモンの花 2024.5(05/07) 実はおとなしいと聞く「くまばち」君です…
araiguma321 @ Re[1]:四季の香ローズガーデン 2024.5(05/12) kiki ☆さんへ どういたしまして。バラに…
kiki ☆ @ Re:四季の香ローズガーデン 2024.5(05/12) ご紹介ありがとうございます😊 行ってみた…
araiguma321 @ Re[1]:Dr. Yellow(01/21) うしまるさんへ ありがたや~ さて、何に…
うしまる@ Re:Dr. Yellow(01/21) 風水的には、金運アップでしょうか  ٩(ˊᗜ…

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Jul 6, 2015
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悲劇の発動機「誉」 前間孝則 2007年
 天才設計者・中川良一の苦闘

 戦闘機のエンジン開発にまつわる日本軍上層部の大局観なき自己陶酔、自己保身、情報分析なき突貫思考、実効性の低い開発計画が多々、明らかにされる。これほどまでに技術の世界の指導者達でも愚かしかったことに唖然とします。軍国主義の教条が支配した世相の故なのだろうか。技術者も逃れられぬ陶酔であったのか。

 机上の性能に目が眩み、生産性、保守性、品質管理を軽んじ、帝大卒の机上の学徒を偏重し、外国エンジンの特色をいいとこどりして、乱開発を続け、実用化技術の選択と集中はできず、設計・生産の体力を拡散させ、能力を浪費して消耗しつづけ、熟練工まで出征させて、未熟練者を動員して製造し、低品質のエンジンを実戦投入せざるをえなくなり、戦闘機の稼働率を低下させ、技術者が不調の対応に追われていく姿は、哀れで痛々しい。

 日本海軍の2万5千機の内、85%は開戦前の機種で急速に旧式化していったとは。海軍は開戦後10機種を設計し、実用できたのは1種のみと。陸海の機種をあわせれば、90種の型式、164種のその変種があり、この数は、米欧の倍であったと。
 エンジンについても、開戦前から評判の外国機種を手あたり次第に導入しようとして数々の設計・試作を試み、核心技術は身につかず、戦闘機を一番多く製作した中島飛行機のエンジン設計技術は、「大学の卒業設計」と言われたそうだ。同社では、23種のエンジンを開発して成功したのは6種しかなく、その中の一つ「誉」は、決戦用のエンジンとされたにもかかわらず、故障の連続で、試作時の性能が量産機では発揮できず、日本の航空戦力を消耗させたエンジンだそうだ。
 米は、既存の機種を活用して大量生産し、新規は、ゼロ戦対抗機と日本爆撃機の2種に集中開発していたと。エンジンも機種を絞って開発し、基幹となるシリンダー口径は1種であったが、日本の中島飛行機は、10種の口径を試す状態であったそうだ。

 最大の原因は、海軍にあり、航空技術を計画・推進する航空技術廠にあるそうだ。「総合的な時勢の動きをながめ、技術と工学と生産工業との発展を分析し、技術と兵術との将来を予測する役割の"軍事技術者"はただの一人もいなかった。」と呉海軍工廠の元技術少佐が記しているそうで、戦艦と同様に、航空機においてもまさにそのとおりであったらしい。

 羽ばたけぬ高性能エンジンは、戦力消耗を招き、敗戦とともに中島飛行機もろとも消滅したが、その消耗戦の中で苦闘した技術者たちは、敗戦後、オートバイ、自動車エンジン、高速鉄道の開発・実用化で活躍することになったそうだ。



 それにしても、開戦の一か月前まで、米国のカーチス社の技術者が中島飛行機のエンジン工場で生産の指導をしていて、軍需工場として軍が許可したものであったとは。航空兵力の重大さは、海軍は知っていたはずで、その製造力が米国に筒抜けであることも知っていた上で開戦したことになる。精神主義にもほどがある。





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Last updated  Jul 9, 2015 08:05:14 PM
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